JP5500161B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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この発明は、蒸発器としてプレート式熱交換器を使用し、被冷却媒体として水を使用する冷凍サイクル装置に関するものである。
多数枚のプレートを積層したプレート式熱交換器を用いて冷媒と被冷却媒体である水との間で熱交換を行う冷凍サイクル装置においては、水がプレート式熱交換器の内部で凍結し、その体積膨張によってプレート式熱交換器が破損することが知られている。
そこで、従来のプレート式熱交換器を有する冷凍サイクル装置では、プレート式熱交換器の側面に温度センサを備え、水が流れるプレートと冷媒が流れるプレートの温度を温度センサで測定し、温度センサの値が所定の値以下となる場合に圧縮機の運転を停止する冷凍サイクル装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−89690(段落0010参照)
しかしながら、従来の冷凍サイクル装置は、どこで発生するかわからない一時的な局所凍結をプレート積層方向長さに対して温度センサ1点で検知するため、凍結検知の精度が悪いという課題があり、例えば凍結検知した時点で既に大部分が凍結しているという可能性があった。
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、定常状態から圧縮機起動時などの過渡変化で一時的に蒸発温度が0℃を下回った際にプレート熱交換器内部で水が澱んだ箇所のみで局所的に凍結した場合でも、凍結したことを精度よく検知できる冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、プレートが複数枚積層されたプレート式熱交換器と、が順次配管によって接続され、配管内を冷媒が循環する冷凍サイクル装置において、プレートの側面または前記プレート下面の冷媒が流れる入口近傍にプレートの積層方向に沿って列状に複数設けられ、プレート式熱交換器の表面温度を測定する温度検知手段と、それぞれの温度検知手段と接続され、プレート式熱交換器内の凍結を検知する凍結検知手段を備え、凍結検知手段は、温度検知手段の内の一つが複数の温度検知手段がそれぞれ検知した温度の平均値よりも所定の値以上の低い値を検知すると、凍結が発生したと検知する
本発明に係る冷凍サイクル装置は、プレート積層方向に複数の温度センサを設け、該温度センサの内の一つが複数の温度センサが検知した温度の平均値より低い値になると凍結と検知するため、プレート式熱交換器の出口水温や圧縮機の蒸発圧力に現れない程度の局所的な凍結であっても直ちに検知することが可能となる。
この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の一例を示す冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置のプレート式熱交換器の外観図および内部構造を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置のプレート式熱交換器内の冷媒と水の流れを示す断面図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置のプレート式熱交換器の表面温度検知による凍結検知の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置のプレート式熱交換器の温度センサを断熱材で覆った構成を示す図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の運転時の冷凍サイクル動作を示す圧力−エンタルピ線図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置のプレート式熱交換器の表面温度の時間変化による凍結判定方法の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の凍結危険度判定の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の凍結危険度判定の一例を示す図である。
実施の形態1.
図1〜図9を用いて本発明の実施の形態1を説明する。まず、本実施の形態に係る冷凍サイクル装置の構成について説明する。
図1はこの発明の実施の形態における冷凍サイクル装置の冷媒回路の一例を示す構成図である。
図1に示す冷凍サイクル装置の冷媒回路は、圧縮機1、凝縮器2、膨張手段としての膨張弁3、蒸発器としてのプレート式熱交換器4が順次冷媒配管で接続されて閉回路を形成し、冷凍サイクルを行うように構成されている。冷媒回路内には冷媒として例えばR404Aが封入され、冷媒回路内を循環している。より具体的には、冷媒はプレート式熱交換器4にて被冷却媒体から熱を奪って蒸発し、冷却作用を行う。蒸発した冷媒は圧縮機1に吸入、圧縮され、高温高圧の過熱蒸気となって凝縮器2に入る。ここで冷却空気または冷却水によって冷却され凝縮液化した冷媒は、膨張弁3を通って、その絞り膨張により圧力を下げ、プレート式熱交換器4に入り再び蒸発して被冷却媒体を冷却する。
圧縮機1は運転容量を調整可能なスクリュー型圧縮機であり、凝縮器2は外気に放熱する空冷式の熱交換器である。膨張弁3は開度調整可能な電動式膨張弁である。プレート式熱交換器4には水ポンプ5と冷却負荷6が接続されており、プレート式熱交換器4と冷却負荷6との間で水が循環するようになっている。なお、冷媒回路に四路切換弁を設け、該四路切換弁の切り換えによって冷媒回路での冷媒循環方向を反転し、冷凍サイクルとヒートポンプサイクルとを切り換え可能に冷媒回路を構成してもよい。
冷媒配管には圧縮機1の入口と出口の圧力を検知する圧力センサ7および8、プレート式熱交換器4の冷媒入口温度を検知する温度センサ9とプレート式熱交換器4の水出口温度を検知する温度センサ10、圧縮機1の入口と出口の温度を検知する温度センサ11および12、凝縮器2の温度を検知する温度センサ13が設けられており、これらは全て制御装置14に接続されている。
冷凍サイクル装置は制御装置14で制御されており、制御装置14は圧力センサ7および8、温度センサ9〜13が検知したデータを用いて圧縮機1の運転容量、および膨張弁3の開度を制御する。
次に、プレート式熱交換器4の構成について図2を用いて説明する。
図2は、プレート式熱交換器4の外観図と、内部構造を示す分解斜視図である。プレート式熱交換器4は、プレートが数十枚から数百枚重ねられ、冷媒と被冷却媒体である水がその間を交互に流通して熱交換するようになっている。
ここで、複数枚のプレートのそれぞれは、何れも金属板材をプレス加工することで形成されたもので、両面に複数の凹条及び凸条が交互に形成されており、波板形状になっている。プレート式熱交換器4は同じ形状のプレートを上下反転させて交互に多数積層し、ろう付け等により周囲を溶接されて密閉構造になっており分解することはできない。
また、プレート式熱交換器4は冷媒入口、冷媒出口、水入口、水出口を有しており、図2に示すように、冷媒が流れる冷媒流路は、冷媒入口から一旦広がった後に冷媒出口に向けて狭まる流路を形成しており、矢印で示したように冷媒入口から流入し一旦広がって上昇した冷媒が冷媒出口から流出するようになっている。また、水が流れる水流路は、図2に示すように水入口から一旦広がった後に水出口に向けて狭まる流路を形成しており、矢印で示したように水入口から流入し一旦広がって上昇した水が水出口から流出するようになっている。
また、プレート式熱交換器4は、各プレートを積層したときに、冷媒入口および冷媒出口が冷媒流路とのみ連通し、水入口および水出口が水流路とのみ連通するように構成されている。
このように冷媒が広がって流通する冷媒流路と、被冷却媒体である水が広がって流通する水流路が交互に区画形成されることで、プレートを介しての熱交換可能な領域が増すことになり、相対的に流通する冷媒と水との熱交換を効率的に行えるようになっている。なお、本実施の形態はプレート式熱交換器4を蒸発器として使用する場合を想定して図2の外観に示すように運転水と冷媒とを並行に流しているが、凝縮器として使用する場合は水と冷媒とを対向方向に流すことも可能である。
次に、プレート式熱交換器4の凍結検知を行うための構成について説明する。
まず、図3を用いてプレート式熱交換器4内の凍結の危険性が高い箇所について説明する。図3はプレート式熱交換器4の水流通状態と冷媒流通状態を示す断面図である。圧縮機1起動直後には、冷媒流路で低温になるのは冷媒入口付近(J部)である。一方、水流路では、水入口から水出口に向かう流れから外れた部分、異物が蓄積しやすい入口側であって、水出口側との距離が離れているI部、つまりプレートの水出口よりも水入口に近い側面およびプレートの下面で水が澱みやすい。水が澱んでいる箇所は周囲に比べ低温となるので、冷媒温度が低温となるJ部かつ水が局所的に澱みやすいI部が最も凍結の危険性が高いと考えられる。
次に、プレート式熱交換器4の温度を検知する温度センサ17が設けられている箇所を図4を用いて説明する。図4は温度センサ17を設けたプレート式熱交換器4の図である。
本実施の形態では、図4に示すように、冷媒温度が低温となり、かつ水が局所的に澱みやすい部位であるプレート側面の冷媒入口近傍およびプレート下面の冷媒入口近傍に対して外側からたとえば低温で溶解するろう材によるろう付け等で温度検知手段としての温度センサ17a〜17h(以下、区別しないときは「温度センサ17」という))が貼付けられている。温度センサ17a〜17dまではプレート側面の冷媒入口近傍にプレートの積層方向に沿って直線上に設けられている。また、温度センサ17e〜17hまではプレート下面の冷媒入口近傍にプレートの積層方向に沿って列状に設けられている。
なお、後述するように温度の平均値をとる関係から温度センサ17はプレートの積層方向に沿って列状に設けられていることが好ましいが、ろう付け等の温度センサ17を設ける際の手段の精度で通常考えられる範囲で列状であればよい。
なお、図4では温度センサ17a〜17hが設けられているが、プレートの冷媒入口近傍の側面および下面の少なくともどちらかにあればよく、また温度センサ17の数も複数であればよい。
温度センサ17は凍結検知装置15と接続されており、温度センサ17が検知する温度は、複数の温度情報を処理して凍結発生有無を判定する凍結検知装置15が常時監視して判定を行っている。また、凍結検知装置15は制御装置14、報知装置18および凍結危険度判定装置19と接続されている。報知装置18は、後述する凍結危険度を報知するための装置である。報知の方法としては例えばLED等の点灯や文章や画像の表示、音声報知および通信による方法がある。凍結危険度判定装置19は、凍結検知装置15凍結からの情報に基づいて後述する凍結危険度の判定を行うための装置である。凍結危険度判定装置19も制御装置14と接続されている。
なお、制御装置14は例えばマイコンなどにより構成されており、同一マイコン内に凍結検知装置15および凍結危険度判定装置19を有していてもよい。
次に、プレート式熱交換器4の温度検知の精度を向上させる断熱材16について図5を用いて説明する。図5は温度センサ17の上に断熱材16を設けたプレート式熱交換器4の図である。
温度センサ17の上からは断熱材16が温度センサ17を覆うように貼付けられている。この断熱材16により、温度センサ17はプレート熱交換器4の周囲環境に影響されず内部流体の温度をより高精度に検知することが可能となる。
次に、本実施の形態における冷凍サイクル装置の制御動作について図6を用いて説明する。図6は本実施の形態の冷凍サイクル装置の暖房運転時の各部の図である。(a)は圧縮機1の回転数と膨張弁3の開度の操作量と時間との関係を示した図である。(b)は圧縮機1の高圧側と低圧側の圧力と時間との関係を示した図である。(c)はプレート式熱交換器4の入口および出口の水温と冷媒蒸発温度と時間との関係を示した図である。なお(a)、(b)および(c)において時間軸は各グラフ共通である。
まず、圧縮機1起動からある程度時間が経った後の通常運転時の制御動作について説明する。
通常運転時は、冷却負荷6への送水温度、すなわち温度センサ10の検出値が7℃となるように圧縮機1の運転容量を調整する。また、膨張弁3では、圧縮機1の吸入ガス冷媒過熱度が5K程度となるように開度調整を行う。ここで、吸入ガス過熱度とは、圧力センサ8の検出値から演算される蒸発温度と、温度センサ11の検出値との温度差のことである。また、この冷媒回路への冷媒封入量は、凝縮器2出口の過冷却度が5K程度となるように調整されている。ここでの過冷却度は、圧力センサ7の検出値から制御装置14で演算される凝縮温度と、温度センサ13との温度差である。このような制御を行うことで、凝縮温度は外気温度+10℃程度、蒸発温度は3℃程度で安定した運転となる。よって、通常運転時はプレート式熱交換器4内部に氷点下となる部分は無く、凍結の心配はない。
続いて、圧縮機1起動時の制御動作について説明する。起動時においては、冷媒量がどのように分布しているか不明であり、膨張弁3を大きく開放すると圧縮機1に液冷媒が直接吸入される危険がある。そのため膨張弁3は最初は絞り気味で起動される。また、圧縮機1は起動から安定まで決められた起動パターンで回転数が増加調整される。
圧縮機1起動直後の冷媒圧力は、凝縮器2に液冷媒がゆっくりと移動していくので、凝縮圧力もそれとともに外気温度相当圧力から緩やかに上昇していく。一方、膨張弁3の差圧がほとんどついていないので蒸発器4には液冷媒が供給されず、蒸発器出口冷媒が大きく過熱するとともに蒸発圧力は一気に低下する。膨張弁3の差圧が大きくなるについて冷媒流量も増大して蒸発圧力は回復するが、図6(c)に網掛けで示したように一時的に蒸発温度が0℃を下回る時間帯が発生する。
この一時的に蒸発温度が0℃を下回る時間帯においても、プレート式熱交換器4を循環する水温は比較的高温であるため、水が流通していれば凍結に至ることはない。ただし、前述したように長期の使用などでプレート式熱交換器4の内部に異物が蓄積されていたり、水ポンプ5が劣化して水流量が低下していたりすると、局所的に水が澱んでしまう可能性がある。冷温冷媒に近く、かつ水が局所的に静止している箇所では凍結の危険性が高いと考えられる。
次に、温度センサ17a〜17hが検知する温度T1〜T8を基に凍結検知装置15が行う凍結判定について図7を用いて説明する。
図7は温度センサ17a〜17hが検知した温度T1〜T8の時間による変化を示した図である。図7(a)〜図7(h)は圧縮機1起動から15秒間隔で起動後105秒後までサンプリングした温度T1〜T8を示している。また、網掛けの箇所は平均値Tmおよび平均値Tnから平均値Tmおよび平均値Tnよりも2℃低い温度までの温度帯を示すものである。
圧縮機1が起動すると、凍結検知装置15は例えば15秒間隔でプレート式熱交換器4に設けられた全ての温度センサ17が検知する温度をサンプリングする。サンプリングされた温度情報の内温度センサ17a〜17dが検知した温度T1〜T4および温度センサ17e〜17hが検知した温度T5〜T8は逐次平均処理され、各部温度T1〜T8それぞれと比較される。
凍結検知装置15はT1〜T4の平均値TmおよびT5〜T8の平均値Tnを算出し、T1〜T4のいずれかが凍結検知装置15にあらかじめ設定された所定の値、例えば2℃以上平均値Tmよりも低くなった場合またはT5〜T8のいずれかが平均値Tnより2℃以上低くなった場合に凍結したと判定する。
図7(a)に示すように圧縮機起動前はT1〜T8までほとんど温度差がなく、すべて温度T1〜T4の平均値Tmおよび温度T5〜T8の平均値Tnとそれぞれ大差ない値となっている。圧縮機1の起動とともに、冷媒側流路に冷媒が流通すると低温になるのでそれに伴ってT1〜T8も温度低下するが、凍結しない限りは内部を流通する水温に近い温度を維持する。また、温度センサ17a〜17d、あるいは温度センサ17e〜17hは水の流通方向に対して直交するように並べて設置してあるので、一直線に並んだ温度センサ群はすべてほぼ等しい温度になっている。ここで、図3で説明したプレート式熱交換器4のI部のどこかで局所的な凍結が発生すると、その凍結部分だけが低温となって、凍結していない部位との温度差が生じる。図7(d)では起動から45秒後に、網掛けの範囲の下限を下回る点、つまり平均値Tnより2℃以上低い凍結判定温度以下となる点T5が発生した。これをもって凍結検知装置15は凍結発生と判定する。そして図7(g)に示すように起動から90秒後にT5の値は平均値Tnマイナス2℃以内の値となったので凍結検知装置15はこの凍結状態は消失したと判定し、凍結継続時間を45秒と判定する。
このように、凍結検知装置15は表面温度検知手段17が検知した温度情報のみで凍結発生の有無を判定するので、判定にあたり冷凍サイクルの制御装置14が取得する圧力等から推定する温度情報を使う必要がなく、より簡易な構成で凍結発生を判定することができ、凍結検知機能をオプションとしてサービス提供することが可能となる。なお、図7では15秒間隔で温度をサンプリングした例について説明したが、圧縮機1が運転中は常にサンプリングを行って凍結を検知してもよい。
上述した凍結判定により、本実施の形態では局所的な凍結であっても直ちに検知することが可能となる。ただし起動直後から数分の間に一時的に局所凍結が発生したからといって、即座にプレート式熱交換器4が破壊に至るわけではない。プレート式熱交換器4の破壊が起きる理由としては、プレート式熱交換器4内の凍結範囲が広範に拡大した場合、または圧縮機1起動の度に繰り返しプレート式熱交換器4内の同じ部位で局所的な凍結が起こることで最終的に疲労破壊すると場合とが考えられる。よって、本実施の形態における冷凍サイクル装置では、凍結発生を検知したからといってすぐに圧縮機停止等の異常処理を行うのではなく、凍結破壊の可能性を段階的に評価して、プレート式熱交換器4の洗浄や水流量のチェック等、メンテナンス作業の実施を報知装置18による報知で促す。
次に、凍結破壊の可能性の段階的評価の方法について図8および図9を用いて説明する。
図8は、凍結危険度判定装置19が行う凍結危険度判定マップの一例を示している。
凍結破壊に至る危険度は、上述したように凍結範囲が拡大する、つまり凍結発生時間が長いほど高まり、また、凝縮温度が高い条件ほど危険と判断しているのは、一般に、凝縮温度が高い条件では膨張弁の差圧が確保しやすいので冷媒の移動も早く、蒸発温度が0℃を下回る時間は短くなる。そのような条件でも凍結が発生するということは、水が広範囲で淀んでいるなどの不具合が生じている可能性が高いと判断できるので、このような判定マップとした。
よって、図8に示すように凍結危険度判定装置19は凍結発生時の凝縮温度を4段階、凍結が継続した時間を4段階に分割して、制御装置14および凍結検知装置15からの情報を基に凍結発生時の凝縮温度および凍結が継続した時間に基づいてそれぞれA、B、C、D、Eの5段階に危険度レベルを設定している。危険度レベルの指標としては、危険度Eであればまだ凍結継続時間も数十秒と短く、凝縮温度が10℃以下でないと凍結が発生しないので破壊に至る可能性はほとんどない。つまりこの段階で圧縮機1を停止させることはむしろロスが多いため好ましくない。危険度が上がるにつれて凍結破壊の危険性が徐々に高まっていることをユーザ−に認識させることで、凍結度合いに応じて、プレート式熱交換器4内部の洗浄や、プレート式熱交換器4に水を循環させる水側循環系統の点検等の適切な対処を促すことができる。
そして、危険度Aに至るような状況では、凍結危険度判定装置19は制御装置14に圧縮機1の運転を強制停止させる。このようにすれば、凍結によるプレート熱交換器4へのダメージを軽減し、凍結破壊の発生を回避することができる。
図9は凍結危険度判定装置19が行う凍結危険度判定マップの一例を示している。
また、前述した凍結発生時の凝縮温度および凍結が継続した時間に基づいて行う危険度判定よりも簡単な凍結危険度判定方法として、同一部位で凍結した回数をカウントし、その凍結発生回数に応じて危険度レベルを設定してもよい。凍結回数による危険度判定は、凝縮温度情報が不要となるので、凍結検知手段15の情報のみで凍結危険度レベルを決定することができる。
以上のように、本実施の形態の冷凍サイクル装置においては、プレート式熱交換器4の凍結しやすい位置に複数の温度センサ17を設け、温度センサ17の内の一つが各温度センサ17が取得した温度の平均値よりもあらかじめ設定された閾値以上低い値を検知したことをもって凍結したと検知するので、プレート式熱交換器4の出口水温や、冷媒圧力に影響が出ない程度に短時間で局所的な凍結をも検知することが可能となる。
また、複数の温度センサ17を列状に並べて設けて平均値からの差分による凍結検知を行っているため、温度センサ17一つによる凍結検知に比べて広範に精度の良い凍結検知を行うことが出来る。
なお、本実施の形態では圧縮機1の起動時に発生する凍結を検知する例について説明したが、起動時以外にも凍結が発生する場合が考えられる。
たとえば本実施の形態では空調目的での運転を想定し、冷却負荷6への送水温度、つまりプレート熱交換器4の出口水温が7℃になるように圧縮機1の運転容量を調整していたが、薬液などの冷却のために冷凍サイクル装置を用いる場合は、プレート熱交換器4の出口水温をおよそ2℃程度の低温を維持するように圧縮機1を運転させる。この場合は出口水温に比例して冷媒蒸発温度も下がるため、圧縮機1の起動時のみならず通常運転時にもプレート熱交換器4内の凍結の可能性が増す。この場合に対しても、本発明に係る冷凍サイクル装置は複数の温度センサ17によりプレート熱交換器4の温度を直接測定しているため、冷凍サイクル装置の使用目的に関わらず運転中常時凍結検知を行うことができる。
また、本実施の形態では冷媒にR404Aを用いた場合について説明したが、たとえばR407Cのように乾き度・圧力の低い冷媒を使用した場合では、出口水温が7℃になるように圧縮機1の運転容量を調整している場合でも蒸発温度も下がるため圧縮機1の起動時のみならず通常運転時にもプレート熱交換器4内の凍結の可能性が増す。この場合に対しても、本発明に係る冷凍サイクル装置は複数の温度センサ17によりプレート熱交換器4の温度を直接測定しているため、乾き度・圧力の低い冷媒を使用した場合でも運転の時期を選ばず凍結検知を行うことができる。
また、凍結危険度判定装置19は制御装置14および凍結検知装置15から送られた情報である局所凍結が発生したときの凝縮温度と、局所凍結の継続時間と、によって凍結破壊の危険性を段階的に評価する。なお、凍結危険度判定装置19は同一部位で凍結した回数をカウントし、その凍結発生回数に応じて凍結破壊の危険性を段階的に評価することも出来る。これら二つの凍結危険度判定はどちらか一つのみ行っても良いし、組み合わせて行っても良い。これらを行うことで、プレート式熱交換器4や水側循環系統のメンテナンスを行う時期を適切に判断でき、凍結の程度に応じて適切なメンテナンスを行うことが出来るのでプレート式熱交換器4の信頼性が向上する。
また、プレート式熱交換器4が特定の箇所で複数回凍結が起きることがわかれば、そこに設計上の問題点があるとしてプレート式熱交換器4を設計的に改善して信頼性を向上させることができる。
また、凍結による危険の程度を判定することで、凍結を検知した場合でも危険度が低いときには圧縮機1の運転を停止させない制御を行うことができるので、結果的に冷凍サイクル装置の効率を向上させることができる。
また、複数の温度センサ17による温度検知にて凍結を判定しているため、凍結判定時の各温度センサ17の検知温度の履歴のデータから凍結が発生した箇所を特定しやすくなり、メンテナンスにかかる時間を短縮させることができる。そのため、結果的に圧縮機1が停止している時間を短縮させることができるので、冷凍サイクル装置の効率を向上させることができる。
また、凍結危険度判定装置19が凍結破壊に至る危険度が所定度合いより大きいと判定したときには制御装置14が冷凍サイクル装置の運転を停止させるので、確実にプレート式熱交換器4の凍結破壊を回避することができる。
1 圧縮機、2 空冷凝縮器、3 電動膨張弁、4 プレート式熱交換器、5 水ポンプ、6 冷却負荷、7、8 圧力センサ、9、10、11、12、13 温度センサ、14 制御装置、15 凍結検知装置、17 温度センサ

Claims (6)

  1. 圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、プレートが複数枚積層されたプレート式熱交換器と、が順次配管によって接続され、前記配管内を冷媒が循環する冷凍サイクル装置において、
    前記プレートの側面または前記プレート下面の前記冷媒が流れる入口近傍に前記プレートの積層方向に沿って列状に複数設けられ、前記プレート式熱交換器の表面温度を測定する温度検知手段と、それぞれの前記温度検知手段と接続され、前記プレート式熱交換器内の凍結を検知する凍結検知手段を備え
    前記凍結検知手段は、前記温度検知手段の内の一つが複数の前記温度検知手段がそれぞれ検知した温度の平均値よりも所定の値以上の低い値を検知すると、凍結が発生したと検知することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、プレートが複数枚積層されたプレート式熱交換器と、が順次配管によって接続され、前記配管内を冷媒が循環する冷凍サイクル装置において、
    前記プレートの側面または前記プレート下面の前記冷媒が流れる入口近傍に前記プレートの積層方向に沿って列状に複数設けられ、前記プレート式熱交換器の表面温度を測定する温度検知手段と、それぞれの前記温度検知手段と接続され、前記プレート式熱交換器内の凍結を検知する凍結検知手段を備え、
    前記圧縮機および前記膨張手段と接続され、凝縮温度を演算し、前記圧縮機および前記膨張手段を制御する制御手段と、
    前記凍結検知手段および前記制御手段と接続され、前記凍結検知手段が凍結発生と判定したときの凝縮温度および凍結発生と判定してからの継続時間の長さとに基づいて凍結破壊の危険性を段階的に判定する凍結危険度判定手段と、を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  3. 前記圧縮機および前記膨張手段と接続され、凝縮温度を演算し、前記圧縮機および前記膨張手段を制御する制御手段と、
    前記凍結検知手段および前記制御手段と接続され、前記凍結検知手段が凍結発生と判定したときの凝縮温度および凍結発生と判定してからの継続時間の長さとに基づいて凍結破壊の危険性を段階的に判定する凍結危険度判定手段と、を備えたことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記凍結危険度判定手段は、前記凍結検知手段が凍結発生と判定した回数に基づいて凍結破壊の危険性を段階的に判定することを特徴とする請求項2もしくは請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記凍結危険度判定手段が、凍結破壊の危険度が高いと判定すると、前記制御手段が前記圧縮機の運転を停止させることを特徴とする請求項〜請求項4のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  6. 複数の前記温度検知手段が断熱手段で覆われていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
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