JP5509479B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
そこで本願発明は、停止操作が可能となるまでどれだけかかるかを遊技者に報知可能な遊技機を提供することを目的とする。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、ステッピングモータにより回転する表面に複数の図柄が表示された複数の回転リール(40)と、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(40)を個々に停止させるためのストップスイッチ(50)と、前記各回転リール(40)に設けられた被検知部(スタートインデックス41)を検知するための回転検知装置(インデックスセンサ60A)と、当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記スタートスイッチ(30)、ストップスイッチ(50)からの操作信号に基づいて、遊技を制御するための制御装置(20)とを少なくとも備え、前記回転リール(40)は、回転を開始してから1回転するまでに、予め定められた定常速度に達するように形成され、前記回転リール(40)の回転速度が前記定常速度に達しており、かつ全ての回転リール(40)に設けられている被検知部(41)が前記回転検知装置(60A)によって検知されている場合に、前記ストップスイッチ(50)の操作が有効になるよう形成され、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の回転リール(40)の当選に係る図柄を、前記各ストップスイッチ(50)の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となる遊技機に係る。
また、「ストップスイッチ(50)の操作が有効になる」とは、ストップスイッチ(50)の操作信号が出力されること、出力されたストップスイッチ(50)の操作信号が回転リール(40)を停止させるために有効な信号として受信されることの双方を含む。
そして、本発明においては、前記回転リール(40)が停止した際のステッピングモータの回転ステップ数に基づいて換算された、前記回転リール(40)が前記定常速度に達しかつ前記被検知部(41)が前記回転検知装置(60A)によって検出されたものとなるまでの想定時間を、回転リール(40)ごとに記憶する停止位置記憶手段(131)と、前記停止位置記憶手段(131)の記憶している時間のうち、最も長い時間と同等の時間分だけ、所定の表示部(残時間表示部70)に、前記ストップスイッチ(50)の操作が有効になるまでの残時間の報知に係る残時間表示を行わせることができる表示決定手段(133)とを設け、前記表示決定手段(133)は、前記停止位置記憶手段(131)の記憶している最も長い時間が、前記回転リール(40)が1回転する前に前記ストップスイッチ(50)の操作が有効になることを可能とする一周押し可能時間に該当する場合と、前記一周押し可能時間に該当しない場合とで、前記残時間表示の表示態様を異ならせるように形成され、前記回転リール(40)が回転開始してから、前記ストップスイッチ(50)の操作が有効となるまでの間、所定の残時間表示が前記表示部(70)に表示されるようにしたことを特徴とする。
前記停止位置記憶手段(131)は、複数の回転リール(40)の停止位置に関する情報については、停止した全ての回転リール(40)についてそれぞれ記憶するようにしてもよいし、複数の回転リール(40)のうち、被検知部(41)が回転検知装置(60A)から最も離れたところに位置している回転リール(40)の停止位置に関する情報のみを記憶するようにしてもよい。
なお、ストップスイッチ(50)の操作が有効となるまでの時間には、所定の遊技制限時間(いわゆるウエイト時間)が含まれていてもよい。この場合であっても、回転リール(40)の回転開始後、ストップスイッチ(50)の操作が有効になるまでの間、残時間表示を行わせることができる。
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において開口上部には、3個のステッピングモータのモータ軸に軸着された3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置されており、このリールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。ここで、前記回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラム40A(図5参照)と、この回転ドラム40Aの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備え、このリールテープの外周面には、複数個(例えば21個)の図柄が表示されている。また、回転ドラム40Aの内周側には、回転ドラム40Aとモータ軸とを連結するスポーク40Bの部分に、後述するインデックスセンサ60Aの受発光部を遮光可能な突起状のスタートインデックス41(図5参照)が形成されている。
前記前扉3は、筐体11にヒンジ(図示せず)を介して水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉である。そして、前記前扉3の上方には、図2に示すように、遊技者側に向かって臨む上パネル12が設けられており、上パネル12の中央には、3個の回転リール40の図柄を視認可能な図柄表示窓13が形成されている。そして、この図柄表示窓13の下側は、スロットマシン10を作動させるための操作スイッチ類が設けられた操作部となっており、操作部の右端にはメダル投入口14が設けられている。前記前扉3の裏側であってメダル投入口14の下方には、メダルの真贋を判定するためのメダルセレクター4が設けられている。
なお、クレジットとは、一回の遊技を行うために投入可能な最大投入メダル数(3枚)を超えて、あらかじめ遊技機にメダルを貯留しておくためのものである。最大投入メダル数を超えて投入されたメダル数は、特に図示しないクレジット表示部に表示され、ベットスイッチ16を押下するたびに、クレジット表示部に表示されている数値が減算表示されるようになっている。
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、一個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御を行うものである。制御装置20としては、図2に示すように、遊技制御装置21及び演出制御装置22が設けられている。
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。また、演出制御装置22は、ランプやスピーカ等の演出表示装置66を制御するためのものである。
ここで、投入スイッチ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵されたスイッチであって、投入されたメダルを検知するためのものである。
インデックスセンサ60Aは、各回転リール40の回転を検知するための検知部であって、特に図示しないリールユニット60の支持枠に設けられた遮光センサである。具体的には、インデックスセンサ60Aは、受光部及び発光部からなる検知部を有する側面視コ字型のセンサであって、各回転リール40に形成されたスタートインデックス41を、前記受光部及び発光部が挟む位置に配置されている(図5参照)。そして、インデックスセンサ60Aは、3個の回転リール40にそれぞれ一個ずつ対応して設けられており、各回転リール40のスタートインデックス41が検知部を通過したときのON又はOFF信号を制御装置20に出力する。
ここで、残時間表示部70は、図1に示すように、図柄表示窓13の側方に設けられたインジケータであって、ランプやLEDなどを用いて、表示領域内を例えば赤色と青色のそれぞれの領域に発光させることができるものである。そして、発光色により、回転リール40の回転開始後、ストップスイッチ50の操作が有効となるまでの残時間を表示可能に形成されている。
演出表示装置66は、演出制御装置22の制御により、遊技者に入賞等を報知させるなど、種々の演出を行うものである。具体的には、演出表示装置66は、画像表示部67及びランプ68及びスピーカ69から構成されている。画像表示部67は、図1に示すように、図柄表示窓13の側方に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出表示をするためのものである。ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、音声の出力により入賞等を報知するためのものである。
次に、遊技制御装置21について詳述する。
遊技制御装置21は、スロットマシン10により行われる遊技を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、当選抽選手段80、リール制御手段90、停止制限手段100、入賞判定手段120の各手段として機能する。
ここで、当選抽選手段80は、当選か否かの当選判定の抽選を行うためのものであり、リール制御手段90は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。また、停止制限手段100は、スタートスイッチ30の操作後、ストップスイッチ50が操作可能となるまでの所定の停止制限期間を制御するためのものである。入賞判定手段120は、全ての回転リール40の停止時に、入賞したか否か、すなわち当選図柄が所定の有効入賞ライン上に揃っているか否かを判定し、メダルの払い出し等の入賞処理を行わせるためのものである。
前記当選抽選手段80は、スタートスイッチ30の操作タイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンターの数値を読み取り、この数値と、前記ループカウンターがカウントする数値を全領域として各当選項目の当選領域を規定した当選判定テーブルとを比較して、抽出カウントデータが属する当選領域に対応する当選を決定する。
そして、その抽選結果がいずれかの役に当選となった場合、その当選に対応した当選フラグが成立する。抽選結果が小役当選である場合には小役当選フラグが成立し、小役当選フラグ成立中に、リールユニット60の回転リール40の停止図柄の組み合わせが、あらかじめ定められた小役当選役を構成する図柄(例えば、有効入賞ライン上に「ベル」が3個揃うもの)と一致したことを条件に、入賞した役に応じて所定枚数のメダルが払い出される。
通常遊技から特別遊技に移行する場合には、当選判定の抽選に用いられる当選判定テーブルが、通常遊技用の当選判定テーブルから特別遊技用の当選判定テーブルに切り替わる。特別遊技用の当選判定テーブルは、通常遊技用の当選判定テーブルとは当選領域構成が異なっており、特別遊技に移行すると特定の当選役の当選確率が高くなるなどして、入賞による払い出しが増加したりするものである。
また、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する当選図柄を有効入賞ライン上に揃えることができるか否かは、ストップスイッチ50のタイミングによるものである。具体的には、ストップスイッチ50が操作された場合、そのまま回転リール40を停止させるか、あるいは所定時間内に停止可能な回転リール40の円周上の引き込み可能図柄、例えば停止図柄から連続する4個の引き込み可能図柄の中に、当選図柄が含まれているような場合には、ストップスイッチ50の操作から回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効入賞ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。一方、かかる4個の引き込み可能図柄の中に、対応する当選図柄が含まれていないような場合には、有効入賞ライン上にその当選図柄を引き込んで停止することができない。
リール制御手段90は、有効なスタートスイッチ30の操作信号に基づいて回転リール40を回転させると共に、インデックスセンサ60Aの検知信号に基づいて図柄の現在位置を認識しつつ、当選抽選手段80の抽選結果及び有効なストップスイッチ50の操作タイミングに基づいて、回転リール40の停止を制御するためのものである。
具体的には、リール制御手段90は、投入スイッチ15が投入メダルを検知した場合、クレジットが「1」以上あるときにベットスイッチ16の操作信号を受信した場合、所定の遊技制限時間を経過している場合、その他ホッパーユニット65がメダルの払い出し中でないなど、所定の遊技開始条件を満たしている場合には、スタートスイッチ30の操作信号に基づくスタート信号(リールユニット60のリールモータを駆動開始させるための信号)を出力し、全ての回転リール40を回転開始させる。
また、リール制御手段90は、後述する停止制限手段100が停止操作の無効を解除している場合には、いずれかのストップスイッチ50が操作された場合に、当該ストップスイッチ50の操作信号に基づくストップ信号(リールモータを駆動停止させるための信号)を出力し、回転リール40の回転を個々に停止させる。回転リール40を停止させる際、当選抽選手段80の抽選結果がハズレの場合には、3個の回転リール40の停止図柄が如何なる入賞の態様にも揃わないように蹴飛ばし制御を行い、抽選結果が所定の当選役に当選の場合には、3個の回転リール40の停止図柄が極力当該当選に係る入賞の態様となるように蹴飛ばし及び引き込み制御を行う。これらの制御は、ストップスイッチ50の操作信号受信とストップ信号出力のタイミングをずらして、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせることにより行われる。
(停止制限手段100)
停止制限手段100は、スタートスイッチ30の操作により回転リール40が回転開始しても、所定条件が満たされるまでは、ストップスイッチ50の操作を無効にする(有効化しない)ためのものである。具体的には、停止制限手段100は、回転リール40の回転速度が一定
速度に達し(定常回転になり)、かつすべての回転リール40についてインデックスセンサ60Aによってスタートインデックス41が検知されるまではストップスイッチ50を操作無効状態にさせるとともに、定常回転後にすべての回転リール40についてスタートインデックス41が検知された場合には、ストップスイッチ50の操作無効状態を解除する。
また、「操作無効状態」とは、本実施の形態においては、制御装置20がストップスイッチ50の操作信号を受信しても、当該操作信号がリール制御手段90に行かないようにすることである。具体的には、ストップスイッチ50の各操作検知センサとリール制御手段90とをつなぐ電気的接続経路中に、図示しない所定の信号遮断手段を設け、この信号遮断手段が作動しているときにはセンサの検知信号がリール制御手段90に届かず、信号遮断手段が非作動のときにはセンサの検知信号がリール制御手段90に届くように形成することができる。信号遮断手段は、電気回路中に設けた論理回路手段やスイッチ手段であってもよいし、そのようなプログラムを制御装置20に組み込んだものであってもよい。
(演出制御装置22)
続いて、演出制御装置22について詳述する。
(残時間表示制御手段130)
残時間表示制御手段130は、回転リール40の回転開始後、ストップスイッチ50が有効になるまでの時間があとどのくらいであるかを、残時間表示部70に表示させるためのものである。そして、残時間表示制御手段130は、図2に示すように、停止位置記憶手段131、表示決定手段132、表示実行手段133の各手段を少なくとも備えている。
停止位置記憶手段131は、遊技制御装置21から出力される停止ステップ数情報に基づき、回転リール40の停止位置に関する情報を記憶するためのものである。
ここで、停止ステップ数情報とは、入賞判定手段120が入賞判定を行う際に参照するデータであって、回転リール40の停止時におけるステッピングモータの回転ステップ数のことである。具体的には、遊技制御装置21では、ステッピングモータ(リールモータ)を駆動させるための発信パルス数(ステップ数)を、インデックス検知の度に0クリアしつつカウントしており、入賞判定手段120はリールモータが駆動停止したときのカウント値を
記憶する。この記憶値が停止ステップ数情報であって、入賞判定手段120は停止ステップ数情報に基づいて入賞ライン上の図柄(図柄番号)を特定し、入賞の有無を判定する。
具体的には、停止位置記憶手段131は、特に図示しないが、ステッピングモータ(リールモータ)の総ステップ数(例えば504ステップ)を全領域として回転リール40の図柄個数21個分の領域に分割し、分割された各領域に所定の残時間Tが設定された残時間判定テーブルと、遊技制御装置21から受信する停止ステップ数情報と残時間判定テーブルとを対比する判定手段と、判定手段の判定を記憶するメモリとを備えている。
例えば、図5に示すように、インデックスセンサ60Aは図柄表示窓13の上側に配置されており、回転リール40が回転開始から定常回転に達するまでに、回転リール40が半回転するものと仮定する。この場合、回転リール40の停止時におけるスタートインデックス41の停止位置をP1とすると、回転リール40が回転開始して定常回転に達したとき、スタートインデックス41は、加速終了予定位置P2に移動する。ここで、リールモータは一定の加速度で加速駆動されるため、スタートインデックス41が停止位置P1から加速終了予定位置P2まで移動する時間Taは一定である。一方、スタートインデックス41が加速終了予定位置P2からインデックスセンサ60Aの位置まで移動する時間Tiは、加速終了予定位置P2によって変わってくる。加速終了予定位置P2の位置は停止位置P1から割り出すことができるため、Tiも停止位置P1から算出可能である。
表示決定手段132は、残時間表示部70に、所定の残時間に係る表示(残時間表示)をさせるための表示データを決定するものである。具体的には、表示決定手段132は、特に図示しないが、残時間ごとに所定の表示時間で表示される表示データの項目を規定した表示判定テーブルを用いて、前記停止位置記憶手段131の記憶している残時間のうち、最も長い時間に対応して設けられた表示データの項目を、表示に係る表示データとして特定する。すなわち、前記停止位置記憶手段131が保存している残時間データ、若しくは停止位置記憶手段131が保存している残時間データのうち最も長い時間を有する残時間データと、前記表示判定テーブルとを対比して、対応する表示データを特定する。
表示実行手段133は、特に図示しない演出データ記憶手段が記憶している演出データの中から、上記表示決定手段132が特定した表示に係る表示データを取得し、残時間表示部70に上記したような残時間表示を行わせるためのものである。
なお、本実施の形態においては、残時間表示制御手段130を演出制御装置22に配置してあるが、残時間表示制御手段130は遊技制御装置21に配置しても構わない。
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図3のフローに基づき説明する。
ステップ101において、当選抽選手段110により抽選処理が行われる。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、ウエイト時間が経過していることを条件に、回転リール40の回転が開始する。そして、次のステップ103に進む。
ステップ104において、停止操作の無効が解除される。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、ストップスイッチ50の操作に基づく回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ107において、全ての回転リール40が停止したか否かが判断される。全ての回転リール40が停止していない場合には、ステップ105に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、次のステップ108に進む。
ステップ108において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する当選図柄が入賞有効ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。入賞していないと判定された場合には、そのまま遊技が終了する。そして、入賞したと判定された場合、次のステップ109に進む。
(残時間表示制御)
続いて、残時間表示制御手段130による残時間表示制御について、図4のフローに基づき説明する。
まず、図4のステップ200において、遊技制御装置21から停止ステップ数情報を受信したか否かが判断される。停止ステップ数情報を受信していない場合にはステップ200に戻り、停止ステップ数情報を受信した場合には、次のステップ201に進む。
ステップ202において、判定結果に係る判定値がメモリに保存されている記憶値よりも大きいか否かが判断される。判定値が記憶値よりも大きい場合には、次のステップ203に進む。
ステップ203において、判定値を、回転リール40の停止位置に関する情報として、メモリに保存する。なお、遊技開始後、最初に停止ステップ数情報を受信するときには、記憶値は0であるため、判定値は必ず記憶される。また、2回目の受信以降は、記憶されている記憶値よりも値が大きい(時間が長い)判定値のみ保存される。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、回転リール40が全て停止したか否かが判断される。具体的には、遊技制御装置21から回転リール40が全て停止した信号を受信したかにより判断する。回転リール40が全て停止していない場合にはステップ200に戻り、回転リール40が全て停止した場合には、次のステップ205に進む。
ステップ205において、保存した判定値に対応する表示データの項目を特定し、特定した項目に対応する表示データを取得する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ207において、取得した表示データに基づき、残時間表示部70に残時間表示を行わせる。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、メモリに保存されている残時間判定の判定値をリセット(0クリア)する。そして、残時間表示制御を終了する。
このように、本実施の形態によれば、残時間表示部70において、ストップスイッチ50が有効になるまでの時間があとどれくらいなのかを、インジケータを用いて目視により認識可能としたので、停止操作が可能となるタイミングを容易に知ることができる。このため、遊技を早く行いたい遊技者、例えば回転リール40の一回転目で停止操作を行ういわゆる「一周押し」をしたい遊技者が、停止操作無効期間中にストップスイッチ50を押下してしまい、リールを停止させられなくてストレスを感じたり、押し順アシスト付きAT遊技の場合に、遊技者の意図しない順序で回転リール40が停止してしまうことを防ぐことができる。
また、残時間表示部70で、いわゆる1周押しができるか否かを明確に判別できるような表示を行わせるようにしてもよい。例えば、特に図示しないが、残時間表示部70として、赤エリアと青エリアの2つの表示領域を有する表示部を設け、1周押しが可能な残時間である場合には、青エリアに表示される残時間表示(インジケータや数値表示)が時間の経過に伴い減っていくようにし、1周押しが不可能な残時間である場合には、赤エリアに表示される残時間表示が時間の経過に伴い減っていくように形成することができる。このように形成すれば、残時間がどのくらいあるかに加え、1周押しができるか否か一目で判別できるので、遊技者が無駄な押下操作をしなくてすむ。
さらに、本実施の形態では、停止位置記憶手段131は、遊技制御装置21から停止ステップ数情報を受信するように形成してあったが、遊技制御装置21からの受信情報は、停止ステップ数情報以外のものであってもよい。例えば、遊技制御装置21に停止位置記憶手段を設け、回転リールが停止したときの所定位置(例えばインデックスセンサ60Aの位置)にある図柄の図柄番号を、停止位置記憶手段131が停止図柄情報として受信し、この停止位置情報に基づいてスタートインデックス41の位置を割り出し、残時間を判定するようにしてもよい。
ところで、上記した実施の形態では、ウエイト時間中はスタートスイッチ30が操作無効となる(回転リール40が回転しない)ように形成されている場合について説明しているが、本発明は、ウエイト時間中でも他のスタート条件(例えば前遊技での入賞メダル払い出し終了、メダル投入、ベットスイッチ16の操作など)を満たせばスタートスイッチ30の操作が有効となる(回転リール40が回転開始する)よう形成されている場合であっても実施可能である。
具体的には、残時間表示制御手段130に、回転リール40が定常回転となったことを契機に4.1秒のカウントダウンを開始し、リール制御手段90がスタート信号を出力するとカウントを中止してカウント値を記憶するタイマーを設けるとともに、スタート信号出力時にタイマーが記憶しているカウント値に対応する時間分の表示を行わせるための表示データを設ける。この表示データは、停止操作が無効であることを表示する表示であって、例えば、図5(A)のように全領域を赤色発光領域70Bとする表示を所定時間行わせるものとすることができるし、別の表示であってもよい。なお、タイマーがカウントアップ(カウント値ゼロ)している場合にはウエイト時間は経過しているので、これに対応する表示データは設けなくてもよい。
なお、本発明に係る残時間表示は、遊技が継続して行われている場合に実行されるようにするのが好ましく、例えばスロットマシンの電源投入時や、遊技中などに前扉3を開放した場合の直後に行われる遊技では実行されないようにするのがよい。電源投入時には回転リール40の停止位置情報がリセットされているから表示のしようがなく、前扉3を開放した場合(扉開放エラーが発生した場合)には、回転リール40を手動で回転させる場合もあり、インデックス位置が記憶されている位置とずれる場合があるからである。
21 遊技制御装置 22 演出制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 70 残時間表示部
130 残時間表示制御手段 131 停止位置記憶手段
132 時間判定手段 133 表示決定手段
Claims (1)
- ステッピングモータにより回転する表面に複数の図柄が表示された複数の回転リールと、
前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
回転中の前記回転リールを個々に停止させるためのストップスイッチと、
前記各回転リールに設けられた被検知部を検知するための回転検知装置と、
当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記スタートスイッチ、ストップスイッチからの操作信号に基づいて、遊技を制御するための制御装置とを少なくとも備え、
前記回転リールは、回転を開始してから1回転するまでに、予め定められた定常速度に達するように形成され、
前記回転リールの回転速度が前記定常速度に達しており、かつ全ての回転リールに設けられている被検知部が前記回転検知装置によって検知されている場合に、前記ストップスイッチの操作が有効になるよう形成され、
前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の回転リールの当選に係る図柄を、前記各ストップスイッチの操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となる遊技機において、
前記回転リールが停止した際のステッピングモータの回転ステップ数に基づいて換算された、前記回転リールが前記定常速度に達しかつ前記被検知部が前記回転検知装置によって検出されたものとなるまでの想定時間を、回転リールごとに記憶する停止位置記憶手段と、
前記停止位置記憶手段の記憶している時間のうち、最も長い時間と同等の時間分だけ、所定の表示部に、前記ストップスイッチの操作が有効になるまでの残時間の報知に係る残時間表示を行わせることができる表示決定手段とを設け、
前記表示決定手段は、前記停止位置記憶手段の記憶している最も長い時間が、前記回転リールが1回転する前に前記ストップスイッチの操作が有効になることを可能とする一周押し可能時間に該当する場合と、前記一周押し可能時間に該当しない場合とで、前記残時間表示の表示態様を異ならせるように形成され、
前記回転リールが回転開始してから、前記ストップスイッチの操作が有効となるまでの間、所定の残時間表示が前記表示部に表示されるようにしたことを特徴とする遊技機。
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