JP5509711B2 - 連続紙幅調整装置 - Google Patents

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Description

この発明は、1の連続紙に複数の印刷部によって重ね刷りを行う輪転印刷機において、少なくとも1の印刷部による印刷が行われた後の連続紙の幅を調整する装置に関し、特に、連続紙の両方面に対してそれぞれ複数の押付け部材を設け、連続紙の一方面に対する押付け部材と、連続紙の他方面に対する押付け部材を、連続紙の幅方向において互い違いの位置で、押付け部材の周面を連続紙面に押し付けて、連続紙に波打ちを発生させることにより連続紙の幅を調整する、連続紙幅調整装置に関する。
湿し水を使う平版印刷では、印刷部を通過するときに、連続紙に画線が印刷されるとともに非画線部を介して湿し水が付与される。この湿し水を連続紙のパルプ繊維が吸収してその直径方向に膨らむことから、続紙が幅方向に拡大することが知られている。そのため、例えば図6に示すような平版輪転印刷機TPの重ね刷りでは、先に印刷した印刷画線と後に印刷した印刷画線との間に、連続紙Wの前記幅方向の拡大によって不整合が生じる問題があった。
その問題を解決するため、特許文献1には、前記連続紙の幅方向の拡大に起因する、先に刷った印刷画線と後に刷った印刷画線の不整合を防止する連続紙の幅調整装置が開示されている。特許文献1には、印刷部間に回転可能な複数の押付け部材(特許文献1には、押圧手段と記載)を連続紙の両方面に対して設け、押付け部材を連続紙の面に接触させ、押付け部材を連続紙の走行に連れて回転させながら、押付け部材を連続紙の面に遠近移動(特許文献1には、進退と記載)させることにより、連続紙に波打ちを発生させ、連続紙の幅を調整する技術が開示されている。
図7に特許文献1の連続紙の幅を調整する装置の従来実施例を示す。連続紙Wの各側に、印刷部のフレーム間に渡って軸19、19´が設けられており、軸19、19´の各軸両端には、該軸の中心線と相違する共通の中心線周りに角変位可能であるように、印刷部Pの図示しないフレームに嵌合されて設けられた偏心スリーブ191a、191b、191a´、191b´が固定されている。前記各側の軸19、軸19´には、その軸19、19´の軸心を回転中心として回転可能な複数の押付け部材59、59´が取付けてある。スリーブ191a、191b、191a´、191b´を角変位させることによって、軸19、軸19´とともに押付け部材59、59´を連続紙Wの面に対して一斉に遠近移動させて連続紙Wの幅を調整し、印刷画線の不整合を防止していた。
また、図8に示す特許文献1の他の従来実施例では、前記押付け部材59及び59´の数と同数の、偏心部材39を設け、その外周に押付け部材59及び59´を、回転可能に設けたものである。偏心部材39は円筒外周を有しており、円筒外周の軸心から偏心した位置に前記軸19或は19´が貫通している。押付け部材59及び59´は、各偏心部材39の円筒外周に回転可能に支持されており、偏心部材39を軸19或は19´の回りに個別に角変位させた後、止めねじ391を締めて軸19或は19´に固定することにより、押付け部材59及び59´を連続紙の面に対して個別に遠近移動し、位置決めすることができるようにしたものであった。
特許文献1の他の従来実施例によれば、押付け部材59及び59´の近傍ごとに連続紙Wの幅を調整し、より細かく印刷画線の不整合を防止できた。
特開平5−178511号公報
しかしながら、押付け部材と印刷された連続紙との接触が、押付け部材の特定の個所のみで行われた場合、紙粉やインキが接触個所の連続紙走行方向上流側や下流側に付着して堆積し、印刷紙面を汚したり、堆積した汚れが下方にある印刷部に落下して印刷紙面を汚すことがあった。
特許文献1においては、押付け部材59及び59´を、連続紙に押し付けることによって、押付け部材59及び59´の接触部が連続紙の走行に連れて回転する回転周面としている。押付け部材59及び59´の連続紙との接触部が回転変位することにより、紙粉やインキが接触個所の上流側や下流側に堆積していくことを防いでいた。
ところで、特許文献1の軸19及び19´は印刷部Pのフレーム間に渡って設けられているため、複数の押付け部材59或は59´を取付けることによって、それらの重量で大きな撓みを生じたり、印刷中に大きな振動が発生したりしない剛性を有する必要がある。従って、軸19及び19´の直径はある程度の太さを有している。
そして、押付け部材59及び59´を、軸19及び19´の軸心を回転中心として回転可能に設けるためには、少なくとも軸19及び19´の外径を内輪径とする軸受け、一般的にはラジアルボールベアリング(以下、ベアリングと記す)を用い、軸19及び19´に取付けられているベアリングの外輪に肉うすのコロを嵌合装着して押付け部村とするか、あるいは、ベアリングの外輪を押付け部材として直接連続紙Wに押し付けて使用していた。
また、押付け部材59及び59´の連続紙Wに対する遠近移動を、押付け部材ごとに個別に行うためには、軸19及び19´が貫通する偏心部材39の外径、すなわち、軸19及び19´の外径より更に径の大きい円筒外周を有する偏心部材39の外径を内輪径とするベアリングを使用しなければならなかった。しかも、押付け部材59及び59´を連続紙Wの面に対して個別に遠近移動し、位置決めするには、止めねじ391を緩めて偏心部材39を軸19或は19´の回りに個別に角変位させた後、止めねじ391を再び締めて軸19或は19´に固定するという作業をしなければならなかったので時間を要し、また、印刷中に作業を行うこともできなかった。
ところで、ベアリングは、その定格荷重に対して実際に負荷される荷重が極めて小さいと、ベアリング内部の鋼球と軌道間ですべりが生じ、カタログに記載されているベアリングの起動トルクや回転抵抗より大きい抵抗を生じる。
一方、押付け部材が連続紙に及ぼす押付け力は、押付け部材が、走行する連続紙に皺が残らない程度の波打ちを生じさせる程度である。すなわち、押付け部材を介してベアリングにかかるラジアル荷重は、前述の様に剛性を要する軸の径を内輪径とする大きさのベアリングの定格荷重に比較して極めてわずかである。しかも、小さい押付け力で押付け部材が連続紙に接触しているので、押付け部材が走行する連続紙から受ける回転トルクも小さい。
従って、押付け部材を走行する連続紙に波打ちを生じさせるように接触させても、押付け部材が連続紙の走行に連れて回転しない事態が発生することがあった。こうなると、押付け部材の特定の個所のみが、印刷された連続紙と接触することになり、紙粉やインキが接触個所の上流側や下流側に付着して堆積し、印刷紙面を汚したり、堆積した汚れが下方にある印刷部に落下して印刷紙面を汚すという間題があった。
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、かかる課題を解決するために、本発明に係る連続紙幅調整装置は、連続紙の両方面に対してそれぞれ複数の押付け部材を設け、連続紙の一方面に対する押付け部材と、連続紙の他方面に対する押付け部材を、連続紙の幅方向において互い違いの位置で走行する連続紙に接触させて、連続紙に、その走行方向と略平行な波打ちを形成することによって、該連続紙の幅を調整する続紙幅調整装置において、略垂直方向に走行する連続紙の両方面それぞれの側に、連続紙に平行、かつ、連続紙の走行方向に直角な方向であって、その軸心の位置が移動しない取付け軸を設け、前記取付け軸に複数のブラケットが取付けられ、前記ブラケットには、前記取付け軸より径の小さい短軸が設けられ、前記押付け部材は、前記短軸に取り付けられ、前記連続紙の走行に連れて回転可能に支持されていることを特徴とする。
また、本発明に係る連続紙幅調整装置は、少なくとも前記連続紙の一方の面に対応する前記押付け部材が取り付けられる前記短軸を、互いに偏心した第1軸と第2軸とが一体となった偏心短軸で構成し、前記偏心短軸は、前記第1軸を前記ブラケットに対して角変位可能に支持し、前記押付け部材が、前記第2軸に回転可能に支持されていると好適である。
さらに、本発明に係る連続紙幅調整装置は、前記偏心短軸が、各々偏心短軸角変位手段によって個別に角変位可能に設けられ、前記押付け部材が、前記連続紙に対して個別に遠近移動可能に支持されていると好適である。
またさらに、本発明に係る連続紙幅調整装置では、前記偏心短軸角変位手段が、前記偏心短軸を回動せしめるモーターを備えるようにすることができる。
さらにまた、本発明に係る連続紙幅調整装置は、前記偏心短軸の変位角度を検出する偏心短軸角変位検出手段を有すると好適である。
本発明によれば、押付け部材を回転可能に支持する軸を、取付け軸に取付けたブラケットに取付け軸とは別部材の短軸として設けたので、剛性を要する取付け軸の径に制約されることなく、押付け部材を回転可能に支持する短軸を適当な細い軸径とすることが可能となった。
また、本発明によれば、少なくとも一方の取付け軸に取付けたブラケットに、偏心短軸の第1軸を角変位可能に設け、偏心短軸の第2軸に押付け部材を回転可能に支持し、偏心短軸を角変位させて押付け部材を連続紙に対して個別に遠近移動して連続紙の幅を調整可能としたことにより、取付け軸が貫通する偏心部材の外周に、押付け部材を回転可能に支持することに比べ、押付け部材を回転可能に支持する軸を適当な細い軸径とすることが可能となった。
従って、本発明に係る連続紙幅調整装置は、押付け部材を回転可能に支持する軸を従来よりも細くすることが可能となり、押付け部材にかかる少ないラジアル荷重に見合った小型のベアリングを採用できた。定格荷重の小さい小型のベアリングを採用することにより、ベアリングにかかるラジアル荷重が小さくとも、ベアリング内部の鋼球と軌道間ですべりを生じることなく転がるので回転抵抗が小さく、走行する連続紙から押付け部材に作用する回転トルクが僅かであっても、押付け部材が連続紙の走行に連れて回転するので、押付け部材の特定の個所のみが、印刷された連続紙と接触することなく、紙粉やインキが押付け部材に付着して堆積し、印刷紙面を汚したり、堆積した汚れが下方にある印刷部に落下して印刷紙面を汚すことがなくなった。
さらに、本発明に係る連続紙幅調整装置には、偏心短軸を角変位させる偏心短軸角変位手段を設けているので、印刷中であっても押付け部材の位置を連続紙に対して遠近移動し、押付け部材の近傍ごとに連続紙の幅を調整できるので、より印刷面の整合をとることが容易となった。また、偏心短軸の第1軸も小径であるため、偏心短軸角変位手段も小型にできる。
さらに本発明に係る連続紙幅調整装置は、偏心短軸の変位角度を検出する偏心短軸角変位検出手段を有している。従って、上述した連続紙幅調整装置が有する効果に加えて、連続紙の銘柄や、印刷速度などの印刷条件ごとに、偏心短軸を角変位させて、押付け部材の連続紙に対する遠近移動位置を最適な位置に調整した際に、その偏心短軸の変位角度を検出して、任意の記録手段に印刷条件とともに記録すれば、記録に基づいて、次回から、押付け部材の連続紙に対する遠近移動位置を印刷条件に見合った最適な位置に短時間のうちに移動、調整できる。
本発明の第1の実施形態である連続紙幅調整装置を示す斜視図である。 図1の連続紙幅調整装置1のX−X矢視断面図である。 本発明の第2の実施形態である連続紙幅調整装置を示す斜視図である。 図3の連続紙幅調整装置2のブラケットに取付けられた偏心短軸、ベアリング、コロ及び偏心短軸角変位手段等の関係を示す並列断面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例を示す並列断面図である。 従来の平版輪転印刷機を示す図である。 従来の連続紙幅調整装置を示す斜視図である。 従来の連続紙幅調整装置の他の実施例を示す断面図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態である連続紙幅調整装置1を示す斜視図である。連続紙幅調整装置1は連続紙Wの一方の面に対向して、押付け部材であるコロ50を連続紙Wに接触させて、連続紙Wにその走行方向と略平行な波打ちを形成させる波打ち形成手段10と、連続紙Wの他方の面に対向して、押付け部材であるコロ50´を連続紙Wに接触させて、連続紙Wにその走行方向と略平行な波打ちを形成させる波打ち形成手段10´からなっている。
波打ち形成手段10と波打ち形成手段10´の構成は、連続紙Wの一方面に対する波打ち形成手段10のコロ50と、他方面に対する波打ち形成手段10´のコロ50´が、連続紙Wの幅方向において互い違いの位置で配置されていること以外は同じで、形状が連続紙Wに対して対称であるから、波打ち形成手段10についてその構成を説明し、波打ち形成手段10´についてはその構成の説明を省略する。なお、波打ち形成手段10と波打ち形成手段10´の構成は、符号に´(ダッシュ)を付して区別している。
取付け軸11は印刷部Pの、連続紙Wの走行方向上流側に連続紙Wと平行に、そして、連続紙Wの走行方向と直角な向きに設けられている。矢印Yは連続紙Wの走行方向を示す。取付け軸11は、少なくとも後述するブラケット21を固定する個所の外形が円形であり、印刷部Pの図示しないフレーム間に掛け渡されてその両端部が該フレームに取付け固定されている。取付け軸11は後述するブラケット21、短軸31、ベアリング40及びコロ50等が取付けられても、それらの重さで生じる撓みが僅かですむような剛性が得られる断面係数を有している。
図2は、図1の連続紙幅調整装置1のX−X矢視断面図である。ブラケット21は適宜な厚みの板材であり、取付け軸11がその厚み方向に通る穴を有している。ブラケット21は、取付け軸11が通る穴の中心線を含む平面でカットされて主体部211とキャップ部212に分割されている。キャップ部212は2本のボルト201によって主体部211に結合され、取付け軸11の周面を締め付けて、ブラケット21を取付け軸11の長さ方向の適宜な位置で、かつ、取付け軸11の軸心回りに任意の角度で固定できる。
短軸31は、取付け軸11に平行で、その軸心が少なくとも取付け軸11の周面からコロ50の半径の長さよりも離れた位置に設けられており、ブラケット21に取付け固定されている。そして短軸31にはベアリング40の内輪が嵌合され、位置決めされている。ベアリング40の内輪径、すなわち短軸31の外径は、短軸31の強度を損なわない範囲で、取付け軸11の外径よりも小さい径である。
ベアリング40の外輸には、半径方向に適宜な厚みを有するコロ50が嵌合、固定されており、ベアリング40の外輪と一体で回転可能である。コロ50は、接触する連続紙Wに傷や接触した跡が残らないよう周面の縁を丸めるとともに、適宜な外径としている。
連続紙幅調整装置1では、波打ち形成手段10のコロ50と波打ち形成手段10´のコロ50´それぞれが、連続紙Wの幅方向に略等間隔に、かつ、コロ50とコロ50´が連続紙Wの幅方向において互い違いの位置で配置されるように、取付け軸11及び取付け軸11´の予め決められた位置にブラケット21及びブラケット21´を位置決めし、そして、コロ50及びコロ50´がそれらの周面を連続紙Wに押付けて連続紙Wに適宜な波打ちを形成するようにブラケット21及びブラケット21´を取付け軸11及び取付け軸11´の軸心回りに適宜な角度で固定している。
なお、取付け軸11及び取付け軸11´の両端部を、それらの軸心回りに角変位可能、かつ、任意の変位角度で固定可能に印刷部のフレームに支持すれば、取付け軸11及び取付け軸11´は、外形が円形である必要はない。すなわち、例えばアングル等の型鋼を取付け軸とし、ブラケットにボルトが通る穴あけを施した座を設けて、取付け軸である型鋼に予め適宜な位置に設けた雌ねじを使ってブラケットをボルトで固定し、取付け軸を角変位させて、コロがそれらの周面を連続紙Wに押し付けて連続紙Wに適宜な波打ちを形成する変位角度で取付け軸を固定してもよい。
印刷中、コロ50、50´はその周面を走行する連続紙Wに押し付けて連続紙Wにその走行方向と略平行な波打ちを形成する。ベアリング40、40´の外輪にはコロ50、50´を介して連続紙Wに対する押付け力の反力がラジアル荷重としてかかり、連続紙Wの走行に連れてコロ50、50´の周面の連続紙Wとの接触部から摩擦によって回転トルクが加わる。
コロ50、50´にかかるラジアル荷重に対して、ベアリング40、40´は、過大な定格荷重を有さない小型のベアリングを選定しているので、走行する連続紙Wからコロ50、50´が受ける回転トルクに対して、ベアリング内部の鋼球と軌道間ですべりを生じることなく転がるので、ベアリングの起動トルク及び回転抵抗が小さい。しかも、ベアリング40、40´の外輪に、半径方向に適宜な厚みを有するコロ50、50´を嵌合取付けしているので、コロ50、50´の周面に連続紙Wの回転に連れて生ずる回転トルクがベアリング40、40´の外輪から半径方向に離れた位置に作用し、コロ50、50´周面にかかる回転トルクが小さくともベアリング40、40´が回転し、印刷中コロ50、50´は連続紙Wの走行に連れて回転するので、周面に汚れが堆積することがなく、紙面を汚すことがない。
以上、第1の実施形態に係る連続紙幅調整装置1について説明した。この第1の実施形態に係る連続紙幅調整装置1は、取付け軸11、11´とコロ50、50´をブラケット21、21´に取り付けられた短軸31、31´によって偏心させたことが特徴であった。しかしながら、本発明に係る連続紙幅調整装置は、このような構成のものに限られない。そこで、次に、短軸の別の形態を備える第2の実施形態について説明を行う。
[第2の実施形態]
図3は、第2の実施形態に係る連続紙幅調整装置2を示す斜視図である。連続紙幅調整装置2は、連続紙幅調整装置1において、連続紙Wの一方の面に対向する波打ち形成手段10に替えて、波打ち形成手段20とし、連続紙Wの他方の面に対向する波打ち形成手段10´に替えて、波打ち形成手段20´としたものである。
波打ち形成手段20と波打ち形成手段20´の構成は、連続紙Wの一方面に対する波打ち形成手段20のコロ50と、他方面に対する波打ち形成手段20´のコロ50´が、連続紙Wの幅方向において互い違いの位置で配置されていること以外は同じで、形状が連続紙Wに対して対称であるから、波打ち形成手段20についてその構成を説明し、波打ち形成手段20´については説明を省略する。なお、波打ち形成手段20と波打ち形成手段20´の構成は、符号に´(ダッシュ)を付して区別している。
取付け軸12は印刷部Pの、連続紙Wの走行方向上流側に連続紙Wと平行に、そして、連続紙Wの走行方向と直角な向きに設けられている。矢印Yは連続紙Wの走行方向を示す。取付け軸12は、少なくとも後述するブラケット22を固定する個所の外形が円形であり、印刷部Pの図示しないフレーム間に掛け渡されてその両端部が該フレームに取付け固定されている。取付け軸12は後述するブラケット22、偏心短軸32、ベアリング40、コロ50及び偏心短軸角変位手段6等が取付けられても、それらの重さで生じる撓みが僅かですむような剛性が得られる断面係数を有している。
図4は、ブラケット22に取付けられた偏心短軸32、ベアリング40、コロ50及び偏心短軸角変位手段6等の関係を示す並列断面図である。ブラケット22は後述する偏心短軸32の第1軸321が適宜な軸受けを介して角変位可能に支持できる厚みの板材であり、取付け軸12がその厚み方向に通る穴を有している。ブラケット22は、取付け軸12が通る穴の中心線を含む平面でカットされて主体部221とキャップ部222に分割されている。キャップ部222は2本のボルト201によって主体部221に結合され、取付け軸12の周面を締め付けて、ブラケット22を取付け軸12の長さ方向の適宜な位置で、かつ、取付け軸12の軸心回りに任意の角度で固定できる。
偏心短軸32は、一体となった第1軸321と第2軸322からなり、第1軸321と第2軸322は偏心した位置関係にある。偏心短軸32の第1軸321は、取付け軸12に平行で、取付け軸12よりも直径が細く、その軸心が少なくとも取付け軸12の周面からコロ50の半径の長さよりも離れた位置に設けられており、ブラケット22に適宜な軸受けを介して取付けられて、その軸心回りに角変位可能である。
第1軸321は、第2軸322が設けられている側とは反対の側がブラケット22の厚みを越えてブラケット22から突出しており、そこに第1軸321と同心で、一体となって角変位する歯車323が設けられている。
さらに、ブラケット22の歯車323がある側に、偏心短軸角変位手段6が設けられている。偏心短軸角変位手段6は、歯車323に噛み合う歯車62と、取付け部材63、64によってブラケット22に取付けられ、出力軸に歯車62が取付けられた減速器内蔵のモーター61からなっている。偏心短軸角変位手段6のモーター61を回転駆動することにより、歯車62、歯車323を介して第1軸321を回動せしめ、第1軸321と一体に形成された偏心短軸32を角変位させることができ、モーター61の回転を停止することにより第1軸321は任意の角変位位置で停止し、位置決めされる。なお、モーター61が停止している間は、内蔵された減速器がブレーキの役を成すので、偏心短軸32が角変位することはない。
偏心短軸32の第2軸322にはベアリング40の内輪が嵌合され、位置決めされている。ベアリング40の内輪径、すなわち偏心短軸32の第2軸322の外径は、第2軸322の強度を損なわない範囲で、取付け軸12の外径よりも小さい径である。
ベアリング40の外輪には、半径方向に適宜な厚みを有するコロ50が嵌合、固定されており、ベアリング40の外輪と一体で回転可能である。コロ50は、接触する連続紙Wに傷や接触した跡が残らないよう周面の縁を丸めるとともに、適宜な外径としている。
連続紙幅調整装置2は、波打ち形成手段20のコロ50と波打ち形成手段20´のコロ50´それぞれが、連続紙Wの幅方向に略等間隔に、かつ、コロ50とコロ50´が連続紙Wの幅方向において互い違いの位置で配置されるように、取付け軸12及び取付け軸12´の予め決められた位置にブラケット22及びブラケット22´を位置決めする。そして、偏心短軸角変位手段6及び偏心短軸角変位手段6´によって偏心短軸32及び偏心短軸32´を角変位させることによって、コロ50及びコロ50´が連続紙Wに対して遠近移動して、それら周面が連続紙Wに押付けられて連続紙Wに形成する波打ちの高さを調整できるようにブラケット22及びブラケット22´を取付け軸12及び取付け軸12´の軸心回りに適宜な角度で固定している。
なお、連続紙幅調整装置2では、偏心短軸32及び32´を角変位させることによりコロ50及び50´の周面を連続紙Wに対して遠近移動して、連続紙Wの幅調整が可能であるので、取付け軸12及び12´の軸心回りにブラケット22及び22´の角度を調整する必要がない。従って、ブラケットを予め決められた位置及び角度に固定できれば、取付け軸は、外形が円形である必要はない。すなわち、例えばアングル等の型鋼を取付け軸とし、ブラケットにボルトが通る穴あけを施した座を設けて、取付け軸である型鋼に予め適宜な位置に設けた雌ねじを使ってブラケットをボルトで固定してもよい。
印刷中、コロ50、50´はその周面を走行する連続紙Wに押し付けて連続紙Wにその走行方向と略平行な波打ちを形成する。そして、偏心短軸角変位手段6、6´を個別に駆動すれば、偏心短軸32、32´の第1軸321、321´をそれぞれ任意の大きさで角変位させることができ、また、第1軸321、321´とは偏心した第2軸322、322´の軸心位置を連続紙Wの一方面及び他方面に対して個別に遠近移動することができる。第2軸322、322´にベアリング40、40´を介して支持されているコロ50、50´も第2軸322、322´の軸心位置とともに連続紙Wの一方面及び他方面に対して個別に遠近移動し、コロ50、50´によって連続紙Wに生じさせる波打ちの高さを変化させ、コロ50、50´の近傍ごとに連続紙Wの幅調整ができる。なお、第1軸321、321´に設けられている歯車323、323´に替えて、レバー、あるいはつまみを取付けることによって、偏心短軸角変位手段6、6´を用いずに、人手によって偏心短軸32、32´の第1軸321、321´を角変位させる構成を採用することもできる。
印刷中、ベアリング40、40´の外輪にはコロ50、50´を介して連続紙Wに対する押付け力の反力がラジアル荷重としてかかり、連続紙Wの走行に連れてコロ50、50´の周面の連続紙Wとの接触部から摩擦によって回転トルクが加わる。
コロ50、50´にかかるラジアル荷重に対して、ベアリング40、40´は、過大な定格荷重を有さない小型のベアリングを選定しているので、走行する連続紙Wからコロ50、50´が受ける回転トルクに対して、ベアリング内部の鋼球と軌道間ですべりを生じることなく転がるので、ベアリングの起動トルク及び回転抵抗が小さい。しかも、ベアリング40、40´の外輪に、半径方向に適宜な厚みを有するコロ50、50´を嵌合取付けしているので、コロ50、50´の周面に連続紙Wの走行に連れて生ずる回転トルクがベアリング40、40´外輪から半径方向に離れた位置に作用し、コロ50、50´周面にかかる回転トルクが小さくともベアリング40、40´が回転し、印刷中コロ50、50´は連続紙Wの走行に連れて回転するので、周面に汚れが堆積することがなく、紙面を汚すことがない。
さらにまた、図5に第2の実施形態の変形例を示す。図5に示すように、本変形例は、第2の実施形態に係る連続紙幅調整装置2の各偏心短軸32及び32´の変位角度を検出する偏心短軸角変位検出手段として、第1軸321及び321´に、例えば回転型ポテンショメーター71、71´の回転軸を接続した。この偏心短軸角変位検出手段を設けることにより、偏心短軸32及び32´の変位角度を検出可能とした。
この変形例によれば、連続紙Wの銘柄や、印刷速度などの印刷条件ごとに、コロ50及び50´の連続紙Wに対する遠近移動位置を偏心短軸32及び32´の変位角度として検出し、その値を任意の記録手段に印刷条件とともに記録しておき、次回から記録に基づいて、連続紙Wに対するコロ50及び50´の位置を印刷条件に見合った最適な位置に短時間のうちに移動して、連続紙Wの幅を調整できる。従って、先に印刷した印刷画線と後に印刷した印刷画線を短時間のうちに整合させることができ、印刷画線の不整合による損紙の発生量も削減できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1、2:連続紙幅調整装置
10、10´,20、20´:波打ち形成手段
11、11´,12、12´,19、19´:取付け軸
191a、191b、191a´、191b´:偏心スリーブ
39:偏心部材
391:止めねじ
59、59´:押付け部材
21、21´,22、22´:ブラケット
211、211´,221、221´:ブラケット主体部
212、212´,222、222´:ブラケットキャップ部
201、201´,202、202´:ボルト
31、31´:短軸
32、32´:偏心短軸
321、321´:第1軸
322、322´:第2軸
323:歯車
40、40´:ベアリング
50、50´:コロ(押付け部材)
6、6´:偏心短軸角変位手段
61、61´:減速機内蔵モーター
62、62´:歯車
63、63´,64、64´:取付け部材
71、71´:回転型ポテンショメーター
P:印刷部
W:連続紙
TP:平版輪転印刷機
Y:連続紙の走行方面を示す矢印

Claims (4)

  1. 連続紙の両方面に対してそれぞれ複数の押付け部材を設け、連続紙の一方面に対する押付け部材と、連続紙の他方面に対する押付け部材を、連続紙の幅方向において互い違いの位置で走行する連続紙に接触させて、連続紙に、その走行方向と略平行な波打ちを形成することによって、該連続紙の幅を調整する続紙幅調整装置において、
    略垂直方向に走行する連続紙の両方面それぞれの側に、連続紙に平行、かつ、連続紙の走行方向に直角な方向であって、その軸心の位置が移動しない取付け軸を設け、
    前記取付け軸に複数のブラケットが取付けられ、
    前記ブラケットには、前記取付け軸より径の小さい短軸が設けられ、
    前記押付け部材は、前記短軸に取り付けられ、前記連続紙の走行に連れて回転可能に支持されており、
    少なくとも前記連続紙の一方の面に対応する前記押付け部材が取り付けられる前記短軸を、互いに偏心した第1軸と第2軸とが一体となった偏心短軸で構成し、
    前記偏心短軸は、前記第1軸を前記ブラケットに対して角変位可能に支持し、
    前記押付け部材が、前記第2軸に回転可能に支持されていることを特徴とした連続紙幅調整装置。
  2. 請求項に記載の連続紙幅調整装置において、
    前記偏心短軸が、各々偏心短軸角変位手段によって個別に角変位可能に設けられ、
    前記押付け部材が、前記連続紙に対して個別に遠近移動可能に支持されていることを特徴とする連続紙幅調整装置。
  3. 請求項に記載の連続紙幅調整装置において、
    前記偏心短軸角変位手段は、前記偏心短軸を回動せしめるモーターを備えることを特徴とする連続紙幅調整装置。
  4. 請求項又はに記載の連続紙幅調整装置において、
    前記偏心短軸の変位角度を検出する偏心短軸角変位検出手段を有することを特徴とする連続紙幅調整装置。
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