JP4837600B2 - 電磁誘導型通気性発熱体及び高温過熱蒸気生成システム - Google Patents
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Description
本発明の目的は、電磁誘導により、物品、気体等の熱処理等のために、500℃以上、好ましくは600℃〜900℃といった高温域の所望の温度に発熱させることができる電磁誘導型発熱体の形成が容易な電磁誘導型発熱体形成用材料、特に、上記温度における加熱により、水蒸気、水蒸気を含む混合気体等の気体を、安定して過熱蒸気とすることができる電磁誘導型発熱体の形成が容易な電磁誘導型発熱体形成用材料;電磁誘導により、所望の温度に発熱させることができ、その発熱によって、物品、気体等の熱処理等を効率よく進めることができる電磁誘導型通気性発熱体、特に、水蒸気、水蒸気を含む混合気体等の気体を、容易に且つ効率的に過熱蒸気とすることができ、高温過熱蒸気生成システムの構成部材として好適な電磁誘導型通気性発熱体;並びに、上記電磁誘導型発熱体形成用材料からなる部材及び/又は該電磁誘導型通気性発熱体を備える高温過熱蒸気生成システムを提供することにある。
1.下記一般式(I)で表される酸化物を含む電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物であって、下記一般式(II)で表される酸化物を含み、且つ、貫通孔を備えることを特徴とする電磁誘導型通気性発熱体。
La 1−x A x BO 3−y (I)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La1−xAxBO3−y (II)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
2.下記一般式(I)で表される酸化物を含む電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物であって、下記一般式(III)で表される酸化物を含み、且つ、上下方向に通気可能な構造を備える発熱体と、該発熱体を収容し、且つ、略筒状である収容体と、該収容体の一方の開口部に連通された気体供給装置と、上記収容体の外側にあって、少なくとも上記発熱体を包囲するように配設された励磁コイルと、を備えることを特徴とする高温過熱蒸気生成システム。
La 1−x A x BO 3−y (I)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La1−xAxBO3−y (III)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
3.上記発熱体が、上記1に記載の電磁誘導型通気性発熱体である上記2に記載の高温過熱蒸気生成システム。
4.上記発熱体が、下記一般式(I)で表される酸化物を含む電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物を含む部材の積層物である上記2に記載の高温過熱蒸気生成システム。
La 1−x A x BO 3−y (I)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
5.上記収容体の内壁面の構成材料が、Al2TiO5を含む上記2乃至4のいずれかに記載の高温過熱蒸気生成システム。
1.電磁誘導型発熱体形成用材料
本発明の電磁誘導型発熱体の形成に用いる材料は、電磁誘導により発熱する発熱体の形成用材料であって、下記一般式(1)で表される酸化物(以下、「特定酸化物」ともいう。)を含む。
La1−xAxBO3−y (1)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La1−xSrxBO3−y (2)
La1−xSrxzA1 x−xzBO3−y (3)
〔但し、A1は、Mg、Ca及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、0≦y≦0.1、且つ、0.5≦z<1である。〕
上記一般式(2)及び(3)で表される酸化物は、単独で用いてよいし、組み合わせて用いてもよい。
LaBO3−y (4)
〔式中、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、且つ、0≦y≦0.1である。〕
上記の各成分の合計を100質量%とした場合、上記特定酸化物の含有割合は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは95〜100質量%である。この特定酸化物の含有割合が高いほど、500℃以上、好ましくは600℃〜900℃といった高い発熱温度に対する安定性に優れる。
尚、上記電磁誘導型発熱体形成用材料は、更に、アクリル系重合体、ニトロセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、デンプン、ワックス等の成形用バインダー等を含有してもよい。この成形用バインダーの含有量の上限値は、上記特定酸化物を100質量部とした場合に、通常、20質量部である。
湿式混合を適用し、媒体として水を用いる場合には、製造しようとする酸化物の電子伝導性及び耐熱性を維持するために、塩基性成分の混入が抑制されたイオン交換水、蒸留水等を用いることが好ましい。また、必要に応じて、公知の分散剤を適量添加してもよい。湿式混合の場合は、得られたスラリーをスプレードライヤー等により乾燥させるが、このときの乾燥温度は、使用した媒体の沸点によって、適宜、設定すればよく、混合、分散させた各原料粉末が分離しないように、できるだけ短時間で乾燥させることが好ましい。
上記熱処理物は、そのまま、あるいは、必要に応じて、粉砕する等により、電磁誘導型発熱体形成用材料として用いることができる。従って、上記電磁誘導型発熱体形成用材料は、塊状体、粉体等の態様とすることができる。
例えば、粉末状の電磁誘導型発熱体形成用材料(成形用バインダー、焼結助剤等を含んでもよい)を、金型プレス、CIP等のプレス成形等に供して所定形状の成形体とし、これを、大気等の酸素含有雰囲気、又は、真空雰囲気にて、通常、1200℃〜1600℃の温度で熱処理することにより、電磁誘導型発熱体を得ることができる。上記範囲の温度で熱処理することで、十分な焼結性が得られる。
被熱処理物に対する電磁誘導型発熱体の使用方法としては、気体を加熱する場合には、通常、電磁誘導型発熱体により加熱された雰囲気に通気されるが、固体を熱処理する場合には、接触処理及び非接触処理の両方を採用することができる。
本発明の電磁誘導型通気性発熱体は、上記電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物であって、上記特定酸化物を含み、且つ、貫通孔を備えることを特徴とする。上記特定酸化物は、好ましくは、上記一般式(2)及び(3)で表される酸化物であり、これらは、単独で含まれてよいし、組み合わせて含まれてもよい。上記一般式(2)で表される酸化物は、元素BがMnであり、且つ、0.1≦x≦0.3である化合物であることが好ましい。尚、本発明の電磁誘導型通気性発熱体は、上記特定酸化物のみからなるものであってよいし、上記特定酸化物と、上記一般式(4)で表される酸化物とからなるものであってもよい。
尚、上記貫通孔を取り巻く壁の表面には、比表面積を大きくする等の目的で、凸部、凹部等を備えてもよい。
図1の電磁誘導型通気性発熱体11aは、断面形状が円形であり且つ上下方向に通気可能な貫通孔115を複数有し、これらが等間隔に配列した構造を有する発熱体の例である。尚、図1の電磁誘導型通気性発熱体11aの側面(図1の手前側)には、通気をより効率よくする等のために、上下方向に半円形の断面形状を有する切り欠きが設けられている。図1に類するものとして、1以上の螺旋状連通孔を備える電磁誘導型通気性発熱体とすることもできる。
また、図2の電磁誘導型通気性発熱体11aは、すべての開口形状が同じ大きさの四角形である貫通孔115を複数有し、縦方向及び横方向に通気可能な立体メッシュ(3次元正方格子)構造を有する発熱体の例である。図2に類するものとして、3次元六方格子構造を有する電磁誘導型通気性発熱体とすることもできる。
まず、特定酸化物と、成形用バインダーと、水及び/又は有機溶媒とからなる混合物を調製する(各成分は、いずれも上記説明が適用される。)。その後、得られた混合物を、貫通孔の断面形状(円形)に対応した型を有するダイスに通過させて、押出成形体(くり抜き体)を作製する。次いで、この押出成形体を、必要に応じて、乾燥させた後、大気等の酸素含有雰囲気、又は、真空雰囲気にて、通常、1200℃〜1600℃の温度で熱処理することにより、図1に示す電磁誘導型通気性発熱体11aを得ることができる。
尚、上記のように、貫通孔を取り巻く壁の表面に、例えば、凹部を形成する場合には、上記混合物に、セルロース、カーボン等の造孔剤を配合しておいてもよい。この造孔剤の形状及び大きさは、特に限定されない。
本発明の高温過熱蒸気生成システム1は、上記電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物であって、上記特定酸化物を含み、且つ、上下方向に通気可能な構造を備える発熱体11(以下、「発熱構造体」ともいう。)と、この発熱体(発熱構造体)11を収容し、且つ、略筒状である収容体12と、この収容体12の一方の開口部(気体導入口)19aに連通された気体供給装置(図示せず)と、上記収容体12の外側にあって、少なくとも上記発熱体(発熱構造体)11を包囲するように配設された励磁コイル14と、を備えることを特徴とする(図6参照)。
この収容体12は、略筒状であり、通常、円形、楕円形、多角形等の断面形状を有する筒状体が用いられる。この収容体12は、単層型筒状体であってよいし、同一の又は異なる材料からなる複層型筒状体であってもよい。尚、目的、用途等に応じて、ふくれ、くびれ、曲がり等の部分、内壁面に凹部、凸部、溝部等を有してもよい。
本発明においては、この収容体12全体がAl2TiO5のみからなる単層型筒状体又は複層型筒状体であることが特に好ましい。
この発熱構造体11は、上記電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物であって、上記特定酸化物を含み、且つ、上下方向に通気可能な構造を備えるものであれば、特に限定されない。上記発熱構造体11は、上記特定酸化物を含む一体物であってよいし、上記特定酸化物を含む、棒体、線材、板材、ハニカム材、網体、球体、不定形状体等の部材の1種以上を組み合わせてなる複合物であってもよい。尚、上記発熱構造体11が、複合物である場合には、上記各部材は、中実体でも、中空体でもよいが、同一材料からなるものであることが好ましい。また、この複合物である場合、全体として、各部材が連結した連続体を備えることにより、発熱構造体11の電子伝導性を維持することができ、電磁誘導による発熱を十分なものとすることができる。
上記特定酸化物は、好ましくは、上記一般式(2)及び(3)で表される酸化物であり、これらは、単独で含まれてよいし、組み合わせて含まれてもよい。上記一般式(2)で表される酸化物は、元素BがMnであり、且つ、0.1≦x≦0.3である化合物であることが好ましい。尚、上記発熱構造体11は、上記特定酸化物のみからなるものであってよいし、上記特定酸化物と、上記一般式(4)で表される酸化物とからなるものであってもよい。
また、上記発熱構造体11が複合物である場合、図3〜図5の態様が例示される。
図3の発熱構造体11は、上記電磁誘導型発熱体の場合と同様にして製造した、上記特定酸化物を含む円板111aを5枚準備し、各円板の中心を結んだときに正五角形を形成するように、円板の側面を互いに接触させて配置し、これを上方にずらしながら複数段積層した積層物であり、(a)は斜視図を、(b)は上方から見た図を示す。図3の発熱構造体11は、各段における円板が接触して、見かけ上、円柱体の中心を上下方向にくり抜いたような、略筒状を有しているので、そのくり抜かれている部分が気体の流路となる。円板を用いずに、多角形状、楕円形状等の板を用い、適宜、所定間隔を設けながら積層した発熱構造体とすることもできる。
図4の発熱構造体11は、棒体(角柱等の柱状体)111bを交互に半周期ずらしながら交互積層してなるウッドパイル型構造を示す斜視図である。各棒体の配置方法によっては、上方から見たときの通気経路(流路)が直線状である場合、波線状である場合等がある。
図5の発熱構造体11は、球体111cを面方向に最密充填し、各球体の中心を結んだときに正三角形を形成するように配置及び積層した、逆オパール構造を示す斜視図である。最密充填せずに、球体を、各球体の中心を結んだときに正方形を形成するように真上に積み上げてなるオパール構造の発熱構造体とすることもできる。また、球体を用いずに、立方体、直方体等の多面体、楕円球等を積み上げてなる発熱構造体、球体、立方体等の表面から棒体、線体等が放射状に突き出してなる発熱構造体等とすることもできる。
尚、上記複合体の形成に用いる部材は、形状及び大きさがいずれも同じものを用いる必要はなく、互いに同一形状であって大きさが異なる部材の組合せ、異なる形状どうしの組合せ等とすることができる。
この気体供給装置は、上記収容体12の内部に、水蒸気、水蒸気を含む混合気体(水蒸気及び空気からなる混合気体等)等の気体を供給するために、上記収容体12の一方の開口部(気体導入口)19aに連通された装置である。
本発明においては、過熱水蒸気、又は、水蒸気を含む混合気体の過熱蒸気を生成させる場合、この気体供給装置が、水蒸気供給装置又は混合気体供給装置であることが好ましい。混合気体供給装置は、各気体を独立して供給するものであってよいし、予め、特定の気体又は全ての気体を混合してなる混合ガスを供給するものであってもよい。
この励磁コイル14は、上記収容体12の外側にあって、少なくとも上記発熱構造体11を包囲するように配設されており、通常、円状又は螺旋状に巻回されている。また、このコイル14は、高周波交流電源(図示せず)に接続され、この電源からの電力供給により磁力線を発し、上記発熱構造体11の発熱を誘起する。
本発明の高温過熱蒸気生成システムは、更に、過熱蒸気を排出するための過熱蒸気排出装置(図示せず)を備えることができる。この装置は、通常、上記収容体12の他方の開口部(過熱蒸気排出口)19bに連通される。
尚、図6に示す高温過熱蒸気生成システム1は、気密性を向上させるための部材等を含む概略図としている。
本発明の高温過熱蒸気生成システムは、上記の発熱構造体11、収容体12、気体供給装置及び励磁コイル14と、高周波交流電源、過熱蒸気排出装置等の要素が一体となったものであってよいし、高周波交流電源、過熱蒸気排出装置等の要素が一体化されたものであってよいし、それぞれ単独の装置あるいは2つ以上を組み合わせ別体として備えられていてもよい。
本発明の高温過熱蒸気生成システムを用いて、高周波交流電源により励磁コイル14に所定の電力を供給し、収容体12内の発熱構造体11を発熱させると同時に、又は、発熱させた後、水蒸気、水蒸気を含む混合気体等の気体を供給し、500℃以上、好ましくは600℃〜900℃といった高温域の所望の温度の過熱蒸気を容易に製造することができる。
飽和水蒸気は、収容体12の下方側の開口部(気体導入口)19aを通して、一定速度又は一定圧で、気体供給装置(図示せず)から、発熱構造体11が収容されている収容体12に導入される。一方、発熱構造体11は、予め、励磁コイル14により誘導加熱され発熱しており、導入された飽和水蒸気が発熱構造体11に接触し、又は、収容体12内の加熱空間を通気することにより、過熱水蒸気が製造される。その後、この過熱水蒸気は、過熱蒸気排出口19bから排出される。
参考例1
La2O3粉末、SrO粉末及びMnO2粉末を、所定の割合で湿式混合後、1400℃における固相反応により、La0.8Sr0.2MnO3粉末を合成した。このLa0.8Sr0.2MnO3粉末を電磁誘導型発熱体形成用材料として用い、プレス圧100kg/cm2でプレス成形、プレス圧2.5t/cm2でCIP成形、及び、温度1500℃で大気焼成を順次、行うことにより、円板形状(直径20mm及び厚さ5mm)のLa0.8Sr0.2MnO3焼結体を得た。
上記La0.8Sr0.2MnO3焼結体について、900℃の過熱水蒸気に対する耐食性を評価するため、表1に示すように、水蒸気の分圧を変化させた雰囲気に曝露し、電子天秤(型式「ME215S」、ザルトリウス社製)により質量変化を測定し、材料安定性を評価した。その結果を図7に示す。
実施例
参考例1で得られたLa0.8Sr0.2MnO3粉末を用い、参考例1と同条件で金型成形、CIP成形及び大気焼成することにより、円板形状(直径25mm及び厚さ4mm)の焼結体111aを得た。
その後、この焼結体を5個単位で用い、各側面を密着させて各中心を結んだときに正五角形を形成するように配置してこれを1段とし、図3に示すように、縦方向に36度ずつずらして50段積層し、上下方向に通気可能な構造を備える発熱体(発熱構造体)11を得た。
上記収容体12の下方側には、一方のブラケット151に保持される側に、水蒸気等の気体を供給するための気体供給装置(図示せず)から連通させ接続された気体導入口19aを有している。一方、この収容体12の上方側には、他方のブラケット152に保持される側に、過熱蒸気排出口19bを有している。
また、この収容体12の上下の各端部及び外壁面には、それぞれ、これらと接するように、断熱性材料からなるシール材175及び断熱層13が配設されている。更に、上記シール材175及び断熱層13を介して、上記気体導入口19a近傍に開口部材18aが、過熱蒸気排出口19b近傍に開口部材18bが、それぞれ配設されている。各開口部材18a及び18bは、それぞれ、気体導入口19a及び過熱蒸気排出口19bを形成する各外側に突出される管状部を有するとともに、断熱層13の両端を遮断するための蓋部181a及び181bを備えている。
まず、高周波交流電源から、励磁コイル14に周波数50kHzの電圧を供給し、電磁誘導により発熱体(発熱構造体)11を900℃に発熱させた。
その後、気体供給装置から飽和水蒸気を10kg/時で供給して、気体導入口19aより導入し、発熱している発熱体(発熱構造体)11の外表面及び内表面に接触させて、700℃過熱水蒸気を生成させ、過熱蒸気排出口19bから10kg/時で排出した。
本発明の電磁誘導型通気性発熱体によれば、物品、気体等の熱処理等を効率よく進めることができ、特に、気体を加熱し、過熱水蒸気等の過熱蒸気とするのに好適である。
また、本発明の高温過熱蒸気生成システムは、酸化物、窒化物、炭化物等の無機系化合物等からなる粉体、成形品等の熱処理(加熱、乾燥、焼成等)、金型の表面改質、水素製造、調理を含む食品加工(加熱、乾燥、解凍、焼き、蒸し、殺菌、滅菌、脱臭等)、廃棄物処理等の分野に有用である。特に、潜熱の高い過熱水蒸気の、食品加工の分野への適用に好適である。
11;発熱体(発熱構造体)
11a;電磁誘導型通気性発熱体
111a;電磁誘導型発熱体(円板)
111b;電磁誘導型発熱体(棒体)
111c;電磁誘導型発熱体(球体)
115;貫通孔
12;収容体
13;断熱層
14;励磁コイル
151,152;ブラケット
159;台座
171;支持台
172;弾性体
175;シール材
178a,178b;断熱材
18a;(気体導入口側)開口部材
18b;(過熱蒸気排出口側)開口部材
181a;(気体導入口側)蓋部
181b;(過熱蒸気排出口側)蓋部
19a;気体導入口
19b;過熱蒸気排出口
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表される酸化物を含む電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物であって、下記一般式(2)で表される酸化物を含み、且つ、貫通孔を備えることを特徴とする電磁誘導型通気性発熱体。
La 1−x A x BO 3−y (1)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La1−xAxBO3−y (2)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕 - 下記一般式(1)で表される酸化物を含む電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物であって、下記一般式(3)で表される酸化物を含み、且つ、上下方向に通気可能な構造を備える発熱体と、該発熱体を収容し、且つ、略筒状である収容体と、該収容体の一方の開口部に連通された気体供給装置と、上記収容体の外側にあって、少なくとも上記発熱体を包囲するように配設された励磁コイルと、を備えることを特徴とする高温過熱蒸気生成システム。
La 1−x A x BO 3−y (1)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕
La1−xAxBO3−y (3)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕 - 上記発熱体が、請求項1に記載の電磁誘導型通気性発熱体である請求項2に記載の高温過熱蒸気生成システム。
- 上記発熱体が、下記一般式(1)で表される酸化物を含む電磁誘導型発熱体形成用材料の焼成物を含む部材の積層物である請求項2に記載の高温過熱蒸気生成システム。
La 1−x A x BO 3−y (1)
〔式中、Aは、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Cr、Co及びMnから選ばれた少なくとも1種の元素であり、0<x≦0.5、且つ、0≦y≦0.1である。〕 - 上記収容体の内壁面の構成材料が、Al2TiO5を含む請求項2乃至4のいずれかに記載の高温過熱蒸気生成システム。
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