JP5500560B2 - 転倒防止治具およびその取付け方法 - Google Patents

転倒防止治具およびその取付け方法 Download PDF

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Description

本発明は室内に設置される家具の転倒防止治具およびその取付け方法に関する。
室内に配置されるタンス、棚等の家具は、地震などの震災時に転倒すると、居住者が危険に晒されるため、予め家具の転倒を防止する治具で固定することが必要となる。
従来、家具の転倒防止治具として、円筒ジャッキ(突っ張り棒)、L字金物などを用いて、家具の上面とビス止めで連結し、壁面や天井面に固定し転倒を防いでいた。
特許文献1の転倒防止装置は、天井と家具の上面の隙間に円柱ジャッキを入れて支持する構造である。円柱ジャッキは、比較的強度の強い天井の縁と家具の縁枠材を横圧するように壁面に沿って取り付けている。これにより、家具が地震等で正面下端を中心にして前方へ傾斜しようとする際に、円柱ジャッキで家具の背側上端を下方向に押さえつけて、家具の転倒を防止することができる。
特許文献2の転倒防止装置は、壁面と家具の背側上端をL字金具で固定する構造である。この装置は、家具の背側上端で上方に突設されるL字型の固定部材と、固定部材の挿通孔に挿通されて壁面に止着される止着部とからなり、止着部の頭部と固定部材の間に可塑部材を介在させている。これにより、家具にかかる衝撃力を緩和している。
登録実用新案第3015517号 特開平8−299087号公報
しかしながら、家具を押さえつける円柱ジャッキは、家具にキズが付くほど押さえつけて固定していたが、次のように転倒防止としては効果が少なかった。
図12は従来の転倒防止治具の説明図である。図示のように、揺れの比較的大きな地震の際には、天井の浮き上がりや、家具の矢印a方向の移動に伴って、家具上面と天井面の間を支持していた円筒ジャッキ3が外れ易く、家具1が転倒してしまう。この他、円柱ジャッキで固定された家具は、家具の上部から露出して見た目が悪く、室内の美観を損なうという問題があった。
また、L字金物の場合、所定の強度は確保できるものの、家具との固定にビス等の固着手段を用いているため、家具にキズが付いてしまうなどの問題があった。
そこで、上記従来技術の問題点を解決するため、本発明は、家具に傷付けることなく取付けることができ、かつ、取付け後の美観を損ねることがなく、さらに、震災時に室内の家具の転倒を確実に防止できる転倒防止治具およびその取付け方法を提供することを目的としている。
本発明の転倒防止治具は、家具の上面背側と接触する押さえ部と、前記押さえ部の端部から直角に延出して壁面に固定される固定部と、前記押さえ部の上面から前記固定部の長手方向に沿って下方に進退移動する一対の長ボルトと、前記長ボルトと螺合する一対の長ナットと、本体の内側に前記長ナットを取り付けて前記長ボルトを挿通可能とすると共に前記一対の長ナット間でビスを前記壁面に向けて挿入可能な挿入孔を本体中央に備えたガイドを有し、前記家具の高さに合わせて前記長ボルトを進退移動させて前記押さえ部の高さを調整可能な高さ調整部からなる押さえ本体と、前記押さえ部の前記家具の上面背側の面に取り付けて前記家具の上面に粘着する粘着部と、前記家具の底面と床面の間に取り付ける滑り止め部と、前記ビスと接続して前記ガイドを壁面に固定可能な固定金物と、を備え、前記固定部は、前記長手方向に沿って、前記ビスとの接触を回避する挿入溝を形成し、前記粘着部は、前記押さえ部と前記家具の上面の間に隙間なく取付けることを特徴としている。
この場合において、前記押さえ本体は、前記家具の上面と接触する前記押さえ部の高さ調整部を備えているとよい。
これにより、家具の大きさに応じて家具上面に接触する押さえ部の位置を調整して、隙間なく粘着部を家具の上面に接触させることができる。
前記固定金物は、壁面の前記固定部の取り付け面に所定間隔で複数取り付けているとよい。
これにより、家具の大きさに応じた治具の取り付け箇所に押さえ本体を固定することができる。
本発明の転倒防止治具の取付け方法は、コンクリート躯体に埋め込まれる固定金物の設置箇所に相当するコンクリートパネルに形成された挿入孔に、取付け治具と接続した前記固定金物を挿入する工程と、コンクリートの打設後、前記取付け治具を取り外し、前記コンクリート躯体表面に化粧壁紙を張り合わせる工程と、前記転倒防止治具を取り付ける前記固定金物を磁石で検索する工程と、前記固定金物を前記コンクリート躯体表面に露出させて前記転倒防止具を取り付ける工程と、家具を前記コンクリート躯体表面に沿って設置して、前記転倒防止治具の押さえ部と前記家具の上面の間の前記粘着部を隙間なく取付ける工程と、からなることを特徴としている。
この場合において、前記取付け治具を取り外した前記固定金物は、前記固定部との接続箇所に形成された雌ねじに着脱可能なキャップを埋め込むことを特徴としている。
これにより、コンクリート躯体表面の成形や、化粧壁紙を貼り付ける際に、接着剤や下地処理材などの溶液がアンカーボルトの挿入孔や、アンカーボルトの雌ねじに充填されて閉塞することを防止できる。
このような本発明の転倒防止治具によれば、押さえ本体により家具の上面背側を粘着部で固定し、家具の底面を滑り止め部で固定しているので、地震等により発生した振動を家具に伝達して家具が転倒するまで滑り出すことがない。従って、押さえ本体が外れることがなく、家具が転倒する虞がない。また家具の上面から治具が露出することなく設置でき、見栄えが良く美観を損ねることがない。さらに家具に傷つけることなく取り付けることができる。
本発明の転倒防止治具の取付け状態の説明図である。 図1のA部の拡大図である。 本発明の転倒防止治具の押さえ本体と高さ調整部の正面図である。 本発明の転倒防止治具の押さえ本体と高さ調整部の分解図である。 滑り止め部の説明図である。 アンカーボルトと取付け治具の説明図であり、(A)は平面図、(B)は取付け状態の側面図、(C)はアンカーボルトの施工図である。 変形例のアンカーボルトと取付け治具の側面図である。 コンクリートを打設してコンクリートパネルを取り外すまでの転倒防止治具の取付け方法の説明図である。 アンカーボルトの雌ねじにキャップを挿入してからの転倒防止治具の取付け方法の説明図である。 キャップの説明図であり、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は断面図である。 固定金物の変形例の説明図である。 従来の転倒防止治具の説明図である。
本発明の転倒防止治具およびその取付け方法の実施形態について、以下詳細に説明する。
図1は本発明の転倒防止治具の取付け状態の説明図である。図2は図1のA部の拡大図である。図3は本発明の転倒防止治具の押さえ本体と高さ調整部の正面図である。図4は本発明の転倒防止治具の押さえ本体と高さ調整部の分解図である。
本発明の転倒防止治具10は、室内に配置されるタンス、棚等の家具の背側が壁面に沿って配置される際に用いるものである。
図示のように転倒防止治具10は、家具の上面背側と接触する押さえ部22と、前記押さえ部22に接続して壁面に固定される固定部24と、からなる押さえ本体20と、前記押さえ部22の前記家具の上面背側の面に取り付けて前記家具の上面に接着する粘着部40と、前記家具の底面と床面の間に取り付ける滑り止め部42と、前記固定部24を壁面に固定する固定金物と、を主な基本構成としている。
押さえ本体20は、断面視で略L字型の金物であり、押さえ部22と固定部24から構成されている。押さえ本体20は、押さえ部22と固定部24の接続箇所で溶接したり、鋼板材を折り曲げたりして形成することができる。押さえ本体20は、材質に金属のほかにも、金属に相当する所定の強度を備えたカーボン、強化プラスチック等を用いることができる。
押さえ部22は、家具の上面背側と接触して支持する部材である。押さえ部22は、後述する固定部24との接続側に、高さ調整部30の長ボルト32が挿通する開口23が一対形成されている。開口23は、長ボルト32のボルト径よりも僅かに大きい孔径に設定されている。
押さえ部22の家具の上面背側と対向する側の面には、粘着部40が形成されている。粘着部40は、滑り止め性と、粘着性と、弾力性を備えた部材である。粘着部40の滑り止め性は、家具と接触した際に振動によって滑らない(横方向の移動)性質であればよい。粘着部40の粘着性は、着脱可能な所定の粘着力で家具と接触する性質であればよい。粘着部40の弾力性は、所定の弾力を備えていればよく、家具の上面に押さえ部22で押さえつけたときに縮小する性質であればよい。粘着部40は、平面視で押さえ部22の大きさと略同じ大きさに形成している。
固定部24は、押さえ部22の端部から直角に延出されて、壁面に固定する略矩形の部材である。固定部24は、後述するアンカーボルト50と螺合するビス26との接触を回避する挿入溝25が長手方向に沿って形成されている。挿入溝25は、固定部24の正面視で、上端(押さえ部22側)を逆U字型に形成し、下端を開放している。
押さえ本体20は、家具の上面と接触する押さえ部22の高さ調整部30を備えている。
高さ調整部30は、家具の高さに合わせて押さえ部22の高さを任意に調整することができる部材である。実施形態の高さ調整部30は、長ボルト32と、ガイド34と、長ナット38を主な基本構成としている。
長ボルト32は、押さえ部22の開口23に挿入して、固定部24の長手方向に沿って進退移動するボルトである。長ボルト32は固定部24と略同じ長さに設定されている。長ボルト32のヘッドは、開口23の孔径よりも大きく形成している。これにより、開口23に挿入した長ボルト32は、ヘッドの下端面で押さえ部22の上面と接するように構成されている。長ボルト32のシャフトには、後述する長ナット38と螺合するためのねじ切り加工が全面に施されている。
ガイド34は、断面視で略コ字型の金物であり、押さえ本体20の幅と略同じ長さに設定されている。ガイド34の本体中央にはビス26の挿入孔35が形成されている。本実施形態の挿入孔35は、固定部24の長手方向に沿って3個形成されている。またガイド34の両端面には、長ボルト32が挿通する開口36が一対形成されている。
長ナット38は、長ボルト32と螺合するナットであり、コ字型のガイド34の内側の長さと略同じ長さに設定している。このような長ナット38は、ガイド34の内側に取り付けられて、長ボルト32と螺合した時にガイド34の本体と、側面が接触して、長ナット38の回転が拘束される。
このような構成の高さ調整部30は、図4に示すように、まず長ナット38をコ字型のガイド34の内側に一対配置して、ナット開口をガイド34の開口36に合わせる。そして押さえ部22の開口23から長ボルト32を挿入して、ガイド34の開口36に挿入する。長ボルト32を回転させながら長ナット38と螺合させる。このとき、長ナット38の側面はガイド34の本体と接触して、長ナット38の回転が拘束されて、長ボルト32と共に回転することがない。またガイド34をビス26で固定金物に固定した後、固定部24は挿入溝25によってビス26と接触することがない。そして長ナット38の上端と長ボルト32のヘッドの間の長さを調整することにより、押さえ部22を任意の位置に取り付けることができる。
滑り止め部42は、滑り止め性を供えた弾性素材であり、合成樹脂、ゴム等を用いることができる。
滑り止め部42は、図5(A)に示すように、少なくとも家具の両側面の底面の縁枠材に配置されていれば良い。この他、滑り止め部42は、図5(B)に示すように、平面視で家具の底面と略同じ大きさに配置しても良い。
図6はアンカーボルトと取付け治具の説明図であり、(A)は平面図、(B)は取付け状態の側面図、(C)はアンカーボルトの施工図である。
固定金物となるアンカーボルト50は、コンクリート躯体に埋め込まれるインサートである。図6に示すアンカーボルト50は、軸芯が直線(ストレート型)のインサートを示している。
アンカーボルト50はボルト本体の表面を鉄筋肌状に形成している。ボルト本体の表面は、この他にもねじ切り、ムク状に加工することもできる。またアンカーボルト50は、防錆処理を施しているとよい。これにより、コンクリート躯体に埋め込まれたアンカーボルト50が錆びることによって化粧壁紙が汚れることを防止したり、アンカーボルト50を介して転倒防止治具10が錆びたりすることを防止できる。またアンカーボルト50は、固定する家具に応じて任意のシャフト径に設定することができる。アンカーボルト50は、ボルト本体の端面にビス等と螺合する雌ねじが形成されている。
またアンカーボルト50は、固定部24を取り付ける壁面に所定間隔で複数取り付けているとよい。図6(C)に示すアンカーボルト50は、床面から所定高さL1、L2に直線上に所定間隔で複数取り付けている。これにより、家具の大きさ、幅に応じて、治具の最適な取り付け箇所に押さえ本体20の固定部24を固定することができる。
取付け治具60は、アンカーボルト50をコンクリートパネル70に取り付けてコンクリート打設の際、一時的に固定するために用いる治具である。取付け治具60は、アンカーボルト50の雌ねじと螺合するボルト本体62と、ツバ部64と、ナット66と、Oリング68を主な基本構成としている。
ボルト本体62は、アンカーボルト50の雌ねじに螺合可能なボルトである。ボルト本体62の一方の端部には、アンカーボルト50の雌ねじと螺合して着脱可能な雄ねじが形成されている。またボルト本体62の他方の端部には、ツバ部64が形成されている。ボルト本体62のシャフト径は、アンカーボルト50のシャフト径よりも大きく設定し、コンクリートパネル70の厚みよりも長く設定している。なお、ボルト本体62のシャフト径は、アンカーボルトのシャフト径と同径に設定してもよい。これにより、取付け治具60及びコンクリートパネルを除去したコンクリート躯体74表面には、コンクリートパネル70の厚みよりも長いボルト本体62に相当する凹部が形成され、その凹部にアンカーボルト50が埋め込まれて、アンカーボルト50の雌ねじがコンクリート躯体74表面に露出した状態となる。
ツバ部64は、平面視で円形のプレートであり、ボルト本体62のシャフト径よりも大きい径に設定している。ツバ部64には仮止め用のクギ孔65が複数形成されている。
ナット66は、ツバ部64の平面視で中心に溶接等により固定されている。
Oリング68は、ボルト本体の雄ねじを挿入可能な孔を備え、アンカーボルト50と略同じ径のパッキンである。Oリング68は、Oリング68の孔にボルト本体62の雄ねじを挿入して、ボルト本体62の端面に接触させている。
このような構成の取付け治具60は、ボルト本体62の雄ねじをアンカーボルト50の雌ねじに螺合する。そうするとアンカーボルト50の雌ねじ側の端面がOリング68と接触して、Oリングが縮小して螺合が完了する。これにより、アンカーボルト50の雌ねじと取り付け治具60の雄ねじの間の僅かな隙間は、Oリング68が密着することによってなくなり、外部からの液体の侵入を防止することができる。また、取り付け治具60の軸芯とアンカーボルト50の軸芯が同一直線状に配置され一体化する。
図7は変形例のアンカーボルトと取付け治具の側面図である。
図7に示すアンカーボルト50Aは折り曲げ(スクリュー型)のインサートである。アンカーボルト50Aは、コンクリート躯体に埋め込まれた鉄筋を回避するように、ボルト軸を任意の形状に折り曲げている。アンカーボルト50Aは、図6に示すアンカーボルトと同様にボルト本体の端面にビス等と螺合する雌ねじが形成されている。
このような構成のアンカーボルト50Aは、コンクリート躯体74の埋め込み箇所に鉄筋が存在する場合に、取付け治具60を回転させながら挿入して、折り曲げ形状のシャフトで鉄筋を回避するように取り付けることができる。
上記構成による本発明の転倒防止治具の取付け方法について以下説明する。
図8は、コンクリートを打設してコンクリートパネルを取り外すまでの転倒防止治具の取付け方法の説明図である。図9は、アンカーボルトの雌ねじにキャップを挿入してからの転倒防止治具の取付け方法の説明図である。
図8(A)に示すように、予めコンクリート躯体の壁面に埋め込むアンカーボルト50の設置箇所に相当するコンクリートパネル(コンクリートの型枠用合板)70には、アンカーボルト50を挿入する挿入孔72が形成されている。
図8(B)に示すように、雌ねじに取付け治具60を螺合したアンカーボルト50を挿入孔72へ挿入する。アンカーボルト50の雌ねじと取り付け治具60のボルト本体62の雄ねじを螺合したアンカーボルト50と取り付け治具60のボルト本体62の隙間にはOリング68が取り付けられている。また挿入孔72へ挿入したアンカーボルト50が鉄筋(不図示)と当たる場合には、図7に示す折り曲げたアンカーボルトを用いて、回転させながら挿入することにより、鉄筋を避けてアンカーボルトを取り付けることができる。
図8(C)に示すように、取付け治具60のツバ部64がコンクリートパネル70の表面に接触するまで挿入する。そしてツバ部64に形成されたクギ孔65にクギを打ち込みコンクリートパネル70の表面に取付け治具60を固定する。
図8(D)に示すように、アンカーボルト50が取付け治具60によってコンクリートパネル70に一時的に固定された状態で、コンクリートを打設してコンクリート躯体74を形成する。
コンクリート躯体が養生した後、取付け治具60の両端のクギを取り外し、図8(E)に示すように、取付け治具60を回転させながら取付け治具60をアンカーボルト50から取り外す。アンカーボルト50と取付け治具60のボルト本体62の間にはOリング68が取り付けられているため、コンクリート打設時に液体がアンカーボルトの雌ねじ内に侵入することがない。よって雌ねじにビスを容易に螺合させることができる。
そして図8(F)に示すように、コンクリートパネルを取り除いたコンクリート躯体74表面には、コンクリートパネルの厚みよりも長い取付け治具60のボルト本体62に相当する凹部80が形成される。凹部80の中心にはアンカーボルト50の雌ねじが露出している。
次いでアンカーボルト50の雌ねじにキャップ82を埋め込む。図10はキャップの説明図であり、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は断面図である。図示のようにキャップ82は、アンカーボルト50の雌ねじの穴に相当する大きさの部材である。キャップ82の材質は、金属、プラスチック樹脂等により形成することができる。またキャップ82は、端面に六角穴83が形成され、表面はアンカーボルト50の雌ねじに螺合するねじ切り加工が施されている。このような構成のキャップ82は、回転させながらアンカーボルト50の雌ねじに螺合させると雌ねじの穴に埋め込まれた状態となる(図9(G))。
図9(H)に示すように、コンクリート躯体74表面をモルタル75で成形する。このとき凹部80はモルタル75に埋め込まれる。そして、モルタル75の表面に接着剤を塗布してから化粧壁紙76を張り合わせる。
図9(I)に示すように、磁石84を用いて化粧壁紙76で隠れたアンカーボルト50の埋め込み箇所を検索する。アンカーボルトは金属性であり、コンクリート躯体74のアンカーボルト50の埋め込み箇所で磁石84が磁力によって引き寄せられ容易に検索することができる。埋め込まれたアンカーボルト50に相当する化粧壁紙76及びモルタル75を取り除く。そしてキャップ82の六角穴の穴径に合う六角レンチを用いて、アンカーボルト50の雌ねじに螺合しているキャップ82を取り外す。
図9(J)に示すように、転倒防止治具10の固定部24をアンカーボルト50にビス26を用いて固定する。
次に図9(K)に示すように、室内に家具86を設置する。家具86の底面には滑り止め部42が取り付けられている。また、押さえ本体20の固定部24はガイド34と化粧壁紙76の間で仮止めされているため、上下に容易に移動させることができる。押さえ部22を家具86の上面まで下げて、粘着部40を家具86上面に粘着させる。次に高さ調整部30の長ボルト32を回転させながら、長ボルト32のヘッドが押さえ部22の上面と接触するまで下げる。
図9(L)に示すように、高さ調整部30は、押さえ部22によって家具86の背側端部及び底面の粘着部40及び滑り止め部42が僅かに縮む程度まで締め込んでいる。押さえ部22の家具の上面側と対向する面には粘着部40が形成されている。粘着部40は滑り止め性と、粘着性と、弾力性を備えており、家具86の上面背側に押圧されると、弾力性により縮んで、粘着性により密着する。このように押さえ部22と家具86の上面背側の間の粘着部40は隙間なく取付けることができる。
このような本発明の転倒防止治具によれば、押さえ本体により家具の上面背側を粘着部で固定し、家具の底面を滑り止め部で固定しているので、地震等により発生した振動を家具に伝達して家具が転倒するまで滑り出すことがない。従って、押さえ本体が外れることがなく、家具が転倒する虞がない。また家具の上面から治具本体が露出することなく設置でき、見栄えが良く美観を損ねることがない。さらに家具に傷つけることなく取り付けることができる。
図11は固定金物の変形例の説明図である。変形例の固定金物は、コンクリート躯体に埋め込まれたセパレータ90である。セパレータ90は、コンクリート壁を形成するため対向するコンクリートパネルの間で間隔(壁の厚み)を保持するための金物である。セパレータ90は、直線状のシャフトの両端に雄ねじが形成されている。雄ねじはコンクリート躯体74が形成されて、コンクリートパネルを取り除いた後、コンクリート躯体74の凹部表面に露出する。この雄ねじに長ナット92を螺合すれば、転倒防止治具10のビス26を取り付けることができる。また本発明の転倒防止治具10は、コンクリート躯体に取り付けるほか、鋼板、木板にビス止め等により固定することもできる。
1………家具、3………円筒ジャッキ、10………転倒防止治具、20………押さえ本体、22………押さえ部、23………開口、24………固定部、25………挿入溝、26………ビス、30………高さ調整部、32………長ボルト、34………ガイド、35………挿入孔、36………開口、38………長ナット、40………粘着部、42………滑り止め部、50,50A………アンカーボルト、60………取付け治具、62………ボルト本体、64………ツバ部、65………クギ孔、66………ナット、68………Oリング、70………コンクリートパネル、72………挿入孔、74………コンクリート躯体、75………モルタル、76………化粧壁紙、80………凹部、82………キャップ、84………磁石、86………家具、90………セパレータ、92………長ナット。

Claims (4)

  1. 家具の上面背側と接触する押さえ部と、前記押さえ部の端部から直角に延出して壁面に固定される固定部と、前記押さえ部の上面から前記固定部の長手方向に沿って下方へ進退移動する一対の長ボルトと、前記長ボルトと螺合する一対の長ナットと、本体の内側に前記長ナットを取り付けて前記長ボルトを挿通可能とすると共に前記一対の長ナット間でビスを前記壁面に向けて挿入可能な挿入孔を本体中央に備えたガイドを有し、前記家具の高さに合わせて前記長ボルトを進退移動させて前記押さえ部の高さを調整可能な高さ調整部からなる押さえ本体と、
    前記押さえ部の前記家具の上面背側の面に取り付けて前記家具の上面に粘着する粘着部と、
    前記家具の底面と床面の間に取り付ける滑り止め部と、
    前記ビスと接続して前記ガイドを壁面に固定可能な固定金物と、
    を備え、
    前記固定部は、前記長手方向に沿って、前記ビスとの接触を回避する挿入溝を形成し、
    前記粘着部は、前記押さえ部と前記家具の上面の間に隙間なく取付けることを特徴とする転倒防止治具。
  2. 前記固定金物は、壁面の前記固定部の取り付け面に所定間隔で複数取り付けていることを特徴とする請求項に記載の転倒防止治具。
  3. コンクリート躯体に埋め込まれる固定金物の設置箇所に相当するコンクリートパネルに形成された挿入孔に、取付け治具と接続した前記固定金物を挿入する工程と、
    コンクリートの打設後、前記取付け治具を取り外し、前記コンクリート躯体表面に化粧壁紙を張り合わせる工程と、
    請求項1又は2に記載の転倒防止治具を取り付ける前記固定金物を磁石で検索する工程と、
    前記固定金物を前記コンクリート躯体表面に露出させて前記転倒防止具を取り付ける工程と、
    家具を前記コンクリート躯体表面に沿って設置して、前記転倒防止治具の押さえ部と前記家具の上面の間の前記粘着部を隙間なく取付ける工程と、
    からなることを特徴とする転倒防止治具の取付け方法。
  4. 前記取付け治具を取り外した前記固定金物は、前記固定部との接続箇所に形成された雌ねじに着脱可能なキャップを埋め込むこと特徴とする請求項に記載の転倒防止治具の取付け方法
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