JP5509607B2 - アキシャルエアギャップ型電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、アキシャルエアギャップ型電動機における複数本のコイルの巻回と結線の構造に関する。
従来から、1つのスロットに多層にコイルを巻回する多層巻きを行うために、固定子鉄心とコイルとを絶縁するインシュレータに、コイル同士を隔てる隔壁が一体的に形成された回転電機の固定子がある(例えば、特許文献1参照。)。
このように、特許文献1の構成によれば、インシュレータに一体的に形成された隔壁によって、複数本のコイルの巻き崩れや捩れを防止しつつ、複数本のノズルを備えた専用の巻線機を使用しなくても、コイルの並列結線数を増やすことができるものとなっている。
しかしながら、特許文献1は、インシュレータとしてコイルの巻き始め側と巻き終わり側のそれぞれを引出す構成が特定されておらず、アキシャルエアギャップ型電動機に転用する場合、引出した後の複数本のコイルの並列結線処理や引き回し処理が複雑になってしまう恐れがあるという欠点があった。
更に、特許文献1では、インシュレータに形成された隔壁は一体化されているため、インシュレータのコイル巻回部分の面積が、隔壁の厚さに相当する分だけ小さくなり、コイル巻回部分におけるコイルの占積率を低下させてしまうという欠点があった。
特開平11−27886号公報(第2頁、第1図および第2図)
本発明は上記問題点に鑑み、コイルの並列結線処理や引き回し処理が簡単にできるアキシャルエアギャプ型電動機を提供することを目的とする。更にこれに加え、インシュレータのコイル巻回部分を小さくすることなく、コイル巻回部分におけるコイルの占積率を高めて、電動機の効率を向上することができるアキシャルエアギャップ電動機を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ステータとロータとが同ロータのロータ出力軸の軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置され、前記ステータは、前記ロータ出力軸の軸線を中心に環状に連結される複数のポールメンバーを有し、前記ポールメンバーが、固定子鉄心を形成するティースと、絶縁部材からなるインシュレータと、同インシュレータを介して前記ティースに巻回される所定の相のコイルとを備え、前記ティースは、前記軸線方向を上下方向として上側ティース面と下側ティース面とを有し、前記インシュレータは、前記上側ティース面に沿って平行に形成される上側フランジ部と、前記下側ティース面に沿って平行に形成される下側フランジ部と、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部との間に形成されるコイル巻回部とを有し、前記コイルは、中性点でスター結線されることで複数のスター結線組を構成し、同複数のスター結線組が電源に対して並列接続されたアキシャルエアギャップ型電動機において、前記ポールメンバーは、前記コイル巻回部に、第1コイルと第2コイルとが前記軸線方向の上下方向に隣接するように巻回され、前記第1コイルと前記第2コイルとはそれぞれ、並列に接続するための前記中性点に接続される中性点側引出線と前記電源に接続される電源側引出線とを有し、前記上側フランジ部は、前記第1コイルの前記中性点側引出線を引出すための中性点側引出線引出部を有するとともに、前記下側フランジ部は、前記第2コイルの前記中性点側引出線を引出すための中性点側引出線引出部を有し、前記上側フランジ部または前記下側フランジ部は、前記第1コイルおよび前記第2コイルの前記電源側引出線を引出すための電源側引出線引出部を有し、前記ポールメンバーは、分割ポールメンバーと同分割ポールメンバーの間に着脱可能に挟まれる仕切り部とを備え、前記分割ポールメンバーは、前記コイル巻回部で分割されるように形成される分割ティースと分割インシュレータとを有し、前記仕切り部を挟んで前記第1コイルと前記第2コイルとが独立して前記コイル巻回部に巻回された後、前記仕切り部を取外して、前記分割ポールメンバーを接合したことを特徴とする構成となっている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のアキシャルエアギャップ型電動機において、前記電源側引出線引出部を有する前記上側フランジ部または前記下部フランジ部は、前記電源側引出線引出部を外周側に備えるとともに、前記中性点側引出線引出部を内周側に備えることを特徴とする構成となっている。
請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項記載のアキシャルエアギャップ型電動機において、前記電源側引出線引出部を有する前記上側フランジ部または前記下側フランジ部の外周側に、前記第1コイルおよび前記第2コイルの前記電源側引出線を周方向に渡らせる渡り線処理部を備え、同渡り線処理部は、各相に対応する複数の支持溝を有し、同支持溝の1つに、前記第1コイルおよび前記第2コイルの前記電源側引出線が支持されていることを特徴とする構成となっている。
請求項1記載の本発明によれば、ポールメンバーは、コイル巻回部に、第1コイルと第2コイルとが軸線方向の上下方向に隣接するように巻回され、第1コイルと第2コイルとはそれぞれ、並列に接続するための前記中性点に接続される中性点側引出線と前記電源に接続される電源側引出線とを有し、上側フランジ部は、第1コイルの中性点側引出線を引出すための中性点側引出線引出部を有するとともに、下側フランジ部は、第2コイルの中性点側引出線を引出すための中性点側引出線引出部を有し、上側フランジ部または下側フランジ部は、第1コイルおよび第2コイルの電源側引出線を引出すための電源側引出線引出部を有するようにした。これにより、アキシャルエアギャップ型電動機のステータにおいて、インシュレータには、第1コイルと第2コイルとの中性点側引出線および電源側引出線とをそれぞれ引出す構造を有しているので、第1コイルと第2コイルの並列結線処理や引き回し処理を簡単に行なうことができる。また、ポールメンバーは、分割ポールメンバーと同分割ポールメンバーの間に着脱可能に挟まれる仕切り部とを備え、分割ポールメンバーは、コイル巻回部で分割されるように形成される分割ティースと分割インシュレータとを有し、仕切り部を挟んで第1コイルと第2コイルとが独立してコイル巻回部に巻回された後、仕切り部を取外して、分割ポールメンバーを接合した。これにより、アキシャルエアギャップ型電動機のステータにおいて、仕切り部が取外されたポールメンバーを形成することにより、インシュレータのコイル巻回部分が大きくなり、コイル巻回部分におけるコイルの占積率を高めて、電動機の効率を向上することができる。
また、請求項2記載の本発明によれば、電源側引出線引出部を有する上側フランジ部または下側フランジ部は、電源側引出線引出部を外周側に備えるとともに、中性点側引出線引出部を内周側に備えるようにした。これにより、第1コイルおよび第2コイルの中性点側引出線のそれぞれを上側フランジ部と下側フランジ部に分けてそれぞれの中性点で結線することができるので、中性点での結線が簡単に行なえるとともに、第1コイルおよび第2コイルの電源側引出線を所定の相の電源側として、上側フランジ部または下側フランジ部の中性点側引出線の結線処理の邪魔にならないように結線することができる。
更に、請求項記載の本発明によれば、電源側引出線引出部を有する上側フランジ部または下側フランジ部の外周側に、第1コイルおよび第2コイルの電源側引出線を周方向に渡らせる渡り線処理部を備え、渡り線処理部は、各相に対応する複数の支持溝を有し、支持溝の1つに、第1コイルおよび第2コイルの電源側引出線が共に支持されていることにした。これにより、第1コイルおよび第2コイルの電源側引出線同士を所定の相の電源側として、上側フランジ部または下側フランジ部の中性点側引出線の結線処理の邪魔にならないように引き回し処理を行なうことができる。
本発明によるアキシャルエアギャップ型電動機の構造を示す要部断面図である。 本発明によるアキシャルエアギャップ型電動機のステータコアを構成する複数のポールメンバーを環状に連結した状態を示す斜視図である。 図2のポールメンバーに備える渡り線処理部を示す側面図である。 図2のポールメンバーに備えるコイルを結線するために使用されるバスバーを示す平面図である。 第1の実施形態のポールメンバーを示す説明図で、(a)は斜視図、(b)は(a)のL矢視図、(c)は(a)のR矢視図である。 図5のポールメンバーにコイルを巻回する手順を示す説明図で、(a)は巻線機に取付けた状態を示す斜視図、(b)は1本目のコイルを巻回する状態を示す斜視図、(c)は2本目のコイルを巻回する状態を示す斜視図である。 図6の巻回手順を完了した状態のポールメンバーを示す斜視図である。 第1の実施形態のポールメンバーを示す断面図で、(a)は図5のA−A’断面図、(b)は図7のB−B’断面図である。 本発明によるアキシャルエアギャップ型電動機の各ポールメンバーに備えるコイル同士の結線状態を示す模式図である。 第2の実施形態のポールメンバーの分割ポールメンバーを示す斜視図で、(a)は一方の分割ポールメンバーを示す背面側斜視図、(b)は他方の分割ポールメンバーを示す背面側斜視図である。 第2の実施形態のポールメンバーを示す斜視図で、(a)は分解斜視図、(b)は(a)の連結状態を示す分解斜視図である。 図11のポールメンバーにコイルの巻回が完了した状態のポールメンバーを示す説明図で、(a)は斜視図、(b)は(a)の仕切り部を取外して相互に連結した状態を示す斜視図である。 第2の実施形態のポールメンバーを示す断面図で、(a)は図11(b)のF−F’断面図、(b)は図12(a)のD−D’断面図、(c)は図12(b)のE−E’断面図である。 第3の実施形態のポールメンバーの分割ポールメンバーを示す斜視図で、(a)は一方の分割ポールメンバーを示す説明図、(b)は他方の分割ポールメンバーを示す背面側斜視図である。 第3の実施形態のポールメンバーを示す断面図で、(a)は図11(b)のF−F’断面に相当する仕切り部を除いた断面図、(b)は(a)のP円内を示す拡大断面図、(c)は(b)から相互に連結した状態を示す拡大断面図である。 本発明によるアキシャルエアギャップ型電動機のポールメンバーに備える仕切り部を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1に示すように、本発明によるアキシャルエアギャップ型電動機100は、環状のステータ200と、ロータ出力軸500の軸線方向でステータ200の両側に所定の空隙をもって対向的に配置される一対の円板状のロータ300、400とを備えたものである。ステータ200は環状に形成されたステータコア700と、ステータコア700の内周側にロータ出力軸500が支持される軸受部600とを備え、これらが合成樹脂210によって一体的にモールドされている。
図2に示すように、ステータコア700は、複数個(例えば9個)のポールメンバー700a〜700iを環状に連結することにより構成されている。各ポールメンバー700a〜700iはすべて同一構成であり、図5および図7に、第1の実施形態として、1つのポールメンバー700aを示している。このポールメンバー700aは、ティース(固定子鉄心)710と、ティース710の周囲にロータ出力軸500の軸線方向を上下方向として上側ティース面711と下側ティース面712とを除いて、絶縁部材としての合成樹脂で形成されたインシュレータ720と、インシュレータ720に巻回される所定の相のコイル730としての第1コイル730aと第2コイル730bとを備えている。
インシュレータ720は、上側ティース面711に沿って平行に形成される上側フランジ部721と、下側ティース面712に沿って平行に形成される下側フランジ部722と、これら上下一対の上側フランジ部721と下側フランジ部722とを繋ぐように形成されるコイル巻回部723とを備えている。また、コイル巻回部723には、図2や図7のように、第1コイル730aと第2コイル730bが巻回され、第1コイル730aおよび第2コイル730bとティース710との間は電気的に絶縁されている。
そして、図2および図5に示すように、上側フランジ部721には、外周側フランジ部7211と内周側フランジ部7212とを有し、下側フランジ部722には、外側フランジ部7221と内周側フランジ部7222とを有している。更に、外周側フランジ部7211および外周側フランジ部7221には、各ポールメンバー700a〜700i同士を相互に連結するための連結手段が設けられている。この連結手段として、外周側フランジ部7211の径方向に延びる辺には、上側フック部7211aが設けられ、外周側フランジ部7211の周方向に延びる辺には、上側フック部7211aが係止される上側係止軸7211bが設けられている。また、外周側フランジ部7221の径方向に延びる辺には、下側フック部7221aが設けられ、外周側フランジ部7221の周方向に延びる辺には、下側フック部7221aが係止される下側係止軸7221bが設けられている。
上側フック部7211aおよび下側フック部7221aは、外周側フランジ部7211および外周側フランジ部7221の径方向に延びる辺から周方向に向けて突出され、上側係止軸7211bおよび下側係止軸7221bの外周面に沿って係止されるフック溝を備えている。上側係止軸7211bおよび下側係止軸7221bは、外周側フランジ部7211および外周側フランジ部7221の周方向に延びる辺側でフランジ表面から軸線方向に向けて突出され、外周側フランジ部7211および外周側フランジ部7221に円柱状に一体成形されている。
また、図5(a)および図5(b)に示すように、内周側フランジ部7212の周方向に延びる辺には、第1コイル730aの中性点側引出線731aを軸線方向に引き出すための中性点側引出線引出部725aが設けられている。中性点側引出線引出部725aは、内周側フランジ部7212の周方向に延びる辺から外周側フランジ部7211に向かって溝状に深く切欠かれた状態に形成されている。
また、図5(a)および図5(c)に示すように、外周側フランジ部7221の径方向に延びる両辺には、隣接するポールメンバー700a〜700i同士を連結した際、その突き当て面から第2コイル730bの中性点側引出線733aを軸線方向に引き出すための一対の中性点側引出線引出部726a1、726a2が設けられている。
一対の中性点側引出線引出部726a1、726a2は、中性点側引出線引出部726a1が、下側フック部7221aの付け根に半円状に切欠かれた状態で形成され、中性点側引出線引出部726a2が、下側係止軸7221b近傍の外周側フランジ部7221の径方向に延びる辺から内側に向けて半円状に切欠かれた状態で形成されている。なお、一対の中性点側引出線引出部726a1、726a2が周方向で対向して、円形の中性線側引出線引出部726aを形成するようにしたが、中性点側引出線引出部726a1を省略し、中性点側引出線引出部726a2のみを溝状に切欠かれた状態に形成するようにしてもよい。
また、図5(a)および図5(b)に示すように、外周側フランジ部7211の周方向に延びる辺には、第1コイル730aの電源側引出線732aおよび第2コイル730bの電源側引出線734aを軸線方向に引き出すための電源側引出線引出部729aが設けられている。電源側引出線引出部729aは、外周側フランジ部7211の上側係止軸7211bと渡り線処理部727との間に形成され、外周側フランジ部7211の周方向に延びる辺から内側に向けて溝状に深く切欠かれた状態で渡り線処理部727の一側に沿って形成されている。
更に、図5(a)および図5(b)に示すように、外周側フランジ部7211の周方向に延びる辺側でフランジ表面から軸線方向に向かって一体的に突出する渡り線処理部727が設けられている。この渡り線処理部727は第1コイル730aの電源側引出線732aおよび第2コイル730bの電源側引出線734aを各相毎に周方向に沿って渡らせて引き回すための3つの支持溝727a、727b、727cを備え、かつ、図2および図5(b)に示すように、端子保持穴727dを備え、この端子保持穴727dに端子板740が差込まれている。一方、図2および図5(a)に示すように、外周側フランジ部7221の周方向に延びる辺側でフランジ表面から軸線方向に向かって一体的に突出する渡り線処理部728が設けられ、第2コイル730bの中性点側引出線733aを周方向に沿って渡らせて引き回すための支持溝728aを備えている。
以上のようにポールメンバー700aが構成されており、その他の各ポールメンバー700b〜700iもこれと同一構成となっており、図2に示すステータコア700が構成されている。そして、本発明におけるアキシャルエアギャップ型電動機100においては、このステータコア700における2本の第1コイル730aおよび第2コイル730bの巻回と結線の構造が特徴となっている。
続いて、この本発明の特徴について詳細に説明する。図2、図5(a)、図7および図8(a)に示すように、ステータコア700における各ポールメンバー700a〜700iには、そのインシュレータ720に備えた上側フランジ部721と下側フランジ部722との間に形成されたコイル巻回部723の中間部分に、上側フランジ部721と下側フランジ部722に略平行となるように仕切り部724が一体的に形成されている。仕切り部724は、2本の第1コイル730aと第2コイル730bとを独立した状態で、コイル巻回部723に巻回するために、第1コイル730aと第2コイル730bとを仕切っている。
次に、この仕切り部724が形成されている各ポールメンバー700a〜700iによってステータコア700を組立てる手順について説明する。まず、図6(a)乃至図6(c)と、図7および図8(b)とを参照して、各ポールメンバー700a〜700iに第1コイル730aと第2コイル730bとを巻回する手順を説明する。
図6(a)乃至図6(c)に示すように、1本のノズル810を備える巻線機800が用いられ、まず、図示を省略した駆動手段に接続された一対の治具820および治具830により、ポールメンバー700aを上下両側から挟むように保持する。
次に、ノズル810から引き出されたコイル730の先端を治具820に備える係止部821に巻き付けて固定する。このコイル730の先端が、第2コイル730bの中性点側引出線733aとなる。続いて、ノズル810から引き出されたコイル730を下側フランジ部722の中性点側引出線引出部726a2に引掛けた後、下側フランジ部722側のコイル巻回部723に沿って這わせる。
この状態から一対の治具820および治具830を駆動手段を介して回転させることで、ポールメンバー700aのコイル巻回部723にコイル730が巻回される。そして、コイル巻回部723にコイル730を必要な巻数巻回した後、仕切り部724の一側に沿って隣接した状態でコイル730の後端が切り離される。このコイル730の後端が、第2コイル730bの電源側引出線734aとなる。これにより、下側フランジ部722と仕切り部724との間のコイル巻回部723に第2コイル730bが巻回される。
また、ノズル810から引き出されたコイル730の先端を治具830に備える係止部831に巻き付けて固定する。このコイル730の先端が、第1コイル730aの中性点側引出線731aとなる。続いて、ノズル810から引き出されたコイル730を上側フランジ部721の中性点側引出線引出部725aに引掛けた後、上側フランジ部721側のコイル巻回部723に沿って這わせる。
この状態から前記第2コイル730bと同様に、一対の治具820および治具830を駆動手段を介して回転させることで、ポールメンバー700aのコイル巻回部723にコイル730が巻回される。そして、コイル巻回部723にコイル730を必要な巻数巻回した後、仕切り部724の他側に沿って隣接した状態でコイル730の後端が切り離される。このコイル730の後端が、第1コイル730aの電源側引出線732a(図7参照)となる。これにより、上側フランジ部721と仕切り部724との間のコイル巻回部723に第1コイル730aが巻回される。
このようにして、図7および図8(b)に示すように、巻線機800を用いて、ポールメンバー700aに第1コイル730aおよび第2コイル730bが巻回される。この一連の巻線機800によるコイル730の巻回動作を繰返して、その他のポールメンバー700b〜700iにも第1コイル730aおよび第2コイル730bが巻回される。なお、第1コイル730aと第2コイル730bの巻回の順番は逆であってもよく、また、駆動手段を介して一対の治具820および治具830を回転させてコイル730を巻回する巻線機800を用いたが、ノズル810を駆動手段を介してコイル巻回部723の周囲に回転させてコイル730を巻回する巻線機を用いるようにしてもよい。
以上説明してきたように、各ポールメンバー700a〜700iに一体的に形成された仕切り部724を挟んで第1コイル730aおよび第2コイル730bを独立して巻回することで、第1コイル730aと第2コイル730bが交差することによる巻き崩れや捩れを防ぐことができる。また、コイル730の抵抗値や巻数といった特性を落とさず、直径の小さい細いコイルを使用できるので、コイル730の巻回作業性もよく、コイル730の占積率も引用文献1と同等に高めることができる。
次に、図2、図5(b)、図5(c)および図7を参照して、各ポールメンバー700a〜700iを環状に連結する手順について説明する。図2、図5(b)、図5(c)および図7に示すように、まず、ポールメンバー700aの上側フック部7211aと下側フック部7221aに備える各フック溝を、隣接するポールメンバー700bの上側係止軸7211bと下側係止軸7221bにそれぞれ引掛ける。そして、上側フック部7211aと上側係止軸7211bを、下側フック部7221bと下側係止軸7221bをそれぞれ引掛けた状態で、ポールメンバー700bを上側係止軸7211bと下側係止軸7221bを中心にポールメンバー700a側に回転させることで、上側フック部7211aと下側フック部7221aの各フック溝の先端部が上側係止軸7211bと下側係止軸7221bを中心に回動される。
このようにして、ポールメンバー700aとポールメンバー700bとが相互に連結され、第1コイル730aの中性点側引出線731aは中性点側引出線引出部725aに軸線方向に引掛けられた状態となり、第2コイル730bの中性点側引出線733aは中性点側引出線引出部726aから軸線方向に引き出された状態となっている(図示省略)。また、ポールメンバー700aにおける第1コイル730aの電源側引出線732aと、第2コイル730bの電源側引出線734aとは、仕切り部724の両側に隣接して配設された状態となっている(図7参照)。
この一連の連結動作を繰返して、その他のポールメンバー700b〜700iに対して次々に連結させていく。最後に、ポールメンバー700aとポールメンバー700iとを相互に連結して、各ポールメンバー700a〜700iは環状に連結される。
以上のような連結動作によって、各ポールメンバー700a〜700iが環状に連結されたステータコア700が組立てられる。なお、上側フック部7211aおよび下側フック部7221aを、上側係止軸7211bおよび下側係止軸7221bを中心に回転させるようにしたが、上側フック部7211aおよび下側フック部7221aを、上側係止軸7211bおよび下側係止軸7221bに直接嵌合させるようにしてもよい。
次に、図2乃至図4、図7および図9を参照して、環状に連結された各ポールメンバー700a〜700iに巻回されたコイル730を結線する手順について説明する。まず、図2に示す各ポールメンバー700a〜700iは順番に、U相、V相、W相、U相、V相、W相、U相、V相、W相となるように配置している。なお、図2に示す各ポールメンバー700a〜700iは図示を省略しているが、仕切り部724が実際には形成されている。
図2および図7に示すように、まず、ポールメンバー700aの上側フランジ部721の中性点側引出線引出部725aから引き出された第1コイル730aの中性点側引出線731aは、隣接するポールメンバー700b、および、同ポールメンバー700bに隣接するポールメンバー700cの中性点側引出線731b、731cと中性点でスター結線される。このとき、図4に示すように、3つの挿入孔901、902、903が所定間隔で形成された三日月状の導通板からなるバスバー900を用いて結線する。具体的には、前記中性点側引出線731a〜731cを各挿入孔901、902、903に挿入してバスバー900を設置し、中性点側引出線731a〜731cをバスバー900に半田接続することで中性点でスター結線される。その他の隣接するポールメンバー700d、700e、700fによるU相、V相、W相の各相と、隣接するポールメンバー700g、700h、700iによるU相、V相、W相の各相も同様にして、中性点側引出線731d〜731fと、中性点側引出線731g〜731iがそれぞれバスバー900を用いて中性点でスター結線される。
次に、ポールメンバー700aの下側フランジ部722の中性点側引出線引出部726aから引き出された第2コイル730bの中性点側引出線733aは、隣接するポールメンバー700b、および、同ポールメンバー700bに隣接するポールメンバー700cの中性点側引出線733b、733cと中性点でスター結線される。このとき、第2コイル730bの3つの中性点側引出線733a〜733cは、支持溝728aを通して周方向に引き回された後、図示を省略した圧着端子で圧着接続したり、半田接続したりすることで中性点でスター結線される。その他の隣接するポールメンバー700d、700e、700fによるU相、V相、W相の各相と、隣接するポールメンバー700g、700h、700iによるU相、V相、W相の各相も同様にして、中性点側引出線733d〜733fと、中性点側引出線733g〜733iがそれぞれ支持溝728aを用いて中性点でスター結線される。
次に、ポールメンバー700aの仕切り部724の両側に隣接して配設された第1コイル730aの電源側引出線732aと第2コイル730bの電源側引出線734aは、所定の相の電源側と結線される。このとき、まず、引出し処理から渡り線処理を行なう前に、ポールメンバー700a、700b、700cの上側フランジ部721の渡り線処理部727に備える端子保持穴727dにU相用端子板740u、V相用端子板740v、W相用端子板740wを差込む。このようにして差込まれたU相用端子板740u、V相用端子板740v、W相用端子板740wはそれぞれ、U相電源、V相電源、W相電源に接続される。
そして、前記ポールメンバー700aの第1コイル730aの電源側引出線732aと第2コイル730bの電源側引出線734aとが、上側フランジ部721の電源側引出線引出部729aから渡り線処理部727側に引き出されて、渡り線処理部727の支持溝727aによって周方向に引き回されて、前記U相用端子板740uに結線される。
本実施形態では、U相用端子板740に結線される電源側引出線を有するポールメンバーは、ポールメンバー700aの他に、ポールメンバー700dおよびポールメンバー700gがある。これらポールメンバーの電源側引出線732d、734d、および、電源側引出線732g、734gについても同様にして、各ポールメンバーの上側フランジ部721の電源側引出線引出部729d、729gから引出されて、支持溝727aによって周方向に引き回されて、前記U相用端子板740uに結線される。
同様に、V相のポールメンバー700b、700e、700hの第1コイル730aの電源側引出線732b、732e、732hと第2コイル730bの電源側引出線734b、734e、734h同士と、W相のポーメンバー700c、700f、700iの第1コイル730aの電源側引出線732c、732f、732iと第2コイル730bの電源側引出線734c、734f、734i同士についても、異相のコイル730同士で接触しないように、支持溝727a〜727cのいずれかによって周方向に引き回されて、前記V相用端子板740v、および、W相用端子板740wに結線される。
このような手順によって、図9に示すように、各ポールメンバー700a〜700iに巻回されたコイル730を、中性点でスター結線したスター結線組を複数構成し、複数のスター結線組が電源側に並列結線された状態をもったステータコア700が完成される。
このように、本実施形態では仕切り部724を設けて1つのポールメンバーに第1コイル730aと第2コイル730bとを巻回して、9つのポールメンバーで6つのスター結線組が電源側に並列結線されたものとなっているので、1つのポールメンバーに1本のコイル730を巻回する場合に比べて、2倍の並列結線数を確保できる。更に、2本のノズルを備えた専用の巻線機を使用しなくても、1本のノズル810を備えた巻線機800を使用して、第1コイル730aと第2コイル730bとを巻き崩れや捩れ無く、コイル巻回部723に簡単に形成しつつ並列結線することができる。
以上のように構成された第1の実施形態の各ポールメンバー700a〜700iを環状に連結したステータコア700によれば、各ポールメンバー700a〜700iのインシュレータ720には、第1コイル730aの中性点側引出線731a〜731i、第2コイル730bの中性点側引出線733a〜733i、第1コイル730aの電源側引出線732a〜732iおよび第2コイル730bの電源側引出線734a〜734iをそれぞれ引出すための構造を備えているので、結線処理や引き回し処理を簡単に行なうことができる。
また、第1コイル730aの中性点側引出線731a〜731iを上側フランジ部721に引き出し、第2コイル730bの中性点側引出線733a〜733iを下側フランジ部722に引き出して、各々のフランジ部で中性点を結線したので、容易に結線処理を行うことができる。さらに、第1コイル730aの中性点側引出線731a〜731iを上側フランジ部721の内周側に引き出して中性点を結線し、第1コイル730aの電源側引出線732a〜732iおよび第2コイル730bの電源側引出線734a〜734iを上側フランジ部721の外周側に引き出して電源側を結線したので、各電源側引出線は各中性点側引出線と邪魔にならないように引出した上で引き回し処理を行なうことができる。
なお、上側フランジ部721に電源側引出線引出部729aを設けるようにしたが、下側フランジ部722に設けるようにしてもよい。この場合、上側フランジ部721の外周側に中性点側引出線引出部725aを設け、下側フランジ部722の外周側に電源側引出線引出部729aと渡り線処理部727とを設けるとともに、下側フランジ部722の内周側に中性点側引出線引出部726aを設けるようにすればよい。また、上側フランジ部721または下側フランジ部722に設ける渡り線処理部727に電源側引出線引出部729aを兼用させるようにし、電源側引出線引出部729aを省略するようにしてもよい。
次に、第2の実施形態の1つのポールメンバー700aについて説明する。なお、図1乃至図9で説明してきた同一構成については説明を省略する。このポールメンバー700aは、図10(a)、図10(b)、図11(a)および図13(a)に示すように、第1の実施形態における上下一対の上側フランジ部721と下側フランジ部722とがコイル巻回部723で分割されるように、分割ポールメンバーとして、上側ポールメンバー750と下側ポールメンバー760とから形成されている。そして、上側ポールメンバー750は、上側ティース710aと上側インシュレータ720aとを有し、下側ポールメンバー760は、下側ティース710bと下側インシュレータ720bとを有している。なお、分割ティースとして、上側ティース710aと下側ティース710bとを有し、分割インシュレータとして、上側インシュレータ720aと下側インシュレータ720bとを有している。
上側ティース710aと下側ティース710bには、相互に接触する平面部710eと平面部710fが形成されている。また、上側インシュレータ720aは、上側フランジ部721に一体的に形成された上側コイル巻回部723aを有し、下側インシュレータ720bは、下側フランジ部722に一体的に形成された下側コイル巻回部723bを有している。上側コイル巻回部723aと下側コイル巻回部723bのそれぞれの軸方向端面には、平面部710eに沿って平行に形成される平面部723eと、平面部710fに沿って平行に形成される平面部723fとが形成されている。
また、仕切り部724aは、第1の実施形態のように一体的に形成されておらず、上側コイル巻回部723aと下側コイル巻回部723bとの間に挟まれて、上側コイル巻回部723aと下側コイル巻回部723bに、第1コイル730aと第2コイル730bを巻回した後、取外し可能な略コ字状の合成樹脂板になっている。
以上のようにポールメンバー700aが構成され、その他の各ポールメンバー700b〜700iも同一構成となっており、各ポールメンバー700a〜700iのその他の構成は第1の実施形態と同一となっている。
次に、この第2の実施形態のポールメンバー700a〜700iによってステータコア700を組立てる手順について説明する。まず、図11(a)および図11(b)、図12(a)および図12(b)、図13(a)乃至図13(c)をそれぞれ参照して、各ポールメンバー700a〜700iに第1コイル730aと第2コイル730bとを巻回する手順を説明する。 図11(b)および図13(a)に示すように、ポールメンバー700aとして、上側ポールメンバー750に形成された平面部723eと、下側ポールメンバー760に形成された平面部723fとの間に、仕切り部724aを挟み込む。次に、仕切り部724aを挟み込むことで形成された、上側ティース710aの平面部710eと、下側ティース710bの平面部710fとの間の空隙Gに、嫌気性接着剤が注入される。
そして、第1の実施形態と同様にして、1本のノズル810を備える巻線機800を用いて、第2コイル730bが下側フランジ部722と仕切り部724aとの間の下側コイル巻回部723bに巻回され、第1コイル730aが上側フランジ部721と仕切り部724aとの間の上側コイル巻回部723aに巻回される。このようにして、図12(a)および図13(b)に示すように、巻線機800を用いて、ポールメンバー700aに第1コイル730aと第2コイル730bとが巻回される。この一連の巻回動作を繰返して、その他のポールメンバー700b〜700iにも第1コイル730aと第2コイル730bとが巻回される。
更に、図11(a)、図12(b)および図13(c)に示すように、ポールメンバー700aは、上側コイル巻回部723aの平面部723eと、下側コイル巻回部723bの平面部723fとの間に挟み込まれた仕切り部724aが、上側ポールメンバー750と下側ポールメンバー760とから取り外され、上側ポールメンバー750と下側ポールメンバー760とを相互に連結させる。このとき、仕切り部724aが取り外された直後は、仕切り部724aの厚み分に相当する空隙Gが残っている。
したがって、上側ポールメンバー750と下側ポールメンバー760の両側から、巻線機800の一対の治具820、830で押圧することにより、平面部723eと平面部723fとが面接触されるとともに、上側ティース710aの平面部710eと下側ティース710bの平面部710fとが面接触される。このとき、空隙Gに注入された嫌気性接着剤は、外部からの空気が遮断されて硬化を開始し、平面部710eと平面部710fとが接着される。これにより、第1コイル730aと第2コイル730b同士が近接する。この一連の接着動作を繰返して、その他の各ポールメンバー700b〜700iにも第1コイル730aと第2コイル730bとが巻回されたものを組立てる。
次に、第1の実施形態と同様にして、各ポールメンバー700a〜700iが環状に連結された後、各ポールメンバー700a〜700iに巻回された第1コイル730aおよび第2コイル730bによって、中性点でスター結線したスター結線組を複数構成し、複数のスター結線組が電源側に並列結線された状態をもったステータコア700が完成される。
以上のように構成された第2の実施形態の各ポールメンバー700a〜700iを環状に連結したステータコア700によれば、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。更に、これに加えて、仕切り部724aが取外されたポールメンバー700a〜700iを形成しているので、インシュレータ720のコイル巻回部723の範囲が大きくなり、コイル巻回部723におけるコイル730の占積率を高めることができ、その結果によりコイル巻数の増加につながるため、アキシャルエアギャップ型電動機100の効率を向上することができる。
具体的には、図5(a)の第1の実施形態のポールメンバー700aの上側フランジ部721と下側フランジ部722との間、すなわち、仕切り部724を含むコイル巻回部723の軸方向の距離をAとし、図11(b)の第2の実施形態のポールメンバー700aの上側コイル巻回部723aの軸方向の距離をB、下側コイル巻回部723bの軸方向の距離をCとすると、A=B+Cの関係になるように形成されている。従って、第2の実施形態のように仕切り部724aが取外される方が、第1の実施形態のように仕切り部724が一体形成されている方よりも、コイル巻回部723の範囲が大きくなり、コイル巻回部723におけるコイル730の占積率を更に高められる。
また、上側ティース710aに平面部710eが形成されるとともに、下側ティース710bに平面部710fが形成され、かつ、上側コイル巻回部723aに平面部723eが形成されるとともに、下側コイル巻回部723bに平面部723fが形成されているので、上側ティース710aと下側ティース710bと、上側インシュレータ720aと下側インシュレータ720bとの相互連結を、簡単な形状によって嫌気性接着剤による接合で行うことができる。
次に、第3の実施形態の1つのポールメンバー700aについて説明する。なお、図1乃至図13で説明してきた同一構成については説明を省略する。このポールメンバー700aは、図14(a)、図14(b)、図15(a)および図15(b)に示すように、上側ティース710aと下側ティース710bには、相互に噛み合うための噛合部710cと噛合部710dが形成されている。上側ティース710aの噛合部710cは、三角形状に段差を持たせた凹部を有しており、下側ティース710bの噛合部710dは、三角形状に段差を持たせた凸部を有している。なお、噛合部710cを凸部に形成し、噛合部710dを凹部に形成してもよい。
また、上側コイル巻回部723aと下側コイル巻回部723bのそれぞれの軸方向端面には、噛合部723cと噛合部723dが形成されている。上側コイル巻回部723aの噛合部723cは、上側ティース710a側に面する内側から外側に向けて段差を持たせた凸部を有しており、下側コイル巻回部723bの噛合部723dは、下側ティース710b側に面する内側から外側に向けて段差を持たせた凹部を有している。なお、噛合部723cを凹部に形成し、噛合部723dを凸部に形成してもよい。
以上のようにポールメンバー700aが構成され、その他の各ポールメンバー700b〜700iも同一構成となっており、各ポールメンバー700a〜700iのその他の構成は第2の実施形態と同一となっている。
次に、この第3の実施形態のポールメンバー700a〜700iによってステータコア700を組立てる手順について説明する。まず、各ポールメンバー700a〜700iに第1コイル730aと第2コイル730bとを巻回する手順を説明する。
最初に、ポールメンバー700aとして、上側ポールメンバー750に形成された噛合部723cの凸部と、下側ポールメンバー760に形成された噛合部723dの凹部との間に、仕切り部724aを挟み込む。次に、第2の実施形態と同様に、1本のノズル810を備える巻線機800を用いて、ポールメンバー700aに第1コイル730aと第2コイル730bが巻回される。この一連の巻回動作を繰返して、その他のポールメンバー700b〜700iにも第1コイル730aと第2コイル730bが巻回される。
そして、ポールメンバー700aは、上側コイル巻回部723aの噛合部723cの凸部と、下側コイル巻回部723bの噛合部723dの凹部との間に挟み込まれた仕切り部724aが、第2の実施形態と同様に取り外され、上側ポールメンバー750と下側ポールメンバー760とを相互に連結させる。このとき、仕切り部724aが取り外された直後は、仕切り部724aの厚み分に相当する空隙Gが残っている。
更に、第2の実施形態と同様に、図示を省略しているが、上側ポールメンバー750と下側ポールメンバー760の両側から、巻線機800の一対の治具820、830で押圧することにより、噛合部723cの凸部と、噛合部723dの凹部とが合致されるとともに、上側ティース710aの噛合部710cと、下側ティース710bの噛合部710dとが合致される。これにより、第1コイル730aと第2コイル730b同士が近接する。この一連の動作を繰返して、その他の各ポールメンバー700b〜700iにも第1コイル730aと第2コイル730bとが巻回されたものを組立てる。
次に、第2の実施形態と同様にして、各ポールメンバー700a〜700iが環状に連結された後、各ポールメンバー700a〜700iに巻回された第1コイル730aおよび第2コイル730bによって、中性点でスター結線したスター結線組を複数構成し、複数のスター結線組が電源側に並列結線された状態をもったステータコア700が完成される。
以上のように構成された第3の実施形態の各ポールメンバー700a〜700iを環状に連結したステータコア700によれば、第1の実施形態および第2の実施形態と同様な効果を得ることができる。更に、これに加えて、上側ティース710aに噛合部710cが形成されるとともに、下側ティース710bに噛合部710dが形成され、かつ、上側インシュレータ720aの上側コイル巻回部723aに噛合部723cが形成されるとともに、下側インシュレータ720bの下側コイル部723bに噛合部723dが形成されているので、上側ティース710aと下側ティース710bと、上側インシュレータ720aと下側インシュレータ720bとの相互結合を、接着剤を用いずに簡単に強固に行なうことができる。
また、上側コイル巻回部723aの噛合部723cと、下側コイル巻回部723bの噛合部723dとは凹凸の関係になっているので、相互結合の後の第1コイル730aおよび第2コイル730bからティース710までの延面距離が長くなり、第1コイル730aおよび第2コイル730bとティース710との間の絶縁状態を確保することができる。
なお、以上説明してきた第2の実施形態および第3の実施形態では、仕切り部724aとして略コ字状の合成樹脂板を用いるようにしたが、本発明はこれに限らず、第1コイル730aと第2コイル730bとが巻回される上側コイル巻回部723aと下側コイル巻回部723bの部分の全周に及ぶように形成される複数の仕切り部を有した場合でもよい。例えば、図16に示すように、仕切り部724aは、2枚の仕切り部724cと仕切り部724fとからなっている。仕切り部724cは、仕切り部724fと係合するための係合部724dおよび係合部724eが形成され、仕切り部724fは、仕切り部724cと係合するための係合部724hおよび係合部724iが形成されている。
このように構成された2枚の仕切り部724cと仕切り部724fを、上側コイル巻回部723aと下側コイル巻回部723bとの間に、係合部724dと係合部724h同士、係合部724eと係合部724i同士をそれぞれ係合させることで挟み込ませ、上側フランジ部721や下側フランジ部722のように全周に及ぶように形成させる。そして、第1コイル730aと第2コイル730bとを巻回した後に、仕切り部724cと仕切り部724fとを同時に引き抜き、上側ティース710aと下側ティース710bと、上側インシュレータ720aと下側インシュレータ720bとの相互連結を行なうようにする。これにより、相互連結の後も、巻線機800にて巻回された第1コイル730aと第2コイル730bとを崩すことなく、整列状態を確保することができる。
更に、以上説明してきた第1乃至第3の実施形態では、第1コイル730aの中性点側引出線のそれぞれをバスバー900に半田接続することで中性点でスター結線され、第2コイル730bの中性点側引出線のそれぞれを圧着端子で圧着することで中性点でスター結線されるようにしたが、本発明はこれに限らず、その他の結線方法であってもよく、例えば、接続部品を使わず直接的に接続したり、ピン端子に溶着したりすることで中性点でスター結線されるようにしてもよい。
100 アキシャルエアギャップ型電動機
200 ステータ
210 合成樹脂
300、400 ロータ
500 ロータ出力軸
600 軸受部
700 ステータコア
700a〜700i ポールメンバー
710 ティース
710a 上側ティース
710b 下側ティース
710c、710d 噛合部
710e、710f 平面部
G 空隙
711 上側ティース面
712 下側ティース面
720 インシュレータ
720a 上側インシュレータ
720b 下側インシュレータ
721 上側フランジ部
7211 外周側フランジ部
7211a 上側フック部
7211b 上側係止軸
7212 内周側フランジ部
722 下側フランジ部
7221 外周側フランジ部
7221a 下側フック部
7221b 下側係止軸
7222 内周側フランジ部
723 コイル巻回部
723a 上側コイル巻回部
723b 下側コイル巻回部
723c、723d 噛合部
723e、723f 平面部
724、724a、724c、724f 仕切り部
724d、724e、724h、724i 係合部
725a〜725i 中性点側引出線引出部
726a〜726i 中性点側引出線引出部
726a1〜726i1、726a2〜726i2 中性点側引出線引出部
727、728 渡り線処理部
727a〜727c、728a 支持溝
727d 端子保持穴
729a〜729i 電源側引出線引出部
730 コイル
730a 第1コイル
730b 第2コイル
731a〜731i、733a〜733i 中性点側引出線
732a〜732i、734a〜734i 電源側引出線
740u U相用端子板
740v V相用端子板
740w W相用端子板
750 上側ポールメンバー
760 下側ポールメンバー
800 巻線機
810 ノズル
820、830 治具
821、831 係止部
900 バスバー
901〜903 挿入孔

Claims (3)

  1. ステータとロータとが同ロータのロータ出力軸の軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置され、前記ステータは、前記ロータ出力軸の軸線を中心に環状に連結される複数のポールメンバーを有し、前記ポールメンバーが、固定子鉄心を形成するティースと、絶縁部材からなるインシュレータと、同インシュレータを介して前記ティースに巻回される所定の相のコイルとを備え、前記ティースは、前記軸線方向を上下方向として上側ティース面と下側ティース面とを有し、前記インシュレータは、前記上側ティース面に沿って平行に形成される上側フランジ部と、前記下側ティース面に沿って平行に形成される下側フランジ部と、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部との間に形成されるコイル巻回部とを有し、前記コイルは、中性点でスター結線されることで複数のスター結線組を構成し、同複数のスター結線組が電源に対して並列接続されたアキシャルエアギャップ型電動機において、前記ポールメンバーは、前記コイル巻回部に、第1コイルと第2コイルとが前記軸線方向の上下方向に隣接するように巻回され、前記第1コイルと前記第2コイルとはそれぞれ、並列に接続するための前記中性点に接続される中性点側引出線と前記電源に接続される電源側引出線とを有し、前記上側フランジ部は、前記第1コイルの前記中性点側引出線を引出すための中性点側引出線引出部を有するとともに、前記下側フランジ部は、前記第2コイルの前記中性点側引出線を引出すための中性点側引出線引出部を有し、前記上側フランジ部または前記下側フランジ部は、前記第1コイルおよび前記第2コイルの前記電源側引出線を引出すための電源側引出線引出部を有し、前記ポールメンバーは、分割ポールメンバーと同分割ポールメンバーの間に着脱可能に挟まれる仕切り部とを備え、前記分割ポールメンバーは、前記コイル巻回部で分割されるように形成される分割ティースと分割インシュレータとを有し、前記仕切り部を挟んで前記第1コイルと前記第2コイルとが独立して前記コイル巻回部に巻回された後、前記仕切り部を取外して、前記分割ポールメンバーを接合したことを特徴とするアキシャルエアギャップ型電動機。
  2. 前記電源側引出線引出部を有する前記上側フランジ部または前記下部フランジ部は、前記電源側引出線引出部を外周側に備えるとともに、前記中性点側引出線引出部を内周側に備えることを特徴とする請求項1記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
  3. 前記電源側引出線引出部を有する前記上側フランジ部または前記下側フランジ部の外周側に、前記第1コイルおよび前記第2コイルの前記電源側引出線を周方向に渡らせる渡り線処理部を備え、同渡り線処理部は、各相に対応する複数の支持溝を有し、同支持溝の1つに、前記第1コイルおよび前記第2コイルの前記電源側引出線が支持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
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