JP5498438B2 - 温度センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、排気ガス等の被測定流体の温度を検出する温度センサ及びその製造方法に関する。
従来、自動車の排気ガス浄化装置の触媒コンバータ内部や排気管内等の排気ガス流路を流れる排気ガスの温度を、感熱素子(例えば、サーミスタ素子)によって検出する温度センサが知られている。例えば、特許文献1に記載の温度センサは、金属管の先端部に設けられたサーミスタの一対の引き出し線をリード線に溶接し、リード線を2穴の絶縁管に通し、絶縁菅とサーミスタとを耐熱セメントを用いて固定している。また、耐熱セメントが絶縁管の穴部に充填され、リード線と絶縁管とが耐熱セメントによって強固に固定されている。これによって、例えば、温度センサの組み立て時や排気管への取り付け時に、絶縁管の後側からリード線に引っ張り力が加えられても、絶縁管の先端側のサーミスタや引き出し線に引っ張り力が伝わらず、これらが破壊されることがない。ところで、感熱素子の応答速度を向上させたいという要望がある。そのためには、感熱素子周辺の熱容量を低減し、熱の伝達性を向上させるとよい。具体的には、感熱素子の周囲の金属管や絶縁管等を細く形成すれば、感熱素子周辺の熱容量の低減を図ることができる。
特公平7−97049号公報
しかしながら、絶縁管を細くすることによって絶縁管の孔の内径が細くなると、リード線と孔の内面との間の隙間が狭くなる。このため、耐熱セメントをリード線と絶縁管との間に充填することが難くなり、リード線を絶縁管に固定することが難しくなるという問題点があった。
本発明の目的は、絶縁部材に配置される導電線をセメント等の固定部材を用いて確実に固定することが可能な温度センサ及びその製造方法を提供することである。
本発明の第1の態様に係る温度センサは、自身の抵抗値が温度に応じて変化する感熱素子と、延伸方向に沿って延びつつ並べて配置される一対の導電線からなり、一端側が、前記感熱素子にそれぞれ接続される第一導電線と、自身の延びる方向に対する自身の引張強度が前記第一導電線の延びる方向に対する前記第一導電線の引張強度より大きい一対の導電線からなり、一端側が、前記第一導電線の他端側にそれぞれ接続されるとともに、他端側が、前記第一導電線の一端側とは反対側へそれぞれ向けられて並べて配置される第二導電線と、自身を貫通する一対の孔部を有する絶縁性の部材であって、前記第一導電線及び前記第二導電線のうちの少なくとも前記第二導電線が前記孔部内に配置される絶縁部材と、前記孔部内で少なくとも前記第二導電線の一部が配置される位置に対応する前記絶縁部材の外側面の一部を切り欠いて設けられ、一対の前記孔部を露出させる切欠部と、前記切欠部の少なくとも一部に設けられ、前記第二導電線を前記切欠部に固定する固定部材とを備えている。
この場合、絶縁部材の外側面に切欠部が設けられ、少なくとも第二導電線の一部が配置される孔部が露出される。その切欠部に固定部材が設けられ、第二導電線が切欠部に固定される。絶縁部材の孔部の内周と第二導電線の外周との間の隙間が小さい場合、孔部の両端から孔部内に固定部材を導入して第二導電線を絶縁部材に固定するのは困難だが、本発明では、切欠部から露出された孔部に直接固定部材を設けることができるので、少なくとも第二導電線を絶縁部材に確実に固定することができる。また、第一導電線より引張強度が大きい第二導電線が固定されるので、第二導電線が引っ張られた場合でも、第二導電線が固定部材によって絶縁部材に固定される効果と相俟って引っ張りによる応力が第一導電線に及ぶのを抑制ないし防止することができる。このため、第一導電線、ひいては感熱素子が破壊等されることを防止できる。
前記温度センサにおいて、前記絶縁部材に形成される前記切欠部は、前記孔部の延びる方向にそれぞれ離間して設けられた2つの面であって、前記孔部の延びる方向と略直交する方向に拡がる第一面と、2つの前記第一面の間に設けられ、前記孔部の延びる方向に沿って拡がる第二面と、前記第一面と前記第二面とを曲面によって接続する第三面とを含んでもよい。この場合、切欠部は、第一面と第二面とを接続すると共に、曲面からなる第三面を有するので、第三面を設けずに第一面と第二面との境目に角部が形成される場合に比べて、振動等による応力が第一面と第二面との境目に加わり難い。よって、絶縁部材が、第一面と第二面との境目を起点にして割れることを防止できる。
前記温度センサにおいて、前記第二導電線は、前記延伸方向と交差する方向に突出する突出部を備え、前記突出部は、前記第二導電線が前記絶縁部材の前記孔部に配置される場合に、前記切欠部に位置し、前記固定部材は、前記突出部の位置する部位を含む前記切欠部の部位に設けられてもよい。この場合、固定部材が、突出部の位置する部位を含む切欠部の部位に設けられている。このため、第二導電線が引っ張られた場合でも、突出部が固定部材に確実に支持される。よって、第二導電線が絶縁部材に対して位置ずれすることがなく、第一導電線、ひいては感熱素子が破壊されることを確実に防止できる。
前記温度センサにおいて、前記第二導電線が前記孔部に配置される場合に、前記第一導電線の他端側と前記第二導電線の一端側との接続部位である接続部が、前記切欠部に配置されてもよい。この場合、接続部が切欠部に配置されるので、作業者が、固定部材で第二導電線を固定する際に、第一導電線と第二導電線との接続状態を目視によって確認できる。よって、第一導電線と第二導電線との物理的な接続不良の発生を未然に防止することができ、温度センサの歩留まりが向上する。
前記温度センサにおいて、前記固定部材は、前記第二導電線及び前記接続部を前記切欠部に固定してもよい。この場合、第一導電線と第二導電線との接続部が切欠部に固定されているので、第一導電線と第二導電線との接続状態の維持を固定部材によって補強することができる。よって、例えば、振動等によって第一導電線と第二導電線との接続が損傷するのを確実に防止できる。
本発明の第2の態様に係る温度センサの製造方法は、前記温度センサを製造する方法であって、前記感熱素子の前記電極に一端側がそれぞれ接続された第一導電線の他端側に、前記第二導電線の一端側をそれぞれ接続する接続工程と、前記第一導電線及び前記第二導電線のうちの少なくとも前記第二導電線を前記絶縁部材の前記孔部内に配置する配置工程と、前記絶縁部材の前記切欠部の少なくとも一部に前記固定部材を設け、少なくとも前記第二導電線を前記切欠部に固定する固定工程とを備えている。この場合、第二導電線が絶縁部材に確実に固定された温度センサを製造することができる。
温度センサ100の縦断面図である。 組付体80の外観形状を示す図である。 固定部材48が設けられる前の組付体80の外観形状を示す図である。 図3に示す固定部材48が設けられる前の組付体80の外観形状を、図3の紙面右側から見た図である。 切欠部42周辺の構造を示す、組付体80の縦断面の要部拡大図である。 温度センサ100の製造過程を示すフローチャートである。 接続部38が形成される様子を示す組付体80の外観形状を示す図である。
以下、本発明を具体化した温度センサの実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いるものであり、記載している装置の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1を参照して、温度センサ100の構成について説明する。以下の説明において、図1の上下方向を温度センサ100の上下方向とし、上方を、温度センサ100の後端側とし、下方を温度センサ100の先端側と定義して説明する。また、温度センサ100の軸線を軸線O(1点鎖線で示す)で図示する。
温度センサ100は、サーミスタ素子21を感熱素子として用いたものである。温度センサ100は、例えば、自動車(図示外)のエンジンから排出される排気ガスを車外に放出するための排気管に装着される。温度センサ100は、サーミスタ素子21を内包した金属チューブ11の先端10が排気ガスの流れる排気管内に配置されて、排気ガスの温度検出に使用される。
図1に示すように、温度センサ100は、金属チューブ11、サーミスタ素子21、素子保持体31、絶縁管41、取付部材61、及びシール材71等を備える。金属チューブ11は、金属(例えば、ステンレス合金)によって形成されている。金属チューブ11は、先端が閉じられた筒状をなし、軸線O方向に沿って延びている。金属チューブ11の径は先端側から後端側に向かって、小径部13と、中径部14,15と、大径部16との順に段状に大きくなっている。金属チューブ11の内部には、先端10側から順に、サーミスタ素子21と、素子保持体31と、絶縁管41とがそれぞれ配置されている。
サーミスタ素子21は、温度に応じて抵抗値が変化する素子である。詳細には、サーミスタ素子21は、サーミスタ焼結体22及びガラス封止部29を備えており、サーミスタ焼結体22の抵抗値が温度に応じて変化する。サーミスタ素子21(詳細には、サーミスタ焼結体22)には、一対の第一導電線23の先端部が接続されている。ガラス封止部29は、第一導電線23の先端部とサーミスタ焼結体22とを内部に保持する。第一導電線23には、例えば、ニッケル線を銅で被覆した、いわゆるジュメット線が用いられる。第一導電線23は、軸線O方向に沿って延びつつ並べて配置されている。つまり、軸線O方向が、第一導電線23の延伸方向である。
サーミスタ素子21の後端側には、素子保持体31が設けられている。素子保持体31は、絶縁体(例えば、フォルステライト2MgO・SiOの結晶を主成分とするセラミック)によって形成された2つ孔部を有する筒状部材である。素子保持体31は、第一導電線23を各孔部の内部に挿通させ、先端をサーミスタ素子21に当接させることで、サーミスタ素子21を位置決めしつつ保持する。
素子保持体31の後端側には、軸線O方向に延びる絶縁管41が設けられている。絶縁管41は、アルミナ等のセラミック製の絶縁体によって形成されており、金属チューブ11の中径部14の先端部から、大径部16の軸線O方向の中央部まで延びている。絶縁管41は、絶縁管41を軸線O方向に貫通する一対の孔部411を備えている。第一導電線23の後端部232は、孔部411の先端部(より詳細には、切欠部42が設けられている位置)に配置されている。絶縁管41に設けられた切欠部42については、後述する。
第一導電線23の後端部232は、一対の導電線である第二導電線35の先端部351に接続されている。第二導電線35は、絶縁管41の孔部411に配置され、軸線O方向の後端側に向かって延びている。言い換えると、第二導電線35の後端側は、第一導電線23の先端側とは反対側へ向けられて並べて配置されている。第二導電線35の後端部352は、絶縁管41の後端から露出している。第二導電線35は、自身の延びる方向に対する自身の引張強度が、第一導電線23の延びる方向に対する第一導電線23の引張強度より大きい導電線であって、例えば、SUS304等のステンレス合金で形成されている。また、第二導電線35は、第一導電線23よりも外径が大きく形成されている。
絶縁管41の後端側には、一対の孔部711を備えるゴム製のシール材71が設けられている。シール材71は、軸線O方向に延び、その後端は、金属チューブ11の後端から突出している。シール材71の先端部は、絶縁管41の後端部の周囲を覆っている。金属チューブ11の大径部16の後端部には、加締めによって、大径部16の径が小さくなった加締め部17が形成されている。シール材71は、加締め部17によって金属チューブ11に保持される。なお、この加締め部17の形成によって、シール材71は軸線O方向の先後に弾性変形し、シール材71の先端が絶縁管41の後端面を軸線O方向の先端側に向かって押圧する。これにより、サーミスタ素子21の先端が金属チューブ11の先端10の内面に押圧され、シール材71と金属チューブ11の先端10との間に、サーミスタ素子21、素子保持体31、絶縁管41が挟持固定される。
第二導電線35の後端部352は、一対のリード線である第三導電線51の先端部と接続されている。詳細には、第三導電線51の先端部では、樹脂被覆された第三導電線51の撚り線(芯線)がむき出しにされており、撚り線には、中継端子52が加締めにより取り付けられている。中継端子52は、例えばSUS304等のステンレス合金からなる板状の部材であり、第三導電線51に加締めた部分よりも先端側の先端部521が、軸線O方向の先端側へ板状に突き出す形態をなす。第二導電線35の後端部352は、中継端子52の先端部521に、公知の抵抗溶接によって接合されている。第三導電線51は、孔部711の内側を通されて、温度センサ100の外部に引き出されている。また、上記の加締め部17の形成によって、孔部711と第三導電線51との間の隙間も封止され、水密性が確保される。
金属チューブ11の上下方向中央付近の外周には、温度センサ100を排気管(図示略)に取り付けるための取付部材61が外嵌されて固定されている。取付部材61は、ねじ筒部63と、取り付け時に使用される工具が係合される工具係合部66とを備えている。ねじ筒部63の外周面には、取付部材61を排気管に設けられる取付穴(ネジ穴)にねじ込み方式で固定するためのネジ60が設けられている。工具係合部66は、ねじ筒部63の後端側において軸線Oから取付部材61の外周に向かう方向に突出した鍔状の形状を有する。工具係合部66の後端面68は、金属チューブ11の大径部16の先端側の段部18によって係止されている。この状態で、取付部材61の内周面と金属チューブ11の上下方向中央付近の外周面との間を、例えばロウ付けすることによって、取付部材61が金属チューブ11に固定される。
工具係合部66の先端面70には、環状ワッシャ69が配置されている。環状ワッシャ69は、温度センサ100を排気管の取付穴(ネジ穴)にねじ込む時に、取付穴の開口周縁の部位と、取付部材61の先端面70との間の隙間をシールする。ねじ筒部63の先端は、中径部15の先端寄り部位に配置されている。ねじ筒部63の外周面の先端寄り部位(ネジ60の先端部)は先細り状(テーパ)に形成されている。
図2〜図5を参照して、組付体80について説明する。組付体80は、温度センサ100の製造過程においてサーミスタ素子21、素子保持体31、絶縁管41、第一導電線23、及び第二導電線35を組み立てた状態のものであり、後述するS1〜S3の工程(図6参照)で作成される。
組付体80の絶縁管41の先端部には、切欠部42が設けられている。切欠部42は、絶縁管41の先端から離れた位置に形成される。図3に示すように、切欠部42は、孔部411内で少なくとも第二導電線35が配置される位置に対応する絶縁管41の外周面の一部を切り欠いて形成されており、一対の孔部411(孔部411の内壁面)を露出させる。本実施形態では、一例として、切削機のドリルで、軸線O方向と直交する方向に絶縁管41の外周面を孔部411に達する深さに削り、当該ドリルを軸線O方向に移動させることで、切欠部42が形成されている。図2に示すように、切欠部42には、固定部材48が設けられている。本実施形態では、固定部材48の一例として、アルミナを主成分とするセメントを用いるものとする。
図4に示すように、絶縁管41に形成される切欠部42(換言すれば、切欠部42の形成によって露出される絶縁管41の断面)は、第一面421と第二面422と第三面423とを備えている。第一面421は、孔部411の延びる方向にそれぞれ離間して設けられた2つの面であって、孔部411の延びる方向と略直交する方向に拡がる面である。第二面422は、2つの第一面421の間に設けられ、孔部411の延びる方向に沿って拡がる面である。第三面423は、第一面421と第二面422とを曲面によって接続する面である。
図5に示すように、切欠部42によって露出された孔部411には、第一導電線23の後端部232と第二導電線35の先端部351との接続部38が配置されている。第一導電線23の後端部232と第二導電線35の先端部351とは、抵抗溶接またはレーザ溶接されることで接続部38を形成している(なお、本実施の形態では、抵抗溶接にて接続部38が形成されている)。第二導電線35は、円柱状の形状であるが、先端部351は、円柱の側面が潰されて、板状になっている。先端部351は、円柱の側面が潰されることによって、第二導電線35の延伸方向と交差する方向に突出する突出部354が形成されている。突出部354は、組付体80を組み立てた際に、切欠部42に配置される位置に形成される。
前述したように、切欠部42には、固定部材48が設けられる。固定部材48としてのセメントを、切欠部42に露出する孔部411に流し込むことで、第一導電線23と第二導電線35とを切欠部42に固定する。このとき、切欠部42に露出する突出部354も固定部材48によって固定される。
図6を参照し、温度センサ100の製造過程について説明する。以下、図6に示す製造過程のフローチャートの各ステップを「S」と表記する。図6に示すように、まず、接続工程が行われる(S1)。接続工程では、まず、外周面が削られて切欠部42が形成された絶縁管41の孔部411に、第二導電線35が挿通される。このとき、第二導電線35の先端部351は、絶縁管41の先端から外部に突出している。そして、先端側がサーミスタ素子21に接続されて素子保持体31に挿通された第一導電線23の後端部232と、第二導電線35の先端部351とが、公知の抵抗溶接によって接続される。これによって、図7に示すように、絶縁管41の外部で第一導電線23の後端部232と第二導電線35の先端部351とが接続され、接続部38が形成される。
次いで、配置工程が行われる(S2)。配置工程では、図7に示す組付体80の第二導電線35の後端部352が後端側に引っ張られ、接続部38が絶縁管41の孔部411の内部に引き込まれる。そして、素子保持体31の後端が絶縁管41の先端と当接した状態となり、接続部38が切欠部42に配置される。これによって、図3に示すように、固定部材48が設けられる前の組付体80が形成される。
次いで、固定工程が行われる(S3)。固定工程では、図3に示す組付体80の切欠部42に対して固定部材48(セメント)の塗布、乾燥が行われ、固定部材48によって第二導電線35の先端部351と第一導電線23の後端部232とが切欠部42に固定される。この時、第二導電線35の突出部354と、絶縁管41の孔部411との間にも固定部材48が充填される。固定工程によって、図2に示す組付体80の完成体が得られる。
次いで、組立工程が行われる(S4)。組立工程では、組付体80の第二導電線35の後端部352と第三導電線51が加締め接続された中継端子52の先端部521とが抵抗溶接によって接続される。組付体80の先端側のサーミスタ素子21が金属チューブ11の先端10に位置するように、組付体80の内部に組付体80が挿入される。第三導電線51が内挿されたシール材71が金属チューブ11の後端部に挿入され、金属チューブ11の大径部16が加締められ、加締め部17が形成される。そして、取付部材61がロウ付けにより金属チューブ11の外側に取り付けられ、環状ワッシャ69が工具係合部66の先端面70に配置されて、温度センサ100(図1参照)が完成する。
以上のように、本実施形態における温度センサ100が構成され、温度センサ100の製造が行われる。例えば、温度センサの組み立て時や排気管への取り付け時に、作業者によって第三導電線51が引っ張られ、第二導電線35に引っ張りによる応力がかかる場合がある。本実施形態では、第一導電線23より引張強度が大きい第二導電線35が切欠部42で固定されており、また、少なくとも第二導電線35が固定部材48によって絶縁管41に対して固定されているので、第二導電線35が引っ張られた場合でも、引っ張りによる応力が第一導電線23に及ぶのを抑制ないし防止することができる。このため、第一導電線23、ひいてはサーミスタ素子21が破壊等されることを防止することができる。
また、絶縁管41の孔部411の内周と第二導電線35の外周との間の隙間が小さい場合、従来のように孔部411の軸線O方向の両端から孔部411内に固定部材48を導入して第二導電線35を絶縁管41に固定するのは困難だが、本実施形態では、切欠部42から露出された孔部411に直接固定部材48を設けることができるので、少なくとも第二導電線35を絶縁管41に確実に固定することができる。
また、絶縁管41の孔部411の内周と第二導電線35の外周との間の隙間が小さくても、第二導電線35を確実に固定することができるので、孔部411の内径を小さくして絶縁管41を細くすることができる。また、絶縁管41が細くなれば、絶縁管41の外側の金属チューブ11も細くすることができる。このように、サーミスタ素子21の周辺の部材を細くすることができるので、サーミスタ素子21の周辺の熱容量を低減することができ、熱の伝達性が向上する。よって、サーミスタ素子21の応答速度を向上させることができる。
また、絶縁管41に形成される切欠部42は、第一面421と第二面422とを接続すると共に、曲面からなる第三面423を有するので(図4参照)、第三面423を設けずに第一面421と第二面422との境目に角部が形成される場合に比べて、振動等による応力が第一面421と第二面422との境目に加わり難い。よって、セラミック製の絶縁管41が、第一面421と第二面422との境目を起点にして割れることを防止できる。
また、固定部材48が、第二導電線35の突出部354を含む切欠部42の部位に設けられている(図5参照)。このため、第二導電線35が引っ張られた場合でも、突出部354が固定部材48に確実に支持される。より詳細には、図5において、後端側(紙面上側)に引っ張られた場合でも、突出部354が固定部材48に当接しているため、第二導電線35が絶縁管41に対して位置ずれすることがない。このため、第一導電線23、ひいては感熱素子が破壊されることを確実に防止できる。なお、第二導電線35の突出部354は、本実施形態のように、第二導電線35の一部の形状を変形させ、残部より径方向外側に突出した部位を設けることによって、容易に得ることができる。
また、第一導電線23の後端部232と第二導電線35の先端部351との接続部38が、切欠部42に配置されている(図3参照)。この場合、固定工程(S3)で作業者が固定部材48で第二導電線35を固定する際に、第一導電線23と第二導電線35との接続状態を目視によって確認できる。よって、第一導電線23と第二導電線35との物理的な接続不良の発生を未然に防止することができ、温度センサ100の歩留まりが向上する。
また、固定部材48が、第二導電線35と接続部38とを切欠部42に固定している。接続部38が固定されているので、第一導電線23と第二導電線35との接続状態の維持を固定部材48によって補強することができる。よって、例えば、振動等によって第一導電線23と第二導電線35との接続が損傷することを確実に防止できる。
本実施形態において、サーミスタ素子21が本発明の「感熱素子」に相当し、絶縁管41が本発明の「絶縁部材」に相当する。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、図5に示すように、切欠部42には、第二導電線35及び接続部38が位置しており、固定部材48によって切欠部42に固定されていたが、これに限定されない。例えば、接続部38が絶縁管41の先端側の外部に位置しており、第二導電線35のみが固定部材48によって切欠部42(絶縁管41)に固定されていてもよい。このように、少なくとも第二導電線35のみが固定部材48によって切欠部42に固定されていれば、第二導電線35が引っ張られた場合でも、第一導電線23、ひいてはサーミスタ素子21が破壊等されることを防止することができる。
また、切欠部42は、絶縁管41の先端部に設けられていたが、これに限定されない。例えば、切欠部42は、絶縁管41の中央部や後端部に設けられていてもよい。
また、固定部材48はアルミナを主成分としたセメントであったが、これに限定されない。例えば、マグネシアを主成分としたセメントであってもよいし、セメント以外にセラミック接着剤や耐熱ゴム等を用いてもよい。
また、図4に示すように、切欠部42には第三面423が設けられていたが、これに限定されない。例えば、弧状の第三面423を設けず、第一面421と第二面422とを直接接続してもよい。この場合でも、切欠部42に設けられる固定部材48が、第一面421と第二面422とを保持するため、絶縁管41が、第一面421と第二面422との境目を起点にして割れることを防止できる。なお、第三面423を設ければ、振動等による応力が第一面421と第二面422との境目に加わり難くなるので望ましい。
また、切欠部42全体に、固定部材48が設けられていたが、これに限定されない。例えば、固定部材48は、切欠部42の一部に設けられ、少なくとも第二導電線35を固定してもよい。特に固定部材48を突出部354の配置位置に設けると、固定部材48が突出部354の後端側への移動を阻止するため、効果的である。また、切欠部42の後端側の第一面421を含む位置に固定部材48を設けると、第一面421が固定部材48を係止し、係止された固定部材48によって第二導電線35を固定するので、効果的である。また、固定部材48を、突出部354の配置位置から後端側の第一面421に亘って設けると、第一面421によって係止された固定部材48が、突出部354の後端側への移動を阻止するため、効果的である。
また、温度センサ100の形状は、本実施形態に限定されない。例えば、金属チューブ11が温度センサ100の後端部まで延びていたが、これに限定されない。例えば、本実施形態より短い金属チューブの後端側に円筒状の継手を設けてもよい。この場合、金属チューブと継手との内部に組付体80が設けられてもよい。
また、素子保持体31を備えていたが、これに限定されない。例えば、素子保持体31を備えなくてもよい。
また、サーミスタ素子21の形態は、本実施形態の場合に限定されない。例えば、サーミスタ素子21は、サーミスタ焼結体中に電極線の一部を埋設させた形態であってもよい。この場合、当該電極線が、本実施形態の第一導電線であってもよい。
11 金属チューブ
21 サーミスタ素子
22 サーミスタ焼結体
23 第一導電線
35 第二導電線
38 接続部
41 絶縁管
42 切欠部
48 固定部材
100 温度センサ
354 突出部
411 孔部
421 第一面
422 第二面
423 第三面

Claims (6)

  1. 自身の抵抗値が温度に応じて変化する感熱素子と、
    延伸方向に沿って延びつつ並べて配置される一対の導電線からなり、一端側が、前記感熱素子にそれぞれ接続される第一導電線と、
    自身の延びる方向に対する自身の引張強度が前記第一導電線の延びる方向に対する前記第一導電線の引張強度より大きい一対の導電線からなり、一端側が、前記第一導電線の他端側にそれぞれ接続されるとともに、他端側が、前記第一導電線の一端側とは反対側へそれぞれ向けられて並べて配置される第二導電線と、
    自身を貫通する一対の孔部を有する絶縁性の部材であって、前記第一導電線及び前記第二導電線のうちの少なくとも前記第二導電線が前記孔部内に配置される絶縁部材と、
    前記孔部内で少なくとも前記第二導電線の一部が配置される位置に対応する前記絶縁部材の外側面の一部を切り欠いて設けられ、一対の前記孔部を露出させる切欠部と、
    前記切欠部の少なくとも一部に設けられ、前記第二導電線を前記切欠部に固定する固定部材と
    を備えたことを特徴とする温度センサ。
  2. 前記絶縁部材に形成される前記切欠部は、
    前記孔部の延びる方向にそれぞれ離間して設けられた2つの面であって、前記孔部の延びる方向と略直交する方向に拡がる第一面と、
    2つの前記第一面の間に設けられ、前記孔部の延びる方向に沿って拡がる第二面と、
    前記第一面と前記第二面とを曲面によって接続する第三面と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記第二導電線は、前記延伸方向と交差する方向に突出する突出部を備え、
    前記突出部は、前記第二導電線が前記絶縁部材の前記孔部に配置される場合に、前記切欠部に位置し、
    前記固定部材は、前記突出部の位置する部位を含む前記切欠部の部位に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度センサ。
  4. 前記第二導電線が前記孔部に配置される場合に、前記第一導電線の他端側と前記第二導電線の一端側との接続部位である接続部が、前記切欠部に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の温度センサ。
  5. 前記固定部材は、前記第二導電線及び前記接続部を前記切欠部に固定することを特徴とする請求項4に記載の温度センサ。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の温度センサを製造する方法であって、
    前記感熱素子の前記電極に一端側がそれぞれ接続された第一導電線の他端側に、前記第二導電線の一端側をそれぞれ接続する接続工程と、
    前記第一導電線及び前記第二導電線のうちの少なくとも前記第二導電線を前記絶縁部材の前記孔部内に配置する配置工程と、
    前記絶縁部材の前記切欠部の少なくとも一部に前記固定部材を設け、少なくとも前記第二導電線を前記切欠部に固定する固定工程と
    を備えたことを特徴とする温度センサの製造方法。
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