JP5501842B2 - 製鋼用アーク炉の廃熱回収設備および廃熱回収方法、ならびに製鋼用アーク炉設備 - Google Patents

製鋼用アーク炉の廃熱回収設備および廃熱回収方法、ならびに製鋼用アーク炉設備 Download PDF

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Description

本発明は、製鋼用アーク炉からの排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収し、これをさらに加熱して過熱蒸気とする製鋼用アーク炉の廃熱回収設備および廃熱回収方法、ならびにこのような廃熱回収設備を有する製鋼用アーク炉設備に関する。
製鋼用アーク炉(「電気炉」ともいう)は、原料の鉄スクラップや還元鉄(DRI)およびそれを高温でブリケット化したホット・ブリケット・アイアン(HBI)、溶銑、冷銑(型銑)等を炉内に装入後、アーク炉内に電極を装入して通電し、原料を溶解した後、通電を停止し、溶解した鋼を排出する工程を1サイクルとする間歇運転が行われる。
原料である鉄スクラップには、塗料や機械油が付着していることが多く、合成樹脂などが混入することもあるため、白煙・悪臭などが発生する。また、鉄スクラップやDRIに含まれる炭素が一酸化炭素として発生する。このため、炉−炉蓋間や二次燃焼塔で積極的に空気を取り込んで排ガスを完全燃焼させている。
この燃焼ガスは、1200℃を超える高温となり、多大なエネルギーを有するため、その廃熱を回収することが試みられている。例えば、特許文献1には、電気炉排ガス管路に廃熱ボイラーを設置して製鋼用アーク炉の排ガスの顕熱・燃焼熱を回収する技術が開示されている。
また、回収した蒸気は蒸気タービンによる発電などに供されるが、蒸気タービンの駆動源として供給される蒸気は、タービン入口側のエンタルピーを増大させる観点から過熱蒸気を用いることが好ましく、特許文献2には、製鋼用アーク炉の廃熱を飽和蒸気として回収した後、過熱蒸気にすることが開示されている。
特開平8−277412号公報 特開2002−286209号公報
しかしながら、製鋼用アーク炉は、操業1サイクルを70分とした場合、55分程度の間は高温ガスが流れ、15分程度の間は冷風が流れるといったように、高温ガスと冷風とが交互に流れ、過熱器を流れる排ガス温度が大きく変動してしまう。このように排ガス温度が変動すると、過熱蒸気温度が変動して、回収蒸気を蒸気タービンに供している場合などには、発電量が低下したり、蒸気タービンの定常運転が困難となる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、製鋼用アーク炉から排出される排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収し、これをさらに加熱して過熱蒸気とするにあたり、排ガスの温度変動を抑制して効率良く廃熱回収することができる製鋼用アーク炉の廃熱回収設備および廃熱回収方法、ならびにそのような廃熱回収設備を備えた製鋼用アーク炉設備を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る製鋼用アーク炉の廃熱回収設備は、複数の製鋼用アーク炉から排出される排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収し、さらに飽和蒸気を加熱して過熱蒸気とする製鋼用アーク炉の廃熱回収設備であって、 それぞれの製鋼用アーク炉から排ガスを排出するための第1の排ガス流路と、前記第1の排ガス流路に設置された、排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収する廃熱ボイラーと、それぞれの廃熱ボイラーで発生した飽和蒸気を合流させて貯留する蒸気アキュムレータと、前記蒸気アキュムレータに貯留された蒸気を加熱して過熱蒸気とする蒸気過熱器と、前記廃熱ボイラーで廃熱が回収された後の排ガスを前記蒸気過熱器に導いて飽和蒸気の過熱に供する第2の排ガス流路と、前記複数の製鋼用アーク炉を所定のずれ時間ずつずらして順次運転されるように操作する操作部とを具備し、前記操作部は、前記ずれ時間を、前記複数の製鋼用アーク炉の運転基数の時間的なばらつきが最小化されるようにすることを特徴とする。
また、本発明に係る製鋼用アーク炉の廃熱回収方法は、複数の製鋼用アーク炉のそれぞれから排ガスを排出するための第1の排ガス流路と、前記第1の排ガス流路に設置された、排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収する廃熱ボイラーと、それぞれの廃熱ボイラーで発生した飽和蒸気を合流させて貯留する蒸気アキュムレータと、前記蒸気アキュムレータに貯留された蒸気を加熱して過熱蒸気とする蒸気過熱器と、前記廃熱ボイラーで廃熱が回収された後の排ガスを前記蒸気過熱器に導いて飽和蒸気の過熱に供する第2の排ガス流路とを具備する製鋼用アーク炉の廃熱回収設備における廃熱回収方法であって、前記複数の製鋼用アーク炉を所定のずれ時間ずつずらして順次運転されるようにし、前記ずれ時間を、前記複数の製鋼用アーク炉の運転基数の時間的なばらつきが最小化されるようにすることを特徴とする。
上記製鋼用アーク炉の廃熱回収設備および廃熱回収方法において、最初の製鋼用アーク炉が起動した後の任意の時間をN、1回の製鋼時間をA、通電時間をB、運転回数をm、ずれ時間をTとしたときに、第n番目の製鋼用アーク炉について、
(N−(n−1)×T)−(A×(m−(n−1)))<B
が成り立つ範囲で、前記ずれ時間を設定するようにすることが好ましい。
また、上記製鋼用アーク炉の廃熱回収設備および廃熱回収方法において、前記ずれ時間は、1回の製鋼時間の1/5分であることが好ましい。
上記製鋼用アーク炉の廃熱回収設備において、前記廃熱ボイラーで廃熱が回収された後の排ガスを前記蒸気過熱器を経由せずに排出する第3の排ガス流路と、廃熱が回収された後の排ガスの流路を前記第2の排ガス流路と前記第3の排ガス流路とで切り替える切替手段とをさらに具備することが好ましい。また、前記廃熱ボイラーは、前記第1の排ガス流路を流れる排ガスの温度が600℃以上の範囲に設けられることが好ましい。
上記製鋼用アーク炉の廃熱回収方法において、廃熱回収された後の排ガスを第2の排ガス流路を介して前記蒸気過熱器に導いて排ガスの熱により前記飽和蒸気を過熱蒸気に変換し、前記製鋼用アーク炉から排出される排ガスの温度が低い場合には、前記蒸気過熱器を経由しない第3の排ガス流路に排ガスが流れるようにすることが好ましい。
さらに、本発明に係る製鋼用アーク炉設備は、複数の製鋼用アーク炉と、前記複数の製鋼用アーク炉から排出される排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収し、さらに飽和蒸気を加熱して過熱蒸気とする廃熱回収設備とを具備する製鋼用アーク炉設備であって、廃熱回収設備として、上記本発明に係る廃熱回収設備を備えることを特徴とする。
上記のように、複数の製鋼用アーク炉にそれぞれ設けた廃熱ボイラーで生成される飽和蒸気を合流させ、この飽和蒸気を過熱蒸気とする製鋼用アーク炉の廃熱回収設備において、複数の製鋼用アーク炉を所定の時間ずつずらして順次運転するようにし、複数の製鋼用アーク炉の運転基数の時間的なばらつきが最小化されるようにしたので、複数のアーク炉の運転基数の変動を時間積分した値が最大化され、生成する過熱蒸気量を均一化することができるようになった。
本発明の一実施形態に係る製鋼用アーク炉の廃熱回収設備を備えた製鋼用アーク炉設備を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る製鋼用アーク炉の廃熱回収設備に用いる蒸気過熱器の構成を示す断面図である。 ダンパーによる排ガス流路の切替え態様を説明するための図である。 製鋼用アーク炉の「ずれ時間」設定の例を説明するための図である。 1ヒートが70分のときの製鋼用アーク炉における燃焼塔入口の温度変化例を示す図である。 製鋼用アーク炉が4基の場合において、1ヒートを(a)製鋼時間(Tap to tap)を70分、通電時間を55分、(b)製鋼時間(Tap to tap)を60分、通電時間を45分、(c)製鋼時間(Tap to tap)を50分、通電時間を40分と変化させ、ずれ時間Tを、Tap totapの1/10分、1/7分、1/5分、1/3分と変化させた場合の、運転基数の時間的な変化のシミュレーション結果を示す図である。 製鋼用アーク炉が2基の場合において、1ヒートを(a)製鋼時間(Tap to tap)を70分、通電時間を55分、(b)製鋼時間(Tap to tap)を60分、通電時間を45分、(c)製鋼時間(Tap to tap)を50分、通電時間を40分と変化させ、ずれ時間Tを、Tap totapの1/10分、1/7分、1/5分、1/3分と変化させた場合の、運転基数の時間的な変化のシミュレーション結果を示す図である。 製鋼用アーク炉が3基の場合において、1ヒートを(a)製鋼時間(Tap to tap)を70分、通電時間を55分、(b)製鋼時間(Tap to tap)を60分、通電時間を45分、(c)製鋼時間(Tap to tap)を50分、通電時間を40分と変化させ、ずれ時間Tを、Tap totapの1/10分、1/7分、1/5分、1/3分と変化させた場合の、運転基数の時間的な変化のシミュレーション結果を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る製鋼用アーク炉の廃熱回収設備を備えた製鋼用アーク炉設備を示す概略構成図である。この製鋼用アーク炉設備100は、4つのアーク炉ユニット10a、10b、10c、10dを有している。これら、アーク炉ユニット10a〜10dは、図示しない製鋼工場に配置され、いずれも製鋼用アーク炉1を有しており、各製鋼用アーク炉1には排気ダクト2が接続されている。排気ダクト2には製鋼用アーク炉1から排出された高温の排ガスが流入する。排気ダクト2には前段側の水冷ダクト4が接続され、前段側の水冷ダクト4には排ガスを燃焼させる燃焼塔3が接続され、燃焼塔3には後段側の水冷ダクト4が接続され、後段側の水冷ダクト4にはダクト5が接続されている。排気ダクト2、水冷ダクト4、ダクト5は、排ガスダクトとして機能する。前段側および後段側の水冷ダクト4および燃焼塔3は廃熱ボイラー6を構成している。なお、廃熱ボイラー6は水冷ダクト4のみまたは燃焼塔3のみで構成されていてもよい。また、各アーク炉ユニットの製鋼用アーク炉1の周囲には、換気用フード11が設けられており、換気用フード11には換気用ダクト12が接続されている。
本実施形態では、製鋼用アーク炉1は、炉体21と、開閉可能な炉蓋22と、炉蓋22の上方から炉体21内部に挿入される3本のアーク電極23とを有しており、3相交流型のアーク炉を構成している。なお、製鋼用アーク炉1は、アーク電極23の本数が3本の3相交流型のアーク炉に限定されず、アーク電極が他の本数のアーク炉であってもよい。そして、炉体21内に鉄スクラップ、DRI、HBI、溶銑、冷銑(型銑)等の原料を装入し、アーク電極23に通電することにより形成されるアークにより原料を溶解して溶鋼を溶製するようになっている。図示はしていないが、製鋼用アーク炉1には、精錬用の酸素ガス吹込ランスおよび/または炭剤添加用の炭材吹込みランスが配置されることもある。
各アーク炉ユニットの燃焼塔3は、炉体21から排出される高温の排ガスの中の一酸化炭素、白煙物質、悪臭物質などを空気導入口8から導入される空気により完全燃焼させて無害化するものであり、この際の燃焼熱により排ガスの温度はさらに上昇する。
各アーク炉ユニットの廃熱ボイラー6は、排ガスの廃熱(ここでは排ガスの顕熱および燃焼熱)を飽和蒸気として回収するものであり、製鋼用アーク炉1から流出される排ガスの流路に設けられる。このとき廃熱ボイラー6は、排ガス温度が所定温度以上になるような範囲に設けることが好ましい。廃熱ボイラー6を構成する前段側および後段側の水冷ダクト4および燃焼塔3は伝熱管7を有している。
また、各アーク炉ユニットは、蒸気ドラム13を有しており、蒸気ドラム13には伝熱管7に冷却水(純水)を供給する供給配管14および伝熱管7から蒸気ドラム13に冷却水(蒸気)を返戻する返戻配管15が接続されている。また、供給配管14には循環水ポンプ16が設けられている。これにより、伝熱管7に冷却水が循環供給される。蒸気ドラム13に収容された冷却水は、循環水ポンプ16により供給配管14を介して伝熱管7に送られる。そして、伝熱管7に送られた冷却水は、製鋼用アーク炉1から発生する排ガスの顕熱および燃焼塔3で排ガスが燃焼して生じた燃焼熱により昇温されて飽和蒸気に変換され返戻配管15を介して蒸気ドラム13に返戻される。蒸気ドラム13には飽和蒸気搬送配管17が接続されており、蒸気ドラム13内の飽和蒸気がこの飽和蒸気搬送配管17を介してアキュムレータ62へ搬送される。
なお、蒸気ドラム13には純水タンク(図示せず)が接続されており、蒸気ドラム13に所定量の水が貯留されるように、適宜、純水タンクから冷却水(純水)が供給される。また、図では、供給配管14および返戻配管15を、便宜上、1つずつ記載しているが、実際には伝熱管7の数(必要に応じて分割されたボイラー部分の数)ずつ設けられている。
各アーク炉ユニットのダクト5は、いずれも排ガス集合ダクト41に接続されており、排ガス集合ダクト41には1本の下流側排ガスダクト42が接続されていて、各アーク炉ユニットのダクト5からの排ガスが排ガス集合ダクト41で集合され、下流側排ガスダクト42に至る。下流側排ガスダクト42には、飽和蒸気をさらに加熱して過熱蒸気とする蒸気過熱器43が接続されている。したがって、廃熱が回収された後の排ガスは、ダクト5、排ガス集合ダクト41、下流側排ガスダクト42を通って蒸気過熱器43における飽和蒸気の加熱に供される。蒸気過熱器43については後で詳細に説明する。なお、下流側排ガスダクト42の蒸気過熱器43よりも上流側の部分には排ガス流量計47が設けられている。一方、各アーク炉ユニットの換気ダクト12は、いずれも換気集合ダクト51に接続されている。そして、蒸気過熱器43を経た後の下流側排ガスダクト42が換気集合ダクト51に接続され、換気集合ダクト51には排ガス集塵ダクト52が接続されている。排ガス集塵ダクト52には、例えばバグフィルタを有する集塵器54、排気ファン55が接続されており、排ガス集塵ダクト52の終端には集塵器54で除塵された排ガスを大気に放出する煙突56が接続されている。また、集塵器54の上流の排ガス集塵ダクト52には、必要に応じて、排ガスの温度を集塵器54の耐熱温度以下とするための排ガス冷却器53が設けられる。
各アーク炉ユニットの飽和蒸気搬送配管17は、蒸気集合配管61に接続され、各蒸気集合配管61には蒸気アキュムレータ62が接続されており、各アーク炉ユニットの蒸気ドラム13で発生した飽和蒸気は蒸気アキュムレータ62に貯留されるようになっている。そして、蒸気アキュムレータ62を経た後の蒸気集合配管61には蒸気過熱器43が接続されている。なお、蒸気アキュムレータ62は図示のように1個であってもよいし、複数であってもよい。
蒸気過熱器43は、図2に示すように、筐体44と、筐体44内に多数屈曲して設けられた伝熱管45とを有している。筐体44は下流側排ガスダクト42に接続されており、筐体44内に高温の排ガスが通流される。一方、伝熱管45には蒸気アキュムレータ62からの飽和蒸気が供給され、伝熱管45を通流している飽和蒸気が排ガスにより加熱されて過熱蒸気に変換される。本実施形態では、変換された過熱蒸気は発電用蒸気タービン63に供給されている。
各アーク炉ユニットには、廃熱ボイラー6の下流側のダクト5と換気ダクト12とを接続する接続配管18が設けられている。接続配管18は、廃熱が回収された後の排ガスを換気ダクト12に流すためのものである。ダクト5の接続配管18接続部の下流側にはダンパー31が設けられ、接続配管18のダクト5接続部の近傍にはダンパー32が設けられている。これらのダンパー31および32を操作することにより製鋼用アーク炉1からの排ガスを、蒸気過熱器43側の排ガス流路と、蒸気過熱器43を通らない換気ダクト12側の排ガス流路とで切り替えることが可能となっている。つまり、ダンパー31および32は、廃熱回収後の排ガスを蒸気過熱器43に供給する排ガス流路と、蒸気過熱器43を通らない排ガス流路とで切り替える切替手段として機能する。具体的には、製鋼用アーク炉1の運転時の排ガス温度が高い期間には、図3の(a)に示すように、ダンパー31を開き、ダンパー32を閉じて製鋼用アーク炉1からの排ガスをダクト5、排ガス集合ダクト41、下流側排ガスダクト42を介して蒸気過熱器43に導く。一方、製鋼用アーク炉1の運転を停止しているときのように排ガス温度が低い期間には、図3の(b)に示すように、ダンパー31を閉じ、ダンパー32を開いて製鋼用アーク炉1からの低温の排ガスを接続配管18を介して換気ダクト12に導く。このように本実施形態では、製鋼用アーク炉1からの低温の排ガスが蒸気過熱器43に供給されないようにして飽和蒸気を加熱するための排ガスの温度が低下することを防止するように構成されている。
なお、各製鋼用アーク炉1から排気ダクト2を経て、燃焼塔3および水冷ダクト4のボイラー6を構成する部分までは、排ガスの廃熱を回収する第1の排ガス流路を構成している。ダクト5、排ガス集合ダクト41、下流側排ガスダクト42は、廃熱が回収された後の排ガスを蒸気過熱器43に導いた後に排出する第2の排ガス流路として機能する。さらに、接続配管18、換気ダクト12、換気集合ダクト51は、廃熱が回収された後の排ガスを蒸気過熱器を経由せずに排出する第3の排ガス流路として機能する。
製鋼用アーク炉設備100には、運転の監視、オペレータが操業のために必要とする操作、および各部の制御を行うための監視・操作・制御部70が設けられている。この監視・操作・制御部70により、例えば、廃熱ボイラー6の出口温度に応じて排ガス流路が切り替えられる。
また、4つの製鋼用アーク炉1は、所定の「ずれ時間」ずつずらして順次運転されるように操作される。このときの「ずれ時間」は、4つの製鋼用アーク炉1の運転基数の時間的なばらつきが最小化されるように設定され、製鋼用アーク炉1のうち運転中の運転基数の変化を時間積分した値が最大化されるようになる。具体的には、図4に示すように、横軸に経過時間をとり、縦軸に運転中の製鋼用アーク炉1の基数をとった場合に、運転中の製鋼用アーク炉1の基数の変動が最小化されるように、また、図の斜線部分の面積の値が最大化されるように上記「ずれ時間」が設定される。
このような「ずれ時間」は操業条件に応じて監視・操作・制御部70の制御ユニットで求めておき、オペレータが操作部においてその値に基づいて4つの製鋼用アーク炉1の運転が順次行われるように操作してもよいし、求められた「ずれ時間」に基づき、監視・操作・制御部70の制御ユニットがその値に基づいて自動的に4つの製鋼用アーク炉1を順次運転させるように制御してもよい。
次に、このように構成される製鋼用アーク炉設備100の処理動作について説明する。
まず、製鋼用アーク炉1の炉体21内に原料を装入し、アーク電極23に通電してアーク放電により原料の溶解を開始する。必要に応じて原料の追加装入、酸素ガス吹き込みによる脱炭精錬および炭材等による成分調整等を含む精錬を行い、精錬が終了した時点で、アーク電極23への通電を停止し、炉体21から溶鋼を出鋼する。これにより1ヒートの操業が終了し、このような操業を繰り返し行う。
そして、4つのアーク炉ユニットの製鋼用アーク炉1において前述と同様の操業が行われるが、本実施形態では、4つの製鋼用アーク炉1を所定の「ずれ時間」ずつずらして順次運転するようにした。このときの「ずれ時間」は、4つの製鋼用アーク炉1のうち運転中の基数(運転基数)の時間的なばらつきが最小化されるように設定され、製鋼用アーク炉の運転基数の変化を時間積分した値が最大化されるように設定される。詳細については後述する。
このような操業中、各製鋼用アーク炉1からは、高温の排ガスが排出され、第1の排ガス流路を構成する排気ダクト2、前段側の水冷ダクト4、燃焼塔3、後段側の水冷ダクト4を通過する間に、廃熱ボイラー6により廃熱(顕熱および燃焼熱)が回収される。具体的には、排ガスの廃熱は廃熱ボイラー6を構成する伝熱管7において飽和蒸気に変換され、この飽和蒸気は蒸気ドラム13、飽和蒸気搬送配管17、蒸気集合配管61を経て蒸気アキュムレータ62に貯留される。そして、蒸気アキュムレータに貯留された飽和蒸気は、蒸気過熱器43に供給され、そこで高温の排ガスにより加熱されて過熱蒸気に変換される。変換された過熱蒸気は、発電用蒸気タービン63に供給され、発電に供される。
一方、廃熱が回収された後の排ガスは、第2の排ガス流路を構成するダクト5、排ガス集合ダクト41、下流側排ガスダクト42を経て蒸気過熱器43に至り、蒸気過熱器43において飽和蒸気の加熱に供される。
製鋼用アーク炉1の周囲および/または図示しない製鋼工場内は、換気用フード11、換気用ダクト12を介して換気され、換気用ダクト12からの冷風は換気集合ダクト51に至る。また、飽和蒸気の加熱に供された後の排ガスは、下流側排ガスダクト42を経て換気集合ダクト51に至り、換気ダクト12から供給された冷風と混合した状態で、排ガス集塵ダクト52に供給され、集塵器54で集塵されて煙突56から排出される。このように、排ガス集塵ダクト52には、下流側排ガスダクト42の高温の排ガスと換気集合ダクト51の換気用の冷風とが合流して、温度が低下された排ガスが供給され、バグフィルタからなる集塵器54に流れる排ガスの温度を集塵器54の耐熱温度以下とすることが可能となる。また、上述したように集塵器54の上流の排ガス集塵ダクト52に冷却器53を設けることにより、排ガス温度を集塵器54の耐熱温度以下とすることが一層容易となる。
ここで、一つの製鋼用アーク炉1においては、上述のように、原料装入−溶解(−原料追加装入−溶解−精錬)−出鋼という一連のプロセスを1ヒートとして操業を行うが、この1ヒートの期間に排ガス温度は大きく変動する。図5は1ヒートが70分のときの製鋼用アーク炉における燃焼塔入口の温度変化例を示すものである。この図に示すように、通電開始後から排ガス温度は上昇して1400℃近傍に達し、原料追加装入により一旦400℃程度に低下するが、原料の溶解の進行にともなって1200℃程度まで再度上昇し、原料が完全に溶解(溶け落ち)を経過してその後の精錬期間まで排ガス温度が高い期間(高温期)が継続する。一方、精錬期間終了後の出鋼にともなって排ガス温度は低下し、出鋼完了後には200℃以下となる。そして、出鋼完了後から次ヒートの原料装入を経て次ヒートの通電開始まで、200℃以下の排ガス温度の低い期間(低温期)となる。このような排ガスの温度変動にともない、排ガスの顕熱および燃焼熱を利用して回収される飽和蒸気の量は変動することとなる。
これに対して、本実施形態のように複数(ここでは4つ)の製鋼用アーク炉1を有している場合には、これらは通常、操業開始タイミングが所定時間ずれた状態となるので、これら4つの製鋼用アーク炉1の高温期と低温期は互いにずれた状態となる。したがって、特段の運転タイミング調整を行わなくても、これら4つの製鋼用アーク炉1で回収された飽和蒸気を蒸気アキュムレータ62で合流させることにより、合流後の飽和蒸気量はある程度平準化されることとなる。
また、本実施形態では、飽和蒸気を過熱蒸気にする際に蒸気過熱器43に対する加熱エネルギーの供給を廃熱回収後の排ガスを用いて行うことができるので、過熱蒸気を生成するための別途の燃料が不要であり、エネルギー経済性が高い。
しかしながら、複数の製鋼用アーク炉1を有していても、製鋼用アーク炉1は上述のように間歇運転であり、複数のアーク炉の運転開始時期を相互の炉の運転時期に関係なく行うと、運転中のアーク炉の基数は時期によりまちまちとなり、全ての炉が同時に運転されたりあるいはまったく運転されない時間帯が発生したりして、廃熱ボイラー6での回収蒸気量や過熱器43の入り口ガス温度の変動が無視し得ないものとなり、上記平準化の効果も限定的となってしまう。
そこで、本実施形態では、4つの製鋼用アーク炉1を所定の「ずれ時間」ずつずらして順次運転されるようにし、この「ずれ時間」を4つの製鋼用アーク炉1のうち運転中の基数(運転基数)のばらつきが最小化されるように設定する。これにより、蒸気アキュムレータ62に合流される蒸気量の変動を最小化することができ、生成する過熱蒸気量を均一化することができる。このとき、製鋼用アーク炉1のうち運転中の基数(運転基数)の時間的な変化を時間積分した値(つまり図4の斜線部分の面積)が最大化されるようになるので、蒸気量自体も最大化される。
具体的には、最初(1基目)の製鋼用アーク炉1が起動した後の任意の時間をN、1回の製鋼時間(Tap to tap)をA、通電時間をB、運転回数をm、ずれ時間をTとしたときに、
1基目のアーク炉:N−A×m<B ……(1)
2基目のアーク炉:(N−T)−(A×(m−1))<B ……(2)
3基目のアーク炉:(N−2×T)−(A×(m−2))<B ……(3)
4基目のアーク炉:(N−3×T)−(A×(m−3))<B ……(4)
とした(1)〜(4)式が成り立つ範囲で、ずれ時間Tを最適化することにより、4つの製鋼用アーク炉1のうち運転中のものの基数(運転基数)のばらつきが最小化された、最も安定した運転パターンを得ることができ、かつ、最も多くの製鋼用アーク炉を運転するパターンとなる。
上記(1)〜(4)式を一般化すると、n基目のアーク炉については、以下の(5)式となる。この式は、この実施例のような製鋼用アーク炉1が4基の場合に限らず、成り立つものである。
(N−(n−1)×T)−(A×(m−(n−1)))<B …(5)
種々の運転条件において、上記ずれ時間Tを変化させると、図6のような運転パターンが得られる。
図6は、1ヒートを(a)製鋼時間(Tap to tap)を70分、通電時間を55分、(b)製鋼時間(Tap to tap)を60分、通電時間を45分、(c)製鋼時間(Tap to tap)を50分、通電時間を40分と変化させ、ずれ時間Tを、Tap to
tapの1/10分((a)の場合では7分間)、1/7分、1/5分、1/3分と変化させた場合の、運転基数の時間的な変化のシミュレーション結果を示す図であり、ずれ時間Tが1/5分の場合に、運転基数のばらつきが最小化し、かつ運転基数が最大化、つまり運転基数の時間的な変化を時間積分した値(図6の斜線部分の面積)が最大化されるようになることが確認された。このように、上述の(5)式が成り立つ範囲でずれ量Tを最適化することにより、運転基数、製鋼時間(Tap to tap)、通電時間が変化しても最適な運転パターンを得ることができる。なお、製鋼用アーク炉が2基の場合および3基の場合は、同様の条件でそれぞれ図7および図8のような運転パターンが得られ、やはりずれ時間TをTap to tapの1/5分とした場合に、最適な運転パターンが得られることが確認された。
ところで、廃熱が回収された後の排ガスを、過熱蒸気を生成するための熱源として用いる場合、所定の過熱度の過熱蒸気を生成するための熱量を確保しておく必要があり、そのために蒸気過熱器43に供給される排ガス温度の低下を極力防止することが必要となる。しかし、製鋼用アーク炉1においては低温の排ガスが排出されることがある。例えば、製鋼用アーク炉1において通電直後、原料追加装入直後、出鋼後は低温の排ガスが排出される。この低温の排ガスが運転中の他の製鋼用アーク炉の高温の排ガスに混合されると、混合後のガス温度が低下してしまう。排ガス温度が低下すると、所定の過熱度の過熱蒸気生成のための熱量が不足する不都合が生じる。これにより、過熱蒸気流量および/または蒸気過熱度が低下して量蒸気タービンの出力が低下し、その後過熱蒸気流量および/または蒸気過熱度が回復しても、定常出力に回復するまでに長時間を要し、発電量が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、廃熱ボイラー6下流側のダクト5に、換気ダクト12へ接続される接続配管18を設け、廃熱回収後の排ガスを蒸気過熱器43側に供給する排ガス流路と、蒸気過熱器43を通らない排ガス流路とで切り替える切替手段としてダンパー31および32を設けている。そして、製鋼用アーク炉1から高温の排ガスを排出している期間(高温期)には、図3の(a)に示すように、ダンパー31を開き、ダンパー32を閉じて、排ガスが蒸気過熱器43に供給されるようにする。一方、製鋼用アーク炉1の運転を停止しているとき等の低温の排ガスを排出している期間(低温期)には、図3の(b)に示すように、ダンパー31を閉じ、ダンパー32を開いて、製鋼用アーク炉1からの排ガスを換気用ダンパー12に導き、製鋼用アーク炉1からの排ガスが蒸気過熱器43に供給されないようにする。これにより、過熱蒸気発生用の排ガスの温度が低下することを防止することができ、安定して所定の過熱度の過熱蒸気を生成することができる。
次に、廃熱ボイラー6の範囲について説明する。
顕熱および燃焼熱が回収された後の排ガスを過熱蒸気生成のための熱源として使用する場合、その熱量は発生飽和蒸気量と過熱度、廃熱ボイラー6以降蒸気過熱器43までの管路の熱放散により決定される。今、215℃の飽和蒸気から350℃の過熱蒸気を得ようとしたとき、廃熱ボイラー6の入口の熱量を100%とすると、廃熱ボイラー6での吸熱量が50〜55%のときの発生蒸気を過熱するために必要な熱量は5〜10%となる。さらに管路などからの放熱を加味すると、廃熱ボイラー6の範囲は、廃熱ボイラー6の出口の排ガス温度が500℃以上の範囲となる。
一方、製鋼用アーク炉の廃熱ボイラー6は、主として放射伝熱による熱交換となり、放射伝熱による熱交換量は概略以下の(6)で求めることができる。
Q=CA〔(Tg/100)−(Tw/100)〕 ……(6)
Q:放射伝熱量
Tg:ガス温度
Tw:水冷壁管表面温度
A:有効放射伝熱面積
C:有効放射係数
実際の放射伝熱は複雑な現象であるが、有効放射係数に変化がないと仮定して、ガス温度が1000℃のときに吸収される熱量と同じ吸収熱量を得ようとした場合、排ガス温度が800℃では約2.5倍、排ガス温度が600℃では約8倍の有効放射伝熱面積が必要となり、排ガス温度が600℃よりも低い位置まで廃熱ボイラー6の設置範囲を広げることは伝熱面積の増加割合に比して回収蒸気量が少なく、経済的でない。このことと、上述した熱バランスから廃熱ボイラー6を設置する範囲は、排ガス温度が600℃以上の範囲が好ましく、700℃以上の範囲がより好ましい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、上記例では4つの製鋼用アーク炉を用いた例について示したが、製鋼用アーク炉の数は2以上であればいくつでもよい。また、飽和蒸気を発電に利用する場合について示したが、これに限るものではない。さらに、上記実施形態では、排ガスを燃焼塔で燃焼させて、排ガスの顕熱および燃焼熱を廃熱として回収する場合について示したが、燃焼塔は必ずしも必要はなく、燃焼塔を省いた廃熱ボイラー内で燃焼させることも可能である。また、製鉄所内で発生した鋼くずのみの溶解などであれば、白煙・悪臭などの発生が無く、一酸化炭素の発生量も少ないため、燃焼用空気を積極的に吸引する必要はなく、より高温の排ガスからの熱回収が可能となる。この場合には排ガスから回収される廃熱は、実質的に顕熱のみとなる。
1;製鋼用アーク炉
2;排気ダクト
3;燃焼塔
4;水冷ダクト
5;ダクト
6;廃熱ボイラー
7;輻射型伝熱管
8;空気導入口
10a,10b,10c,10d;アーク炉ユニット
11;換気用フード
12;換気ダクト
13;蒸気ドラム
17;飽和蒸気搬送配管
18;接続配管
21;炉体
23;アーク電極
31,32;ダンパー
41;排ガス集合ダクト
42;下流側排ガスダクト
43;蒸気過熱器
51;換気集合ダクト
52;排ガス集塵ダクト
54;集塵器
61;蒸気集合配管
62;蒸気アキュムレータ
63;発電用タービン
70;監視・操作・制御部
100;製鋼用アーク炉設備

Claims (10)

  1. 複数の製鋼用アーク炉から排出される排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収し、さらに飽和蒸気を加熱して過熱蒸気とする製鋼用アーク炉の廃熱回収設備であって、
    それぞれの製鋼用アーク炉から排ガスを排出するための第1の排ガス流路と、
    前記第1の排ガス流路に設置された、排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収する廃熱ボイラーと、
    それぞれの廃熱ボイラーで発生した飽和蒸気を合流させて貯留する蒸気アキュムレータと、
    前記蒸気アキュムレータに貯留された蒸気を加熱して過熱蒸気とする蒸気過熱器と、
    前記廃熱ボイラーで廃熱が回収された後の排ガスを前記蒸気過熱器に導いて飽和蒸気の過熱に供する第2の排ガス流路と、
    前記複数の製鋼用アーク炉を所定のずれ時間ずつずらして順次運転されるように操作する操作部とを具備し、
    前記操作部は、前記ずれ時間を、前記複数の製鋼用アーク炉の運転基数の時間的なばらつきが最小化されるようにすることを特徴とする製鋼用アーク炉の廃熱回収設備。
  2. 前記操作部は、最初の製鋼用アーク炉が起動した後の任意の時間をN、1回の製鋼時間をA、通電時間をB、運転回数をm、ずれ時間をTとしたときに、第n番目の製鋼用アーク炉について、
    (N−(n−1)×T)−(A×(m−(n−1)))<B
    が成り立つ範囲で、前記ずれ時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の製鋼用アーク炉の廃熱回収設備。
  3. 前記ずれ時間は、1回の製鋼時間の1/5分であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製鋼用アーク炉の廃熱回収設備。
  4. 前記廃熱ボイラーで廃熱が回収された後の排ガスを前記蒸気過熱器を経由せずに排出する第3の排ガス流路と、廃熱が回収された後の排ガスの流路を前記第2の排ガス流路と前記第3の排ガス流路とで切り替える切替手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の製鋼用アーク炉の廃熱回収設備。
  5. 前記廃熱ボイラーは、前記第1の排ガス流路を流れる排ガスの温度が600℃以上の範囲に設けられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の製鋼用アーク炉の廃熱回収設備。
  6. 複数の製鋼用アーク炉のそれぞれから排ガスを排出するための第1の排ガス流路と、前記第1の排ガス流路に設置された、排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収する廃熱ボイラーと、それぞれの廃熱ボイラーで発生した飽和蒸気を合流させて貯留する蒸気アキュムレータと、前記蒸気アキュムレータに貯留された蒸気を加熱して過熱蒸気とする蒸気過熱器と、前記廃熱ボイラーで廃熱が回収された後の排ガスを前記蒸気過熱器に導いて飽和蒸気の過熱に供する第2の排ガス流路とを具備する製鋼用アーク炉の廃熱回収設備における廃熱回収方法であって、
    前記複数の製鋼用アーク炉を所定のずれ時間ずつずらして順次運転されるようにし、前記ずれ時間を、前記複数の製鋼用アーク炉の運転基数の時間的なばらつきが最小化されるようにすることを特徴とする製鋼用アーク炉の廃熱回収方法。
  7. 最初の製鋼用アーク炉が起動した後の任意の時間をN、1回の製鋼時間をA、通電時間をB、運転回数をm、ずれ時間をTとしたときに、第n番目の製鋼用アーク炉について、
    (N−(n−1)×T)−(A×(m−(n−1)))<B
    が成り立つ範囲で、前記ずれ時間を設定することを特徴とする請求項6に記載の製鋼用アーク炉の廃熱回収方法。
  8. 前記ずれ時間は、1回の製鋼時間の1/5分であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の製鋼用アーク炉の廃熱回収方法。
  9. 廃熱回収された後の排ガスを第2の排ガス流路を介して前記蒸気過熱器に導いて排ガスの熱により前記飽和蒸気を過熱蒸気に変換し、前記製鋼用アーク炉から排出される排ガスの温度が低い場合には、前記蒸気過熱器を経由しない第3の排ガス流路に排ガスが流れるようにすることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の製鋼用アーク炉の廃熱回収方法。
  10. 複数の製鋼用アーク炉と、前記複数の製鋼用アーク炉から排出される排ガスの廃熱を飽和蒸気として回収し、さらに飽和蒸気を加熱して過熱蒸気とする廃熱回収設備とを具備する製鋼用アーク炉設備であって、
    前記廃熱回収設備として、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の廃熱回収設備を備えることを特徴とする製鋼用アーク炉設備。
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