JP5505840B2 - 耐久性に優れた透明導電フイルム - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパネル、太陽電池、有機EL等に用いる低抵抗型透明電極として使用可能な透明導電フイルムに関し、特に耐久性に優れた透明導電フイルムに関する。
従来、タッチパネル等の低抵抗型透明電極として使用可能な透明導電フイルムであって、透明性とペン摺動耐久性に優れた透明導電フイルムが知られている。
特許文献1には、透明基体(1)上に、透明導電性金属酸化物からなる抵抗膜層(2)、二酸化ケイ素よりなる薄膜層(3)、及び透明導電性金属酸化物からなる抵抗膜層(4)が順次形成された抵抗膜型透明タッチパネル用電極部材(透明導電フイルム)が記載されている。
また、上記透明導電性金属酸化物としては、酸化インジウム薄膜、酸化インジウムに酸化スズをドープした薄膜(ITO薄膜)等が使用できる旨、抵抗膜層(2)と抵抗膜層(4)とは同種の透明導電性金属酸化物を使用するのが好ましい旨も記載されている。
さらに、上記抵抗膜層(2)、二酸化ケイ素(SiO)よりなる薄膜層(3)、及び抵抗膜層(4)が、透明基材上にこの順に形成されていることにより、透明性とペン摺動耐久性に優れたものとなる旨、抵抗膜層(2)と抵抗膜層(4)との間に、本来であれば電気絶縁性を有する二酸化ケイ素よりなる薄膜層(3)が存在するにもかかわらず、該二酸化ケイ素よりなる薄膜層(3)が導電性を発現するため、抵抗膜層(2)、二酸化ケイ素よりなる薄膜層(3)、及び抵抗膜層(4)全体が導電性を有する旨、さらに抵抗膜層(2)の厚さを厚くしておけばタッチパネルとして必要な電気抵抗は該層で得られるため、仮に抵抗膜層(4)が抵抗膜層(2)よりもかなり薄い厚さでもタッチパネルとしての機能は問題なく発現する旨が記載されている。
特許第4132191号公報
しかし、上記特許文献1記載の抵抗膜型透明タッチパネル用電極部材には、耐熱性や耐湿熱性などの耐久性に劣るという欠点があった。
具体的には、一般的に透明導電フイルムをタッチパネル用に使用する場合には、耐熱性試験(温度60℃の環境下で3000時間放置)、及び耐湿熱性試験(温度60℃、湿度95%の環境下で3000時間放置)で、透明導電フイルムの表面抵抗率(Ω/□)が試験の前後でほとんど変化しない(変化率10%以下である)ことが必要である。
しかし、上記特許文献1記載の抵抗膜型透明タッチパネル用電極部材は、上記試験をクリアできないという問題があった。
本発明は、上記欠点を解決したものであり、耐久性に優れた透明導電フイルムを提供するものである。
尚、本発明においては、上記耐熱性試験、及び耐湿熱性試験に替えて、該試験の評価と同等の評価を得られる促進試験である、耐熱性促進試験(温度80℃の環境下で500時間放置)、及び耐湿熱性促進試験(温度85℃、湿度85%の環境下で500時間放置)で耐久性を評価した。
[1]本発明は、プラスチックフイルムの片面に、少なくとも、透明導電層(A−1)、屈折率1.2〜1.5である低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が順次形成されている透明導電フイルムにおいて、プラスチックフイルムと透明導電層(A−1)との間に、プラスチックフイルム側から、SiOx(x=1.0 〜1.8)薄膜層(C−1)、及びSiO 薄膜層(C−2)が順次形成されたものであるケイ素酸化物薄膜層(C)が形成されていることを特徴とする透明導電フイルムである。
[2]本発明は、低屈折率薄膜層(B)が、SiO 薄膜層(B)である上記[1]記載の透明導電フイルムである。
[3]本発明は、 透明導電層(A−2)の厚さが、透明導電層(A−1)の厚さ以下である上記[1]、又は[2]記載の透明導電フイルムである。
[4]本発明は、プラスチックフイルムとケイ素酸化物薄膜層(C)との間に樹脂からなるハードコート層が形成されている上記[1]〜[3]何れか記載の透明導電フイルムである。
[5]本発明は、少なくとも、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が回路状に形成されている上記[1]〜[4]何れか記載の透明導電フイルムである。
本発明の透明導電フイルムは、プラスチックフイルムの片面に、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が順次形成されている透明導電フイルムにおいて、プラスチックフイルムと透明導電層(A−1)との間にケイ素酸化物薄膜層(C)が形成されているので、耐熱性促進試験(温度80℃の環境下で500時間放置)、及び耐湿熱性促進試験(温度85℃、湿度85%の環境下で500時間放置)の前後で、表面抵抗率(Ω/□)がほとんど変化せず(変化率10%以下)耐久性に優れている。
本発明の透明導電フイルムの一例を示す一部拡大断面図であり、プラスチックフイルム1の片面に、ケイ素酸化物薄膜層(C)2、透明導電層(A−1)3、低屈折率薄膜層(B)4、及び透明導電層(A−2)5が順次全面に形成されている。 本発明の透明導電フイルムの一例を示す一部拡大断面図であり、プラスチックフイルム1の片面に、ハードコート層6、ケイ素酸化物薄膜層(C)2、透明導電層(A−1)3、低屈折率薄膜層(B)4、及び透明導電層(A−2)5が順次全面に形成されており、かつケイ素酸化物薄膜層(C)2が、プラスチックフイルム1側から順にSiOx(x=1.0 〜1.8)薄膜層(C−1)2−a、SiO薄膜層(C−2)2−bが形成されている。 本発明の透明導電フイルムの一例を示す一部拡大断面図であり、プラスチックフイルム1の片面に、ハードコート層6、ケイ素酸化物薄膜層(C)2が順次全面に形成され、その上に透明導電層(A−1)3、低屈折率薄膜層(B)4、及び透明導電層(A−2)5が順次回路状に形成されており、かつケイ素酸化物薄膜層(C)2が、プラスチックフイルム1側から順にSiOx(x=1.0 〜1.8)薄膜層(C−1)2−a、SiO薄膜層(C−2)2−bが形成されている
本発明の透明導電フイルムに使用するプラスチックフイルムはポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリエチレンナフタレートフイルム、ポリプロピレンフイルム、アクリルフイルム、ポリカーボネートフイルム、フッ素フイルム等が使用できるが、中でも耐熱性等の点からポリエチレンテレフタレートフイルムが好ましい。
プラスチックフイルムの厚さは、10〜300μmが好ましく、50〜260μmがより好ましい。
厚さが、10μmより薄いと、特にタッチパネルに使用した場合に、指やペン等で入力する際にプラスチックフイルムの強度が十分ではないため、透明導電フイルムの変形が大きくなりすぎて透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)にクラックが生じ、その結果表面抵抗率が不安定となるので好ましくない。
また、透明導電フイルムがカールしてしまい、その結果、透明導電フイルムをタッチパネルに組み込むなどの後作業で、作業性が悪くなるので好ましくない。
厚さが、300μmより厚いと、特にタッチパネルに使用した場合に、指やペン等で入力する際、透明導電フイルムに荷重をかけて相対する透明導電フイルムに接触させるために必要以上に荷重をかけなければならない問題が生じたり、また透明導電フイルムのコストも上がるため好ましくない。
本発明の透明導電フイルムに形成される透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)は何れも、透明な導電性金属酸化物の薄膜からなり、本発明の透明導電フイルムに導電性を付与する役割を果たすものである。
透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)に使用する透明な導電性金属酸化物薄膜としては、酸化インジウム薄膜、酸化スズ薄膜、酸化亜鉛薄膜、酸化カドミウム薄膜、酸化インジウムに酸化スズをドープした薄膜(ITO薄膜)等、従来透明導電フイルムの透明導電層として使用されている導電性金属酸化物薄膜が使用できる。
中でも、導電性に優れたITO薄膜が特に好ましい。
透明導電層(A−2)は、本発明の透明導電フイルムの最表層に形成され、また透明導電層(A−1)は、後で詳述する低屈折率薄膜層(B)の透明導電層(A−2)が形成されている側と反対面側に形成される。
従って、透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)の間に低屈折率薄膜層(B)が形成される。
低屈折率薄膜層(B)は、本来電気絶縁性を有するが、本発明においては透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)間の導電性を阻害せず電気絶縁性を有しないため、本発明の透明導電フイルムの表面抵抗率は、最表層の透明導電層(A−2)自体が本来有する表面抵抗率とはならず、透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)の両層を合わせたあたかも単層の表面抵抗率となる。
例えば、本発明の透明導電フイルムが、プラスチックフイルム側から順に、厚さ45nmの透明導電層(A−1)、厚さ50nmの低屈折率薄膜層(B)、及び厚さ15nmの透明導電層(A−2)が形成されたものである場合、表面抵抗率は、厚さ15nmの透明導電層(A−2)が有する表面抵抗率ではなく、厚さ45nmの透明導電層(A−1)、及び厚さ15nmの透明導電層(A−2)を合わせた、厚さ60nmのあたかも単層の透明導電層の表面抵抗率を有するものとなるのである。
このように、透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)の間に形成された低屈折率薄膜層(B)が、透明導電層(A−1)の導電性を阻害しない理由ははっきりしないが、低屈折率薄膜層(B)上に透明導電層(A−2)を形成する際に、透明導電層(A−2)の一部が、すなわち透明導電層(A−2)を形成するための材料である透明な導電性金属酸化物の一部が、低屈折率薄膜層(B)の内部に拡散侵入すると推測することもできる。
透明導電層(A−1)は、本発明の透明導電フイルムが有する表面抵抗率の大部分を決定する役割を果たすものであり、その表面抵抗率は大よそ5〜1000Ω/□が好ましい。
また、厚さは、上記表面抵抗率を有する程度の厚さであればよく、使用する金属酸化物薄膜層の種類にもよるが大よそ10〜800nmが好ましい。
厚さが10nmより薄いと、所望の導電性を安定して得られないので好ましくない。
厚さが800nmより厚いと、透明導電層(A−1)及び透明導電層(A−2)にクラックが生じて導電性が悪くなる場合があるので好ましくない。
透明導電層(A−2)は、タッチパネルとして使用する際に指やペン等で軽く触れても、瞬時にかつ正確に、対向する電極(対向する本発明の透明導電フイルム)表面に電流を流す役割、すなわち電極の接点としての役割を果たすものである。
従って、上記役割を果たせる程度の導電性があれば足り、厚さは、使用する金属酸化物薄膜層の種類にもよるが大よそ5〜800nmが好ましい。
しかし、前記の通り、透明導電層(A−1)は、本発明の透明導電フイルムが有する表面抵抗率の大部分を決定する役割を果たすものであること、さらには本発明の透明導電フイルムの表面抵抗率は、透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)の両層を合わせたあたかも単層の表面抵抗率となることから、透明導電層(A−2)の厚さを必要以上に厚くする必要はなく、またコストも高くなることから、透明導電層(A−2)の厚さは、透明導電層(A−1)の厚さ以下であるのが好ましい。
透明導電層(A−2)の厚のより好ましい範囲は5〜20nmである。
透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)の厚さの比率は、透明導電フイルムの所望の表面抵抗率により適宜決定すればよい。
本発明の透明導電フイルムに形成される低屈折率薄膜層(B)は、透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)の間に形成され、本発明の透明導電フイルムの透明性を向上する役割を果たすものである。
上記役割を果たすためには、屈折率が1.2〜1.5で、厚さが20〜100nmであるのが好ましい。
低屈折率層(B)は、上記屈折率と厚さの範囲を満足する層であれば特に制限はなく、SiO薄膜層などの無機酸化物薄膜層、MgF2薄膜層などの無機化合物薄膜層、フッ素系樹脂やシリコーン系樹脂などの樹脂からなる樹脂薄膜層等が使用できる。
特に、透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)間の導電性を阻害しない点や、耐熱性、耐湿熱性の点から、低屈折率層(B)をSiO薄膜層(B)としておくのが好ましい。
尚、低屈折率層(B)は、前記の通り基本的に電気絶縁性を有するものであるが、上記屈折率を満足する範囲内であれば、ポリチオフェン系、ポリアセリレン系、ポリアニリン系、ポリピロール系等の導電性ポリマーや、樹脂にITOや酸化スズなどの透明導電性微粒子を混入した導電性樹脂薄膜層であっても構わない。
尚、低屈折率薄膜層(B)をSiO薄膜層(B)とした場合、SiO薄膜層(B)は、必ずしもSiに対するOの比率が厳密に1:2である必要はなく、上記屈折率を満足する範囲で、Siに対するOの比率が多少大きくなったり小さくなったりしているものも、本発明のSiO薄膜層(B)に含まれる。
本発明の透明導電フイルムに形成されるケイ素酸化物薄膜層(C)は、プラスチックフイルムと透明導電層(A−1)との間に形成され、本発明の透明導電フイルムの耐久性を向上する役割を果たすものである。
尚、本発明の透明導電フイルムを特にタッチパネルに使用した場合に、指やペン等での入力を繰り返すと、透明導電層(A−1)や透明導電層(A−2)にクラックが発生するなどして導電性が不安定となるが、導電性の安定を目的として、本発明の透明導電フイルムのプラスチックフイルム上に、樹脂からなるハードコート層を形成してもよく、その場合には、ケイ素酸化物薄膜層(C)は該ハードコート層と透明導電層(A−1)との間に形成される。
ハードコート層に使用する樹脂は、該ハードコート層が鉛筆硬度2H以上になるものが好ましく、メラミン系樹脂、紫外線硬化型アクリル系樹脂等の樹脂が使用でき、厚さは、1〜7μmが好ましい。
ケイ素酸化物薄膜層(C)は、単層でもよく、2層としても構わない。
ケイ素酸化物薄膜層(C)を単層とする場合には、SiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層とするのが好ましい。
SiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層の厚さは、SiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層が黄色に着色することを防止する点から、さらに本発明の透明導電フイルムの可視光透過率が下がり透明性が悪くなることを防止する点から5〜200nmが好ましい。
また、ケイ素酸化物薄膜層(C)を2層とする場合には、プラスチックフイルム側から、SiOx(x=1.0〜1.8)薄膜層(C−1)、及びSiO薄膜層(C−2)が順次形成された構成とするのが好ましい。
SiOx(x=1.0〜1.8)薄膜層(C−1)、及びSiO薄膜層(C−2)の厚さも、上記SiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層と同様の点から、何れも5〜200nmが好ましい。
ここで、SiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層や、SiOx(x=1.0〜1.8)薄膜層(C−1)は、xの値が上記範囲内でひとつの数字で表せる均一な薄膜層であってもよく、あるいはxの値が上記範囲内にあるものの、該薄膜層の厚さ方向や面方向で異なった(例えば、厚さ方向や面方向でxの値が除々に増加したり減少したりして変化している)不均一な薄膜層であってもよい。
また、SiO薄膜層(C−2)は、必ずしもSiに対するOの比率が厳密に1:2である必要はなく、Siに対するOの比率が多少大きくなったり小さくなったりしているものも、本発明のSiO薄膜層(C−2)に含まれる。
前記した通り、低屈折率薄膜層(B)は、透明導電層(A−1)、及び透明導電層(A−2)の間に形成され、本発明の透明導電フイルムの透明性を向上する役割を果たすものであるが、ケイ素酸化物薄膜層(C)の屈折率を特定の範囲としておけば、本発明の透明導電フイルムの透明性をより向上することができるので好ましい。
具体的には、ケイ素酸化物薄膜層(C)がSiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層単層である場合には、SiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層の屈折率を1.2〜1.8の範囲にしておけば、また、ケイ素酸化物薄膜層(C)がSiOx(x=1.0〜1.8)薄膜層(C−1)、及びSiO薄膜層(C−2)の2層である場合には、SiOx(x=1.0〜1.8)薄膜層(C−1)の屈折率を1.6〜1.8の範囲に、SiO薄膜層(C−2)の屈折率を1.2〜1.5の範囲にしておけば、本発明の透明導電フイルムの透明性がより向上するものである。
透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)であるSiO薄膜層(B)、透明導電層(A−2)、ケイ素酸化物薄膜層(C)であるSiOx(x=1.0〜2.0)薄膜層、SiOx(x=1.0〜1.8)薄膜層(C−1)、及びSiO薄膜層(C−2)の形成方法は、従来公知の形成方法が使用でき、真空蒸着法、スパッタリング蒸着法、電子ビーム蒸着法、CVD法等の蒸着法や、ゾル−ゲル法などのコーティング法等が使用できる。
また、本発明の透明導電フイルムをタッチパネルだけでなく、太陽電池や有機EL等の透明電極用に使用可能とするために、少なくとも、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を回路状に形成しておいても構わない。
少なくとも、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を回路状に形成した本発明の透明導電フイルムを製造する方法として、例えば、プラスチックフイルムの片面に、ハードコート層、及びケイ素酸化物薄膜層(C)を順次全面に形成した後、該ケイ素酸化物薄膜層(C)上に回路を形成する部分以外の部分に水溶性樹脂層を形成し、その上から、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を順次全面に形成した後、水に浸漬するなどして、水溶性樹脂層と該水溶性樹脂層上の透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を除去するとともに、水溶性樹脂層が形成されていない部分(回路状)の透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を残存させることにより、プラスチックフイルムの片面に、ハードコート層、及びケイ素酸化物薄膜層(C)が順次全面に形成された上に、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が順次回路状に形成された透明導電フイルムを製造する方法が挙げられる。
あるいは、プラスチックフイルムの片面に、ハードコート層を全面に形成した後、ハードコート層上に回路を形成する部分以外の部分に水溶性樹脂層を形成し、その上から、ケイ素酸化物薄膜層(C)、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を順次全面に形成した後、水に浸漬するなどして、水溶性樹脂層と該水溶性樹脂層上のケイ素酸化物薄膜層(C)、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を除去するとともに、水溶性樹脂層が形成されていない部分(回路状)のケイ素酸化物薄膜層(C)、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を残存させることにより、プラスチックフイルムの片面に、ハードコート層が全面に形成された上に、ケイ素酸化物薄膜層(C)、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が順次回路状に形成された透明導電フイルムを製造する方法が挙げられる。
さらには、プラスチックフイルム上あるいはハードコート層上に、ケイ素酸化物薄膜層(C)、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を順次全面に形成した後、酸などの薬品やレーザーを使用して、少なくとも、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)を回路状に除去(エッチング)する方法により、上記のように、少なくとも、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が回路状に形成された本発明の透明導電フイルムを製造することができる。
[実施例]
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの片面に、ケイ素酸化物薄膜層(C)として厚さ55nmのSiOx(x=1.7)薄膜層(C−1)、及び厚さ10nmのSiO薄膜層(C−2)をスパッタリング蒸着法にて形成し、次に透明導電層(A−1)として厚さ45nmのITO薄膜層をスパッタリング蒸着法にて形成し、次に低屈折率薄膜層(B)として厚さ50nmのSiO薄膜層(B)をスパッタリング蒸着法にて形成し、さらに透明導電層(A−2)として厚さ14nmのITO薄膜層をスパッタリング蒸着法にて形成し、本発明の透明導電フイルムを得た。
尚、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に形成した各層は、全てポリエチレンテレフタレートフイルム上に全面に形成した。
[比較例]
実施例のケイ素酸化物薄膜層(C)である、SiOx(x=1.7)薄膜層(C−1)、及びSiO薄膜層(C−2)を形成しなかったこと以外は実施例と同様にして、透明導電フイルムを得た。
実施例の本発明の透明導電フイルム、及び比較例の透明導電フイルムについて以下に示す評価試験を行って性能を比較した。
<耐熱性促進試験>
(評価試料)実施例の本発明の透明導電フイルム、及び比較例の透明導電フイルムをそれぞれ、縦50mm、横50mmに切り取ったものを1枚ずつ準備して試料とした。
(評価方法)上記各試料の表面抵抗率を、低抵抗率計(ロレスターGP:三菱化学社製)を使用して、耐熱性促進試験(温度80℃の環境下で500時間放置)の前後で測定した。また、上記耐熱性促進試験の前の表面抵抗率と該試験後の表面抵抗率の変化率(%)[((試験後の表面抵抗率−試験前の表面抵抗率)/試験前の表面抵抗率)×100]についても計算した。
(評価結果)表1
<耐湿熱性促進試験>
(評価試料)実施例の本発明の透明導電フイルム、及び比較例の透明導電フイルムをそれぞれ、縦50mm、横50mmに切り取ったものを1枚ずつ準備して試料とした。
(評価方法)上記各試料の表面抵抗率を、低抵抗率計(ロレスターGP:三菱化学社製)を使用して、耐湿熱性促進試験(温度85℃、湿度85%の環境下で500時間放置)の前後で測定した。また、上記耐湿熱性促進試験の前の表面抵抗率と該試験後の表面抵抗率の変化率(%)[((試験後の表面抵抗率−試験前の表面抵抗率)/試験前の表面抵抗率)×100]についても計算した。
(評価結果)表1
Figure 0005505840
1 プラスチックフイルム
2 ケイ素酸化物薄膜層(C)
2−a SiOx(x=1.0 〜1.8)薄膜層(C−1)
2−b SiO薄膜層(C−2)
3 透明導電層(A−1)
4 低屈折率薄膜層(B)
5 透明導電層(A−2)
6 ハードコート層

Claims (5)

  1. プラスチックフイルムの片面に、少なくとも、透明導電層(A−1)、屈折率1.2〜1.5である低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が順次形成されている透明導電フイルムにおいて、プラスチックフイルムと透明導電層(A−1)との間に、プラスチックフイルム側から、SiOx(x=1.0 〜1.8)薄膜層(C−1)、及びSiO 薄膜層(C−2)が順次形成されたものであるケイ素酸化物薄膜層(C)が形成されていることを特徴とする透明導電フイルム。
  2. 低屈折率薄膜層(B)が、SiO 薄膜層(B)である請求項1記載の透明導電フイルム。
  3. 透明導電層(A−2)の厚さが、透明導電層(A−1)の厚さ以下である請求項1、又は2記載の透明導電フイルム。
  4. プラスチックフイルムとケイ素酸化物薄膜層(C)との間に樹脂からなるハードコート層が形成されている請求項1〜3何れか記載の透明導電フイルム。
  5. 少なくとも、透明導電層(A−1)、低屈折率薄膜層(B)、及び透明導電層(A−2)が回路状に形成されている請求項1〜4何れか記載の透明導電フイルム。
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