JP5509982B2 - 楽音生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、楽音生成装置に関し、特に複数のエレメントを切り換えて発音する楽音生成装置に関する。
従来、それぞれが波形データ等である複数のエレメントデータをエレメントセットとして記憶し、当該エレメントセットに含まれるエレメントに基づき順次楽音を生成可能な装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような装置では、例えば、「カウントボイス」や「スキャット」と呼ばれるエレメントセットが記憶されている。「カウントボイス」は、これを指定して、ユーザが演奏操作子を十六分音符間隔で連続操作することにより、「イチ、ニ、サン、シ、ニ、ニ、サン、シ、サン、ニ、サン、シ…」と発音させることが出来る。また、「スキャット」は、これを指定して、ユーザが演奏操作子を連続操作することにより、「シャ、バ、ダ、バ…」と発音させることが出来るものである。
特開2008−191657号公報
従来の楽音生成装置は、エレメントセット中のエレメントを順次発音するので、「カウントボイス」を任意の間隔で使用するのが困難である。例えば、上述した「イチ、ニ、サン、シ、ニ、ニ、サン、シ…」の「カウントボイス」を用いて三連符間隔で演奏操作子を連続操作すると、「イチ、ニ、サン」、「シ、ニ、ニ」、「サン、シ、サン」のように発音され、不自然な演奏となってしまう。
また、「スキャット」については、「シャ」が一連のスキャットの始まりであり、小節の頭等、音楽的な区切り位置で発音されることが好ましい。しかしながら、従来の楽音生成装置では、エレメントセット中のエレメントを順番に切り換えて発音するのみであるので、「シャ」が音楽的な区切り位置とは関係なく発音されてしまい、不自然な演奏となってしまう場合がある。
さらに、シンバルやハイハット等の打楽器の音色をエレメントセットとして発音する場合に、連打が単調で機械的にならないようにランダムにエレメントの発音順を変更する技術が知られている。実際の打楽器を用いた人による演奏では、ランダムではなく拍に応じて微妙にたたき方が異なりそれによって音色に変化が起きていわゆる「ノリ」が感じられるが、ランダムにエレメントを切り換えるのみでは、それが非常に困難であった。
本発明の目的は、複数のエレメントを切り換えて自然な演奏を可能とする楽音生成装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、楽音生成装置は、楽音を生成するためのエレメントデータを複数含むエレメントセットと、前記エレメントセットに含まれる複数のエレメントデータの発音順を記録するシーケンスリストとを記憶する記憶手段と、発音開始を指示する指示手段と、所定の時間間隔ごとにタイミング情報を通知するタイミング通知手段と、前記指示手段により発音開始の指示がなされた場合に、前記通知されるタイミング情報に従い、前記複数のエレメントデータの内の1つを選択する選択手段と、前記指示手段により発音開始の指示が所定タイミングになされた場合には、前記シーケンスリストの所定の発音順に記録されたエレメントデータを前記選択手段に優先的に選択させる制御手段と、前記選択されたエレメントデータを用いて楽音を生成する楽音生成手段とを有する。
本発明によれば、複数のエレメントを切り換えて自然な演奏を可能とする楽音生成装置を提供することができる。
本発明の実施例による楽音生成装置100のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。 本発明の第1の実施例によるボイスデータの構成の一例を表す概念図である。 本発明の第1の実施例の一例による楽音生成装置100の機能を表すブロック図である。 本発明の第1の実施例による楽音生成の一例を表すタイムチャートである。 本発明の第1の実施例の他の例による楽音生成装置100の機能を表すブロック図である。 本発明の第1の実施例による楽音生成の他の例を表すタイムチャートである。 本発明の第1の実施例による楽音生成制御処理の一例を表すフローチャートである。 本発明の第2の実施例による楽音生成装置100の機能を表すブロック図である。 本発明の第2の実施例によるボイスデータの構成の一例を表す概念図である。 本発明の第2の実施例による楽音生成を表すタイムチャートである。 本発明の第2の実施例による楽音生成制御処理の一例を表すフローチャートである。
図1は、本発明の実施例共通の楽音生成装置100のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
楽音生成装置100のバス6には、RAM7、ROM8、CPU9、検出回路11、表示回路13、記憶装置15、音源・効果回路18、通信インターフェイス(I/F)21が接続される。
RAM7は、再生バッファ等のバッファ領域、フラグ、レジスタ、各種パラメータ等を記憶するCPU9のワーキングエリアを有する。
ROM8には、各種データファイル、各種パラメータ及び制御プログラム、又は本実施例を実現するためのプログラム等を記憶することができる。この場合、プログラム等を重ねて、記憶装置15に記憶する必要は無い。
CPU9は、ROM8又は、記憶装置15に記憶されている制御プログラム又は本実施例を実現するためのプログラム等に従い、演算又は装置の制御を行う。タイマ10が、CPU9に接続されており、基本クロック信号、割り込み処理タイミング等がCPU9に供給される。また、タイマ10は、CPU9で実行されるシーケンサプログラム又はメトロノームプログラムを介して音源・効果回路18にタイミング情報を供給する。
ユーザは、検出回路11に接続される設定操作子12を用いて、各種入力及び設定、選択をすることができる。設定操作子12は、例えば、スイッチ、パッド、フェーダ、スライダ、ロータリーエンコーダ、ジョイスティック、ジョグシャトル、文字入力用キーボード、マウス等、ユーザの入力に応じた信号を出力できるものならどのようなものでもよい。また、設定操作子12は、カーソルスイッチ等の他の操作子を用いて操作する表示装置14上に表示されるソフトスイッチ等でもよい。本実施例では、ユーザは、設定操作子12を操作することにより、記憶装置15又はROM8等に記録された又は通信I/F21を介して外部機器から取得(ダウンロード)するボイスデータVD1、VD2(図2又は図9)の選択、及びその他の設定操作を行う。
表示回路13は、ディスプレイ14に接続され、各種情報をディスプレイ14に表示することができる。ディスプレイ14は、楽音生成装置100の設定のための各種情報等を表示することができる。
記憶装置15は、ハードディスク、FD(フレキシブルディスク又はフロッピーディスク(登録商標))、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多目的ディスク)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ等の記憶媒体とその駆動装置の組み合わせの少なくとも1つで構成される。記憶媒体は、着脱可能であってもよいし、内蔵されていてもよい。記憶装置15及び(または)ROM8には、複数のボイスデータVD1、VD2(図2又は図9)、MIDIデータ等の自動演奏データ等の各種曲データMD、オーディオデータ等、及び、本発明の各実施例を実現するためのプログラムや、その他の制御プログラムを記憶することができる。なお、本発明の各実施例を実現するためのプログラムや、その他の制御プログラムを記憶装置15に記憶する場合は、これらをROM8に合わせて記憶する必要はない。また、一部のプログラムのみを記憶装置15に記憶し、その他のプログラムをROM8に記憶するようにしてもよい。
音源・効果回路18は、記憶装置15、ROM8又はRAM7等に記録された自動演奏データ又は演奏操作子(鍵盤)22あるいは通信インターフェイス21に接続された外部機器等から供給される演奏信号、MIDI信号等に応じて楽音信号を生成し、各種音楽的効果を付与して、サウンドシステム19に供給する。サウンドシステム19は、D/A変換器及びスピーカを含み、供給されるデジタル形式の楽音信号をアナログ形式に変換し、発音する。
音源・効果回路18は、回路内にサブCPU181及び波形メモリ182を含んで構成される。サブCPU181は、図3、図5又は図8の制御部83における処理を実行する。また、後に図7及び図11を参照して説明する楽音生成制御処理を実行する。波形メモリ182は、図3等に示すエレメントセットEMを複数記憶している。なお、音源・効果回路18は、外部(タイマ10等)から受信するタイミング情報を分周して細かいタイミング情報を生成するためのPLL回路183を、必要に応じて備えるようにしてもよい。
通信インターフェイス21は、USBやIEEE1394等の汎用近距離有線I/F、Ethernet(登録商標)等の汎用ネットワークI/F等の通信インターフェイス、MIDI I/Fなどの汎用I/F、無線LANやBluetooth(登録商標)等の汎用近距離無線I/F等の通信インターフェイス及び音楽専用無線通信インターフェイスのうち少なくとも1つで構成され、外部機器、サーバ等との通信が可能である。
演奏操作子(鍵盤等)22は、検出回路11に接続され、ユーザの演奏動作に従い、演奏情報(演奏データ)を供給する。演奏操作子22は、ユーザの演奏を入力するための操作子であり、ユーザが操作した操作子に対応する音高で、該ユーザの操作子に対する操作開始タイミング及び終了タイミングをそれぞれキーオン及びキーオフ信号として入力する。
図2は、本発明の第1の実施例によるボイスデータの構成の一例を表す概念図である。
本発明の第1の実施例によるボイスデータVD1は、例えば、図1の記憶装置15及び/又はROM8に複数記憶されている。
ボイスデータVD1は、ボイス名VN、ボイスセレクト番号VS、プログラムチェンジ番号PG、エレメントセット指定番号ES、シーケンスリスト参照ルールSL、エレメントのシーケンスを表すリストEL、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2、タイミング生成情報TG及びその他の情報MCを含んで構成される。
ボイス名VNは、ボイスデータの名称をテキストデータ等で記録している。ボイスセレクト番号VSは、当該ボイスデータを識別するための識別子(識別番号等)を記録している。プログラムチェンジ番号PGは、MIDIフォーマット等での音色指定番号である。
エレメントセット指定番号ESは、ボイスデータVD1で使用するエレメントセットEMを指定するデータである。具体的には、図1の波形メモリ182内に記憶されているエレメントセットEMのうち少なくとも1つを指定する情報である。
シーケンスリスト参照ルールSLは、エレメントのシーケンスを表すリストELからノートオンのたびに1つのエレメントを参照する際のルールを規定する情報である。本実施例では、「サイクル発音」又は「ランダム発音」のいずれかを指定する値をとる。「サイクル発音」は、エレメントセットEMに含まれるエレメントを所定の順序(例えば、エレメントのシーケンスを表すリストELに記載された順序)で参照(発音)するモードであり、「ランダム発音」は、エレメントセットEMに含まれるエレメントをランダムに参照(発音)するモードである。
エレメントのシーケンスを表すリストELは、「サイクル発音」又は「ランダム発音」で用いる複数エレメントを表すリストである。本実施例では、例えば、図3に示すように、エレメントセット指定番号ESで指定されるエレメントセットEMに含まれる各エレメントへの参照情報が記録されている。
シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1は、後述するタイミング情報生成部で生成されるタイミング情報もしくはシーケンサ部からのタイミング情報で通知される所定時間間隔(例えば、半拍)単位で、シーケンスを参照するポインタ85(図3)をどこに設定するか、あるいは何もしないかを指定するルールのリストである。具体的には、例えば、図3に示すように、各表の拍ごとにシーケンスを参照するポインタ85をエレメントのシーケンスを表すリストELの1番目(先頭)にセットするように指定されている。また、各裏の拍では、何もしない(本実施例では「−」と表示)ように設定されている。
優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2は、後述するタイミング情報生成部で生成されるタイミング情報もしくはシーケンサ部からのタイミング情報で通知される所定時間間隔(例えば、半拍)単位で、シーケンスを参照するポインタ85で指し示されるエレメントを無視して、特定のエレメント(優先的エレメント)を用いる設定を行うか、又はその設定をクリアするか、何もしないかを指定するルールのリストである。具体的には、例えば、図3に示すように、1拍目の表の拍では、エレメント“イチ”が、シーケンスを参照するポインタ85で指し示されるエレメントに優先して発音されるように設定されている。また、1拍目の裏の拍では、当該優先的エレメントの設定をクリアするように設定されている。なお、何もしない場合は、「−」と表示する。
タイミング生成情報TGは、シーケンサ部あるいはメトロノーム部から受信するタイミング情報をタイミング生成部82(図3)においてどのくらい分周するか及び少し早めにする時間(例えば、1/48拍前)を指定する。
その他の情報MCは、例えば、音律指定データ、エフェクトパラメータ、ポリ/モノデータ等のコモンデータや、各エレメントデータ等の各種データである。
図3は、本発明の第1の実施例による楽音生成装置100の機能を表すブロック図である。
楽音生成装置100は、記憶部51、音源部81、シーケンサ部(メトロノーム部)91、発音指示部23及びボイス選択部24を含んで構成される。
記憶部51は、例えば、図1の記憶装置15及び/又はROM8で構成され、複数のボイスデータVD1(図2)が予め記憶されている。
シーケンサ部(又はメトロノーム部)91は、例えば、図1のCPU9で実行されるシーケンサプログラム(又はメトロノームプログラム)で構成され、予め設定されたテンポに従い、音源部81にタイミング情報を供給する。ここでは、小節の頭ごとに当該小節の先頭位置を表すタイミング情報が音源部81に通知される。
発音指示部23は、例えば、図1の演奏操作子22及び検出回路11又は通信I/F21、あるいは図1のCPU9で実行されるシーケンサプログラムで構成され、ノートオン、ノートオフ等の演奏信号を音源部81に供給する。
ボイス選択部24は、例えば、図1の設定操作子12及び検出回路11で構成され、ユーザによるボイスデータVDの選択を受け付け、当該選択されたボイスデータVDを記憶部51から音源部81内の作業領域89に読み出す。
音源部81は、例えば、図1の音源・効果回路18で構成され、タイミング生成部82、制御部83、ルールリストを参照するポインタ84、シーケンスを参照するポインタ85、シーケンスリスト参照ルールレジスタ86、優先的エレメント指定レジスタ87、波形記憶部88及び作業領域89を含む。
タイミング生成部82は、図1の音源部サブCPU181又はPLL回路183で構成され、例えば、シーケンサ部(又はメトロノーム部)91から通知される小節ごとのタイミング情報を、後述する作業領域89に記憶部51から読み出されたボイスデータVD1に含まれるタイミング生成情報TGの規定に従い分周して、半拍ごとのタイミング情報(以下、本明細書では、生成タイミング情報と呼ぶ)を生成して、制御部83に供給する。なお、タイミング生成情報TGにタイミング情報を少し早めるように規定されている場合は、当該規定されている時間(例えば、1/48拍前)分、シーケンサ部(又はメトロノーム部)91から通知される小節ごとのタイミング情報を早める。
制御部83は、タイミング生成部82から供給される生成タイミング情報を処理する。この処理は、ルールリストを参照するポインタ84を当該生成タイミング情報に従い進め、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1又は優先的エレメント指定レジスタ87の値に基づき、シーケンスを参照するポインタ85の位置を制御する(後述する図7のステップSA4〜SA7の処理及びSA13〜SA15の処理)。また、発音指示部23から入力される演奏情報(ノートオン/ノートオフ)に従いエレメントの発音処理(後述する図7のステップSA8〜SA11の処理)及び発音停止処理(ステップSA16、SA17の処理)を行う。その他、音源部81内の処理を制御する。
ルールリストを参照するポインタ84は、生成タイミング情報に従い進められ、現在タイミングにおいて参照すべきシーケンスを参照するポインタをセットするルール及び優先的エレメント指定レジスタについてのルールを指示するポインタである。
シーケンスを参照するポインタ85は、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1又は優先的エレメント指定レジスタ87の値に基づきその位置を制御され、現在選択されているエレメントセットEMの内の参照(発音)すべきエレメントを指定する。
シーケンスリスト参照ルールレジスタ86は、例えば、シーケンスリスト参照ルールSLで規定される「サイクル発音」又は「ランダム発音」のいずれかを指定する値を格納するレジスタである。シーケンスを参照するポインタ85は、このシーケンスリスト参照ルールレジスタ86の値に従い「サイクル発音」又は「ランダム発音」のいずれかの態様で制御される。すなわち、「サイクル発音」を指定する値がシーケンスリスト参照ルールレジスタ86に格納されている場合は、シーケンスを参照するポインタ85は、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1又は優先的エレメント指定レジスタ87の値に基づきその位置を制御される。また、「ランダム発音」を指定する値がシーケンスリスト参照ルールレジスタ86に格納されている場合は、シーケンスを参照するポインタ85は、ランダムに位置を変更され、所定タイミングにおいて優先的エレメント指定レジスタ87の値に基づきその位置を制御される
優先的エレメント指定レジスタ87は、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2で規定される設定を格納するためのレジスタである。このレジスタに値が格納されている場合は、シーケンスを参照するポインタ85の位置を無視して当該格納されている値で参照されるエレメントが発音される。なお、格納されている値で参照されるエレメントが発音されると、当該値はクリアされる。
波形記憶部88は、複数のエレメントセットEMを記憶する記憶装置であり、例えば、図1の波形メモリ182で構成される。制御部83の指示により発音されるエレメントセットEMは、作業領域89に格納されたボイスデータVD1内のエレメントセット指定番号により選択される。エレメントセットEMは少なくとも2つ以上のエレメントデータを含んで構成される。本明細書においてエレメントデータとは、楽音を生成するためのデータであり、例えば、波形データ等のオーディオデータ等である。
作業領域89は、RAM等で構成され、記憶部51から読み出されたボイスデータVD1を格納する領域であり、少なくとも、図2のボイスデータVD1に含まれるエレメントセット指定番号ES、シーケンスリスト参照ルールSL、エレメントのシーケンスを表すリストEL、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2、タイミング生成情報TGを記憶部51から読み出して格納する。
図4は、本発明の第1の実施例による楽音生成の一例を表すタイムチャートである。以下、図3の機能ブロック図における第1の実施例による処理を図4のタイムチャートを参照して説明する。図3に示すように、シーケンスリスト参照ルールレジスタ86には、「サイクル発音」を指定する値が格納されている。この例におけるエレメントセットEMは、基本的に「イチ、ニ、サン、シ」を繰り返し発音するためのものであるが、1拍目の頭位置では「イチ」を、2拍目の頭位置では「ニ」を、3拍目の頭位置では「サン」を、4拍目の頭位置では「シ」を優先的に発音するようにしている。これにより、「イチ、ニ、サン、ニ、ニ、サン、サン、ニ、サン、シ…」等の発音が可能となる。
具体的には、まず一小節目の頭の位置(1拍目)を表すタイミング情報が、シーケンサ部91からタイミング生成部82に通知されると、タイミング生成部82は、当該一小節目の各拍(1拍〜4拍目)の表と裏の拍位置よりも少し前のタイミングを表す生成タイミング情報を生成して、制御部83に通知し、制御部83は生成タイミング情報に基づきルールリストを参照するポインタ84を進める。
この例では、一小節目は三連符間隔でノートオンが発音指示部23から制御部83に入力されている。この場合、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1で各拍の表の拍でシーケンスを参照するポインタ85をリスト先頭にセットするように規定されているので、リストを参照する番号(シーケンスを参照するポインタ85の位置)は、「1、2、3、1、2、3、1、2、3、1、2、3」となる。
ここで、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1の規定及びがない場合は、リストを参照する番号(シーケンスを参照するポインタ85の位置)は、「1、2、3、4、5、6、7、8、1、2、3、4」となってしまう。なお、エレメントセットが4種類のエレメントのみを含む場合は、1拍目は「1、2、3」、2拍目は「4、1、2」、3拍目は「3、4、1」、4拍目は「2、3、4」となり、発音は1拍目は「イチ、ニ、サン」、2拍目は「シ、イチ、ニ」、3拍目は「サン、シ、イチ」、4拍目は「ニ、サン、シ」となってしまい、拍の位置と発音が無関係になってしまう。
この例では、さらに、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2が、1拍目の表の拍には「エレメント“イチ”をセットする」と規定し、2拍目の表の拍には「エレメント“ニ”をセットする」と規定し、3拍目の表の拍には「エレメント“サン”をセットする」と規定し、4拍目の表の拍には「エレメント“シ”をセットする」と規定すると共に、各拍の裏の拍では当該設定をクリアするように規定しているので、一小節目の発音は、図4に示すように1拍目は「イチ、ニ、サン」、2拍目は「ニ、ニ、サン」、3拍目は「サン、ニ、サン」、4拍目は「シ、ニ、サン」となり、拍の位置と発音があうようになる。
ニ小節目は16分音符間隔でノートオンが発音指示部23から制御部83に入力されている。この場合、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1で各拍の表の拍でシーケンスを参照するポインタ85をリスト先頭にセットするように規定されているので、リストを参照する番号(シーケンスを参照するポインタ85の位置)は、「1、2、3、4、1、2、3、4、1、2、3、4、1、2、3、4」となる。
ここで、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1の規定及びがない場合は、リストを参照する番号(シーケンスを参照するポインタ85の位置)は、「1、2、3、4、5、6、7、8、1、2、3、4、5、6、7、8」となってしまう。
この例では、さらに、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2が、1拍目の表の拍には「エレメント“イチ”をセットする」と規定し、2拍目の表の拍には「エレメント“ニ”をセットする」と規定し、3拍目の表の拍には「エレメント“サン”をセットする」と規定し、4拍目の表の拍には「エレメント“シ”をセットする」と規定すると共に、各拍の裏の拍では当該設定をクリアするように規定しているので、一小節目の発音は、図4に示すように1拍目は「イチ、ニ、サン、シ」、2拍目は「ニ、ニ、サン、シ」、3拍目は「サン、ニ、サン、シ」、4拍目は「シ、ニ、サン、シ」となり、拍の位置と発音があうようになる。
図5は、本発明の第1の実施例の他の例による楽音生成装置100の機能を表すブロック図である。
図6は、本発明の第1の実施例による楽音生成の他の例を表すタイムチャートである。
この例における楽音生成装置100の構成は図3に示すものと同一である。図3に示す例との違いは、記憶部51から読み出されたボイスデータVD1の内容である。また、ボイスデータVD1の内容が異なるため、選択されているエレメントセットEMも異なる。
この第1の実施例による楽音生成の他の例では、エレメントとしてカウントボイスではなくシンバル等の打楽器の楽音波形を用いている。この例では、シンバル等の連打が単調で機械的にならないように、ランダムにエレメントを切り換える。したがって、図5に示すように、シーケンスリスト参照ルールレジスタ86には、「ランダム発音」を指定する値が格納されている。また、シーケンスを参照するポインタ85は、エレメント2、3、4のいずれか1つへの参照情報をランダムに指定する。
また、この例の優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2は、1拍目の表の拍には「エレメント1をセットする」と規定し、3拍目の表の拍には「エレメント3をセットする」と規定し、1拍及び3拍目の裏の拍では当該設定をクリアするように規定している。よって、1拍目の表の拍は「エレメント1」が、3拍目の表の拍は「エレメント3」が、シーケンスを参照するポインタ85の位置に関わらず発音される。
図6(A)に示す例では、まず一小節目の頭の位置(1拍目)を表すタイミング情報が、シーケンサ部91からタイミング生成部82に通知されると、タイミング生成部82は、当該一小節目の各拍(1拍〜4拍目)の表と裏の拍位置よりも少し前のタイミングを表す生成タイミング情報を生成して、制御部83に通知し、制御部83は生成タイミング情報に基づきルールリストを参照するポインタ84を進める。
この例では、各拍の表及び裏の拍で、それぞれ八分音符長の演奏情報が入力されている。この場合、1拍目の表の拍では、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2に規定されるように「エレメント1」が発音される。その後、1拍目の裏の拍、2拍目の表の拍及び裏の拍では、「エレメント2〜4」のうちのランダムに選ばれたエレメントの1つが発音される。また、3拍目の表の拍で優先的エレメントを指定するレジスタ87に「エレメント3」に対応する値が格納され、「エレメント3」が発音される。その後、3拍目の裏の拍でリセットされるため、3拍目の裏の拍、4拍目の表の拍及び裏の拍では、「エレメント2〜4」のうちのランダムに選ばれたエレメントの1つが発音される。
図6(B)に示す例では、まず一小節目の頭の位置(1拍目)を表すタイミング情報が、シーケンサ部91からタイミング生成部82に通知されると、タイミング生成部82は、当該一小節目の各拍(1拍〜4拍目)の表と裏の拍位置よりも少し前のタイミングを表す生成タイミング情報を生成して、制御部83に通知し、制御部83は生成タイミング情報に基づきルールリストを参照するポインタ84を進める。
この例では、1拍目の表の拍、裏の拍、及び2拍目の表の拍で、それぞれ八分音符長の演奏情報が入力され、2拍目及び3拍目の裏の拍で四分音符長の演奏情報が入力され、3拍目の裏の拍で八分音符長の演奏情報が入力されている。この場合、1拍目の表の拍では、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2に規定されるように「エレメント1」が発音される。その後の1拍目の裏の拍、2拍目の表の拍、及び裏の拍では、「エレメント2〜4」のうちのランダムに選ばれたエレメントの1つが発音される。ここで、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2に従うと、3拍目の表の拍で優先的エレメントを指定するレジスタ87に「エレメント3」に対応する値が格納されるが、3拍目の裏の拍でリセットされるため、3拍目の裏の拍でも、「エレメント2〜4」のうちのランダムに選ばれたエレメントの1つが発音される。その後、4拍目の裏の拍でも、「エレメント2〜4」のうちのランダムに選ばれたエレメントの1つが発音される。
この例のように、基本的にはエレメントをランダムに切り換えると共に、特定の拍位置で特定のエレメント(当該拍位置での発音に適したエレメント)を用いることにより、いわゆる音楽的な「ノリ」が感じられる発音を行うことができる。
図7は、本発明の第1の実施例による楽音生成制御処理の一例を表すフローチャートである。この楽音生成制御処理は、例えば、図1の音源・効果回路18内のサブCPU181で実行される処理である。なお、音源・効果回路18がソフトウェア音源等である場合には、図1のCPU9で実行される。この処理は、図1の設定操作子12の操作により又は図3(図5)のボイス選択部24によりボイスデータVD1の選択操作が行われた場合に実行される処理である。また、この処理は、楽音制御機能のオフ若しくは楽音生成装置100の電源オフにより終了する。以下、図3(図5)に示す機能ブロック図を参照して説明する。
ステップSA1で、楽音生成制御処理を開始し、ステップSA2で初期設定を行う。ここで実行される初期設定は、例えば、各種レジスタ及びバッファ等をクリアし、ボイスデータVD1を音源部81の作業領域89に読み出す。その後、ポインタ84、85の位置を先頭にリセットし、読み出したシーケンス参照ルールSLに基づきシーケンスリスト参照ルールレジスタ86の値を更新する。また、優先的エレメント指定レジスタ87の値も読み出したルールリストRL2に基づき更新する。さらに、波形記憶部88内のエレメントセットEMを読み出されたエレメントセット指定番号ESに基づき選択する。また、選択されたボイスデータVD1に含まれるタイミング生成情報TGに基づきタイミング生成部82を設定する。
ステップSA3では、タイミング生成部82から生成タイミング情報を取得したか否かを判断する。取得した場合は、YESの矢印で示すステップSA4に進む。取得しない場合は、NOの矢印で示すステップSA7に進む。タイミング生成部82は、PLL回路183で構成され、シーケンサ部(メトロノーム部)91から受信するタイミング情報(例えば、小節ごとのタイミング情報)に基づき生成タイミング情報(例えば、半拍ごとのタイミング情報)を生成する。
ステップSA4では、ステップSA3で取得した生成タイミング情報に基づきルールリストを参照するポインタ84を1つ進める。
ステップSA5では、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1内のルールリストを参照するポインタ84が指し示す値に基づき、シーケンスを参照するポインタ85を制御する。ルールリストRL1のポイント84が指し示す位置に「リストの1番目にセット」等のポインタ85の位置を変更する指示が記載されている場合は、当該指示に従いポインタ85の位置を変更する。ルールリストRL1のポイント84が指し示す位置に何も記載されていないかもしくは「−」が記載されている場合は、ポインタ85の位置は変更しない。
ステップSA6では、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2内のルールリストを参照するポインタ84が指し示す値に基づき、優先的エレメント指定レジスタ87を設定する。ルールリストRL2のポイント84が指し示す位置にいずれかのエレメントを設定する旨の記載がある場合は、当該エレメントへの参照情報をレジスタ87に格納する。クリアする旨の記載がある場合は、レジスタ87内の値をクリアする。ルールリストRL2のポイント84が指し示す位置に何も記載されていないかもしくは「−」が記載されている場合は、何もしない。
ステップSA7では、発音指示部23から発音開始指示(ノートオン)を受信したか否かを判断する。受信した場合は、YESの矢印で示すステップSA8に進む。受信しない場合は、NO矢印で示すステップSA15に進む。
ステップSA8では、優先的エレメント指定レジスタ87に値が設定されているか否かを判断する。値が設定されている(エレメントへの参照情報が格納されている)場合は、YESの矢印で示すステップSA9に進む。値が設定されていない場合は、NOの矢印で示すステップSA11に進む。
ステップSA9では、優先的エレメント指定レジスタ87に設定されている値(エレメントへの参照情報)に基づきエレメントを波形記憶部88から読み出して楽音を生成し、当該エレメントを発音する。その後、ステップSA10に進み、優先的エレメント指定レジスタ87の値をクリアする。その後、ステップSA12に進む。
ステップSA11では、シーケンスを参照するポインタ85が指し示すエレメントへの参照情報に基づきエレメントを波形記憶部88から読み出して楽音を生成し、当該エレメントを発音する。その後、ステップSA12に進む。
ステップSA12では、シーケンスリスト参照ルールレジスタ86の値が「サイクル発音」を指示する値か否かを判断する。「サイクル発音」を指示する値の場合は、YESの矢印で示すステップSA13に進み、「ランダム発音」を指示する値の場合は、NOの矢印で示すステップSA14に進む。
ステップSA13では、シーケンスを参照するポインタ85を1つ進める。シーケンスを参照するポインタ85の位置がエレメントのシーケンスを表すリストELの終端であった場合には、当該リストの先頭に戻す。その後、ステップSA15に進む。
ステップSA14では、シーケンスを参照するポインタ85の位置をランダムに更新する。その後、ステップSA15に進む。
ステップSA15では、発音指示部23から発音停止指示(ノートオフ)を受信したか否かを判断する。受信した場合は、YESの矢印で示すステップSA16に進む。受信しない場合は、NO矢印で示すステップSA3に戻る。
ステップSA16では、ステップSA15で受信したノートオフに対応する楽音の生成を停止する。その後、ステップSA3に戻る。
以上、本発明の第1の実施例によれば、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1により、各拍の表及び裏の拍位置でシーケンスを参照するポインタをセットする位置を規定できると共に、優先的エレメントを指定するレジスタについてのルールリストRL2において、シーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1の規定により指定されるエレメントに優先するエレメントを指定することが出来る。よって、入力されるノートオンの間隔(三連符間隔、十六分音符間隔等)にかかわらず拍位置に対応したエレメントを適切に選択して発音させることが可能となる。このような構成をとることにより、各種のノートオンの間隔(三連符間隔、十六分音符間隔等)に個別に対応したエレメントセットEMを用意せずに、1種類のエレメントセットEMにより、拍位置に対応したエレメントを適切に選択して発音させることが可能となる。
なお、入力されるノートオンの間隔は、三連符間隔、十六分音符間隔に限らず、四分音符間隔、八分音符間隔、五連符間隔等、どのような間隔でも対応可能である。
また、カウントボイスのエレメントセットは上述の例に限らず、一定の順序で発音される一連のエレメントをまとめたものであればどのようなものでもよい。
図8は、本発明の第2の実施例による楽音生成装置100の機能を表すブロック図である。
図9は、本発明の第2の実施例によるボイスデータの構成の一例を表す概念図である。
この第2の実施例は、第1の実施例を簡略化したものである。第2の実施例では、ノートオンのたびに「シャ」、「バ」、「ダ」、「バ」と順に発音する「スキャット」を例に説明する。この第2の実施例では、小節の頭位置(一拍目の表の拍位置)ごとに順番をリセットして、先頭の「シャ」を発音するように設定される。
エレメントのシーケンスを表すリストELは、ボイスデータVD2(図9)で指定されるが、そのルールは予め定められており(例えば、小節頭ごとにリセットする等)、第1の実施例のようにシーケンスを参照するポインタをセットするルールリストRL1で規定されるものではないので、当該ルールリストRL1は省略される。また、第2の実施例では、「ランダム発音」や優先的エレメント、小節ごと以上の細かい分解能の適用はしないので、これらに関するデータ及び構成は省略可能である。
したがって、第2の実施例では、楽音生成装置100は、図8に示すように、第1の実施例と同様に、記憶部51、音源部81、シーケンサ部(メトロノーム部)91、発音指示部23及びボイス選択部24を含んで構成され、音源部81は、第1の実施例とは異なり、タイミング生成部82、制御部83、シーケンスを参照するポインタ85、波形記憶部88及び作業領域89で構成可能である。なお、各構成は第1の実施例と同様であるのでその説明は省略する。また、第1の実施例と同様の構成を用意し、不要な機能をオフにすることで第2の実施例を実施してもよい。また、第2の実施例では、シーケンサ部91から通知される小節単位のタイミング情報以上に細かい分解能を使用しないので、タイミング生成部82は省略してもよい。なお、タイミング生成部82を省略する場合に、実際の小節頭よりも早いタイミング情報を利用する場合は、シーケンサ部91が、例えば、小節頭のタイミングより1/48拍前のタイミングを通知するようにしてもよい。
第2の実施例における制御部83は、タイミング生成部82から供給される生成タイミング情報を処理するが、この処理は、シーケンスを参照するポインタ85の位置を当該生成タイミング情報に従い進める処理である(後述する図11のステップSB7の処理)。また、第1の実施例と同様に発音指示部23から入力される演奏情報(ノートオン/ノートオフ)に従いエレメントの発音処理(後述する図11のステップSB5及びSB6の処理)及び発音停止処理(ステップSB8及びSB9の処理)を行う。さらに、シーケンスを参照するポインタ85の位置をシーケンスの先頭にリセットする処理(図11のステップSB4の処理)を行う。なお、本明細書では、「シーケンスを参照するポインタ85の位置をシーケンスの先頭にリセットする処理」を「発音シーケンスのリセット」と呼ぶ。
また、ボイスデータVD2は、図9に示すように、図2に示す第1の実施例によるボイスデータVD1に比して簡略化されたものとなっており、ボイス名VN、ボイスセレクト番号VS、プログラムチェンジ番号PG、エレメントセット指定番号ES、エレメントのシーケンスを表すリストEL、及びその他の情報MCのみで構成することが出来る。なお、各データの内容は第1の実施例と同様であるのでその説明は省略する。
図8に示す例では、記憶部51から作業領域89に読み込まれたエレメントセット指定番号ESにより、「シャ」、「バ」、「ダ」の3つのエレメント有するものがエレメントセットEMとして選択されている。エレメントのシーケンスを表すリストELは、波形記憶部88内のエレメントセットEMに含まれるエレメントを「シャ」、「バ」、「ダ」、「バ」の順に参照するように規定している。シーケンスを参照するポインタ85は、1〜4まで順に移動するので、小節の先頭位置において発音シーケンスがリセットされない限り「シャ」、「バ」、「ダ」、「バ」の順に発音される。
図10は、本発明の第2の実施例による楽音生成を表すタイムチャートである。
第2の実施例では、小節の頭ごとに発音シーケンスのリセットが行われるように予め設定されているので、第1小節内の連打(ノートオン/ノートオフの連続)により、「シャバダバシャバダ」と発音される。この時、最後の「ダ」は、発音停止が第2小節内にかかるが、発音開始が発音シーケンスのリセットが行われる前の第1小節内なので「ダ」と発音される。第2小節に入ってから、すなわち、発音シーケンスのリセットが行われた後に発音開始指示が行われる最後の3音は、シーケンスの初めから「シャバダ」と発音される。
図11は、本発明の第2の実施例による楽音生成制御処理の一例を表すフローチャートである。この楽音生成制御処理は、例えば、図1の音源・効果回路18内のサブCPU181で実行される処理である。なお、音源・効果回路18がソフトウェア音源等である場合には、図1のCPU9で実行される。この処理は、図1の設定操作子12の操作により又は図8のボイス選択部24によりボイスデータVD2の選択操作が行われた場合に実行される処理である。また、この処理は、楽音制御機能のオフ若しくは楽音生成装置100の電源オフにより終了する。以下、図8に示す機能ブロック図を参照して説明する。
ステップSB1で、楽音生成制御処理を開始し、ステップSB2で初期設定を行う。ここで実行される初期設定は、図7のステップSA2で行う処理とほぼ同一である。例えば、各種レジスタ及びバッファ等をクリアし、ボイスデータVD2を音源部81の作業領域89に読み出す。その後、ポインタ85の位置を先頭にリセットし、波形記憶部88内のエレメントセットEMを読み出されたエレメントセット指定番号ESに基づき選択する。また、選択されたボイスデータVD2に含まれるタイミング生成情報TGに基づきタイミング生成部82を設定する。
ステップSB3では、タイミング生成部82から生成タイミング情報を取得したか否かを判断する。取得した場合は、YESの矢印で示すステップSB4に進む。取得しない場合は、NOの矢印で示すステップSB5に進む。タイミング生成部82は、PLL回路183で構成され、シーケンサ部(メトロノーム部)91から受信するタイミング情報(例えば、小節ごとのタイミング情報)に基づき生成タイミング情報(例えば、半拍ごとのタイミング情報)を生成する。
ステップSB4では、シーケンスを参照するポインタ85の位置をエレメントのシーケンスを表すリストELの先頭位置にセットする(発音シーケンスのリセットを行う)。
ステップSB5では、発音指示部23から発音開始指示(ノートオン)を受信したか否かを判断する。受信した場合は、YESの矢印で示すステップSB6に進む。受信しない場合は、NO矢印で示すステップSB8に進む。
ステップSB6では、シーケンスを参照するポインタ85が指し示すエレメントへの参照情報に基づきエレメントを波形記憶部88から読み出して楽音を生成し、当該エレメントを発音する。
ステップSB7では、シーケンスを参照するポインタ85を1つ進める。シーケンスを参照するポインタ85の位置がエレメントのシーケンスを表すリストELの終端であった場合には、当該リストの先頭に戻す。
ステップSB8では、発音指示部23から発音停止指示(ノートオフ)を受信したか否かを判断する。受信した場合は、YESの矢印で示すステップSB9に進む。受信しない場合は、NO矢印で示すステップSB3に戻る。
ステップSB9では、ステップSB8で受信したノートオフに対応する楽音の生成を停止する。その後、ステップSB3に戻る。
以上の第2の実施例にようにエレメントの発音シーケンスが固定されている場合は、所定タイミングごとに発音シーケンスのリセットを行うことで、小節や拍位置にあったエレメントを発音させることができる。
なお、第2の実施例は第1の実施例を簡略化したものであるので、第1の実施例でも第2の実施例と同様の機能を発揮することが可能であり、第2の実施例で可能な発音は第1の実施例でも当然に可能である。
なお、第2の実施例では、小節の頭ごとに発音シーケンスのリセットが行われるようにしたが、リセットのタイミングは小節の頭に限らず小節長の半分や1/4ごとにリセットするようにしてもよいし、2小節等の複数小節ごとにリセットするようにしてもよい。また、所定の拍数ごとにリセットするようにしてもよい。さらに、所定時間発音指示がなかった場合にリセットするようにしてもよいし、基本的に所定タイミングごとにリセットするものとし、あわせて、所定時間発音指示がなかった場合にリセットするようにしてもよい。
なお、第2の実施例の構成により、例えば、「ダ」と「バ」のエレメントを切り換えて発音させることにより「ダ、バ、ダ、バ…」と発音させることが出来る。この際、本発明の各実施例によれば、「ダ」と「バ」の発音が拍位置とずれて「バ、ダ、バ、ダ…」のように意図した発音と異なる順序で聞こえるようになることを防ぐことが出来る。
なお、第2の実施例でも第1の実施例と同様にボイス波形に限らず楽器音等の楽音波形をエレメントとして用いることが出来る。例えば、ハイハットシンバルのオープン音のエレメントとクローズ音のエレメントを切り換える場合や、バイオリンなどの擦弦楽器の弓をアップする音のエレメントとダウンする音のエレメントとを切り換える場合にも第2の実施例で実現可能である。
以上、本発明の各実施例によれば、拍又は小節区切りとテンポとに同期して複数のエレメントを切り換えて発音することが出来る。
また、上述の第1及び第2の実施例では、シーケンサ部(メトロノーム部)91からのタイミング情報をタイミング生成部82で分周等して拍の表裏等を表す生成タイミング情報を生成するものとして説明したが、このような細かいタイミング情報をシーケンサ部(メトロノーム部)91が直接供給するようにしてもよい。
なお、本発明の各実施例は、電子楽器の形態に限らず実施例に対応するコンピュータプログラム等をインストールした市販のコンピュータ等によって、実施させるようにしてもよい。
その場合には、各実施例に対応するコンピュータプログラム等を、CD−ROM等のコンピュータが読み込むことが出来る記憶媒体に記憶させた状態で、ユーザに提供してもよい。また、そのコンピュータ等が、LAN、インターネット、電話回線等の通信ネットワークに接続されている場合には、通信ネットワークを介して、コンピュータプログラムや各種データ等をユーザに提供してもよい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。以下に、本発明の実施例に変形例を示す。
6…バス、7…RAM、8…ROM、9…CPU、10…タイマ、11…検出回路、12…設定操作子、13…表示回路、14…ディスプレイ、15…記憶装置、18…音源・効果回路、19…サウンドシステム、21…通信I/F、22…演奏操作子、23…発音指示部、24…ボイス選択部、51…記憶部、81…音源部、82…タイミング生成部、83…制御部、84…ルールリストを参照するポインタ、85…シーケンスを参照するポインタ、86…シーケンスリスト参照ルールレジスタ、87…優先的エレメント指定レジスタ、88…波形記憶部、89…作業領域、91…シーケンサ部(又はメトロノーム部)、100…楽音生成装置、181…サブCPU、182…波形メモリ、183…PLL回路

Claims (3)

  1. 楽音を生成するためのエレメントデータを複数含むエレメントセットと、前記エレメントセットに含まれる複数のエレメントデータの発音順を記録するシーケンスリストとを記憶する記憶手段と、
    発音開始を指示する指示手段と、
    所定の時間間隔ごとにタイミング情報を通知するタイミング通知手段と、
    前記指示手段により発音開始の指示がなされた場合に、前記通知されるタイミング情報に従い、前記複数のエレメントデータの内の1つを選択する選択手段と、
    前記指示手段により発音開始の指示が所定タイミングになされた場合には、前記シーケンスリストの所定の発音順に記録されたエレメントデータを前記選択手段に優先的に選択させる制御手段と、
    前記選択されたエレメントデータを用いて楽音を生成する楽音生成手段と
    を有する楽音生成装置。
  2. 前記選択手段は、前記シーケンスリストに記録されたエレメントデータの内の1つを、前記シーケンスリストの記録順に従い選択する請求項1記載の楽音生成装置。
  3. 前記選択手段は、前記シーケンスリストに記録されたエレメントデータの内の1つを、ランダムに選択する請求項1記載の楽音生成装置。
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