JP5502533B2 - 永久磁石型電動機 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば車両の電動パワーステアリング装置用の電動機や、産業用のサーボ電動機等の永久磁石型電動機に関するものである
近年様々な用途にコギングトルクの小さい電動機が要求されている。
例えば、産業用のサーボ電動機や、エレベータ用巻き上げ機などがある。
車両用に着目すると、燃費向上、操舵性の向上のために電動パワーステアリング装置が普及している。
電動パワーステアリング装置に用いられる電動機には、そのコギングトルクがギヤを介して運転者に伝わるので、滑らかな操舵感覚を得るために、電動機のコギングトルク低減に対する強い要求がある。
これに対し、コギングトルクを低減する手法として、固定子の鉄心に補助溝を設ける手法が知られている。例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3等にこれに関する記載がある。
特開2001−25182号公報 特開2006−230116号公報 国際公開第2009/84151号パンフレット
特許文献1の永久磁石型電動機にあっては、固定子鉄心のティースの先端面であって回転子と対向した部位に補助溝が回転子の軸方向の全域に設けられているため、等価的なエアギャップ長が大きくなりトルクが低下するという問題点があった。
また、特許文献1、特許文献2及び特許文献3のものは、ともに極数とスロット数の最小公倍数の脈動数とその整数倍のコギングトルク低減には効果を奏するが、永久磁石の貼付位置誤差や形状誤差や磁気特性のばらつきといった回転子側のばらつきによって発生するコギングトルク成分(回転子1回転でスロット数に一致する回数脈動する成分)を十分抑制することはできないという問題点もあった。
さらに、固定子鉄心の全てのティースとヨークとが一体的に構成された場合には、固定子鉄心の形状精度がよいという利点があるが、電機子巻線を固定子鉄心のスロットを介して挿入する必要があり、電機子巻線の線径や巻線用ノズル等の制約から、スロット開口幅を大きくする必要があった。スロット開口幅が大きいと、回転子側のばらつきによって発生するコギングトルク成分(回転子1回転でスロット数に一致する回数脈動する成分)がますます増大してしまうという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、コギングトルク低減と小型高トルクを両立した永久磁石型電動機を得ることを目的としている。
この発明に係る永久磁石型電動機は、セグメント型磁石からなる永久磁石により構成された複数の磁極と回転子鉄心とを有する回転子と、
この回転子の外周を囲って設けられ、周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子鉄心及びこのスロットに巻装された電機子巻線とを有する固定子とを備え、
前記固定子鉄心は、円環状のヨークと、このヨークから内径側に突出し、前記スロットを区画するティースとを有するとともに、前記回転子に対向した前記ティースの先端部の端面に軸方向に沿って補助溝が形成された永久磁石型電動機であって、
前記固定子鉄心は、前記ティースと前記ヨークとが一体的に形成され、
前記補助溝は、全ての前記ティースの前記先端部の前記端面において、軸方向では部分的に形成されており、さらに周方向の中央部の1箇所のみ形成されているとともに、補助溝の周方向の幅W2と、前記スロットの開口幅W1との関係は、W2/W1≧1.0であり、
また、隣接したティース間の最内径にあるスロット開口幅が前記電機子巻線の線径よりも大きい
この発明に係る永久磁石型電動機によれば、永久磁石の貼付位置誤差や形状誤差や磁気特性のばらつきといった回転子側のばらつきによって発生するコギングトルク(回転子1回転でM回脈動する成分)が大きいという課題があるが、これを大幅に低減できるという顕著な効果を奏するものである。
さらに、固定子鉄心は全てのティースとヨークを一体的に形成されているので、分割固定子鉄心に比べて固定子鉄心の形状精度が向上し、固定子鉄心の形状誤差に起因するコギングトルク(回転子1回転でN回脈動する成分)を大幅に低減することができる。但し、MとNは正の整数でそれぞれスロット数と極数を表す。
この発明の実施の形態1による永久磁石型電動機が用いられた電動パワーステアリング装置を示す斜視図である。 図1の永久磁石型電動機の固定子鉄心を示す斜視図である。 図2の固定子鉄心の構成要素である第1の素板を示す斜視図である。 図2の固定子鉄心の構成要素である第2の素板を示す斜視図である。 図2の固定子鉄心に電機子巻線を挿入する状態を示す図である。 周知の分割固定子鉄心を示す正面図である。 図1の永久磁石型電動機の固定子を示す部分断面図である。 図1の永久磁石型電動機を示す断面図である。但し、電機子巻線は省略されている。 図1の永久磁石型電動機の回転子を示す断面図である。 図1の永久磁石型電動機の回転子の回転角度とコギングトルクとの関係を示す特性図である。 図1の永久磁石型電動機の回転子の回転角度とコギングトルクとの関係を示す特性図である。 図1の永久磁石型電動機の次数とコギングトルクとの関係を示す特性図である。 図13(a)は従来例の永久磁石型電動機のコギングトルクのヒストグラムを示す説明図、図13(b)は図1の永久磁石型電動機のコギングトルクのヒストグラムを示す説明図である。 図1の永久磁石型電動機の負荷時のトルク脈動の波形を示す説明図である。 図1の永久磁石型電動機の回転数とトルクとの関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態1による永久磁石型電動機の固定子鉄心の変形例を示す斜視図である。 図1の永久磁石型電動機の永久磁石の位置ずれを示す説明図である。 図1の永久磁石型電動機の永久磁石の位置ずれを示す説明図である。 この発明の実施の形態2による永久磁石型電動機の固定子鉄心を示す斜視図である。 図19の固定子鉄心の変形例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3による永久磁石型電動機の固定子鉄心を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4による永久磁石型電動機を示す断面図である。但し、電機子巻線は省略されている。 図22の永久磁石型電動機の変形例を示す断面図である。但し、電機子巻線は省略されている。 この発明の実施の形態5による永久磁石型電動機を示す断面図である。但し、電機子巻線は省略されている。 この発明の実施の形態6による永久磁石型電動機の固定子鉄心の構成要素である素板を示す正面図である。 この発明の実施の形態6による永久磁石型電動機の固定子鉄心の構成要素である素板を示す正面図である。 この発明の実施の形態6による永久磁石型電動機の固定子鉄心の構成要素である素板を示す正面図である。 この発明の実施の形態6による永久磁石型電動機の固定子鉄心における素板の積層方法を示す説明図である。 この発明の実施の形態6による永久磁石型電動機の固定子鉄心における素板の積層方法を示す説明図である。 この発明の実施の形態6による永久磁石型電動機の固定子鉄心における素板の積層方法を示す説明図である。
以下、この発明の各実施の形態について、図に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の永久磁石型電動機20(電動機と略称する。)が用いられた車両用電動パワーステアリング装置を示す全体図である。
この電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイール22にステアリングホイール22からの操舵力を伝えるためのコラムシャフト23の一端部が接続されている。このコラムシャフト23の他端部には、ウォームギヤ24が接続されている。このウォームギヤ24では、コントローラ21によって駆動される、電動機20の出力(トルク、回転数)を、回転方向を直角に変えながら伝達し、同時に減速し、アシストトルクを増加させる。ウォームギヤ24は、ハンドルジョイント25を介してステアリングギヤ26と連結されている。ハンドルジョイント25は、操舵力をステアリングギヤ26に伝達すると共に、回転方向も変える。ステアリングギヤ26は、コラムシャフト23の回転を減速し、同時にラック27を直線運動に変換し、所要の位置に移動させる。このラック27の直線運動により車輪を動かし、車両の方向転換等を可能とする。
従来の電動パワーステアリング装置では、電動機で発生するトルクの脈動がウォームギヤとコラムシャフトを介して、ステアリングホイールに伝達される。
したがって、電動機が大きなトルク脈動を発生した場合には、滑らかな操舵感覚を得ることができない。
この電動パワーステアリング装置に組み込まれた、この実施の形態1の電動機20では
、コギングトルクとトルク脈動とを低減でき、電動パワーステアリング装置における操舵感覚を向上できる。
また、電動パワーステアリング装置用の電動機は大量生産されるため、製造ばらつきに対するコギングトルクのロバスト性を向上しなければならないという課題がある。
これに対しても、この実施の形態1の電動機20を搭載することで、回転子のばらつきに起因するコギングトルク成分を大幅に低減できるため、ロバスト性が向上するという効果を奏する。
また、スロット開口幅を広くしても、コギングトルクのM次成分(電動機20のスロット数をMとすると、回転子1回転でM回脈動する成分)の増加を抑制することができるので、インダクタンス低減効果による出力向上とコギングトルク低減の両立を実現できるという効果もある。
以下、上記電動機20の構成、作用及び効果について詳述する。
図2は図1の電動機20の固定子鉄心10を示す斜視図である。
固定子鉄心10は、環状のヨーク1と、このヨーク1から周方向に等分間隔であって径方向の内側に突出したティース2とを備えている。隣り合うティース2間には、電機子巻線が納められるスロット5が複数個形成されている。各ティース2の先端部3は、周方向に拡大しており、隣接した先端部3間には、スロット5の中間部での周方向の幅寸法よりも幅寸法が狭いスロット開口部6が形成されている。
この固定子鉄心10は、ティース2の数、即ちスロット5の数は12であり、全てのティース2の先端部3では、回転子(図示せず)と対向する端面に補助溝4が形成されている。この補助溝4は、軸(電動機20の中心軸線)方向に沿ってティース2の全領域に渡って形成されているのではなく、軸方向の中央部位にのみに形成されており、またその軸方向の長さが先端部3の軸方向の長さの約半分である。
この固定子鉄心10は、全てのティース2とヨーク1とが一体的に形成されている。
図3、図4は固定子鉄心10の構成要素である、第1の素板11a及び第2の素板11bを示す斜視図である。
図3に示した第1の素板11aは、ヨーク1の構成要素であるヨーク部1aと、ティース2の構成要素であるティース部2aとから構成されており、各ティース部2aの先端面には凹部2a1が形成されている。
図4に示した第2の素板11bは、ヨーク1の構成要素であるヨーク部1bと、ティース2の構成要素であるティース部2bとから構成されており、各ティース部2bの先端面は、円弧状平面である。
この第1の素板11a及び第2の素板11bは、電磁鋼板を金型で打ち抜くことで製作される。
図2に示した固定子鉄心10は、第2の素板11bを所定の枚数だけ積層し、次に第1の素板11aを所定の枚数だけ積層し、最後に再び第2の素板11bを所定の枚数だけ積層することで製造される。各素板11a,11b間の固定は、カシメや溶接で行えばよい。ただし、図では簡単のためカシメや溶接は省略している。
図5は、図2の固定子鉄心10の各スロット5に電機子巻線7を挿入するときの説明図である。
この実施の形態の固定子鉄心10は、先に説明したように、ヨーク1とティース2とが一体である。
一方、図6に示した固定子鉄心110は、周知の分割固定子鉄心であり、ヨーク体101とティース体102とからなる、複数の隣接したブロック鉄心同士を連結して構成されている。
この固定子鉄心110の場合は、個々のティース体102に予め導線を巻回して電機子巻線107を装着した後、各ブロック同士を周方向に並べて構成することができる。
これに対して、この実施の形態の固定子鉄心10では、図5に示すように、予め構成した電機子巻線7をスロット5に挿入するインサータ方式か、またはノズル巻線によりティース2に直巻する方式が採用される。
図5の固定子鉄心10は、インサータ方式を説明するために一部を切断した状態として模式的に示しているが、無論、実際は全てのティース2とヨーク1を一体的に形成された構成となっている。
予め、環状に巻線された電機子巻線7をスロット開口部6を通じてスロット5内に納め、各ティース2に電機子巻線7を装着する。
図6の固定子鉄心110では、分割されたブロック鉄心の状態で、予め導線をティース部102に巻回すことができるので、スロット開口部の幅が巻線の線径よりも小さくても支障ない。
分割固定子鉄心に限らず、ヨークの一部が連結された鉄心(例:特開平11−220844号公報、特開2000−201458号公報)でも、鉄心を直線状に展開した状態で巻線を巻き回すことができるので、スロット開口部の幅が巻線の線径よりも小さくても支障ない。
これに対して、インサータ方式やノズル巻線による直巻の方式では、スロット開口部6の周方向の幅が巻線の線径よりも大きくする必要がある。
図7は、固定子鉄心10において補助溝4が設けられている部位を示す部分断面図(3ティース分)である。
電機子巻線7がスロット5の中に納められており、ティース2の回りに集中的に導線が巻回されている。また、固定子鉄心10と電機子巻線7との間には電気的絶縁のためのインシュレータ8が設けられている。
インサータ方式やノズル巻線による直巻の方式を採用する必要性のある、ヨーク1とティース2とが一体の固定子鉄心10では、電機子巻線7の線径Dc(直径)よりもスロット開口幅W1が大きくなければならない。即ち、
Dc<W1‥‥‥‥‥‥(1)
の制約がある。
次に、この実施の形態の電動機20のコギングトルクについて述べる。
コギングトルクは、永久磁石と固定子鉄心10との相互作用により発生するトルクの脈動であるが、固定子鉄心10の形状精度が悪化したり、永久磁石の貼付位置精度や磁気特性のばらつきによって発生する。
図6で示した分割固定子鉄心である固定子鉄心110では、個々の鉄心ブロックの位置がばらついたり、個々の鉄心ブロックの寸法精度にばらつきがあるので固定子鉄心110の内周側が理想的な真円とはならず歪みが生じ、結果として電動機のエアギャップが不均一となってしまう。
この場合、コギングトルクが発生し、その次数は、回転子1回転で極数と一致する回数脈動する成分となる。電動機の極数をNとし、回転子1回転で1回脈動する成分を1次とすると、このコギングトルクはN次成分となる。
これに対し、この実施の形態の固定子鉄心10では、ティース2とヨーク1とを一体的に形成しており、形状精度が、第1の素板11a、第2の素板11bを打ち抜き加工する金型の精度でほぼ決まり、分割固定子鉄心に比べて形状精度が高くなる。
したがって、この実施の形態の固定子鉄心10では、コギングトルクのN次成分を非常に小さくすることができるという効果がある。
一方、永久磁石の貼付位置精度や磁気特性のばらつきによって発生するコギングトルクは、電動機20のスロット数をMとすると、回転子1回転でM回脈動する成分、すなわちM次成分となる。このM次成分は一般にスロット開口幅W1が大きいと、大きくなる。
インサータ方式やノズル巻線による直巻の方式を採用するには、上記(1)式の関係が成り立つ必要があるため、ティース2とヨーク1とを一体的に形成した固定子鉄心10は、分割固定子鉄心と比較するとスロット開口幅W1を大きくしなければならず、コギングトルクのM次成分が大きくなってしまうという課題がある。
特に、車両用のこの電動機20では、電源電圧がバッテリー電圧であり、電機子巻線7の線径が大きくなる傾向にある。
12Vのバッテリーで駆動する必要のある電動機20では、線径は1mmを越える場合があり、ティース2とヨーク1とを一体的に形成した、この固定子鉄心10では、スロット開口幅W1>1mmとする必要が生じるために、コギングトルクのM次成分が大きくなってしまうという問題点がある。
この実施の形態の電動機20は、この課題を解決するためになされたものであり、ティース2とヨーク1とを一体的に形成した固定子鉄心10のティース2の先端面に、電動機20の中心軸線である軸方向に沿って一部の領域に補助溝4を設けることで、コギングトルクのM次成分を大幅に低減できる。
以下、この補助溝4の作用、効果について詳述する。
図8は電動機20のシャフト13に対して垂直であって補助溝4の部位を切断したときの断面図である。但し、電機子巻線7は省略されている。
この電動機20は、10極12スロットであり、即ちN=10、M=12である。
この電動機20は、固定子鉄心10の内側に、シャフト13に固定された回転子16が回転自在に設けられている。回転子16は、回転子鉄心12と、その表面に周方向にほぼ等間隔に配設された断面蒲鉾形状の永久磁石9とを備えている。回転子鉄心12は、隣接した永久磁石9間に、表面から径方向に突出した突起部14が設けられている。
また、図8では電機子巻線7は省略しているが、電動機20の相数は3であり、それらをU相、V相、W相とすると巻線の配置は、図8において反時計方向に、U1+、U1−、V1−、V1+、W1+、W1−、U2−、U2+、V2+、V2−、W2−、W2+のように配置されている。ここで+と−は巻き方向を示しており、+と−では巻き方向は互いに逆方向であることを示している。
さらに、U1+とU1−は直列接続され、U2−とU2+も直列接続されている。これらの2つの直列回路は並列接続されていてもよいし、直列接続されていてもよい。
V相、W相も同様である。さらに、三相はY結線でもデルタ結線でもよい。
図8の回転子16における10個の永久磁石9は、その貼付位置は等間隔であり、断面形状も10個とも同一である。
しかしながら、実機においては製造ばらつきが発生する。
例えば、精度よく貼り付けても永久磁石9の貼付位置は等間隔にならず、周方向に数μm〜100μm程度ずれることがある。
また、断面形状も理想的な左右対称な形状とならず、左右のいずれかの厚みが増し、もう一方の厚みが小さくなる場合が想定される。その一例を示したのが図9である。
図9においては、10個ある永久磁石9の貼付位置が理想的な等間隔の位置から矢印で示す方向にずれていることを示している。
さらに、断面形状も左右対称とはならず矢印の方向に蒲鉾形の頂点の部分が移動して、左右対称とならないことを示している。
製造ばらつきがない理想的な状態であれば、コギングトルクは回転子16の1回転あたり極数とスロット数の最小公倍数と同じ回数脈動する成分が主に発生する。
しかしながら、製造ばらつきによって、回転子16が図9に示す状態になると、コギングトルクが増大し、回転子16の1回転あたりスロット数Mと同じ回数だけ脈動する成分が現れる。
この実施の形態では、スロット数Mが12であるので、回転子16の1回転で12回、即ち機械角で360度/12=30度周期のコギングトルクが現れる。
図10は30度(機械角)分のコギングトルクの波形を示した図である。補助溝4が設けられていない場合は点線で示したコギングトルク波形となり、30度周期のコギングトルクが大きく現れていることがわかる。
一方、軸方向に沿って全領域に延びた補助溝を1個形成した場合におけるコギングトルク波形においても30度周期のコギングトルクが大きく現れていることがわかる。
ただし、その位相は補助溝が設けられていない場合と反転している。
これにより両者を合成するとコギングトルクが低減できることが理解できる。
したがって、固定子鉄心10において軸方向の一部に補助溝4を1つのティース2当たりに1個設けた構成にすると、補助溝のない部分で発生するコギングトルクと補助溝のある部分で発生するコギングトルクの合計が電動機20のコギングトルクとなるため、30度周期のコギングトルクについてはキャンセルする効果が現れ、コギングトルクを大幅に低減できると予測される。
そこで、図2に示した、軸方向の一部に補助溝4を設けた場合の電動機20のコギングトルク波形を図10の実線の波形で示す。
このように30度周期のコギングトルクが大幅に低減され、結果としてコギングトルクのp−p値が大幅に小さくなっていることがわかる。
回転子16の1回転分(機械角360度分)のコギングトルク波形を、補助溝4が形成されていない従来例と比較したのが図11である。従来例のコギングトルクp−p値の1/2を100%として規格化している。
回転子16に製造ばらつきが発生すると、従来例では回転子16の1回転で12回脈動する成分が大きく発生しているが、この実施の形態の電動機20では、その成分は大幅に低減されていることがわかる。そのp−p値は従来例のものと比較して僅か約35%となっている。
図12には図11のコギングトルクの周波数成分を示す。次数は回転子16の1回転を1次としている。従来例の12次成分を100%として規格化している。12次成分、即ち脈動数がスロット数と同じ成分が大幅に小さくなっていることが確認できる。
したがって、この実施の形態の電動機20では、回転子16側のばらつきに起因するコギングトルクを大幅に低減できることが示された。
回転子16側のばらつきのパターンは、図9に示したものであるが、この実施の形態1の電動機20における効果を実証するため、10個の永久磁石9にそれぞれランダムなばらつきが発生するとして、合計10000台の電動機のコギングトルクについてヒストグラムを作成した。その結果が図13である。
図13(a)は従来例のヒストグラム、図13(b)はこの実施の形態のモータ20でのヒストグラムである。
回転子16側のばらつき条件は同じとして比較している。
図13(a)ではコギングトルクは広く分布しており、ばらつきのパターンによってはコギングトルクが大きくなってしまうという課題があった。
しかしながら、この実施の形態のモータ20では、回転子16の永久磁石9のばらつきのパターンにかかわらずコギングトルクは小さいことがわかる。即ち、回転子16側の製造ばらつきに対してロバスト性の高い電動機20を得ることができたことになる。
上記特許文献1〜3の電動機では、回転子1回転当たりの脈動数が極数とスロット数の最小公倍数に一致する成分について低減効果を狙ったものであり、回転子側のばらつきによって発生する成分(脈動数がスロット数と一致する成分)に対しては低減効果を十分得ることはできない。
以上により、この実施の形態の電動機20によれば、スロット開口幅W1が電機子巻線7の線径よりも大きな値となった場合においても、回転子16側のばらつきによって発生するコギングトルクM次成分(Mはスロット数)を大幅に低減することができる。
さらに、全てのティース2とヨーク1を一体的に形成された構成としたので、分割固定子鉄心に比べて固定子鉄心10の形状精度が良くなり、コギングトルクのN次成分(Nは極数)がほとんど発生しないという効果を奏することができる。
したがって、固定子鉄心10の製造ばらつきに起因するコギングトルクN次成分と、回転子16の製造ばらつきに起因するM次成分を同時に低減できることになる。
次に、補助溝4の幅について述べる。
図7では補助溝4の周方向の幅をW2として定義しているが、スロット開口幅W1との比についてW2/W1≧1.0とすると、固定子鉄心10のスロット5によるパーミアンスの脈動成分を変化させコギングトルクの脈動数がスロット数と一致する成分の位相を反転させることができるため、補助溝4のない部分でのコギングトルクと互いにキャンセルすることができる。
各ティース2に補助溝4を1つ設ける場合には、W2/W1≧1.0とすればよく、2個以上設ける場合には該ティース2に設けられた全ての補助溝4の幅の合計をW2と定義してW2/W1≧1.0となるようにすれば同様の効果が得られる。
次に、スロット開口幅W1の大きさと電動機特性との関係を述べる。
スロット開口幅W1を大きくすると、電流値が大きくなった状態においても隣合うティース2間の漏れ磁束が低減されるため、ティース2の磁気飽和を緩和でき負荷時のトルク脈動の電気角6次成分を低減できるという効果がある。
図14は従来例として、コギングトルクのM次成分を低減するためスロット開口幅W1を小さくし、補助溝を有しない電動機としたときの負荷時のトルク脈動の波形を示す。また、この実施の形態の電動機20として、スロット開口幅W1を大きくし、補助溝4を軸方向の一部に設けコギングトルクのM次成分を低減した構成の場合の負荷時のトルク脈動の波形を示す。
この実施の形態の電動機20は、負荷時のトルク脈動の電気角6次成分を低減できている。即ち、スロット開口幅W1を広げてもコギングトルクM次成分が大きくならないため、コギングトルク低減と負荷時のトルク脈動低減の両立が実現できるという効果が得られる。
また、スロット開口幅W1を大きくすると、インダクタンスを低減できるため、電動機20の回転数を大きくでき、結果として出力を大きくできるという効果もある。
図15は電動機20の回転数とトルクとの関係を示す特性図である。
横軸は回転数(r/min)、縦軸はトルク(Nm)である。
従来例ではコギングトルクM次成分(M:スロット数)を低減するために、スロット開口幅を小さく設計する必要があったため、C1のカーブのように回転数N1までしか定格トルクT1で駆動することができなかった、
しかしながら、この実施の形態の電動機20では、コギングトルクM次成分を増大させることなくスロット開口幅W1を拡大することができるので、インダクタンスを低減でき、C2のカーブのように、回転数N2まで定格トルクT1での駆動が可能となる。
従って、この実施の形態の電動機20では、出力を大きくできという効果が得られる。 特に、この実施の形態の電動機20のように、電動パワーステアリング装置に搭載された場合には、電源電圧はバッテリー電圧に限られており、限られた電圧の範囲内で高出力とすることは大変重要となる。
この実施の形態では、補助溝4を固定子鉄心10の軸方向の中心付近に形成したが、以下、このことによって得られる特別な効果について説明する。
この実施の形態では、図2に示すように、固定子鉄心10の軸方向端部には補助溝が設けられていないので、軸方向端部に補助溝4Aが設けられている図16に示した固定子鉄心10Aと比較して、補助溝4内に異物が堆積されにくい。
即ち、異物は、軸線方向に沿って侵入することが多いが、固定子鉄心10Aの場合には、補助溝4Aは軸方向端部に形成されているので、補助溝4A内で捕獲され、堆積されることが多いが、この固定子鉄心10では、補助溝4を固定子鉄心10の軸方向の中心付近に形成されているので、異物の補助溝4内での堆積量は抑制される。
また、異物侵入防止効果以外に以下に述べるような磁気回路上有利な効果がある。
また、永久磁石9の貼付位置誤差が発生し、その誤差、即ちずれ方が回転子16の軸方向に一様である場合と一様でない場合が想定される。
図2に示した固定子鉄心10において、永久磁石9の位置ずれの状態と補助溝4との位置関係について図17に示す。
図17(a),(b),(c)は1つの永久磁石9とその両側に設けられた突起部14を示す。この場合回転子16の磁極は1つの磁極について1つのセグメント型磁石で構成している。
紙面に向って上下が軸方向、左右が周方向となる。図17(d)は固定子鉄心12のティース2の先端部3を回転子16側から見た図であり、補助溝4が設けられている部分と設けられてない部分がある。
図17(a)の場合、永久磁石9は理想的な配置となっているので、コギングトルクのM次成分が現れない。
しかし、図17(b)のように位置がずれるとM次成分が発生する。
しかしながら、図17(d)に示した長さL1の領域と長さL4の領域(補助溝4のない領域)と長さ(L2+L3)の領域(補助溝4のある領域)のコギングトルクのM次成分は互いにキャンセルするため合計のコギングトルクにはM次成分はほとんど現れない。
図18には、図16に示した固定子鉄心10Aにおいて、永久磁石9の位置ずれの状態と補助溝4Aとの位置関係について示す。
図18(a)も図17(a)に示したものと同様にコギングトルクのM次成分が発生せず、図18(b)では長さL5の領域(補助溝4Aのある領域)と長さL6の領域(補助溝4Aのない領域)のコギングトルクのM次成分が互いにキャンセルするため合計のコギングトルクにはM次成分はほとんど現れない。
これは位置のずれが軸方向に沿って一様であった場合である。
しかしながら、図17(c)、図18(c)のように軸方向に一様でない位置ずれが生じた場合は少し異なる。
図17(d)の長さL1の領域と長さL4の領域(補助溝4のない領域)において、矢印で示した位置ずれの方向が互いに逆方向であるため、平均化すると位置ずれが生じていない場合とほぼ同じとなる。
また、長さ(L2+L3)の領域(補助溝4のある領域)についても上半分のL2の領域と下半分のL3の領域では矢印で示した位置ずれの方向が互いに逆方向であるため平均化すると位置ずれが生じていない場合とほぼ同じとなる。
したがって、コギングトルクのM次成分のキャンセル効果が十分得られるため、合計のコギングトルクにはM次成分は殆ど現れない。
一方、図18(d)の長さL5の領域(補助溝4Aのある領域)では位置ずれの方向が、長さL6の領域とは逆方向となっており、コギングトルクM次成分のキャンセル効果が図17の場合に比べて小さくなってしまう。
したがって、合計のコギングトルクも図17のものと比較してM次成分が大きくなってしまう。
以上により、図2に示した固定子鉄心10の方が、永久磁石9の位置ずれが軸方向で一様でない場合でもコギングトルクのM次成分の低減効果を十分に発揮することができるという効果がある。
なお、ここでは永久磁石9の位置ずれについてのみ述べたが、形状のばらつきが軸方向で不均一な場合や、磁気特性が軸方向で不均一な場合であっても同様の効果が得られることは言うまでもない。
上記特許文献1〜3では補助溝は、各ティースに2個あるいは2個以上の例が記載されているが、この実施の形態では補助溝4は各ティース2に1個としている。
回転子16側のばらつきによって発生するコギングトルクのM次成分は、固定子鉄心10のスロット5によるパーミアンスの脈動のM次成分が大きく関与しているが、補助溝4を1個設けることでそのパーミアンスの脈動のM次成分の振幅や位相を変化させるのが容易であるという効果がある。
また、補助溝4は少ない方が、平均的なギャップ長が小さくなるため、補助溝4を1個とし、さらに軸方向の一部にしか設けないということで負荷時のトルクの低下を最小限度に抑えることができるという効果もある。
この実施の形態では補助溝4は、固定子鉄心10のティース2の先端面を図7のように直線と曲線で略四角形状に切り抜いた形状としているが、この形状に限定されない。
例えば、円弧状にティースの先端面を切り抜いた形状や、三角形に切り抜いた形状などでも同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、この実施の形態では固定子鉄心10は、電磁鋼板で構成した、第1の素板11a及び第2の素板11bを積層したが、第1の素板及び第2の素板を粉体鉄心としてもよい。
さらに、この実施の形態では、ティース2に導線を集中的に巻回する集中巻で電機子巻線7をティース2に装着した電動機20について説明したが、複数のティースに跨って導体を巻回する分布巻でも同様の効果が得られる。
実施の形態2.
実施の形態1では、固定子鉄心10(図2参照)のティース2の先端部3に軸方向の中央付近の一部に補助溝4を形成した場合と、固定子鉄心10A(図16参照)のティース2の先端部3に軸方向の中央で分割して上半分のみに補助溝4Aを形成した場合(下半分のみに補助溝を設ける場合と等価)を示したが、以下では、異なる形態の補助溝の固定子鉄心を備えた電動機20について説明する。
図19は実施の形態2の固定子鉄心10Bを示す斜視図であり、ティース2の先端部3に軸方向の両端部にそれぞれ補助溝4a,4bが形成されている。
また、図20は固定子鉄心10Bの変形例を示す、固定子鉄心10Cの斜視図であり、ティース2の先端部3には、軸方向に沿って補助溝4c、平面部3a、補助溝4d及び平面部3bがそれぞれ形成されている。即ち、固定子鉄心10Cは、軸方向に沿って補助溝4c,4dの有無による合計4層で構成されている。
なお、勿論、固定子鉄心10Cは4層構造に限定されない。
一般にN層構造(Nは2以上の整数)とした場合でも同様の効果が得られる。
例えば、8層とした場合でもよいし、図3で示した第1の素板11aと、図4に示した第2の素板11bとを1枚ずつあるいは2枚ずつ交互に積層して、8層以上の多層構造でもよい。
これらの固定子鉄心10B,10Cでも、実施の形態1の固定子鉄心10,10Aと同様の効果を得ることができる。
即ち、回転子16側におけるばらつきが発生したときに生じるコギングトルクのM次成分(Mはスロット数)を補助溝の無い従来のものと比較して大幅に抑制することができる。
また、永久磁石9の位置ずれが軸方向で一様でない場合でもコギングトルクのM次成分の低減効果を十分に発揮することができる。
なお、ここでは、永久磁石9の位置ずれについてのみ述べたが、形状のばらつきが軸方向で不均一な場合や、磁気特性が軸方向で不均一な場合であっても同様の効果が得られることは言うまでもない
実施の形態3.
図21は、実施の形態3の固定子鉄心10Dを示す斜視図である。
このスキューを設けた固定子鉄心10Dは、図3で示した第1の素板11aと、図4に示した第2の素板11bとを周方向に所定の角度だけずらしながら積層することで得られる。
この固定子鉄心10Dでは、スキューの無い実施の形態1,2の固定子鉄心10,10A,10B,10Cと比較してコギングトルクをさらに低減することができる。
コギングトルクには様々な次数成分が含まれている。
実施の形態1,2の示した固定子鉄心10,10A,10B,10Cでは、補助溝4,4a,4b,4c,4dを軸方向の一部分に設けることによって、コギングトルクのM次成分(Mはスロット数)を低減することができることは既に説明した。
コギングトルクの他の次数として代表的なものとして、極数Nとスロット数Mとの最小公倍数の次数の成分がある。
そこで、スキュー角をこの成分を打ち消す角度とすることで、コギングトルクのM次成分と、極数Nとスロット数Mとの最小公倍数の次数の成分とを同時に低減することができる。
例えば、MとNの最小公倍数をXとおいたとき、スキュー角θs(度)を
θs=360/X‥‥‥‥‥‥(2)
とすればよい。ただし、θsは機械角である。
さらに、この実施の形態3の固定子鉄心10Dも、ティース2とヨーク1とを一体的に形成されており、形状精度は金型の精度でほぼ決まり、分割固定子鉄心に対して形状精度が高くなる。
したがって、この実施の形態3の固定子鉄心10Dでも、コギングトルクのN次成分を非常に小さくすることができるという効果も得られることは言うまでもない。
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、回転子鉄心12の表面に永久磁石9が設けられた回転子16を有する永久磁石型電動機20について説明したがこれに限らない。
図22は、実施の形態4の電動機20の要部断面図であり、この実施の形態の回転子16Aでは、回転子鉄心12Aの内部に設けられた窓部に断面矩形状の永久磁石9Aが埋め込まれている。
また、極数は10、スロット数は12である。
この実施の形態4の電動機20では、回転子鉄心12Aに設けられた窓部において永久磁石9Aの位置がずれてもコギングトルクが大幅に増加しない。
即ち、回転子16A側のばらつきに対してロバスト性が高く、コギングトルクのM次成分を小さくすることができる(Mは固定子鉄心10のスロット数)。
また、回転子鉄心12Aの窓部の形状が、永久磁石9Aの挿入方向の左右の両側が大きく設計されていて、永久磁石9Aを挿入したときに永久磁石9Aの左右に空隙部ができる場合には、隣り合う永久磁石9A間に設けられた回転子鉄心12Aの磁路部分すなわち磁極間の鉄心部を細くできるため、漏れ磁束が小さくでき、小型高トルクの電動機を得ることができる。
しかしながら、永久磁石9Aの左右に空隙部あるために永久磁石9Aの位置ずれが生じ、コギングトルクのM次成分が増大するという課題があった。
これに対しては、実施の形態1〜3に示した固定子鉄心10,10A,10B,10C,10Dを用いることで、回転子16A側のばらつきに対してロバスト性が高く、コギングトルクM次成分を小さくすることができるという効果を奏する。
また、極数とスロット数はこれに限らず、図23のような極数が8、スロット数が12の構造でも同じ効果が得られる。
この図23の例では、各ティース2に補助溝4e,4eを2つずつ設けた。
実施の形態5.
図24は実施の形態5の電動機20を示す断面図であり、この実施の形態では、永久磁石9Bは、リング形状となっている。このリング形状の永久磁石9Bは、ラジアル異方性の磁石でもよいし、極異方性でもよい。この実施の形態では、極数が14、スロット数が12の例である。
この電動機20の場合も、実施の形態1〜4の電動機20と同様の効果が得られる。
10極12スロットや14極12スロットで、従来の構造のように、補助溝を軸方向の一部に設けない構造をしている場合は、コギングトルクのM次成分を低減するにはスキューを設ける必要がある。
1スロットピッチスキューにより、M次成分を低減できるが、1スロットピッチを電気角に換算すると、10極12スロットであれば150度、14極12スロットであれば、210度となる。
このようなスキュー角は大きくなり、トルク低下が著しい。スキューがない場合に比べて、150度スキューでは、トルクが0.738倍、210度スキューでは、0.527倍となってしまう。
しかしながら、この実施の形態に示すように、補助溝4を軸方向の一部に設けることで、スキューを施すことなく、コギングトルクのM次成分を低減することが可能となる。
したがって、従来よりも小型高出力の永久磁石型電動機20を得ることができる。
一般化すると10極12スロット、14極12スロットの整数倍の極数とスロット数の組み合わせでも同じ効果が得られる。
即ち、Nを正の整数とし、極数が12N±2N、スロット数が12Nの永久磁石型電動機20の場合、同様の効果が得られる。
また、極数をN、スロット数をMとしたとき、
M/N<1.5
なる組み合わせのとき、1スロットピッチが大きくなってしまうため、スキューによってコギングトルクを低減しようとするとトルクが大幅に低下するという課題があった。
しかしながら、この実施の形態によれば、スキューを施すことなく、コギングトルクのM次成分を低減することが可能となる。
したがって、従来のものよりも小型高出力の永久磁石型電動機を得ることができる。
また、0.75<M/N<1.5となる組み合わせの永久磁石型電動機は、極数N:スロット数M=2:3や4:3の組み合わせ、即ちM/N=1.5やM/N=0.75の永久磁石型電動機と比べて、巻線係数が大きく小型高トルクの回転電機となる。さらに、極数とスロット数の最小公倍数が大きく、コギングトルクのうち回転子1回転あたり最小公倍数と一致する回数脈動する成分が小さい傾向にあるが、永久磁石の貼付位置誤差や形状誤差、磁気特性のばらつき等の回転子側のばらつきによって発生するコギングトルクM次成分が顕在するという課題がある。
しかしながら、この実施の形態によれば、小型高出力化とコギングトルクのM次成分の低減とを両立することが可能となる。
実施の形態6.
これまでの実施の形態1〜5では、固定子鉄心10,10A,10B,10C,10Dを構成する素板11a,11bの積層方法については述べなかったが、この実施の形態では、素板11a,11bの積層方法を工夫して、さらにコギングトルクの小さい電動機を得る方法について述べる。
図25は固定子鉄心10を構成する電磁鋼板で構成された第1の素板11aを示す。
第1の素板11aの圧延方向15は矢印で示す向きとし、この方向を基準とするため0°とする。
また、理解を助けるために圧延方向はハッチングで示し、その方向を圧延方向15と一致させて示している。
図26は圧延方向が30°とした第1の素板11aを示し、図27は圧延方向が90°とした第1の素板11aを示している。また、図25,26,27は凹部2a1が設けられている。
図示しないが、同様に凹部2a1がない第2の素板11bについても圧延方向を変化させた場合を考える。凹部2a1の有無と圧延方向を区別するため、便宜的に記号を使って表すこととする。
下表のように、凹部2a1なし、圧延方向θ°の第2の素板11bを1−RDθと表し、凹部2a1あり、圧延方向θ°の第1の素板11aを2−RDθと表す。
したがって、図25は2−RD0、図26は2−RD30、図27は2−RD90となる。
Figure 0005502533
図28は素板11a,11bを積層して実施の形態1の固定子鉄心10を製造する際の積層方法を示している。
図28(a)は、積層された素板11a,11bを側面から見た図、図28(b)はティース2の先端面を内径側から見た図であり、補助溝4が軸方向の中央部付近に設けられている。
図28(a)に示すように、下から順に、凹部2a1のない第2の素板11bである1−RD0を所定の厚み積層し、次に圧延方向を90°ずらした1−RD90を所定の厚み積層する。さらに、凹部2a1のある第1の素板11aである2−RD0、2−RD90、2−RD0、2−RD90の順にそれぞれ所定の厚み積層する。さらに、第2の素板11bである1−RD90、1−RD0の順にそれぞれ所定の厚み積層する。
このように、積層すると素板11a、11bの圧延方向とその直交方向で磁気特性が異なる、所謂磁気異方性をキャンセルすることができるため、コギングトルクを低減することが可能である。
ここで、低減できるコギングトルクは電動機20の極数をNとしたとき、一回転あたりN回脈動するN次成分とその整数倍の次数のコギングトルクである。
さらに、電磁鋼板で構成された、素板11a,11bを金型で打ち抜く場合は、形状誤差が生じるため、全てのティース2の寸法が同一とならず、コギングトルクの原因となる。
しかし、図28(a)のような積層方法を採用し、圧延方向を互いに90°ずらせた素板11a,11bを順次積層することで、形状誤差の影響をキャンセルすることができ、コギングトルクのN次成分とその整数倍成分の低減が可能となる。
図29は素板11a,11bを積層して実施の形態2の固定子鉄心10Bを製造する際の積層方法を示している。
図29(a)は積層された素板11a,11bを側面から見た図である。
一方、図29(b)はティース2の先端面を内径側から見た図であり、補助溝4aと補助溝4bが設けられている。
図29(a)に示すように、下から順に、凹部2a1のある第1の素板11aである2−RD0を所定の厚み積層し、次に圧延方向を90°ずらした2−RD90を所定の厚み積層する。さらに、凹部2a1のない第2の素板11bである1−RD0、1−RD90、1−RD0、1−RD90の順にそれぞれ所定の厚み積層する。さらに、凹部2a1のある第2の素板11bである2−RD0、2−RD90の順にそれぞれ所定の厚み積層する。
このものも、図28のものと同様の効果を得ることができる。
図30は素板11a,11bを積層して実施の形態1の固定子鉄心10を製造する際の積層方法を示している。
図30(a)は積層された電磁鋼板を側面から見た図である。一方、図30(b)はティース先端部を内径側から見た図である。
下から順に、凹部2a1のない第2の素板11bを所定の厚み積層するが、圧延方向を30度ずつずらして積層していく。例えば第2の素板11bを1枚積層するごとに、圧延方向を30度ずらす。即ち、1−RD0、1−RD30、1−RD60、1−RD90、1−RD120、・・・、1−RD180(圧延方向は1−RD0と一致)、・・・、1−RD360(1−RD0と等価)(以下同様)と順次積層していく。
次に、凹部2a1のある第1素体11aを所定の厚み積層するが、圧延方向を30度ずつずらして積層していく。例えば、第1の素板11aを1枚積層するごとに、圧延方向を30度ずらす。即ち、2−RD0、2−RD30、2−RD60、2−RD90、2−RD120、・・・、2−RD180(圧延方向は2−RD0と一致)、・・・、2−RD360(2−RD0と等価)(以下同様)と順次積層していく。
さらに、凹部2a1のない第2の素板11bを所定の厚み積層するが、圧延方向を30度ずつずらして積層していく。例えば第2の素板11bを1枚積層するごとに、圧延方向を30度ずらす。即ち、1−RD0、1−RD30、1−RD60、1−RD90、1−RD120、・・・、1−RD180(圧延方向は1−RD0と一致)、・・・、1−RD360(1−RD0と等価)(以下同様)と順次積層していく。
このようにして、第1の素板11a、第2の素板11bを積層することで、磁気異方性と形状誤差の影響をキャンセルすることができ、コギングトルクN次成分とその整数倍成分の低減が可能となる。
ここで、圧延方向を変えるのは電磁鋼板1枚積層するごととしたが、2倍ごとでも3枚ごとでも4枚以上ごとであっても同じ効果が得られる。
また、今回は30°ずらす例を挙げたが、これはスロット数が12の場合を想定し、1スロットピッチの30°とした。
2倍の60°ごとでも同様の効果が得られることは言うまでもない。
さらに、スロット数が異なる場合は、スロット数をMとしたとき、機械角で360/M(度)ごと、あるいはその整数倍の角度だけ圧延方向をずらすとしても同様の効果が得られる。
電磁鋼板から構成された素板11a,11bの磁気異方性の影響は、10極12スロットや14極12スロットの電動機20で顕著となる。
一般的には、極数Nとスロット数Mとしたとき、
|N−M|=2‥‥‥‥‥‥(3)(||は絶対値を表す記号)
となる組み合わせのとき磁気異方性の影響が顕著となるという課題があった。
さらに、式(3)となる電動機20では、永久磁石9,9A,9Bのばらつきに起因するコギングトルクM次成分も大きくなるという課題もあったが、この実施の形態1〜5の電動機20では、両方の課題を解決することができる。
従来の永久磁石型電動機では、極数Nとスロット数Mを式(3)の関係をみたす場合、固定子鉄心の全てのティースとヨークを一体的に形成された構成とすると、電機子巻線をスロットに納めるため、スロット開口部を電機子巻線の線径より大きくする必要があり、その結果、コギングトルクのM次成分が大きくなってしまうという課題があった。
さらに、電磁鋼板の磁気異方性の影響によってコギングトルクのN次成分も大きくなってしまうという課題があった。即ち、固定子鉄心の全てのティース部とヨーク部を一体的に形成した構造は、|N−M|=2の関係のある永久磁石型電動機と組み合わせるのが非常に困難であり、永久磁石の貼付精度や寸法精度を過度に向上する必要があり、磁気特性のばらつきも大きく低減する必要があったため製造コストが過大となっていた。
しかしながら、この実施の形態1〜5による電動機20にすれば、スロット開口幅W1が電機子巻線7の線径より大きくても、補助溝4,4A,4a,4b,4c,4dの作用により、コギングトルクM次成分を抑制することができ、同時に、圧延方向をずらしながら電磁鋼板を積層することで、コギングトルクN次成分を抑制することができる。
なお、上記各実施の形態では、電動パワーステアリング装置に用いられた永久磁石型電動機について説明したが、勿論、このものに限定されるものではなく、例えば産業用のサーボ電動機にも適用できる。
1 ヨーク、1a,1b ヨーク部、2 ティース、2a,2b ティース部、2a1 凹部、3 先端部、3a,3b 平面部、4,4a,4b,4c,4d,4e 補助溝、5 スロット、6 スロット開口部、7 電機子巻線、8 インシュレータ、9,9A,9B 永久磁石、10,10A,10B,10C,10D 固定子鉄心、11a 第1の素板、11b 第2の素板、12,12A 回転子鉄心、13 シャフト、14 突起部、15 圧延方向、16,16A 回転子、20 電動機、21 コントローラ、22 ステアリングホイール、23 コラムシャフト、24 ウォームギヤ、25 ハンドルジョイント、26 ステアリングギヤ、27 ラック、101 ヨーク体、102 ティース体、107 電機子巻線。

Claims (12)

  1. セグメント型磁石からなる永久磁石により構成された複数の磁極と回転子鉄心とを有する回転子と、
    この回転子の外周を囲って設けられ、周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子鉄心及びこのスロットに巻装された電機子巻線とを有する固定子とを備え、
    前記固定子鉄心は、円環状のヨークと、このヨークから内径側に突出し、前記スロットを区画するティースとを有するとともに、前記回転子に対向した前記ティースの先端部の端面に軸方向に沿って補助溝が形成された永久磁石型電動機であって、
    前記固定子鉄心は、前記ティースと前記ヨークとが一体的に形成され、
    前記補助溝は、全ての前記ティースの前記先端部の前記端面において、軸方向では部分的に形成されており、さらに周方向の中央部の1箇所のみ形成されているとともに、補助溝の周方向の幅W2と、前記スロットの開口幅W1との関係は、W2/W1≧1.0であり、
    また、隣接したティース間の最内径にあるスロット開口幅が前記電機子巻線の線径よりも大きいことを特徴とする永久磁石型電動機。
  2. 前記補助溝は、前記軸方向において中間部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石型電動機。
  3. 前記補助溝は、前記軸方向において端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石型電動機。
  4. 前記補助溝は、前記軸方向に沿って断続して形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の永久磁石型電動機。
  5. 前記磁極の極数をN、前記スロットの数をMとしたとき、0.75<M/N<1.5の関係が成立することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の永久磁石型電動機。
  6. 前記磁極の極数が12N±2N、前記スロットの数が12N(Nは自然数)であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の永久磁石型電動機。
  7. 前記固定子鉄心の各前記スロットは、スキューが設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の永久磁石型電動機。
  8. 前記永久磁石は、前記回転子鉄心の周面に埋め込まれていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の永久磁石型電動機。
  9. 前記固定子鉄心は、前記補助溝の構成要素である凹部が内径側端面に有する電磁鋼板で構成された第1の素板と、内径側端面が円弧面を有する電磁鋼板で構成された第2の素板とがそれぞれ積層して構成され、前記第1の素板及び前記第2の素板は、それぞれ圧延方向が異なる複数の素板で構成されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の永久磁石型電動機。
  10. 前記圧延方向は、互いに90度ずれていることを特徴とする請求項9に記載の永久磁石型電動機。
  11. 前記磁極の極数をNとし、前記スロットの数をMとしたとき(NとMは自然数)、|N−M|=2 (||は絶対値を表す記号)の関係式をみたし、また前記圧延方向は、機械角で360/M(度)ごと、あるいはその整数倍の角度だけずれていることを特徴とする請求項9に記載の永久磁石型電動機。
  12. 前記永久磁石型電動機は、電動パワーステアリング装置に組み込まれた電動機であることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の永久磁石型電動機。
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