JP5507343B2 - タッチパネル及び導電シート - Google Patents
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Description
また、本発明の他の目的は、基体上に形成される透明導電パターンの低抵抗化を図ることができると共に、視認性も向上させることができ、例えば投影型静電容量方式のタッチパネルに用いて好適な導電シートを提供することを目的とする。
[2] 第1の本発明において、前記第1格子電極及び前記第2格子電極が配置された領域全体の開口率と、前記隙間領域全体の開口率との差が1%以下であることを特徴とする。
[3] 第2の本発明に係るタッチパネルは、タッチパネル用導電シートを有するタッチパネルにおいて、前記タッチパネル用導電シートは、基体と、前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、前記第1導電部は、第1方向に接続された複数の第1格子電極を有し、前記第2導電部は、第2方向に接続された複数の第2格子電極を有し、上面から見たとき、前記第1格子電極に隣接し、且つ、隙間領域を介して前記第2格子電極が配置され、所定の区画に含まれ、それぞれ同一面積を有する前記第1格子電極の一部及び前記第2格子電極の一部の平均開口率と、前記所定の区画に含まれ、前記隙間領域の一部(前記第1格子電極の一部又は前記第2格子電極の一部と同一面積を有する)の開口率との差が5%以下であることを特徴とする。
[4] 第2の本発明において、前記平均開口率と前記開口率との差が1%以下であることを特徴とする。
[5] 第2の本発明において、前記所定の区画は、以下の条件を満足する第1点、第2点、第3点及び第4点で囲まれた領域であることを特徴とする。
(条件)
第1点:前記隙間領域と前記第1格子電極との境界から前記第1格子電極に向かって、前記隙間領域の幅だけ進んだ位置の点。
第2点:前記隙間領域と前記第2格子電極との境界から前記第2格子電極に向かって、前記隙間領域の幅だけ進んだ位置の点。
第3点:前記第1点から前記隙間領域の長手方向に沿って進み、且つ、前記第1格子電極内に含まれる位置の点。
第4点:前記第2点から前記隙間領域の長手方向に沿って進む線と、前記第3点から前記第1点と前記第2点とを結ぶ線と平行な線との交点。
[6] 第3の本発明に係るタッチパネルは、タッチパネル用導電シートを有するタッチパネルにおいて、前記タッチパネル用導電シートは、基体と、前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、前記第1導電部は、それぞれ第1方向に延在し、且つ、前記第1方向と直交する第2方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第1透明導電パターンと、該第1透明電極パターン間の領域に形成された多数の第1ドットとを有し、前記第2導電部は、それぞれ第2方向に延在し、且つ、前記第1方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第2透明導電パターンと、該第2透明電極パターン間の領域に形成された多数の第2ドットとを有し、上面から見たとき、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとが交差して配置された形態とされ、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとの間に、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによる隙間領域が形成されていることを特徴とする。
[7] 第3の本発明において、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンが配置された領域全体の開口率と、前記隙間領域全体の開口率との差が5%以下であることを特徴とする。
[8] 第3の本発明において、前記第1透明導電パターンは、2以上の第1大格子が前記第1方向に直列に接続されて構成され、前記第2透明導電パターンは、2以上の第2大格子が前記第2方向に直列に接続されて構成され、各前記第1大格子及び各前記第2大格子は、それぞれ2以上の小格子が組み合わされて構成され、前記第1大格子の辺の周囲に、多数の前記第1ドットを有し、前記第2大格子の辺の周囲に、多数の前記第2ドットを有することを特徴とする。
[9] 第3の本発明において、所定の区画に含まれ、それぞれ同一面積を有する前記第1大格子の一部及び前記第2大格子の一部の平均開口率と、前記所定の区画に含まれ、前記隙間領域の一部(前記第1大格子の一部又は前記第2大格子の一部と同一面積を有する)の開口率との差が5%以下であることを特徴とする。
[10] 第3の本発明において、前記所定の区画は、以下の条件を満足する第1点、第2点、第3点及び第4点で囲まれた領域であることを特徴とする。
(条件)
第1点:前記隙間領域と前記第1大格子との境界から前記第1大格子に向かって、前記隙間領域の幅だけ進んだ位置の点。
第2点:前記隙間領域と前記第2大格子との境界から前記第2大格子に向かって、前記隙間領域の幅だけ進んだ位置の点。
第3点:前記第1点から前記隙間領域の長手方向に沿って進み、且つ、前記第1大格子内に含まれる位置の点。
第4点:前記第2点から前記隙間領域の長手方向に沿って進む線と、前記第3点から前記第1点と前記第2点とを結ぶ線と平行な線との交点。
[11] 第3の本発明において、前記隙間領域には、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによって、それぞれ小格子を形作る2以上の像が形成されていることを特徴とする。
[12] 第4の本発明に係る導電シートは、基体と、前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、前記第1導電部は、第1方向に接続された複数の第1格子電極を有し、前記第2導電部は、第2方向に接続された複数の第2格子電極を有し、上面から見たとき、前記第1格子電極に隣接し、且つ、隙間領域を介して前記第2格子電極が配置され、前記第1格子電極及び前記第2格子電極が配置された領域全体の開口率と、前記隙間領域全体の開口率との差が5%以下であることを特徴とする。
[13] 第5の本発明に係る導電シートは、基体と、前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、前記第1導電部は、第1方向に接続された複数の第1格子電極を有し、前記第2導電部は、第2方向に接続された複数の第2格子電極を有し、上面から見たとき、前記第1格子電極に隣接し、且つ、隙間領域を介して前記第2格子電極が配置され、所定の区画に含まれ、それぞれ同一面積を有する前記第1格子電極の一部及び前記第2格子電極の一部の平均開口率と、前記所定の区画に含まれ、前記第1格子電極の一部又は前記第2格子電極の一部と同一面積を有する前記隙間領域の一部の開口率との差が5%以下であることを特徴とする。
[14] 第6の本発明に係る導電シートは、基体と、前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、前記第1導電部は、それぞれ第1方向に延在し、且つ、前記第1方向と直交する第2方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第1透明導電パターンと、該第1透明電極パターン間の領域に形成された多数の第1ドットとを有し、前記第2導電部は、それぞれ第2方向に延在し、且つ、前記第1方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第2透明導電パターンと、該第2透明電極パターン間の領域に形成された多数の第2ドットとを有し、上面から見たとき、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとが交差して配置された形態とされ、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとの間に、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによる隙間領域が形成されていることを特徴とする。
[15] 第7の本発明に係るタッチパネルは、タッチパネル用導電シートを有するタッチパネルにおいて、前記タッチパネル用導電シートは、基体と、前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、前記第1導電部は、第1方向に接続された複数の第1格子電極を有し、前記第2導電部は、第2方向に接続された複数の第2格子電極を有し、上面から見たとき、前記第1格子電極に隣接し、且つ、隙間領域を介して前記第2格子電極が配置され、前記第1格子電極及び前記第2格子電極が配置された領域の光透過率と、前記隙間領域の光透過率との差が4%以下であることを特徴とする。
本発明に係る導電シートによれば、基体上に形成される透明導電パターンの低抵抗化を図ることができると共に、視認性も向上させることができ、例えば投影型静電容量方式のタッチパネルに用いて好適となる。
第1導電シート12Aは、図1及び図3に示すように、第1透明基体14A(図2A参照)の一主面上に形成された第1導電部16Aを有する。この第1導電部16Aは、それぞれ第1方向(x方向)に延在し、且つ、第1方向と直交する第2方向(y方向)に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第1透明導電パターン18Aと、各第1透明導電パターン18Aの周辺に配置され、多数の第1ドット20Aがランダムあるいは非等間隔に形成された第1ドット領域22Aとを有する。
隣接する第1大格子24A間には、これら第1大格子24Aを電気的に接続する第1接続部28Aが形成されている。第1方向と第2方向とを二等分する方向を第3方向(m方向)とし、第3方向と直交する方向を第4方向(n方向)としたとき、第1接続部28Aは、n個(nは1より大きい実数)の小格子26が第4方向に配列された大きさの中格子30が配置されて構成されている。第1大格子24Aの第4方向と直交する辺のうち、中格子30と隣接する部分には、小格子26の1つの辺が欠除した第1欠除部32Aが形成されている。小格子26は、ここでは一番小さい正方形状とされている。中格子30は、図3の例では、3個分の小格子26が第4方向に配列された大きさを有する。
上述のように構成された第1導電シート12Aは、図1に示すように、各第1透明導電パターン18Aの一方の端部側に存在する第1大格子24Aの開放端は、第1接続部28Aが存在しない形状となっている。各第1透明導電パターン18Aの他方の端部側に存在する第1大格子24Aの端部は、第1端子40Aを介して第1外部配線42Aに電気的に接続されている。
隣接する第2大格子24B間には、これら第2大格子24Bを電気的に接続する第2接続部28Bが形成されている。第2接続部28Bは、n個(nは1より大きい実数)の小格子26が第3方向に配列された大きさの中格子30が配置されて構成されている。第2大格子24Bの第3方向と直交する辺のうち、中格子30と隣接する部分には、小格子26の1つの辺が欠除した第2欠除部32Bが形成されている。
上述のように構成された第2導電シート12Bは、図1に示すように、各第2透明導電パターン18Bの一方の端部側に存在する第2大格子24Bの開放端は、第2接続部28Bが存在しない形状となっている。各第2透明導電パターン18Bの他方の端部側に存在する第2大格子24Bの端部は、第2端子40Bを介して第2外部配線42Bに電気的に接続されている。
ここで、格子領域18全体の開口率とは、第1透明導電パターン18A及び第2透明導電パターン18Bにおける導電部分と開口部分を含めた全体の面積をAa、第1透明導電パターン18A及び第2透明導電パターン18Bにおける開口部分のみの面積をAbとしたとき、(Ab/Aa)×100%をいう。
隙間領域44全体の開口率とは、隙間領域44における多数の第1ドット20A、多数の第2ドット20B及び開口部分(第1ドット20A及び第2ドット20Bがない部分)を含めた全体の面積をAc、隙間領域44における開口部分のみの面積をAdとしたとき、(Ad/Ac)×100%をいう。
すなわち、図6に示すように、所定の区画46に含まれ、それぞれ同一面積を有する第1大格子24Aの一部及び第2大格子24Bの一部の平均開口率と、所定の区画46に含まれ、隙間領域44の一部(第1大格子24Aの一部又は第2大格子24Bの一部と同一面積を有する)の開口率との差が5%以下、好ましくは1%以下である。
[第1点d1]:隙間領域44と第1大格子との境界から第1大格子24Aに向かって、隙間領域44の幅Waだけ進んだ位置の点。
[第2点d2]:隙間領域44と第2大格子との境界から第2大格子24Bに向かって、隙間領域44の幅Waだけ進んだ位置の点。
[第3点d3]:第1点d1から隙間領域44の長手方向に沿って進み、且つ、第1大格子24A内に含まれる位置の点。
[第4点d4]:第2点d2から隙間領域44の長手方向に沿って進む線と、第3点d3から第1点d1と第2点d2とを結ぶ線と平行な線との交点。
このように規定することで、隙間領域44が目立つということがなくなり、あるいは、第1大格子24Aや第2大格子24Bが目立つということがなくなり、その結果、第1大格子24Aと第2大格子24Bとの境界は目立たなくなる。
また、小格子26のサイズ(1辺の長さや対角線の長さ等)や、第1大格子24Aを構成する小格子26の個数、第2大格子24Bを構成する小格子26の個数も、適用されるタッチパネルのサイズや分解能(配線数)に応じて適宜設定することができる。
すなわち、図7に示すように、多数の第1ドット20Aの拡散状態を偏らせると共に、多数の第2ドット20Bの拡散状態を偏らせることで、多数の第1ドット20Aと多数の第2ドット20Bとの組合せによって、それぞれ小格子26を形作る2以上の像(以下、小格子像26aと記す)を有する隙間領域44を形成するようにしてもよい。小格子像26aの配列ピッチは、第1大格子24Aや第2大格子24Bを構成する小格子26の配列ピッチとほぼ同じにすることが好ましい。これにより、隙間領域44にあたかも多数の小格子26が配列された形態となり、第1大格子24Aと第2大格子24Bとの境界がさらに目立たなくなる。小格子像26aは、第1大格子24Aと第2大格子24Bとの間に隣接する小格子26を構成する細線の延長線の周辺領域に偏っていることで、第1大格子24Aと第2大格子24Bとの境界にも小格子26が形成されているような錯覚を覚えることで、視認性を向上させることができる。
第1導電シート12Aや第2導電シート12Bを製造する場合は、例えば第1透明基体14A上及び第2透明基体14B上に感光性ハロゲン化銀塩を含有する乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって、露光部及び未露光部にそれぞれ金属銀部及び光透過性部を形成して第1導電部16A及び第2導電部16Bを形成するようにしてもよい。なお、さらに金属銀部に物理現像及び/又はめっき処理を施すことによって金属銀部に導電性金属を担持させるようにしてもよい。
あるいは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に金属微粒子を含むペーストを印刷し、ペーストに金属めっきを行うことによって、第1導電部16A及び第2導電部16Bを形成するようにしてもよい。
第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に、第1導電部16A及び第2導電部16Bをスクリーン印刷版又はグラビア印刷版によって印刷形成するようにしてもよい。
本実施の形態に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bの製造方法は、感光材料と現像処理の形態によって、次の3通りの形態が含まれる。
(1) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を化学現像又は熱現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(2) 物理現像核をハロゲン化銀乳剤層中に含む感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を溶解物理現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(3) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料と、物理現像核を含む非感光性層を有する受像シートを重ね合わせて拡散転写現像して金属銀部を非感光性受像シート上に形成させる態様。
上記(2)の態様は、露光部では、物理現像核近縁のハロゲン化銀粒子が溶解されて現像核上に沈積することによって感光材料上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。これも一体型黒白現像タイプである。現像作用が、物理現像核上への析出であるので高活性であるが、現像銀は比表面の小さい球形である。
上記(3)の態様は、未露光部においてハロゲン化銀粒子が溶解されて拡散して受像シート上の現像核上に沈積することによって受像シート上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。いわゆるセパレートタイプであって、受像シートを感光材料から剥離して用いる態様である。
いずれの態様もネガ型現像処理及び反転現像処理のいずれの現像を選択することもできる(拡散転写方式の場合は、感光材料としてオートポジ型感光材料を用いることによってネガ型現像処理が可能となる)。
[第1透明基体14A、第2透明基体14B]
第1透明基体14A及び第2透明基体14Bとしては、プラスチックフイルム、プラスチック板、ガラス板等を挙げることができる。
上記プラスチックフイルム及びプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA等のポリオレフィン類;ビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等を用いることができる。
第1透明基体14A及び第2透明基体14Bとしては、PET(融点:258℃)、PEN(融点:269℃)、PE(融点:135℃)、PP(融点:163℃)、ポリスチレン(融点:230℃)、ポリ塩化ビニル(融点:180℃)、ポリ塩化ビニリデン(融点:212℃)やTAC(融点:290℃)等の融点が約290℃以下であるプラスチックフイルム、又はプラスチック板が好ましく、特に、光透過性や加工性等の観点から、PETが好ましい。タッチパネル用導電シート10に使用される第1導電シート12A及び第2導電シート12Bのような透明導電性フィルムは透明性が要求されるため、第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの透明度は高いことが好ましい。
第1導電シート12Aの第1導電部16A(第1大格子24A、第1接続部28A、多数の第1ドット20A等)及び第2導電シート12Bの第2導電部16B(第2大格子24B、第2接続部28B、多数の第2ドット20B等)となる銀塩乳剤層は、銀塩とバインダーの他、溶媒や染料等の添加剤を含有する。
本実施の形態に用いられる銀塩としては、ハロゲン化銀等の無機銀塩及び酢酸銀等の有機銀塩が挙げられる。本実施の形態においては、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
銀塩乳剤層の塗布銀量(銀塩の塗布量)は、銀に換算して1〜30g/m2が好ましく、1〜25g/m2がより好ましく、5〜20g/m2がさらに好ましい。この塗布銀量を上記範囲とすることで、タッチパネル用導電シート10とした場合に所望の表面抵抗を得ることができる。
本実施の形態に用いられるバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。
本実施の形態の銀塩乳剤層中に含有されるバインダーの含有量は、特に限定されず、分散性と密着性を発揮し得る範囲で適宜決定することができる。銀塩乳剤層中のバインダーの含有量は、銀/バインダー体積比で1/4以上が好ましく、1/2以上がより好ましい。銀/バインダー体積比は、100/1以下が好ましく、50/1以下がより好ましい。また、銀/バインダー体積比は1/1〜4/1であることがさらに好ましい。1/1〜3/1であることが最も好ましい。銀塩乳剤層中の銀/バインダー体積比をこの範囲にすることで、塗布銀量を調整した場合でも抵抗値のばらつきを抑制し、均一な表面抵抗を有するタッチパネル用導電シートを得ることができる。なお、銀/バインダー体積比は、原料のハロゲン化銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(重量比)に変換し、さらに、銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(体積比)に変換することで求めることができる。
銀塩乳剤層の形成に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
本実施の形態の銀塩乳剤層に用いられる溶媒の含有量は、銀塩乳剤層に含まれる銀塩、バインダー等の合計の質量に対して30〜90質量%の範囲であり、50〜80質量%の範囲であることが好ましい。
本実施の形態に用いられる各種添加剤に関しては、特に制限は無く、公知のものを好ましく用いることができる。
銀塩乳剤層の上に図示しない保護層を設けてもよい。本実施の形態において「保護層」とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する銀塩乳剤層上に形成される。その厚みは0.5μm以下が好ましい。保護層の塗布方法及び形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法及び形成方法を適宜選択することができる。また、銀塩乳剤層よりも下に、例えば下塗り層を設けることもできる。
[露光]
本実施の形態では、第1導電部及び第2導電部を印刷方式によって施す場合を含むが、印刷方式以外は、第1導電部及び第2導電部を露光と現像等によって形成する。すなわち、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に設けられた銀塩含有層を有する感光材料又はフォトリソグラフィ用フォトポリマーを塗工した感光材料への露光を行う。露光は、電磁波を用いて行うことができる。電磁波としては、例えば、可視光線、紫外線等の光、X線等の放射線等が挙げられる。さらに露光には波長分布を有する光源を利用してもよく、特定の波長の光源を用いてもよい。
露光方法に関しては、ガラスマスクを介した方法やレーザー描画によるパターン露光方式が好ましい。
本実施の形態では、乳剤層を露光した後、さらに現像処理が行われる。現像処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。現像液については特に限定はしないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、又はそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
本発明における現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。本発明における定着処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
上記定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、さらに好ましくは25〜45℃である。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、さらに好ましくは7秒〜50秒である。定着液の補充量は、感光材料の処理量に対して600ml/m2以下が好ましく、500ml/m2以下がさらに好ましく、300ml/m2以下が特に好ましい。
現像、定着処理を施した感光材料は、水洗処理や安定化処理を施されるのが好ましい。上記水洗処理又は安定化処理においては、水洗水量は通常感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。
現像処理後の露光部に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
本実施の形態における現像処理後の階調は、特に限定されるものではないが、4.0を超えることが好ましい。現像処理後の階調が4.0を超えると、光透過性部の透光性を高く保ったまま、導電性金属部の導電性を高めることができる。階調を4.0以上にする手段としては、例えば、前述のロジウムイオン、イリジウムイオンのドープが挙げられる。
以上の工程を経て導電シートは得られるが、得られた導電シートの表面抵抗は100オーム/sq.以下が好ましく、0.1〜100オーム/sq.の範囲にあることが好ましく、1〜10オーム/sq.の範囲にあることがより好ましい。このような範囲に表面抵抗を調整することで、面積が10cm×10cm以上の大型のタッチパネルでも位置検出を行うことができる。また、現像処理後の導電シートに対しては、さらにカレンダー処理を行ってもよく、カレンダー処理により所望の表面抵抗に調整することができる。
本実施の形態では、前記露光及び現像処理により形成された金属銀部の導電性を向上させる目的で、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させるための物理現像及び/又はめっき処理を行ってもよい。本発明では物理現像又はめっき処理のいずれか一方のみで導電性金属粒子を金属銀部に担持させてもよく、物理現像とめっき処理とを組み合わせて導電性金属粒子を金属銀部に担持させてもよい。なお、金属銀部に物理現像及び/又はめっき処理を施したものを含めて「導電性金属部」と称する。
本実施の形態における「物理現像」とは、金属や金属化合物の核上に、銀イオン等の金属イオンを還元剤で還元して金属粒子を析出させることをいう。この物理現象は、インスタントB&Wフイルム、インスタントスライドフイルムや、印刷版製造等に利用されており、本発明ではその技術を用いることができる。
また、物理現像は、露光後の現像処理と同時に行っても、現像処理後に別途行ってもよい。
本実施の形態において、めっき処理は、無電解めっき(化学還元めっきや置換めっき)、電解めっき、又は無電解めっきと電解めっきの両方を用いることができる。本実施の形態における無電解めっきは、公知の無電解めっき技術を用いることができ、例えば、プリント配線板等で用いられている無電解めっき技術を用いることができ、無電解めっきは無電解銅めっきであることが好ましい。
本実施の形態では、現像処理後の金属銀部、並びに、物理現像及び/又はめっき処理によって形成された導電性金属部には、酸化処理を施すことが好ましい。酸化処理を行うことにより、例えば、光透過性部に金属が僅かに沈着していた場合に、該金属を除去し、光透過性部の透過性をほぼ100%にすることができる。
本実施の形態の小格子26、中格子30、第1大格子24A及び第2大格子24Bを構成する導電性金属部の線幅は、1μm以上20μm以下がよいが、1μm以上15μm以下が好ましい。さらに好ましくは5μm以上10μm以下、最も好ましくは5μm以上9μm以下である。線幅が上記下限値未満の場合には、導電性が不十分となるためタッチパネルに使用した場合に、検出感度が不十分となる。他方、上記上限値を越えると導電性金属部に起因するモアレが顕著になったり、タッチパネルに使用した際に視認性が悪くなったりする。なお、上記範囲にあることで、導電性金属部のモアレが改善され、視認性が特によくなる。線間隔(ここでは小格子26の互いに対向する辺の間隔)は30μm以上500μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以上400μm以下、最も好ましくは100μm以上350μm以下である。また、導電性金属部は、アース接続等の目的においては、線幅は200μmより広い部分を有していてもよい。また、可視光透過率の点から、第1透明導電パターン及び第2透明導電パターンによる格子領域の開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。例えば、線幅15μm、ピッチ300μmの正方形の格子状の開口率は、90%である。
本実施の形態の第1ドット20A及び第2ドット20Bは、400μm2以下の面積を有することが好ましく、100μm2以下の面積を有することが更に好ましい。この場合も、多数の第1ドット20A及び多数の第2ドット20Bの組合せによる隙間領域44の開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。
本実施の形態における「光透過性部」とは、第1導電シート12A及び第2導電シート12Bのうち導電性金属部以外の透光性を有する部分を意味する。光透過性部における透過率は、前述のとおり、第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの光吸収及び反射の寄与を除いた380〜780nmの波長領域における透過率の最小値で示される透過率が90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上であり、さらにより好ましくは98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。
本実施の形態に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bにおける第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの厚さは、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがさらに好ましい。5〜350μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。
第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に設けられる金属銀部の厚さは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に塗布される銀塩含有層用塗料の塗布厚みに応じて適宜決定することができる。金属銀部の厚さは、0.001mm〜0.2mmから選択可能であるが、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、0.01〜9μmであることがさらに好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。また、金属銀部はパターン状であることが好ましい。金属銀部は1層でもよく、2層以上の重層構成であってもよい。金属銀部がパターン状であり、且つ、2層以上の重層構成である場合、異なる波長に感光できるように、異なる感色性を付与することができる。これにより、露光波長を変えて露光すると、各層において異なるパターンを形成することができる。
導電性金属部の厚さは、タッチパネルの用途としては、薄いほど表示パネルの視野角が広がるため好ましく、視認性の向上の点でも薄膜化が要求される。このような観点から、導電性金属部に担持された導電性金属からなる層の厚さは、9μm未満であることが好ましく、0.1μm以上5μm未満であることがより好ましく、0.1μm以上3μm未満であることがさらに好ましい。
本実施の形態では、上述した銀塩含有層の塗布厚みをコントロールすることにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらに物理現像及び/又はめっき処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在にコントロールできるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する第1導電シート12A及び第2導電シート12Bであっても容易に形成することができる。
なお、本実施の形態に係る第1導電シート12Aや第2導電シート12Bの製造方法では、めっき等の工程は必ずしも行う必要はない。本実施の形態に係る第1導電シート12Aや第2導電シート12Bの製造方法では銀塩乳剤層の塗布銀量、銀/バインダー体積比を調整することで所望の表面抵抗を得ることができるからである。なお、必要に応じてカレンダー処理等を行ってもよい。
銀塩乳剤層に対して現像処理を行った後に、硬膜剤に浸漬して硬膜処理を行うことが好ましい。硬膜剤としては、例えば、グルタルアルデヒド、アジポアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類及びほう酸等の特開平2−141279号公報に記載のものを挙げることができる。
[タッチパネル用導電シート10]
タッチパネル用導電シート10には、反射防止層やハードコート層などの機能層を付与してもよい。
この場合も、ITO膜による透明電極が隣接して配置されることによる多数の規則的な透明電極の配列と、透明電極間に形成される多数の第1ドット20Aと多数の第2ドット20Bとの組合せによる隙間領域44が形成されることから、これにより、多数の空間周波数が合わさった形態となり、その結果、液晶表示装置の画素配列との干渉が抑制され、モアレの発生を効果的に低減させることができる。
この実施例では、参考例、実施例1〜10に係るタッチパネルについてのモアレ及び視認性を評価した。参考例、実施例1〜10の内訳並びに評価結果を後述する表3に示す。
(ハロゲン化銀感光材料)
水媒体中のAg150gに対してゼラチン10.0gを含む、球相当径平均0.1μmの沃臭塩化銀粒子(I=0.2モル%、Br=40モル%)を含有する乳剤を調製した。
また、この乳剤中にはK3Rh2Br9及びK2IrCl6を濃度が10−7(モル/モル銀)になるように添加し、臭化銀粒子にRhイオンとIrイオンをドープした。この乳剤にNa2PdCl4を添加し、さらに塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムを用いて金硫黄増感を行った後、ゼラチン硬膜剤と共に、銀の塗布量が10g/m2となるように第1透明基体14A及び第2透明基体14B(ここでは、共にポリエチレンテレフタレート(PET))上に塗布した。この際、Ag/ゼラチン体積比は2/1とした。
幅30cmのPET支持体に25cmの幅で20m分塗布を行ない、塗布の中央部24cmを残すように両端を3cmずつ切り落としてロール状のハロゲン化銀感光材料を得た。
露光のパターンは、タッチパネル用導電シート10の第1導電シート12Aについては図1及び図3に示すパターンで、第2導電シート12Bについては図1及び図4に示すパターンで、A4サイズ(210mm×297mm)の第1透明基体14A及び第2透明基体14Bに行った。露光は上記パターンのフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した。
・現像液1L処方
ハイドロキノン 20 g
亜硫酸ナトリウム 50 g
炭酸カリウム 40 g
エチレンジアミン・四酢酸 2 g
臭化カリウム 3 g
ポリエチレングリコール2000 1 g
水酸化カリウム 4 g
pH 10.3に調整
・定着液1L処方
チオ硫酸アンモニウム液(75%) 300 ml
亜硫酸アンモニウム・1水塩 25 g
1,3−ジアミノプロパン・四酢酸 8 g
酢酸 5 g
アンモニア水(27%) 1 g
pH 6.2に調整
上記処理剤を用いて露光済み感材を、富士フイルム社製自動現像機 FG−710PTSを用いて処理条件:現像35℃ 30秒、定着34℃ 23秒、水洗 流水(5L/分)の20秒処理で行った。
第2導電シート12B上に第1導電シート12Aを積層してタッチパネル用導電シートを得た後、液晶表示装置の表示画面にタッチパネル用導電シートを貼り付けて実施例1に係るタッチパネルを構成した。この実施例1では、後述する表3にも示すように、導電部(第1透明導電パターン18A、第2透明導電パターン18B)の線幅が5μm、小格子26の一辺の長さが50μm、大格子(第1大格子24A及び第2大格子24B)の一辺の長さが3mmで、第3方向及び第4方向へのずれ量(以下、ずれ量と記す)が0μmである。
また、第1透明導電パターン18Aと第2透明導電パターン18Bが配置された格子領域18全体の開口率と、隙間領域44全体の開口率との差が2〜5%である。所定の区画46に含まれ、それぞれ同一面積を有する第1大格子24Aの一部及び第2大格子24Bの一部の平均開口率と、所定の区画46に含まれ、第1大格子24Aの一部又は第2大格子24Bの一部と同一面積を有する隙間領域44の一部の開口率との差は2〜5%である。
実施例2に係るタッチパネルは、開口率の差が1%以下である点以外は、上述した実施例1と同様にして作製した。
[実施例3、4]
実施例3及び4に係るタッチパネルは、ずれ量をそれぞれ2.5μm及び5μmとしたこと以外は、上述した実施例1と同様にして作製した。
[実施例5]
実施例5に係るタッチパネルは、導電部の線幅を8μm、大格子(第1大格子24A及び第2大格子24B)の一辺の長さを5mmとし、ずれ量を10μmとしたこと以外は、上述した実施例1と同様にして作製した。
[実施例6]
実施例6に係るタッチパネルは、ずれ量を25μmとしたこと以外は、上述した実施例5と同様にして作製した。
[実施例7]
実施例7に係るタッチパネルは、導電部の線幅を8μm、小格子26の一辺の長さを250μm、大格子(第1大格子24A及び第2大格子24B)の一辺の長さを5mmとし、ずれ量を50μmとしたこと以外は、上述した実施例1と同様にして作製した。
[実施例8、9]
実施例8及び9に係るタッチパネルは、ずれ量をそれぞれ100μm及び125μmとしたこと以外は、上述した実施例7と同様にして作製した。
[実施例10]
実施例10に係るタッチパネルは、導電部の線幅を10μm、小格子26の一辺の長さを300μm、大格子(第1大格子24A及び第2大格子24B)の一辺の長さを6mmとし、ずれ量を150μmとしたこと以外は、上述した実施例1と同様にして作製した。
[参考例]
参考例に係るタッチパネルは、開口率の差が6〜10%以下である点以外は、上述した実施例1と同様にして作製した。
(モアレの評価)
タッチパネルを回転盤に設置し、液晶表示装置を駆動して白色を表示させる。その状態で、回転盤をバイアス角−45°〜+45°の間で回転し、モアレの目視観察・評価を行った。
モアレの評価は、液晶表示装置の表示画面から観察距離1.5mで行い、モアレが顕在化しなかった場合を○、モアレが問題のないレベルでほんの少し見られた場合を△、モアレが顕在化した場合を×とした。
(視認性の評価)
上述のモアレの評価に先立って、タッチパネルを回転盤に設置し、液晶表示装置を駆動して白色を表示させた際に、タッチパネルの第1大格子及び第2大格子の境界が目立つかどうかを肉眼で確認した。
先ず、モアレについては、参考例、実施例1〜10共に顕在化しなかった。視認性は、参考例について、第1大格子及び第2大格子の境界が少し目立った程度であり、実施例1〜10については目立たなかった。
なお、図2Bに示すように、第1透明基体14Aの一主面に第1導電部16Aを形成し、第1透明基体14Aの他主面に第2導電部16Bを形成して参考例、実施例1〜10と同様にタッチパネルを作製した場合においても、上述と同様の評価結果となった。
12B…第2導電シート 14A…第1透明基体
14B…第2透明基体 16A…第1導電部
16B…第2導電部 18…格子領域
18A…第1透明導電パターン 18B…第2透明導電パターン
20A…第1ドット 20B…第2ドット
22A…第1ドット領域 22B…第2ドット領域
24A…第1大格子 24B…第2大格子
26…小格子 28A…第1接続部
28B…第2接続部 30…中格子
32A…第1欠除部 32B…第2欠除部
34A…第1絶縁部 34B…第2絶縁部
44…隙間領域
Claims (9)
- タッチパネル用導電シートを有するタッチパネルにおいて、
前記タッチパネル用導電シートは、
基体と、
前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、
前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、
前記第1導電部は、それぞれ第1方向に延在し、且つ、前記第1方向と直交する第2方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第1透明導電パターンと、該第1透明導電パターン間の領域に形成された多数の第1ドットとを有し、
前記第2導電部は、それぞれ第2方向に延在し、且つ、前記第1方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第2透明導電パターンと、該第2透明導電パターン間の領域に形成された多数の第2ドットとを有し、
上面から見たとき、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとが交差して配置された形態とされ、
前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとの間に、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによる隙間領域が形成されていることを特徴とするタッチパネル。 - 請求項1記載のタッチパネルにおいて、
前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンが配置された領域全体の開口率と、前記隙間領域全体の開口率との差が5%以下であることを特徴とするタッチパネル。 - 請求項1記載のタッチパネルにおいて、
前記第1透明導電パターンは、2以上の第1大格子が前記第1方向に直列に接続されて構成され、
前記第2透明導電パターンは、2以上の第2大格子が前記第2方向に直列に接続されて構成され、
各前記第1大格子及び各前記第2大格子は、それぞれ2以上の小格子が組み合わされて構成され、
前記第1大格子の辺の周囲に、多数の前記第1ドットを有し、
前記第2大格子の辺の周囲に、多数の前記第2ドットを有することを特徴とするタッチパネル。 - 請求項3記載のタッチパネルにおいて、
所定の区画に含まれ、それぞれ同一面積を有する前記第1大格子の一部及び前記第2大格子の一部の平均開口率と、前記所定の区画に含まれ、前記隙間領域の一部(前記第1大格子の一部又は前記第2大格子の一部と同一面積を有する)の開口率との差が5%以下であることを特徴とするタッチパネル。 - 請求項4記載のタッチパネルにおいて、
前記所定の区画は、以下の条件を満足する第1点、第2点、第3点及び第4点で囲まれた領域であることを特徴とするタッチパネル。
[条件]
第1点:前記隙間領域と前記第1大格子との境界から前記第1大格子に向かって、前記隙間領域の幅だけ進んだ位置の点。
第2点:前記隙間領域と前記第2大格子との境界から前記第2大格子に向かって、前記隙間領域の幅だけ進んだ位置の点。
第3点:前記第1点から前記隙間領域の長手方向に沿って進み、且つ、前記第1大格子内に含まれる位置の点。
第4点:前記第2点から前記隙間領域の長手方向に沿って進む線と、前記第3点から前記第1点と前記第2点とを結ぶ線と平行な線との交点。 - 請求項3記載のタッチパネルにおいて、
前記隙間領域には、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによって、それぞれ小格子を形作る2以上の像が形成されていることを特徴とするタッチパネル。 - タッチパネル用導電シートを有するタッチパネルにおいて、
前記タッチパネル用導電シートは、第1導電シートと第2導電シートとが積層され、
前記第1導電シートは、第1基体と、前記第1基体の一方の主面に形成された第1導電部とを有し、
前記第2導電シートは、第2基体と、前記第2基体の一方の主面に形成された第2導電部とを有し、
前記第1導電部は、それぞれ第1方向に延在し、且つ、前記第1方向と直交する第2方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第1透明導電パターンと、該第1透明導電パターン間の領域に形成された多数の第1ドットとを有し、
前記第2導電部は、それぞれ第2方向に延在し、且つ、前記第1方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第2透明導電パターンと、該第2透明導電パターン間の領域に形成された多数の第2ドットとを有し、
上面から見たとき、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとが交差して配置された形態とされ、
前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとの間に、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによる隙間領域が形成されていることを特徴とするタッチパネル。 - 基体と、
前記基体の一方の主面に形成された第1導電部と、
前記基体の他方の主面に形成された第2導電部とを有し、
前記第1導電部は、それぞれ第1方向に延在し、且つ、前記第1方向と直交する第2方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第1透明導電パターンと、該第1透明導電パターン間の領域に形成された多数の第1ドットとを有し、
前記第2導電部は、それぞれ第2方向に延在し、且つ、前記第1方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第2透明導電パターンと、該第2透明導電パターン間の領域に形成された多数の第2ドットとを有し、
上面から見たとき、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとが交差して配置された形態とされ、
前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとの間に、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによる隙間領域が形成されていることを特徴とする導電シート。 - 第1導電シートと第2導電シートとが積層された導電シートであって、
前記第1導電シートは、第1基体と、前記第1基体の一方の主面に形成された第1導電部とを有し、
前記第2導電シートは、第2基体と、前記第2基体の一方の主面に形成された第2導電部とを有し、
前記第1導電部は、それぞれ第1方向に延在し、且つ、前記第1方向と直交する第2方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第1透明導電パターンと、該第1透明導電パターン間の領域に形成された多数の第1ドットとを有し、
前記第2導電部は、それぞれ第2方向に延在し、且つ、前記第1方向に配列され、多数の格子にて構成された2以上の第2透明導電パターンと、該第2透明導電パターン間の領域に形成された多数の第2ドットとを有し、
上面から見たとき、前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとが交差して配置された形態とされ、
前記第1透明導電パターンと前記第2透明導電パターンとの間に、前記第1ドットと前記第2ドットとの組合せによる隙間領域が形成されていることを特徴とする導電シート。
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