JP5506465B2 - 部品実装機の部品実装方法 - Google Patents

部品実装機の部品実装方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5506465B2
JP5506465B2 JP2010052925A JP2010052925A JP5506465B2 JP 5506465 B2 JP5506465 B2 JP 5506465B2 JP 2010052925 A JP2010052925 A JP 2010052925A JP 2010052925 A JP2010052925 A JP 2010052925A JP 5506465 B2 JP5506465 B2 JP 5506465B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
component mounting
cycle
priority
mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010052925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011187797A (ja
Inventor
浩和 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Machine Manufacturing Co Ltd filed Critical Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2010052925A priority Critical patent/JP5506465B2/ja
Publication of JP2011187797A publication Critical patent/JP2011187797A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5506465B2 publication Critical patent/JP5506465B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Description

本発明は、電子部品などを基板に実装する部品実装機の部品実装方法に関し、より詳細には複数の部品実装ヘッドを備えた部品実装機におけるヘッドの干渉回避制御方法および部品の実装順序制御方法に関する。
多数の部品が実装された基板を生産する設備として、スクリーン印刷機、部品実装機、リフロー機などを搬送装置で連結して基板生産ラインを構築することが一般的になっている。このうち部品実装機は、基板搬送装置、部品供給装置、および部品移載装置で構成されるのが一般的である。部品移載装置は、部品実装ロボットとも呼ばれ、部品実装ヘッドおよびヘッド駆動機構を有している。部品実装ヘッドは、空気圧を制御可能な一つまたは複数のホルダを有し、負圧を利用して部品供給装置から部品を吸着採取し、基板上の所定位置に当該部品を装着するものである。部品実装ヘッドは、例えば、直交2方向への移動を可能とするヘッド駆動機構により駆動されるようになっている。部品実装ヘッドが部品供給装置で部品を吸着採取し、基板上に移動して部品を装着し、部品供給装置に戻る一連の動作が部品実装サイクルであり、ピックアップアンドプレイスサイクルと呼ばれている。
また、部品実装速度を向上するために、複数の部品実装ロボット(部品移載装置)を備える対向ロボット機が実用化されている。この機種では、複数の部品実装ヘッドを同時に駆動することにより複数の部品を並行して実装することができ、部品実装ヘッドが互いに干渉しないように関連付けて制御する必要がある。複数の部品実装ロボット(部品移載装置)を備えてヘッドの干渉回避制御を行う部品実装機や部品実装方法の例が、特許文献1〜6に開示されている。
特許文献1では、部品実装ロボットの移動目的地が互いに交差している場合に、優先度の指定にしたがって移動するロボットと待避するロボットとを決定するようにしている。また、特許文献2では、ロボットの先端位置に仮想空間領域を設定し、二つのロボットの仮想空間領域が干渉するかどうかを監視し、干渉してかつ互いに近づく場合に優先度の低いロボットを停止するようにしている。さらに、特許文献3では、各ロボットの現在地と目的地を基にして互いの離隔距離が安全距離以下となるか確認し、安全距離以下となる干渉時に移動距離の短い一方のロボットが干渉エリアに進入し、他方のロボットが停止または待避するようにしている。特許文献1〜3に共通のいわゆる安全距離監視方式では、ロボット間の安全距離を監視し、干渉時には一方のロボットを一時停止または待避させるように制御している。
これらに対し、特許文献4では、或るロボットが干渉エリア内へ移動を開始するときに、相手ロボットが既に干渉エリア内にいるか干渉エリア内への移動中であるときに、或るロボットを一時停止させるようにしている。また、特許文献5では、或るロボットが干渉エリア内へ移動を開始するときに、相手ロボットが既に干渉エリア内にいるか干渉エリア内への移動中であるときに、干渉エリア外で装着できる部品を探して或るロボットに装着させるようにしている。特許文献4および5に共通のいわゆるエリア占有方式では、干渉エリアを求め、先行するロボットが干渉エリアを占有し、後続のロボットは干渉エリア外で停止し、あるいは干渉エリア外でできる処理を行うように制御している。
さらに、特許文献6では、実装シーケンスを行うために或るロボットが干渉エリアを占有しようとしたときに、当該実装シーケンスに「干渉エリア譲り」の指定がある場合に相手ロボットの占有を待つように制御している。これにより、どちらが先に到着したか否かに関わらず予定通りの順番で干渉エリアを占有できるようにしている。
また、2台の部品実装ロボット間の安全距離を算出する技術の例が特許文献7に開示されており、お互いの部品実装ヘッドの距離を基にして安全距離を算出し、干渉を回避している。
特許第3904695号公報 特許第3551330号公報 特許第3311397号公報 特許第4166263号公報 特許第4043253号公報 特許第3898443号公報 特許第4166263号公報
ところで、基板生産ラインでは、基板の生産に要する生産時間を前もって予測し、これを基に生産計画を立案するのが一般的である。しかしながら、特許文献1〜6による部品実装ヘッドの干渉回避制御では、実装動作の微妙なばらつきにより、予測した生産時間通りに生産できない場合が生じて生産計画に支障をきたすという問題がある。
例えば、特許文献1〜3の安全距離監視方式では、2個の部品実装ヘッドが安全距離ギリギリの位置で実装動作をする場合、時には同時に動作し、時には一方が停止してしまう場合がある。また、動作時間や動作タイミングのばらつきにより待避動作をしたり、しなかったりする場合が生じる。あるいは、2個の部品実装ヘッドが干渉する場合に、停止または待避するヘッドが入れ替わって部品実装順序が変化する場合も生じ得る。また、特許文献4〜6のエリア占有方式では、2個の部品実装ヘッドの移動のタイミングが微妙にずれると、干渉エリアに先着するヘッドが入れ替わり、部品実装順序が変化してしまう。
このように、部品装着位置検出や動作時間・動作タイミングなどの微妙なばらつきにより、2個の部品実装ヘッドが並行動作または順次動作したり、先行動作する部品実装ヘッドが入れ替わったり、部品実装順序が変化したりする。さらには、これが波及して以降の部品実装順序が予測から外れ、実際の生産時間が当初の予測から大きく変動してしまうおそれもある。
また、部品実装の際に一方の部品実装ヘッドで続けて部品実装サイクルを実施したい場合や、予定された部品実装サイクルで実装できなかった未装着部品をリカバリ実装処理したい場合などが生じる。このような標準的でない処理に対して従来の制御方法は応用性が十分でなく、生産時間を大幅に増加させる原因となっていた。
さらに、特許文献7の干渉回避制御では、部品実装ヘッドに吸着された部品の干渉のおそれを解消できていない。詳述すると、近年の部品実装機の小型化により部品実装ヘッドの寸法も小さくなり、大きな部品を吸着採取した場合にヘッドからはみだすようになった。その結果、安全距離の算出においてヘッドの距離だけを考慮していると、ヘッドからはみだした部品により干渉が生じるおそれがある。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたもので、複数の部品実装ヘッドの部品装着位置検出や動作時間・動作タイミングなどに微妙なばらつきがあっても予測した生産時間からの変動がごく小さく、一つのヘッドでの連続した部品実装サイクルの実施や未装着部品のリカバリ実装処理が可能な応用性に優れ、さらに複数の部品実装ヘッドの干渉回避制御を確実に行える部品実装機の部品実装方法を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る部品実装機の部品実装方法の発明は、基板を部品実装位置に搬入し、位置決めし、搬出する基板搬送装置と、複数種類の部品を供給する部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して位置決めされた前記基板上に装着する部品実装ヘッドおよび該部品実装ヘッドを駆動するヘッド駆動機構をそれぞれ有する複数の部品移載装置と、該複数の部品移載装置を関連付けて制御する制御装置と、を備える部品実装機の部品実装方法であって、前記部品移載装置が前記部品を前記部品供給装置から採取し前記位置決めされた基板上に移動して装着し、前記部品供給装置上に戻る複数の部品実装サイクルに一連の優先度を設定するとともに、前記複数の部品移載装置に前記複数の部品実装サイクルを割り当てた優先度管理リストを作成する優先度設定ステップと、前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装サイクルの実施を終了するごとに、前記優先度管理リストに基づいて、当該部品移載装置に割り当てられかつ前記優先度が終了した部品実装サイクルの優先度に続く部品実装サイクルを選択するサイクル選択ステップと、それぞれの部品移載装置について選択した部品実装サイクルにおける前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なる干渉エリアを求める干渉検出ステップと、前記干渉エリアがないときに、前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドを時間的に並行して駆動することにより、前記選択した部品実装サイクルを実施して終了させる無干渉時実装ステップと、前記干渉エリアがあるときに、前記選択した部品実装サイクルのうち優先度が高い高優先サイクルを実施するようにいずれかの部品実装ヘッドを駆動するとともに、時間的に並行して優先度が低い低優先サイクルの一部を実施するように他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させない範囲で駆動し、前記高優先サイクルが終了した後に前記他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させて前記低優先サイクルの残部を実施して終了させる干渉時実装ステップと、前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装サイクルの実施を終了すると、該終了した部品実装サイクルを前記優先度管理リストから削除して前記サイクル選択ステップに戻るサイクル更新ステップと、を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記高優先サイクルが割り当てられたいずれかの部品移載装置に、前記優先度が前記高優先サイクルより低く前記低優先サイクルより高い連続実装サイクルが割り当てられているとき、前記サイクル選択ステップで前記高優先サイクルおよび低優先サイクルとともに前記連続実装サイクルを選択し、前記干渉検出ステップで、前記高優先サイクルおよび前記連続実装サイクルが割り当てられたいずれかの前記部品実装ヘッドの移動予定範囲と前記低優先サイクルが割り当てられた他の前記部品実装ヘッドの移動予定範囲とが重なるエリアを前記干渉エリアとすることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2において、終了した部品実装サイクルで実装
できなかった未装着部品が発生したとき、該未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ
部品実装サイクルを設定し、該リカバリ部品実装サイクルを前記優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度位置に追加するリカバリステップを有することを特徴とする。
請求項4に係る部品実装機の部品実装方法の発明は、基板を部品実装位置に搬入し、位置決めし、搬出する基板搬送装置と、複数種類の部品を供給する部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して位置決めされた前記基板上に装着する部品実装ヘッドおよび該部品実装ヘッドを駆動するヘッド駆動機構をそれぞれ有する複数の部品移載装置と、該複数の部品移載装置を関連付けて制御する制御装置と、を備える部品実装機の部品実装方法であって、前記複数の部品移載装置が順番に実施する複数の部品実装タスクに一連の優先度を設定した優先度管理リストを作成する優先度設定ステップと、前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装タスクの実施を終了するごとに、前記優先度管理リストに基づいて、当該部品移載装置に割り当てられかつ前記複数の部品移載装置が続けて実施する前記優先度が連続する部品実装タスクを選択するタスク選択ステップと、それぞれの部品移載装置について選択した部品実装タスクにおける前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なる干渉エリアを求める干渉検出ステップと、前記干渉エリアがないときに、前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドを時間的に並行して駆動することにより、前記選択した部品実装タスクを実施して終了させる無干渉時実装ステップと、前記干渉エリアがあるときに、前記選択した部品実装タスクのうち優先度が高い高優先タスクを実施するようにいずれかの部品実装ヘッドを駆動するとともに、時間的に並行して優先度が低い低優先タスクの一部を実施するように他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させない範囲で駆動し、前記高優先タスクが終了した後に前記他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させて前記低優先タスクの残部を実施して終了させる干渉時実装ステップと、前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装タスクの実施を終了すると、終了した部品実装タスクを前記優先度管理リストから削除して前記タスク選択ステップに戻るタスク更新ステップと、を有することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4において、各前記部品実装タスクは、各前記部品移載装置が前記部品を前記部品供給装置から採取し前記位置決めされた基板上に移動して装着し、前記部品供給装置上に戻る部品実装サイクルを1個または複数個含むことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5において、選択したそれぞれの部品実装タスクに含まれる前記部品実装サイクルにおける前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なるエリアを前記干渉エリアとすることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5または6において、終了した部品実装サイクルで実装
できなかった未装着部品が発生したとき、該未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ
部品実装サイクルを設定し、該リカバリ部品実装サイクルを前記優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度の部品実装タスクに含ませるリカバリステップを有することを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれか一項において、前記干渉検出ステップで、前記複数の部品移載装置の各部品実装ヘッドの寸法に加え、前記各部品実装ヘッドに採取される部品の寸法、回転、および位置オフセットを考慮した各移動予定範囲が重なる前記干渉エリアを求めることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8において、前記各部品実装ヘッドが最も相手ヘッド側まで進んだときに前記各部品実装ヘッドの先端が到達する最も相手ヘッド側の位置、および前記各部品実装ヘッドに採取される部品が到達し得る最も相手ヘッド側の位置を考慮して前記各部品実装ヘッドの前記各移動予定範囲を定め、さらに、複数の前記部品実装ヘッドの前記各移動予定範囲の少なくとも一つを所定の安全距離分だけ相手ヘッド側に拡げることを特徴とする。
請求項1に係る部品実装機の部品実装方法の発明では、複数の部品実装サイクルに一連の優先度を設定して複数の部品移載装置に割り当てた優先度管理リストを作成し、優先度にしたがって部品実装サイクル単位で部品実装を実施するようにしている。したがって、複数の部品実装ヘッドの部品装着位置検出や動作時間・動作タイミングなどに微妙なばらつきがあっても、部品実装順序が入れ替わることがなくなる。また、複数の部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なる干渉エリアがないときに複数の部品実装ヘッドを時間的に並行して駆動し、干渉エリアがあるときに優先度が高い高優先サイクルを実施しつつ低優先サイクルの一部を実施するように駆動している。したがって、動作タイミングなどにばらつきがあっても、干渉エリアには高優先側のヘッドが常に先入し、また、低優先側のヘッドも待機時間を有効利用できる。以上の総合的な作用により、実際の生産時間が当初の予測から大きく変動してしまうことがなくなり、生産計画通りの実績を得ることができる。
請求項2に係る発明では、高優先サイクルが割り当てられたいずれかの部品移載装置に優先度が連続する連続実装サイクルが割り当てられているとき、この2つのサイクルを一括して他との干渉エリアを求めるとともに、この2つのサイクルを連続して実施するようにしている。これにより、高優先サイクルが終了し連続実装サイクルに移行する時点での干渉エリアの再計算や、低優先側の待避動作、および待避動作完了を待つ高優先側の無駄な待ち時間がなくなり、生産時間の増加を抑制でき応用性に優れている。
請求項3に係る発明では、終了した部品実装サイクルで実装できなかった未装着部品が発生したとき、当該の未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ部品実装サイクルを優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度位置に追加するようにしている。したがって、当初設定した優先度を守りつつ未装着部品をリカバリできるので、生産時間の増加を抑制でき応用性に優れている。
請求項4に係る部品実装機の部品実装方法の発明では、複数の部品移載装置が順番に実施する複数の部品実装タスクに一連の優先度を設定した優先度管理リストを作成し、優先度にしたがってタスク単位で部品実装を実施するようにしている。また、請求項5に係る発明では、各部品実装タスクは、部品実装サイクルを1個または複数個含んでいる。さらに、請求項6に係る発明では、選択したそれぞれの部品実装タスクに含まれる部品実装サイクルにおける複数の部品移載装置の部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なるエリアを干渉エリアとしている。一つの部品移載装置が連続して実施する複数の部品実装サイクルを一つのタスクと考え、タスク単位での部品実装動作、優先度管理、および干渉エリアの算出を実施するようにしてもよい。これにより、複数の部品実装ヘッドの部品装着位置検出や動作時間・動作タイミングなどに微妙なばらつきがあっても、部品実装順序が入れ替わることがなくなる。また、複数の部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なる干渉エリアがないときに複数の部品実装ヘッドを時間的に並行して駆動し、干渉エリアがあるときに優先度が高い高優先タスクを実施しつつ低優先タスクの一部を実施するように駆動している。したがって、動作タイミングなどばらつきがあっても、干渉エリアには高優先側のヘッドが常に先入し、また、低優先側のヘッドも待機時間を有効利用できる。以上の総合的な作用により、実際の生産時間が当初の予測から大きく変動してしまうことがなくなり、生産計画通りの実績を得ることができる。
請求項7に係る発明では、終了した部品実装サイクルで実装できなかった未装着部品が発生じたとき、当該の未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ部品実装サイクルを設定し、該リカバリサイクルを優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度の部品実装タスクに含ませるようにしている。したがって、当初設定した優先度を守りつつ未装着部品をリカバリできて、生産時間の増加を抑制でき応用性に優れている。
請求項8に係る発明では、干渉検出ステップで、複数の部品移載装置の各部品実装ヘッドの寸法に加え、各部品実装ヘッドに採取される部品の寸法、回転、および位置オフセットを考慮して、各移動予定範囲が重なる干渉エリアを求めるようにしている。これにより、大きな部品が部品実装ヘッドからはみ出していても、干渉を回避できる。
請求項9に係る発明では、各部品実装ヘッドが最も相手ヘッド側まで進んだときに各部品実装ヘッドの先端が到達する最も相手ヘッド側の位置、および各部品実装ヘッドに採取される部品が到達し得る最も相手ヘッド側の位置を考慮して各部品実装ヘッドの各移動予定範囲を定め、さらに、複数の部品実装ヘッドの各移動予定範囲の少なくとも一つを所定の安全距離分だけ相手ヘッド側に拡げるようにしている。これにより、安全距離を見込んで干渉エリアを求めることができ、各部品実装ヘッドおよび部品の間には最小でも安全距離分の間隔が確保される。したがって、大きな部品が部品実装ヘッドからはみ出し、さらに、部品の装着位置の制御誤差などがあっても、より確実に干渉を回避できる。
第1実施形態の部品実装機の部品実装方法を適用する部品実装機、および干渉エリアを模式的に説明する平面図である。 第1実施形態の部品実装機の部品実装方法を説明するフローチャートの図である。 第1実施形態で用いる優先度管理リストの例を説明する図である。 図3に示された優先度管理リストが意味する移動目的地を説明する一覧表の図である。 第1実施形態において、連続実装サイクルがある場合の優先度管理リストの例を説明する図である。 第1実施形態の部品実装機の部品実装方法の応用例を説明する図であり、図5に示される優先度管理リストに基づいて干渉エリアを求める方法を示している。 第2実施形態で用いるタスク優先度管理リストの例を説明する図である。 第3実施形態の部品実装機の部品実装方法を模式的に説明する図である。 第1〜第3実施形態の干渉検出ステップで共通な干渉エリアの求め方を模式的に説明する図である。
本発明の第1実施形態の部品実装機の部品実装方法を図1〜図6を参考にして説明する。図1は、第1実施形態の部品実装機の部品実装方法を適用する部品実装機1、および干渉エリアARSを模式的に説明する平面図である。部品実装機1は、基板搬送装置2、2台の部品供給装置31、32、2台の部品移載装置41、42、図略の制御コンピュータなどで構成されている。
基板搬送装置2は、実装対象となる基板K(図中では斜線を付して示す)を部品実装機1の図中左側から図中X方向に搬入し、略中央の部品実装位置に位置決めし、部品実装後の基板Kを図中右側へとX方向に搬出するものである。基板搬送装置2には、例えばX方向への搬送を行う搬送コンベヤを用いることができる。第1および第2部品供給装置31、32は、それぞれ第1および第2部品移載装置41、42に複数種類の部品を供給するものであり、基板搬送装置2の両側に1個ずつ配置されている。第1および第2部品供給装置31、32には、例えば複数のテープ型フィーダをもつ装置を用いることができる。
第1および第2部品移載装置41、42は、第1および第2部品供給装置31、32から供給される部品を採取して位置決めされた基板K上の所定の装着位置に装着するものである。第1および第2部品移載装置41、42は類似の構造を有しており、基板搬送装置2を挟んで概ね対称に配置されている。第1および第2部品移載装置41、42は、ヘッド駆動機構を構成する共通の一対の固定レール43、44、個別の第1および第2ヘッド移動レール45、46、および図略の複数のサーボモータと、個別の第1および第2部品実装ヘッド51、52、および図略の吸着機構と、を有している。
一対の固定レール43、44は、基板搬送装置2よりも上側に、基板Kを搬送するX方向と直交するY方向に平行に配置されている。第1および第2ヘッド移動レール45、46は、両固定レール43、44と直交して配置され、その両端が両固定レール43、44に沿って移動可能に支持されている。第1および第2部品実装ヘッド51、52は、ヘッド移動レール45、46に沿ってX方向に移動可能に支持されている。図略の複数のサーボモータは、制御コンピュータからの指令に基づき、各ヘッド移動レール45、46を駆動してY方向の位置を制御し、各部品実装ヘッド51、52を駆動してX方向の位置を制御するようになっている。
第1および第2部品実装ヘッド51、52はそれぞれ、その先端51H、52H付近に2個のホルダ51A、51B、52A、52Bを有している。各ホルダ51A、51B、52A、52Bは、下方に向けて基板Kに対向するように配置されている。また。各ホルダ51A、51B、52A、52Bには、独立して動作する吸着機構が設けられている。各ホルダ51A、51B、52A、52Bは、第1および第2部品供給装置31、32の上方に移動し吸着機構の負圧を利用してそれぞれ1個の部品を吸着して採取し、基板Kの上方に移動し負圧を解除して部品を基板K上に装着するようになっている。また、各ホルダ51A、51B、52A、52Bが吸着した部品の傾きや回転、位置オフセットなどの状態を確認するために、第1および第2画像取り込み装置47、48が各部品供給装置31、32の前方に設けられている。
図略の制御コンピュータは、実装対象となる基板Kの種類に応じて部品実装動作を管理制御するものである。第1実施形態の部品実装機の部品実装方法は、制御コンピュータで実行されるプログラムにより実現されている。制御コンピュータは、第1および第2画像取り込み装置47、48における部品状態の確認情報を取り込み、前述のサーボモータを制御して各部品実装ヘッド51、52を駆動し、また、マンマシンインターフェイスによりオペレータと情報交換するように構成されている。
部品実装機1において、通常各部品移載装置41、42の部品実装ヘッド51、52はそれぞれ、各部品供給装置31、32に移動して2個の部品をホルダ51A、51B、52A、52Bに吸着し、各画像取り込み装置47、48による部品状態の確認の後、基板Kの上方に移動して部品を装着し、装着後に各部品供給装置31、32に戻る。この一連の動作が部品実装サイクル(ピックアップアンドプレイスサイクル)である。場合によっては、1個の部品のみを実装する部品実装サイクルもある。
選択した或る部品実装サイクルを実施する際に、第1および第2部品実装ヘッド51、52が移動する予定の範囲が移動予定範囲である。図1の例では、第1部品実装ヘッド51の移動予定範囲AR1は、固定レール43、44の一端43A、44Aと、最も第2部品実装ヘッド52側まで進んだ最相手ヘッド側位置H1の間となる。同様に、第2部品実装ヘッド52の移動予定範囲AR2は、固定レール43、44の他端43B、44Bと、最も第1部品実装ヘッド51側まで進んだ最相手ヘッド側位置H2の間となる。図示されるように、2つの移動予定範囲AR1、AR2の重なっている範囲が干渉エリアARSとなる。両方の部品実装ヘッド51、52が、部品供給装置31、32に近い比較的手前側の位置に部品を実装するとき、干渉エリアARSが生じない場合もある。
次に、上述の部品実装機1に適用する第1実施形態の部品実装方法について説明する。図2は、第1実施形態の部品実装機の部品実装方法を説明するフローチャートの図である。図示されるように、第1実施形態の部品実装機の部品実装方法は、段取りステップS1、優先度設定ステップS2、サイクル選択ステップS3、干渉検出ステップS4、無干渉時実装ステップS5、干渉時実装ステップS6、サイクル更新ステップS7、および後処理ステップS8を有している。
段取りステップS1では、基板Kへの部品実装に必要な段取りを行う。段取りでは、基板搬送装置2が基板Kを搬入し、部品実装位置に位置決めする。また、必要に応じて、部品供給装置31、32の部品の種類の変更や、数量の補充が行われる。
次の優先度設定ステップS2では、複数の部品実装サイクルに一連の優先度を設定するとともに、第1および第2部品移載装置41、42に複数の部品実装サイクルを割り当てた優先度管理リストを作成する。優先度は、部品実装順序を制御するパラメータである。搬入された基板Kの種類および実装面に応じて、実装すべき所定の部品の種類および数量と基板上における装着位置が特定される。したがって、所定の全部品を実装するのに必要な複数の部品実装サイクルを特定でき、さらに、部品実装サイクルの実施順序および第1および第2部品移載装置41、42への割り当てを決めることができ、優先度管理リストを作成できる。実用的には、生産時間が短く効率的となるように予め検討し作成した優先度管理リストを制御コンピュータの記憶部に格納しておき、基板Kが特定された段階で記憶部から優先度管理リストを読み出す。
図3は、第1実施形態で用いる優先度管理リストの例を説明する図である。図示されるように、優先度管理リストは、優先度欄、装置欄、ホルダ欄、シーケンス欄の4欄からなる一覧表のイメージで作成されている。優先度欄には、一連番号からなる優先度が設定されている。各優先度に対応して、装置欄には第1および第2部品移載装置41、42のいずれかが設定されている。また、各装置欄に対応して、ホルダ欄には1個または2個のホルダ51A、51B、52A、52Bが設定されている。さらに、各ホルダ欄に対応して、シーケンス欄には各シーケンス1〜7が設定されている。各シーケンス1〜7は、実装する部品の種類、部品供給装置31、32上における採取位置、基板K上における装着位置などの情報を含んでいる。一覧表中の一つの優先度に規定される1個または2個のホルダおよびシーケンスが部品実装サイクルに相当している。なお、優先度1および2に規定されるマーク1およびマーク2のシーケンスは、部品を実装する動作ではなく、部品実装位置に搬入された基板Kの位置を認識する動作である。
図4は、図3に示された優先度管理リストが意味する移動目的地を説明する一覧表の図である。図示されるように、図3の優先度管理リストのホルダ欄およびシーケンス欄の情報は、各部品実装ヘッド51、52の移動目的地および移動順序の欄に置き換えることができる。この欄は、欄内の左側から右側へと順番に部品実装ヘッド51、52が移動する部品実装サイクルを示している。例えば、優先度3の段は、第1部品移載装置に割り当てられた部品実装サイクルを示し、まず第1部品供給装置31に移動して「ホルダ51Aで部品採取」し、二番目に「ホルダ51Bで部品採取」し、三番目に「第1画像取り込み装置」に移動して部品状態を確認し、四番目に基板上K上に移動して「ホルダ51Aで部品装着」し、五番目に「ホルダ51Bで部品装着」し、最後に第1部品供給装置31に戻るように部品実装ヘッド51が移動する。これらの動作は、記憶されている移動目的地の位置情報、例えばX−Y座標系で示される座標値の情報を用いて制御される。
図2に戻り、優先度設定ステップS2の次のサイクル選択ステップS3では、2台の部品移載装置41、42のいずれか一方が部品実装サイクルの実施を終了するごとに、優先度管理リストに基づいて、当該部品移載装置に割り当てられかつ優先度が終了した部品実装サイクルの優先度に続く部品実装サイクルを選択する。換言すれば、或る部品実装サイクルを終了するごとに、当該部品移載装置41、42に割り当てられたうちで未だ残っている最も優先度の高い部品実装サイクルを選択する。
当然ながら、初回のサイクル選択ステップS3では、第1部品移載装置41について優先度1の部品実装サイクルを選択し、第2部品移載装置42について優先度2の部品実装サイクルを選択する。また、後述するサイクル更新ステップS7で、終了した部品実装サイクルは削除される。例えば、第1部品移載装置41が図3中の優先度1のマーク1に相当する部品実装サイクルを終了するとこのサイクルが削除されるので、優先度3の部品実装サイクルを選択する。次に、第2部品移載装置42が優先度2のマーク2に相当する部品実装サイクルを終了するとこのサイクルが削除されるので、優先度4の部品実装サイクルを選択する。さらに、第1部品移載装置41が優先度3の部品実装サイクルを終了すると、優先度5の部品実装サイクルを選択する。以下、同様にして、2台の部品移載装置41、42のいずれかが部品実装サイクルの実施を終了するごとに、当該部品移載装置41、42に割り当てられたうちで未だ残っている最も優先度の高い部品実装サイクルを選択する。
次の干渉検出ステップS4では、選択した2個の部品実装サイクルにおける2台の部品移載装置41、42の部品実装ヘッド51、52の各移動予定範囲AR1、AR2が重なる干渉エリアARSを求める。図4で説明した移動目的地の位置情報を基にして、図1に示される各移動予定範囲AR1、AR2および干渉エリアARSを容易に求めることができる。なお、干渉エリアARSを求める際、後述するように、第1および第2部品実装ヘッド51、52の先端51H、52Hだけでなく、採取した部品のはみだしや安全距離を考慮して干渉エリアARSを求める。干渉検出ステップS4で干渉エリアがないときには無干渉時実装ステップS5に進み、干渉エリアがあるときには干渉時実装ステップS6に進む。
無干渉時実装ステップS5では、2台の部品移載装置41、42の部品実装ヘッド51、52相互間の干渉のおそれがないので、制御コンピュータは2個の部品実装ヘッド51、52を時間的に並行して駆動する。これにより、選択した2個の部品実装サイクルは並行して実施される。
干渉時実装ステップS6では、2台の部品移載装置41、42の部品実装ヘッド51、52相互間の干渉のおそれがあるので、制御コンピュータは干渉を避けるように制御する。すなわち、制御コンピュータは、まず、選択した2個の部品実装サイクルのうち優先度が高い高優先サイクルを実施するように一方の部品実装ヘッドを駆動する。これとともに時間的に並行して優先度が低い低優先サイクルの一部を実施するように他方の部品実装ヘッドを干渉エリアに進入させない範囲で駆動する。移動可能な範囲での動作が終了した後は、他方の部品実装ヘッドを待機させる。そして、高優先サイクルが終了した後に、他方の部品実装ヘッドを干渉エリアに進入させて低優先サイクルの残部を実施して終了させる。
例えば、図3に示される優先度4のシーケンス3および4と、優先度5のシーケンス5とが選択され、優先度4における移動予定範囲AR2、優先度5における移動予定範囲AR1、および干渉エリアARSが図1に示されたものである場合を考える。この場合、制御コンピュータは、まず、優先度4の高優先サイクルを実施するように第2部品移載装置42の部品実装ヘッド52を駆動して、図4の優先度4に示される「ホルダ52A、52Bで部品採取」、「第2画像取り込み装置」での部品状況確認、および「ホルダ52A、52Bで部品装着」を優先的に実施する。これととともに、時間的に並行して優先度5の低優先サイクルの一部を実施するように第1部品移載装置41の部品実装ヘッド51を干渉エリアARSに進入させない範囲で駆動する。具体的には、図4の優先度5に示される「ホルダ51Aで部品採取」、および「第1画像取り込み装置」での部品状況確認を行い、干渉エリアARSの境界まで詰め寄り動作する。そして、優先度4の高優先サイクルが終了した後に、第1部品移載装置41の部品実装ヘッド51を干渉エリアARSに進入させて「ホルダ51Aで部品装着」を実施して終了させる。
なお、低優先サイクルのなかに干渉エリアに進入せずに装着できる部品があれば、高優先サイクルに並行して装着動作を行うことは当然である。
無干渉時実装ステップS5または干渉時実装ステップS6で、いずれかの部品移載装置が部品実装サイクルを終了するとサイクル更新ステップS7に進む。サイクル更新ステップS7では、終了した部品実装サイクルを優先度管理リストから削除してサイクル選択ステップS3に戻る。このとき、優先度管理リストに部品実装サイクルが残っていなければ、所定の全部品の実装が終了しているので、後処理ステップS8に進む。
後処理ステップS8では、所定の全部品が実装された基板Kを基板搬送装置2が搬出し、制御コンピュータは生産実績枚数をカウントアップする。
以上説明した第1実施形態の部品実装機の部品実装方法では、設定した優先度の順序にしたがって部品実装サイクルが実施される。したがって、2個の部品実装ヘッド51、52の部品装着位置検出や動作時間・動作タイミングなどに微妙なばらつきがあっても、部品実装順序が入れ替わることがなくなる。また、2個の部品実装ヘッド51、52の各移動予定範囲が重なる干渉エリアARSがないときに2個の部品実装ヘッド51、52を時間的に並行して駆動し、干渉エリアARSがあるときに優先度が高い高優先サイクルを実施しつつ低優先サイクルの一部を実施するように駆動する。したがって、動作タイミングなどにばらつきがあっても、干渉エリアARSには高優先側のヘッドが常に先入し、また、低優先側のヘッドも待機時間を有効利用できる。以上の総合的な作用により、実際の生産時間が当初の予測から大きく変動してしまうことがなくなり、生産計画通りの実績を得ることができる。
次に、第1実施形態の応用例について説明する。応用例では、2台の部品移載装置41、42に割り当てられた部品実装サイクルの実施予定時間が大きく異なるときなどに、一方の部品移載装置に優先度の連続する2つの部品実装サイクルを割り当てて効率化を図っている。そして、優先度の連続する2つの部品実装サイクルを一括してまとまったものと考えて干渉エリアを求め、制御するようにしている。
図5は、連続実装サイクルがある場合の優先度管理リストの例を説明する図である。図示されるように、優先度iおよび(i+1)に第2部品移載装置42の部品実装サイクルとなるシーケンスjおよび(j+1)とシーケンス(j+2)とが連続して割り当てられている。そして、優先度(i−1)までの部品実装サイクルが終了すると、第2部品移載装置42に優先度iの高優先サイクルが割り当てられ、第1部品移載装置41に優先度(i+2)の低優先サイクルが割り当てられる。また、優先度(i+1)の部品実装サイクルは、第2部品移載装置42に割り当てられる連続実装サイクルとなる。
ここで、制御コンピュータは、サイクル選択ステップS3で優先度iの高優先サイクルおよび優先度(i+2)の低優先サイクルとともに優先度(i+1)の連続実装サイクルを選択する。さらに、干渉検出ステップS4で、高優先サイクルおよび連続実装サイクルを割り当てられた第2部品移載装置42の第2部品実装ヘッド52の移動予定範囲AR4と、低優先サイクルが割り当てられた第1部品移載装置41の第1部品実装ヘッド51の移動予定範囲AR3とが重なるエリアを干渉エリアARS2とする。
図6は、第1実施形態の部品実装機の部品実装方法の応用例を説明する図であり、図5に示される優先度管理リストに基づいて干渉エリアを求める方法を示している。図6に示される例で、第2部品実装ヘッド52の優先度iの高優先サイクルにおける移動予定範囲ARi、優先度(i+1)の連続実装サイクルにおける移動予定範囲AR(i+1)である。後者の方が第1部品実装ヘッド51側まで進むので、これが優先度iと優先度(i+1)を一括してまとまったものと考えたときの移動予定範囲AR4となる。一方、第1部品実装ヘッド51の優先度(i+2)の低優先サイクルにおける移動予定範囲AR3である。したがって、2つの移動予定範囲AR4、AR3の重なっている範囲が干渉エリアARS2となる。制御コンピュータは、第2部品実装ヘッド52が高優先サイクルおよび連続実装サイクルを実施している間を通して、第1部品実装ヘッド51を干渉エリアARS2に進入させない範囲で制御する。
図5および図6で説明した第1実施形態の応用例では、第2部品実装ヘッド52が高優先サイクルを終了して連続実装サイクルを開始する前に、干渉エリアARS2を再度求める必要がない。これに対し、高優先サイクルと連続実装サイクルとを一括しない場合には、高優先サイクル終了時に干渉エリアを再度求めることになる。図6の例では、第2部品実装ヘッド52が高優先サイクルから連続実装サイクルに移行する際に、干渉エリアARS2が図中のエリア拡大分ARXだけ拡がる。このとき、第1部品実装ヘッド51がエリア拡大分ARXに進入していると、拡大した干渉エリアARS2から抜け出る待避動作が必要となる。また、第1部品実装ヘッド51が待避動作を完了するまで、第2部品実装ヘッド52は干渉エリアARS2に進入できず無駄な待ち時間が生じる。
したがって、第1実施形態の応用例によれば、高優先サイクルが終了し連続実装サイクルに移行する時点での干渉エリアの再計算や、低優先側の待避動作、および待機動作完了を待つ高優先側の無駄な待ち時間がなくなり、生産時間の増加を抑制できて応用性に優れている。
さらに、第1実施形態の部品実装機の部品実装方法は、終了した部品実装サイクルで実装できなかった未装着部品が発生したとき、当該の未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ部品実装サイクルを設定し、このリカバリ部品実装サイクルを優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度位置に追加するリカバリステップを有する。例えば、画像取り込み装置47、48の画像処理エラーや部品供給装置の31、32の部品切れなどで、未装着部品が発生する場合が生じ得る。この場合、当該の未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ部品実装サイクルを設定し、装着できなかった側の部品移載装置に割り当てる。さらに、リカバリ部品実装サイクルを優先度管理リスト中の好ましい優先度位置、すなわち生産時間への影響が少ない位置に追加する。これにより、リカバリ部品実装サイクル以外のサイクルでは当初設定した優先度を守りつつ未装着部品をリカバリできるので、生産時間の増加を抑制でき応用性に優れている。
次に、第2実施形態の部品実装機の部品実装方法について説明する。第2実施形態では、2台の部品移載装置が交互に実施する複数の部品実装タスクに優先度を設定する。一方の部品移載装置が連続して実施する複数の部品実装サイクルを一つのタスクと考え、タスク単位で部品実装動作、優先度管理、および干渉エリアの算出を実施するようにしてもよい。第2実施形態の部品実装方法は、図1に示される部品実装機1に適用することができ、第1実施形態とは異なる制御コンピュータのプログラムにより実現される。図7は、第2実施形態で用いるタスク優先度管理リストの例を説明する図である。図7の第2実施形態のタスク優先度管理リストは、図5に示された第1実施形態の優先度管理リストに対応して、同じシーケンス(j−2)〜(j+4)範囲が示されている。
図7に示されるように、タスク優先度管理リストは、タスク優先度欄、装置欄、ホルダ欄、シーケンス欄の4欄からなる一覧表のイメージで作成されている。タスク優先度欄には、一連番号からなるタスク優先度が設定されている。各タスク優先度に対応して、装置欄には第1および第2部品移載装置41、42のいずれかが交互に設定されている。また、各装置欄に対応して、ホルダ欄には数量不定のホルダ51A、51B、52A、52Bが設定されている。さらに、各ホルダ欄に対応して、シーケンス欄にはシーケンス(j−2)〜(j+4)が設定されている。図7を図5と比較すれば明らかなように、第1実施形態で第2部品移載装置に割り当てられて優先度iおよび(i+1)で連続する2つの部品実装サイクルが、第2実施形態ではタスク優先度kの一つの部品実装タスクにまとめられている。タスク優先度kの部品実装タスクは、3つのホルダ欄をもち、ホルダ52Aを2回、ホルダ52Bを1回使用するタスクとなっている。
このように優先度が連続する複数の部品実装サイクルを一つの部品実装タスクと考えるようにしても、高優先サイクルおよび連続実装サイクルを考慮した第1実施形態の応用例と同様の効果が生じる。また、第2実施形態においても、優先度不定のリカバリ部品実装サイクルを設定してタスク優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度の部品実装タスクに含ませるリカバリステップにより、未装着部品の実装処理を行うことができる。

第1および第2実施形態において、2台の部品移載装置41、42の部品実装ヘッド51、52の移動予定範囲は、部品実装サイクルまたは部品実装タスクごとに一定であるとしているが、これに限定されない。すなわち、干渉時実装ステップで、2台の部品移載装置の部品実装ヘッドの移動予定範囲の少なくとも一方を部品実装動作の進捗に応じて削減し、干渉エリアを求め直すようにしてもよい。特に、高優先サイクルまたは高優先タスクを割り当てられた部品移載装置の部品実装ヘッドの移動予定範囲を削減し、干渉エリアを求め直すことが好ましい。なぜなら、高優先側の移動予定範囲の削減に応じて干渉エリアが狭められるため、低優先サイクルまたは低優先タスクを割り当てられた他の部品移載装置の部品実装ヘッドの移動可能範囲が拡大されて、低優先側の部品実装動作を効率化できるからである。
図8は、第3実施形態の部品実装機の部品実装方法を模式的に説明する図である。第3実施形態では、干渉時実装ステップで、部品移載装置の部品実装ヘッドの移動予定範囲を部品実装動作の進捗に応じて削減し、干渉エリアを求め直している。図8には、図1の部品実装機1と類似した構成の部品実装機10の第1および第2ヘッド移動レール61、62、第1および第2部品実装ヘッド71、72が示されており、図中のX方向およびY方向に移動する点は同じである。ただし、各部品実装ヘッド71、72は、図略の3個のホルダを有し、1回の部品実装サイクルで3個の部品を基板K1上に装着できる点が異なる。図中の基板K1上の装着位置P1、P2、P3は、第1部品実装ヘッド71に割り当てられた高優先サイクルで装着する部品の装着位置を示し、さらにこの順番で装着することを示している。同様に、基板K1上の装着位置P4、P5、P6は、第2部品実装ヘッド72に割り当てられた低優先サイクルで装着する部品の装着位置を示し、さらにこの順番で装着することを示している。
図8において、(1)は各部品実装ヘッド71、72が部品を吸着採取した後に図略の画像取り込み装置により部品状態を確認した時点の位置を示している。図8(1)中の矢印M1〜M4は、第1部品実装ヘッド71の移動予定経路を示している。また、第1部品実装ヘッド71の当初の移動予定範囲AR5は、最も相手ヘッド側の装着位置P2で決まっている。一方、第2部品実装ヘッド72の移動予定範囲AR6は、最も相手ヘッド側の装着位置P4で決まっている。2つの移動予定範囲AR5、AR6の重なる範囲が当初の干渉エリアARS3である。第3実施形態では、図8(2)〜(5)の時間的推移に示されるように、高優先側の第1部品実装ヘッド71の移動予定範囲AR5が部品実装動作の進捗に応じて削減され、干渉エリアARS3が求め直される。なお、図8(2)〜(5)では、各ヘッド移動レール61、62および各部品実装ヘッド71、72の移動元を破線で示し、移動先を実線で示している。
第3実施形態において、制御コンピュータは、以下に述べる制御を行う。まず、図8(1)から(2)にかけて、高優先側の第1部品実装ヘッド71は、矢印M1に示されるように移動して最初の装着位置P1で部品を装着する。これと時間的に並行して、低優先側の第2部品実装ヘッド71は、矢印M5に示されるように干渉エリアARS3に進入しない範囲で最初の装着位置P4に近づくように干渉エリアARS3の境界まで詰め寄り動作する。次に(2)から(3)にかけて、第1部品実装ヘッド71は、矢印M2に示されるように移動して二番目の装着位置P2で部品を装着する。一方、第2部品実装ヘッド72は静止して待機する。
次に(3)から(4)にかけて、第1部品実装ヘッド71は、矢印M3に示されるように移動して三番目の装着位置P3で部品を装着する。この部品実装動作の進捗に応じて第1部品実装ヘッド71の移動予定範囲が減少するので、制御コンピュータは第1部品実装ヘッド71の移動予定範囲AR5の情報を削減された範囲AR51に置き換える。さらに、制御コンピュータは干渉エリアARS3を求め直して、新しい狭められた干渉エリアARS4とする。干渉エリアARS3が狭められたことにより第2部品実装ヘッド72の移動可能範囲が拡大されるので、第2部品実装ヘッド72は、矢印M6に示されるように狭められた干渉エリアARS4の境界までさらに詰め寄り動作する。
次に(4)から(5)にかけて、第1部品実装ヘッド71は、矢印M4に示されるように移動して図略の部品供給装置に戻り、部品実装サイクルを終了する。そして、第1部品実装ヘッド71について新しい部品実装サイクルが選択され、新しい移動予定範囲AR7を用いて新しい干渉エリアARS5が求められるが、今度は第1部品実装ヘッド71が低優先側となって立場が逆転する。したがって、高優先側となった第2部品実装ヘッド72は、矢印M7に示されるように新しい干渉エリアARS5を優先的に移動して装着位置P4で部品を装着し、続けて装着位置P5、P6で部品を装着する。この部品実装動作の進捗に応じて第2部品実装ヘッド72の移動予定範囲が削減され、さらに、干渉エリアARS5が求め直されて狭められる。この間、低優先側となった第1部品実装ヘッド71は、新しい干渉エリアARS5に進入しない範囲で動作する。以下、第1および第2部品実装ヘッド71、72の優先度は、交互に切り替わる。
なお、図8(2)〜(4)で、低優先側の第2部品実装ヘッド72が干渉エリアARS3や狭められた干渉エリアAR4に進入せずに装着できる部品があれば、高優先側の第1部品実装ヘッド71と並行して装着動作を行うことは当然である。
第3実施形態では、高優先側の第1部品実装ヘッド71の部品実装動作の進捗に応じて干渉エリアARS3が狭められる。したがって、低優先側の第2部品実装ヘッド72は待機中に干渉エリアARS3の境界ぎりぎりまで詰め寄り動作し、すぐに装着動作に移行できるので、部品実装動作を効率化できる。さらに、第2部品実装ヘッド72が削減された干渉エリアARS4に進入せずに装着できる部品があれば、一層効率的になる。
次に、干渉検出ステップS4における干渉エリアの求め方について説明する。図9は、第1〜第3実施形態の干渉検出ステップで共通な干渉エリアの求め方を模式的に説明する図である。図9は、図1に類似した第1および第2ヘッド移動レール63、64、第1および第2部品実装ヘッド73、74を示したもので、説明を簡明にするために各部品実装ヘッド73、74は一つのホルダ51A、52Aを有するものとしている。図9には、部品実装のために第1および第2部品実装ヘッド73、74が最も相手ヘッド側まで進んだ位置が示されている。ホルダ51A、52Aはそれぞれ、部品P7、P8を吸着採取している。部品P7、P8が大きい場合には、図示されるように部品実装ヘッド73、74の先端73H、74Hをはみ出す。そのはみ出し量は、部品P7、P8の寸法、回転、および位置オフセットに依存する。
そこで、各部品実装ヘッド73、74の寸法に加え、各部品実装ヘッド73、74に採取される部品P7、P8の寸法、回転、および位置オフセットを考慮する。具体的には、各部品実装ヘッド73、74の先端73H、74Hが到達する最も相手ヘッド側の位置h1、h2、および各部品実装ヘッド73、74に採取される部品P7、P8が到達し得る最も相手ヘッド側の位置h3、h4のうち、より相手ヘッド側まで進む一方を最相手ヘッド側位置側H1、H2とする。図9のように部品P1、P2がはみ出す場合は、部品P1、P2が到達し得る位置h3、h4が最相手ヘッド側位置H1、H2となる。
さらに、2個の前記部品実装ヘッド73、74の各移動予定範囲の少なくとも一方を所定の安全距離DS分だけ相手ヘッド側に拡げる。安全距離DSは、基板上における装着位置の制御誤差などを考慮し、誤差よりも大きめに設定する。図9では、両部品実装ヘッド73、74の最相手ヘッド側位置側H1、H2の間隔がちょうど安全距離DS分となっており、干渉エリアが生じないぎりぎりの位置関係になっている。
上述の実施形態の干渉エリアの求め方によれば、安全距離DSを見込んで干渉エリアを求めることができ、各部品実装ヘッド73、74からはみだした部品P1、P2の間には最小でも安全距離DS分の間隔が確保される。したがって、大きな部品P1、P2が部品実装ヘッド73、74からはみ出し、さらに、部品P1、P2の装着位置の制御誤差などがあっても、より確実に干渉を回避できる。
なお、実施形態の説明では部品移載装置41、42は2台としたが、これに限定されず3台以上であってもよい。また、実装対象となる基板K、K1は1枚としたが、部品実装位置に複数枚の基板を位置決めして部品実装を行うようにしてもよい。その他、本発明は様々な応用、変形が可能である。
1、10:部品実装機
2:基板搬送装置 31、32:部品供給装置
41、42:第1および第2部品移載装置 43、44:固定レール
45、46:第1および第2ヘッド移動レール
47、48:第1および第2画像取り込み装置
51:第1部品実装ヘッド 51H:先端 51A、51B:ホルダ
52:第2部品実装ヘッド 52H:先端 52A、52B:ホルダ
61、63:第1ヘッド移動レール 62、64:第2ヘッド移動レール
71、73:第1部品実装ヘッド 72、74:第2部品実装ヘッド
K、K1:基板
AR1〜AR7、ARi、AR(i+1):移動予定範囲
ARS、ARS2、ARS3、ARS5:干渉エリア
ARS4:狭められた干渉エリア ARX:エリア拡大分
P1〜P6:装着位置 P7、P8:部品
H1、H2:最相手ヘッド側位置 DS:安全距離

Claims (9)

  1. 基板を部品実装位置に搬入し、位置決めし、搬出する基板搬送装置と、複数種類の部品を供給する部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して位置決めされた前記基板上に装着する部品実装ヘッドおよび該部品実装ヘッドを駆動するヘッド駆動機構をそれぞれ有する複数の部品移載装置と、該複数の部品移載装置を関連付けて制御する制御装置と、を備える部品実装機の部品実装方法であって、
    前記部品移載装置が前記部品を前記部品供給装置から採取し前記位置決めされた基板上に移動して装着し、前記部品供給装置上に戻る複数の部品実装サイクルに一連の優先度を設定するとともに、前記複数の部品移載装置に前記複数の部品実装サイクルを割り当てた優先度管理リストを作成する優先度設定ステップと、
    前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装サイクルの実施を終了するごとに、前記優先度管理リストに基づいて、当該部品移載装置に割り当てられかつ前記優先度が終了した部品実装サイクルの優先度に続く部品実装サイクルを選択するサイクル選択ステップと、
    それぞれの部品移載装置について選択した部品実装サイクルにおける前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なる干渉エリアを求める干渉検出ステップと、
    前記干渉エリアがないときに、前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドを時間的に並行して駆動することにより、前記選択した部品実装サイクルを実施して終了させる無干渉時実装ステップと、
    前記干渉エリアがあるときに、前記選択した部品実装サイクルのうち優先度が高い高優先サイクルを実施するようにいずれかの部品実装ヘッドを駆動するとともに、時間的に並行して優先度が低い低優先サイクルの一部を実施するように他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させない範囲で駆動し、前記高優先サイクルが終了した後に前記他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させて前記低優先サイクルの残部を実施して終了させる干渉時実装ステップと、
    前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装サイクルの実施を終了すると、該終了した部品実装サイクルを前記優先度管理リストから削除して前記サイクル選択ステップに戻るサイクル更新ステップと、
    を有することを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  2. 請求項1において、前記高優先サイクルが割り当てられたいずれかの部品移載装置に、前記優先度が前記高優先サイクルより低く前記低優先サイクルより高い連続実装サイクルが割り当てられているとき、前記サイクル選択ステップで前記高優先サイクルおよび低優先サイクルとともに前記連続実装サイクルを選択し、
    前記干渉検出ステップで、前記高優先サイクルおよび前記連続実装サイクルが割り当てられたいずれかの前記部品実装ヘッドの移動予定範囲と前記低優先サイクルが割り当てられた他の前記部品実装ヘッドの移動予定範囲とが重なるエリアを前記干渉エリアとすることを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  3. 請求項1または2において、終了した部品実装サイクルで実装できなかった未装着部品が発生したとき、該未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ部品実装サイクルを設定し、該リカバリ部品実装サイクルを前記優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度位置に追加するリカバリステップを有することを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  4. 基板を部品実装位置に搬入し、位置決めし、搬出する基板搬送装置と、複数種類の部品を供給する部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して位置決めされた前記基板上に装着する部品実装ヘッドおよび該部品実装ヘッドを駆動するヘッド駆動機構をそれぞれ有する複数の部品移載装置と、該複数の部品移載装置を関連付けて制御する制御装置と、を備える部品実装機の部品実装方法であって、
    前記複数の部品移載装置が順番に実施する複数の部品実装タスクに一連の優先度を設定した優先度管理リストを作成する優先度設定ステップと、
    前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装タスクの実施を終了するごとに、前記優先度管理リストに基づいて、当該部品移載装置に割り当てられかつ前記複数の部品移載装置が続けて実施する前記優先度が連続する部品実装タスクを選択するタスク選択ステップと、
    それぞれの部品移載装置について選択した部品実装タスクにおける前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なる干渉エリアを求める干渉検出ステップと、
    前記干渉エリアがないときに、前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドを時間的に並行して駆動することにより、前記選択した部品実装タスクを実施して終了させる無干渉時実装ステップと、
    前記干渉エリアがあるときに、前記選択した部品実装タスクのうち優先度が高い高優先タスクを実施するようにいずれかの部品実装ヘッドを駆動するとともに、時間的に並行して優先度が低い低優先タスクの一部を実施するように他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させない範囲で駆動し、前記高優先タスクが終了した後に前記他の部品実装ヘッドを前記干渉エリアに進入させて前記低優先タスクの残部を実施して終了させる干渉時実装ステップと、
    前記複数の部品移載装置のいずれかが部品実装タスクの実施を終了すると、終了した部品実装タスクを前記優先度管理リストから削除して前記タスク選択ステップに戻るタスク更新ステップと、
    を有することを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  5. 請求項4において、各前記部品実装タスクは、各前記部品移載装置が前記部品を前記部品供給装置から採取し前記位置決めされた基板上に移動して装着し、前記部品供給装置上に戻る部品実装サイクルを1個または複数個含むことを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  6. 請求項5において、選択したそれぞれの部品実装タスクに含まれる前記部品実装サイクルにおける前記複数の部品移載装置の前記部品実装ヘッドの各移動予定範囲が重なるエリアを前記干渉エリアとすることを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  7. 請求項5または6において、終了した部品実装サイクルで実装できなかった未装着部品が発生したとき、該未装着部品を実装する優先度不定のリカバリ部品実装サイクルを設定し、該リカバリ部品実装サイクルを前記優先度管理リスト中の生産時間への影響が少ない優先度の部品実装タスクに含ませるリカバリステップを有することを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項において、前記干渉検出ステップで、前記複数の部品移載装置の各部品実装ヘッドの寸法に加え、前記各部品実装ヘッドに採取される部品の寸法、回転、および位置オフセットを考慮した各移動予定範囲が重なる前記干渉エリアを求めることを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
  9. 請求項8において、前記各部品実装ヘッドが最も相手ヘッド側まで進んだときに前記各部品実装ヘッドの先端が到達する最も相手ヘッド側の位置、および前記各部品実装ヘッドに採取される部品が到達し得る最も相手ヘッド側の位置を考慮して前記各部品実装ヘッドの前記各移動予定範囲を定め、さらに、複数の前記部品実装ヘッドの前記各移動予定範囲の少なくとも一つを所定の安全距離分だけ相手ヘッド側に拡げることを特徴とする部品実装機の部品実装方法。
JP2010052925A 2010-03-10 2010-03-10 部品実装機の部品実装方法 Active JP5506465B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010052925A JP5506465B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 部品実装機の部品実装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010052925A JP5506465B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 部品実装機の部品実装方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011187797A JP2011187797A (ja) 2011-09-22
JP5506465B2 true JP5506465B2 (ja) 2014-05-28

Family

ID=44793701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010052925A Active JP5506465B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 部品実装機の部品実装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5506465B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7082582B2 (ja) 2018-01-30 2022-06-08 三洋化成工業株式会社 粘着剤用活性エネルギー線硬化性組成物及び硬化物

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011249611A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Panasonic Corp 部品実装方法および部品実装機
JP6054662B2 (ja) * 2012-07-18 2016-12-27 ヤマハ発動機株式会社 電子部品の実装システム
JP6086668B2 (ja) * 2012-07-31 2017-03-01 富士機械製造株式会社 実装機
KR101941936B1 (ko) * 2013-11-27 2019-01-24 한화에어로스페이스 주식회사 Smt 설비 이상 감시 및 예측 시스템 및 그의 동작 방법
JP6293465B2 (ja) * 2013-11-29 2018-03-14 ヤマハ発動機株式会社 電子部品装着装置
JP2018064019A (ja) 2016-10-12 2018-04-19 富士機械製造株式会社 装着処理の最適化装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH066072A (ja) * 1992-06-23 1994-01-14 Fujitsu Ltd プリント板ユニットのマニュアル実装方法およびマニュアル実装指示装置
JP2001077597A (ja) * 1999-09-02 2001-03-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子部品の実装方法
JP3898443B2 (ja) * 2000-12-27 2007-03-28 株式会社日立ハイテクインスツルメンツ 電子部品装着装置
JP4643425B2 (ja) * 2005-02-07 2011-03-02 パナソニック株式会社 部品実装順序決定方法
JP5103238B2 (ja) * 2008-03-25 2012-12-19 株式会社日立ハイテクインスツルメンツ 電子部品装着装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7082582B2 (ja) 2018-01-30 2022-06-08 三洋化成工業株式会社 粘着剤用活性エネルギー線硬化性組成物及び硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011187797A (ja) 2011-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5506465B2 (ja) 部品実装機の部品実装方法
JP6267127B2 (ja) 段取り替え方法および段取り替え装置
JP4996634B2 (ja) 実装条件決定方法および実装条件決定装置
CN111479404B (zh) 一种基于混合遗传算法的led贴片机拾贴路径优化方法
JP6086668B2 (ja) 実装機
JP4943294B2 (ja) 部品実装機のフィーダ配置最適化方法
KR101152219B1 (ko) 전자 부품의 실장 방법 및 전자 부품의 실장기
JP2022020015A (ja) 装着処理の最適化装置
EP3220730B1 (en) Control device for electronic component attaching device
JP3516600B2 (ja) 配列データ最適化方法、最適化装置、部品実装機、及び配列データ最適化プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
EP1676474A1 (en) Apparatus for determining support member layout patterns
JP5145200B2 (ja) 部品実装装置および部品実装方法
JP4643425B2 (ja) 部品実装順序決定方法
JP2021044425A (ja) 生産計画作成装置及びそれを備えた部品実装システム
JP2008277772A (ja) 基板製造方法
JP5433638B2 (ja) 開発支援方法及びプログラム
JP2015207686A (ja) 部品配置決定方法および部品配置決定装置
JP6211464B2 (ja) 部品実装方法、部品実装装置
JP4156210B2 (ja) 電子部品実装装置における生産用データ作成装置および生産用データ作成方法
Hai-Ming et al. A heuristic optimization algorithm for multi-head mounter
JP4744321B2 (ja) 部品実装方法
JP6420582B2 (ja) 実装設定装置及び実装設定方法
JP4891290B2 (ja) 実装条件決定方法
JP4278560B2 (ja) 部品実装順序最適化方法、部品実装順序最適化装置、部品実装装置、及び部品実装順序最適化方法実行用プログラム
JP2008251587A (ja) 部品実装装置及び部品実装方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5506465

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250