JP5500096B2 - 燃料電池用セパレータ及びこれを備える高分子固体電解質型燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及びこれを備える高分子固体電解質型燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池用セパレータ及びこれを備える高分子固体電解質型燃料電池に関する。更に詳しくは、本発明は、ガス拡散層との接触面積が大きい燃料電池用セパレータ、及び燃料電池用セパレータとガス拡散層との接触抵抗が小さく、通電時の損失が低減される高分子固体電解質形燃料電池に関する。
従来、燃料電池には、燃料ガス及び酸化剤ガスの各々の流路を形成するためのセパレータが配設されており、このセパレータの一部とガス拡散層とが接触し、複数の単セル間の導通が図られ、燃料電池スタックが形成されている。セパレータは、例えば、薄いステンレス鋼シート等により形成され、ガス拡散層はカーボンペーパー等の多孔質体により形成されるが、セパレータの表面は平滑面であり、ガス拡散層の表面は多孔質面であるため、セパレータとガス拡散層とを十分に密着させ、接触させることは容易ではない。その結果、セパレータとガス拡散層との間の接触抵抗が大きくなり、通電時の損失が増大することがある。
前記のような燃料電池用セパレータとしては、膜/電極接合体の表裏両面に第1及び第2セパレータを重ね合わせて酸化ガス流路と燃料ガス流路を形成した高分子固体電解質型燃料電池セルを、少ない部品点数で容易に製造することができる、新規な構造の燃料電池用セパレータが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、プレス加工によりガス流路用の凹凸が形成された金属セパレータの塑性加工領域に細密圧痕が設けられた燃料電池用金属セパレータが知られており(例えば、特許文献2参照。)、ガスシール性等の低下を招くそりやうねりの発生が抑えられたセパレータとすることができると説明されている。
特開2006−40790号公報 特開2000−138065号公報
特許文献1に記載されたセパレータでは、部品の共通化により作業の効率化は実現されるかもしれない。しかし、膜/電極接合体とセパレータとの接触抵抗が大きくなって、通電時の損失が増大することを抑えるという観点での検討は何らなされていない。また、特許文献2に記載されたセパレータでは、細密圧痕によりそりやうねりの発生は抑えられるかもしれない。しかし、細密圧痕は凹部として形成されており、ガス拡散層との接触面は凹部間の平滑面により構成されることになる。そのため、セパレータとガス拡散層とを十分に密着させることができず、接触抵抗が大きくなり、通電時の損失が増大することが懸念される。
本発明は前記の従来の状況に鑑みてなされたものであり、ガス拡散層との接触面積が大きい燃料電池用セパレータ(以下、「セパレータ」ということもある。)、及びセパレータとガス拡散層との接触抵抗が小さく、通電時の損失が低減される高分子固体電解質型燃料電池(以下、「燃料電池」ということもある。)を提供することを課題とする。
本発明は以下のとおりである。
1.高分子固体電解質型燃料電池に用いられるセパレータであって、
前記高分子固体電解質型燃料電池が備えるガス拡散層と接触することになる接触面に、突起が設けられており、
前記突起の底面により構成される仮想面が、幅方向の両端部から中央部に向かって凸状に湾曲した形状になっており、
前記突起の高さが、幅方向の両端部から中央部へと漸次低くなっており、各々の突起の頂点を結ぶ仮想面が略平面となっていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
2.高分子固体電解質型燃料電池に用いられるセパレータであって、
前記高分子固体電解質型燃料電池が備えるガス拡散層と接触することになる接触面に、突起が設けられており、
前記突起の底面により構成される仮想面が、幅方向の両端部から中央部に向かって凹状に湾曲した形状になっており、
前記突起の高さが、幅方向の両端部から中央部へと漸次高くなっており、各々の突起の頂点を結ぶ仮想面が略平面となっていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
3.前記突起の形状が、略三角錘、略四角錘又は略六角錘である前記1.又は2.に記載の燃料電池用セパレータ。
4.前記1.乃至.のうちのいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータを備える高分子固体電解質型燃料電池であって、
高分子固体電解質層と、
前記高分子固体電解質層の両面に積層された触媒層と、
前記触媒層の表面に積層されたガス拡散層と、を有する電解質膜電極接合体を備え、
前記電解質膜電極接合体の両面に、前記燃料電池用セパレータが積層されていることを特徴とする高分子固体電解質型燃料電池。
本発明の燃料電池用セパレータでは、ガス拡散層と接触することになる接触面に、突起が設けられており、セパレータがガス拡散層と接触したときに、両部材をより密着させることができ、セパレータとガス拡散層とを十分な面積で接触させることができる。そのため、接触抵抗が小さくなり、通電時の損失が低減される。例えば、突起を設けないときと比べて接触面積を2倍程度に増大させることができ、その結果、接触抵抗を1/2程度に減少させることができ、通電時の損失が大きく低減される。
また、突起の形状が、略三角錘、略四角錘又は略六角錘である場合は、接触面の全面に略多角錐からなる突起を設けることができるため、突起とガス拡散層とを特に大面積で接触させることができ、接触抵抗が特に小さく、通電時の損失がより一層低減される。
本発明の高分子固体電解質型燃料電池は、本発明のセパレータを備えており、セパレータとガス拡散層との間の接触抵抗が小さく、通電時の損失が低減され、優れた発電性能を有するとともに、発電性能が安定している。
本発明の高分子固体電解質型燃料電池であり、複数の単セルが積層されてなるスタック構造を有する燃料電池の横断面の模式図である。 図1の燃料電池の、電解質膜電極接合体の両面にセパレータが積層された構造の一部を拡大した模式図である。 図2における電解質膜電極接合体の高分子固体電解質層及びガス拡散層とセパレータの各々の一部を拡大した模式図である。 接触面の全面に四角錐からなる突起が設けられたセパレータの一部の斜視図である。 (a)は、接触面の長さ方向に溝状の突起が設けられたセパレータの一部の斜視図、(b)は、接触面の幅方向に溝状の突起が設けられたセパレータの一部の斜視図、及び(c)は、接触面に斜め方向の溝状の突起が設けられたセパレータの一部の斜視図である。 (a)は、プレス成形により作製され、接触面を構成する成形壁が幅方向の端部から中央部に向かって凸状に湾曲しており、この湾曲面に略同じ高さの突起が設けられたセパレータの一部を拡大した模式図、(b)は、各々の突起の頂点を結ぶ仮想面が略平面となるように、湾曲面に設けられた突起の高さが端部から中央部へと漸次低くなるように調整されたセパレータの一部を拡大した模式図である。 接触面がガス拡散層に強く押圧されたとき、成形壁が幅方向の端部から中央部に向かって凹状に湾曲し、この湾曲面に略同じ高さの突起が設けられたセパレータの一部を拡大した模式図、(b)は、各々の突起の頂点を結ぶ仮想面が略平面となるように、湾曲面に設けられた突起の高さが端部から中央部へと漸次高くなるように調整されたセパレータの一部を拡大した模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図1〜7を参照しながら説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
[1]燃料電池用セパレータ
本発明の燃料電池用セパレータ(図1〜3等の燃料電池用セパレータ1参照)は、高分子固体電解質型燃料電池(図1の高分子固体電解質型燃料電池100参照)が備えるガス拡散層(図1〜3のガス拡散層2c参照)と接触することになる接触面(図3の接触面11参照)に、突起(図3〜7の突起11a〜11f参照)が設けられている。
尚、セパレータ1の接触面11と、ガス拡散層2cの表面とを接触させるときは、これらが略平行面となるような配置で接触させることになる。
前記「燃料電池用セパレータ1」は、その一部(接触面3)がガス拡散層2cに接触し、ガス拡散層2cとの間に燃料ガス流路(図1の燃料ガス流路1a参照)となる空間、及び酸化剤ガス流路(図1の酸化剤ガス流路1b参照)となる空間が形成される。また、ガス拡散層2cは多孔質体であるため、燃料ガス及び酸化剤ガスは、セパレータ1とガス拡散層2cとの接触面11にも拡散され、侵入する。更に、燃料電池100は、通常、図1の燃料電池100のように、複数の単セルの各々が有するセパレータ1を介して積層され、それぞれの単セルが有するセパレータ1とガス拡散層2cとにより導通されて燃料電池スタックが形成される。
前記「接触面11」は、セパレータ1のうちのガス拡散層2cに接触する面であり、この面に突起11a〜11f(以下、「突起11a等」と記載する。)が設けられている。この突起11a等の形状、寸法、個数は、接触抵抗が小さくなり、通電時の損失が低減される限り、特に限定されない。突起11a等の形状としては、略多角錐、略円錐、略楕円錘等が挙げられ、帯状の突起[図5(a)の接触面11の長さ方向に設けられた帯状突起11b、(b)の接触面11の幅方向に設けられた帯状突起11c、(c)の接触面11に斜め方向に設けられた帯状突起11d参照)であってもよい。これらの各種の突起11a等のうちでは、略多角錐、略円錐、略楕円錘の突起が好ましく、略多角錐の突起がより好ましい。
また、略多角錐の突起のうちでは、略三角錘、略四角錘(図4の突起11a参照)又は略六角錘の突起11a等であることが特に好ましい。底面が三角形、四角形又は六角形である多角錐からなる突起11a等であれば、セパレータ1の接触面11の全面に突起を設けることができる、即ち、平滑部分のない接触面11とすることができる。このようなセパレータ1であれば、接触面11とガス拡散層2cとを十分に密着させることができ、接触抵抗がより小さくなり、通電時の損失をより低減させることができる。尚、略多角錐の突起のうちの接触面11の全面に設けることができない形状、及び略円錐、略楕円錘等の突起であるときは、各々の突起11a等の底面の外周線が接するように可能な限り密に配置させることが好ましい。
突起11a等の寸法も特に限定されないが、高さは0.01〜0.1mmとすることができ、特に0.01〜0.05mmであることが好ましい。更に、突起11a等は、前記のように、各々の突起11a等の底面の外周線が接するように密に配置させることが好ましく、この場合、ピッチは0.01〜0.1mmとすることができ、特に0.01〜0.05mmであることが好ましい。突起11a等の高さが0.01〜0.1mmであり、ピッチが0.01〜0.1mmであれば、セパレータ1の接触面11と、ガス拡散層2cとをより十分に密着させることができる。
突起11a等の高さ(h)と、セパレータ1のうちの接触面11を有する部分の突起11a等を含む全厚さ(t)との比(h/t)も特に限定されない。この比(h/t)は0.001〜0.8とすることができ、0.01〜0.5であることが好ましい。比(h/t)が0.001〜0.8であれば、セパレータ1とガス拡散層2cとを密着させることができるとともに、容易に破損することのない十分な引裂強度等を有するセパレータ1とすることができる。
突起11a等の個数複数個である。実用上、十分な接触面積とするために複数の突起11a等が設けられる。また、複数個設けられる各々の突起11a等は、前記のように、微細であり、この微細な突起11a等が極めて多数個設けられることがより好ましい。
更に、前記のように、突起11a等は、複数個設けられるが、より多くの突起11a等とガス拡散層2cとを十分に密着させるために、各々の突起11a等の頂点を結ぶ仮想面略平面である。このように略平面とされたセパレータ1の接触面11を、接触面11とガス拡散層1cの表面とが略平行面となるようにして接触させることによって、より高い突起11a等のみがガス拡散層2cに密着し、高さの小さい突起11a等は密着しない、又はガス拡散層2cと接触すらしないという問題が生じることが防止される。
前記のように、各々の突起11a等の頂点を結ぶ仮想面が略平面となる形態としては下記の各種の形態が挙げられる。
)セパレータ1をプレス成形法により成形した場合、成形壁は、通常、幅方向の端部から中央部に向かって凸状に湾曲した形状になる。そのため、この成形壁の表面(接触面11)に同じ高さの突起11aを設けたのでは、各々の突起11aの頂点も中央部が高くなってしまい、頂点を結ぶ仮想面は略平面にならない[図6(a)参照]。この場合、突起11aの高さを、幅方向の端部から中央部へと漸次低くすることにより[図6(b)の突起11e参照]、各々の突起11eの頂点を結ぶ仮想面を略平面Pとすることができる。
)成形壁が平坦であるとき、及び前記()のように、成形壁が幅方向の端部から中央部に向かって凸状に湾曲した形状であるとき、のいずれの場合も、接触面11がガス拡散層2cに強く押圧されたときは、成形壁が幅方向の端部から中央部に向かって凹状に湾曲した形状になることがある。そのため、この成形壁の表面(接触面11)に同じ高さの突起11aを設けたのでは、各々の突起11aの頂点も中央部が低くなってしまい頂点を結ぶ仮想面は略平面にならない[図7(a)参照]。このようなことが予め想定される場合は、突起11aの高さを、幅方向の端部から中央部へと漸次高くすることにより[図7(b)の突起11f参照]、各々の突起11fの頂点を結ぶ仮想面を略平面Pとすることができる。
また、突起11a等を設ける方法は特に限定されず、例えば、セパレータ1をプレス成形法により成形する場合、型面に突起11a等となる凹部が形成された成形型を用いて突起11a等を設けることができる。また、プレス成形法により突起11a等を設けることが容易ではないときは、プレス成形後、鍛造、切削等の方法により設けることができる。これらの方法のうちでは、2工程になってしまうものの、成形後、鍛造等によって突起を設ける方法が一般的である。
セパレータ1の材質も特に限定されず、各種の金属等を所定形状に成形したセパレータ1を用いることができる。金属としては、例えば、ステンレス鋼及び純チタン又はチタン合金等が挙げられる。ステンレス鋼としては、Feの他,Cr,Ni、Mo等のうちの少なくとも1種の金属元素が含有されるステンレス鋼を用いることができる。また、これらの金属元素を含有するステンレス鋼としては、オーステナイト系、オーステナイト・フェライト系、析出硬化系などの各種のステンレス鋼が挙げられる。これらのうちでは、オーステナイト系ステンレス鋼が好ましく、このオーステナイト系ステンレス鋼としては、例えば、JIS規格に規定されたSUS304、SUS310S、SUS316L、SUS317J1、SUS317J2、SUS321、SUS329J1、SUS836などが挙げられる。
また、チタンを主成分として含有するチタン合金としては、Tiと、Al、Cu、Fe、Mn、Md等の金属元素のうちの少なくとも1種とを含有するチタン合金を用いることができる。チタン及びチタン合金は、強度が大きく、軽量であり、且つ表面に安定な不動態皮膜が形成されるため、優れた耐食性を有し、セパレータ1の材質として好ましい。更に、TiとTaとの合金、TiとPdとの合金のように、より耐食性の高いチタン合金を用いることもできる。
[2]高分子固体電解質形燃料電池
本発明の高分子固体電解質型燃料電池(図1の燃料電池100参照)は、高分子固体電解質層(図1の高分子電解質層2a参照)と、高分子固体電解質層2aの両面に積層された触媒層(図1〜3の触媒層2b参照)と、触媒層2bの表面に積層されたガス拡散層(図1〜3のガス拡散層2c参照)と、を有する電解質膜電極接合体(図1の電解質膜電極接合体2参照)を備え、この電解質膜電極接合体2の両面に、本発明の燃料電池用セパレータ1が積層されている。
図1の高分子固体電解質形燃料電池100は、高分子固体電解質層102aと、その両面に積層された触媒層2bと、各々の触媒層2bの表面に積層されたガス拡散層2cとを有する電解質膜電極接合体2の両面に、セパレータ1が配設されてなる単セルを備え、複数の単セルが積層されてなるスタック構造を有する。また、この燃料電池スタックでは、複数の単セルが積層されてなる積層体の両端面に、集電層、絶縁層及びエンドプレート等が順次配設され、且つ全体がタイロッドで締め付けられ、タイロッドの端部に螺合されたナットにより一体に固定されている。
また、電解質膜電極接合体2を構成する一方の側のガス拡散層2cの表面と、このガス拡散層2cに積層されたセパレータ1の内表面とにより形成される空間が、燃料ガスを流通させるための燃料ガス流路1aとなる。更に、他方の側のガス拡散層2cの表面と、このガス拡散層2cに積層されたセパレータ1の内表面とにより形成される空間が、酸化剤ガスを流通させるための酸化剤ガス流路1bとなる。
上記のような構成の燃料電池スタックでは、燃料ガスは、燃料ガス導入口より導入されて燃料ガス流路1aを流通し、ガス拡散層2cにより拡散され、触媒層2b及び高分子固体電解質層2aと接触して発電に供され、残部は燃料ガス排出口より排出される。一方、酸化剤ガスは、酸化剤ガス導入口より導入されて酸化剤ガス流路1bを流通し、ガス拡散層2cにより拡散され、触媒層2b及び高分子固体電解質層2aと接触して発電に供され、残部は酸化剤ガス排出口より排出される。また、燃料電池スタックは、運転にともなって発熱するため冷却する必要があり、冷媒、通常は冷却水が流通する冷却水流路1cが設けられる。
冷却水流路1cは、別部材を用いて設けてもよいが、特にその必要はない。例えば、互いに隣り合う単セルのうちの一方が有する燃料ガス流路1aを形成するセパレータ1と、他方が有する酸化剤ガス流路1bを形成するセパレータ1との間の空間を冷却水流路1cとして利用することができる(図1の冷却水流路1c参照)。
更に、固体高分子電解質層2a及びセパレータ1は、各々の両端部が、触媒層2b及びガス拡散層2cより外方に突出しており、固体高分子電解質層2aの突出部と、セパレータ1の突出部との間には、燃料ガス及び酸化剤ガスの漏出を防止するためのガスシール材3aが介装されている。また、隣り合うセパレータ1のそれぞれの突出部の間には、冷却水の漏出を防止するための冷却水シール材3bが介装されている。
高分子固体電解質層2aの材質は特に限定されないが、例えば、プロトン伝導性を有するスルホン基含有フッ素系樹脂等が用いられることが多い。また、触媒層2bの材質も特に限定されず、通常、カーボン繊維、カーボン粉末等のカーボン材料を用いてなる担体に、白金触媒、ルテニウム/白金合金触媒等の金属触媒が担持された触媒層2bが用いられる。これらの触媒層2bは、一方が燃料ガスと接触してアノード側の電極として機能し、他方が酸化剤ガスと接触してカソード側の電極として機能する。更に、通気性と電子伝導性とを併せて有する必要があるガス拡散層2cとしては、カーボン繊維を用いてなる不織布(カーボンペーパー)及び織布(カーボンクロス)等が用いられることが多い。
燃料電池100を用いて発電させる場合に、燃料極側に導入される燃料ガスとしては、水素源となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させる等の方法で水蒸気を混合させた燃料ガス等を用いることができる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等が挙げられる。更に、メタン、エタン、プロパン、ブタン及びペンタン等の飽和炭化水素、並びにエチレン及びプロピレン等の不飽和炭化水素を主成分とするものが好ましく、飽和炭化水素を主成分とするものがより好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、窒素ガス及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。
一方、酸化剤ガスとしては、安全であって、且つ安価である空気(約80体積%の窒素が含まれている。)を用いることができ、この空気の他、酸素及び酸素と他の気体とを混合したガス等を用いることができる。また、この混合ガスには80体積%以下の窒素ガス及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。
尚、前述の記載は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施態様を挙げて説明したが、本発明の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく、説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その態様において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料及び実施態様を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、寧ろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は、高分子固体電解質型燃料電池の技術分野で利用することができる。また、ガス拡散層との接触面を特定の形状とすることにより、接触抵抗が小さく、優れた発電性能を有する燃料電池とすることができる燃料電池用セパレータの技術分野において特に有用である。
100;高分子固体電解質形燃料電池スタック、1;燃料電池用セパレータ、1a;燃料ガス流路、1b;酸化剤ガス流路、1c;冷却水流路、11;接触面、11a〜11f;突起、2;電解質膜電極接合体、2a;高分子固体電解質層、2b;触媒層、2c;ガス拡散層、3a;ガスシール材、3b;冷却水シール材。

Claims (4)

  1. 高分子固体電解質型燃料電池に用いられるセパレータであって、
    前記高分子固体電解質型燃料電池が備えるガス拡散層と接触することになる接触面に、突起が設けられており、
    前記突起の底面により構成される仮想面が、幅方向の両端部から中央部に向かって凸状に湾曲した形状になっており、
    前記突起の高さが、幅方向の両端部から中央部へと漸次低くなっており、各々の突起の頂点を結ぶ仮想面が略平面となっていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 高分子固体電解質型燃料電池に用いられるセパレータであって、
    前記高分子固体電解質型燃料電池が備えるガス拡散層と接触することになる接触面に、突起が設けられており、
    前記突起の底面により構成される仮想面が、幅方向の両端部から中央部に向かって凹状に湾曲した形状になっており、
    前記突起の高さが、幅方向の両端部から中央部へと漸次高くなっており、各々の突起の頂点を結ぶ仮想面が略平面となっていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  3. 前記突起の形状が、略三角錘、略四角錘又は略六角錘である請求項1又は2に記載の燃料電池用セパレータ。
  4. 請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータを備える高分子固体電解質型燃料電池であって、
    高分子固体電解質層と、
    前記高分子固体電解質層の両面に積層された触媒層と、
    前記触媒層の表面に積層されたガス拡散層と、を有する電解質膜電極接合体を備え、
    前記電解質膜電極接合体の両面に、前記燃料電池用セパレータが積層されていることを特徴とする高分子固体電解質型燃料電池。
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