JP5500671B2 - 成形材料及びその製造方法並びにこれを備える高温過熱蒸気生成システム - Google Patents

成形材料及びその製造方法並びにこれを備える高温過熱蒸気生成システム Download PDF

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Description

本発明は、成形材料及びその製造方法並びにこれを備える高温過熱蒸気生成システムに関し、更に詳しくは、安定した電磁誘導型発熱体を構成する成形材料及びその製造方法、並びに、これを備え、過熱蒸気を安定製造することができる高温過熱蒸気生成システムに関する。
過熱蒸気生成システムは、大型のセラミックス成形体の乾燥、粉体処理、金型の表面改質、水素製造装置、食品加工(加熱、乾燥、解凍、焼き、蒸し、殺菌、滅菌、脱臭等)等の分野に広く展開されている。例えば、食品加工の分野においては、過熱水蒸気が急速に普及しており、そのための過熱水蒸気生成装置としては、電磁誘導によって発熱させるための、鉄、ニッケル、チタン等の金属、ステンレス鋼及びカーボンセラミック等の材料からなる、所定形状(例えば、球状)の発熱体と、複数の発熱体を充填させつつこれらを接触状態で収容する収容体(炉体)と、この収容体の外側に配された励磁コイルとを備えるものが知られている(特許文献1、2等参照)。この過熱水蒸気生成装置においては、励磁コイルから発生させた磁界変化により発熱体を発熱させ、収容体に導入した水蒸気をこの発熱体に接触させ、過熱水蒸気を生成させている。
特開2004−233040号公報 特開2006−64358号公報
上記のように、電磁誘導型の発熱体を複数備える過熱水蒸気生成装置の場合、使用を重ねるにつれ、発熱体どうしの接触部において、局所的に流れた大電流に起因する材料の溶融等により、凹部が形成されたり(図9参照)、変質したりする欠陥が発生することがあった。
本発明の目的は、電磁誘導により、物品、気体等の熱処理等のために、500℃以上といった高温域の所望の温度に発熱させることができ、耐久性に優れた電磁誘導型発熱体として好適な成形材料、特に、この成形材料を複数用い、互いに接触状態として発熱構造体を形成した場合に、上記温度への発熱の安定性に優れる成形材料及びその製造方法、この成形材料を複数備え、使用を重ねても、発熱体(成形材料)の表面における欠陥の発生が抑制され、水蒸気、水蒸気を含む混合気体等の気体の加熱による過熱蒸気を安定製造することができる高温過熱蒸気生成システムを提供することにある。
本発明者らは、ランタン系ペロブスカイト型酸化物を含む基部の表面に、La及びSiを含む複合酸化物を含む被覆部を形成させてなる成形材料を、電磁誘導を利用した発熱体として用いることで、耐久性に優れた高温過熱蒸気生成システムが得られたことを見出した。
本発明は、以下に示される。
1.下記一般式(1)で表される化合物を含む基部と、該基部の表面に配された、下記一般式(2)で表される化合物を含む被覆部と、を備え、電磁誘導型発熱体として用いることを特徴とする成形材料。
La1−x Sr Mn3−y (1)
〔式中、0.1≦x≦0.3、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La・n(SiO) (2)
〔式中、nは、1以上2以下の数である。〕
2.形状が、棒体、板体、球体又は多面体である上記1に記載の成形材料。
3.上記1に記載の成形材料の製造方法であって、
下記一般式(1)で表される化合物を含む成形体を得る成形体作製工程と、ポリシラザンを含む溶液を用いて、上記成形体の表面にポリシラザンを含む塗膜を形成する塗膜形成工程と、上記塗膜を、熱処理し、下記一般式(2)で表される化合物を含む皮膜を形成する皮膜化工程と、を備えることを特徴とする成形材料の製造方法。
La1−x Sr Mn3−y (1)
〔式中、0.1≦x≦0.3、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La・n(SiO) (2)
〔式中、nは、1以上2以下の数である。〕
4.上記1又は2に記載の成形材料を有する高温過熱蒸気生成システムであって、上記成形材料の複数が積み上げられて形成された、上下方向に通気可能な発熱構造体と、該発熱構造体を収容し、且つ、略筒状である収容体と、該収容体の一方の開口部に連通された気体供給装置と、上記収容体の外側にあって、少なくとも上記発熱構造体を包囲するように配設された励磁コイルと、と備えることを特徴とする高温過熱蒸気生成システム。
5.上記収容体の内壁面の構成材料が、AlTiOを含む上記に記載の高温過熱蒸気生成システム。
本発明の成形材料によれば、電磁誘導により、物品、気体等の熱処理等のために、500℃以上の高温域の所望の温度に発熱させることができる電磁誘導型発熱体として好適である。そして、この成形材料を複数用い、互いに接触状態として発熱構造体を形成した場合に、その耐久性に優れ、上記温度における加熱の安定性に優れる。
上記一般式(1)において、元素MがSrであり、元素MがMnであり、且つ、0.1≦x≦0.3であるため、より優れた耐久性を有しつつ、電磁誘導により、好ましくは600℃〜900℃といった高温域の所望の温度に発熱させることができる電磁誘導型発熱体として好適に用いることができる。また、上記温度における加熱により、水蒸気、水蒸気を含む混合気体(水蒸気及び空気からなる混合気体等)等の気体を、安定して過熱蒸気とすることができ、特に、水蒸気を更に加熱して過熱水蒸気とした場合に耐食性に優れ、使用を重ねたことによる表面の損傷が抑制された電磁誘導型発熱体とすることができる。
本発明の成形材料の製造方法によれば、基部を構成する成形体の形状に依存することなく、その表面に、緻密な被覆部を構成することとなる皮膜を形成することができ、成形体(基部)及び皮膜(被覆部)の密着性、耐久性に優れた成形材料を、効率よく製造することができる。
本発明の高温過熱蒸気生成システムによれば、収容体内に導入された、水蒸気、水蒸気を含む混合気体(水蒸気及び空気からなる混合気体等)等の気体を、電磁誘導により発熱させた発熱構造体によって、加熱して、500℃以上、好ましくは600℃〜900℃といった所望の高い温度の気体(過熱蒸気)を、容易に且つ安定して製造及び供給することができる。
上記収容体の内壁面の構成材料が、AlTiOを含む場合には、耐熱性、断熱性、耐衝撃性、耐水蒸気性等にも優れた収容体を備える高温過熱蒸気生成システムとすることができる。
本発明の成形材料の一例を示す斜視図である。 本発明の高温過熱蒸気生成システムに配設される発熱構造体の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は上方から見た図である。 本発明の高温過熱蒸気生成システムに配設される発熱構造体の他の例である積層物を示す斜視図である。 本発明の高温過熱蒸気生成システムに配設される発熱構造体の他の例である積層物を示す斜視図である。 本発明の高温過熱蒸気生成システムを示す概略断面図である。 実施例1において製造した円板型成形材料のX線回折像を示すグラフである。 実施例1において製造した円板型成形材料の表面を、D−SIMS分析して得られたデプスプロファイルを示すグラフである。 実施例2において製造した高温過熱蒸気生成システムを稼働後、取り出した円板型成形材料を示す画像である。 表面(上面右側)が損傷し、凹部が形成された円板型成形材料を示す画像である。
以下、本発明を詳しく説明する。
1.成形材料
本発明の成形材料は、下記一般式(1)で表される化合物(以下、「特定酸化物」ともいう。)を含む基部と、この基部の表面に配された、下記一般式(2)で表される化合物を含む被覆部と、を備え、電磁誘導型発熱体として用いることを特徴とする。
La1−x Sr Mn3−y (1)
〔式中、0.1≦x≦0.3、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La・n(SiO) (2)
〔式中、nは、1以上2以下の数である。〕
上記一般式(1)で表される酸化物において、電磁誘導により500℃以上に発熱させたときの安定性の観点から、また、被熱処理物(物品、気体等)の種類によらず、長期及び繰り返し使用可能等の観点から、0.1≦x≦0.3である。
本発明においては、上記特定酸化物は、上記一般式(1)において、元素がSr、Mnであり、且つ、0.1≦x≦0.3である化合物である。本発明の成形材料における基部が、この化合物であると、電磁誘導により、500℃以上、好ましくは600℃〜900℃といった高温域の所望の温度に発熱させやすく、この温度において過熱水蒸気を生成させる際の耐食性に特に優れる。
上記基部は、上記特定酸化物を含むものであるが、この特定酸化物の製造に際して生成した不可避的不純物及び下記一般式()で表される酸化物を含有してもよい。
LaM 3−y
〔式中、M は、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、且つ、0≦y≦0.1である。〕
上記基部に含まれる特定酸化物の含有割合は、すべての化合物の合計を100質量%とした場合、好ましくは80質量%以上、より好ましくは95〜100質量%である。この特定酸化物の含有割合が高いほど、500℃以上、好ましくは600℃〜900℃といった高い発熱温度に対する安定性に優れる。
一方、上記被覆部は、上記基部の表面を覆う部分(層)であり、上記一般式(2)で表される化合物を含む。即ち、この被覆部は、上記一般式(2)で表される化合物のみからなる部分であってよいし、上記一般式(2)で表される化合物と、他の化合物とからなる部分であってもよい。上記一般式(2)で表される化合物の含有量は、本発明の成形材料の耐久性の観点から、上記被覆部を構成する化合物の全量に対して、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、特に好ましくは65〜100質量%である。
上記被覆部に含まれる、上記一般式(2)で表される化合物は、1種のみであってよいし、2種以上であってもよい。
上記一般式(2)において、n=1及びn=2の場合の化合物、即ち、La・SiO及びLa・2SiOは、安定化合物である。また、1<n<2の化合物の場合、この構成の成形材料を、電磁誘導の利用による発熱体として用いると、時間とともに、n=1及び/又はn=2の化合物に変化する傾向にある。
上記被覆部を構成する一般式(2)で表される化合物の構造は、X線回折等により、同定(定性分析)することができる。
上記被覆部が、他の化合物を含む場合、例えば、下記一般式()で表される化合物が挙げられる。
p(MO)・q(SiO) (
〔式中、MOは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素Mの酸化物の1種又は2種以上であり、且つ、0≦p/q≦10である。〕
この一般式()の構造もまた、X線回折等により、同定(定性分析)することができる。
本発明においては、上記一般式()で表される化合物を構成する元素Mは、上記基部に含まれる特定酸化物(上記一般式(1)で表される化合物)を構成する元素と同一元素を含むことが好ましい。上記特定酸化物がLa1−xSrMnOであるため、他の化合物を表す上記一般式()における元素MがMnであることが好ましい。従って、他の化合物は、下記式()で表すことができる。
(MnO)・p(Mn)・q(SiO) (
上記式()において、p=1のとき、好ましくは0≦p≦3、0.5≦q≦1である。
上記被覆部は、上記一般式(2)で表される化合物を含む層が積層されて形成されたものであってもよい。
上記被覆部の厚さは、電磁誘導を利用した発熱体としての安定性、発熱体自身と被覆部との熱膨張係数差の影響を軽減する等の観点から、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは1〜10μm、更に好ましくは2〜5μmである。
上記被覆部の形成方法は、特に限定されないが、後述する、本発明の成形材料の製造方法におけるポリシラザンを用いた方法、ゾルゲル法、溶射法等が挙げられる。
本発明の成形材料の形状は、特に限定されず、定形体及び不定形体のいずれでもよい。好ましい形状は、棒体、線体、板体、球体(楕円球体を含む)、多面体等の定形体であり、特に好ましくは、棒体、板体、球体及び多面体である。尚、本発明の成形材料は、凸部、凹部、貫通孔等の部位を有してもよい。図1に、板体の一例である円板型成形材料111を示す。
本発明の成形材料は、電磁誘導型発熱体として好適であり、電磁誘導により、900℃程度の高い温度にまで、自身が分解、変質、脱ガス、変形粒成長等することなく発熱させることができる。
被熱処理物に対する電磁誘導型発熱体の使用方法としては、気体を加熱する場合には、発熱している電磁誘導型発熱体の周辺及び/又は内部に通気させる方法がある。一方、固体を加熱する場合には、その構成材料、形状等により、接触加熱及び非接触加熱から選択される。
本発明の成形材料の製造方法は、下記一般式(1)で表される化合物を含む成形体を得る成形体作製工程と、ポリシラザンを含む溶液を用いて、上記成形体の表面にポリシラザンを含む塗膜を形成する塗膜形成工程と、上記塗膜を、熱処理し、下記一般式(2)で表される化合物を含む皮膜を形成する皮膜化工程と、を備えることを特徴とする。
La1−x Sr Mn3−y (1)
〔式中、0.1≦x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La・n(SiO) (2)
〔式中、nは、1以上2以下の数である。〕
上記成形体作製工程は、上記一般式(1)で表される化合物、即ち、特定酸化物を含む成形体を得る工程である。この工程においては、特定酸化物からなる粉末を含む原料組成物(成形用バインダー、焼結助剤等を含んでもよい)を、金型プレス、CIP等のプレス成形等に供して所定の形状体(棒体、線体、板体、球体、多面体等)とし、これを、大気等の酸素含有雰囲気、又は、真空雰囲気にて、例えば、1,200℃〜1,600℃の温度で熱処理することにより、成形体とすることができる。上記範囲の温度で熱処理することで、十分な焼結性が得られる。
成形用バインダーとしては、アクリル系重合体、ニトロセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、デンプン、ワックス等が挙げられる。この成形用バインダーの使用量の上限は、上記特定酸化物を100質量部とした場合に、通常、20質量部である。
尚、上記特定酸化物の製造方法について、簡単に説明する。
原料は、La、Sr、Mnを含む、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、金属アルコキシド等、通常のセラミックス製造に用いられる化合物を、所定の割合に配合し、固体状態で、あるいは、水及び/又は有機溶媒に溶解若しくは分散させたものである。この原料は、必要に応じて、バインダー等を配合されたものであってもよい。従って、上記各成分を、乾式混合又は湿式混合により混合、分散させ、乾式混合の場合には粉末混合物を、湿式混合の場合にはスラリーを調製した後、乾燥し、粉末混合物、即ち、原料を得る。
湿式混合を適用し、媒体として水を用いる場合には、製造しようとする酸化物の電子伝導性及び耐熱性を維持するために、塩基性成分の混入が抑制されたイオン交換水、蒸留水等を用いることが好ましい。また、必要に応じて、公知の分散剤を適量添加してもよい。湿式混合の場合は、得られたスラリーをスプレードライヤー等により乾燥させるが、このときの乾燥温度は、使用した媒体の沸点によって、適宜、設定すればよく、混合、分散させた各原料粉末が分離しないように、できるだけ短時間で乾燥させることが好ましい。
次いで、得られた粉末混合物に対して熱処理を行うことにより、上記特定酸化物が製造される。熱処理条件としては、温度は、好ましくは1,200℃〜1,600℃の範囲、より好ましくは1,400℃〜1,600℃の範囲であり、雰囲気は、大気等の酸素含有雰囲気が好ましい。尚、このようにして得られた熱処理物の構成成分の大半は、上記特定酸化物であるが、バインダー由来成分、分散剤由来成分、副生成物等の不可避的不純物を含むことがある。
その後、上記塗膜形成工程において、ポリシラザンを含む溶液(以下、「ポリシラザン溶液」という。)を用いて、上記成形体の表面にポリシラザンを含む塗膜が形成される。
上記ポリシラザンは、下記一般式()で表される単位を含み、数平均分子量が、好ましくは30,000〜120,000、より好ましくは32,000〜80,000、更に好ましくは36,000〜54,000の化合物である。
〔式中、R、R及びRは、互いに同一又は異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、フルオロアルキル基、アルキルアミノ基又はアルキルシリル基である。〕
上記ポリシラザン溶液における溶媒は、ポリシラザンを溶解する化合物が好ましく、トルエン、キシレン、メシチレン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。これらは、単独で用いてよいし、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ポリシラザン溶液におけるポリシラザンの濃度は、特に限定されない。
上記ポリシラザン溶液は、市販品を用いることができ、例えば、AZエレクトロニックマテリアルズ社製ポリシラザン溶液「NN310−30」(商品名)を用いることができる。
上記塗膜形成工程において、塗膜の形成方法は、特に限定されず、ディッピング法、スプレー法、スピンコート法等が適用される。また、塗膜形成時の温度も、特に限定されず、室温等とすることができる。
次に、皮膜化工程により、上記成形体の表面の塗膜が熱処理され、上記一般式(2)で表される化合物を含む皮膜が形成される。この工程においては、ポリシラザンが、それ自身の又は水分との反応によって分解されて、Si−O−Siネットワークが形成されると同時に、このSi元素と、上記成形体を構成する上記一般式(1)で表される化合物におけるLa元素とからなる複合酸化物、即ち、上記一般式(2)で表される化合物が形成される。
上記皮膜化工程において、熱処理条件としては、温度は、好ましくは900℃〜1,500℃の範囲、より好ましくは1,100℃〜1,300℃の範囲であり、雰囲気は、大気等の酸素含有雰囲気が好ましい。上記温度において、昇温、温度の保持、降温等を組み合わせてもよい。尚、熱処理時間は、上記成形体の大きさ、塗膜の厚さ等によって、適宜、選択される。
本発明の成形材料の製造方法において、塗膜形成工程及び皮膜化工程を、それぞれ、複数回行ってもよい。この場合、得られた成形材料における皮膜部は、上記一般式(2)で表される化合物を含むものの、皮膜部の元素分布を断面方向で調べると、傾斜構造を有する場合がある。
2.高温過熱蒸気生成システム
本発明の高温過熱蒸気生成システム1は、上記成形材料の複数が積み上げられて形成された、上下方向に通気可能な発熱構造体11と、この発熱構造体11を収容し、且つ、略筒状である収容体12と、この収容体12の一方の開口部19aに連通された気体供給装置(図示せず)と、上記収容体12の外側にあって、少なくとも上記発熱構造体11を包囲するように配設された励磁コイル14と、を備えることを特徴とする(図5参照)。
2−1.収容体
この収容体12は、略筒状であり、通常、円形、楕円形、多角形等の断面形状を有する筒状体が用いられる。この収容体12は、単層型筒状体であってよいし、同一の又は異なる材料からなる複層型筒状体であってもよい。尚、目的、用途等に応じて、ふくれ、くびれ、曲がり等の部分、内壁面に凹部、凸部、溝部等を有してもよい。
上記収容体12の構成材料は、電磁誘導により発熱せず、且つ、耐火性を有するものであれば、特に限定されないが、上記収容体12の内壁面の構成材料が、AlTiO(チタン酸アルミニウム、五酸化チタン二アルミニウム)を含むことが好ましい。このAlTiOの含有割合は、好ましくは70体積%以上、より好ましくは80体積%以上、更に好ましくは90体積%以上である。このAlTiOを含むことにより、900℃程度までの高い温度に対して安定であることから耐熱性に優れ、更に、断熱性、耐衝撃性、耐水蒸気性等にも優れた収容体とすることができる。尚、上記AlTiOと併用可能な材料としては、コージェライト、アルミナ、ジルコニア、石英ガラス等が挙げられる。
本発明においては、この収容体12全体がAlTiOのみからなる単層型筒状体又は複層型筒状体であることが特に好ましい。
2−2.発熱構造体
この発熱構造体11は、上記本発明の成形材料の複数が積み上げられて形成された、上下方向に通気可能な複合物である(図2、図3及び図4参照)。そして、上記発熱構造体11は、全体として、各成形材料の接触により連結した連続体を形成している。これにより、成形材料における被覆部の構成材料によらず、発熱構造体11の電子伝導性を維持することができ、電磁誘導により発熱させることができる。また、複数の成形材料により形成される空間が、少なくとも上下方向に連続しているので、気体の加熱が効率よく進められる。
図2の発熱構造体11は、円板型成形材料111aを5枚準備し、各円板の中心を結んだときに正五角形を形成するように、円板の側面を互いに接触させて配置し、これを上方にずらしながら複数段積層した積層物であり、(a)は斜視図を、(b)は上方から見た図を示す。図2の発熱構造体11は、各段における円板が接触して、見かけ上、円柱体の中心を上下方向にくり抜いたような、略筒状を有しているので、そのくり抜かれている部分が気体の流路となる。円板を用いずに、多角形状、楕円形状等の板を用い、適宜、所定間隔を設けながら積層した発熱構造体とすることもできる。
図3の発熱構造体11は、棒体(角柱等の柱状体)111bを交互に半周期ずらしながら交互積層してなるウッドパイル型構造を示す斜視図である。各棒体の配置方法によっては、上方から見たときの通気経路(流路)が直線状である場合、波線状である場合等がある。
図4の発熱構造体11は、球体111cを面方向に最密充填し、各球体の中心を結んだときに正三角形を形成するように配置及び積層した、逆オパール構造を示す斜視図である。最密充填せずに、球体を、各球体の中心を結んだときに正方形を形成するように真上に積み上げてなるオパール構造の発熱構造体とすることもできる。また、球体を用いずに、立方体、直方体等の多面体、楕円球等を積み上げてなる発熱構造体、球体、立方体等の表面から棒体、線体等が放射状に突き出してなる発熱構造体等とすることもできる。
尚、上記複合体の形成に用いる部材は、形状及び大きさがいずれも同じものを用いる必要はなく、互いに同一形状であって大きさが異なる部材の組合せ、異なる形状どうしの組合せ等とすることができる。
図2〜図4により示される複合体は、いずれも隣り合う部材が面接触、線接触又は点接触することにより連結した連続体を構成し、乱れのない一定構造を備える発熱構造体11であることから、誘導加熱による発熱を誘起しやすく、この発熱構造体11から均一な輻射熱を与えることができ、導入される気体に対する効率的な加熱を進めることができる。
本発明の高温過熱蒸気生成システムにおいて、上記発熱構造体11は、上記収容体12の内部空間の、好ましくは、発熱構造体11の表面から収容体12の内壁までの距離がほぼ一定となるような位置に配設される。尚、上記発熱構造体11の外径、及び、上記収容体12の内径、の長さの関係は、導入される気体の加熱効率の観点から、好ましくは、前者<後者である。
2−3.気体供給装置
この気体供給装置は、上記収容体12の内部に、水蒸気、水蒸気を含む混合気体(水蒸気及び空気からなる混合気体等)等の気体を供給するために、上記収容体12の一方の開口部(気体導入口)19aに連通された装置である。
本発明においては、過熱水蒸気、又は、水蒸気を含む混合気体の過熱蒸気を生成させる場合、この気体供給装置が、水蒸気供給装置又は混合気体供給装置であることが好ましい。混合気体供給装置は、各気体を独立して供給するものであってよいし、予め、特定の気体又は全ての気体を混合してなる混合ガスを供給するものであってもよい。
上記気体供給装置は、気体製造手段等を備えてもよい。上記気体が水蒸気である場合には、イオン交換水、蒸留水、超純水等を気化させる装置である、公知のボイラー等を用いることができる。気化は、減圧下、常圧下及び加圧下のいずれで行ってもよい。
2−4.励磁コイル
この励磁コイル14は、上記収容体12の外側にあって、少なくとも上記発熱構造体11を包囲するように配設されており、通常、円状又は螺旋状に巻回されている。また、このコイル14は、高周波交流電源(図示せず)に接続され、この電源からの電力供給により磁力線を発し、上記発熱構造体11の発熱を誘起する。
上記励磁コイル14の周辺部には、発熱構造体11の発熱時に、収容体12からの輻射熱の影響を抑制するために、コイル14を冷却するための冷却手段を備えてもよい。
2−5.他の要素
本発明の高温過熱蒸気生成システムは、更に、過熱蒸気を排出するための過熱蒸気排出装置(図示せず)を備えることができる。この装置は、通常、上記収容体12の他方の開口部(過熱蒸気排出口)19bに連通される。
尚、図5に示す高温過熱蒸気生成システム1は、気密性を向上させるための部材等を含む概略図としている。
2−6.システムの構成
本発明の高温過熱蒸気生成システムは、上記の発熱構造体11、収容体12、気体供給装置及び励磁コイル14と、高周波交流電源、過熱蒸気排出装置等の要素が一体となったものであってよいし、高周波交流電源、過熱蒸気排出装置等の要素が一体化されたものであってよいし、それぞれ単独の装置あるいは2つ以上を組み合わせ別体として備えられていてもよい。また、図5のシステムは、縦置き型で示しているが、構造を変化させ、横置き型とすることもできる。
2−7.過熱蒸気の製造方法
本発明の高温過熱蒸気生成システムを用いて、高周波交流電源により励磁コイル14に所定の電力を供給し、収容体12内の発熱構造体11を発熱させると同時に、又は、発熱させた後、水蒸気、水蒸気を含む混合気体等の気体を供給し、500℃以上、好ましくは600℃〜900℃といった高温域の所望の温度の過熱蒸気を容易に製造することができる。
以下、図5の高温過熱蒸気生成システムを用い、飽和水蒸気から過熱水蒸気を製造する方法について説明する。
飽和水蒸気は、収容体12の下方側の開口部(気体導入口)19aを通して、一定速度又は一定圧で、気体供給装置(図示せず)から、発熱構造体11が収容されている収容体12に導入される。一方、発熱構造体11は、予め、励磁コイル14により誘導加熱され発熱しており、導入された飽和水蒸気が発熱構造体11に接触し、又は、収容体12内の加熱空間を通気することにより、過熱水蒸気が製造される。その後、この過熱水蒸気は、過熱蒸気排出口19bから排出される。
尚、上記励磁コイル14による誘導過熱条件としては、発信周波数を、20kHz〜100kHzの範囲から選択して電力を供給することが好ましい。この範囲であれば、発熱構造体11による、所望の温度(温度範囲600℃〜900℃)への発熱を効率的に進めることができる。
以下に、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。尚、下記において、部及び%は、特に断らない限り、質量基準である。
1.円板型成形材料の製造
実施例1
第一稀元素工業社製La0.8Sr0.2MnO粉末を、プレス成形(圧力:20MPa)し、その後、CIP成形(圧力:600MPa)することにより、円板状とした。次いで、酸素気流中、温度1,500℃で5時間焼成することにより、直径24mm及び厚さ10mmの焼結体(成形体)を得た。
その後、この焼結体をアセトンで超音波洗浄した。そして、焼結体を、25℃に調整した、AZエレクトロニックマテリアルズ社製ポリシラザン溶液「NN310−30」(商品名)中に、10秒間浸漬させた後、これを取り出し、酸素気流中、下記条件で熱処理した。これにより、上記焼結体の表面に、Si系の酸化物被膜を形成させ、円板型成形材料を得た。上記商品のポリシラザンは、−(SiHNH)−であり、n=800〜1,200の化合物である。
<熱処理条件>
塗膜付き焼結体を2時間かけて450℃まで昇温加熱し、450℃で1時間保持した。その後、5時間かけて1,200℃まで昇温加熱し、1,200℃で1時間保持した。次いで、5時間かけて、室温まで降温させた。
上記円板型成形材料について、リガク社製「RINT2000」(型式名)を用いたXRD測定、及び、PHI社製「ADEPT1010」(型式名)を用いたD−SIMS測定に供して、それぞれ、被覆部の組成分析、及び、被覆部表面からの深さ方向分析を行った。その結果を図6及び図7に示す。
図6において、(a)は、焼結体(成形体)のX線回折像であり、(b)は、被覆部を形成させた円板型成形材料のX線回折像である。
XRD測定及びD−SIMS測定は、以下の通りである。
<XRD測定条件>
X線源:Cu
スキャンステップ:0.02deg.
スキャンスピード:4.0deg./min.
管電圧:40kV
管電流:40mA
<D−SIMS測定条件>
1次イオン:Cs
1次加速電圧:5.0kV
検出領域:100μm×100μm
図6(b)より、被覆部が、La9.33Si26及びMnSiO12からなることが分かった。また、これらの割合を求めたところ、La9.33Si26が65質量%であり、MnSiO12が35質量%であることが分かった。
また、図7より、円板型成形材料の表面から約4μmのあたりで、Si元素の減衰が停滞していることから、被覆部の厚さが約4μmであることが分かる。
2.高温過熱蒸気生成システムの製造
実施例2
実施例1で得られた円板型成形材料を5個単位で用い、各側面を密着させて各中心を結んだときに正五角形を形成するように配置してこれを1段とし、図2に示すように、縦方向に36度ずつずらして50段積層し、上下方向に通気可能な構造を備える発熱構造体11を得た。
次いで、上記発熱構造体11を、チタン酸アルミニウム(AlTiO)からなる円筒状の収容体12(内径69mm)の中央部に、その内壁に接触しないように、支持台171上に設置した。また、この収容体12の外側であって、発熱構造体11を包囲するように且つ上記収容体12の外壁に接触しないように、螺旋状の励磁コイル14を配設した。そして、以下に説明する他の要素を配設し、図5に示すような高温過熱蒸気生成システム1を作製した。
図5の高温過熱蒸気生成システム1において、収容体12を励磁コイル14に対して所定位置に固定し保持するために、非磁性材料(例えば、ステンレス製)からなるブラケット151及び152並びに非磁性ステンレス製のボルト155及びナット156が用いられている。
上記収容体12の下方側には、一方のブラケット151に保持される側に、水蒸気等の気体を供給するための気体供給装置(図示せず)から連通させ接続された気体導入口19aを有している。一方、この収容体12の上方側には、他方のブラケット152に保持される側に、過熱蒸気排出口19bを有している。
また、この収容体12の上下の各端部及び外壁面には、それぞれ、これらと接するように、断熱性材料からなるシール材175及び断熱層13が配設されている。更に、上記シール材175及び断熱層13を介して、上記気体導入口19a近傍に開口部材18aが、過熱蒸気排出口19b近傍に開口部材18bが、それぞれ配設されている。各開口部材18a及び18bは、それぞれ、気体導入口19a及び過熱蒸気排出口19bを形成する各外側に突出される管状部を有するとともに、断熱層13の両端を遮断するための蓋部181a及び181bを備えている。
上記励磁コイル14は、適当なブラケットから連結されて固定されており、この励磁コイル14に適当な周波数の電圧を供給するための高周波交流電源(図示せず)に接続されている。また、励磁コイル14への電圧供給による磁界変化を利用して発熱構造体11を発熱させた際に、収容体12の外壁より発せられる輻射熱から励磁コイル14を保護するために、励磁コイル14の内部に冷却水を供給するための冷却系(図示せず)が備えられている。
上記収容体12は、適当な断熱材178a及び178bを介して配設されたブラケット151及び152並びにボルト155及びナット156により固定されている。また、これらのブラケット151及び152は、それぞれ、開口部材18a及び18bも固定しており、固定した開口部材18a及び18bによって、気体導入口19a及び過熱蒸気排出口19bを形成している。
上記ブラケット151には、ブラケット152、ボルト155及びナット156とともに、上記収容体12の機械的強度を補うとともに導入された気体及び/又は生成された過熱蒸気の気密性を補うために、スプリングコイル等の弾性体172と、台座159とを備えている。この弾性体172を、台座159により圧縮させた状態とし、この台座159及びブラケット152を、ボルト155及びナット156を用いて固定することにより、収容体12において確実な気密性及び機械的強度を確保できるようになっている。
上記収容体12に収容された発熱構造体11は、上記のように、5個の円板型成形材料によって環状としこれを1段ごとにずらしながら積層してなる略円筒体を形成している(図2参照)。従って、気体供給装置から気体導入口19aを介して導入された水蒸気等の気体を、略筒状の上記発熱構造体11の貫通孔内に通し、連続した凹凸面を形成している、発熱構造体11の内壁面との接触効率を高めて、電磁誘導により発熱させた発熱構造体11により過熱蒸気を生成させるようになっている。生成された過熱蒸気は、その後、過熱蒸気排出口19bから、必要に応じて配設される、過熱蒸気排出装置により排出される。
以上の構成を有する高温過熱蒸気生成システム1を用い、以下の要領で過熱水蒸気を生成させた。尚、気体供給装置として、水蒸気製造用ボイラー及び送気ポンプを、配管を介して気体導入口19aと連結した。
まず、高周波交流電源から、励磁コイル14に周波数50kHzの電圧を供給し、電磁誘導により発熱構造体11を1,100℃に発熱させた。
その後、気体供給装置から飽和水蒸気を9.0kg/時で供給して、気体導入口19aより導入し、発熱している発熱構造体11の外表面及び内表面に接触させて、800℃の過熱水蒸気を生成させ、過熱蒸気排出口19bから9.0kg/時で排出した。
過熱水蒸気の製造を、10分間行った後、発熱構造体11を構成する円板型成形材料を取り出して、表面観察したところ、溶融による変質、凹凸形成、欠け等の欠陥は見られなかった(図8参照)。
本発明の成形材料によれば、電磁誘導を利用し、目的、用途等に応じた各種形状の発熱体として好適である。特に、耐久性に優れるので、物品、気体等の熱処理等を安定的に、また、効率よく進めることができる。
また、本発明の高温過熱蒸気生成システムは、酸化物、窒化物、炭化物等の無機系化合物等からなる粉体、成形品等の熱処理(加熱、乾燥、焼成等)、金型の表面改質、水素製造、調理を含む食品加工(加熱、乾燥、解凍、焼き、蒸し、殺菌、滅菌、脱臭等)、廃棄物処理等の分野に有用である。特に、潜熱の高い過熱水蒸気の、食品加工の分野への適用に好適である。
1:高温過熱蒸気生成システム
11:発熱構造体
111:成形材料
111a:成形材料(円板)
111b:成形材料(棒体)
111c:成形材料(球体)
12:収容体
13:断熱層
14:励磁コイル
151,152:ブラケット
159:台座
171:支持台
172:弾性体
175:シール材
178a,178b:断熱材
18a:(気体導入口側)開口部材
18b:(過熱蒸気排出口側)開口部材
181a:(気体導入口側)蓋部
181b:(過熱蒸気排出口側)蓋部
19a:気体導入口
19b:過熱蒸気排出口

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含む基部と、該基部の表面に配された、下記一般式(2)で表される化合物を含む被覆部と、を備え、電磁誘導型発熱体として用いることを特徴とする成形材料。
    La1−x Sr Mn3−y (1)
    〔式中、0.1≦x≦0.3、且つ、0≦y≦0.1である。〕
    La・n(SiO) (2)
    〔式中、nは、1以上2以下の数である。〕
  2. 形状が、棒体、板体、球体又は多面体である請求項1に記載の成形材料。
  3. 請求項1に記載の成形材料の製造方法であって、
    下記一般式(1)で表される化合物を含む成形体を得る成形体作製工程と、
    ポリシラザンを含む溶液を用いて、上記成形体の表面にポリシラザンを含む塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    上記塗膜を、熱処理し、下記一般式(2)で表される化合物を含む皮膜を形成する皮膜化工程と、
    を備えることを特徴とする成形材料の製造方法。
    La1−x Sr Mn3−y (1)
    〔式中、0.1≦x≦0.3、且つ、0≦y≦0.1である。〕
    La・n(SiO) (2)
    〔式中、nは、1以上2以下の数である。〕
  4. 請求項1又は2に記載の成形材料を有する高温過熱蒸気生成システムであって、
    上記成形材料の複数が積み上げられて形成された、上下方向に通気可能な発熱構造体と、
    該発熱構造体を収容し、且つ、略筒状である収容体と、
    該収容体の一方の開口部に連通された気体供給装置と、
    上記収容体の外側にあって、少なくとも上記発熱構造体を包囲するように配設された励磁コイルと、
    を備えることを特徴とする高温過熱蒸気生成システム。
  5. 上記収容体の内壁面の構成材料が、AlTiOを含む請求項に記載の高温過熱蒸気生成システム。
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