JP5502060B2 - 帯電防止剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は帯電防止剤の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂は、自動車部品から電子装置に至る広範な用途のための物品及び部材の製造に有用である。特に電子装置での幅広い使用のため、熱可塑性樹脂に帯電防止剤を添加するのが望ましい。多くのポリマー又はポリマーブレンドは比較的非導電性であり、ポリマーの加工時及び使用中に静電荷が蓄積することがある。帯電した成形品は、例えば小さい粉塵粒子を引き付けることがあり、例えば物品の透明度の低下を招いて平滑な表面外観を損なうことがある。また、静電荷はかかるポリマーの製造プロセスで重大な障害になることがある。
帯電防止剤は、ポリマーが静電荷を獲得する傾向を低減し、或いは電荷が存在する場合にかかる電荷の散逸を促進するため、ポリマーに添加される物質である。有機帯電防止剤は、通常、親水性又はイオン性である。ポリマー材料の表面に存在する場合、電子の移動を促進して静電荷の蓄積を排除する。帯電防止剤は、物品に加工する前にポリマー組成物に添加されることも行われてきたが、これは「内部適用」ともいわれる。このようにして適用される有用な帯電防止剤は、熱的に安定であり、加工時に表面に移行し得る。
主成分として界面活性剤を含む多数の帯電防止剤が検討・試用されてきた。多くは、ポリマーとの相容性の欠如(均一な分散が妨げられる)、熱安定性の不良及び/又は帯電防止特性の不良のような1以上の短所を有する。特に耐熱性の不良は芳香族ポリカーボネートのようなエンジニアリングプラスチックの光学的性質に悪影響を及ぼしかねない。
しかし、ある種のスルホン酸の特定ホスホニウム塩は、有用な帯電防止剤であることが判明している。米国特許第4943380号には、ポリカーボネート90〜99.9重量%及び以下の一般式の耐熱性スルホン酸ホスホニウム0.1〜10重量%を含む帯電防止性組成物を用いてポリカーボネートの静電荷を低減させることが開示されている。
Figure 0005502060
式中、Rは炭素原子数1〜18の直鎖又は枝分れアルキル基であり、R、R及びRは同一であって、各々炭素原子数1〜8の脂肪族炭化水素基又は炭素原子数6〜12の芳香族炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜18の炭化水素基である。
米国特許第6194497号には、熱可塑性ポリマー及び四置換ホスホニウム陽イオンのハロゲン化中鎖又は短鎖アルキルスルホン酸塩を含んでなる帯電防止性樹脂組成物(特に透明樹脂組成物)が開示されている。この米国特許に記載された帯電防止剤の製造では、ハロアルキルスルホン酸カリウムのイオン交換で対応酸を生成させる。次いで、ハロアルキルスルホン酸を水酸化テトラブチルホスホニウムと反応させて帯電防止剤を生成させる。
この合成法の利点は、合成時にイオン交換段階を使用することによって、非常に純粋な生成物が得られることであり、最終的にポリカーボネートのような樹脂の劣化を引き起こしかねないハロゲン化化合物をほとんど又は全く含まない。しかし、所期の目的には適するものの、この特定の合成法も幾つかの短所を有している。例えば、イオン交換段階の使用はプロセスコストの増加を招くとともに、廃棄処分を要する廃棄物を生成することがある。この合成法は出発原料としてカリウム塩を用いるが、これは対応スルホニルフルオライドから製造される。ペルアルキルスルホン酸カリウムの溶解度は比較的低い(例えば、20℃で5%程度)ので、イオン交換段階では水/エタノール混合物が必要とされる。エタノールは可燃性であるので、合成時に多大な安全対策の実施が必要とされる。加えて、適切な水/エタノールを選択することも重要である。過剰のアルコールは最終生成物を反応溶媒に可溶性にしかねないので、生成物の単離のため追加の抽出段階が必要になることがある。
米国特許第4943380号明細書 米国特許第6194497号明細書 米国特許第3442854号明細書 米国特許第4005057号明細書 米国特許第4038258号明細書 米国特許第4093589号明細書 米国特許第5021473号明細書 米国特許第5051330号明細書 米国特許第5112558号明細書 米国特許第5178214号明細書 米国特許第5449709号明細書 米国特許第5468793号明細書 米国特許第5468973号明細書 米国特許第5476555号明細書 米国特許第5494952号明細書 米国特許第5668202号明細書 米国特許第6080483号明細書 米国特許第6080488号明細書 米国特許第6090907号明細書 米国特許第6599966号明細書 欧州特許第0170529号明細書 欧州特許第0230907号明細書 欧州特許第0246825号明細書 欧州特許第0266596号明細書 欧州特許第0309622号明細書 欧州特許第0897950号明細書 特開平01−178554号公報 特開平07−188539号公報 特開平08−302165号公報
そこで、当技術分野では、スルホン酸ホスホニウム帯電防止剤の一段と効率的な製造方法(特に一段階法)、並びにこれらの帯電防止剤を配合した熱可塑性樹脂組成物に対するニーズが依然として存在している。さらに、かかる方法で、プロセスの安全性及び/又は生成物の純度に有害な影響を与えずに良好な収率で帯電防止剤を製造できれば望ましい。
当技術分野の上記その他の短所は、以下の一般式(1)のスルホン酸ホスホニウム塩の製造方法であって、水性媒質中で以下の一般式(2)の化合物を一般式(3)の化合物と混合する段階、及び水性媒質から式(1)の生成物を分離する段階を含んでなる方法によって解消される。
Figure 0005502060
式中、各Xは、ハロゲン/水素のモル比が約0.90超であることを条件として、独立にハロゲン又は水素であり、q+rが8未満であること及びpが0でないときはrが0を超えることを条件として、pは0又は1であり、q及びrは0〜約7の整数であり、各Rは独立に炭素原子数1〜約18の炭化水素基である。
Figure 0005502060
式中、MはLi又はNaであり、X、q、p及びrは上記で定義した通りである。
Figure 0005502060
式中、Zはハロゲンであり、Rは上記で定義した通りである。
別の実施形態では、式(1)のスルホン酸ホスホニウム塩の製造方法は、水性媒質中で以下の一般式(4)の化合物を化学量論的過剰量の一般式(5)の化合物と混合する段階、及び水性媒質から式(1)の生成物を分離する段階を含んでなる。
Figure 0005502060
Figure 0005502060
式中、X、q、p、r及びRは式(1)の場合と同じ意味を有する。
別の実施形態では、式(1)のスルホン酸ホスホニウム塩の製造方法は、水性媒質中で水酸化ナトリウム及び/又は水酸化リチウムと上記の一般式(4)の化合物と一般式(3)の化合物とを混合する段階、及び水性媒質から式(1)のスルホン酸ホスホニウムを分離する段階を含んでなる。これらの式において、X、q、p、r及びRは上記で定義した通りである。
別の実施形態は、上述の方法のいずれかで製造される式(1)の帯電防止剤からなる。
別の実施形態では、熱可塑性ポリマーと、上述の方法のいずれかで製造される帯電防止剤とを含んでなる熱可塑性樹脂組成物が提供される。
図1は、増加する量の臭素の存在が130℃で936時間の熱老化後におけるポリカーボネートの黄変の増加をもたらすことを示すグラフである。
本発明者らは、帯電防止剤としての使用に適したハロアルキルスルホン酸ホスホニウム塩を対応テトラアルキルホスホニウムハライドとハロアルキルスルホン酸リチウム又はナトリウム塩から水性媒質中で一段階で容易に製造できるという予想外の知見を得た。別法として、ハロアルキルスルホン酸ホスホニウム塩は対応テトラアルキルホスホニウムハライド又は水酸化物とハロアルキルスルホニルフルオライドから水性媒質中で一段階で製造することもできる。反応体は入手が容易であり、反応溶媒としての水の使用は生成物の単離を促進にする。このように、非常に有益で予想外の特徴として、本発明者らは、反応体を単に混合するだけで目標の帯電防止性分子を高い収率で沈殿させることができることを見出した。
一般に、ハロアルキルスルホン酸ホスホニウム塩は以下の一般式(1)を有する。
Figure 0005502060
式中、Xは、ハロゲン/水素モル比が約0.90を超えることを条件として、ハロゲン及び水素から独立に選択される。ハロゲンは、臭素、塩素、フッ素及びヨウ素から独立に選択し得る。具体的には、ハロゲンはフッ素である。
さらに、式(1)において、q+rが8未満であること及びpが0でないときはrが0を超えることを条件として、pは0又は1であり、q及びrは0〜約7の整数である。一実施形態では、pは0である。
式(1)における各Rは独立に炭素原子数1〜約18の炭化水素基である。即ち、各Rは同一又は異なるもので、炭素原子数1〜約8の直鎖又は枝分れ脂肪族炭化水素基でも、炭素原子数6〜約18の芳香族炭化水素基でもよい。本明細書で用いる「芳香族基」には、完全な芳香族基、アラルキル基及びアルカリール基が包含される。一実施形態では、有機ホスホニウム陽イオンの3つのR基は炭素原子数1〜約8の同一の脂肪族炭化水素基又は炭素原子数6〜約12の同一の芳香族炭化水素基であり、4番目のR基は炭素原子数1〜約18の炭化水素基である。
そこで、本帯電防止剤は、有機スルホン酸陰イオンと四置換有機ホスホニウム陽イオンからなる高ハロゲン化スルホン酸ホスホニウム塩である。その具体例はペルフルオロ化塩であるが、フッ素化の製造方法(電気分解)のため、時として部分フッ素化化合物が生成することもある。
好適な有機スルホン酸陰イオンの具体例としては、ペルフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロエタンスルホン酸、ペルフルオロプロパンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、ペルフルオロペンタンスルホン酸、ペルフルオロヘキサンスルホン酸、ペルフルオロヘプタンスルホン酸及びペルフルオロオクタンスルホン酸が挙げられる。これらの組合せが存在していてもよい。
ホスホニウム陽イオンの具体例としては、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラ−n−プロピルホスホニウム、テトライソプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリエチルメチルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、トリブチルエチルホスホニウム、トリオクチルメチルホスホニウム、トリメチルブチルホスホニウム、トリメチルオクチルホスホニウム、トリメチルラウリルホスホニウム、トリメチルステアリルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム及びトリブチルベンジルホスホニウムのような陽イオンが挙げられる。これらの組合せが存在していてもよい。
一実施形態では、式(1)のスルホン酸ホスホニウムの製造方法であって、水性媒質中で以下の一般式(2)の化合物を化学量論的過剰量の一般式(3)の化合物と混合する段階、及び式(1)の生成物を分離する段階を含んでなる方法が提供される。
Figure 0005502060
式中、Mはリチウム(Li)及びナトリウム(Na)から選択されるアルカリ金属であり、X、q、p及びrは上記で定義した通りである。
Figure 0005502060
式中、Zはハロゲンであり、Rは上記で定義した通りである。特に、Zは臭素又は塩素である。
一つの手順では、本方法は、式(2)のペルハロアルキルスルホン酸ナトリウム又はリチウム塩を水性媒質に溶解することを含んでいてもよい。水性媒質は、例えばエタノールのような共溶媒を実質的に含まないものでもよい。本明細書で用いる「水性媒質」とは、水の溶液、分散液又は懸濁液を意味する。さらに、本明細書で用いる「共溶媒を実質的に含まない」水性媒質とは、水性媒質に含まれる共溶媒が約1体積%未満、具体的には約0.5体積%未満、さらに具体的には約0.1体積%未満であることを意味する。共溶媒を使用してもよく、カリウム塩の場合には必要であるが、共溶媒を実質的に含まない水を使用すると、高純度の生成物が得られ、揮発性溶媒の使用に起因する安全上の問題が回避される。共溶媒を使用する場合、好適な共溶媒はスルホン酸アルカリ塩の溶解を促進し、メタノール、エタノールなどの低級アルコール及びジクロロメタンなどの塩素化溶媒が挙げられる。共溶媒の混合物も使用できる。
ペルハロアルキルスルホン酸アルカリ塩を含む水性媒質を次いで四置換ホスホニウムハライドと反応させればよい。添加の順序は重要ではないと思われる。例えば、四置換ホスホニウムハライドを水性媒質に溶解してからペルハロアルキルスルホン酸アルカリ塩を添加すること、反応体を同時に溶解して混合すること、反応体を別々に溶解してから混合することなどによっても反応は達成される。本発明で得られるスルホン酸ホスホニウム塩は、ペルハロアルキルスルホン酸アルカリ塩と四置換ホスホニウムハライドの混合物を用いて得ることもできる。
本方法は広範な温度及び反応時間で実施でき、使用する特定の反応体、共溶媒(存在する場合)、所望の収率、所望の純度、生産のコストや便宜性や容易性などの事項に依存する。例えば、各種プロセスでの温度は概して約10〜約100℃、具体的には約20〜約95℃、さらに具体的には約30〜約90℃である。一実施形態では、反応は室温又は周囲温度で実施され、これは一般に約20〜約25℃である。同様に、反応時間は種々変更し得るが、一般に約5分〜約1日、具体的には約30分〜約12時間、さらに具体的には約60分〜約4時間である。これらの温度及び時間は大幅に変更可能であり、当業者が決定し得る。
四置換ホスホニウムハライドは、ペルハロアルキルスルホン酸塩に対して少なくとも等モル量で使用できる。さらに具体的には、式(2)のペルハロアルキルスルホン酸塩と式(3)の四置換ホスホニウムハライドとのモル比は、約1:1.001〜約1:1.5、具体的には約1:1.002〜約1:1.1、さらに具体的には約1:1.005〜約1:1.015である。最適比は特定の反応体、温度、共溶媒(存在する場合)及び時間に応じて変化し得るが、当業者が容易に決定できる。
別の実施形態では、式(2)のペルハロアルキルスルホン酸塩と式(3)の四置換ホスホニウムハライドとのモル比は、約1.001:1〜約1.5:1、具体的には約1.002:1〜約1.1:1、さらに具体的には約1.005:1〜約1.015:1である。最適比は特定の反応体、温度、共溶媒(存在する場合)及び時間に応じて変化し得るが、当業者が容易に決定できる。
極めて有益な特徴として、反応体及び水性媒質は、スルホン酸ホスホニウム塩(1)が高純度で水性媒質から沈殿し、簡単な濾過及び洗浄で不純物(特にハロゲン含有不純物)から単離できるように選択される。ハロゲン含有不純物(例えば、四置換ホスホニウム臭化物及び/又は塩化物)はポリカーボネートのような樹脂を劣化させることが知られているので、特にかかる不純物を除去するのが望ましい。かかる不純物は水に可溶性であるが、所望生成物は水に可溶性でないので、不純物の除去は水洗によって容易かつ効率的に達成される。
別の実施形態では、式(1)のスルホン酸ホスホニウムの製造方法であって、水性媒質中で以下の一般式(4)のスルホニルフルオライドを化学量論的過剰量の一般式(5)の四置換ホスホニウム水酸化物と混合する段階、及び水性媒質から式(1)の生成物を分離する段階を含んでなる方法が提供される。
Figure 0005502060
式中、X、q、p及びrは上記の場合と同じ意味を有する。
Figure 0005502060
式中、Rは上記で定義した通りである。一実施形態では、反応体及び水性媒質は、スルホン酸ホスホニウム塩が水性媒質から沈殿するように選択される。
この実施形態では、式(1)のスルホン酸ホスホニウム塩は一段階法で製造でき、単一容器内で水性媒質中でスルホニルフルオライド(4)を四置換ホスホニウム水酸化物(5)と反応させればよい。例えば、上述の共溶媒を含む水性媒質又は共溶媒を実質的に含まない水性媒質中に化合物(4)を分散又は溶解し、次いで四置換ホスホニウム水酸化物(5)を添加すればよい。添加の順序は重要ではないと思われる。例えば、四置換ホスホニウム水酸化物(5)を水性媒質に溶解してからスルホニルフルオライド(4)を添加すること、或いは反応体を同時に溶解/分散させて混合することによっても反応を達成できる。異なるスルホニルフルオライド(4)及び/又は異なる四置換ホスホニウム水酸化物(5)の組合せを反応させてもよい。
上述の通り、広範な反応時間、温度及び他のプロセス条件を使用できるが、製造の容易さの点から室温が好ましい。一般に、四置換ホスホニウム水酸化物(5)はスルホニルフルオライド(4)1モル当たり約2モル以上の量で使用される。さらに具体的には、式(4)の化合物と式(5)のホスホニウム水酸化物とのモル比は約1:2.01〜約1:3、具体的には約1:2.1〜約1:2.7、さらに具体的には約1:2.2〜約1:2.6である。最適比は特定の反応体、温度、共溶媒(存在する場合)及び時間に応じて変化し得るが、当業者が容易に決定できる。
別の実施形態では、式(1)のスルホン酸ホスホニウム塩の製造方法であって、水性媒質中で式(4)のスルホニルフルオライドと式(3)の四置換ホスホニウムハライドとアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩基とを混合する段階、及び水性媒質から式(1)のスルホン酸ホスホニウムを分離する段階を含んでなる方法が提供される。好適な塩基としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ性水酸化物が挙げられる。混合物も使用してもよい。水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び/又は水酸化リチウムが好ましい。一実施形態では、反応体及び水性媒質は、スルホン酸ホスホニウム塩が水性媒質から沈殿するように選択される。
この場合も添加の順序は重要ではないと思われる。成分は同時に混合してもよいし、或いは四置換ホスホニウムハライド(3)を塩基の水性溶液/分散液に添加し、この媒質/分散液をスルホニルフルオライド(4)の溶液/分散液に添加してもよい。さらに別の実施形態では、スルホニルフルオライド(4)と塩基を混合し、スルホン酸アルカリ塩(2)を生成するのに有効な時間反応させる。次いで、ホスホニウムハライド(3)を媒質に添加することによって、スルホン酸アルカリ塩(2)を単離せずに生成物を生成させる。この方法は簡単で効率的であり、時間及び材料が最小限ですむ。別法として、スルホン酸アルカリ塩(2)を単離し、共溶媒を使用又は使用せずに再溶解してから、ホスホニウムハライド(3)に添加してもよい。
広範な反応時間、温度及び他のプロセス条件を使用できるが、製造の容易さの点で約25℃(室温)〜約100℃が好ましい。最適の反応体比は当業者が容易に決定でき、例えば上述した通りである。
本明細書に記載の方法で製造できるスルホン酸ホスホニウム塩には、以下の一般式(6)のものが包含される。
Figure 0005502060
式中、Fはフッ素であり、nは0〜約7の整数であり、Sは硫黄であり、各Rは炭素原子数1〜約18の同一又は異なる脂肪族炭化水素基或いは炭素原子数6〜約18の芳香族炭化水素基である。一実施形態では、有機ホスホニウム陽イオン中の3つのR基は炭素原子数1〜約8の同一の脂肪族炭化水素基又は炭素原子数6〜約12の同一の芳香族炭化水素基であり、4番目のR基は炭素原子数1〜約18の炭化水素基である。式(6)のフッ素化スルホン酸ホスホニウムを主成分として含む帯電防止性組成物は、その帯電防止特性、相溶性及び耐熱性を利用した(例えば、かかる帯電防止特性を熱可塑性樹脂に付与する)多種多様な用途に使用できる。好適な熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレンブレンド、ポリアミド、ポリケトン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、又は上述のポリマーの1種以上を含む組合せが挙げられる。スルホン酸ホスホニウム塩は低融点の半固形物質であるので、そのまま溶融液体として取り扱うことができる。本発明の幾つかの実施形態は、室温(約15〜約25℃)で固体の結晶性物質であり、秤量、取扱い及び上述の熱可塑性樹脂への添加が容易である。
熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂以外にも、この種の樹脂組成物に通常配合される各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤の混合物も使用できる。かかる添加剤は、成分を混合して組成物を形成する際の適当な時点で混合できる。好適な添加剤の例は、耐衝撃性改良剤、充填材、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、離型剤、UV吸収剤、滑剤、顔料、染料、着色剤、発泡剤、ドリップ防止剤及び難燃剤である。
その通常の実施法は、ポリマー製造時又は加工時に帯電防止剤を熱可塑性樹脂に直接添加して混合することである。これは、押出、射出成形、圧縮成形又はキャスティングを始めとする通常の手段で加工できる。熱可塑性樹脂組成物は、当技術分野で一般に利用可能な方法で製造でき、例えば一実施形態では、まず粉末熱可塑性樹脂、帯電防止剤及び/又は他の任意成分を、適宜チョップトガラスストランドその他の充填材と共に、ヘンシェル高速ミキサーでブレンドする。このブレンディングは、特に限定されないが、ハンドミキシングを始めとする他の低剪断法でも達成できる。次いで、ブレンドをホッパーを介して二軸押出機のスロートに供給する。別法として、1種以上の成分をスロート及び/又は下流のサイドスタッファーから押出機に直接供給して組成物に配合してもよい。かかる添加剤を所望のポリマー樹脂と共にコンパウンディングしてマスターバッチとし、押出機に供給してもよい。押出機は一般に、組成物を流動させるために必要な温度よりも高い温度で運転される。押出物は直ちに水浴中で急冷され、ペレット化される。押出物をカットして製造されるペレットは、所望に応じて1/4インチ以下の長さを有し得る。かかるペレットは、後段での成形、賦形及び造形に使用できる。
熱可塑性樹脂に添加されるスルホン酸ホスホニウム塩の量は、静電荷を低減又は解消するのに有効な量であり、ある範囲で変化し得る。樹脂に添加される帯電防止性の置換スルホン酸ホスホニウム塩が少なすぎると、該樹脂から製造された物品での静電荷蓄積傾向が存続し得ることが判明している。帯電防止性添加剤が多すぎると、そのような量の添加は不経済であり、あるレベルで樹脂の他の性質に悪影響を及ぼし始めることもある。帯電防止性の向上した熱可塑性樹脂は、帯電防止剤及びポリマーの総重量を基準にして約0.01〜約10重量%(wt%)、具体的には約0.2〜約2.0wt%、さらに具体的には約0.5〜約1.5wt%の帯電防止剤と、約90〜約99.99wt%、具体的には約99〜約99.8wt%、さらに具体的には約98.5〜約99.5wt%のポリマーと用いることによって得られる。一実施形態では、透明ポリカーボネートグレードに対してかかる内部適用法を用いて好ましい結果を得るため、帯電防止剤は一般に成形組成物に対して約0.01〜約3.0重量%(wt%)、具体的には約0.1〜約1.5wt%、さらに具体的には約0.4〜約0.8wt%の量で使用される。本発明で提供される帯電防止剤は、通常のイオン性界面活性剤(例えば、アルキルスルホン酸ホスホニウム)よりも耐熱性が強く、添加量を低減できる。しかも、樹脂組成物は良好な透明度及び機械的性質を有する。
これらのホスホニウム塩は、さらに、熱安定性の向上した熱可塑性ポリマー組成物の製造にも使用できる。一実施形態では、上述の方法のいずれかで製造された帯電防止剤を含むポリカーボネート組成物は、130℃で936時間老化した後の黄色度が約15未満、具体的には約10未満、さらに具体的には約8未満、さらに一段と具体的には約6未満である。
帯電防止剤を含む熱可塑性樹脂組成物は、例えば、モニター用ハウジングのようなコンピューター用及び事務器用ハウジング、携帯電話用ハウジングのようなハンドヘルド電子装置ハウジング、電気コネクター、及び照明器具の部材、装飾品、家庭用具、屋根、温室、サンルーム、水泳プールの囲い、半導体パッケージ材料用キャリヤーテープ、自動車部品などの物品の製造に使用できる。
熱可塑性樹脂組成物は、フィルム及びシート押出、射出成形、ガスアシスト射出成形、押出成形、圧縮成形及びブロー成形のようなプロセスで製品に二次加工できる。フィルム及びシート押出法としては、特に限定されないが、メルトキャスティング、インフレートフィルム押出及びカレンダリングが挙げられる。共押出及び積層法を用いて複合多層フィルム又はシートを形成することもできる。耐擦過性、耐紫外光性、美観などの追加の性質を付与するため、単層又は多層基材にさらに単層又は多層のコーティングを設けてもよい。コーティングはロール塗り、スプレー塗工、浸漬、刷毛塗り又はフローコーティングのような通常の塗工技術で塗工し得る。フィルム及びシートは、別法として、熱可塑性樹脂組成物を適当な溶媒に溶解した溶液又は懸濁液を基材、ベルト又はロール上に流延してから溶媒を除去することによっても製造できる。
配向フィルムは、インフレーション法によって、或いはキャスト又はカレンダーフィルムを慣用の延伸技術を用いて熱変形温度付近で延伸することによって製造できる。例えば、多軸同時延伸にはラジアル延伸パントグラフを使用することができるし、x−y方向延伸パントグラフを用いて平面x−y方向で同時又は逐次延伸することもできる。また、逐次一軸延伸セクションを有する装置、例えば縦方向に延伸するため速度の異なるロールセクションと横断方向に延伸するためのテンターフレームセクションとを備えた機械を用いて一軸及び二軸延伸を達成することもできる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、第一のシートと第二のシートを有する多層シートにしてもよく、第一のシートは第一面と第二面をもつ熱可塑性ポリマーからなり、第一のシートの第一面を複数のリブの第一面上に配置し、第二のシートは第一面と第二面を有する熱可塑性ポリマーからなり、第二のシートの第一面を上記複数のリブの第一面とは反対側の第二面上に配置する。
上述のフィルム及びシートはさらに、例えば熱成形、真空成形、加圧成形、射出成形及び圧縮成形を始めとする賦形及び二次成形プロセスによって成形品に熱可塑加工できる。また、単層又は多層フィルム又はシート基材上に熱可塑性樹脂を射出成形することによって多層成形品を成形することもでき、例えばスクリーン印刷又はトランスファー染料を用いて適宜1以上の色を表面に付した単層又は多層熱可塑性樹脂基材を準備し、基材を三次元形状に賦形及びトリミングして基材を金型の立体形状に合致させ、基材の三次元形状と合致した表面をもつ金型に基材を嵌め込み、基材背後の金型キャビティー内に熱可塑性樹脂を射出して、(i)永久接合した一体三次元製品を製造するか、或いは(ii)印刷基材から模様又は美的効果を射出成形樹脂に転写し、印刷基材を取り出し、美的効果を成形樹脂に付与すればよい。
当業者には自明であろうが、上記物品にさらに、特に限定されないが、熱硬化、テクスチャー加工、エンボス加工、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理及び/又は真空蒸着を始めとする一般的な硬化及び表面改質処理を施して表面外観を変更し物品に追加の機能を付与してもよい。
従って、本発明の別の実施形態は、上記熱可塑性樹脂組成物から製造した物品、シート及びフィルムに関する。
上記の方法は、ホスホニウム塩(1)を迅速に高純度で製造するのに使用できる。一実施形態では、イオン不純物の総量は約650ppm未満、さらに具体的には約500ppm未満、さらに一段と具体的には約100ppm未満、さらに具体的には約50ppm未満、最も具体的には約10ppm未満である。別の実施形態では、生成物に含まれるアルカリ金属は約5ppm未満、好ましくは約4ppm未満である。別の実施形態では、生成物に含まれるハライドは約500ppm未満、好ましくは約100ppm未満、さらに好ましくは約50ppm未満、最も好ましくは約10ppm未満である。他のイオン夾雑物(例えば、リン酸又は硫酸イオン)は、個々に約100ppm未満、好ましくは約50ppm未満、最も好ましくは約10ppm未満の量で存在する。
以下の非限定的な実施例で本方法をさらに例示する。
示差走査熱量測定(DSC)は、試料を10℃/分の走査速度で50℃から100℃まで走査することによって実施した。熱重量分析(TGA)は、試料を10℃/分の走査速度で50℃から600℃まで走査することによって実施した。塩のイオン含有量は、イオンクロマトグラフィーで測定した。黄色度(YI)は、propaletteソフトウェアを用いてGretag McBeth color−eye 7000Aで測定した。
以下の実施例では、「MQ水」はMilliQ(登録商標)装置で脱イオン化及び処理した水をいう。(MilliQ(登録商標)はMillipore Corporationの商標である。)。「TBPBr」は臭化テトラブチルホスホニウムをいう。
実施例1
まず、100mL二口丸底フラスコに5.00g(MW302、16.55mmol)のペルフルオロブタンスルホニルフルオライド(「A」)を秤量して仕込み、磁気攪拌子で攪拌し、85℃の油浴中で還流する。
次に、0.95g(24.83mmol)の水酸化リチウム(LiOH)を25mLのMQ水に添加して溶解し、Aにゆっくりと添加する。次いで、未溶解残留物を濾過によって除去し、別の100mL二口丸底フラスコに捕集し、85℃の油浴中で再度加熱する。次に、8.43g(24.83mmol)のTBPBrを25mLのMQ水に溶解し、濾液にゆっくりと添加すると、帯電防止剤生成物が生じる。すべての溶解TBPBrを添加した後、混合物をさらに15分間攪拌する。次いで、混合物を(好ましくは氷/水浴中で)冷却し、それから水をデカントする。次に、100mLのMQ水を添加し、85℃の油浴中で加熱しながら15分間攪拌する。次に、混合物を室温に冷却し、生成物を濾過によって単離し、25mLのMQ水でフラッシュする。生成物を50℃の真空乾燥炉内で乾燥する。理論収量は帯電防止剤9.24gであり、3.8gが得られた。
実施例2(参考)
まず、54.8g(180.837mmol)のペルフルオロブタンスルホン酸リチウム(「Li Rimar」)を300mLの室温のMQ水に添加して溶解し、60.8g(179.062mmol)のTBPBrを200mLの室温のMQ水に添加して溶解する。TBPBr溶液を濾過し、次いでプロペラ攪拌機で攪拌しながらLi Rimar塩溶液中に徐々に注ぎ込むと、帯電防止剤生成物が生じる。すべてのTBPBrを添加した後、反応混合物をさらに15分間攪拌する。反応終了後、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、50mLのMQ水でフラッシュして大部分の不純物を除去する。さらに、帯電防止剤生成物をMQ水中に懸濁し、それを80℃まで加熱し、数分間攪拌し、混合物を冷却して帯電防止剤生成物を再び晶出させて追加の精製を行う。次いで、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、50℃の真空乾燥炉内で乾燥することができる。理論収量は帯電防止剤100.0gであり、87.1gが得られた。
実施例3(参考)
まず、100mL二口丸底フラスコに5.00g(MW302、16.55mmol)のペルフルオロブタンスルホニルフルオライド(「A」)を秤量して仕込み、磁気攪拌子で攪拌し、85℃の油浴中で還流する。
次に、Aの量の2.4倍の量(39.72mmol)の32wt%NaOH溶液をゆっくりと添加する。この量は1.58gのNaOH(4.94gの32wt%溶液)に相当する。次いで、混合物を1時間還流させ、それから50mLのMQ水を添加し、すべてのものが溶解するまで攪拌する。次に、5.62g(16.55mmol)のTBPBrを25mLのMQ水に溶解し、この溶液にゆっくりと添加すると、帯電防止剤生成物が生じる。すべての溶解TBPBrを添加した後、混合物をさらに15分間攪拌する。次に、混合物を(好ましくは氷/水浴中で)冷却し、それから水をデカントする。次いで、100mLのMQ水を添加し、85℃の油浴中で加熱しながら15分間攪拌する。混合物を室温に冷却し、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、25mLのMQ水でフラッシュする。次いで、帯電防止剤生成物を50℃の真空乾燥炉内で乾燥する。理論収量は帯電防止剤9.24gであり、5.8gが得られた。
実施例4(参考)
まず、5.77g(18.083mmol)のペルフルオロブタンスルホン酸ナトリウム(「Na Rimar」)を50mLの室温のMQ水に添加して溶解し、6.08g(17.906mmol)のTBPBrを20mLの室温のMQ水に添加して溶解する。TBPBr溶液を濾過し、次いで強力な磁気攪拌子で攪拌しながらNa Rimar塩溶液中に徐々に注ぎ込むと、帯電防止剤生成物が生じる。すべてのTBPBrを添加した後、反応混合物をさらに15分間攪拌する。反応終了後、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、50mLのMQ水でフラッシュして大部分の不純物を除去する。さらに、帯電防止剤生成物をMQ水中で攪拌し、それを80℃に加熱し、数分間攪拌し、混合物を冷却して帯電防止剤生成物を晶出させて追加の精製を行う。次いで、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、50℃の真空乾燥炉内で乾燥する。理論収量は帯電防止剤10.0gであり、
8.10gが得られた。
比較例5
まず、100mL二口丸底フラスコに5.00g(MW302、16.55mmol)のペルフルオロブタンスルホニルフルオライド(「A」)を秤量して仕込み、磁気攪拌子で攪拌し、85℃の油浴中で還流する。次に、4.46gの50wt%KOH溶液をゆっくりと添加して2.4当量のKOH(2.23g、39.72mmol)(4.46gの50wt%溶液)を供給する。混合物を1時間還流させ、それから75mLのエタノール/MQ水(体積比3/4)を添加し、すべてのものが溶解するまで攪拌する。次に、5.56g(16.38mmol)のTBPBrを25mLのMQ水に溶解し、この溶液にゆっくりと添加すると、帯電防止剤生成物が生じる。すべての溶解TBPBrを添加した後、混合物をさらに15分間攪拌してから、混合物を室温に冷却する。分液漏斗内で帯電防止剤生成物を75mLのジクロロメタンで抽出し、50mLのMQ水で3回洗う。有機層を減圧下で除去する(50℃、Pstart=475mbar及びPend=125mbar)。さらに、帯電防止剤生成物をMQ水中で攪拌し、それを80℃に加熱し、数分間攪拌し、混合物を冷却して帯電防止剤生成物を晶出させて追加の精製を行うことができる。次いで、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、50℃の真空乾燥炉内で乾燥する。理論収量は帯電防止剤9.24gであり、6.04gが得られた。
比較例6
まず、6.06g(17.9mmol)のペルフルオロブタンスルホン酸カリウム(「K Rimar」)を75mLのエタノール/MQ水溶液(体積比3/4)に添加して溶解し、6.01g(17.7mmol)のTBPBrを25mLの室温のMQ水に添加して溶解する。攪拌しながらTBPBr溶液をK Rimar塩溶液中に徐々に注ぎ込むと、帯電防止剤生成物が生じる。すべてのTBPBrを添加した後、反応混合物をさらに15分間攪拌する。分液漏斗内で帯電防止剤生成物を75mLのジクロロメタンで抽出し、50mLのMQ水で3回洗う。有機層を減圧下で除去する(50℃、Pstart=475mbar及びPend=125mbar)。さらに、帯電防止剤生成物をMQ水中で攪拌し、それを80℃に加熱し、数分間攪拌し、混合物を冷却して帯電防止剤生成物を晶出させて追加の精製を行うことができる。次いで、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、50℃の真空乾燥炉内で乾燥する。理論収量は帯電防止剤10.0gであり、8.91gが得られた。
実施例7(参考)
まず、100mL二口丸底フラスコに5.00g(MW302、16.55mmol)のAを秤量して仕込み、磁気攪拌子で攪拌し、85℃の油浴中で還流する。次に、10.98g(39.72mmol)の40%水酸化テトラブチルホスホニウムを添加する。次いで、混合物を1時間還流する。次いで、50mLのMQ水を添加し、さらに15分間攪拌する。次いで、混合物を(好ましくは氷/水浴中で)冷却し、それから水をデカントする。次いで、100mLのMQ水を添加し、85℃の油浴中で加熱しながら15分間攪拌する。続いて、混合物を室温に冷却し、帯電防止剤生成物を濾過によって単離し、25mLのMQ水でフラッシュする。次に、帯電防止剤生成物を50℃の真空乾燥炉内で乾燥する。理論収量は帯電防止剤9.24gであり、7.4gが得られた。
表1は、上記の例1〜7に詳述した各種の合成経路で製造された帯電防止剤の特性を示す。参照試料は、Dupont社からZonyl(登録商標)FASP−1という商品名で市販されているペルフルオロブタンスルホン酸帯電防止剤である。融点は示差走査熱量測定法(DSC)を用いて測定する。帯電防止剤の熱分解は熱重量分析(TGA)で測定し、分解が最初に検出される温度として表す。
Figure 0005502060
表1から明らかな通り、実施例3のプロセスは、収率が高い点で特に有利である。加えて、合成段階も簡単である。
表2は、上記の例1〜2に詳述した各種の合成経路で製造された帯電防止剤が80℃の水で洗った後に低いイオン不純物を含むことを示す。
Figure 0005502060
公知の通り、帯電防止剤で通常みられるある種の副生物は、配合される熱可塑性ポリマー(例えば、ポリカーボネート)の性質に有害となりかねない。例えば、
1323406754736_0
に示すように、臭素の存在量が増すと、130℃で936時間の熱老化後にポリカーボネートの黄変の増加をもたらすことがある。表3はさらに、標記の量のイオン夾雑物を含むポリカーボネートの熱老化後のYIの変化(ΔYI)を示す。熱老化したポリカーボネートにはスポットが認められたが、これは恐らくカリウム及びナトリウム汚染に由来するものである。
Figure 0005502060
上記例の帯電防止剤の洗浄の有効性を判定するため、実施例2で製造した未洗浄帯電防止剤10.02gを150mLビーカーに秤量して仕込み、100mLのMQ水を添加する。これを攪拌して帯電防止剤を水中に均一に分散させ、攪拌を室温で15分間続ける。次いで、帯電防止剤を濾過し、乾燥し、イオン不純物について試験する。
第二の試験では、上記実施例2で製造した未洗浄帯電防止剤10.06gを150mLビーカーに秤量して仕込み、100mLのMQ水をそれに添加する。これをよく攪拌して帯電防止剤を水中に均一に分散させ、攪拌を80℃で15分間続ける。その温度では、実施例2の帯電防止剤は溶融し、攪拌中に乳濁液を生じる。次いで混合物を冷却し、固体を濾過し、乾燥し、イオン不純物について試験する。表4は洗浄後の収率を示し、表5はイオンクロマトグラフィーの結果を示す。
Figure 0005502060
Figure 0005502060
上述の例のすべてに従って帯電防止剤を合成することが可能である。室温又は80℃の水で帯電防止剤を洗うことで、いずれのイオン不純物も容易に除去できる。
単数形で記載したものであっても、前後関係から明らかでない限り、複数の場合も含めて意味する。本明細書で「第一」、「第二」などの用語は、いかなる順序、数量又は重要度を表すわけではなく、むしろある構成要素を別の構成要素から区別するために使用される。同一の特性を表現するすべての範囲の終点は結合可能であり、表現された終点を含む。数量に関して使用される「約」という修飾語は、記載された値を含むと共に、(例えば、特定の数量の測定に関連する誤差の程度を含め)前後関係から指示される意味を有する。
以上、例示を目的として典型的な実施形態を記載してきたが、上記の記載は本発明の技術的範囲を限定するものと解すべきでない。従って、当業者には、本発明の技術思想及び技術的範囲から逸脱することなしに様々な修正例、適応例及び代替例が想起できよう。

Claims (7)

  1. 以下の一般式(1)のスルホン酸ホスホニウム塩の製造方法であって、
    水性媒質中で以下の一般式(2)の化合物を化学量論的過剰量の一般式(3)の化合物と混合する段階、及び
    水性媒質から式(1)のスルホン酸ホスホニウムを分離する段階
    を含んでなり、
    水性媒質が1体積%未満の共溶媒を含む、水の溶液、分散液、または懸濁液である、方法。
    Figure 0005502060
    (式中、各Xは、ハロゲン/水素のモル比が0.90超であることを条件として、独立にハロゲン又は水素であり、q+rが8未満であること及びpが0でないときはrが0を超えることを条件として、pは0又は1であり、q及びrは0〜7の整数であり、各Rは炭素原子数1〜18の同一又は異なる炭化水素基である。)
    Figure 0005502060
    (式中、MはLi又はNaであり、X、q、p及びrは上記で定義した通りである。)
    Figure 0005502060
    (式中、Zはハロゲンであり、Rは上記で定義した通りである。)
  2. Xがフッ素であり、Zが臭素又は塩素であり、3つのR基が炭素原子数1〜8の同一の脂肪族炭化水素基又は炭素原子数6〜12の同一の芳香族炭化水素基であり、4番目のR基が炭素原子数1〜18の炭化水素基である、請求項1記載の方法。
  3. pが0である、請求項2記載の方法。
  4. スルホン酸がペルフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロエタンスルホン酸、ペルフルオロプロパンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、ペルフルオロペンタンスルホン酸、ペルフルオロヘキサンスルホン酸、ペルフルオロヘプタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸又はこれらのスルホン酸の1種以上を含む組合せであり、ホスホニウムがテトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリエチルメチルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、トリブチルエチルホスホニウム、トリオクチルメチルホスホニウム、トリメチルブチルホスホニウム、トリメチルオクチルホスホニウム、トリメチルラウリルホスホニウム、トリメチルステアリルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、或いはこれらのホスホニウムの1種以上を含む組合せである、請求項1記載の方法。
  5. スルホン酸がペルフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、ペルフルオロヘキサンスルホン酸、ペルフルオロヘプタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸又はこれらの有機スルホン酸陰イオンの1種以上を含む組合せであり、ホスホニウムがテトラブチルホスホニウムである、請求項4記載の方法。
  6. 式(2)の化合物と式(3)の化合物とのモル比が1:1.002〜1:1.1である、請求項1記載の方法。
  7. 各Rが、炭素原子数1〜8の同一又は異なる直鎖又は枝分れ脂肪族炭化水素基である、請求項1記載の方法。
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