JP3232955U - セパ穴活用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】様々な用途に容易に対応可能なセパ穴活用具を提供する。【解決手段】コンクリート面2aに開口するセパ穴3に設けられるセパ穴活用具である。セパ穴3の奥面3aからセパ穴3内へ突出するセパレータ5端部のネジ部5aに、ベース部材1が設けられる。ベース部材1は、本体部7とフランジ部8とを備える。本体部7は、セパレータ5のネジ部5aにねじ込まれて、セパ穴3にはめ込まれる。フランジ部8は、セパ穴3の開口部よりも大きな寸法とされ、セパ穴3の開口部周囲のコンクリート面2aに重ね合わされるよう設けられる。ベース部材1には、基端面へ開口して、雌ネジを有する被取付穴9bが形成されている。被取付穴9bには、たとえば、フック部12を有する引掛部材11を設けることができる。【選択図】図3
Description
本考案は、コンクリート型枠工事で生じたセパ穴に設けられ、所望によりフック等を取り付けることができるセパ穴活用具に関するものである。
たとえば、コンクリート壁を構築する際、一対の板材で型枠を構成し、その板材間にコンクリートを打設する。板材間の間隔を一定に保持するために、棒状のセパレータと、略円錐台形状部を有するPコンとが用いられる。コンクリート硬化後、型枠の解体時には、コンクリート面からPコンも除去される。これにより、コンクリート面には、略円錐台形状のセパ穴(Pコン穴)が残される。また、Pコンを取り外した状態では、セパレータ端部のネジ部が、セパ穴の奥面(底面)からセパ穴内へ突出した状態とされる。コンクリート面には、このようなセパ穴が多数出現することになるが、通常、セパ穴は、モルタルで塞がれる。
一方、下記特許文献1に開示されるように、セパ穴を利用して、フックを設けることも提案されている。具体的には、ピーコン穴利用フックは、セパ穴にはめ込まれる基部(2)と、この基部から突出するフック部(3)とを備える。基部は、Pコンとほぼ同じ形状および寸法とされており、セパレータ端部のネジ部にねじ込んでセパ穴にはめ込まれる。
しかしながら、従来技術では、セパ穴の利用がフックに限られ、他の用途には対応できない。また、コンクリート型枠工事の完了後、コンクリート面には多数のセパ穴が残されるが、その内、どのセパ穴にフックを設けるかを、予め決めなければならない。というのも、全てのセパ穴にフックを設けることは、通常は不要で邪魔になるし、外観上も好ましくないからである。現実的には、多数のセパ穴の内、フックを設ける箇所を予め決めておき、その箇所にはフックを設ける一方、その他の箇所はモルタルで塞がれることになる。そのため、フックの設置箇所の変更や増減など、レイアウトの変更が容易ではない。
また、従来技術では、セパ穴にはめ込まれる基部は、Pコンとほぼ同じ形状および寸法とされている。基部は、比較的精度よく製造することができても、セパ穴は、コンクリートのため精度が安定しない。そのため、セパ穴に基部がうまくはまり合わず、基部の端面とコンクリート面とが一定に配置されず、不揃いになり、美感を損ねるおそれがある。これを防止するために、仮にセパ穴よりも基部を十分小さく形成して、基部とセパ穴との接触部をなくすだけでは、フックからの荷重がセパレータに直接作用することになる。そのため、セパレータにかかる曲げや引抜きの荷重が大きくなり、好ましくない。また、従来技術では、セパ穴にフックを設ける際、工具を用いた締付けができず、コンクリート面に強固に固定することもできない。
本考案が解決しようとする課題は、様々な用途に容易に対応可能なセパ穴活用具を提供することにある。また、フック等の設置箇所の変更や増減など、レイアウトの変更にも容易に対応可能なセパ穴活用具を提供することを課題とする。さらに、好ましくは、セパ穴に安定して強固に取付可能なセパ穴活用具を提供することを課題とする。
本考案は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の考案は、コンクリート面に開口するセパ穴に設けられるセパ穴活用具であって、前記セパ穴の奥面から前記セパ穴内へ突出するセパレータ端部のネジ部に設けられるベース部材を備え、このベース部材は、前記ネジ部にねじ込まれて前記セパ穴にはめ込まれる本体部と、前記ネジ部へのねじ込み側とは逆側となる前記本体部の基端部に、前記セパ穴の開口部よりも大きな寸法で設けられ、前記セパ穴の開口部周囲のコンクリート面に重ね合わされるよう設けられるフランジ部とを備え、前記ベース部材には、基端面へ開口して、雌ネジを有する被取付穴が形成されていることを特徴とするセパ穴活用具である。
請求項1に記載の考案によれば、セパレータ端部のネジ部にねじ込みつつ、セパ穴にベース部材を設けることができる。ベース部材には、基端面へ開口して雌ネジを有する被取付穴が形成されているので、この被取付穴を用いて、必要に応じて、フック等の各種部材を取り付けることができる。
また、コンクリート面に複数のセパ穴がある場合、次のような利用方法が可能となる。すなわち、各セパ穴に取り敢えずベース部材を設けておき、必要に応じて、必要な箇所のベース部材に、フック等の各種部材を取り付けることができる。そのため、フック等の設置箇所の変更や増減など、レイアウトの変更にも容易に対応可能となる。
さらに、ベース部材は、セパ穴にはめ込まれる本体部と、この本体部の基端部に設けられるフランジ部とを備え、セパ穴の開口部周囲のコンクリート面にフランジ部が重ね合わされるよう設けられる。これにより、見栄えよく、コンクリート面にベース部材を安定して強固に取り付けることができる。
請求項2に記載の考案は、前記ベース部材の基端部には、前記セパレータ端部のネジ部に前記ベース部材をねじ込む際の回転用工具の被係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のセパ穴活用具である。
請求項2に記載の考案によれば、ベース部材の基端部に回転用工具の被係合部が設けられているので、この被係合部を用いて、ベース部材を回転用工具で容易に回転させて、セパ穴にベース部材を強固に締め付けて固定することができる。
請求項3に記載の考案は、前記被係合部は、前記被取付穴の基端側開口部に設けられた六角穴または六角星形穴から形成されることを特徴とする請求項2に記載のセパ穴活用具である。
請求項3に記載の考案によれば、被係合部を六角穴または六角星形穴から形成することで、その穴にレンチを係合して、容易に強固にベース部材を締め付けて、緩みなくセパ穴に取り付けることができる。また、被係合部としての六角穴または六角星形穴を、被取付穴の開口部に設けることで、被取付穴にフック等の部材を設けない状態でも、被係合部が目立ちにくく、美感を損ねるおそれがない。
請求項4に記載の考案は、前記ベース部材には、その軸線に沿って貫通穴が形成されており、この貫通穴は、基端側開口部に六角穴または六角星形穴が形成される一方、それよりも先端側にネジ穴が形成されており、前記ネジ穴は、先端側が前記セパレータ端部のネジ部への螺合部とされる一方、基端側が前記被取付穴とされ、前記フランジ部の外形は、円形とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセパ穴活用具である。
請求項4に記載の考案によれば、簡易な構成で、容易にベース部材を製造することができる。また、ベース部材の軸線に沿って貫通穴を形成し、その貫通穴の開口部に六角穴または六角星形穴を形成することで、その穴にレンチを係合して、容易に強固にベース部材を締め付けて、緩みなくセパ穴に取り付けることができる。六角穴または六角星形穴を、被取付穴の開口部に設けることで、被取付穴にフック等の部材を設けない状態でも、被係合部が目立ちにくく、美感を損ねるおそれがない。また、仮にフランジ部の外形を六角形とした場合には、複数のセパ穴のそれぞれにベース部材を設けた際、フランジ部の六角形の角の位置が一定にならず、美感を損ねるおそれがあるが、フランジ部の外形を円形とすることで、そのような不都合を防止することができる。
請求項5に記載の考案は、前記ベース部材は、前記本体部の外周面と前記セパ穴の内周面との間、および前記本体部の先端面と前記セパ穴の奥面との間に、それぞれ隙間が空けられて前記セパ穴に設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセパ穴活用具である。
請求項5に記載の考案によれば、ベース部材は、本体部がセパ穴との間に隙間を空けてはめ込まれる一方、フランジ部がコンクリート面に重ね合わされるよう設けられる。これにより、コンクリート面にフランジ部を確実に押し付けて、セパ穴にベース部材を強固に取り付けることができる。さらに、複数のセパ穴のそれぞれにベース部材を設ける場合でも、コンクリート面からのフランジ部の突出量を一定とできるので、美感を損ねるおそれがない。
請求項6に記載の考案は、前記ベース部材に着脱可能に設けられる取付部材をさらに備え、この取付部材は、前記ベース部材の被取付穴に対し、ネジで着脱可能に保持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のセパ穴活用具である。
請求項6に記載の考案によれば、ベース部材の被取付穴を用いて、各種の取付部材をベース部材ひいてはコンクリート面に設置することができる。
請求項7に記載の考案は、前記取付部材は、引掛部材とされ、この引掛部材は、物品が引っ掛けられるフック部を有することを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具である。
請求項7に記載の考案によれば、ベース部材に対し、フック部を有する引掛部材を容易に設けることができる。
請求項8に記載の考案は、前記取付部材は、略L字形状材とされ、この略L字形状材は、一片が前記ベース部材に保持される一方、他片に他の部材が保持されることを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具である。
請求項8に記載の考案によれば、ベース部材に対し、略L字形状材を設けることができる。そして、この略L字形状材を介して、コンクリート面に、他の部材を保持することができる。
請求項9に記載の考案は、前記他の部材は、棚板またはラックであることを特徴とする請求項8に記載のセパ穴活用具である。
請求項9に記載の考案によれば、ベース部材や略L字形状材を介して、コンクリート面に、棚板またはラックを設けることができる。
請求項10に記載の考案は、前記取付部材は、略コ字形状材とされ、この略コ字形状材は、中央片が前記ベース部材に保持される一方、残りの片に他の部材が保持されることを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具である。
請求項10に記載の考案によれば、ベース部材に対し、略コ字形状材を設けることができる。そして、この略コ字形状材を介して、コンクリート面に、他の部材を保持することができる。
請求項11に記載の考案は、前記他の部材は、タオル掛けであることを特徴とする請求項8または請求項10に記載のセパ穴活用具である。
請求項11に記載の考案によれば、ベース部材の他、略L字形状材または略コ字形状材を介して、コンクリート面に、タオル掛けを設けることができる。
請求項12に記載の考案は、前記他の部材は、パーテーションであることを特徴とする請求項8または請求項10に記載のセパ穴活用具である。
請求項12に記載の考案によれば、ベース部材の他、略L字形状材または略コ字形状材を介して、コンクリート面に、パーテーションを設けることができる。
請求項13に記載の考案は、前記取付部材は、継手部材とされ、この継手部材は、第一部材と第二部材とが揺動可能に接続されて構成され、前記第一部材が前記ベース部材に保持され、前記第二部材に他の部材が保持されることを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具である。
請求項13に記載の考案によれば、ベース部材に対し、継手部材を設けることができる。そして、この継手部材を介して、コンクリート面に、他の部材を揺動可能に保持することができる。
請求項14に記載の考案は、前記第一部材は、略コ字形状材とされ、この略コ字形状材の中央片は、前記被取付穴にねじ込まれるボルトにより前記ベース部材に保持されると共に、このボルトまわりに揺動可能に保持され、前記略コ字形状材の両端片には、軸材が架け渡されると共に、この軸材の軸線まわりに揺動可能に前記第二部材の基端部が保持され、前記第二部材には、先端面へ開口してネジ穴が形成されていることを特徴とする請求項13に記載のセパ穴活用具である。
請求項14に記載の考案によれば、簡易な構成で、第一部材に対し第二部材が揺動可能な継手部材を構成することができ、そのような継手部材をコンクリート面に容易に設置することができる。そして、第二部材のネジ穴には、他の部材を接続して利用することができる。
請求項15に記載の考案は、前記第二部材のネジ穴には、アイボルトが設けられることを特徴とする請求項14に記載のセパ穴活用具である。
請求項15に記載の考案によれば、第二部材のネジ穴にアイボルトを設置しておくことで、そのアイボルトにフックや紐などを容易に引っ掛けて利用することができる。
さらに、請求項16に記載の考案は、前記ベース部材は、前記フランジ部と前記コンクリート面との間に弾性材を介して、前記セパ穴に設けられることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のセパ穴活用具である。
請求項16に記載の考案によれば、ベース部材のフランジ部は、弾性材を介してコンクリート面に重ね合わされる。これにより、コンクリート面とフランジ部との重ね合わせがより確実となり、強固に取り付けることができる。
本考案によれば、様々な用途に容易に対応可能なセパ穴活用具を実現することができる。また、フック等の設置箇所の変更や増減など、レイアウトの変更にも容易に対応可能となる。また、フランジ部を備えると共に、好適には回転用工具の被係合部(六角穴など)を形成しておくことで、セパ穴に安定して強固に取付可能となる。
以下、本考案の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、本考案の一実施例のセパ穴活用具のベース部材1を示す概略図であり、図1は、コンクリート壁2への取付状態の縦断面図、図2は、取付前の斜視図である。なお、以下において、ベース部材1について、先端側とは、図1における左側(セパ穴3へのはめ込み側)をいい、基端側とは、図1における右側(セパ穴3へのはめ込み側とは逆側)をいう。
本実施例のセパ穴活用具は、セパ穴3に設けられるベース部材1を少なくとも備え、このベース部材1に各種の取付部材4(たとえば図3〜図6に示される取付部材11,14,18,22)が所望により設けられる。以下、まずはベース部材1について説明し、その後、取付部材4を用いた活用例について説明する。
本実施例のセパ穴活用具は、典型的にはコンクリート壁2に設けられる。以下では、セパ穴活用具をコンクリート壁2に設ける場合について説明するが、場合により、天井や床など、その他のコンクリート製の躯体にも同様に適用可能である。
本実施例のセパ穴活用具は、コンクリート型枠工事で生じたセパ穴3と呼ばれる箇所に設けられる。念のため、このセパ穴3が生じるまでの流れについて説明すると、次のとおりである。すなわち、コンクリート型枠工事では、セパレータ5やPコン6と呼ばれる部品が用いられる。セパレータ5は、金属製の棒材からなり、両端部にネジ部5aが形成されている。Pコン6は、プラスチック製(または木製)の略円錐台形状部6aを備え、この略円錐台形状部6aは、先端面(小径側端面)に開口してネジ穴(セパレータ5端部のネジ部5aに螺合可能なネジ穴(図示省略))が形成される一方、基端面(大径側端面)から基端側へ突出してボルト部6bが設けられている。セパレータ5端部のネジ部5aにPコン6の略円錐台形状部6aの前記ネジ穴を螺合して保持すると共に、その略円錐台形状部6aの大径側端面に型枠(板材)の板面が当接される。そして、その型枠を貫通するPコン6のボルト部6bにフォームタイ(登録商標)などが設けられて、略円錐台形状部6aとの間で型枠が保持される。型枠内にコンクリートを打設して硬化後、型枠を取り外すと共に、コンクリートからPコン6も取り外すと、図1に示されるように、Pコン6の略円錐台形状部6aと対応した形状のセパ穴3が、コンクリート面2aに開口して残ることになる。また、セパ穴3には、その奥面(底面)3aから軸線に沿って中途まで、セパレータ5端部のネジ部5aが突出することになる。コンクリート面2aには、このようなセパ穴3が複数出現することになるが、その一部または全部のセパ穴3に、本実施例のセパ穴活用具のベース部材1を設けることができる。
ベース部材1は、セパ穴3にはめ込まれる本体部7と、この本体部7の基端部に設けられて本体部7よりも大径のフランジ部8とを備える。本体部7とフランジ部8とは、本実施例では金属により一体的に形成される。たとえば、ステンレスまたはアルミニウムを切削加工して形成されるが、その他の金属材料や加工方法で形成されてもよい。また、材質も、金属に限らず、たとえば合成樹脂を用いて、一体形成されてもよい。
本体部7は、セパ穴3と適合する大きさか、それよりも小さく形成される。本実施例の場合、セパレータ5端部のネジ部5aに本体部7のネジ穴9を螺合させつつセパ穴3に本体部7をはめ込むが、その際、セパ穴3の奥面3aや内周面3bに本体部7を干渉させることなくはめ込んで、セパ穴3の開口部周囲のコンクリート面2aにフランジ部8を重ね合わせ可能に、本体部7の形状および寸法が設定される。
たとえば、ベース部材1の軸方向寸法の内、本体部7の先端面とフランジ部8の先端面との離隔距離(フランジ部8端面からの本体部7の突出寸法)は、セパ穴3の軸方向寸法(奥行寸法)よりも小さく形成される。また、本体部7の最大径は、セパ穴3の最小径と略同一か、それよりも小さく形成される。
本体部7は、略円柱形状とされ、その先端側の外周部は、図示例の場合、先端側へ行くに従って径方向内側へ傾斜する傾斜面7aに形成されている。
フランジ部8は、本体部7の基端部に連接され、本体部7よりも大径の略円板状に形成されている。フランジ部8の外径は、セパ穴3の開口部の径よりも大きく形成されている。フランジ部8の基端側の外周部は、図示例の場合、基端側へ行くに従って径方向内側へ傾斜する傾斜面8aに形成されている。
ベース部材1には、その軸線に沿って貫通穴9(10)が形成されている。この貫通穴は、ネジ穴9とされると共に、基端側の開口部のみ拡径されて六角穴10とされている。ネジ穴9は、セパレータ5端部のネジ部5aと対応した雌ネジが形成されており、セパレータ5端部のネジ部5aと螺合可能とされる。このネジ穴9は、ベース部材1の軸方向中途部(典型的には略中央部)を境に、先端側がセパレータ5端部のネジ部5aへの螺合部9aとされる一方、基端側が取付部材4(図3)を取り付けるための被取付穴9bとされる。
このような構成のベース部材1は、先端面に開口したネジ穴9(9a)にセパレータ5端部のネジ部5aを螺合しつつ、セパ穴3にはめ込まれる。そして、コンクリート面2aにフランジ部8の端面を当接して(押し付けて)止まるまで、セパレータ5端部のネジ部5aにベース部材1がねじ込まれる。これにより、コンクリート面2aにフランジ部8が重ね合わされて位置決めされ、セパ穴3にベース部材1を固定することができる。ベース部材1の六角穴10に六角レンチなどの回転用工具を係合することで、ベース部材1を容易に回転させて、セパレータ5端部のネジ部5aに締め込むことができる。
図示例の場合、セパ穴3へのベース部材1の取付状態において、ベース部材1の本体部7は、セパ穴3との間に隙間を空けて配置される。つまり、ベース部材1は、本体部7の外周面とセパ穴3の内周面3bとの間、および本体部7の先端面とセパ穴3の奥面3aとの間に、それぞれ隙間が空けられる。そのため、コンクリート面2aにフランジ部8が重ね合わされるまで、セパ穴3の内面に本体部7を干渉させることなく、ネジ部5aにベース部材1を確実にねじ込んで、コンクリート壁2にベース部材1を強固に固定することができる。
セパ穴3へのベース部材1の取付状態では、ベース部材1の軸線に沿って貫通形成されたネジ穴9の内、先端側9aにセパレータ5端部のネジ部5aが配置される。そして、このネジ部5aが螺合された箇所以外の箇所が、取付部材4を取り付けるための被取付穴9bとされる。ベース部材1の基端面の中央部には、雌ネジを有する被取付穴9bが開口し、その開口部には六角穴10が形成されている。
被取付穴9b(ネジ穴9)を利用して、ベース部材1には各種の取付部材4を着脱可能に設けることができる。その際、取付部材4自体が有するネジ部を被取付穴9bにねじ込んで、ベース部材1に取付部材4を保持してもよいし、被取付穴9bにねじ込まれるボルトで、ベース部材1に取付部材4を保持してもよい。取付部材4は、その種類や構成を特に問わないが、たとえば以下の構成を採用することができる。
図3は、取付部材4としての引掛部材11の一例を示す概略図であり、コンクリート壁2に設置のベース部材1への取付状態を示している。
引掛部材11は、物品が引っ掛けられるフック部12と、このフック部12に連接されたネジ部13とを有する。図示例では、引掛部材11は、段付きの棒状とされ、図3において、右側(基端側)にフック部12が設けられ、左側(先端側)にネジ部13が設けられている。フック部12は、棒状部の軸方向両端部に、第一大径部12aと第二大径部12bとが形成されてなり、第一大径部12aにネジ部13が連接されている。このネジ部13は、ベース部材1の被取付穴9b(ひいてはセパレータ5端部のネジ部5a)と対応して形成されている。
従って、ベース部材1の被取付穴9bに引掛部材11のネジ部13をねじ込んで、ベース部材1ひいてはコンクリート面2aに引掛部材11を設けることができる。ベース部材1の基端面に第一大径部12aの先端面が当接するまで、ベース部材1に引掛部材11をねじ込んで、ベース部材1に引掛部材11が保持される。これにより、コンクリート面2aからフック部12が突出するよう配置される。そのフック部12には、各種の物品を引っ掛けて保持することができる。
なお、物品を引っ掛けられるのであれば、フック部12の構成(形状)は適宜に変更可能である。たとえば、フック部12は、略J字形状などに形成されてもよい。また、フック部12とネジ部13とを一体的に形成したが、場合により、次のように別体として構成してもよい。すなわち、ネジ部13を有しないがフック部12を有する引掛部材11と、この引掛部材11をベース部材1に取り付けるためのボルト(ネジ部13)とから構成してもよい。その場合、引掛部材11のボルト挿通穴にボルトを通して、そのボルトをベース部材1の被取付穴9bにねじ込めばよい。これにより、引掛部材11は、ベース部材1のフランジ部8とボルトの頭部との間に挟まれて保持される。
図4は、取付部材4としての略L字形状材14の一例を示す概略断面図であり、コンクリート壁2に設置のベース部材1への取付状態を示している。
略L字形状材14は、一片14aと他片14bとが略L字形状に配置されて構成される。一片14aおよび他片14bには、それぞれ板面に対し垂直に貫通穴(符号省略)が形成されている。
略L字形状材14は、ベース部材1の基端面(フランジ部8の端面)に一片14aが重ね合されて、その一片14aの貫通穴(図示例では皿穴)を介してボルト(図示例では皿ネジ)15がベース部材1の被取付穴9bにねじ込まれることで、ベース部材1に保持される。つまり、略L字形状材14は、その一片14aがベース部材1のフランジ部8とボルト15の頭部とに挟まれて、ベース部材1に保持される。これにより、略L字形状材14の他片14bは、ベース部材1の基端面に対し略垂直に配置される。この他片14bには、各種の物品を保持することができる。
図示例では、略L字形状材14の他片14bに棚板16を保持した例を示している。この際、典型的には、次に述べるように、複数のセパ穴3を用いて、棚板16を水平に保持するのがよい。すなわち、前提として、通常、コンクリート壁2には、上下左右に離隔して多数のセパ穴3が形成されるので、同一高さで左右に離隔した二つ(あるいはそれ以上)のセパ穴3を利用して、棚板16を設けることができる。具体的には、左右のセパ穴3に、前述したようにして、ベース部材1を固定すると共に、そのべース部材1に略L字形状材14の一片14aを取り付ける。そして、その略L字形状材14の他片14b間に棚板16を架け渡して、他片14bと棚板16とをネジ17などで固定すればよい。
略L字形状材14を介してコンクリート壁2に設ける部材は、棚板16に限らない。たとえば、ラックやパーテーションを設けることもできる。ラックの場合、上方、前方または左右側方へ開口した箱体を、棚板16と同様に、他片14b間に保持して固定すればよい。一方、パーテーションの場合、略L字形状材14の他片14bを(水平ではなく)垂直に配置して、その他片14bにパーテーション(部屋を仕切る板材)の端部を保持して、パーテーションをコンクリート面2aに対し略垂直に保持すればよい。その他、略L字形状材14の他片14bの穴に、略環状材を通して、タオル掛けなどに利用することもできる。
図5は、取付部材4としての略コ字形状材18の一例を示す概略斜視図であり、ベース部材1への取付状態を示すと共に、タオル掛け19を設けた例を示している。
略コ字形状材18は、一対の端片18aが中央片18bで接続されて、略コ字形状に形成されて構成される。中央片18bおよび両端片18aには、それぞれ板面に対し垂直に貫通穴(符号省略)が形成されている。
略コ字形状材18は、ベース部材1の基端面(フランジ部8の端面)に中央片18bが重ね合されて、その中央片18bの貫通穴を介してボルト20がベース部材1の被取付穴9bにねじ込まれることで、ベース部材1に保持される。つまり、略コ字形状材18は、その中央片18bがベース部材1のフランジ部8とボルト20の頭部とに挟まれて、ベース部材1に保持される。これにより、略コ字形状材18の両端片18aは、ベース部材1の基端面に対し略垂直に配置される。この両端片18aには、各種の部材を保持することができる。
図示例では、略コ字形状材18の両端片18aにタオル掛け19を保持した例を示している。タオル掛け19は、図示例では、金属製の線材が屈曲形成されて構成される。具体的には、線材が略コ字形状に屈曲され、その開放両端部は互いに近接する方向へ略L字状に屈曲されて保持片19aとされる。
略コ字形状材18にタオル掛け19を保持するには、タオル掛け19の保持片19a間を離隔する方向へ弾性変形させた状態で、略コ字形状材18の各端片18aの穴に、保持片19aの先端部をはめ込めばよい。なお、図示例では、略コ字形状材18の各端片18a間には略円筒材21が架け渡すように配置され、この略円筒材21の中空穴に保持片19aの先端部が突入されている。このようにして、コンクリート壁2に、ベース部材1および略コ字形状材18を介して、タオル掛け19を保持することができる。
タオル掛け19の中央片19bには、タオルを引っ掛けて利用することができる。タオル掛け19は、保持片19aまわりに(言い換えれば保持片19aの軸線まわりに)揺動可能であると共に、所望により、略コ字形状材18をベース部材1へ保持するボルト20の軸線まわりにも揺動可能とできる。そのため、タオルの取扱いが容易である。
略コ字形状材18は、タオル掛け19以外にも、適用可能である。たとえば、前述した略L字形状材14と同様にして、パーテーションを設けるのに用いることもできる。すなわち、略コ字形状材18の両端片18a間の溝にパーテーション(部屋を仕切る板材)の端部を挟み込んで保持し、パーテーションをコンクリート面2aに対し略垂直に保持すればよい。その他、次に述べるように、継手部材22とすることもできる。
図6は、取付部材4としての継手部材22の一例を示す概略斜視図であり、ベース部材1への取付状態を示すと共に、継手部材22を介してアイボルト23を設ける例を示している。
継手部材22は、第一部材24と第二部材25とが揺動可能に接続されて構成され、第一部材24がベース部材1に保持され、第二部材25に他の部材が保持される。この他の部材として、図示例では、アイボルト23が設けられる。
より具体的に説明すると、図示例の場合、第一部材24は、略コ字形状材18から形成される。この略コ字形状材18の構成やベース部材1への取付方法は、前述した図5の場合と同様である。すなわち、略コ字形状材18は、中央片18bがベース部材1の基端面に重ね合されてボルト20で保持される。その際、略コ字形状材18の中央片18bは、ボルト20まわりに揺動可能に保持されるのがよい。そして、略コ字形状材18の両端片18aには、軸材26が架け渡されると共に、この軸材26の軸線まわりに揺動可能に第二部材25の基端部が保持される。第二部材25は、棒状とされて、基端部に径方向へ貫通して穴が形成される一方、先端面へ開口してネジ穴25aが形成されている。第二部材25は、基端部の貫通穴に第一部材24(略コ字形状材18)の軸材26が通されて、第一部材24に対し揺動可能に保持される。つまり、第二部材25は、軸材26の軸線まわりに揺動可能に、第一部材24に保持される。第二部材25のネジ穴25aには、各種の部材を螺着して、使用することができる。図示例では、アイボルト23のネジ部23aがねじ込まれて設けられる例を示している。周知のとおり、アイボルト23は、円環状部23bにネジ部23aが連接されてなり、円環状部23bにはフックを引っ掛けたり、ワイヤや紐を通したりして使用することができる。たとえば、室内にハンモックを設けるのに利用したり、家具の転倒防止に利用したりすることができる。
なお、継手部材22として、従来公知の各種の構成を採用することもできる。たとえば、継手部材22は、従来公知のユニバーサルジョイントとすることができる。図示しないが、具体例を示せば、次のとおりである。すなわち、第一部材と第二部材との接続部に、二本の棒材が十字に交差された十字形状材を用い、一方の棒材の両端部が略コ字形状の第一部材の両端片を架け渡すように揺動自在に保持され、他方の棒材の両端部が略コ字形状の第二部材の両端片を架け渡すように揺動可能に保持される。そして、第一部材の中央片がベース部材に重ね合されて揺動可能にボルトで保持され、第二部材の中央片にアイボルトなどを設けることができる。
本実施例のセパ穴活用具によれば、セパレータ5端部のネジ部5aにネジ穴9を螺合させつつ、セパ穴3にベース部材1をはめ込んで固定することができる。これにより、セパ穴3の開口部周囲のコンクリート面2aに、フランジ部8が重ね合わされる。セパ穴3にベース部材1をはめ込んだ状態でも、ベース部材1の本体部7がセパ穴3に接触しない形状および寸法としておくことで、コンクリート面2aにフランジ部8を重ね合わせるまで、セパレータ5端部のネジ部5aにベース部材1を確実に締め込むことができる。しかも、複数のセパ穴3のそれぞれにベース部材1を設ける場合でも、コンクリート面2aからのフランジ部8の突出量を一定とできるので、美感を損ねるおそれもない。
ベース部材1の基端部には六角穴10が設けられているので、その六角穴10にレンチを係合して、セパレータ5端部のネジ部5aにベース部材1を容易に強固に締め付けて取り付けることができる。その際、コンクリート面2aにフランジ部8を押し付けて密着させ、当接面の摩擦力によりベース部材1の緩みを防止することができる。六角穴10を被取付穴9bの開口部に設けることで、被取付穴9bに取付部材4を設けない状態でも、六角穴10が目立ちにくく、美感を損ねるおそれがない。後述するように、回転用工具の被係合部として、六角穴10に代えて六角星形穴などを採用することもできるが、その場合も同様である。
このようにして、見栄えよく、コンクリート面2aにベース部材1を安定して強固に取り付けることができる。ベース部材1には、基端面へ開口して雌ネジを有する被取付穴9bが形成されているので、この被取付穴9bを用いて、必要に応じて、前述したとおり、各種の取付部材4を取り付けることができる。ベース部材1に取付部材4を設けない場合でも、ベース部材1でセパ穴3に蓋をすることができる。
ところで、コンクリート型枠工事後には、コンクリート壁2には、上下左右に多数のセパ穴3が出現することになる。本実施例のセパ穴活用具の場合、取り敢えず、全ての(あるいは所望の)セパ穴3にベース部材1を設けておき、その複数のベース部材1の内、所望の箇所に取付部材4を設けて活用することができる。もちろん、多数のセパ穴3の内、将来的にも明らかに使用しない箇所には、モルタルで埋めてもよい。
コンクリート壁2の複数のセパ穴3にベース部材1を設ける場合でも、各ベース部材1のフランジ部8は外形が円形とされているので、セパレータ5端部へのねじ込み終了時の回転停止位置に関わらず、美感を保つことができる。すなわち、仮に、フランジ部8の外形をたとえば六角形状とした場合には、その六角の角部が、各ベース部材1で異なった位置で停止することもあり、壁の外観を損ねるおそれがある。ところが、本実施例では、フランジ部8の外形を円形とする一方、中央部にネジ穴9よりも少し大きな六角穴10を形成して、その六角穴10を利用してセパ穴3にベース部材1を設けることができるので、取付完了時のデザインを損ねるおそれがない。また、コンクリート面2aにフランジ部8が重ね合わされるよう配置され、コンクリート面2aからの突出が抑えられるので、取付部材4を設けない場合でも、ベース部材1が邪魔になることはない。
このようにして、複数のセパ穴3にベース部材1を設けておき、必要に応じて、必要な箇所に、必要な取付部材4を設けることができる。たとえば、前述したとおり、引掛部材11を設けたり、左右のベース部材1に略L字形状材14を介して棚板16やラックを設けたり、ベース部材1に略コ字形状材18を介してタオル掛け19を設けたりすることができる。しかも、設置箇所の変更や増減など、レイアウトの変更にも容易に対応可能となる。
なお、前記実施例のセパ穴活用具は、ベース部材1には貫通穴(ネジ穴)9が形成され、その基端側の開口部には、セパレータ5端部のネジ部5aにベース部材1をねじ込む際の回転用工具の被係合部として、六角穴10を形成した。セパレータ5端部のネジ部5aとの関係で、六角穴10はたとえば次の大きさが採用される。
セパレータ5端部のネジ部5aは、典型的には、ウイットネジが使用される。具体的には、ウイットネジW5/16、W3/8、W1/2が用いられることが多い。この場合、雄ネジの外径は、それぞれ、7.94mm、9.53mm、12.70mmとされる。ベース部材1に形成される貫通穴(ネジ穴)9には、これらセパレータ5端部のネジ部5aと対応したネジで、雌ネジが形成される。そして、ベース部材1の基端部に形成される六角穴10は、前記貫通穴9よりも大径に形成される。その際、レンチを引っ掛けられるのであれば、前記貫通穴9の径に近いほど好ましい。というのも、コンクリート面2aにベース部材1を取り付けた状態(特に取付部材4が設けられていない状態)で、六角穴10を目立ちにくくして、美感を保つことができるからである。
セパレータ5端部のネジ部5aおよび前記貫通穴のネジ穴9が、5/16インチのウイットネジの場合、六角穴10の対辺(平行な対辺間)の離隔距離は、たとえば8〜14mm、好ましくは8mmとされる。また、セパレータ5端部のネジ部5aおよび前記貫通穴のネジ穴9が、3/8インチのウイットネジの場合、六角穴10の対辺の離隔距離は、たとえば10〜17mm、好ましくは10mmとされる。さらに、セパレータ5端部のネジ部5aおよび前記貫通穴のネジ穴9が、1/2インチのウイットネジの場合、六角穴10の対辺の離隔距離は、たとえば13〜22mm、好ましくは13mmとされる。
なお、セパレータ5端部のネジ部5aにベース部材1をねじ込む際に、回転用工具を係合できるのであれば、被係合部は六角穴10に限らない。すなわち、前記実施例では、セパレータ5端部のネジ部5aにベース部材1をねじ込むための回転用工具として六角レンチを用いることを前提に、ベース部材1に貫通するネジ穴9の基端側開口部に六角穴10を設けたが、回転用工具は六角レンチに限らず、それに伴い六角穴以外の被係合部(回転用工具がかみ合わされる被係合部)を設けてもよい。たとえば、トルクス(登録商標)レンチが係合可能に、被係合部は六角星形穴としてもよい。あるいは、ベース部材1の基端部には、マイナスドライバの先端部がかみ合う直線状の溝からなる被係合部を設けてもよい。その場合、被取付穴9bの基端側開口部には、被取付穴9bの径方向両側に延出して、矩形状の溝が基端側へ開口して形成される。
本考案のセパ穴活用具は、前記実施例に限らず適宜変更可能である。特に、(a)コンクリート面2aに開口するセパ穴3に設けられるセパ穴活用具であって、(b)セパ穴3の奥面3aからセパ穴3内へ突出するセパレータ5端部のネジ部5aに設けられるベース部材1を備え、(c)このベース部材1は、ネジ部5aにねじ込まれてセパ穴3にはめ込まれる本体部7と、ネジ部5aへのねじ込み側とは逆側となる本体部7の基端部に、セパ穴3の開口部よりも大きな寸法で設けられ、セパ穴3の開口部周囲のコンクリート面2aに重ね合わされるよう設けられるフランジ部8とを備え、(d)ベース部材1には、基端面へ開口して、雌ネジを有する被取付穴9bが形成されているのであれば、その他は適宜に変更可能である。
特に、ベース部材1を備えるのであれば、取付部材4の有無や種類などは問わない。ベース部材1の被取付穴9bに螺合するのであれば、前記実施例で述べた取付部材4に限らず、市販のまたは自作の各種部材を設けることもできる。
また、前記実施例では、ベース部材1には、一定の径のネジ穴9を貫通形成したが、場合により、段付きのネジ穴9としてもよい。つまり、セパレータ5端部へのネジ穴9aと、取付部材4を設置するためのネジ穴bとは、同じ径に限らず、異なる径としてもよい。
また、前記実施例では、ベース部材1のフランジ部8は、円形としたが、場合により円形以外であってもよい。つまり、フランジ部8は、セパ穴3の開口部よりも大きな寸法を有するのであれば、適宜に変更可能である。但し、前記実施例のように円形に形成した方が、セパレータ5端部のネジ部5aへねじ込んでコンクリート面2aに取り付けた際、回転停止位置に左右されずに、美感を確保できる利点がある。
さらに、前記実施例において、ベース部材1は、フランジ部8とコンクリート面2aとの間に弾性材を介して、セパ穴3に設けられてもよい。たとえば、フランジ部8の端面とコンクリート面2aとの間に、円環板状の弾性材を介在させてもよい。この弾性材は、中央部の穴に本体部7が通され、外径はフランジ部8と同等か若干小さく形成されるのがよい。弾性材を介在させることで、コンクリート面2aとフランジ部8との重ね合わせがより確実となり、ベース部材1をセパ穴3に強固に取り付けることができる。
1 ベース部材
2 コンクリート壁(2a:コンクリート面)
3 セパ穴(3a:奥面、3b:内周面)
4 取付部材
5 セパレータ(5a:ネジ部)
6 Pコン(6a:略円錐台形状部、6b:ボルト部)
7 本体部(7a:傾斜面)
8 フランジ部(8a:傾斜面)
9 ネジ穴(9a:先端側ネジ穴、9b:被取付穴)
10 六角穴
11 引掛部材
12 フック部(12a:第一大径部、12b:第二大径部)
13 ネジ部
14 略L字形状材(14a:一片、14b:他片)
15 ボルト
16 棚板
17 ネジ
18 略コ字形状材(18a:端片、18b:中央片)
19 タオル掛け(19a:保持片、19b:中央片)
20 ボルト
21 略円筒材
22 継手部材
23 アイボルト(23a:ネジ部、23b:円環状部)
24 第一部材
25 第二部材(25a:ネジ穴)
26 軸材
2 コンクリート壁(2a:コンクリート面)
3 セパ穴(3a:奥面、3b:内周面)
4 取付部材
5 セパレータ(5a:ネジ部)
6 Pコン(6a:略円錐台形状部、6b:ボルト部)
7 本体部(7a:傾斜面)
8 フランジ部(8a:傾斜面)
9 ネジ穴(9a:先端側ネジ穴、9b:被取付穴)
10 六角穴
11 引掛部材
12 フック部(12a:第一大径部、12b:第二大径部)
13 ネジ部
14 略L字形状材(14a:一片、14b:他片)
15 ボルト
16 棚板
17 ネジ
18 略コ字形状材(18a:端片、18b:中央片)
19 タオル掛け(19a:保持片、19b:中央片)
20 ボルト
21 略円筒材
22 継手部材
23 アイボルト(23a:ネジ部、23b:円環状部)
24 第一部材
25 第二部材(25a:ネジ穴)
26 軸材
Claims (16)
- コンクリート面に開口するセパ穴に設けられるセパ穴活用具であって、
前記セパ穴の奥面から前記セパ穴内へ突出するセパレータ端部のネジ部に設けられるベース部材を備え、
このベース部材は、前記ネジ部にねじ込まれて前記セパ穴にはめ込まれる本体部と、前記ネジ部へのねじ込み側とは逆側となる前記本体部の基端部に、前記セパ穴の開口部よりも大きな寸法で設けられ、前記セパ穴の開口部周囲のコンクリート面に重ね合わされるよう設けられるフランジ部とを備え、
前記ベース部材には、基端面へ開口して、雌ネジを有する被取付穴が形成されている
ことを特徴とするセパ穴活用具。 - 前記ベース部材の基端部には、前記セパレータ端部のネジ部に前記ベース部材をねじ込む際の回転用工具の被係合部が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のセパ穴活用具。 - 前記被係合部は、前記被取付穴の基端側開口部に設けられた六角穴または六角星形穴から形成される
ことを特徴とする請求項2に記載のセパ穴活用具。 - 前記ベース部材には、その軸線に沿って貫通穴が形成されており、
この貫通穴は、基端側開口部に六角穴または六角星形穴が形成される一方、それよりも先端側にネジ穴が形成されており、
前記ネジ穴は、先端側が前記セパレータ端部のネジ部への螺合部とされる一方、基端側が前記被取付穴とされ、
前記フランジ部の外形は、円形とされている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセパ穴活用具。 - 前記ベース部材は、前記本体部の外周面と前記セパ穴の内周面との間、および前記本体部の先端面と前記セパ穴の奥面との間に、それぞれ隙間が空けられて前記セパ穴に設けられる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセパ穴活用具。 - 前記ベース部材に着脱可能に設けられる取付部材をさらに備え、
この取付部材は、前記ベース部材の被取付穴に対し、ネジで着脱可能に保持される
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のセパ穴活用具。 - 前記取付部材は、引掛部材とされ、
この引掛部材は、物品が引っ掛けられるフック部を有する
ことを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具。 - 前記取付部材は、略L字形状材とされ、
この略L字形状材は、一片が前記ベース部材に保持される一方、他片に他の部材が保持される
ことを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具。 - 前記他の部材は、棚板またはラックである
ことを特徴とする請求項8に記載のセパ穴活用具。 - 前記取付部材は、略コ字形状材とされ、
この略コ字形状材は、中央片が前記ベース部材に保持される一方、残りの片に他の部材が保持される
ことを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具。 - 前記他の部材は、タオル掛けである
ことを特徴とする請求項8または請求項10に記載のセパ穴活用具。 - 前記他の部材は、パーテーションである
ことを特徴とする請求項8または請求項10に記載のセパ穴活用具。 - 前記取付部材は、継手部材とされ、
この継手部材は、第一部材と第二部材とが揺動可能に接続されて構成され、
前記第一部材が前記ベース部材に保持され、前記第二部材に他の部材が保持される
ことを特徴とする請求項6に記載のセパ穴活用具。 - 前記第一部材は、略コ字形状材とされ、
この略コ字形状材の中央片は、前記被取付穴にねじ込まれるボルトにより前記ベース部材に保持されると共に、このボルトまわりに揺動可能に保持され、
前記略コ字形状材の両端片には、軸材が架け渡されると共に、この軸材の軸線まわりに揺動可能に前記第二部材の基端部が保持され、
前記第二部材には、先端面へ開口してネジ穴が形成されている
ことを特徴とする請求項13に記載のセパ穴活用具。 - 前記第二部材のネジ穴には、アイボルトが設けられる
ことを特徴とする請求項14に記載のセパ穴活用具。 - 前記ベース部材は、前記フランジ部と前記コンクリート面との間に弾性材を介して、前記セパ穴に設けられる
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のセパ穴活用具。
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