JP5512387B2 - 燃料電池の運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質の両側に一対の電極が設けられる電解質・電極構造体とセパレータとが積層される発電ユニットを備え、前記発電ユニット間に冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を形成して該発電ユニットが互いに積層される燃料電池の運転方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、一対のセパレータによって挟持した単位セル(発電ユニット)を備えている。複数の単位セルが積層されることにより、例えば、車載用燃料電池スタックが構成される。
上記の燃料電池では、一方のセパレータの面内に、アノード側電極に対向して燃料ガスを流すための燃料ガス流路(反応ガス流路)が設けられるとともに、他方のセパレータの面内に、カソード側電極に対向して酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路(反応ガス流路)が設けられている。また、セパレータ間には、冷却媒体を流すための冷却媒体流路が、前記セパレータの面方向に沿って設けられている。
燃料電池では、固体高分子電解質膜を所望の湿潤状態に維持するために、前記燃料電池に供給される酸化剤ガスや燃料ガスを予め加湿する一方、発電反応により水が生成されている。従って、生成水が凝縮して凝縮水が発生するおそれがある。これにより、反応ガス流路が閉塞されてしまい、燃料ガスや酸化剤ガスの流れが不均一になって(所謂、フラッディング)、所望の発電機能を有することができなくなるという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池システムが知られている。この燃料電池システムは、図8に示すように、固体高分子膜である電解質膜1の両側に、アノード2とカソード3とが配置されるとともに、その外側に集電体4が配置されている。これらは、一対のセパレータ5により挟まれて燃料電池セル6が構成されている。
セパレータ5には、ヒータ等の加熱手段(図示せず)が設けられている。電解質膜1の加湿用の水分が凝縮した場合に、スイッチ7がONされることにより、電源8から加熱手段に電流が供給されて凝縮水を蒸発させている。このため、フラッディングを速やかに解消することができる、としている。
特開2002−324563号公報
ところで、通常、燃料電池スタックでは、特に燃料電池が低負荷運転されている際、前記燃料電池の温度が比較的低温となっている。このため、燃料電池スタック内には、燃料電池の積層方向に沿って冷却媒体の温度が偏り易い。これにより、燃料電池スタック内の特定の燃料電池は、過度に冷却されてフラッディングが惹起されるおそれがある。
しかしながら、上記の特許文献1では、燃料電池スタック内の特定の燃料電池セル6が冷やされ過ぎているか否かの検出を行うことができないという問題がある。
しかも、電源8から加熱手段(例えば、ヒータ)に電流を供給することにより、凝縮水を蒸発させている。従って、電力消費が大きくなるとともに、設備費が高騰してしまい、経済的ではないという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単且つ経済的に、燃料電池内部における発電ユニットの冷やし過ぎを確実に阻止し、フラッディングを防止して良好な発電状態を確保することが可能な燃料電池の運転方法を提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両側に一対の電極が設けられる電解質・電極構造体とセパレータとが積層される発電ユニットを備え、前記発電ユニット間に冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を形成して該発電ユニットが互いに積層されるとともに、前記冷却媒体流路の入口側に連通し前記発電ユニットの積層方向に貫通する冷却媒体入口連通孔と、前記冷却媒体流路の出口側に連通し前記積層方向に貫通する冷却媒体出口連通孔とが形成される燃料電池の運転方法に関するものである。
この運転方法は、発電ユニットの積層方向に沿って冷却媒体の温度分布を計測する工程と、計測された前記温度分布の幅が、予め設定された閾値を超えるか否かを判断する工程と、前記温度分布の幅が前記閾値を超えていると判断された際、燃料電池の冷却媒体入口連通孔に流入する前記冷却媒体の流通量を減少させる工程とを有している。
また、この運転方法は、燃料電池が、設定負荷以下の発電状態である際、上記の各工程を行うことが好ましい。
さらに、この運転方法は、燃料電池の外部で冷却媒体入口連通孔と冷却媒体出口連通孔とを連通し、冷却媒体を循環させる冷却媒体循環路を有し、温度分布の幅が閾値を超えていると判断された際、前記冷却媒体循環路に配置されるバルブが開閉操作されることにより、前記冷却媒体の供給を停止又は間欠停止させることが好ましい。
さらにまた、この運転方法は、積層方向に沿って少なくとも2箇所で冷却媒体の温度を検出することが好ましい。
本発明によれば、発電ユニットの積層方向に沿って冷却媒体の温度分布が計測されるため、燃料電池内部の冷却媒体の温度の偏りを容易に検出することが可能になる。さらに、計測された温度分布の幅が、閾値を超えていると判断された際、冷却媒体の流通量が減少されている。
従って、燃料電池スタック内の特定の燃料電池は、過度に冷却されることがなく、フラッディングの発生を良好に阻止することができる。これにより、簡単且つ経済的に、燃料電池内部における発電ユニットの冷やし過ぎを確実に阻止し、フラッディングを防止して良好な発電状態を確保することが可能になる。
本発明の実施形態に係る運転方法が適用される燃料電池スタックを組み込む燃料電池システムの概略説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する発電ユニットの要部分解斜視説明図である。 前記発電ユニットを構成する第1セパレータの正面説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する冷却媒体温度測定装置の説明図である。 前記運転方法を説明するフローチャートである。 前記燃料電池スタック内の積層方向の温度分布の説明図である。 冷却媒体の流量を調整するコントロールバルブの間欠運転の説明図である。 特許文献1の燃料電池システムの説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る運転方法が適用される燃料電池スタック(燃料電池)10は、燃料電池システム11に組み込まれる。この燃料電池システム11は、例えば、車両(図示せず)に搭載される車載用燃料電池システムを構成する。
燃料電池スタック10は、発電ユニット12を備え、複数の前記発電ユニット12が、水平方向(矢印A方向)に沿って互いに積層される。発電ユニット12は、図1及び図2に示すように、第1セパレータ14、第1電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)16a、第2セパレータ18、第2電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)16b及び第3セパレータ20を設ける。第1セパレータ14、第2セパレータ18及び第3セパレータ20は、例えば、金属セパレータで構成されているが、カーボンセパレータ等により構成されてもよい。
図2に示すように、第1及び第2電解質膜・電極構造体16a、16bは、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜22と、前記固体高分子電解質膜22を挟持するアノード側電極24及びカソード側電極26とを備える。アノード側電極24は、カソード側電極26よりも小さな表面積を有する段差型MEAを構成している。
アノード側電極24及びカソード側電極26は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層(図示せず)とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜22の両面に形成される。
発電ユニット12の長辺方向(矢印C方向)の上端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔30a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔32aが設けられる。
発電ユニット12の長辺方向(矢印C方向)の下端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔32b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔30bが設けられる。
発電ユニット12の短辺方向(矢印B方向)の両端縁部上方には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための一対の冷却媒体入口連通孔34a、34aが設けられるとともに、前記発電ユニット12の短辺方向の両端縁部下方には、前記冷却媒体を排出するための一対の冷却媒体出口連通孔34b、34bが設けられる。
各冷却媒体入口連通孔34a、34aは、酸化剤ガス入口連通孔30a及び燃料ガス入口連通孔32aに近接し、且つそれぞれ矢印B方向両側の各辺に振り分けられる。各冷却媒体出口連通孔34b、34bは、酸化剤ガス出口連通孔30b及び燃料ガス出口連通孔32bにそれぞれ近接し、且つそれぞれ矢印B方向両側の各辺に振り分けられる。
冷却媒体出口連通孔34b、34bの間、好ましくは、後述する冷却媒体流路44の幅方向の略中央部には、前記冷却媒体流路44に連通し且つ積層方向に貫通して冷却媒体連通路35が設けられる。冷却媒体連通路35は、冷却媒体入口連通孔34a及び冷却媒体出口連通孔34bとは個別に且つ前記冷却媒体出口連通孔34bの下方に設けられるとともに、好ましくは、発電ユニット12内の最高温度となる部位の近傍に設けられる。より具体的には、酸化剤ガス出口連通孔30bの近傍が好適である。
第1セパレータ14の第1電解質膜・電極構造体16aに向かう面14aには、燃料ガス入口連通孔32aと燃料ガス出口連通孔32bとを連通する第1燃料ガス流路36が形成される。第1燃料ガス流路36は、矢印C方向に延在する複数の流路溝部36aを有するとともに、前記第1燃料ガス流路36の入口近傍及び出口近傍には、それぞれ複数のエンボスを有する入口バッファ部38及び出口バッファ部40が設けられる。
図3に示すように、第1セパレータ14の面14bには、冷却媒体入口連通孔34aと冷却媒体出口連通孔34bとを連通する冷却媒体流路44の一部である複数の流路溝部44aが形成される。流路溝部44aの入口近傍及び出口近傍には、それぞれ複数のエンボスを有する入口バッファ部46a及び出口バッファ部48aが設けられる。
第2セパレータ18の第1電解質膜・電極構造体16aに向かう面18aには、酸化剤ガス入口連通孔30aと酸化剤ガス出口連通孔30bとを連通する第1酸化剤ガス流路50が形成される。第1酸化剤ガス流路50は、矢印C方向に延在する複数の流路溝部50aを有する。第1酸化剤ガス流路50の入口近傍及び出口近傍には、入口バッファ部52及び出口バッファ部54が設けられる。
第2セパレータ18の第2電解質膜・電極構造体16bに向かう面18bには、燃料ガス入口連通孔32aと燃料ガス出口連通孔32bとを連通する第2燃料ガス流路58が形成される。第2燃料ガス流路58は、矢印C方向に延在する複数の流路溝部58aを有するとともに、前記第2燃料ガス流路58の入口近傍及び出口近傍には、入口バッファ部60及び出口バッファ部62が設けられる。
第3セパレータ20の第2電解質膜・電極構造体16bに向かう面20aには、酸化剤ガス入口連通孔30aと酸化剤ガス出口連通孔30bとを連通する第2酸化剤ガス流路66が形成される。第2酸化剤ガス流路66は、矢印C方向に延在する複数の流路溝部66aを有する。第2酸化剤ガス流路66の入口近傍及び出口近傍には、入口バッファ部68及び出口バッファ部70が設けられる。
第3セパレータ20の面20bには、冷却媒体流路44の一部である複数の流路溝部44bが形成される。流路溝部44bの入口近傍及び出口近傍には、それぞれ複数のエンボスを有する入口バッファ部46b及び出口バッファ部48bが設けられる。
第1セパレータ14の面14a、14bには、この第1セパレータ14の外周端縁部を周回して第1シール部材74が、個別に又は一体に設けられる。第2セパレータ18の面18a、18bには、この第2セパレータ18の外周端縁部を周回して第2シール部材76が、個別に又は一体に設けられるとともに、第3セパレータ20の面20a、20bには、この第3セパレータ20の外周端縁部を周回して第3シール部材78が、個別に又は一体に設けられる。
図3に示すように、第1セパレータ14の面14bでは、第1シール部材74は、冷却媒体入口連通孔34a、34aを冷却媒体流路44の入口側に連通する一方、冷却媒体出口連通孔34b、34b及び冷却媒体連通路35を前記冷却媒体流路44の出口側に連通する。
同様に、第3セパレータ20の面20bでは、図2に示すように、第3シール部材78は、冷却媒体入口連通孔34a、34aを冷却媒体流路44の入口側に連通する一方、冷却媒体出口連通孔34b、34b及び冷却媒体連通路35を前記冷却媒体流路44の出口側に連通する。
第1セパレータ14は、燃料ガス入口連通孔32aと第1燃料ガス流路36とを連通する複数の外側供給孔部80a及び内側供給孔部80bと、燃料ガス出口連通孔32bと前記第1燃料ガス流路36とを連通する複数の外側排出孔部82a及び内側排出孔部82bとを有する。
第2セパレータ18は、燃料ガス入口連通孔32aと第2燃料ガス流路58とを連通する複数の供給孔部84と、燃料ガス出口連通孔32bと前記第2燃料ガス流路58とを連通する複数の排出孔部86とを有する。
発電ユニット12同士が互いに積層されることにより、一方の発電ユニット12を構成する第1セパレータ14と、他方の発電ユニット12を構成する第3セパレータ20との間には、矢印B方向に延在する冷却媒体流路44が形成される。
図1に示すように、複数の発電ユニット12の積層方向(矢印A方向)の一端には、ターミナルプレート90a、絶縁プレート92a及びエンドプレート94aが配設される。発電ユニット12の積層方向の他端には、ターミナルプレート90b、絶縁プレート92b及びエンドプレート94bが配設される。
エンドプレート94aには、図示しないが、燃料ガスの供給を行う燃料ガス供給マニホールド、前記燃料ガスの排出を行う燃料ガス排出マニホールド、酸化剤ガスの供給を行う酸化剤ガス供給マニホールド、前記酸化剤ガスの排出を行う酸化剤ガス排出マニホールドが設けられる。
エンドプレート94aには、さらに冷却媒体の供給を行う冷却媒体供給マニホールド96a及び前記冷却媒体の排出を行う冷却媒体排出マニホールド96bが設けられるとともに、前記冷却媒体供給マニホールド96a及び前記冷却媒体排出マニホールド96bには、冷却媒体循環供給装置98を構成する冷却媒体循環路100が接続される。
冷却媒体循環路100には、循環ポンプ102、コントロールバルブ103及びラジエータ(タンク機能を有する)104が配設される。コントロールバルブ103は、開閉自在又は開度調整自在に構成される。ラジエータ104には、冷却媒体排出路105を介して冷却媒体連通路35が連通する。
燃料電池スタック10は、冷却媒体連通路35内に挿入されるとともに、発電ユニット12から前記冷却媒体連通路35に排出される冷却媒体の温度を検出する冷却媒体温度測定装置106を備える。
図4に示すように、冷却媒体温度測定装置106は、積層方向に長尺な絶縁性ケーシング部材108を備え、前記ケーシング部材108内には、2つ以上、例えば、3つの熱電対(温度計測部)110、111、112が配置される。少なくとも熱電対110、112の各測定点110a、112aは、燃料電池スタック10の積層方向両端部近傍に配置される発電ユニット12に対応して設けられる一方、熱電対111の測定点111aは、前記燃料電池スタック10の積層方向中央部に配置される。なお、温度計測部は、熱電対110、112に限定されるものではなく、例えば、サーミスタ等の種々の温度センサが使用される。
図1に示すように、各測定点110a、111a及び112aは、燃料電池スタック10の積層方向の最低温度位置、中間温度位置及び最高温度位置に対応して配置される。なお、最低温度位置及び最高温度位置に対応して、2つの熱電対のみを配置してもよい。
ケーシング部材108は、図4に示すように、絶縁性保持部材114を介して冷却媒体連通路35内に保持される。保持部材114は、複数設けられるとともに、前記保持部材114の外周部には、冷却媒体を冷却媒体連通路35内で積層方向に流通させるための複数の通路部116が、軸方向に貫通して設けられる。保持部材114は、少なくとも温度測定が行われる発電ユニット12の冷却媒体流路44を閉塞しない位置に配置される。
図1に示すように、燃料電池スタック10の外部には、熱電対110、111及び112に接続される測定器118が配設される。測定器118は、熱電対110、111及び112を介してそれぞれ積層方向の各位置の発電ユニット12から排出される冷却媒体の温度を検出する。燃料電池システム11は、前記燃料電池システム11全体の制御を行うためのコントローラ120を備える。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、本実施形態に係る運転方法との関連で、図5に示すフローチャートに沿って以下に説明する。
先ず、燃料電池スタック10が、車両のアイドリング状態に相当するニュートラルレンジ又は低電流領域(低負荷発電領域)で運転されているか否かが、予め設定された閾値で判断される(ステップS1)。燃料電池スタック10が低負荷発電領域で運転されていると判断されると(ステップS1中、YES)、ステップS2に進む。ここで、燃料電池スタック10の低負荷発電領域とは、定格出力の約10%以下である場合をいう。
ステップS2では、燃料電池スタック10の積層方向の温度差(温度分布の幅)ΔTが、予め設定された閾値(負荷に応じて変更してもよい)を超えるか否かが判断される。ここで、閾値は、例えば、5℃に設定される。積層方向の温度差ΔTが5℃を超えると、固体高分子電解質膜22の劣化が前記積層方向で拡大するからである。
図6に示すように、燃料電池スタック10の内部温度が、熱電対110、111及び112により積層方向に検出されることにより、前記積層方向に沿って冷却媒体の温度分布が計測される。
本実施形態では、熱電対110が積層方向の最低温度を検出する一方、熱電対112が前記積層方向の最高温度を検出する(T1<T2<T3)。そして、最高温度T3(熱電対112)と最低温度T1(熱電対110)との温度差ΔT(T3−T1)が閾値を超えるか否かが判断される。
なお、熱電対111が積層方向の最高温度を検出する一方、熱電対110(及び112)が前記積層方向の最低温度を検出する場合もある(図6中、二点鎖線参照)。その際、最高温度T2(熱電対111)と最低温度T1(熱電対110)との温度差ΔT(T2−T1)が閾値を超えるか否かが判断される。
積層方向の温度差ΔTが閾値(5℃)を超えると判断されると(ステップS2中、YES)、ステップS3に進んで、コントロールバルブ103が間欠運転される。
図7に示すように、コントロールバルブ103がオン(ON)されると、冷却媒体供給マニホールド96aに供給される冷却媒体の流量が減少(又は冷却媒体の供給が停止)される。このため、燃料電池スタック10のエンドプレート94b側の端部に配置されている発電ユニット12は、冷却媒体の流通量が削減されることにより、冷やされ過ぎが解消され、積層方向の温度差ΔTが小さくなる。なお、コントロールバルブ103は、開閉操作を繰り返し行うことができる他、開度を調整可能に構成してもよい。
そして、温度差ΔTが閾値以下であると判断されると(ステップS2中、NO)、ステップS4に進んで、通常運転に移行する。この通常運転では、コントロールバルブ103がオフ(OFF)されている。
また、ステップS1において、燃料電池スタック10が低負荷発電領域で運転されていないと判断されると(ステップS1中、NO)、ステップS5に進んで、通常運転が行われる。
通常運転では、図2に示すように、酸化剤ガス入口連通孔30aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔32aには、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、一対の冷却媒体入口連通孔34a、34aには、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔30aから第2セパレータ18の第1酸化剤ガス流路50及び第3セパレータ20の第2酸化剤ガス流路66に導入される。この酸化剤ガスは、第1酸化剤ガス流路50に沿って矢印C方向(重力方向)に移動し、第1電解質膜・電極構造体16aのカソード側電極26に供給されるとともに、第2酸化剤ガス流路66に沿って矢印C方向に移動し、第2電解質膜・電極構造体16bのカソード側電極26に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔32aから外側供給孔部80aを通って第1セパレータ14の面14b側に移動する。さらに、燃料ガスは、内側供給孔部80bから面14a側に導入された後、第1燃料ガス流路36に沿って重力方向(矢印C方向)に移動し、第1電解質膜・電極構造体16aのアノード側電極24に供給される。
また、燃料ガスは、供給孔部84を通って第2セパレータ18の面18b側に移動する。このため、燃料ガスは、面18b側で第2燃料ガス流路58に沿って矢印C方向に移動し、第2電解質膜・電極構造体16bのアノード側電極24に供給される。
従って、第1及び第2電解質膜・電極構造体16a、16bでは、カソード側電極26に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極24に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、第1及び第2電解質膜・電極構造体16a、16bの各カソード側電極26に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔30bに沿って矢印A方向に排出される。
第1電解質膜・電極構造体16aのアノード側電極24に供給されて消費された燃料ガスは、内側排出孔部82bを通って第1セパレータ14の面14b側に導出される。面14b側に導出された燃料ガスは、外側排出孔部82aを通って、再度、面14a側に移動し、燃料ガス出口連通孔32bに排出される。
また、第2電解質膜・電極構造体16bのアノード側電極24に供給されて消費された燃料ガスは、排出孔部86を通って面18a側に移動する。この燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔32bに排出される。
さらに、図1に示すように、冷却媒体循環供給装置98を構成する冷却媒体循環路100から燃料電池スタック10に供給された冷却媒体は、左右一対の冷却媒体入口連通孔34a、34aに供給される(図2参照)。冷却媒体は、一方の発電ユニット12を構成する第1セパレータ14と、他方の発電ユニット12を構成する第3セパレータ20との間に形成された冷却媒体流路44に導入される。
図3に示すように、一対の冷却媒体入口連通孔34a、34aは、発電ユニット12の上部側左右両端に酸化剤ガス入口連通孔30a及び燃料ガス入口連通孔32aに近接する位置に振り分けて設けられている。
このため、各冷却媒体入口連通孔34a、34aから冷却媒体流路44に供給される冷却媒体は、矢印B方向に且つ互いに近接する方向に供給される。そして、互いに近接する冷却媒体は、冷却媒体流路44の矢印B方向中央部側で衝突して重力方向(矢印C方向下方)に移動した後、発電ユニット12の下部側両側部に振り分けて設けられている各冷却媒体出口連通孔34b、34bに排出される。また、冷却媒体流路44の下流に流動した冷却媒体の一部は、冷却媒体連通路35に向かって重力方向に排出されている。
この場合、本実施形態では、発電ユニット12の積層方向に沿って配置されている熱電対110、111及び112により、冷却媒体の温度分布が計測される。このため、燃料電池スタック10の内部の冷却媒体温度の偏りを容易に検出することが可能になる。
さらに、計測された温度分布の幅(温度差ΔT)が、閾値を超えていると判断された際、コントロールバルブ103が間欠運転されて、冷却媒体の流通量が減少(又は供給停止)されている。
従って、燃料電池スタック10内の特定の発電ユニット12は、過度に冷却されることがなく、フラッディングの発生を良好に阻止することができる。これにより、簡単且つ経済的に、燃料電池スタック10の内部における発電ユニット12の冷やし過ぎを確実に阻止し、フラッディングを防止して良好な発電状態を確保することが可能になるという効果が得られる。
10…燃料電池スタック 12…発電ユニット
14、18、20…セパレータ 16a、16b…電解質膜・電極構造体
22…固体高分子電解質膜 24…アノード側電極
26…カソード側電極 30a…酸化剤ガス入口連通孔
30b…酸化剤ガス出口連通孔 32a…燃料ガス入口連通孔
32b…燃料ガス出口連通孔 34a…冷却媒体入口連通孔
34b…冷却媒体出口連通孔 35…冷却媒体連通路
36、58…燃料ガス流路 44…冷却媒体流路
50、66…酸化剤ガス流路 74、76、78…シール部材
98…冷却媒体循環供給装置 100…冷却媒体循環路
102…循環ポンプ 104…ラジエータ
106…冷却媒体温度測定装置 108…ケーシング部材
110、111、112…熱電対 110a、111a、112a…測定点
114…保持部材 116…通路部
118…測定器

Claims (4)

  1. 電解質の両側に一対の電極が設けられる電解質・電極構造体とセパレータとが積層される発電ユニットを備え、前記発電ユニット間に冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を形成して該発電ユニットが互いに積層されるとともに、前記冷却媒体流路の入口側に連通し前記発電ユニットの積層方向に貫通する冷却媒体入口連通孔と、前記冷却媒体流路の出口側に連通し前記積層方向に貫通する冷却媒体出口連通孔とが形成される燃料電池の運転方法であって、
    前記発電ユニットの積層方向に沿って前記冷却媒体の温度分布を計測する工程と、
    計測された前記温度分布の幅が、予め設定された閾値を超えるか否かを判断する工程と、
    前記温度分布の幅が前記閾値を超えていると判断された際、前記燃料電池の前記冷却媒体入口連通孔に流入する前記冷却媒体の流通量を減少させる工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池の運転方法。
  2. 請求項1記載の運転方法において、前記燃料電池が、設定負荷以下の発電状態である際、上記の各工程を行うことを特徴とする燃料電池の運転方法。
  3. 請求項1又は2記載の運転方法において、前記燃料電池の外部で前記冷却媒体入口連通孔と前記冷却媒体出口連通孔とを連通し、前記冷却媒体を循環させる冷却媒体循環路を有し、前記温度分布の幅が前記閾値を超えていると判断された際、前記冷却媒体循環路に配置されるバルブが開閉操作されることにより、前記冷却媒体の供給を停止又は間欠停止させることを特徴とする燃料電池の運転方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転方法において、前記積層方向に沿って少なくとも2箇所で前記冷却媒体の温度を検出することを特徴とする燃料電池の運転方法。
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