JP4720278B2 - アキシャルエアギャップ型電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータとロータとがロータの回転軸線に沿って所定の間隔をもって対向的に配置されたアキシャルエアギャップ型電動機に関し、さらに詳しく言えば、高出力な大型のアキシャルエアギャップ型電動機において、ステータに軸方向の磁気吸引力に耐え得る十分な機械的強度を持たせて信頼性を高める技術に関する。
例えば特許文献1に示すように、アキシャルエアギャップ型電動機は、ステータ(固定子)のティース部空隙面の一方または両方にロータ(回転子)を所定の空隙をもって対向的に配置してなる電動機であって、インナーロータ型などのラジアルギャップ型電動機に比べて回転軸方向の厚さを薄くする、すなわち扁平にすることができるという特徴がある。また、ステータは、複数個のコアメンバーをロータ出力軸の軸線を中心に環状に配置し、それを合成樹脂によって一体的にモールドすることにより、円盤状に形成されている。
このようなアキシャルエアギャップ型電動機において重要なことの一つに、ステータのティース部空隙面とロータのマグネット面との面間距離を均一に保つことが挙げられる。
しかしながら、上記特許文献1によるアキシャルエアギャップ型電動機では、各コアメンバーが合成樹脂によって一体化されてブラケット内に収納される構成であるため、電動機全体を密閉型圧縮機の中に入れたり、大型化して高出力化を図ろうとしたりする場合、樹脂の化学的劣化や強度不足により信頼性が低下するおそれがある。
一方、大型化して高出力化を意図した構造としては、ラジアルギャップ型のアウターロータ電動機において、個々のコアに巻線を巻回し、その後、各コアを連結してステータを構成する構造が特許文献2に開示されている。
図11はこの分割型ステータを示す図であり、図11(A)は分割された1つの固定子コアを示す斜視図、図11(B)は組立を説明する説明図、図11(C)はステータの要部拡大図、図11(D)は連結されたステータを示す平面図である。
図11(A)に示すように、固定子コア82はプレスで打ち抜かれた鋼板を積層して形成されており、一方の端部には連結のための凹部からなるコア嵌合部82aが設けられている。そして図示しない絶縁層(インシュレータなど)を介して巻線82bが巻回されている。なお、図11においては、固定子コアの結合構造の説明を意図しているため、巻線82bの図示を省略する。
そして図11(B)に示すように、この固定子コア82をコア嵌合部82aを内周とする円周方向に複数並べて配置し、上方から円筒状のハウジング81を円周の中心に挿入する。ハウジング81の外周には、固定子コア82のコア嵌合部82aと嵌合する凸部81aが設けられているため、結果的にハウジング81の外周に各固定子コア82が星型に固定される構造になっている。
さらに、図11(C)に示すように、ハウジング81の凸部81aには挿通孔からなる塑性変形加工孔91が設けられており、各固定子コア82とハウジング81とを嵌合させた後に、この塑性変形加工孔91の直径よりやや大きい直径を備えた塑性変形用パンチ(図示せず)をこの塑性変形加工孔91に打ち込むことにより、塑性変形加工孔91を内周から押し広げ、結果的に固定子コア82のコア嵌合部82aとハウジング81の凸部81aとの嵌合の隙間をなくし、強固に連結させるようにしている。
また、図示しないが、ハウジングを用いないで固定子コアを連結させる構造もある。例えば、隣接する固定子コアの境目に挿通孔を設け、この挿通孔にボルトを挿通させてナットに螺着させる。この構造は固定子コアと接するボルトとナットの面において、隣接する固定子コアが、それぞれ半円の面積でボルトとナットに挟持され、このボルトとナットを介して隣接する固定子コアが連結されるようになっている。この構造により、図11の塑性変形加工を用いる構造よりも強固に連結することができる。
しかしながら、前述したように特許文献1の構造では、電動機全体を密閉型圧縮機の中に入れたり、大型化して高出力化を図ろうとしたりする場合、樹脂の化学的劣化や強度不足により信頼性が低下するおそれがある。
一方、特許文献2の構造は、巻線の巻回構造により、ラジアルギャップ型電動機には適用できるが、アキシャルエアギャップ型電動機には適用できないという問題があった。
すなわち、巻線の巻回中心の向き(ロータマグネットと対向する方向)が問題となる。特許文献2のラジアルギャップ型電動機の構造は、ロータマグネットと対向する方向がステータの外周面となり、巻線は半径方向の直線を中心として巻回される。このため、固定子コアの内周部分を各固定子コアを連結するための構造に使用できる。
一方、アキシャルエアギャップ型電動機において、ロータマグネットと対向する方向はステータの両側面となり、巻線は回転軸方向の直線を中心として巻回される。従って、図11(D)の連結構造では、アキシャルエアギャップ型電動機に使用できないという問題があった。
特開2004−282989号公報 特開2003−169431号公報
したがって、本発明の課題は、アキシャルエアギャップ型電動機において、複数個のコアメンバーをロータ回転の軸線を中心に環状に配置してステータを組み立てる場合、モータとしての性能を損なうことなく、各コアメンバーを軸方向の磁気吸引力や反発力に耐え得る十分な機械的強度で固定できるようにすることにある。
上記課題を解決するため、ステータのティース部とロータのマグネット面とが、前記ロ
ータの回転軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されているアキシャルエア
ギャップ型電動機において、
前記ステータは、前記回転軸線を中心に環状に配置される複数のコアメンバーと、前記コアメンバーを支持する固定軸とを含み、
前記コアメンバーは、巻線が巻回される巻線部の両端に連設されるティース部を備えた固定子鉄心を有し、
同固定子鉄心は、前記ティース部の円周方向の中央部分に、外周側から内周側に向けて穿設された挿通孔を備え、
前記コアメンバーが、前記固定軸の外周面に沿って環状に配置された状態で、前記挿通孔に挿通されるロッド部材により、前記固定軸に固定される構造にする。
また、前記挿通孔が穿設されている前記巻線部の半径方向の中央部分を拡幅してなる構造にする。
請求項1に記載の発明によれば、ステータは、回転軸線を中心に環状に配置される複数のコアメンバーと、コアメンバーを支持する固定軸とを含み、コアメンバーが、固定軸の外周面に沿って環状に配置された状態で前記固定軸に支持される構造にすることにより、高出力化に伴う強い磁気的な吸引反発力によってステータが変形するのを確実に防止できるため、長期にわたってステータのティース部空隙面とロータのマグネット面との面間距離(空隙) が均一に保たれ、信頼性を高めることができる。また、前記コアメンバーは、巻線が巻回される巻線部の両端に連設されるティース部を備えた固定子鉄心を有し、同固定子鉄心は、前記ティース部の円周方向の中央部分に、外周側から内周側に向けて穿設された挿通孔を備え、前記挿通孔に挿通されるロッド部材により、前記固定軸に固定される構造にすることにより、磁束を減らすことなく、取付強度を高めることができるため、モータの性能や効率にほとんど悪影響を与えることがない。一般的に、ティース部の中央部分は、磁束が左右に分かれて流れる分岐点にあたり、磁束が飽和し難い部分になっているため、この部分に挿通孔を設けることが望ましい。
請求項に記載の発明によれば、挿通孔が穿設されている巻線部の半径方向の中央部分
を拡幅してなる構造にすることにより、挿通孔が穿設される巻線部の中央部分が容易に磁
気飽和を起こさないようにすることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。なお、実施例はアキシャルエアギャップ型電動機の例として説明しているが、これに限定されるものでなく、同じ構造の発電機にも応用可能である。
図1は本発明の第1実施形態に係るアキシャルエアギャップ型電動機の断面図、図2はモールド処理を施す前のステータの正面図である。図3はステータ内に配置される固定軸の平面図である。
このアキシャルエアギャップ型電動機1は、円盤状に形成されたステータ2と、ステータ2の両側面に所定の空隙(ギャップ)をもって対向的に配置される一対のロータ3とを備える。なお、この一対のロータ3は、2つのロータを連結する連結部材である円筒状のロータリング5を用いて、ロータ3の外周面とロータリング5の内周面とが嵌合して固定されている。
一方、ステータ2には、3n個(nは正の整数)のコアメンバーが含まれるが、この例ではコアメンバーを21a〜21lの12個としている。そして、各ロータ3は軸受部33を介して、ロータ3の回転中心に配置された固定軸4に回転自在に固定されている。従ってこの電動機には回転軸が存在せず、回転のトルクを取り出すためにロータリング5の外周面を利用できる。すなわち、ロータリング5を歯車形状にして動力を伝達したり、図示しないゴムローラをロータリング5の外周面に接触させて動力を伝達することができる。また、ロータリング5の外周面でなく、ロータ3の側面(電動機の外側)を利用してもよい。
このような電動機は、例えば電動自転車の動力などに使用可能である。この場合、ロータリング5の外周面に直接タイヤを配置したり、スポークを介して車輪を配置したりして、固定軸4の両端を図示しない自転車の車体フレームに固定すれば、ダイレクトに車輪を駆動できる薄型のインホイール型パワーユニットを搭載した電動自転車を容易に構成することが可能になる。
この例において、軸受部33は、一対のラジアルボールベアリング331を有し、その内輪は固定軸4に装着され、外輪側はロータ3の内周側の軸受箱(図示せず)に装着されている。なお、本発明において軸受部33の構成は任意であってよい。
この電動機の回転中心部分には、ステータ2の各コアメンバー21a〜21lを固定するための固定軸4が配置されている。図3に示すように固定軸4は、ラジアルボールベアリング331が装着される段部4aを備えた円筒形である。この円筒形の外周面には、外周が12角形である一対の取付部4bが距離を隔てて配置されている。
固定軸4は、例えばアルミニウムおよびその合金、黄銅や亜鉛などの非磁性体材料から形成されていることが好ましい。これによれば、各コアメンバー21a〜21lの巻線に電流が流れることによって発生する磁束が固定軸4に漏れることがなく、すべてエアギャップ側に流れ、さらに、各コアメンバー21a〜21lから発生される磁界ならびにロータ3のロータマグネット32の回転による回転磁界は、いずれも固定軸4に循環電流(うず電流)を発生させることがなく、モータの運転効率の低下を防止することができる。
固定軸4の取付部4bは、その外周面側が各コアメンバー21a〜21lが取り付けられる取付面4da〜4dlとして多角形状(この例では12角形)に形成されている。なお、取付面4dの数は、支持するコアメンバーの数に対応して適宜変更される。各コアメンバー21a〜21lは、固定手段6であるロッド部材を介してこの取付面4da〜4dlに固定される。
この例において、固定手段6はロッド部材としてボルト61が用いられ、そのため、取付部4bには、各取付面4da〜4dlごとに、コアメンバー21a〜21lの外側から挿通されたボルト61を螺着するためのネジ穴4ca〜4clを備えてる。
図1に示すように、一対の取付部4bの間の空間は、各コアメンバー21a〜21lを取り付ける際に、そのコイルエンド部を収納するための係止凹部4gとなる。係止凹部4gの高さ(固定軸4の外周面から取付面4dまでの距離)は、各コアメンバー21a〜21lが有するインシュレータ24のフランジ部241の高さ、及びコイル7の高さよりも深い溝となっている。
また、固定軸4の内周空間には、コアメンバー21a〜21lのコイル7と結線されたリード線が挿通されており、固定軸4の両端からこのリード線を引き出すことができる構造になっている。また、このリード線7aは固定軸4に設けられた貫通孔4eと貫通孔4fとを挿通して引き出されている。なお、リード線を用いないで、直接コイル7の始端や終端の巻線を引き出してもよい。
図2に示すように、ステータ2には、固定軸4を中心として環状に配置される複数(この例では12個)のコアメンバー21a〜21lが含まれるが、各コアメンバー21a〜21lは同一構成のため、ここではコアメンバー21aを例にとってその構成を図4、図5により説明する。
図4はインシュレータ24が装着されたコアメンバー21aを示す図で、図4(a)は正面図、図4(b)は外周側から見た平面図、図4(c)は図4(b)のA−A線断面図である。図5はインシュレータ24が装着される前の固定子鉄心23を示す図で、図5(a)は正面図、図5(b)は外周側から見た平面図、図5(c)は内周側から見た底面図である。
図4(a)〜(c)を参照して、コアメンバー21aは、左右一対のフランジ状のティース部22、22を有する固定子鉄心23と、固定子鉄心23の巻線部25を絶縁するインシュレータ24とを備える。巻線部25は巻線が巻回される部分であり、固定子鉄心23の左右一対のフランジ状ティース部22を接続する部分を示している。
図5(a)〜(c)を併せて参照して、固定子鉄心23は、H字状に形成された電磁鋼板をステータ2の半径方向(図5(a)では上下方向)に積層した積層体からなり、図5(a)に示すように、その幅(図5(a)では左右方向)が内径側から外径側に向かうにつれて漸次広くなる逆台形状に形成される。
すなわち、各電磁鋼板は、巻線部25の軸方向の長さ、およびティース部22の先端部と巻線部25との間の距離(巻線部25の溝の深さ)をともに一定として、ティース部22の両先端部間の長さおよび巻線部25の円周方向の幅をステータの半径方向内側から外側に至るにしたがって漸次大きく形成され、これら各電磁鋼板を積層することにより、図5(a)に示すように逆台形状に形成される。
また、図5(d)に示すように、固定子鉄心23にスキューを付けることも可能であるが、この場合、各固定子鉄心23を固定軸4の各取付面4da〜4dlに取り付けるにあたって、各固定子鉄心23の外径側の角23a、23bは、同一円周上に存在するように配置されることが好ましい。なお、図5(d)に示すスキューが付けられた固定子鉄心23においても、上記したように逆台形状に形成される。
固定子鉄心23には、コアメンバー21aを固定軸4に取り付けるための挿通孔231、231が穿設される。この挿通孔231、231は、モータの外周側から内周側に向けて半径方向に沿って形成されるが、その位置は、磁束が左右に分かれて流れる分岐点にあたり、スキューが付けられていない場合に磁束が飽和し難い部分であるティース部22の円周方向の中央部分であることが好ましい。なお、この位置以外に挿通孔231を設ける場合は、図5(b)の点線で示すように、この2つの挿通孔231、231を結ぶ線上に設けるとよい。つまり、磁束が流れる方向と同じで、かつ、この挿通孔231で妨げられる磁束が均等に迂回できる位置である。これにより、磁束の偏りを防ぐことができる。さらに、挿通孔231、231は、ロータの回転軸線に平行な線上に並ぶことが好ましい。
図4(a)〜(c)を参照して、インシュレータ24は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、DAP(ジアリルフタレート)などの熱可塑性樹脂もしくは芳香属ポリアミド樹脂などの熱硬化性樹脂の成型品であることが好ましく、固定子鉄心23の巻線部(ボビン部)の外周を左右から挟み込むことにより固定子鉄心23に装着される。
インシュレータ24は、その両端に左右一対のフランジ部241、241を備え、フランジ部241、241間にコイル7が巻回される。この例において、インシュレータ24は、固定子鉄心23に挟み込んで取り付けるため2ピース構造となっているが、固定子鉄心23を金型内に入れて、インサート成形によってインシュレータ24を一体的に形成してもよい。
次にコアメンバー21の取付構造について説明する。
図6に示すように、コアメンバー21aは、固定手段6を用いて固定軸4の取付部4bに取り付けられる。この例において、挿通孔231は固定子鉄心23を貫通している。また、固定手段6は、ボルト61と取付部4bに設けられたネジ穴4caとからなるが、ネジ穴4caを設けないで代わりにネジ溝無しの穴を設け、他のロッド部材として例えばリベットなどのロッド部材をこの穴に圧入してもよい。
ボルト61(固定手段6)は、固定子鉄心23の磁束への影響をできるだけ小さくするため、強磁性体から構成されることが好ましい。また、ボルト61の少なくとも挿通孔231内に配置される部分は、ネジなどが形成されてなく挿通孔231の内面に密接する中実の棒状体であることが好ましい。
図6に示すように、コアメンバー21aを取付部4bに固定するにあたっては、まず、図示しない巻線装置によってコアメンバー21aの巻線部であるインシュレータ24のフランジ部241、241間にコイル7を巻き付ける。
次に、このコアメンバー21aのコイルエンド部、及びインシュレータ24のフランジ部241を固定軸4の係止凹部4g内に沿って差し込む。そして、コアメンバー21aの外側(電動機の外周側)から2本のボルト61を挿通孔231を差し込み、取付部4bに形成されているネジ穴4caに螺着する。
これにより、コアメンバー21aが取付部4bの外周面側に取り付けられる。残りのコアメンバー21b〜21lも同様の手順により、取付部4bに順次固定することにより、図2に示すように、固定軸4の外周面側に各コアメンバー21a〜21lが環状に配置される。そして最終的に、図1に示すように、ステータ2のティース部空隙面22aを除く全体がモールド樹脂8により一体的に固められる。
なお、ロータ3については、ステータ2に同軸的に配置される円盤体からなるロータバックヨーク31と、このロータバックヨーク31に一体的に取り付けられるロータマグネット32とからなる構成であってよく、本発明において、ロータ3の構成は任意的な事項である。
次に、図7ないし図10を参照して、本発明の第2実施形態に係るアキシャルエアギャップ型電動機について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一もしくは同一と見なされてよい構成要素には同じ参照符号を付し、その具体的な説明は省略する。
この第2実施形態のアキシャルエアギャップ型電動機1Aは、上記第1実施形態と同じく円盤状に形成されたステータ2と、同ステータ2の両側面に所定の空隙(ギャップ)をもって対向的に配置される一対のロータ3とを備えている。
この第2実施形態においても、ステータ2は、例えば12個のコアメンバー21a〜21lを有し、それらを固定軸4の取付部4bの外周面に沿って環状に配置したのち、ティース部空隙面22aを除く全体がモールド樹脂8により一体的に固められる。コアメンバー21a〜21lは、同一の構成であるため、コアメンバー21aの構成を図8および図9により説明する。
図8はインシュレータ24が装着されたコアメンバー21aを示す図で、図8(a)は正面図、図8(b)は外周側から見た平面図、図8(c)は図8(b)のB−B線断面図である。図9はインシュレータ24が装着される前の固定子鉄心23を示す図で、図9(a)は正面図、図9(b)は外周側から見た平面図、図9(c)は内周側から見た底面図である。
コアメンバー21aは、左右一対のフランジ状のティース部22、22を有する固定子鉄心23と、固定子鉄心23の巻線部25を絶縁するインシュレータ24とを備える。固定子鉄心23は、H字状に形成された電磁鋼板をステータ2の半径方向(図9(a)では上下方向)に積層した積層体からなり、図9(a)に示すように、その幅(図9(a)では左右方向)が内径側から外径側に向かうにつれて漸次広くなる逆台形状に形成される。
この第2実施形態において、固定子鉄心23の中央部分(巻線部25の半径方向の中央部分)に一対の挿通孔231、231が設けられる。この部分に挿通孔231を穿設すると、磁気飽和を起こしやすくなるため、図9(b)(c)に示すように、巻線部の中央部分の両側に拡幅部としての凸部232を左右一対として形成することが好ましい。
このように、挿通孔231、231を巻線部25の中央部分に設けた場合、ボビンの中央にはコイルを巻回することができず、巻線部25が第1、第2の2つの巻線部25a、25bに分割された状態となり、その分巻き数が減少する。これを補うには、図9(b)(c)に示すように、各巻線部25a、25bからティース部22の先端にかけてテーパー面233、233を形成するとよい。
図8(a)〜(b)を参照して、第2実施形態における固定子鉄心23には、各ティース部22、22と凸部232、232との間の第1および第2の各巻線部にそれぞれインシュレータ24a、24bが取り付けられる。
各インシュレータ24a、24bは、上記第1実施形態と同じく熱可塑性樹脂もしくは熱硬化性樹脂の成型品(2ピース)として、各巻線部の外周を左右から挟み込むようにして装着されるが、インサート成形により各巻線部に一体的に装着することもできる。
インシュレータ24a、24bの各々は、左右一対のフランジ部241、242を備える。一方のフランジ部241は、ティース部22側に配置され、他方のフランジ部242は凸部232側に配置され、それらの間にコイル7がそれぞれ巻回される。各巻線部での巻き方向は同方向である。
固定軸4の基本的な構成は上記第1実施形態と同様であるが、この第2実施形態においては、図10に示すように固定軸4の回転中心軸方向(左右方向)のほぼ中央に、外周が12角形の取付部4bが設けられており、この取付部4bの外周面にコアメンバー21a〜21lが固定手段6を介して固定される構造になっている。
この取付部4bの外周面には、一対のネジ穴4ca〜4clを備えている。そして、取付部4bをコアメンバー21aのフランジ部242、242の間に嵌合したのち、ボルト61をコアメンバー21aの挿通孔231、231に差込み、ネジ穴4caに螺着することにより、固定軸4の外周面にコアメンバー21aを確実に係止することができる。
残りのコアメンバー21b〜21lも、同様にして固定軸4の外周面に固定される。そして、図7に示すように、最終的にティース部空隙面22aを除いてステータ2の全体がモールド樹脂8にて一体的に固められる。
なお、上記各実施形態において、通常、巻線には耐熱エナメル線の丸線や平角線が用いられるが、銅もしくはアルミニウムのリボンをポリエステル、ポリイミド、芳香族ポリアミドなどの耐熱絶縁フィルムを介して固定子鉄心に巻回してもよい。
さらには、上記各実施形態において、固定子鉄心23の回転防止のため挿通孔231を2つとしているが、挿通孔231の数は任意に選択されてよい。例えば、第2実施形態のように、取付部4bとフランジ部242などによる回転防止構造がある場合には、挿通孔231は一つでもよい。また、場合によっては、インシュレータに挿通孔231を設けることもできる。
本発明の第1実施形態に係るアキシャルエアギャップ型電動機の要部断面図。 第1実施形態のステーターの正面図。 第1実施形態の固定軸の正面図。 (a)第1実施形態のコアメンバーの正面図、(b)コアメンバーを外周側から見た平面図、(c)コアメンバーのA−A線断面図。 (a)第1実施形態の固定子鉄心の正面図、(b)固定子鉄心を外周側から見た平面図、(c)固定子鉄心を内周側から見た底面図。 第1実施形態のコアメンバーの取付手順を説明する説明図。 本発明の第2実施形態に係るアキシャルエアギャップ型電動機の要部断面図。 (a)第2実施形態のコアメンバーの正面図、(b)コアメンバーを外周側から見た平面図、(c)コアメンバーのA−A線断面図。 (a)第2実施形態の固定子鉄心の正面図、(b)固定子鉄心を外周側から見た平面図、(c)固定子鉄心を内周側から見た底面図、(d)スキューが付けられた固定子鉄心を示す正面図。 第2実施形態のコアメンバーの取付手順を説明する説明図。 従来の分割型コアの構造を説明する図であり、(A)は分割された1つの固定子コアを示す斜視図、(B)は組立を説明する説明図、(C)はステータの要部拡大図、(D)は連結されたステータを示す平面図である。
符号の説明
1、1A アキシャルエアギャップ型電動機
2 ステータ
21a〜21l コアメンバー
22 ティース部
22a ティース部空隙面
23 固定子鉄心
23a、23b 角
231 挿通孔
232 凸部
233 テーパー面
24、24a インシュレータ
241、242 フランジ部
25、25a 巻線部
3 ロータ
31 ロータバックヨーク
32 ロータマグネット
33 軸受部
331 ラジアルボールベアリング
4 固定軸
4a 段部
4b 取付部
4ca〜4cl ネジ穴
4da〜4dl 取付面
4e、4f 貫通孔
4g 係止凹部
5 ロータリング(連結部材)
6 固定手段
61 ボルト
7 コイル
7a リード線
8 モールド樹脂

Claims (2)

  1. ステータのティース部とロータのマグネット面とが、前記ロータの回転軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されているアキシャルエアギャップ型電動機において、前記ステータは、前記回転軸線を中心に環状に配置される複数のコアメンバーと、前記コアメンバーを支持する固定軸とを含み、
    前記コアメンバーは、巻線が巻回される巻線部の両端に連設されるティース部を備えた固定子鉄心を有し、
    同固定子鉄心は、前記ティース部の円周方向の中央部分に、外周側から内周側に向けて穿設された挿通孔を備え、
    前記コアメンバーが、前記固定軸の外周面に沿って環状に配置された状態で、前記挿通孔に挿通されるロッド部材により、前記固定軸に固定されることを特徴とするアキシャルエアギャップ型電動機。
  2. 前記挿通孔が穿設されている前記巻線部の半径方向の中央部分を拡幅してなることを特徴とする請求項1に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
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