JP5504874B2 - 撮像素子および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は撮像素子と撮像装置に関する。
撮像用画素の二次元配列中の限られた一部の領域に焦点検出用画素列を配置した撮像素子と、その撮像素子を用いた撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の撮像素子を用いた撮像装置では、焦点検出用画素位置の画像信号を、焦点検出用画素の周囲の撮像用画素から出力された画像信号に基づいて補間により求め、焦点検出用画素位置の画像信号の欠落をなくしている。
特開2007−279312号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、焦点検出用画素が撮像素子内の限られた一部の領域にしか配置されていないので、画面内の所望の(任意の)領域で位相差方式の焦点検出を行うことができなかった(画面内のどの場所でも位相差方式による焦点検出を行えるものではなかった)。
また、上述した従来の撮像素子では、焦点検出用画素列に高い空間周波数の被写体像が投影されると、上記補間処理における誤差に起因する画像の不連続性、すなわち画像ひずみが発生し、画質が劣化するという問題もある。これについては、撮影画面内の焦点検出位置(焦点検出領域)を最小にすれば画質の劣化が問題になる位置(領域)も少なくなるが、そうすると撮影画面内のさらに限られた位置(領域)でしか焦点検出を実現できなくなる。
請求項1に記載の発明は、撮影光学系により結像された像を撮像するための撮像用画素と、撮影光学系の焦点調節状態を検出するための焦点検出用画素とが平面上に千鳥状に配列され、かつ撮像用画素が配列された行と焦点検出用画素が配列された行とが交互に配列されるとともに、撮像用画素と前記焦点検出用画素とが互いに略半画素分ずれて配列された撮像素子であって、焦点検出用画素の配列は、撮影光学系の射出瞳上の一対の領域を通過した一対の光束による一対の像を受光する一対の焦点検出用画素を複数配列したものであり、一対の像の相対的なずれ量に基づいて撮影光学系の焦点調節状態を検出し、一対の焦点検出用画素は、撮像面の左右方向と上下方向とに配列されることを特徴とする。
本発明によれば、高画質の画像を得ながら撮影画面内の任意の位置での焦点検出を可能にすることができる。
一実施の形態の撮像装置の構成を示す図 一実施の形態の撮像素子の正面図 一実施の形態の撮像素子の画素配列を示す部分拡大図 撮像用画素の断面図 焦点検出用画素の断面図 撮像用画素の分光感度特性を示す図 焦点検出用画素の分光感度特性を示す図 一実施の形態の撮像素子による焦点検出方法を説明する図 変形例の撮像素子の画素配列を示す部分拡大図 一実施の形態の撮影動作を示すフローチャート 他の一実施の形態の撮像装置の構成を示す図 他の一実施の形態の撮像装置の動作を示すタイミングチャート 他の一実施の形態の撮像装置の構成を示す図 他の一実施の形態の撮像装置の動作を示すタイミングチャート
本発明の撮像素子および撮像装置をデジタルスチルカメラに適用した一実施の形態を説明する。なお、本発明はデジタルスチルカメラに限定されず、ビデオカメラや携帯電話機に内蔵される小型カメラモジュールなどにも適用することができる。
図1は、一実施の形態の撮像素子を備えた撮像装置(デジタルスチルカメラ)の構成を示す。撮影光学系1は図示しないフォーカシングレンズ、ズーミングレンズ、絞り、撮影レンズの特性データなどのレンズ情報を記憶するレンズメモリなどを備え、被写体像を撮像素子2の撮像面に結像する。撮像素子2はCCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサーなどから構成され、撮影光学系1により結像された被写体像を撮像して画像信号を出力するとともに、撮影光学系1の焦点調節状態を示す焦点検出信号を出力する。
図2は撮像素子2を撮影光学系1側から見た正面図、図3は撮像素子2の撮像面における画素配列の部分拡大図である。撮像素子2の撮像面2aは、撮影光学系1の撮影画面に対応する。撮像素子2の撮像面2aには、撮像用画素2r、2g、2bと焦点検出用画素2s1、2s2とが平面上に千鳥状に配列される。図3において、2rは赤色Rの撮像用画素、2gは緑色Gの撮像用画素、2bは青色Bの撮像用画素である。また、2S1、2S2は一対の焦点検出用画素である。撮像用画素2r、2g、2bは、撮像面2a上における左右(水平)方向(撮像される被写界の水平方向)の“行”と、撮像面2a上における上下(垂直)方向(撮像される被写界の天地の方向)の“列”とに沿って配列される。同様に、焦点検出用画素2s1、2s2も撮像面2aの“行”と“列”とに沿って配列される。撮像用画素2r、2g、2bの行と焦点検出用画素2s1、2s2の行は交互に配列され、また撮像用画素2r、2g、2bの列と焦点検出用画素2s1、2s2の列も交互に配列される。撮像素子2の撮像面2aにおいて、赤色R、緑色Gおよび青色Bの撮像用画素2r、2g、2bは図3に示すようにベイヤー配列にしたがって配置され、一方、焦点検出用画素2s1と2s2は、それらが配列される行において交互に配置される。
図4は撮像用画素2r、2g、2bの水平方向(行方向)の断面図である。撮像用画素2r、2g、2bでは、撮像用の光電変換部21の前面に遮光マスク22の開口23が配置され、さらにその前方にカラーフィルター24とマイクロレンズ25が配置される。そして、マイクロレンズ25により開口23の形状が前方に投影される。遮光マスク22の開口23は図3に示すように正方形である。カラーフィルター24は、被写体光の内の赤色R、緑色Gおよび青色Bの成分の光をそれぞれ透過する。赤色R、緑色Gおよび青色Bの撮像用画素2r、2g、2bの分光特性を図6に示す。光電変換部21は半導体回路基板26上に形成され、その上に遮光マスク22、カラーフィルター24、マイクロレンズ25などが半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。
図5は焦点検出用画素2s1の水平方向(行方向)の断面図である。なお、焦点検出用画素2s1と2s2は一対であり、焦点検出用画素2s2は、光電変換部27と遮光マスク開口28の位置および形状とが焦点検出用画素2s1と対象になるだけであるから図示と説明を省略する。焦点検出用画素2s1(2s2)では、焦点検出用の光電変換部27の前面に遮光マスク22の開口28が配置され、さらにその前方にマイクロレンズ29が配置される。そして、マイクロレンズ29により開口28の形状が前方に投影される。遮光マスク22の開口28は図3に示すように半円形である。焦点検出用画素2s1、2s2には、光量をかせぐためにカラーフィルターが設けられておらず、その分光特性は光電変換を行うフォトダイオードの分光感度と、赤外カットフィルター(不図示)の分光特性とを総合した分光特性(図7参照)となる。つまり、図6に示す赤色R、緑色Gおよび青色Bの撮像用画素2r、2g、2bの分光特性を加算したような分光特性となり、その感度の光波長領域は赤色R、緑色Gおよび青色Bの撮像用画素2r、2g、2bの感度の光波長領域を包括している。光電変換部27は撮像用画素2r、2g、2bと共通の半導体回路基板26上に形成され、その上に遮光マスク22やマイクロレンズ29などが半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。
なお、図5では光電変換部27を、図4の光電変換部21と略同じ大きさのものを用いている。しかしながら、図5で使用する光電変換部の大きさ(形状)としては、遮光マスク22に形成された半円形の開口28を通過する光をすべて受光できる程度の大きさ(形状)を持っていればよいので、例えば光電変換部27のうち遮光マスク22で遮光されている部分を削った(小さくした)ような形状の光電変換部を使用するようにしてもよい。
図8は、マイクロレンズを用いた瞳分割型位相差検出方式の焦点検出光学系の構成を示す。なお、図8では焦点検出画素2s1、2s2が配列されている行の一部を拡大して示す。この図により、焦点検出用画素2s1、2s2による撮影光学系1の焦点検出方法を説明する。図において、50は、撮影光学系1(図1参照)の予定結像面に配置されたマイクロレンズ29から前方dの距離に設定された射出瞳である。この距離dは、マイクロレンズ29の曲率、屈折率、マイクロレンズ29と光電変換部27、30との間の距離などに応じて決まる距離であって、この明細書では測距瞳距離と呼ぶ。51は撮影光学系1の光軸、52,53は焦点検出用光束である。領域54はマイクロレンズ29により投影された光電変換部27の領域であり、領域55はマイクロレンズ29により投影された光電変換部30の領域である。この明細書ではこれらの領域54,55を測距瞳と呼ぶ。なお、図8では説明を解りやすくするために領域54,55を楕円形で示しているが、実際には光電変換部27,30の形状が拡大投影された形状になる。また、図8では焦点検出用画素2s1、2s2の一部を拡大して模式的に示しているが、他の焦点検出用画素2s1、2s2においても、光電変換部27,30はそれぞれ対応した測距瞳54,55から各マイクロレンズ29に到来する光束を受光するように構成されている。なお、撮像素子2上における焦点検出用画素2s1、2s2の配列方向は、一対の測距瞳54,55の並び方向、すなわち一対の光電変換部27,30の並び方向と一致している。
マイクロレンズ29は撮影光学系1(図1参照)の予定結像面近傍に配置されており、マイクロレンズ29によりその背後に配置された光電変換部27,30の形状がマイクロレンズ29から測距瞳距離dだけ離間した射出瞳50上に投影され、その投影形状は測距瞳54,55を形成する。すなわち、焦点検出用画素2s1、2s2においては、投影距離dにある射出瞳50上で各焦点検出用画素2s1、2s2の光電変換部27,30の投影形状(測距瞳54,55)が一致するように、各焦点検出用画素2s1、2s2におけるマイクロレンズ29と光電変換部27,30の相対的位置関係が定められ、それにより各焦点検出用画素2s1、2s2における光電変換部27,30の投影方向が決定されている。光電変換部27は、測距瞳54を通過して焦点検出用画素2s1のマイクロレンズ29に向う光束52によってマイクロレンズ29上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。また、光電変換部30は、測距瞳55を通過して焦点検出用画素2s2のマイクロレンズ29に向う光束53によってマイクロレンズ29上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
上述した一対の焦点検出用画素2s1、2s2を撮像素子2の撮像面2aの各行に配列し、各焦点検出用画素2s1、2s2の光電変換部27,30の出力を測距瞳54および測距瞳55に対応した出力グループにまとめることによって、測距瞳54と測距瞳55をそれぞれ通過する焦点検出用光束52,53が画素列上に形成する一対の像の強度分布に関する情報が得られる。この情報に対して周知の像ズレ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)を施すことによって、いわゆる瞳分割型位相差検出方式で一対の像の像ズレ量が検出される。さらに、像ズレ量に一対の測距瞳の重心間隔に応じた変換演算を行うことによって、予定結像面に対する現在の結像面(予定結像面上のマイクロレンズアレイの位置に対応した焦点検出位置における結像面)の偏差(デフォーカス量)が算出される。
ふたたび図1に戻って一実施の形態の撮像装置の構成を説明する。信号分離回路3は撮像素子2の撮像用画素2r、2g、2bから出力される画像信号と、焦点検出用画素2s1、2s2から出力される焦点検出信号とを分離する。画像信号処理回路4は、撮像用画素2r、2g、2bから得られた画像信号を輝度信号(Y信号)および色差信号(Cr、Cb信号)に変換すると共に、ガンマ補正などの各種処理を施し、表示装置5と記録回路6へ送る。表示装置5は撮像画像を表示するとともに撮影に関する各種情報を表示し、記録回路6はメモリカード7へ画像を記録する。焦点検出回路8は、焦点検出用画素2s1、2s2から得られた焦点検出信号に基づいて、上述したように撮影光学系1の焦点調節状態すなわちデフォーカス量を検出する。レンズ駆動回路9は、撮影光学系1のデフォーカス量にしたがってフォーカシングレンズを駆動し、合焦させる。操作部材10はシャッターレリーズスイッチ、方向キースイッチ、コマンドダイヤルスイッチなど、カメラを操作するためのスイッチである。コントローラー11は図示しないマイクロコンピューターとメモリやA/Dコンバーターなどの周辺部品から構成され、信号分離回路3、画像信号処理回路4、記録回路6、焦点検出回路8を制御してカメラのシーケンス制御や各種演算と制御を行う。
《撮像素子の変形例》
図9は、変形例の撮像素子2Aの撮像面における画素配列の部分拡大図である。この撮像素子2Aは、一対の焦点検出用画素2s1、2s2の内の一方の焦点検出画素2s1の光電変換素子27および遮光マスク22の開口28を90度時計方向に回転して焦点検出用画素2s3とするとともに、隣接する一対の焦点検出用画素2s1、2s2の内の他方の焦点検出用画素2s2の光電変換素子27および遮光マスク22の開口28を90度時計方向に回転して焦点検出用画素2s4とし、図9に示すように焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4を配置したものである。それ以外の画素配置は図3に示す一実施の形態の撮像素子2と同様である。
上述した一実施の形態の撮像素子2では、一対の焦点検出用画素2s1、2s2が撮像面2aの左右方向すなわち被写界の水平方向に配置されているので、被写界の水平方向における撮影光学系1の焦点調節状態しか検出できない。これに対し図9に示す変形例の撮像素子2Aでは、被写界の水平方向の一対の焦点検出用画素2s1、2s2により水平方向における撮影光学系1の焦点調節状態を検出するとともに、被写界の垂直方向の一対の焦点検出用画素2s3、2s4により垂直方向における撮影光学系1の焦点調節状態を検出することができる。この変形例の撮像素子2Aでは、一対の焦点検出用画素2s1、2s2が行方向にジグザグに配列され、また一対の焦点検出用画素2s3、2s4が列方向にジグザグに配列されるので、厳密には被写界の水平方向および垂直方向の焦点検出における検出誤差が存在するが、その検出誤差は十分に小さく、その代わりに被写界の水平方向と垂直方向において同時に焦点検出が可能になる。つまり、被写界の水平方向にコントラストのエッジがある被写体(例えば縦縞模様の被写体)に対しては水平方向の一対の焦点検出用画素2s1、2s2により焦点検出が可能になり、被写界の垂直方向にコントラストのエッジがある被写体(例えば横縞模様の被写体)に対しては垂直方向の一対の焦点検出用画素2s3、2s4により焦点検出が可能になる。
図10は、一実施の形態の撮像装置(デジタルスチルカメラ)の撮影動作を示すフローチャートである。このフローチャートにより、一実施の形態の撮影動作を説明する。カメラの電源が投入されると、コントローラー11は図10に示す撮影動作を開始する。ステップ1において撮像素子2により撮像を行い、続くステップ2で撮像素子2の画素出力から撮像用画素2r、2g、2bの画像信号を抽出して各種処理を施し、スルー画像を生成して表示装置5に表示する。
ステップ3で、シャッターボタンが半押しされたか否かを判別し、シャッターボタンの半押しがなされたらステップ4へ進み、撮像素子2により撮像を行う。ステップ5では撮像素子2の画素出力から画像信号と焦点検出信号とを分離し、画像信号に基づいて測光演算を行うとともに、焦点検出信号に基づいて撮影画面上の予め設定された複数の焦点検出エリアにおいて焦点検出演算を行う。続くステップ6において、測光演算結果に基づいて露出制御を行うとともに、焦点検出演算結果に基づいて撮影光学系1のフォーカシングレンズ(不図示)を駆動し、焦点調節を行う。焦点調節に際しては、撮影画面上の複数の焦点検出エリアの中で最至近のデフォーカス量を示すエリアを検索し、そのエリアのデフォーカス量に基づいて撮影光学系1の焦点調節を行ってもよいし、撮影者が予め設定した焦点検出エリアのデフォーカス量に基づいて焦点調節を行ってもよい。あるいは、撮像素子2の画像信号に基づいて顔認識処理を行い、人物の顔が検出された焦点検出エリアのデフォーカス量に基づいて焦点調節を行ってもよい。
ステップ7において、シャッターボタンが全押しされたか否かを判別し、シャッターボタンが全押しされるとステップ8へ進み、全押しされていなければステップ3へ戻る。シャッターボタンが全押しされたときは、ステップ8で撮像素子2により撮像を行い、画像信号を抽出する。そして、ステップ9で表示装置5に撮像画像を表示するとともに、メモリカード7に記録する。
なお、上述した一実施の形態の撮像素子2と変形例の撮像素子2Aでは、撮影光学系1側から見た撮像用画素2r、2g、2bおよび焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4の外縁を正方形とした例を示したが、正方形に限定されず、例えば円形あるいは六角形としてもよい。
また、上述した一実施の形態の撮像素子2と変形例の撮像素子2Aでは、赤色、緑色および青色に感度を有する撮像用画素2r、2g、2bをベイヤー配列にしたがって配置した例を示したが、補色配列にしたがって配置してもよい。
さらに、上述した一実施の形態の撮像素子2と変形例の撮像素子2Aでは、焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4の遮光マスク開口28を半円形とした例を示したが、遮光マスク開口28の形状は半円形に限定されず、例えば長方形や台形としてもよい。
さらにまた、上述した一実施の形態の撮像素子2と変形例の撮像素子2Aでは、焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4に光電変換素子27と遮光マスク開口28とをそれぞれ1個ずつ設けた例を示したが、焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4ごとに、撮影光学系1の射出瞳50上の一対の領域54,55を通過する一対の焦点検出用光束52,53を受光するための一対の光電変換素子と一対の遮光マスク開口とを設けるようにしてもよい。
上述した一実施の形態の撮像素子2と変形例の撮像素子2Aでは、撮像用画素2r、2g、2bと焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4のそれぞれにマイクロレンズ25、29を設けた例を示したが、撮像用画素2r、2g、2bには必ずしもマイクロレンズ25を設ける必要はない。また、撮像用画素2r、2g、2bと焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4のマイクロレンズ25と28の仕様および特性は同一のものとしてもよいし、それぞれ最適な仕様および特性のものにしてもよい。
上述した一実施の形態の撮像素子2と変形例の撮像素子2Aにおいて、隣接画素からの迷光を防止するための遮光マスクを画素どうしの境界に設置するのが望ましい。
なお、上述した実施の形態とそれらの変形例において、実施の形態と変形例とのあらゆる組み合わせが可能である。
上述した実施の形態とその変形例によれば、以下のような作用効果を奏することができる。まず、撮影光学系1により結像された像を撮像するための撮像用画素2r、2g、2bと、撮影光学系1の焦点調節状態を検出するための焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4とが平面上に千鳥状に配列された撮像素子2、2Aであって、撮像用画素2r、2g、2bが配列された行と焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4が配列された行とが交互に配列されるとともに、撮像用画素2r、2g、2bと焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4とが互いに略半画素分ずれて配列されるようにしたので、撮像用画素2r、2g、2bが最小間隔で配列され、焦点検出用画素位置の画像信号を複雑な補間処理により求めなくても、画像ムラや画像歪みの生じない高い画質の画像を得ることができる。それに加えて上述した実施の形態によれば、撮影画面内のほぼすべての位置(領域)に万遍なく焦点検出領域を配置しているので、撮影画面内の任意の位置(領域)で焦点検出を行うことができる。
次に、一実施の形態とその変形例によれば、撮像用画素2r、2g、2bおよび焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4は、撮像面における形状が正方形であり、この正方形の対角線が撮像面2aの左右方向と上下方向に向けて配置されるようにしたので、撮像用画素2r、2g、2bを最小間隔で稠密に配置することができ、高い画質の画像を生成することができる上に、一対の焦点検出用画素(2s1、2s2)、(2s3、2s4)を最小間隔で稠密に配置することができ、焦点検出における分解能を向上させることができる。
一実施の形態とその変形例によれば、焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4が撮像面2aの全域に配列されるので、撮影画面内のどの位置でも焦点検出を行うことができる。
一実施の形態とその変形例によれば、焦点検出用画素2s1、2s2、2s3、2s4の配列は、撮影光学系1の射出瞳50上の一対の領域54,55を通過した一対の光束52,53による一対の像を受光する一対の焦点検出用画素(2s1、2s2)、(2s3、2s4)を複数配列したものであり、一対の像の相対的なずれ量に基づいて撮影光学系1の焦点調節状態を検出するようにしたので、瞳分割位相差検出方式により撮影光学系1の焦点調節状態を正確に検出することができる。
一実施の形態とその変形例によれば、一対の焦点検出用画素(2s1、2s2)、(2s3、2s4)を、撮像面2aの左右方向と上下方向とに配列するようにしたので、被写界の水平方向と垂直方向の両方で焦点検出が可能になる。
《発明のその他の実施の形態》
上述した一実施の形態の図2、図3および図9に示す撮像素子2、2Aでは、撮像用画素と焦点検出用画素とが平面上に千鳥状に、かつ撮像用画素の行と焦点検出用画素の行とが交互に配列されているので、撮像用画素と焦点検出用画素の画素数はほぼ同数になる。したがって、1000万画素の撮像用画素により撮像を行う撮像素子には、1000万個の撮像用画素の他にほぼ同数の約1000万個の焦点検出用画素があり、合計2000万個の画素が配列されることになる。この撮像素子から例えば60フレーム/秒のフレームレートで画素出力を読み出すとすると、伝送レートが1200メガ画素/秒に増大し、後段の画像信号処理回路までの画素出力の伝送が困難になる。
そこで、この他の一実施の形態では、高画質の画像を得ながら撮影画面内の任意の位置での焦点検出を可能にした図2、図3および図9に示す一実施の形態の撮像素子2、2Aから、低い伝送レートで画素出力を読み出すようにした他の一実施の形態の撮像装置を説明する。
図11は他の一実施の形態の撮像装置の構成を示す図である。なお、図1に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この一実施の形態では、上述した撮像素子2、2Aの代わりに撮像素子40を用いる。撮像素子40は、撮像部41、バッファメモリ42、メモリ駆動回路43、信号選択回路44を備え、それらが同一基板上に形成されている。撮像部41は、図2および図3に示す撮像素子2、または図9に示す撮像素子2Aと同様な固体撮像素子であり、撮像用画素と焦点検出用画素とが平面上に千鳥状に配列され、かつ、撮像用画素が配列された行と焦点検出用画素が配列された行とが交互に配列されるとともに、撮像用画素と焦点検出用画素とが互いに略半画素分ずれるように配列されている。この撮像部41により、高画質な画像を得ながら撮像画面内の任意の位置で焦点検出を可能にする。
バッファメモリ42は、撮像部41から出力される撮像用画素信号と焦点検出用画素信号を入力し、記憶する。なお、撮像用画素信号と焦点検出用画素信号とは1行ごとに交互に出力される。メモリ駆動回路43は、コントローラー11からのメモリ制御信号47にしたがって撮像部41からバッファメモリ42への画素信号の入力と、バッファメモリ42から信号選択回路44への画素信号の出力を制御する。信号選択回路44は、バッファメモリ42から読み出された撮像用画素信号45と焦点検出用画素信号46を選択して出力する。
図12により、メモリ駆動回路43と信号選択回路44による撮像素子40からの撮像用画素信号と焦点検出用画素信号の読み出しについて説明する。撮像部41には撮像用画素の行と焦点検出用画素の行とが交互に配列されているが、通常、同時に焦点検出が必要な領域は撮影画面の中の部分的な領域であり、例えば予め撮影画面内に設定されたいくつかの焦点検出領域に対応する領域である。このことは、撮像部41に配列されているすべての焦点検出用画素から信号を読み出す必要はなく、焦点検出領域に対応する焦点検出用画素からのみ、画素出力を読み出せばよいことになる。
図12(a)は撮像部41からバッファメモリ42へ出力される信号を示すタイミングチャートであり、図12(b)は信号選択回路44から出力される信号を示すタイミングチャートである。図12(a)において、Tは撮像部41の1行分の画素信号読み出し期間を示す。また、T1は撮像用画素1行分の画素信号読み出し期間を、T3は焦点検出用画素1行分の画素信号読み出し期間をそれぞれ示す。T2およびT4は、それぞれ撮像用画素1行分と焦点検出用画素1行分の画素出力読み出し後のブランキング期間を示す。さらに、T5は、焦点検出用画素1行分の内の焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの画素出力読み出し期間を示す。なお、期間T、T1〜T5は撮像素子40から画素出力を読み出す際のフレームレートに応じて決められる。
この一実施の形態の撮像装置では、撮像用画素については1行分のすべての画素出力(T1期間の画素出力)を読み出し、バッファメモリ42に記憶する。しかし、焦点検出用画素については1行分のすべての画素出力(T3期間の画素出力)を読み出さず、焦点検出用画素1行分の内の焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの画素出力(T5期間の画素出力)を読み出し、バッファメモリ42に記憶する。
メモリ駆動回路43および信号選択回路44は、上述した読み出し方法にしたがって撮像部41から読み出されバッファメモリ42に記憶されている撮像用画素出力と焦点検出用画素出力を、図12(b)に示すように出力する。すなわち、撮像用画素1行分の読み出し期間T1を2倍に延長した期間T1’の間に、バッファメモリ42に記憶されている撮像用画素1行分の画素出力を信号分離回路3へ出力し、その後、焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの読み出し期間T5を2倍に延長した期間T5’の間に、バッファメモリ42に記憶されている焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの画素出力を信号分離回路3へ出力する。このような信号読み出し手順を撮像部41上に交互に配列される撮像用画素行と焦点検出用画素行とに適用し、撮像部41の全域の撮像用画素と焦点検出領域に対応する焦点検出用画素のすべての出力を撮像素子40の後段に配設される信号分離回路3へ出力する。
この画素出力の読み出し方法によれば、撮像部41からの画素出力の読み出し期間を2倍に延長して撮像素子40から画素信号を出力しているので、撮像素子40から出力される信号の伝送レートは1/2になる。例えば、撮像部41に1000万画素の撮像用画素とほぼ同数の焦点検出用画素とが配列された撮像素子40から、例えば60フレーム/秒のフレームレートで画素信号を出力する場合には、伝送レートは600メガ画素/秒にまで低減でき、後段の信号分離回路3までの画素出力の伝送が容易になる。このとき、撮像部41からバッファメモリ42までの間は、1200メガ画素/秒の高い伝送レートで画素出力の読み出しが行われるが、撮像部41、バッファメモリ42および信号選択回路44は同一基板上に形成されており、互いに極近傍に配置されるので、高い伝送レートで画素出力の転送が行われても問題は発生しない。
なお、撮像素子40から読み出された撮像用画素信号と焦点検出用画素信号は信号分離回路3により分離され、撮像用画素信号は画像信号処理回路4へ、また焦点検出用画素信号は焦点検出回路8へそれぞれ送られる。これらの動作については上述した一実施の形態の撮像装置と同様であり、説明を省略する。
《発明のその他の一実施の形態》
図11に示す一実施の形態の撮像装置では、撮像素子40から1つの信号系統を介して撮像用画素信号と焦点検出用画素信号とを外部へ出力する例を示したが、撮像用画素信号と焦点検出用画素信号とをそれぞれ別個の信号系統を介して外部へ出力するようにした他の一実施の形態の撮像装置を説明する。
図13は他の一実施の形態の撮像装置の構成を示す図である。なお、図1および図11に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この一実施の形態では、上述した撮像素子2、2A、40の代わりに撮像素子60を用いる。撮像素子60は、撮像部61、バッファメモリ62、メモリ駆動回路63を備え、それらが同一基板上に形成されている。撮像部61は、図2および図3に示す撮像素子2、または図9に示す撮像素子2Aと同様な固体撮像素子であり、撮像用画素と焦点検出用画素とが平面上に千鳥状に配列され、かつ、撮像用画素が配列された行と焦点検出用画素が配列された行とが交互に配列されるとともに、撮像用画素と焦点検出用画素とが互いに略半画素分ずれるように配列されている。この撮像部61により、高画質な画像を得ながら撮像画面内の任意の位置で焦点検出を可能にする。
バッファメモリ62は、撮像部61から出力される撮像用画素信号と焦点検出用画素信号を入力し、記憶する。なお、撮像用画素信号と焦点検出用画素信号とは1行ごとに交互に出力される。メモリ駆動回路63は、コントローラー11からのメモリ制御信号66にしたがって撮像部61からバッファメモリ62への画素信号の入力と、バッファメモリ62から外部への画素信号の出力を制御する。
図14により、メモリ駆動回路63による撮像素子60からの撮像用画素信号と焦点検出用画素信号の読み出しについて説明する。撮像部61には撮像用画素行と焦点検出用画素行とが交互に配列されているが、上述したように通常、同時に焦点検出が必要な領域は撮影画面の中の部分的な領域であり、例えば予め撮影画面内に設定されたいくつかの焦点検出領域に対応する領域である。このことは、撮像部61に配列されているすべての焦点検出用画素から信号を読み出す必要はなく、焦点検出領域に対応する焦点検出用画素からのみ、画素出力を読み出せばよいことになる。
図14(a)は撮像部61からバッファメモリ62へ出力される信号を示すタイミングチャートであり、図14(b)はバッファメモリ62から出力される撮像用画素の出力信号を示すタイミングチャート、図14(c)はバッファメモリ62から出力される焦点検出用画素の出力信号を示すタイミングチャートである。図14(a)において、Tは撮像部61の1行分の画素信号読み出し期間を示す。また、T1は撮像用画素1行分の画素信号読み出し期間を、T3は焦点検出用画素1行分の画素信号読み出し期間をそれぞれ示す。T2およびT4は、それぞれ撮像用画素1行分と焦点検出用画素1行分の画素出力読み出し後のブランキング期間を示す。さらに、T5は、焦点検出用画素1行分の内の焦点検出領域に対応した焦点検出用画素の画素出力読み出し期間を示す。なお、期間T、T1〜T5は撮像素子60から画素出力を読み出す際のフレームレートに応じて決められる。
この一実施の形態の撮像装置では、撮像用画素については1行分のすべての画素出力(T1期間の画素出力)を読み出し、バッファメモリ62に記憶する。しかし、焦点検出用画素については1行分のすべての画素出力(T3期間の画素出力)を読み出さず、焦点検出用画素1行分の内の焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの画素出力(T5期間の画素出力)を読み出し、バッファメモリ62に記憶する。
メモリ駆動回路63は、上述した読み出し方法にしたがって撮像部61から読み出されバッファメモリ62に記憶されている撮像用画素出力と焦点検出用画素出力を、図14(b)および図14(c)に示すように読み出す。すなわち、撮像用画素1行分の読み出し期間T1を2倍に延長した期間T1’の間に、バッファメモリ62に記憶されている撮像用画素1行分の画素出力を第1信号系統64を介して画像信号処理回路4へ出力するとともに、焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの読み出し期間T5を2倍に延長した期間T5’の間に、バッファメモリ62に記憶されている焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの画素出力を、第2の信号系統65を介して焦点検出回路8へ出力する。このような信号読み出し手順を撮像部61上に交互に配列される撮像用画素行と焦点検出用画素行とに適用し、撮像部61の全域の撮像用画素と焦点検出領域に対応する焦点検出用画素のすべての出力を画像信号処理回路4および焦点検出回路8へ出力する。
この画素出力の読み出し方法によれば、撮像部61からの画素出力の読み出し期間を2倍に延長して撮像素子60から画素信号を出力しているので、撮像素子60から出力される信号の伝送レートは1/2になる。例えば、撮像部61に1000万画素の撮像用画素とほぼ同数の焦点検出用画素とが配列された撮像素子60から、例えば60フレーム/秒のフレームレートで画素信号を出力する場合には、伝送レートは600メガ画素/秒にまで低減でき、後段の画像信号処理回路4までの画素出力の伝送が容易になる。このとき、撮像部61からバッファメモリ62までの間は、1200メガ画素/秒の高い伝送レートで画素出力の読み出しが行われるが、撮像部61とバッファメモリ62は同一基板上に形成されており、互いに極近傍に配置されるので、高い伝送レートで画素出力の転送が行われても問題は発生しない。
なお、撮像素子60から読み出された撮像用画素信号は画像信号処理回路4へ、また焦点検出用画素信号は焦点検出回路8へそれぞれ送られる。これらの動作については上述した一実施の形態の撮像装置と同様であり、説明を省略する。
図13に示す他の実施の形態の撮像装置において、第2信号系統65を介して外部へ出力される焦点検出用信号をパラレル/シリアル変換回路(不図示)を介して例えば1ビットの信号に変換して出力してもよい。
また、図11および図13に示す他の実施の形態の撮像装置では、撮像部41,61とバッファメモリ42,62を同一の基板上に形成するとして説明したが、それらは極近傍に配置されるのであれば必ずしも同一基板上に形成される必要はない。
さらに、図11および図13に示す他の実施の形態の撮像装置では、撮像部41,61から撮像用画素のすべての画素出力と焦点検出用画素の内の焦点検出領域に対応した焦点検出用画素のみの画素出力を読み出し、バッファメモリ42,62に記憶する例を示したが、撮像部41,61からバッファメモリ42,62へはすべての撮像用画素の画素信号とすべての焦点検出用画素の画素信号を読み出して記憶し、撮像素子40,60から外部へそれらを出力する際に、すべての撮像用画素の画素信号に加え、焦点検出用画素の内の焦点検出領域に対応する焦点検出用画素のみの画素信号を選択して出力するようにしてもよい。
このように上述した他の一実施の形態の撮像装置によれば、撮像部41,61の近傍に配置され、撮像部41,61から所定の信号伝送レートで出力される撮像用画素の画像信号と焦点検出用画素の焦点検出信号とを入力して一時記憶するバッファメモリ42,62と、画像信号と焦点検出信号のバッファメモリ42,61から後段の信号処理回路(画像信号処理回路4と焦点検出回路8)への出力を制御するメモリ駆動回路43,63とを備え、このメモリ駆動回路43,63によって、撮像用画素の画像信号と焦点検出用画素の焦点検出信号とを1行ごとに交互に出力させるとともに、焦点検出用画素の配列行において、撮影光学系1の撮影画面内に予め設定された焦点検出領域に対応する焦点検出用画素の焦点検出信号のみを出力し、焦点検出領域に非対応の焦点検出用画素の信号伝送時間を、撮像用画素と焦点検出領域に対応する焦点検出用画素の信号伝送時間に割り当て、所定の信号伝送レートを低減するようにしたので、撮像部から後段の信号処理回路までの信号伝送レートを低減することができ、伝送品質を向上させることができる上に、装置構成上の自由度を確保することができる。特に、近年におけるフレームレートの高速化や多画素化に対応した撮像装置に有効である。
また、上述した多の一実施の形態の撮像装置によれば、バッファメモリ42の近傍に配置され、バッファメモリ42から撮像用画素の1行分の画像信号を読み出して出力した後に、バッファメモリ42から焦点検出用画素の1行分の内の焦点検出領域に対応する焦点検出用画素のみの焦点検出信号を出力する信号選択回路44を備え、画像信号と焦点検出信号とを同一の信号系統を介して後段の信号処理回路へ出力するようにしたので、撮像部から後段の信号処理回路までの信号系統を簡素化でき、高い伝送品質を維持しながら装置構成上の自由度を確保することができる。
1;撮影光学系、2、2A、40、60;撮像素子、2a;撮像面、2r、2g、2b;撮像用画素、2s1、2s2、2s3、2s4;焦点検出用画素、3;信号分離回路、4;画像信号処理回路、8;焦点検出回路、9;レンズ駆動回路、41、61;撮像部、42、62;バッファメモリ、43、63;メモリ駆動回路、44;信号選択回路

Claims (11)

  1. 撮影光学系により結像された像を撮像するための撮像用画素と、前記撮影光学系の焦点調節状態を検出するための焦点検出用画素とが平面上に千鳥状に配列され、かつ前記撮像用画素が配列された行と前記焦点検出用画素が配列された行とが交互に配列されるとともに、前記撮像用画素と前記焦点検出用画素とが互いに略半画素分ずれて配列された撮像素子であって、
    前記焦点検出用画素の配列は、前記撮影光学系の射出瞳上の一対の領域を通過した一対の光束による一対の像を受光する一対の焦点検出用画素を複数配列したものであり、前記一対の像の相対的なずれ量に基づいて前記撮影光学系の焦点調節状態を検出し、
    前記一対の焦点検出用画素は、撮像面の左右方向と上下方向とに配列されることを特徴とする撮像素子。
  2. 撮影光学系により結像された像を撮像するための撮像用画素と、前記撮影光学系の焦点調節状態を検出するための焦点検出用画素とが平面上に千鳥状に配列され、かつ前記撮像用画素が配列された行と前記焦点検出用画素が配列された行とが交互に配列されるとともに、前記撮像用画素と前記焦点検出用画素とが互いに略半画素分ずれて配列された撮像素子であって、
    前記撮像用画素は、赤色、緑色および青色に感度を有する画素がベイヤー配列されたものであることを特徴とする撮像素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、
    前記撮像用画素および前記焦点検出用画素は、撮像面における形状が正方形であり、前記正方形の対角線が前記撮像面の左右方向と上下方向に向けて配置されることを特徴とする撮像素子。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の撮像素子において、
    前記焦点検出用画素が撮像面の全域に配列されることを特徴とする撮像素子。
  5. 請求項2〜4のいずれかの項に記載の撮像素子において、
    前記焦点検出用画素の配列は、前記撮影光学系の射出瞳上の一対の領域を通過した一対の光束による一対の像を受光する一対の焦点検出用画素を複数配列したものであり、前記一対の像の相対的なずれ量に基づいて前記撮影光学系の焦点調節状態を検出することを特徴とする撮像素子。
  6. 請求項5に記載の撮像素子において、
    前記一対の焦点検出用画素は、撮像面の左右方向と上下方向とに配列されることを特徴とする撮像素子。
  7. 請求項1、3〜5のいずれか一項に記載の撮像素子において、
    前記撮像用画素は、赤色、緑色および青色に感度を有する画素がベイヤー配列されたものであることを特徴とする撮像素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の撮像素子と、
    前記撮像素子の撮像面に被写体像を結像する撮影光学系と、
    前記撮像素子の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて画像を生成する画像生成手段と、
    前記撮像素子の前記焦点検出用画素から出力される焦点検出信号に基づいて前記撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段による検出結果に基づいて前記撮影光学系の焦点調節を行う焦点調節手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項8に記載の撮像装置において、
    前記撮像素子の近傍に配置され、前記撮像素子から所定の信号伝送レートで出力される前記撮像用画素の画像信号と前記焦点検出用画素の焦点検出信号とを入力して一時記憶する記憶手段と、
    前記画像信号と前記焦点検出信号の前記記憶手段から前記画像生成手段と前記焦点検出手段への出力を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記撮像用画素の画像信号と前記焦点検出用画素の焦点検出信号とを1行ごとに交互に出力するとともに、前記焦点検出用画素の配列行において、前記撮影光学系により結像された画面上において予め指定された焦点検出領域に対応する前記焦点検出用画素の焦点検出信号のみを出力し、前記焦点検出領域に非対応の前記焦点検出用画素の焦点検出信号の出力に要すべきであった信号伝送時間を、前記撮像用画素と前記焦点検出領域に対応する前記焦点検出用画素の信号伝送時間に割り当て、前記所定の信号伝送レートを低減することを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項9に記載の撮像装置において、
    前記記憶手段の近傍に配置され、前記記憶手段から前記撮像用画素の1行分の前記画像信号を読み出して出力した後に、前記記憶手段から前記焦点検出用画素の1行分の内の前記焦点検出領域に対応する前記焦点検出用画素のみの前記焦点検出信号を出力する信号選択手段を備え、
    前記画像信号と前記焦点検出信号とを、同一の信号伝送系統を介して前記画像生成手段と前記焦点検出手段へそれぞれ出力することを特徴とする撮像装置。
  11. 請求項9に記載の撮像装置において、
    前記記憶手段から、第1の信号伝送系統を介して、前記画像生成手段へ前記画像信号を出力するとともに、
    前記記憶手段から、前記第1の信号伝送系統とは異なる第2の信号伝送系統を介して、前記焦点検出手段へ前記焦点検出信号を出力することを特徴とする撮像装置。
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