JP5507793B2 - ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法 - Google Patents
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Description
好ましい実施態様は、非プロトン性有機溶媒が、炭素数6〜10の芳香族炭化水素類、炭素数3〜7のケトン類、及び炭素数4〜8の脂肪酸アルキルエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法に関する。
また好ましくは、炭素数6〜10の芳香族炭化水素類が、ベンゼン、クロルベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ブチルベンゼン、シメン及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
炭素数3〜7のケトン類が、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、ヘプタノン、及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
炭素数4〜8の脂肪酸アルキルエステル類が、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に加熱処理する場合の時間が、1分〜240時間であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
バイオマスを非プロトン性有機溶媒中で加熱処理する場合の時間が、1分〜240時間であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
水及び/又はアルコールが存在する状態においてバイオマスを非プロトン性有機溶媒中で加熱処理する場合の時間が、1分〜240時間であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
水及び/又はアルコールの量が、非プロトン性有機溶媒100重量部に対して0.01〜70重量部であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
アルコールが、炭素数1〜20のアルコールであることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシヘキサノエート、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナノエートおよび3−ヒドロキシデカノエートからなる群から選択されるモノマーのうち少なくとも2種類以上が共重合した共重合体であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシヘキサノエートと他のヒドロキシアルカノエート1種以上との共重合体であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシヘキサノエートと3−ヒドロキシブチレートとの共重合体であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
ポリヒドロキシアルカノエートが、Alcaligenes属、Azotobacter属、Bacillus属、Clostridium属、Halobacterium属、Norcadia属、Rhodospirillum属、Pseudomonas属、Ralstonia属、Zoogloea属、Candida属、Yarrowia属、Saccharomyces属、Aeromonas属からなる群より選択される菌で生産されたポリヒドロキシアルカノエートであることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
ポリヒドロキシアルカノエートが、アエロモナス・キャビエ由来のポリヒドロキシアルカノエート合成遺伝子群を導入された形質転換体で生産されたポリヒドロキシアルカノエートである上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、
ポリヒドロキシアルカノエートが、アエロモナス・キャビエ由来のポリヒドロキシアルカノエート合成遺伝子群を導入されたRalstonia eutrophaで生産されたポリヒドロキシアルカノエートである上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法、に関する。
第三の本発明は、上記より製造した抽出残渣物質からなる動物用飼料、微生物飼料、又は植物用肥料に関する。
本発明に用いられるバイオマスは、細胞内にポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を蓄積することが可能な生物であれば特に限定されない。例えば、Alcaligenes lipolytica、Alcaligenes latus等のアルカリゲネス(Alcaligenes)属、Ralstonia eutrophaなどのラルストニア(Ralstonia)属、シュウドモナス属(Pseudomonas)、バチルス属(Bacillus)、アゾトバクター属(Azotobacter)、ノカルディア属(Nocardia)、クロストリジウム(Clostridium)属、ハロバクテリウム(Halobacterium)属、ロドスピリリウム(Rhodospirillum)属、ズーグレア(Zoogloea)属、キャンディダ(Candida)属、ヤロウィア(Yarrowia)属、サッカロミセス(Saccharomyces)属、アエロモナス属(Aeromonas)などの微生物は、培養条件を調整することによってPHAを細胞内に蓄積することが可能である。また前記微生物は、これら微生物のPHA合成に関与する遺伝子群を導入した形質転換体であっても良い。その場合、宿主としては特に限定されず、上記微生物の他、大腸菌や酵母(国際公開第01/88144号パンフレット参照)などの微生物や、さらには植物などが挙げられる。このなかで、アエロモナス属のアエロモナス・キャビエ(A.caviae)や、該A.caviaeのPHA合成酵素群の遺伝子を導入した形質転換体が、ポリマーとして優れたPHAを合成できる能力があるという点で好ましい。特に、A.caviaeのPHA合成酵素群の遺伝子を導入したRalstonia eutrophaがより好ましく、該微生物の1例は、Alcaligenes eutrophus AC32(原寄託日:平成8年8月12日、平成9年8月7日に移管、受託番号:FERM BP−6038)として日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6にある独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに、ブダペスト条約に基づいて国際寄託されている。
本発明に使用される非プロトン性有機溶媒としては、炭素数6〜10の芳香族炭化水素類、炭素数3〜7のケトン類、及び炭素数4〜8の脂肪酸アルキルエステル類、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン系有機溶媒等が挙げられる。なかでも、炭素数6〜10の芳香族炭化水素類、炭素数3〜7のケトン類、及び炭素数4〜8の脂肪酸アルキルエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
炭素数6〜10の芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、クロルベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ブチルベンゼン、シメン、及びそれらの異性体(例えば、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼンなど)が挙げられる。
また、炭素数3〜7のケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、ヘプタノン、及びそれらの異性体(例えば、メチルn−アミルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノンなど)が挙げられる。
さらに、炭素数4〜8の脂肪酸アルキルエステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、及びそれらの異性体(例えば、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、イソ酪酸イソブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ペンチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル、吉草酸メチル、吉草酸エチルなど)が挙げられる。
上記非プロトン性有機溶媒としては、少なくとも1種を用いることができる。これらの非プロトン性有機溶媒の中で、炭素数6〜10の芳香族炭化水素類、及び炭素数3〜7のケトン類がより好ましく、溶解度が高い点で、トルエン、ベンゼン、クロルベンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチルがさらに好ましく、中でも比較的安価なトルエンが特に好ましい。
(a)上記PHAを含有するバイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理する、
(b)上記PHAを含有するバイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理しておき、さらに、非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理する、
(c)上記PHAを含有するバイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理しておき、さらに、水及び/又はアルコールが存在する状態において非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理を行う
(d)上記PHAを含有するバイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前には加熱処理せずに、非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理する
(e)上記PHAを含有するバイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前には加熱処理せずに、水及び/又はアルコールが存在する状態において非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理を行う。
上記で得られたバイオマスに非プロトン性有機溶媒を添加する前に、加熱処理をすることで、PHAの重量平均分子量をコントロールして下げる。バイオマスを加熱処理する場合の上限温度は500℃である。また下限温度は40℃であり、好ましくは50℃、更に好ましくは60℃、特に好ましくは70℃、極めて好ましくは80℃、最も好ましくは90℃である。加熱処理温度が40℃より低いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となり、生産性やコストの面で問題となる。一方、加熱処理温度が500℃より高いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる。
加熱処理時間の上限は240時間が好ましい。下限は好ましくは1分、より好ましくは10分、更に好ましくは20分、特に好ましくは30分、極めて好ましくは1時間である。言うまでもなく、重量平均分子量をコントロールするために加熱処理温度の違いにより処理時間を調節することができる。処理時間が1分より短いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となる場合があり、また、生産性やコストの面で問題となる場合がある。一方、処理時間が240時間より長いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる場合がある。
バイオマスの加熱機器としては、特に限定は無いが、例えば、噴霧乾燥機、真空定温乾燥機、ドラムヒーター、高温加熱炉、セラミックヒーター、シリコンラバーヒーター、高周波連続加熱装置、遠赤外線ヒーター、マイクロ波加熱装置などが好適に使用できる。もちろんこれらの機器を組み合わせて加熱することもできる。なお、バイオマスは乾燥されているものを用いるのが好ましい。バイオマスを乾燥する場合は、上記加熱方法などの周知の方法で乾燥できる。
処理(b)では、処理(a)に加えて、非プロトン性有機溶媒を添加した後にも、攪拌しながら該混合液を加熱処理することで、PHAの重量平均分子量をコントロールして下げる。バイオマスを非プロトン性有機溶媒中で加熱処理する場合の上限温度は200℃である。下限温度は40℃であり、好ましくは50℃、更に好ましくは60℃、特に好ましくは70℃、極めて好ましくは80℃、最も好ましくは90℃である。加熱処理温度が40℃より低いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となり、また、生産性やコストの面で問題となる場合がある。一方、加熱処理温度が200℃より高いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる。
加熱処理時間の上限は240時間が好ましい。下限は好ましくは1分、より好ましくは1時間、更に好ましくは2時間、特に好ましくは3時間、極めて好ましくは4時間、最も好ましくは5時間である。言うまでもなく、重量平均分子量をコントロールするために加熱処理温度の違いにより処理時間を調節することができる。処理時間が1分より短いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となる場合があり、また、生産性やコストの面で問題となる場合がある。一方、処理時間が240時間より長いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる場合がある。
なお、バイオマスは乾燥されたものを用いるのが好ましい。バイオマスを乾燥する場合は、処理(a)の項に記載の周知の方法で乾燥できる。
処理(c)では、非プロトン性有機溶媒を添加した際に、さらに水及び/又はアルコールを共存させて、それから攪拌しながら該混合液を加熱処理することで、PHAの重量平均分子量をコントロールして下げる。水及び/又はアルコールの共存下に加熱処理を行うことにより、PHAの重量平均分子量を下げる効果が高まる。水及び/又はアルコールが存在する状態において、バイオマスを非プロトン性有機溶媒中で、加熱処理を行う場合の上限温度は200℃である。下限温度は40℃、好ましくは50℃、更に好ましくは60℃、特に好ましくは70℃、極めて好ましくは80℃、最も好ましくは90℃である。加熱処理温度が40℃より低いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となり、また、生産性やコストの面で問題となる。一方、加熱処理温度が200℃より高いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる。
加熱処理時間の上限は240時間が好ましい。下限は好ましくは1分、より好ましくは30分、更に好ましくは1時間、特に好ましくは2時間、極めて好ましくは3時間、最も好ましくは4時間である。
また、加熱処理の際の水及び/又はアルコールの量は、非プロトン性有機溶媒100重量部に対して好ましくは0.01〜70重量部、より好ましくは0.1〜50重量部、更に好ましくは1〜30重量部である。言うまでもなく、加熱処理温度や加熱処理時間の違いにより水及び/又はアルコール量を調節することができ、逆に、水及び/又はアルコール量の違いにより加熱処理温度や加熱処理時間を調節することができる。系中に存在する水及び/又はアルコールの量が0.01重量部より少なかったり、加熱処理時間が1分より短いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となる場合があり、また、生産性やコストの面で問題となる場合がある。一方、処理時間が240時間より長かったり、水及び/又はアルコールの量が70重量部より多いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる場合がある。
なお、バイオマスは、溶媒を添加する前の加熱処理では乾燥したものを用いてもよいし、水に懸濁したものを用いてもよい。
処理(d)では、上記で得られたバイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前には加熱処理せずに、非プロトン性有機溶媒を添加し、その後は処理(b)と同様に、攪拌しながら該混合液を加熱処理することで、PHAの重量平均分子量をコントロールして下げる。バイオマスを非プロトン性有機溶媒中で加熱処理する場合の上限温度は200℃である。下限温度は40℃であり、好ましくは50℃、更に好ましくは60℃、特に好ましくは70℃、極めて好ましくは80℃、最も好ましくは90℃である。加熱処理温度が40℃より低いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となり、また、生産性やコストの面で問題となる。一方、加熱処理温度が200℃より高いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる。
加熱処理時間の上限は240時間が好ましい。下限は好ましくは1分、より好ましくは1時間、更に好ましくは2時間、特に好ましくは3時間、極めて好ましくは4時間、最も好ましくは5時間である。言うまでもなく、分子量をコントロールするために加熱処理温度の違いにより処理時間を調節することができる。処理時間が1分より短いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となる場合があり、また、生産性やコストの面で問題となる場合がある。一方、処理時間が240時間より長いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる場合がある。
バイオマスの加熱機器としては、処理(a)の項に記載したものを同様に用いることができる。なお、バイオマスは乾燥されているものを用いる。バイオマスを乾燥する場合は、処理(a)の項に記載の周知の方法で乾燥できる。
処理(e)では、非プロトン性有機溶媒を添加した際に、さらに水及び/又はアルコールを共存させて、それから攪拌しながら該混合液を加熱処理することで、PHAの重量平均分子量をコントロールして下げる。水及び/又はアルコールの共存下に処理を行うことにより、PHAの重量平均分子量を下げる効果が高まる。水及び/又はアルコールが存在する状態において、バイオマスを非プロトン性有機溶媒中で加熱処理する場合の上限温度は200℃である。下限温度は40℃、好ましくは50℃、更に好ましくは60℃、特に好ましくは70℃、極めて好ましくは80℃、最も好ましくは90℃である。加熱処理温度が40℃より低いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となり、また、生産性やコストの面で問題となる。一方、加熱処理温度が200℃より高いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる。
加熱処理時間の上限時間は240時間が好ましい。下限時間は好ましくは1分、より好ましくは30分、更に好ましくは1時間、特に好ましくは2時間、極めて好ましくは3時間、最も好ましくは4時間である。
また、加熱処理時に存在させる水及び/又はアルコールの量は、非プロトン性有機溶媒100重量部に対して好ましくは0.01〜70重量部、より好ましくは0.1〜50重量部、更に好ましくは1〜30重量部である。言うまでもなく、加熱処理温度や加熱処理時間の違いにより水及び/又はアルコール量を調節することができ、逆に、水及び/又はアルコール量の違いにより加熱処理温度や加熱処理時間を調節することができる。系中に存在する水及び/又はアルコールの量が0.01重量部より少なかったり、加熱処理時間が1分より短いと、PHAの重量平均分子量の低下度合いが不十分となる場合があり、また、生産性やコストの面で問題となる場合がある。一方、処理時間が240時間より長いと、重量平均分子量のコントロールができなくなる場合がある。
なお、バイオマスは乾燥されているものを用いてもよいし、水に懸濁したものを用いることもできる。バイオマスを乾燥する場合は、処理(a)の項に記載の周知の方法で乾燥できる。
具体的には、上記(a)〜(e)の処理を経て、重量平均分子量を低下させたPHAの抽出液から抽出残渣を濾別し、貧溶媒を添加することにより、PHAを結晶化させることができる。貧溶媒の種類としては、特に限定されないが、炭素数6〜12の脂肪族炭化水素が好ましく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、及びそれらの異性体が挙げられる。上記貧溶媒としては、少なくとも1種用いることができる。また、抽出溶媒が水との親和性が高い溶媒、例えば、アセトンなどの場合は、貧溶媒として水を添加し、PHAを結晶化させることができる。
上記抽出残渣物質の溶媒含量を低下させる方法としては特に限定されず、例えば、加熱乾燥、真空定温乾燥、ドラムヒーター、高温加熱炉、遠赤外線ヒーター等が挙げられる。本発明により処理した後の抽出残渣物質は動物用飼料、微生物用飼料、あるいは植物用肥料として用いることが好ましい。従って、本発明で用いる溶媒は、飼料あるいは肥料として許容可能の量であることが好ましい。しかし、溶媒は抽出残渣物質から実質的に除去する方が好ましい。
上記抽出残渣物質からなる動物用飼料、微生物用飼料、又は植物用肥料も、本発明の一つである。
なお、本実施例におけるPHBHの重量平均分子量の測定は、Shodex K806L(300×8mm、2本連結)(昭和電工社製)を装着した島津製作所製ゲルクロマトグラフィシステム(RI検出)を用いクロロホルムを移動相として分析した。分子量標準サンプルには市販の標準ポリスチレンを用いた。またPHBHの純度はPHBHをメチルエステル化しガスクロマトグラフィにより測定した。水分含量はケット科学研究所製の赤外線水分計FD―230を用いて測定した。
乾燥されたバイオマス(Ralstonia eutropha、重量平均分子量300万、PHBH含量60重量%、3−ヒドロキシヘキサノエート(以下、3HHと略す)ユニット3mol%、水分含量0.8%)をオーブンにて130℃で1時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとクロロホルム(非プロトン性有機溶媒)700gをフラスコに入れ、30℃で2時間、加熱処理を行った。このときの攪拌は極めて良好であった。この液を30℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を30℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘキサン1400gを徐々に添加すると白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘキサンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.1g(95%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は140万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて130℃で1時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、100℃で1時間、加熱処理を行った。このときの攪拌は極めて良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.1g(95%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は130万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスを、加熱処理せずに、このバイオマス24.8gとクロロホルム(非プロトン性有機溶媒)700gをフラスコに入れ、30℃で2時間、抽出操作を行ったが、液の流動性は悪く、攪拌は極めて困難であった。この液を30℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収しようとしたものの、この際の濾過性が極めて悪く、回収不能であった。なお、このときの重量平均分子量は300万と、全く低下していなかった。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて30℃で10時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとクロロホルム(非プロトン性有機溶媒)700gをフラスコに入れ、30℃で2時間、抽出操作を行ったが、液の流動性は悪く、攪拌は極めて困難であった。この液を30℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収しようとしたものの、この際の濾過性が極めて悪く、回収不能であった。なお、このときの重量平均分子量は300万と、全く低下していなかった。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて130℃で1時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、100℃で10時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.0g(94%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は90万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて30℃で10時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとクロロホルム(非プロトン性有機溶媒)700gをフラスコに入れ、さらに、30℃にて10時間、加熱処理を行ったが、液の流動性は悪く、攪拌は極めて困難であった。この液を30℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収しようとしたものの、この際の濾過性が極めて悪く、回収不能であった。なお、このときの重量平均分子量は300万と、全く低下していなかった。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて130℃で1時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、水2.0gを添加し、100℃にて10時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.1g(95%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は50万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて30℃で10時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとクロロホルム(非プロトン性有機溶媒)700gをフラスコに入れ、さらに、水0.01gを添加し、30℃にて10時間、加熱処理を行った。この液の流動性は悪く、攪拌は極めて困難であった。この液を30℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収しようとしたものの、この際の濾過性が極めて悪く、回収不能であった。なお、このときの重量平均分子量は300万と、全く低下していなかった。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて130℃で1時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、メタノール2.0gを添加し、100℃にて10時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.0g(94%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は50万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて30℃で10時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとクロロホルム(非プロトン性有機溶媒)700gをフラスコに入れ、さらに、メタノール0.01gを添加し、30℃にて10時間、加熱処理を行った。この液の流動性は悪く、攪拌は極めて困難であった。この液を30℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収しようとしたものの、この際の濾過性が極めて悪く、回収不能であった。なお、このときの重量平均分子量は300万と、全く低下していなかった。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスを、加熱処理せずに、このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、100℃にて10時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.1g(95%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は150万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスを、加熱処理せずに、このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、水2.0gを添加し、100℃にて10時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.0g(94%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は100万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例1に用いた乾燥バイオマスを、加熱処理せずに、このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、メタノール2.0gを添加し、100℃にて10時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.0g(94%)、純度99%以上、3HHユニット3mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は100万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
乾燥されたバイオマス(Ralstonia eutropha、重量平均分子量220万、PHBH含量60重量%、3−ヒドロキシヘキサノエート(以下、3HHと略す)ユニット7mol%、水分含量0.9%)をオーブンにて50℃で120時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとクロロホルム(非プロトン性有機溶媒)700gをフラスコに入れ、30℃で2時間、加熱処理を行った。このときの攪拌は良好であった。この液を30℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は良好であった。回収した溶解液を30℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘキサン1400gを徐々に添加すると白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘキサンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.0g(94%)、純度99%以上、3HHユニット7mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は180万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例9に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて50℃で120時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、50℃で120時間、加熱処理を行った。このときの攪拌は極めて良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.1g(95%)、純度99%以上、3HHユニット7mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は120万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例9に用いた乾燥バイオマスをオーブンにて50℃で120時間、加熱処理を行った。このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、水2.0gを添加し、50℃にて120時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.0g(94%)、純度99%以上、3HHユニット7mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は70万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例9に用いた乾燥バイオマスを、加熱処理せずに、このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、50℃にて120時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃にて1時間抽出操作を行った後、100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.1g(95%)、純度99%以上、3HHユニット7mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は160万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
実施例9に用いた乾燥バイオマスを、加熱処理せずに、このバイオマス24.8gとトルエン211.4gをフラスコに入れ、さらに、水2.0gを添加し、50℃にて120時間、加熱処理を行った。この際の液の流動性は良好であった。この液を100℃にて1時間抽出操作を行った後、100℃に保温したジャケット式加圧濾過器に移し濾過によりPHBH溶解液を回収した。この際の濾過性は極めて良好であった。回収した溶解液を90℃に保温し、溶液を強攪拌しながらヘプタン210gを徐々に添加すると、白色のPHBHが析出した。この液を室温まで冷却した。PHBHは濾過により容易に回収でき、回収したPHBHをトルエンとヘプタンの等量混合溶剤50gで洗浄後45℃で真空乾燥した。回収量は14.0g(94%)、純度99%以上、3HHユニット7mol%であった。なお、上記処理後の重量平均分子量は110万まで低下していた。以上の結果は、表1にまとめる。
Claims (13)
- 重量平均分子量が200万を超えるポリヒドロキシアルカノエートを含有するバイオマスから、非プロトン性有機溶媒を用いてポリヒドロキシアルカノエートを抽出して単離する方法において、
(a)該バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理する、
(b)該バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理しておき、さらに、非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理する、
(c)該バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理しておき、さらに、水及び/又はアルコールが存在する状態において非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理を行う、
の内、何れかの処理を経て、ポリヒドロキシアルカノエートの重量平均分子量を下げることを特徴とし、
非プロトン性有機溶媒が、ベンゼン、クロルベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ブチルベンゼン、シメン及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種である
ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。 - バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に加熱処理する場合の時間が、1分〜240時間であることを特徴とする請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- バイオマスを非プロトン性有機溶媒中で加熱処理する場合の時間が、1分〜240時間であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- 水及び/又はアルコールが存在する状態においてバイオマスを非プロトン性有機溶媒中で加熱処理する場合の時間が、1分〜240時間であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- 水及び/又はアルコールの量が、非プロトン性有機溶媒100重量部に対して0.01〜70重量部であることを特徴とする請求項4に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシヘキサノエート、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナノエートおよび3−ヒドロキシデカノエートからなる群から選択されるモノマーのうち少なくとも2種類以上が共重合した共重合体であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシヘキサノエートと他のヒドロキシアルカノエート1種以上との共重合体であることを特徴とする請求項6に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシヘキサノエートと3−ヒドロキシブチレートとの共重合体であることを特徴とする請求項7に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- ポリヒドロキシアルカノエートが、Alcaligenes属、Azotobacter属、Bacillus属、Clostridium属、Halobacterium属、Norcadia属、Rhodospirillum属、Pseudomonas属、Ralstonia属、Zoogloea属、Candida属、Yarrowia属、Saccharomyces属、Aeromonas属からなる群より選択される菌で生産されたポリヒドロキシアルカノエートであることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- ポリヒドロキシアルカノエートが、アエロモナス・キャビエ由来のポリヒドロキシアルカノエート合成遺伝子群を導入された形質転換体で生産されたポリヒドロキシアルカノエートである請求項1〜9の何れか一項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- ポリヒドロキシアルカノエートが、アエロモナス・キャビエ由来のポリヒドロキシアルカノエート合成遺伝子群を導入されたRalstonia eutrophaで生産されたポリヒドロキシアルカノエートである請求項10に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
- 重量平均分子量が200万を超えるポリヒドロキシアルカノエートを含有するバイオマスから、非プロトン性有機溶媒を用いてポリヒドロキシアルカノエートを抽出して単離する方法において、
(a)該バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理する、
(b)該バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理しておき、さらに、非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理する、
(c)該バイオマスを非プロトン性有機溶媒を添加する前に40〜500℃で加熱処理しておき、さらに、水及び/又はアルコールが存在する状態において非プロトン性有機溶媒中で40〜200℃で加熱処理を行う、
の内、何れかの処理を経て、ポリヒドロキシアルカノエートの重量平均分子量を下げることを特徴とし、
非プロトン性有機溶媒が、ベンゼン、クロルベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ブチルベンゼン、シメン及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、及びそれらの異性体からなる群より選ばれる少なくとも1種である
抽出残渣物質の製造方法。 - 請求項12により製造した抽出残渣物質からなる動物用飼料、微生物飼料、又は植物用肥料。
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