JP5507723B1 - 鼻孔拡張具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鼻腔に挿入された際に弾性変形可能な第1の伸張部11と、鼻腔に挿入された際に弾性変形可能な第2の伸張部12と、掛け渡し部21と、を備えた鼻腔拡張具1であって、前記掛け渡し部21は、前記第1の伸張部11と前記第2の伸張部12とを接続しており、前記第1の伸張部11と前記第2の伸張部12の各々は、長手方向の両端部の左右幅が中間部の左右幅よりも大きく形成されており、一端側の前記左右幅は、他端側の前記左右幅よりも大きく形成されている構成とする。
【選択図】図1
Description
例えば、鼻の外側に弾性力のあるテープを貼る事により鼻腔を拡張することが可能な鼻腔拡張具が知られている(特許文献1参照)。
また、略円筒状の通気部を有する鼻腔拡張具を鼻腔内に挿入することで、強制的に内側から鼻腔を広げることも知られている(特許文献2参照)。
一方、特許文献2に記載された鼻腔拡張具であると、粘着性テープを使用する必要が無い。このため、肌が弱い人にとっても使えるものであり、再利用が可能なものとなっている。
この特許文献2に記載された鼻腔拡張具は、通気が可能な部分の一部に膨出部はあるものの概略真円の円筒形状となっている。当該形状である場合、鼻腔の拡張は、円筒形状が限界である。また、鼻の形状の個人差にかかわらず、どのような鼻に対しても、当該円筒形状に鼻腔を拡張させることを強いるものでもあった。
本発明の第1の発明は、鼻腔に挿入された際に弾性変形可能な第1の伸張部と、鼻腔に挿入された際に弾性変形可能な第2の伸張部と、掛け渡し部と、を備えた鼻腔拡張具であって、前記掛け渡し部は、前記第1の伸張部と前記第2の伸張部とを接続しており、前記第1の伸張部と前記第2の伸張部の各々は、長手方向の両端部の左右幅が中間部の左右幅よりも大きく形成されており、一端側の前記左右幅は、他端側の前記左右幅よりも小さく形成されていることを特徴とする。
また、鼻腔拡張具は、鼻腔を広げるために必要な力とバランスをとりながら、鼻腔を拡張するため、使用者ごとに、鼻腔の拡張形状が変わることになる。
つまり、定められた状態までしか鼻腔が拡張されないというものではなく、定まった形状となるように鼻腔を拡張しようとするものでも無いため、使用者に適した状態で鼻腔を拡張することが可能となる。
また、第1の伸張部及び第2の伸張部の両端の左右幅が中間部の左右幅よりも、大きく形成されていることから、第1及び第2の伸張部を鼻腔に入れた際にも、第1の伸張部及び第2の伸張部の両端が形状を維持しやすく、中間部が曲がりやすい構造であるため、鼻腔を効率よく拡張しやすい。
また、第1及び第2の伸張部の一端側の左右幅が、他端側の左右幅よりも、大きいことから、一端側においては、その形状自体で、より鼻腔を拡張しやすくなり、他端側においては、主として中間部が弾性変形することとあいあまって、適度な形状で鼻腔を拡張しようと働くことになり、相乗効果として、鼻腔をより拡張しやすくなる。
また、そのような装着形態であれば、第1の伸張部及び第2の伸張部をより奥に、挿入することが可能であるため、鼻腔を拡張する効果が得やすくなる。
また、当該掛け渡し部は、前記第1の伸張部と前記第2の伸張部の各々の長手方向の中間位置よりずれた位置に配置されているため、掛け渡し部から一端部の長さと掛け渡し部から他端部の長さとが異なることになる。よって、前後入れ替えて装着すれば、掛け渡し部から突出する長手方向の長さが変わるため、全く異なる装着形態となる。使用者にとっては、一つの物品で2種類の全く異なる装着形態を選択することが可能となる。
本実施の形態における鼻腔拡張具1は、弾性変形可能なシリコン樹脂により形成されている。シリコン樹脂で形成された鼻腔拡張具1の各部分の厚みはどの部分においても概ね等しく、1mm程度である。
本実施形態の鼻腔拡張具1は、図1に示しているように略弓形に形成された第1の伸張部11と第2の伸張部12を略平行に配置している。第1の伸張部11及び第2の伸張部12の長手方向の長さは双方とも23mm程度である。
また、第1の伸張部11と第2の伸張部12を掛け渡し部21により接続している。第1の伸張部11は、平板状であり、その両端部について湾曲させて折り返したような形状としている。当該形状は、掛け渡し部21が位置する側と反対側に湾曲するように形成されている。当該形状であることにより、鼻腔NHが傷つきにくくなっている。
また、通常、鼻尖NP側(前側)に位置することになる一端側湾曲部位31の左右幅FWは、頬側(後側)に位置することになる他端側湾曲部位32の左右幅BWよりも狭くなっている(図2参照)。
なお、一端側湾曲部位31と他端側湾曲部位32の間に位置する中間部の左右幅は1mm程度である。
また、一端側湾曲部位31及び他端側湾曲部位32の最端縁41は、外面で形成される概略楕円形状よりも内側に位置するように折り返している。よって、鼻腔NH内に挿入した際にも、伸張部の最端縁41が鼻腔NHに接触することを抑制することが可能であり、鼻腔NHが傷つきにくくなっている。
また、湾曲させて折り返した部位は、その他の部位に対して、硬くなる。そのため、湾曲させた部位は、その他の部位よりも形状保持性が高い。よって、当該部分は、鼻腔NHを拡張する際に、鼻腔NHを強固に押し広げることが可能な部分ともなる。
また、図3に示すように、一端側湾曲部位31及び他端側湾曲部位32の上下幅は折り返された部分より漸次小さくなるように形成されている。具体的には、第1伸張部の長手方向の一端においては、上下方向の長さは8mm程度であり、一端側湾曲部位31の最端縁41においては、5mm程度としている。また、第1伸張部の長手方向の他端においては、上下方向の長さは10mm程度であり、他端側湾曲部位32の最端縁41においては、5mm程度としている。
第2の伸張部12についても、同様な構成であるが、第1の伸張部11と第2の伸張部12は略線対称となるように構成されている。
また、掛け渡し部21は第1の伸張部11の側面と第2の伸張部12の側面とを接続しており、幅7mm程度の平板をU字にしたような形状をなしており、掛け渡し部21自身の上下方向の高さが6mm程度となるようにしている。
掛け渡し部21の端部は、実質的に二つの鼻の孔それぞれに挿入される部分である。そのように挿入することにより、二つの鼻の孔の間に位置する鼻中隔などを掛け渡し部21により挟み込むことが可能となる。
つまり、掛け渡し部21は、鼻腔拡張具1を装着する際に、装着状態を固定するものであり、固定位置を定めることができるものでもある。
上記したように、掛け渡し部21は、他端側湾曲部位32寄りに配置されている。掛け渡し部21が当該位置に配置されており、鼻腔拡張具1を装着する位置を定めるものであるため、他端側湾曲部位32が鼻尖NP側に位置するように挿入された場合、鼻尖NP側の鼻腔NHをより一層、拡張するように作用する。
逆に、一端側湾曲部位31が鼻尖NP側に位置するように挿入された場合、鼻尖NP側を押し出すようにする働きは抑えられ、鼻翼の頬側を拡げるように作用する。
通常、他端側湾曲部位32が鼻尖NP側に位置するように挿入されることが多いと想定されるが、どちらも鼻腔NHを拡張することにかわりは無い。いずれの向きで鼻腔拡張具1を鼻に挿入するのかにより、鼻腔NHの拡張の仕方が変わるため、使用者は、好みの拡張方法を選択することが可能となる。
鼻腔拡張具1は、一端側湾曲部位31が鼻尖NP側になるように鼻に装着する。
装着に際して、まず、鼻腔拡張具1の他端側湾曲部位32を親指と人差し指で挟み持つ。鼻腔拡張具1は弾性変形可能なシリコン樹脂でできているため、このように持つことで他端側湾曲部位32の左右幅BWを狭めることが可能となる。
このように持った状態で、図5に示すように、先ず、鼻腔拡張具1の一端側湾曲部位31が、鼻尖NP側に向くように鼻の孔に挿入する。鼻腔NH内部の適当な位置に一端側湾曲部位31を当てた状態で、他端側湾曲部位32側も挿入する。
その際、U字状の掛け渡し部21の凹部に鼻中隔などが嵌るような状態で、下方から押し込む。各鼻の孔内部に第1伸張部及び第2伸張部が嵌った状態で掛け渡し部21を下方から押し込むことで、第1の伸張部11及び第2の伸張部12を奥に押し込むことが可能である。
なお、嵌りにくい部分があれば、その部分を下方から押し込めばよい。このようにして、第1の伸張部11と、第2の伸張部12と、掛け渡し部21の一部が鼻の孔内部に位置するように装着する(図6参照)。
装着した際の鼻腔拡張具1の形状は、使用者によって異なるが、概略図4に示したような形状となることが想定される。なお、図4において2点鎖線で示した状態が装着前の形状である。
つまり、第1伸張部11と第2の伸張部12の一端側湾曲部位31が大きく外方向に変位するが、他端側湾曲部位32側は変位しないか、若干の変位に留まる形状である。
第1の伸張部11及び第2の伸張部12の長手方向の長さは、一般的な使用者の鼻腔NHの前後方向の長さよりも長く形成している。よって、掛け渡し部21を持ち、そのまま、下方に引っ張ると、鼻を痛める危険性もある。取り外しについては、注意しながら行うことが必要となる。
具体的には、鼻が変形可能な形状とのバランスをとりながら、鼻腔NHを拡張させるため、鼻腔NHが十分に拡張される。
また、第1の伸張部11と第2の伸張部12の弾性力により鼻の孔の内面を押しつけるとともに、掛け渡し部21で鼻中隔を挟み込むようにして装着するため、簡単に外れることは無い。よって、運動時に使用するのに適している。
また、装着形態を選択することが可能であることから、例えば、鼻腔NHを拡張させることを重視したい場合には、一端側湾曲部位31を鼻尖NPに向けて装着し、装着時における使用者の外観を重視したい場合には、他端側湾曲部位32を鼻尖NPに向けて装着するなどの選択も可能である。
また、洗浄すれば複数回の使用が可能であるため、使用者のランニングコストを抑制することが可能となる。
また、粘着性物質を使用しないため、肌の弱い人も使用しうる。
また、弾性力のあるシリコン樹脂製であるため、変形しやすく、更には、適度な弾性力を有するため、鼻にかかる負担が過剰となることを抑制しながら、鼻腔NHを拡張することが可能となり得る。
また、指で挟むことで変形可能なものであるため、脱着を容易に行うことが可能となる。
また、鼻腔NHに挿入した第1の伸張部11及び第2の伸張部12が湾曲することで形成される通気領域の断面が略C字形状であるため、通気する領域を十分に確保できる。
また、掛け渡し部21はU字状であるため、鼻の孔の奥に第1の伸張部11及び第2の伸張部12が配置可能となり、鼻腔NHを拡張する効果を得やすい。また、第1の伸張部11及び第2の伸張部12が鼻腔NHから飛び出しているように見える装着状態となることを抑制することが可能となり得る。
また、第1の伸張部11及び第2の伸張部12が平板形状であるため、鼻腔NHを傷つけることを抑制しながら、鼻腔NHを押圧する面積を十分に確保することが可能となり得る。
例えば、伸張部は平板状でなくとも良く、例えば、棒状とすることも可能である。ただし、鼻腔に接する部分が面形状のほうが鼻腔を拡張する利益を享受しやすい。
また、素材をシリコン樹脂にしなくとも良く、可撓性を有する部材であれば、機能は満たす。ただし、鼻の内面と接するように使用されるものであるため、比較的やわらかい材質であることが好ましい。
また、一つの素材から製作する必要は無く、複数の素材を組み合わせて製作することも可能である。例えば、第1の伸張部と第2の伸張部のみをシリコン樹脂として、掛け渡し部を金属やその他の樹脂で形成することなども可能である。
また、実施形態においては、第1の伸張部と第2の伸張部は掛け渡し部を中心に略線対象(シンメトリー)となるように形成しているが、必ずしも、第1の伸張部と第2の伸張部とは、略線対称形状(シンメトリー)とする必要性は無く、非対称形状(アシンメトリー)とすることも可能である。
また、平板状の伸張部に対して、貫通する穴を設けるようなことも可能であり、両側面が波打ったように加工された平板形状とすることなども可能である。つまり、凹凸のある平板形状とすることなども可能である。
また、実施の形態においては、第1の伸張部や第2の伸張部について、側面視が、その長手方向に緩い円弧を描くような形状としているが、そのような形状に限らず、側面視が略直線状となるようにすることも可能である。
また、上記説明において記した各寸法は、発明の理解を容易にすることを目的に記載したものである。よって、各寸法については、実施の形態において記載されたものに限る必要性は無く、本発明の要旨を逸脱しない限り、適宜定めることができるものである。
たとえば、子供向けの仕様にする場合は、当該寸法よりも小さめに製作することも考えられ、大人向けの仕様であっても、各寸法を変えて、バリエーションを増やすことや、発明の要旨を逸脱しない範囲での設計変更なども考えられる。
11 第1の伸張部
12 第2の伸張部
21 掛け渡し部
31 一端側湾曲部位
32 他端側湾曲部位
41 最端縁
51 貫通孔
NH 鼻腔
NP 鼻尖
Claims (2)
- 鼻腔に挿入された際に弾性変形可能な第1の伸張部と、
鼻腔に挿入された際に弾性変形可能な第2の伸張部と、
掛け渡し部と、
を備えた鼻腔拡張具であって、
前記掛け渡し部は、前記第1の伸張部と前記第2の伸張部とを接続しており、
前記第1の伸張部と前記第2の伸張部の各々は、長手方向の両端部の左右幅が中間部の左右幅よりも大きく形成されており、
一端側の前記左右幅は、他端側の前記左右幅よりも小さく形成されており、
前記第1の伸張部と前記第2の伸張部の各々は、長手方向の両端部が湾曲形状であることを特徴とする鼻腔拡張具。 - 請求項1に記載の鼻腔拡張具であって、
前記掛け渡し部は、断面視U字形状であり、前記第1の伸張部と前記第2の伸張部の各々は、長手方向の中間位置よりずれた位置に前記掛け渡し部が配置されていることを特徴とする鼻腔拡張具。
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