JP5508291B2 - アシル尿素壁を有するマイクロカプセル - Google Patents

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Description

本発明は、アシル尿素壁を有するマイクロカプセル、その製造方法および潜熱蓄熱材としての使用、またはカプセル芯物質が拡散または機械的もしくは熱的標的破壊により放出されるべき適用における使用に関する。
マイクロカプセルは多種多様の具体的形態で知られており、カプセル壁の緻密さ(tightness)に応じて様々な目的で使用される。例えば、マイクロカプセルは芯物質を保護する役割を果たす。この種のマイクロカプセルは、例えば、PCM(相変化材料)と呼ばれることも多い潜熱蓄熱材を含み、その作用様式は固体/液体相転移が、転移エンタルピーにより周囲との間のエネルギー吸収またはエネルギー放出を示すという事実に基づく。したがって、それらは一定の温度範囲内で温度を一定に保持するのに使用できる。
例えばコピー用紙用染料、またはカプセル化された香料のように、カプセル壁の機械的標的破壊の結果としてのみ放出されることを意図した芯物質も知られている。
さらに、例えば殺生物剤(biocide)のように、例えば拡散によりゆっくりとマイクロカプセルから放出される物質も知られている。
これらの適用分野においては、ゼラチン、ポリウレタンおよびポリ尿素ならびにポリアクリレート、ポリメタクリレートに基づくカプセル壁物質が知られている。
別の放出方法は、DE 10 2007 055813に記載の様に熱的経路によるものである。DE 10 2007 055813では、積層接着剤(laminating adhesive)について、ポリメタクリレートに基づくカプセル壁を有するマイクロカプセルからのカルボジイミドの放出を教示している。
最後に、先のヨーロッパ出願(出願番号07122407.5)は、照射を利用したマイクロカプセルからの接着樹脂の放出を教示している。赤外線またはマイクロ波照射吸収体が、明細書に記載されるポリウレタンに基づくカプセル壁に組み込まれ、照射するとカプセル壁の軟化、接着樹脂の放出を引き起こす。
ポリウレタンに基づくカプセル壁を有するマイクロカプセルは広く知られている。例えば、DE 26 19 524は、イソシアネート末端官能基を有する皮膜形成性ポリカルボジイミドを不活性溶媒中に溶解させること、芯物質と混合すること、触媒量の水溶性第三級アミンを含む水相と混合することによるマイクロカプセルの製造を教示し、架橋部位としてポリ尿素基を有するポリマー殻が得られる。
しかし、イソシアネートを使用したカプセル化は不利である。特に、イソシアネートの毒性が合成を妨げ、適用を制限する。さらに、イソシアネートは水と反応する。しかし、マイクロカプセルは、多くの場合水性エマルションから調製されるので、水との鹸化反応のため、カプセル化プロセスの出発条件は制御が困難なものとなり、結果はエマルションの調製経路に大きく依存することになる。したがって、異なる形状のプラントへの移送プロセスが可能であるが、ただし困難を伴う。
さらに、DE 10 2004 059 977ではカプセル芯として分散物を有するマイクロカプセルについて記載されている。カプセル壁は、一部がアルカノールアミンで中和されている酸基を含む樹脂と、カルボジイミドであることもできる架橋剤との反応により形成される。
DE 10 2007 055813 欧州特許出願第07122407.5号 DE 26 19 524 DE 10 2004 059 977
したがって、本発明の目的は取扱いが容易である別の壁物質を発見すること、およびこのマイクロカプセルの有利な製造方法を見出すことであった。この壁物質を有するマイクロカプセルは、必要な場合には優れた緻密さ(tightness)を有するべきであり、芯物質の放出について様々な選択肢を提供するべきである。
別の目的は、芯物質として多成分接着剤の接着性成分を有し、加熱により芯物質を放出するマイクロカプセルを提供することである。
別の目的は、芯物質としての農薬活性成分と非常に相性が良く、容易に農薬に組み込むことができる別の壁物質を見出すことである。この壁物質および芯物質としての農薬活性成分を有するマイクロカプセルは、必要な場合には優れた緻密さ(tightness)を有するべきであり、農薬活性成分の放出について様々な選択肢を提供するべきである。
したがって、
a)芯物質およびオリゴカルボジイミド(oligocarbodiimide)を含む分散相、水性連続相および保護コロイドを有する水中油型エマルションの調製および
b)その後の、一種以上のジ-および/またはポリカルボン酸および/またはその水溶性の塩とオリゴカルボジイミドの反応
のステップを含む、カプセル壁およびカプセル芯を有するマイクロカプセルの製造方法、
この方法により得られたマイクロカプセル、潜熱蓄熱材としての使用、またはカプセル芯物質が拡散または機械的もしくは熱的標的破壊により放出されるべき適用における使用を見出した。
本発明は、
a)芯物質およびオリゴカルボジイミドを含む分散相、水性連続相および保護コロイドを有する水中油型エマルションの調製;
b)一種以上のジ-および/またはポリカルボン酸および/またはその水溶性の塩をステップa)において調製したエマルションに添加すること
のステップを含む、カプセル壁およびカプセル芯を有するマイクロカプセルの製造方法、
この方法により得られたマイクロカプセル、潜熱蓄熱材としての使用、またはカプセル芯物質が拡散または機械的もしくは熱的標的破壊により放出される適用における使用に関する。
本発明によるマイクロカプセルは、カプセル芯およびポリマーでできているカプセル壁を含む。カプセル芯は大部分(95重量%以上)が芯物質から構成され、個々の物質または物質の混合物であることができる。カプセル芯は温度に依存して、固体または液体であることができる。カプセル芯は、20℃、大気圧下で好ましくは液体である。「液体」は、芯物質が5Pa.s(ブルックフィールド(Brookfield)に従う)以下の粘度であるとして理解されるべきである。
カプセルの粒子の大きさの平均(光散乱法による)は、0.5〜50μm、好ましくは0.5〜30μmである。カプセル芯対カプセル壁の重量比(カプセル芯:カプセル壁)は、一般に50:50〜95:5である。好ましくは、カプセル芯/カプセル壁の比は70:30〜93:7である。
エマルションの安定化のために選択される保護コロイドに依存して、保護コロイドは同様にマイクロカプセルの構成物質であることができる。したがって、マイクロカプセルの全重量に基づいて最大で10重量%まで保護コロイドであることができる。この実施形態によると、マイクロカプセルはポリマーの表面上に保護コロイドを有する。
マイクロカプセルに好適な芯物質は、水に不溶である物質から本質的に水に不溶である物質まである。ここで、「本質的に水に不溶である」とは、芯物質の水中溶解度が25℃で、25g/l未満である、好ましくは5g/l以下であるとして理解されるべきである。芯物質が混合物である場合には、溶液または懸濁液の形態であることができる。前記の水中溶解度を有する芯物質は、好ましくは脂肪族および芳香族炭化水素化合物、飽和または不飽和C6-C30-脂肪酸、脂肪族アルコール、C6-C30-脂肪族アミン、C4-C30-モノ-、C4-C30-ジ-およびC4-C30-ポリエステル、第一級、第二級または第三級C4-C30-カルボキサミド、脂肪酸エステル、天然および合成ワックス、ハロゲン化炭化水素、天然油、C3-C20-ケトン、C3-C20-アルデヒド、架橋剤、接着樹脂および粘着樹脂(tackifying resin)、香料および芳香物質、活性成分、染料、発色剤、触媒および阻害剤(inhibitor)を含む群から選択される。
例として、以下のものが挙げられる:
a)脂肪族炭化水素化合物、例えば、分岐または直鎖である飽和または不飽和C6-C40-炭化水素など、例えば、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン、n-テトラデカン、n-ペンタデカン、n-ヘキサデカン、n-ヘプタデカン、n-オクタデカン、n-ノナデカン、n-エイコサン、n-ヘンエイコサン、n-ドコサン、n-トリコサン、n-テトラコサン、n-ペンタコサン、n-ヘキサコサン、n-ヘプタコサン、n-オクタコサン、ホワイトオイル、および環状炭化水素、例えば、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン。
b)芳香族炭化水素化合物、例えば、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、o-またはm-テルフェニル、C1-C40-アルキル置換芳香族炭化水素、例えばドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、ヘキサデシルベンゼン、ヘキシルナフタレン、デシルナフタレンおよびジイソプロピルナフタレン。
c)飽和または不飽和C6-C30-脂肪酸、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸またはベヘン酸、好ましくは、デカン酸と例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸またはラウリン酸の共融混合物。
d)脂肪族アルコール、例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ココナツ脂肪族アルコールのような混合物、α−オレフィンのヒドロホルミル化およびさらなる反応により得られる、いわゆるオキソアルコール。
e)C6-C30-脂肪族アミン、例えば、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミンまたはヘキサデシルアミン。
f)C4-C30-モノ-、C4-C30-ジ-およびC4-C30-ポリエステル、例えば、C1-C20-カルボン酸のC1-C10-アルキルエステル、例えば、パルミチン酸プロピル、ステアリン酸メチルまたはパルミチン酸メチルおよび好ましくは、その共融混合物またはケイ皮酸メチルおよび第一級、第二級または第三級C4-C30-カルボキサミド、例えば、N-ジメチルオクタンアミドおよびN-ジメチルデカンアミド。
g)天然および合成ワックス、例えば、モンタン酸ワックス、モンタン酸エステルワックス、カルナバワックス、ポリエチレンワックス、酸化ワックス、ポリビニルエーテルワックス、エチレン酢酸ビニルワックスまたはフィッシャー-トロプシュ法によるハードワックス(hard wax)。
h)ハロゲン化炭化水素、例えば、クロロパラフィン、ブロモオクタデカン、ブロモペンタデカン、ブロモノナデカン、ブロモエイコサン、ブロモドコサン。
i)天然油、例えば、ピーナッツ油および大豆油。
j)C3-C20-ケトンおよびC3-C20-アルデヒド。
k)架橋剤(任意で前記a)〜j)群の芯物質中に溶液として)、例えば、アジリジン、エポキシド、オキサゾリン、イソシアネート、オキシム、カルボジイミドまたはその他の反応性、多官能性化合物、例えば、酸、アルコール、アルコキシレートおよびアミン。
l)接着樹脂および粘着樹脂(必要に応じて前記a)〜j)群の芯物質中に溶液として)、例えば、エポキシ樹脂、エポキシ-アクリレート樹脂、ポリオレフィン樹脂;ポリウレタンプレポリマー、シリコーン樹脂、天然および合成樹脂、例えば、炭化水素樹脂、変性コロフォニー樹脂(modified colophony resin)、松脂、テルペン樹脂。
m)香料および芳香物質(必要に応じて前記a)〜j)群の芯物質中に混合物として)。WO 01/49817または「Flavors and Fragrances」(ウルマン工業化学百科事典(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry),Wiley-VCH,2002)に記載されており、これは明確に参照される。
n)活性成分(必要に応じて、前記a)〜j)群の芯物質中に溶液または懸濁液として)、例えば、殺生物剤(biocide)、内部および外部寄生虫に対抗する(counter)活性成分、除草剤、殺菌剤、殺藻剤、動物有害生物(animal pests)に対抗する活性成分、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤(acaricide)、殺線虫剤、殺軟体動物剤(molluscicide)およびダニ類(mite)に対抗する活性成分およびセイフナー(safener)。WO 2006/092409に記載されている。
o)さらに、前記a)〜j)群の芯物質中の染料および/または発色剤の混合物。
q)触媒および阻害剤(必要に応じて、前記芯物質中に溶液として)。
-20〜120℃の温度範囲内で、相変化、好ましくは固体/液体相変化を経る場合には、a)〜h)群、好ましくはa)群の物質は潜熱蓄熱材としても知られる、相変化材料(PCM)として好適である。蓄熱が望まれる温度範囲に依存して、潜熱蓄熱材はWO 2006/018130に記載のように選択され、文献は明確に参照される。さらに、所望の範囲外への融点の低下をもたらさない、すなわち混合物の融解熱が有用な適用に対して低すぎなければ、これらの混合物も好適である。
さらに、非極性物質において生じることがある結晶化遅延を防止するため、芯物質中に溶解する化合物を芯物質に加えることが有利である場合がある。US-A 5 456 852に記載されているように、実際の芯物質よりも20〜120K高い融点を有する化合物が、添加物として有利に使用される。好適な化合物は、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族アミドおよび芯物質としての前記脂肪族炭化水素化合物である。それらはカプセル芯に基づいて0.1〜10重量%の量で加えられる。
好ましい潜熱蓄熱材はパラフィンと呼ばれる脂肪族炭化水素、特に好ましくは、純n-アルカン、純度が80%以上であるn-アルカンまたは工業級留出油(technical-grade distillate)として製造され、そのような物として市販されるアルカン混合物である。特に、14〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素およびその混合物が好ましい。
別の好ましい芯物質は、二液型接着剤用接着樹脂、二液型接着剤用架橋剤、香料および芳香物質、活性成分、染料および/または発色剤であり、いずれの場合にも、必要に応じて前記a)〜j)群の芯物質中に溶液として含まれる。
芯物質は、特に好ましくは二液型接着剤用架橋剤または二液型接着剤用接着樹脂である。好ましい接着樹脂は、例えば、エポキシ樹脂およびエポキシアクリレート樹脂、反応型接着剤用の出発物質である。
エポキシ樹脂系接着剤はC.A.Mayによる本「Epoxy resins」第2版(Marcel Dekker,Inc)に記載されている。好適なエポキシ樹脂はジエポキシまたはポリエポキシ樹脂であり、特に、平均分子量5000g/mol以下の樹脂である。それらは、例えば、Araldite(登録商標)という名でHuntsmann International LLCから入手可能である。エポキシ-アクリレート樹脂も同様に好ましい。グリシジルアクリレートおよびメタクリレートに基づく樹脂が好ましい。これらの樹脂について、好ましい出発モノマーはグリシジルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリレート、アクリル酸エステル、スチレンおよびヒドロキシアルキルアクリレートである。かかる製品はJoncryl(登録商標)ADRという名でBASF Corpから入手できる。
好ましい架橋剤、k)は、第一級、第二級または第三級アミン基を有する二-および多官能性アミンであり、水中溶解度が20℃で5g/l未満である。
好適な架橋剤、k)は、ジエポキシドでもある。
別の好ましい実施形態において、少なくとも一種の芯物質は活性成分n)であり、特に、農薬活性成分、例えば、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤およびセイフナーである。一つの実施形態において、成長調整剤も、好適な農薬活性成分である。前記の群の二種以上からの農薬の混合物も使用できる。当業者はかかる農薬活性成分に精通しており、例えば、Pesticide Manual, 14th Ed. (2006), The British Crop Protection Council, Londonに見出すことができる。通常、芯物質は農薬活性成分を少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも90重量%、特に、少なくとも98重量%で含む。
好適な殺虫剤は、カルバメート、有機ホスフェート、有機塩素系殺虫剤、フェニルピラゾール、ピレスロイド、ネオニコチノイド、スピノシン、アベルメクチン、ミルベマイシン、幼若ホルモン類似物質、ハロゲン化アルキル、有機スズ化合物、ネライストキシン類似物、ベンゾイル尿素、ジアシルヒドラジン、METI殺ダニ剤(acaricide)の群の殺虫剤、および殺虫剤、例えば、クロロピクリン、ピメトロジン、フロニカミド、クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、ジアフェンチウロン、プロパルギット、テトラジホン、クロルフェナピル、DNOC、ブプロフェジン、シロマジン、アミトラズ、ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリム、ロテノンまたはその誘導体である。好適な殺菌剤は、ジニトロアニリン、アリルアミン、アニリノピリミジン、抗生物質、芳香族炭化水素、ベンゼンスルホンアミド、ベンズイミダゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾフェノン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアジン、ベンジルカルバメート、カルバメート、カルボキサミド、カルボン酸アミド、クロロニトリル、シアノアセトアミドオキシム、シアノイミダゾール、シクロプロパンカルボキサミド、ジカルボキシキミド、ジヒドロジオキサジン、クロトン酸ジニトロフェニル、ジチオカルバメート、ジチオラン、エチルホスホナート、エチルアミノチアゾールカルボキサミド、グアニジン、ヒドロキシ(2-アミノ)ピリミジン、ヒドロキシアニリド、イミダゾール、イミダゾリノン、無機物、イソベンゾフラノン、メトキシアクリレート、メトキシカルバメート、モルホリン、N-フェニルカルバメート、オキサゾリジンジオン、オキシミノアセテート、オキシミノアセトアミド、ペプチジルピリミジンヌクレオシド、フェニルアセトアミド、フェニルアミド、フェニルピロール、フェニル尿素、ホスホナート、ホスホロチオラート、フタルアミド酸、フタルイミド、ピペラジン、ピペリジン、プロピオンアミド、ピリダジノン、ピリジン、ピリミジルメチルベンズアミド、ピリミジンアミン、ピリミジン、ピリミジノンヒドラゾン、ピロロキノリノン、キナゾリノン、キノリン、キノン、スルファミド、スルファモイルトリアゾール、チアゾールカルボキサミド、チオカルバメート、チオファネート、チオフェンカルボキサミド、トルアミド、トリフェニルスズ化合物、トリアジン、トリアゾールの群の殺菌剤である。好適な除草剤は、アセトアミド、アミド、アリールオキシフェノキシプロピオネート、ベンズアミド、ベンゾフラン、安息香酸、ベンゾチアジアジノン、ビピリジリウム、カルバメート、クロロアセトアミド、クロロカルボン酸、シクロヘキサンジオン、ジニトロアニリン、ジニトロフェノール、ジフェニルエーテル、グリシン、イミダゾリノン、イソオキサゾール、イソオキサゾリジノン、ニトリル、N-フェニルフタルイミド、オキサジアゾール、オキサゾリジンジオン、オキシアセトアミド、フェノキシカルボン酸、フェニルカルバメート、フェニルピラゾール、フェニルピラゾリン、フェニルピリダジン、ホスフィン酸、ホスホロアミデート、ホスホロジチオエート、フタルアマート、ピラゾール、ピリダジノン、ピリジン、ピリジンカルボン酸、ピリジンカルボキシアミド、ピリミジンジオン、(チオ)安息香酸ピリミジニル、キノリンカルボン酸、セミカルバゾン、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン、スルホニル尿素、テトラゾリノン、チアジアゾール、チオカルバメート、トリアジン、トリアジノン、トリアゾール、トリアゾリノン、トリアゾロカルボキサミド、トリアゾロピリミジン、トリケトン、ウラシル、尿素の群の除草剤である。
特に好ましい実施形態において、芯物質は活性成分n)であり、特に、20℃における水中溶解度が25g/l以下、好ましくは5g/l以下、特に1g/l以下である農薬活性成分である。
カプセル壁は、本質的にはオリゴカルボジイミド(成分(I))のカルボジイミド基とジ-および/またはポリカルボン酸(成分(II))の酸基の反応による一次付加生成物から分子内転位の結果として生じるポリ(アシル尿素)から成る。
有利なカルボジイミドは、一般に、平均2〜20個、好ましくは2〜15個、特に好ましくは2〜10個のカルボジイミド基を含む。カルボジイミド化合物の数平均分子量(Mn)は、好ましくは100〜40000、特に好ましくは200〜15000、極めて特に500〜10000g/molである。カルボジイミドがイソシアネート基含有カルボジイミドの場合には、数平均分子量は、イソシアネート基の末端基分析により測定できる。末端基分析が不可能な場合には、分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(ポリスチレン標準試料、溶離液としてTHF)により決定できる。
カルボジイミド基は一般に公知の方法で、二つのイソシアネート基から二酸化炭素の脱離を伴って得られる。
Figure 0005508291
ポリイソシアネートまたはジイソシアネートから出発すると、この方法で、二つ以上のカルボジイミド基、および適宜イソシアネート基(特に末端イソシアネート基)を有するカルボジイミドを得ることができる。この種の反応は、例えば、Henri Ulrich, Chemistry and Technology of Carbodiimides, John Wiley and Sons, Chichester 2007およびその中で引用されている参考文献に記載されている。文献は明確に参照される。
好適なカルボジイミドの調製は、本質的には二つの反応段階により起こる。初めに、(1) 一般的に公知の、二酸化炭素の脱離を伴うイソシアネート基相互の反応により、この反応について知られている慣用の触媒の存在下でカルボジイミド構造が生成し、次に、(2)存在するイソシアネート基がイソシアネート反応性化合物と反応し、ウレタンおよび/または尿素構造を生成する。
これには二つの変法がある。一つ目の形態(A)においては、初めにステップ(1)が実施され、続いてステップ(2)が実施される。形態(B)においては、ステップ(1)の前に、一部のイソシアネート基が先にイソシアネート反応性化合物と反応する、追加の部分ステップも挿入され、その後プロセスステップ(1)、次にステップ(2)が実施される。
製造形態(B)において、初めにポリイソシアネートのイソシアネート基の50重量%まで、好ましくは23重量%までがイソシアネート反応性化合物と反応し、その後、遊離イソシアネート基は、触媒の存在下で、二酸化炭素の脱離を伴い完全にまたは部分的に縮合し、カルボジイミドおよび/またはオリゴマー性ポリカルボジイミドを生じる。カルボジイミド形成の後、存在するイソシアネート基はイソシアネート反応性化合物と反応する。
いずれの場合にも、遊離イソシアネート基の終結反応(ステップ(2))は、イソシアネート基を有するカルボジイミドのNCO基対イソシアネート反応性基のモル比が通常10:1〜0.2:1、好ましくは5:1〜0.5:1、特に好ましくは1:1〜0.5:1、特に1:1で実施される。好ましくはカルボジイミドのイソシアネート基が完全に反応するように、少なくとも十分な量のイソシアネート反応性基を有する化合物が使用される。
イソシアネート反応性化合物は、少なくとも一つのヒドロキシ基、少なくとも一つのアミン基および/または少なくとも一つのヒドロキシ基と少なくとも一つのアミン基を有する有機化合物である。例えば、DE-A 4 318 979に記載されているアルコールおよびアミンを使用できる。さらに、2〜20個の炭素原子を有する芳香族、芳香脂肪族(araliphatic)および/または脂肪族ポリオールを使用できる。アルコール、特にC1-C10-アルコールおよび炭素鎖がエーテル基により中断されているC1-C10-アルコールが好ましい。例として、メタノール、エタノール、n-およびイソプロパノール、n-、イソ-およびtert-ブタノール、2-エチルヘキサノールおよびメチルジグリコールを挙げることができる。イソシアネート基反応性化合物の選択に応じて、得られるウレタン-または尿素-含有カルボジイミドの疎水性および粘度を変化させることができる。
ジイソシアネートの反応を経るカルボジイミドの調製は、高温で、例えば、50〜250℃、好ましくは100〜200℃の温度で、都合により触媒の存在下で、二酸化炭素の脱離を伴い、縮合できる。好適なプロセスは、例えば、GB-A-1 083 410、DE-A 1 130 594およびDE-A-11 56 401に記載されている。
良好であることが分かっている触媒は主に、例えば、リン化合物であり、好ましくはホスホレン、ホスホレンオキシド、ホスホリジンおよびホスホリンオキシドの群から選択される。反応混合物が所望のNCO基の含有量を有するならば、通常、ポリカルボジイミド形成を終了させる。このために、触媒を減圧下で留去することができ、または例えば三塩化リンのような不活性化剤を添加することにより不活性化することができる。また、ポリカルボジイミドの製造は、反応条件下で不活性である溶媒の不存在下または存在下で実施することができる。
反応条件(例えば、反応温度、触媒の種類および量、反応時間等)の適切な選択を通じて、当業者は通常の方法で縮合度を調節できる。反応の経過はNCO含有量を測定することにより最も容易にモニターできる。
末端基分析法により測定されるイソシアネート基の残存含有量が1重量%未満、好ましくは0.1重量%未満、特に0.01重量%未満であるオリゴカルボジイミドが好ましい。特別に好ましくは、イソシアネート基は末端分析法により、もはや検出できない。
場合によりいまだ存在している末端イソシアネート基の反応は、水中油型エマルションの調製(プロセスステップa))の前または調製中に実施するべきである。
脂肪族、脂環式、芳香脂肪族(araliphatic)および芳香族イソシアネートはオリゴカルボジイミドの製造に好適である。
好適な芳香族ジイソシアネートは、例えば、2,2'-、2,4'-および/または4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5-ナフチレンジイソシアネート(NDI)、2,4-および/または2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、3,3'-ジメチルジフェニルジイソシアネート、1,2-ジフェニルエタンジイソシアネートおよびフェニレンジイソシアネートである。
脂肪族および脂環式ジイソシアネートは、例えば、トリ-、テトラ-、ペンタ-、ヘキサ-、ヘプタ-および/またはオクタメチレンジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン1,4-ジイソシアネート、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、1,4-および/または1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)、シクロヘキサン1,4-ジイソシアネート、1-メチル-2,4-および/または2,6-シクロヘキサンジイソシアネートおよび/または4,4'-、2,4'-および/または2,2'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを含む。
好適な芳香脂肪族(araliphatic)イソシアネートは、例えば、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの異性体である。
多官能性イソシアネートの例は、トリイソシアネート、例えば、トリフェニルメタン4,4',4''-トリイソシアネート、前記のジイソシアネートのイソシアヌレートおよび水とジイソシアネートの部分的な反応により得られるオリゴマー、例えば、前記のジイソシアネートのビウレット、およびジイソシアネートと平均2個以上、および好ましくは3個以上のヒドロキシ基を有するポリオールの標的反応により得られるオリゴマーである。
イソシアネートの工業的生産において製造される、イソシアネート基を有する蒸留残留物を適宜前記ポリイソシアネートの一種以上に溶解して使用することも可能である。前記ポリイソシアネートの任意の望ましい混合物を使用することも可能である。
好適な変性脂肪族イソシアネートは、例えば、ヘキサメチレン1,6-ジイソシアネート、m-キシリレンジイソシアネート、4,4'-ジイソシアネートジシクロヘキシルメタンおよびイソホロンジイソシアネートに基づくものであり、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する。
DE-B 1 101 394、DE-B 1 453 543、DE-A 1 568 017およびDE-A 1 931 055に記載の通り、例えば、ビウレット構造を有するヘキサメチレン1,6-ジイソシアネートの誘導体に基づくポリイソシアネートも好適である。
有機リン酸触媒を使用した、ビウレット基を含むヘキサメチレン1,6-ジイソシアネートのカルボジイミド化により形成されるポリイソシアネート-ポリウレトンイミン(形成したカルボジイミド基が主として別のイソシアネート基と反応し、ウレトンイミン基を与える)を使用することもできる。
2個以上の末端イソシアネート基を有するイソシアヌレート-変性ポリイソシアネートを使用することも可能であり、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートに基づくその調製がDE-A 2 839 133に記載されているものがある。その他のイソシアヌレート-変性ポリイソシアネートはこれと同様にして得ることができる。
特定のイソシアネートの混合物、例えば、脂肪族イソシアネートの混合物、芳香族イソシアネートの混合物、脂肪族および芳香族イソシアネートの混合物、特に任意で変性されたジフェニルメタンジイソシアネートを含む混合物を使用することも可能である。
本明細書に記載されるジ-および/またはポリイソシアネートは、ジ-およびポリカルボニルクロライド、例えば、セバコイルクロライド、テレフタロイルクロライド、アジポイルジクロライド、オキサリルジクロライド、トリカルバリリル酸トリクロライドおよび1,2,4,5-ベンゼンカルボニルテトラクロライド、ジ-およびポリスルホニルクロライド、例えば、1,3-ベンゼンスルホニルジクロライドおよび1,3,5-ベンゼンスルホニルトリクロライド、ホスゲンおよびジクロロ-およびポリクロロギ酸エステル、例えば、1,3,5-ベンゼントリクロロホルメートおよびエチレンビスクロロホルメートとの混合物として使用することもできる。
さらに、例えば、特定のジ-もしくはポリイソシアネートまたはその混合物から、ウレタン、アロファネート、尿素、ビウレット、ウレトジオン(uretdione)、アミド、イソシアネート、カルボジイミド、ウレトンイミン(uretonimine)、オキサジアジントリオンまたはイミノオキサジアジンジオン構造による結合を介して調製できる、オリゴ-またはポリイソシアネートを使用することができる。
好ましいイソシアネートは、芳香族、脂肪族、脂環式および芳香脂肪族(araliphatic)イソシアネートならびにその混合物であり、特にヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、o-およびm-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネートおよびトリレンジイソシアネートならびにその混合物である。
カプセル壁形成の第二成分(II)は、ジ-および/またはポリカルボン酸である。ジ-および/またはポリカルボン酸は、酸の形態で、または水溶性の塩の形態でも使用できる。本明細書中では、「水溶性」はカルボン酸の塩の溶解度が25g/l以上であるとして理解されるべきである。好適な塩は好ましくは、ジ-および/またはポリカルボン酸のアルカリ金属および/またはアンモニウム塩である。有利なアルカリ金属塩はリチウム、ナトリウムまたはカリウム陽イオンとの塩である。好適なアンモニウム塩は酸と、アンモニア、第一級、第二級または第三級アミンの中和生成物である。
好適なアミンは、例えば、いずれの場合にも、アルキル基が1個または2個のヒドロキシ基により置換されることができ、および/またはエーテル結合の1個または2個の酸素原子により中断されていてもよいアルキルアミンである。モノ-、ジ-およびトリアルカノールアミンが特に好ましい。好ましいアルキルアミンはトリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、モノメチルエタノールアミン、2-(2-アミノエトキシ)エタノールおよびアミノエチルエタノールアミンならびにその混合物である。エタノールアミン、特に、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンならびにその混合物が特に好ましい。
水中溶解度が5g/l以下であるジ-および/またはポリカルボン酸の場合、これらの酸は、好ましくは、水中での完全な溶解が起こるまでの量のアミンと反応させる。通常、遊離の酸基に対して1.2当量までの塩基が使用される。
遊離酸と酸陰イオンの平衡は、水相のpHに依存して確立される。壁形成反応において、溶解する程度まで反応する水中溶解度の低い酸を使用することも可能である。
本発明による好適なジカルボン酸は飽和ジカルボン酸、好ましくは、一般式HOOC-(CH2)n-COOH(式中nは0〜12の整数である)の飽和ジカルボン酸である。同様に好適なのは脂環式ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸である。例としてシュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、ヘキサヒドロフタル酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸およびテレフタル酸を挙げることができる。飽和ジカルボン酸、特に全体で2〜8個の炭素原子を有するものが好ましい。
「ポリカルボン酸」は2個以上のカルボン酸基を有するカルボン酸を意味するとして理解されるべきであり、クエン酸、トリメリット酸およびピロメリット酸など低分子量であることもでき、または高分子量であることもできる。
本出願において、「高分子量ポリカルボン酸」は平均分子量が2000g/mol〜300000g/molであるポリカルボン酸を意味するとして理解されるべきである。これらは好ましくは、アクリル酸および/またはメタクリル酸に基づくポリマー、例えば、ポリアクリル酸もしくはポリメタクリル酸、またはアクリル酸および/またはメタクリル酸と共重合することができるエチレン性不飽和化合物とそれらのコポリマーである。
高分子量ポリカルボン酸は3〜8個または4〜8個の炭素原子を有するモノエチレン性不飽和モノ-およびジカルボン酸のホモポリマーであることもできる。
高分子量ポリカルボン酸はモノエチレン性不飽和モノ-およびジカルボン酸と別のエチレン性不飽和化合物のコポリマーであることもできる。
好適な高分子量ポリカルボン酸は、
・20〜100mol%の少なくとも一種のモノマーA(モノマーAは3〜8個または4〜8個の炭素原子を有するモノエチレン性不飽和モノ-およびジカルボン酸から選択される)、適宜
・80mol%以下の少なくとも一種のモノマーB(モノマーBは、水に不溶または水中溶解度がわずかであるエチレン性不飽和化合物である)、および適宜
・30mol%以下、好ましくは20mol%以下のモノマーAおよびモノマーBと異なるモノマーC
(いずれの場合にもモノマーA、モノマーBおよびモノマーCの合計に基づく)
から成る。
使用される高分子量ポリカルボン酸は好ましくはアクリル酸およびメタクリル酸のホモポリマーである。
別の実施形態によると、
・5〜70mol%、特に10〜60mol%の少なくとも一種のモノマーA(3〜8個または4〜8個の炭素原子を有する、モノエチレン性不飽和モノ-またはジカルボン酸から選択される)
・30〜95mol%、特に40〜90mol%の少なくとも一種のモノマーB(水に不溶または水中溶解度がわずかであるエチレン性不飽和化合物である)、および適宜
・30mol%以下、好ましくは20mol%以下のモノマーAおよびモノマーBと異なるモノマーC
(いずれの場合にも、モノマーA、BおよびCの合計に基づく)
から成る高分子量ポリカルボン酸が好ましい。
モノマーAの例はアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、2-エチルアクリル酸、2-アクリロキシ酢酸、2-アクリルアミド酢酸(acrylamidoacetic acid)、マレイン酸、マレイン酸モノ-C1-C4-アルキルエステル、例えば、マレイン酸モノメチルおよびマレイン酸モノブチル、フマル酸、フマル酸モノ-C1-C4-アルキルエステル、例えば、フマル酸モノメチルおよびフマル酸モノブチル、イタコン酸および2-メチルマレイン酸である。好ましいモノマーAはアクリル酸、メタクリル酸およびマレイン酸であり、無水物の形態でポリカルボン酸の調製に使用することもできる。特定の酸は、重合前、重合中または重合後に完全にまたは部分的に中和することができる。
水中溶解性がわずかであるモノマーBは水中溶解度が80g/l(25℃、1bar)以下であるものである。それらはポリカルボン酸の疎水的な特徴を決定する。一般に、この種のモノマーは少なくとも一つのC1-C50-アルキル基を有する。好適なモノマーBの例は、
・ビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン、ビニルトルエン、tert-ブチルスチレンおよびα-メチルスチレン、特にスチレン
・2〜20個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸のビニルまたはアリルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバル酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニルおよびステアリン酸ビニル
・前記エチレン性不飽和モノ-およびジカルボン酸、特に、アクリル酸およびメタクリル酸のC1-C20-アルキルおよびC5-C10-シクロアルキルエステル。好ましいエステルはメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、tert-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n-ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、2-プロピルヘプチルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、2-プロピルヘプチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレートおよびステアリルメタクリレートである。
・前記エチレン性不飽和モノ-およびジカルボン酸、特に、アクリル酸およびメタクリル酸のモノ-およびジ-C1-C20-アルキルアミド、例えば、N-tert-ブチルアクリルアミドおよびN-tert-ブチルメタクリルアミド
・C3-C50-オレフィン、例えば、プロペン、1-ブテン、イソブテン、2-メチルブテン、1-ペンテン、2-メチルペンテン、1-ヘキセン、2-メチルヘキセン、1-オクテン、イソオクテン、2,4,4-トリメチルペンテン(ジイソブテン)および12〜32個の炭素原子を有するエチレン性不飽和ブテンオリゴマーおよび12〜32個の炭素原子を有するエチレン性不飽和イソブテンオリゴマー
である。
好ましいモノマーBはビニル芳香族モノマー、特にスチレンおよびC3-C50-オレフィンである。
好適なモノマーCは好ましくはモノエチレン性不飽和モノマーである。特に好ましいのは水中溶解度が80g/l(25℃、1bar)以上である中性モノマーCである。かかるモノマーの例は前記エチレン性不飽和モノカルボン酸のアミド、例えば、アクリルアミドおよびメタクリルアミド、N-ビニルラクタム、例えばN-ビニルピロリドンおよびN-ビニルカプロラクタム、前記モノエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートおよびアクリル酸またはメタクリル酸とオリゴアルキレンオキサイド(oligoalkylene oxide)、例えば、オリゴマー化度が2〜200の範囲であるオリゴエチレンオキサイドまたはオリゴプロピレンオキサイドとのエステルである。
一般に、20000以上の分子量、好ましくは、80000以上の分子量(Mw)が有利であることが見出されている。しかしながら、高分子量であるとポリカルボン酸またはその塩の溶解度を減少させる可能性があり、壁形成の減速が観察される。
もちろん、ポリマー中の全ての酸基が中和された形態で存在していなければならない訳ではない。一般に、ポリマー中に存在する全酸基の50%の中和度で十分である。特に、中和度が80〜100%である。好適な対イオンはナトリウム、カリウムおよびアンモニウムイオンである。
一つの好ましい形態によると、高分子量ポリカルボン酸は、適宜一種以上のジカルボン酸との混合物で成分(II)として使用される。好ましくは、ジ-およびポリカルボン酸の全量に基づいて10〜90重量%、特に30〜70重量%の高分子量ポリカルボン酸が使用される。
高分子量ポリカルボン酸は水中溶解度が低いために、一般に、塩または酸もしくは塩(好ましくは前記のアミン、好ましくはアルキルアミンの塩)の混合物として使用される。多くの場合、合成の結果として、高分子量ポリカルボン酸はすでに部分的に塩の形態で存在する。
本発明により使用されるオリゴカルボジイミドおよびジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩の量は界面重付加プロセスに関し通常の範囲内で変化する。
カルボジイミドは、通常、カプセル芯およびカプセル壁の合計に基づいて2〜40重量%、好ましくは5〜25重量%の量で使用される。
壁形成に必要なジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩の理論量は、カルボジイミド基の含有量およびマイクロカプセル芯の周りの所望のポリマー殻の全質量から計算される。
油相中に存在する全てのカルボジイミド基が反応するためには少なくとも理論当量数の酸基が必要である。したがって、オリゴカルボジイミドおよびジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩をその当量比で使用することが有利である。しかしながら、化学量論的に計算されたジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩に対して過剰量または不足量のジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩を使用することも同様に可能である。
したがって、特に、ジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩は理論的に計算された量の100〜1000重量%の量で使用される。好ましくは、この量は、理論的に計算された量に基づいて100〜300重量%の量である。
安定なエマルションを得るために、ポリマー保護コロイドのような界面活性物質が一般に必要である。一般に、親水性の相と混ざる界面活性物質が使用される。
一般に、マイクロカプセルは少なくとも一種の有機保護コロイドの存在下で調製される。この保護コロイドはイオン性または中性であることができる。本明細書中では、保護コロイドは単独でまたは二種以上の、同一もしくは異なる電荷の保護コロイドの混合物の形態で使用できる。
中性の有機保護コロイドを使用することが好ましい。有機保護コロイドは好ましくは水溶性ポリマーであり、閉じたカプセル壁の形成を確保し、0.5〜50μm、好ましくは0.5〜30μm、特に、0.5〜10μmの範囲の好ましい粒子の大きさを有するマイクロカプセルを形成する。
中性の有機保護コロイドは、例えば、セルロース誘導体(ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンのコポリマー、ゼラチン、アラビアゴム、キサンタン、カゼイン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコールおよび部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルならびにメチルヒドロキシプロピルセルロースである。好ましい中性の有機保護コロイドはポリビニルアルコール、部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルおよびメチルヒドロキシプロピルセルロースであり、好ましくはその組み合わせである。
ポリビニルアルコールは、適宜コモノマーの存在下で、酢酸ビニルの重合、およびアセチル基が脱離しヒドロキシ基を形成する、ポリ酢酸ビニルの加水分解により得られる。ポリマーの加水分解度は、例えば、1〜100%であることができ、好ましくは50〜100%、特に65〜95%の範囲である。本出願では、「部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル」は加水分解度が50%未満であるとして理解されるべきであり、「ポリビニルアルコール」は加水分解度が50〜100%であるとして理解されるべきである。酢酸ビニルのホモポリマーおよびコポリマーの調製、ならびにビニルアルコールユニットを含むポリマーを形成するためのこれらのポリマーの加水分解は一般に知られている。ビニルアルコールユニットを含むポリマーは、例えば、クラレスペシャリティーズヨーロッパ(Kuraray Specialities Europe)(KSE)からMowiol(登録商標)銘柄として市販されている。
粘度(4重量%水溶液、20℃、ドイツ工業規格53015による)が3〜56mPasの範囲の値、好ましくは14〜45mPasの値であるポリビニルアルコールまたは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルが好ましい。加水分解度が65%以上、好ましくは70%以上、特に75%であるポリビニルアルコールが好ましい。
ヒドロキシプロピルセルロースは同様に有利であり、Hercules GmbH(Dusseldorf)からCulminal(登録商標)銘柄として市販されている。粘度(2重量%溶液、20℃、ブルックフィールド(Brookfield)RVTによる)が25〜16000mPas、好ましくは40〜600mPas、特に好ましくは90〜125mPasであるヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
一般に、ポリビニルアルコールもしくは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルまたはこれらとヒドロキシプロピルセルロースとの混合物は、マイクロカプセル(保護コロイドを除く)に基づいて、全体量で少なくとも3重量%、好ましくは3.5〜8重量%で使用される。ここで、好ましい量のポリビニルアルコール、部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルまたはヒドロキシプロピルセルロースに加えて別の前記保護コロイドを加えることもできる。好ましくは、マイクロカプセルは別の保護コロイドを添加せずに、ポリビニルアルコールおよび/または部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルおよび/またはヒドロキシプロピルセルロースのみで調製される。
一般に、保護コロイドは水相に基づいて0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%の量で使用される。無機保護コロイドに関しては、好ましくは水相に基づいて0.5〜15重量%の量が選択される。有機保護コロイドは、好ましくはエマルションの水相に基づいて0.1〜10重量%の量で使用される。
さらに、共安定化(costabilization)のために、界面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤を添加することもできる。好適な界面活性剤は、「工業用界面活性剤のハンドブック(Handbook of Industrial Surfactants)」に見出すことができ、その内容は明確に参照される。界面活性剤はエマルションの水相に基づいて0.01〜10重量%の量で使用できる。
芯物質およびオリゴカルボジイミドの水中における安定なエマルションは、保護コロイドを用いて撹拌しながら調製される。この場合、「安定な」とは、液滴の大きさの平均が1時間以内に2倍にならないことを意味する。
一般に、エマルションは水相のpHが中性にて形成されるが、芯物質に依存して酸性またはアルカリ性であることもできる。
安定な水中油型エマルションを製造するための分散条件は、好ましくは油滴が所望のマイクロカプセルの大きさとなるように、それ自体が知られている方法から選択される。小さいカプセル、特に大きさが50μm以下であるべき場合には、均質化または分散機器が必要となる。この場合、これらの機器には強制流装置(forced-flow device)が備わっていても備わっていなくてもよい。
均質化は超音波(例えば、Branson Sonifier II 450)を使用して行うこともできる。超音波を用いる均質化に関して、例えば、GB 2250930およびUS 5,108,654に記載される装置が好適である。
カプセルの大きさは、分散装置/均質化装置の回転速度により、および/または保護コロイドの濃度を活用し、または保護コロイドの分子量により、すなわち水性連続相の粘度により特定の限度内に制御することができる。ここで、回転速度が限界回転速度まで増大するにつれて、分散した液滴の大きさは小さくなる。
これに関連して、分散装置はカプセル形成の最初に使用することが重要である。強制流動で装置を連続して作動する場合には、せん断場を通して、エマルションを数回送ることが有利である。
高粘性で熱的に安定な媒体を分散させるため、エマルションの調製は30〜130℃、好ましくは40〜100℃の温度範囲で実施する。
一つの好ましい形態によると、ジ-および/またはポリカルボン酸、好ましくは高分子量ポリカルボン酸および/またはその塩は、芯物質およびオリゴカルボジイミドの水中エマルションに添加される。一般に、添加すると界面重合が始まり、同時に壁形成が始まる。本明細書中では、ジ-および/またはポリカルボン酸および/またはその塩は、希釈剤なしでまたは水溶液として計量添加できる。一般に、25〜40重量%、好ましくは5〜20重量%水溶液が選択される。
カルボジイミドの反応性に依存して、別の製造形態が可能である。この形態によると、反応性のより低いカルボジイミドについては、ジ-および/またはオリゴカルボン酸および/またはその塩と共に乳化(co-emulsify)し、温度の上昇により反応を開始させることが可能である。
界面重合は、例えば、-3〜+98℃の範囲の温度で開始することができ、10〜95℃で実施することが好ましい。芯物質が溶液または懸濁液として存在しない場合には、分散および重合温度は、当然芯物質の融点以上でなければならない。
一般に、重合は20〜100℃、好ましくは40〜95℃で実施する。所望の芯物質に依存して、水中油型エマルションは芯物質が液状/油状である温度で形成されるべきである。
ジ-および/またはポリカルボン酸および/またはその塩の添加は、一般に、20〜120分間かけて実施する。
成分(II)の添加は、連続的にまたは不連続的に実施できる。
成分(II)の添加後、適宜反応を完結させるために、反応混合物を40〜100℃の温度範囲でさらに1〜8時間保持することが望ましい。
カルボン酸またはカルボン酸塩の添加により、およびそれらのカルボジイミドとの反応の結果として、反応の間、pHが変化する。一般に、水中油型エマルションの水相の始めのpHは中性である。一般に、ジカルボン酸水溶液はpH3〜6の範囲である。一方、一般に、ポリカルボン酸溶液または部分的な塩はpH4〜6の範囲である。一般に、ジ-および/またはポリカルボン酸の塩の溶液はpH7以上である。本発明により、弱酸性から中性または塩基性のpHの範囲において、壁形成反応は比較的ゆっくりと進行し、鉱酸で反応混合物をさらに酸性にすると有利であることが観察された。
一つの好ましい形態によると、マイクロカプセルの調製方法は、
a)芯物質およびオリゴカルボジイミドを含む分散相、水性連続相および保護コロイドを有する水中油型エマルションの調製
b)塩の形態の高分子量ポリカルボン酸水溶液の、ステップa)で調製したエマルションへの添加
c)好ましくはpH3〜1の範囲となるまでの鉱酸による混合物の酸性化
のプロセスステップを含む。
このプロセスにより改善された安定性を特徴とするカプセルが得られることが見出された。
好適な鉱酸は、塩酸、硝酸、リン酸および特に硫酸である。
鉱酸の量は最終pH1〜3に達するように、添加中、継続的にpHを測定することにより選択できる。
さらに、成分(II)および鉱酸の添加の順序は特に重要ではない。成分(II)はエマルションに一括で添加でき、または一定期間にわたって計量添加できる。同様に、鉱酸を一括で添加することができ、または一定期間にわたって計量添加できる。
一つの好ましい形態によると、反応混合物の温度が40℃以下で、初めに成分(II)の全量を添加し、その後、鉱酸の全量を添加する。
反応混合物の温度が40℃より上の温度では、好ましくは成分(II)の全量を添加し、その後鉱酸を好ましくは20〜120分にわたって計量添加する。
このような方法で、粒子の大きさの平均が0.5〜100μmの範囲であるマイクロカプセルを製造することが可能であり、粒子の大きさをせん断力、撹拌速度、保護コロイドおよびその濃度を通じて、それ自体が知られている方法で調節することができる。粒子の大きさの平均(光散乱法による遠心力を利用した(centrifugal)平均)が、0.5〜50μm、好ましくは0.5〜30μmの範囲であるマイクロカプセルが好ましい。本発明の方法によると、5〜50重量%のマイクロカプセル含有量であるマイクロカプセル分散物を製造することが可能である。マイクロカプセルは、個々のカプセルである。
平均粒径は重量平均粒径であり、フラウンホーファー回折(Fraunhofer diffraction)により測定される。
本発明によるマイクロカプセルは、好ましくは水性分散液として直接加工できる。一般に、マイクロカプセル粉末を得るための噴霧乾燥が可能であるが、穏やかに実施しなければならない。
一つの実施形態によると、芯物質として触媒および/または阻害剤を有する本発明によるマイクロカプセルは化学合成または重合に好適である。
芯物質に依存して、本発明によるマイクロカプセルはコピー用紙、化粧品、接着剤、接着剤成分、触媒のカプセル化、作物保護または一般に、殺生物剤(biocide)のカプセル化に好適である。p)群から選択される芯物質を有するマイクロカプセルは接着剤、塗料、コーティング(coating)、紙塗工スリップまたはその他のコーティングもしくは含浸組成物に架橋剤として好適である。本発明によるマイクロカプセルは、特に作物保護に好適である。
さらに、-20〜100℃の範囲において固体/液体相変化を経る場合のa)〜h)群から選択されるカプセル芯物質(PCM材料)を有する本発明によるマイクロカプセルは潜熱蓄熱媒体として好適である。マイクロカプセル化された相変化物質の使用分野は一般的に知られている。したがって、本発明によるマイクロカプセルは繊維および織物製品、例えば、織布(textile fabric)および不織布(例えばバット(batt))等の改質に有利に使用できる。本明細書中で言及される適用形態は、特に、マイクロカプセルコーティング、マイクロカプセル含有発泡体およびマイクロカプセル変性織物繊維である。マイクロカプセルコーティングの製造は、例えば、WO 95/34609に記載されており、明確に参照される。マイクロカプセル含有発泡体の変性は、DE 981576TおよびUS 5,955,188に記載の方法と同様の方法で実施される。別の加工の選択肢は、US 2002/0054964に記載のように、例えば、溶融物または水分散液から紡ぐことによる織物繊維それ自体の変性である。
適用のさらなる広い分野は、建材(construction material)と鉱物、ケイ酸塩(silicatic)またはポリマー性バインダーを結合させることである。本明細書中では、モールディング(molding)とコーティング組成物とは区別される。
本明細書では、鉱物モールディングは鉱物バインダー、水、凝集物(aggregate)および、適宜補助剤(auxiliary)の混合物から、適宜高温条件下で、経時的な鉱物バインダー/水混合物の結果物として成形後に形成されるモールディングを意味するとして理解されるべきである。鉱物バインダーは一般的に知られている。これらは微粉化した無機物質、例えば、石灰、石膏、粘土、ロームおよび/またはセメントであり、水と混ぜることにより即使用可能な形態に変換され、その後、空気中または水中で放置し、適宜加熱すると、経時的に固化して石のような状態になる。
凝集物は、一般に、顆粒または繊維状の天然もしくは合成石(砂利、砂、ガラス繊維または鉱物繊維)、特別な場合には、金属もしくは有機凝集物または前記凝集物の混合物から成り、それ自体が知られている方法における特定の使用目的に適応した粒子の大きさまたは繊維長を有する。
好適な補助剤は、特に、硬化を促進もしくは遅延させる物質または固化した鉱物モールディングの弾性または多孔性に影響を与える物質である。
本発明によるマイクロカプセルは70〜100重量%のセメントおよび0〜30重量%の石膏から成る鉱物バインダーを含む、鉱物バインダー含有建材(モルタル様の調製物)の改質に好適である。これは、特に、セメントが唯一の鉱物バインダーである場合にあてはまり、その効果はセメントの種類に依存しない。さらなる詳細については、DE-19623413を参照されたい。一般に、鉱物バインダー含有建材の乾燥組成物は鉱物バインダーの量に基づいて0.1〜20重量%のマイクロカプセルを含む。
さらに、本発明によるマイクロカプセルは鉱物コーティング組成物、例えば、内部または外部漆喰(plaster)中の添加剤として使用できる。通常、内装についてのかかる漆喰はバインダーとしての石膏から成る。外装、例えば外部ファサードまたはウェットルームについての塗装は、填量および、適宜色彩付与顔料と一緒に、バインダーとしてセメント(セメント質の漆喰)、石灰または水ガラス(鉱物またはケイ酸塩の漆喰)またはプラスチック分散物(合成樹脂の漆喰)を含むことができる。
さらに、PCM材料を有する本発明によるマイクロカプセルは、石膏建築ボードの改質に好適である。マイクロカプセル化された潜熱蓄熱材(PCM)を有する石膏建築ボードの製造は一般的に知られており、EP-A1421243に記載され、明確に参照される。これに関連し、セルロースに基づくボール紙(cardboard)の代わりに、別の繊維構造、好ましくはガラス繊維を「石膏建築ボード」の両面にカバーとして使用することが可能である。代替物質は織物として、およびいわゆる「不織布」(すなわちウェブ様の構造)として使用できる。この種類の建築ボードは、例えば、US4,810,569、US4,195,110およびUS4,394,411から知られている。
さらに、PCM材料を有する本発明によるマイクロカプセルはポリマーまたはリグノセルロース含有モールディング(チップボード等)中の、またはポリマーコーティング組成物の添加剤に好適である。
さらに、PCM材料を有する本発明によるマイクロカプセル分散物は、熱伝導液体として好適である。
使用分野に応じて、別の補助剤、または多成分接着剤の場合には慣習となっている成分を、適宜カプセル化された形態においても、本発明によるマイクロカプセル分散物に添加できる。補助剤は、例えば、スリップ添加剤、接着促進剤、フロー剤、皮膜形成補助剤、難燃剤、腐食阻害剤、ワックス、乾燥剤、艶消し剤、脱気剤、増粘剤および水溶性殺生物剤(biocide)であることができる。かかるマイクロカプセル分散物で被覆された基材は保存安定性を有し、すなわち数週間にわたる保存の後でさえ、被覆された基材は良い状態で加工できる。
さらに、本発明は、本発明によるマイクロカプセルを含む農薬製剤に関する。通常、本発明による農薬製剤は製剤補助剤を含み、通常、補助剤の選択は特定の適用形態および/または農薬活性成分により影響を受ける。好適な製剤補助剤の例は追加の溶媒、界面活性剤およびその他の界面活性物質(可溶化剤、保護コロイド、湿潤剤および接着剤)、アジュバント(adjuvant)、有機または無機増粘剤、殺菌剤(bactericide)、凍結防止剤、消泡剤、染料および展着剤(sticker)(例えば、種子処理用)である。
農薬製剤中に追加で存在できる好適な追加の溶媒は、有機溶媒、例えば、中〜高沸点の鉱油留分、例えば、ケロシン、ディーゼル油およびコールタール油、植物性または動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族炭化水素、例えば、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンおよびその誘導体、アルキル化ベンゼンおよびその誘導体、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールおよびシクロヘキサノール、グリコール、ケトン、例えば、シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン、ジメチル脂肪酸アミド、脂肪酸および脂肪酸エステルならびに強極性溶媒、例えば、N-メチルピロリドンのようなアミンである。アルコール、例えばベンジルアルコールが好ましい。原則として、溶媒の混合物を使用することも可能である。
界面活性剤は単独でまたは混合物で使用できる。界面活性剤は水の表面張力を減少させる化合物である。界面活性剤の例は、イオン性(アニオン性またはカチオン性)および非イオン性界面活性剤である。
前記界面活性剤に加えて好適な界面活性物質(アジュバント、湿潤剤、接着剤、分散剤または乳化剤)は、芳香族スルホン酸、例えば、リグノスルホン酸(Borresperse(登録商標)銘柄、Borregaard、Norway)、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(Morwet(登録商標)銘柄、Akzo Nobel)およびジブチルナフタレンスルホン酸(Nekal(登録商標)銘柄、BASF)の、ならびに脂肪酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、アルキルおよびアルキルアリールスルホネート、アルキル、ラウリルエーテルおよび脂肪族アルコールスルフェート、ならびに硫酸化ヘキサ-、ヘプタ-及びオクタデカノールおよび脂肪族アルコールグリコールエーテルの塩、スルホン化ナフタレンおよびその誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチル-、オクチル-またはノニルフェノール、アルキルフェニル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、イソトリデシルアルコール、脂肪族アルコールエチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセテート、ソルビトールエステル、リグノサルファイト(lignosulfite)廃液ならびにタンパク質、変性タンパク質、多糖(例えばメチルセルロース)、疎水性に変性された澱粉、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)銘柄 Clariant)、ポリカルボキシレート(Sokalan(登録商標)銘柄 BASF)、ポリアルコキシレート、ポリビニルアミン(Lupamin(登録商標)銘柄 BASF)、ポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)銘柄 BASF)、ポリビニルピロリドンおよびそのコポリマーである。
アジュバントの例は、有機的に変性されたポリシロキサン(例えば、BreakThruS 240(登録商標))、アルコールアルコキシレート(例えばAtplus(登録商標)245、Atplus(登録商標)MBA 1303、Plurafac(登録商標)LFおよびLutensol(登録商標)ON)、EO-POブロックポリマー(例えばPluronic(登録商標)RPE 2035およびGenapol(登録商標)B)、アルコールエトキシレート(例えばLutensol(登録商標)XP 80)およびジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(例えばLeophen(登録商標)RA)である。
増粘剤の例(組成物の流動挙動を変性する化合物、すなわち静的状態では高粘度であり、動的状態では低粘度である)は、多糖、有機および無機鉱物シート、例えばキサンタンゴム(Kelzan(登録商標)CP Kelco)、Rhodopol(登録商標)23(Rhodia)、Veegum(登録商標)(R.T. Vanderbilt)またはAttaclay(登録商標)(Engelhard Corp.)である。
安定化のため、殺菌剤(bactericide)を組成物に加えることができる。殺菌剤(bactericide)の例は、ジクロロフェン(diclorophen)およびベンジルアルコールヘミホルマル(Proxel(登録商標)(ICI)またはActicide(登録商標)RS(Thor Chemie)およびKathon(登録商標)MK(Rohm&Haas))およびイソチアゾリノン誘導体、例えばアルキルイソチアゾリノンおよびベンズイソチアゾリノン(Acticide(登録商標)MBS(Thor Chemie))に基づく殺菌剤である。
好適な凍結防止剤の例はエチレングリコール、プロピレングリコール、尿素およびグリセロールである。
消泡剤の例は、シリコーンエマルション(例えば、Silikon(登録商標)SRE(Wacker(Germany))またはRhodorsil(登録商標)(Rhodia(France))、長鎖アルコール、脂肪酸、脂肪酸の塩、有機フッ素化合物およびその混合物である。
大抵の場合、本発明による農薬製剤はいわゆるタンクミックス(tank mix)を製造するために、使用の前に希釈される。希釈に好適なのは中〜高沸点の鉱油留分、例えばケロシン、ディーゼル油またはコールタール油、植物性または動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンまたはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶媒、例えばジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンまたは水である。水を使用することが好ましい。通常、希釈した組成物は噴霧(spraying)またはミスト散布(misting)により散布される。種々の油、湿潤剤、アジュバント(adjuvant)、除草剤、殺菌剤(bactericide)、殺菌剤(fungicide)を、散布の前にタンクミックスに直接加えることができる(タンクミックス)。これらの薬剤は重量比1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1で本発明による組成物に加えることができる。タンクミックス中の農薬濃度は比較的広い範囲内で変更できる。一般に、農薬濃度は0.0001〜10%、好ましくは0.01〜1%である。作物保護に使用される場合には、散布の割合は、所望の効果の性質に依存して0.01〜2.0kg(活性成分/ha)である。
さらに、本発明は植物病原菌および/または望ましくない植物成長および/または望ましくない昆虫またはダニ類の侵入を防除するため、および/または植物の成長を調節するための本発明による農薬の使用であって、組成物が特定の有害生物、その生息地または特定の有害生物から保護されるべき植物、土壌および/または望ましくない植物および/または有用な植物および/またはその生息地に作用することができる、前記使用に関する。
本発明は様々な利点を有し、特に油相中のイソシアネートと水相中のアミンから水分散液中で製造される、従来のポリウレタンカプセルと比較すると様々な利点を有する。本発明による方法は、毒性のイソシアネートを全く使用しない。水に敏感なイソシアネートと分散物の水相との反応による望ましくない副生成物が生じることがない。ポリウレタンカプセルは工業規模で、イソシアネートから連続プロセスで製造されるのに対して、本方法ではより簡便かつ費用効率が高いバッチ(batch)プロセスも可能である。
以下の実施例は、本発明をより詳細に例示するものである。実施例において特に明記しない限り、パーセンテージは重量パーセントである。
A)カルボジイミドの調製
DE-A1 4318979の実施例により調製された、7.2重量%のNCO含有量であるTMXDIベースのカルボジイミド300gを100℃に加熱し、67g(0.514mol)の2-エチルヘキサノールとNCO含有量が0.01%未満に低下するまで反応させた。NCN含有量の計算値が12.3重量%である、わずかに黄色がかった油が得られた。
実施例1
水相
200g 脱塩水
145g 5重量%メチルヒドロキシプロピルセルロース(Culminal MHPC 100)溶液
36g 10重量%ポリビニルアルコール水溶液(加水分解度:79% Mowiol(登録商標)15-79)
油相
289g ジイソプロピルナフタレンの異性体混合物
32.1g 実施例A)から得られるカルボジイミド
1g Pergascript(登録商標)Red I 6B(発色剤であるロイコ塩基 Ciba Specialty Chemicals)
供給物
167.3g 10.4重量%マロン酸溶液(脱塩水)
手順:
前記水相を室温で、最初の分量として導入した。油相を添加した後、混合物を高速溶解撹拌機(high-speed dissolver stirrer)を使用し、10分間、40℃、4500rpmで分散させた。粒子の大きさが直径2〜12μmである安定なエマルションが得られた。エマルションをアンカー型撹拌機を使用し、撹拌しながら80℃に加熱し、その後供給物を40分間かけて添加した。混合物を80℃でさらに4時間保持し、その後室温に冷却した。
粒子の大きさの平均が5.2μm(フラウンホーファー回折(Fraunhofer diffraction)法により測定した)であるマイクロカプセル分散物が得られた。
マイクロカプセル分散物をシリカゲルプレート上に広げると、わずかな赤色の着色が認められた。わずかな赤色の着色は、大部分が緻密な(tight)カプセルであることを示す。緻密でないカプセルの場合には、ロイコ塩基は外に逃れることができる。プレートの酸性シリカゲルはその後、逃れたロイコ塩基にプロトンを付加し、赤色の色調を示すと考えられる。金属へらを使用して引っかくことにより、強い赤色発色を示すので、カプセルが機械的に破壊され、機械的ストレスに対して発色剤を放出し得ることを示すことができる。
実施例2
水相
200g 脱塩水
145g 5重量%メチルヒドロキシプロピルセルロース(Culminal MHPC 100)溶液
36g 10重量%ポリビニルアルコール水溶液(加水分解度:79%, Mowiol(登録商標)15-79)
油相
289g ジイソプロピルナフタレンの異性体混合物
32.1g 実施例A)から得られるカルボジイミド
1g Pergascript(登録商標)Red I 6B(発色剤であるロイコ塩基 Ciba Specialty Chemicals)
供給物
167.3g 10.4重量%ポリアクリル酸(平均分子量 3000g/mol)溶液(脱塩水)
手順
前記水相を室温で、最初の分量として導入した。油相を添加した後、混合物を高速溶解撹拌機を使用し、10分間、40℃、4500rpmで分散させた。粒子の大きさが直径2〜12μmである安定なエマルションが得られた。エマルションをアンカー型撹拌機を使用し、撹拌しながら80℃に加熱し、その後供給物を40分間かけて添加した。混合物を80℃でさらに4時間保持し、その後室温に冷却した。
粒子の大きさの平均が4.5μm(フラウンホーファー回折(Fraunhofer diffraction)法により測定した)であるマイクロカプセル分散物が得られた。
熱的緻密さの測定のために、カプセル分散物を室温で乾燥させ、その後130℃で1時間加熱した。加熱後、17.6%の重量損失(乾燥重量に基づく)が測定された。
実施例3
ポリアクリル酸(平均分子量 100000g/mol)を使用することを除き、実施例2と類似の手順で行った。
熱的緻密さの測定ではたった7.5%の重量損失であった。
実施例4
ポリアクリル酸(平均分子量 200000g/mol)を使用することを除き、実施例2を再現した。
熱的緻密さの測定ではたった2.2%の重量損失であった。しかし、シリカプレート上の試験(実施例1を参照)は、明らかに知覚可能な赤色の着色を示した。
実施例5
水相
200g 脱塩水
145g 5重量%メチルヒドロキシプロピルセルロース(Culminal MHPC 100)溶液
36g 10重量%ポリビニルアルコール水溶液(加水分解度:79%, Mowiol(登録商標)15-79)
油相
289g ジイソプロピルナフタレンの異性体混合物
32.1g 実施例A)から得られるカルボジイミド
1g Pergascript(登録商標)Red I 6B(発色剤であるロイコ塩基 Ciba Specialty Chemicals)
供給物1
200g 17.5gのポリアクリル酸(平均分子量 200000g/mol)水溶液
30g トリエタノールアミン
供給物2
119g 16.5%硫酸水溶液
手順:
前記水相を室温で、最初の分量として導入した。油相を添加した後、混合物を高速溶解撹拌機を使用し、10分間、40℃、4500rpmで分散させた。粒子の大きさが直径2〜12μmである安定なエマルションが得られた。供給物1を添加し、エマルションをアンカー型撹拌機を使用し、撹拌しながら80℃に加熱し、その後供給物2を120分間かけて添加した。混合物を80℃でさらに2時間保持し、その後室温に冷却し水酸化ナトリウム水溶液で中和した。
粒子の大きさの平均が11.7μm(フラウンホーファー回折(Fraunhofer diffraction)法により測定した)であるマイクロカプセル分散物が得られた。
マイクロカプセル分散物をシリカゲルプレート上に広げた後、わずかな赤色着色が認められた。
熱的緻密さの測定では5.3%の重量損失であった。

Claims (14)

  1. a)芯物質およびオリゴカルボジイミドを含む分散相、水性連続相および保護コロイドを有する水中油型エマルションの調製および
    b)その後の、一種以上のジ-および/またはポリカルボン酸および/またはその水溶性の塩とオリゴカルボジイミドの反応
    のステップを含む、カプセル壁およびカプセル芯を有するマイクロカプセルの製造方法
    であって、
    オリゴカルボジイミドが1重量%未満のイソシアネート基の残存含有量を有し、
    ジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩を、理論的に計算される量(油相中に存在するカルボジイミド基の全てが反応するのに理論的に必要である量)の100〜1000重量%の量で使用する、前記製造方法。
  2. 芯物質の水中溶解度が25g/l未満である、請求項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  3. 少なくとも一種の芯物質が脂肪族および芳香族炭化水素化合物、飽和または不飽和C6-C30-脂肪酸、脂肪族アルコール、C6-C30-脂肪族アミン、C4-C30-モノ-、C4-C30-ジ-およびC4-C30-ポリエステル、第一級、第二級または第三級C4-C30-カルボキサミド、脂肪酸エステル、天然および合成ワックス、ハロゲン化炭化水素、天然油、C3-C20-ケトン、C3-C20-アルデヒド、架橋剤、接着性樹脂および粘着性樹脂、香料および芳香物質、活性成分、染料、発色剤、触媒および阻害剤を含む群から選択される、請求項1または2に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  4. 少なくとも一種の芯物質が農薬活性成分である、請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  5. オリゴカルボジイミドが平均して2〜20個のカルボジイミド基を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  6. オリゴカルボジイミドが数平均分子量(Mn)100〜40000を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  7. ジ-および/またはポリカルボン酸またはその塩を、理論的に計算される量の100〜300重量%の量で使用する、請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  8. オリゴカルボジイミドが芳香族、脂肪族および脂環式および/または芳香脂肪族イソシアネートおよびその混合物から形成される、請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  9. ステップb)において、飽和、脂環式、不飽和および/または芳香族ジカルボン酸および/またはその塩を添加する、請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  10. ステップb)において、高分子量のポリカルボン酸および/またはその塩を添加する、請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  11. 使用される高分子量ポリカルボン酸が一種以上のアクリル酸またはメタクリル酸のホモポリマーである、請求項10に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法により得ることができるマイクロカプセル。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法により得ることができるマイクロカプセルを含む農薬製剤。
  14. 植物病原菌および/または望ましくない植物の成長および/または望ましくない昆虫またはダニ類の侵入を防除するため、および/または植物の成長を調節するための、請求項13に記載の農薬製剤の使用であって、マイクロカプセルまたは製剤を、特定の有害生物、その生息地または特定の有害生物から保護されるべき植物、土壌および/または望ましくない植物および/または有用な植物および/またはその生息地に作用させる、前記使用。
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