JP5498073B2 - 血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤に関する。
トリグリセリドは中性脂質の一種で、血液中に含まれる中性脂質のほとんどはトリグリセリドである。血液中において、トリグリセリド濃度の高い状態が継続すると高脂血症を引き起こすことが知られている。高脂血症は、動脈硬化症の原因であると考えられており、心疾患や脳血管障害等の疾患を引き起こす最初の引き金となる。
一般に、血中トリグリセリド濃度の変化は、食事の影響を強く受けており、薬物のみで完全にコントロールすることは困難であると言われている。そのため、薬物療法以上に食事として摂取する脂質の質が注目され、例えば、リノール酸、リノレン酸を中心とする高度不飽和脂肪酸を摂取することで、血中トリグリセリド濃度を低下させることが推奨されている。しかし、一方で、高度不飽和脂肪酸の摂りすぎは生体内で過酸化脂肪酸の生成を招き、種々の成人病を誘発する可能性が指摘されている。
このような事情から、安全性が高く、日常的に投与あるいは摂取しても副作用が生じない方法で、血中のトリグリセリド濃度上昇を抑制することが望まれている。近年、安全かつ有効に血中トリグリセリドの濃度上昇を抑える物質として、脂質の吸収を抑えるキタンサンガム及びアルギン酸プロピレングリコールエステル(特許文献1参照)、キトサン(特許文献2参照)、加工澱粉(特許文献3参照)が報告されている。
一方、ポリグルタミン酸は、その保水力の高さから保湿剤、吸収剤等として広く使用されており、生分解性ポリマーとして注目されている。また、小腸からのカルシウム吸収促進作用や血圧上昇抑制作用があることが報告されている(特許文献4、5参照)。
特開平5−186356号公報 特開平3−290170号公報 特開2004−269458号公報 特開平5−95767号公報 特開2008−255063号公報
本発明は、医薬又は食品用途として有用な血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤を提供することを課題とする。具体的には、本発明は、血中のトリグリセリド濃度が上昇することを抑制し、高脂血症や動脈硬化症の予防・改善のための医薬又は食品用途として有用な血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤を提供することを課題とする。
本発明者等は上記課題に鑑み、鋭意検討を行った。その結果、ポリグルタミン酸に血中トリグリセリド濃度の上昇を抑制する効果があることを見い出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明は、ポリグルタミン酸を有効成分として含有する血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤に関する。
本発明の血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤によれば、血中のトリグリセリド濃度の上昇、特に食後における血中トリグリセリド濃度の上昇を減少させることができる。さらに、本発明の血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤は、血中脂質濃度を正常な範囲に調節し、高脂血症の予防・改善、さらには動脈硬化症の予防・改善に有用である。
試験例1における最大血中トリグリセリド濃度上昇を示した図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤は、ポリグルタミン酸を有効成分として含有する。本発明で用いられるポリグルタミン酸の構造式は、(-NH-CH(COOH)-CH2-CH2-CO-)nで表される。
本発明のポリグルタミン酸は、後述の実施例で示すように、血中トリグリセリド濃度の上昇を抑制する効果を有する。そのため、当該ポリグルタミン酸は、血中のトリグリセリド濃度上昇抑制剤として使用することができ、また、トリグリセリド濃度上昇抑制剤を製造するために使用することができる。ポリグルタミン酸が血液中におけるトリグリセリド濃度の上昇を抑制する作用があることは今まで知られていなかった。また、ポリグルタミン酸に高脂血症や動脈硬化症の予防・改善効果があることも知られていない。
本発明の血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤は、特に食後の血中トリグリセリド濃度の上昇を好適に抑制することができる。前述のように、血中トリグリセリド濃度の変化は食事に強く影響されるため、特に食後の血中トリグリセリド濃度の上昇を抑制することで、血液中の中性脂質濃度を好ましい範囲に保つ効果が期待できる。なお、本明細書において「食後」とは、具体的には、通常の糖質・脂質等を含む食品、飲料などを摂取した後をいう。
後述の実施例に示すように、ポリグルタミン酸の血中トリグリセリド濃度上昇抑制効果は、ポリグルタミン酸の分子量に関わらず全般的に認められるが、ポリグルタミン酸の分子量がある程度大きいほうがより血中トリグリセリド上昇抑制効果に優れている。
そのため、より効果的に血中トリグリセリド濃度上昇を抑制するためには、本発明において用いられるポリグルタミン酸の分子量として、重量平均分子量が約9,000以上であることが好ましく、28,000以上であることがより好ましい。
一方で、本発明の血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤を経口用液体製剤の形態で用いる場合には、製造面、及び飲用時の喉ごし、ぬるつき、嚥下のしやすさなどから、その粘度が比較的低い方が好ましい。そのため、ポリグルタミン酸の重量平均分子量の上限は約5,000,000であるのが好ましい。なお、重量平均分子量の測定は、例えば、ゲルろ過カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーにより行うことができる。
本発明において使用されるポリグルタミン酸は、化学的合成によって製造することも、微生物によって生産することも可能であり、市販品を使用することもできる。また、ポリグルタミン酸を構成するグルタミン酸の光学活性はD体でもL体どちらでもよく、その混合物でもよい。天然のポリグルタミン酸は、グルタミン酸がγ位で結合した重合体であり、野生型でポリグルタミン酸を生産する微生物や遺伝子組換えによりポリグルタミン酸生産能を付与した微生物などを培養することによって得ることができる。野生型でポリグルタミン酸を生産する微生物としては、例えば、納豆菌を含む一部のバチルス(Bacillus)属細菌とその近縁種(Bacillus subtilis var.chungkookjangBacillus icheniformisBacillus megateriumBacillus anthracisBacillus halodurans)や、Natrialba aegyptiacaHydra等を挙げることができる(Ashiuchi,M.,et al.:Appl.Microbiol.Biotechnol.,59,pp.9-14(2002))。また、遺伝子組換え技術を用いたポリグルタミン酸の生産例としては、プラスミドにて遺伝子導入された組換え枯草菌(Bacillus subtilis ISW1214株)において約9g/L/5日(Ashiuchi,M.,et al.:Biosci.Biotechnol.Biochem.,70,pp.1794-1797(2006))、プラスミドにて遺伝子導入された組換え大腸菌において約4g/L/1.5日(Jiang,H.,et al.:Biotechnol.Lett.,28,pp.1241-1246(2006))の生産性が得られることが知られている。さらに、ポリグルタミン酸は、食品添加物、化粧品素材及び増粘剤等として商業的に生産されており、国内及び海外のポリグルタミン酸メーカーが供給するポリグルタミン酸を購入することもできる(例えば、国内メーカー:日本ポリグル、一丸ファルコス、明治フードマテリア等、海外メーカー:バイオリーダース等)。
また、本発明においてポリグルタミン酸は、その塩であってもよい。この場合、塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、塩基性アミノ酸塩などが挙げられ、医薬又は食品用途として使用できるものならば特に制限はない。
本発明において、前記ポリグルタミン酸はそのまま血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤として用いてもよい。または、ポリグルタミン酸に、例えば酸化チタン、炭酸カルシウム、蒸留水、乳糖、デンプン等の適当な液体または固体の賦形剤または増量剤を加えて用いてもよい。この場合、ポリグルタミン酸の配合量は特に制限されないが、血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤中0.01〜100質量%含まれるのが好ましく、0.1〜80質量%含まれるのが特に好ましい。
本発明の血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤を食品や医薬品等の用途に用いる場合、ポリグルタミン酸を単体でヒト及び動物に、消化管内投与、腹腔内投与、血管内投与、皮内投与、皮下投与等により投与できる他、各種食品、医薬品、ペットフード等に配合して摂取することができる。食品としては、一般食品のほか、血中のトリグリセリド濃度の上昇抑制、高脂血症や動脈硬化症の予防・改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した美容食品、病者用食品、特定保健用食品等の食品に応用できる。医薬品として使用する場合は、例えば、錠剤、顆粒剤等の経口用固形製剤や、内服液剤、シロップ剤等の経口用液体製剤とすることができる。
なお、経口用固形製剤を調製する場合には、ポリグルタミン酸に、賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。また、経口用液体製剤を調製する場合は、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯味剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。
上記各剤中のポリグルタミン酸の配合量は特に制限されないが、0.01〜100質量%含まれるのが好ましく、0.1〜80質量%含まれるのが特に好ましい。
上記各剤中の有効投与(摂取)量は、ポリグルタミン酸として、1日当たり0.01g/kg体重〜1.0g/kg体重とするのが好ましい。また、本発明の血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤は、食前・食中・食後に用いると効果的である。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製造例1 重量平均分子量190,000のポリグルタミン酸の調製
重量平均分子量800,000の市販のポリグルタミン酸(明治フードマテリア製)を初発材料として3(w/w)%水溶液を500mL作製し、塩酸にてpH2に調整後、70℃で恒温した。恒温開始から3時間後に水酸化ナトリウム水溶液にてpH7に中和し、続いて、排除限界300kの限外濾過膜(型番:PBMK、ミリポア製)を用いて濃縮した。この際、濃縮前試料の3倍量の蒸留水にて適宜加水洗浄を行ない、10倍濃縮したものを凍結乾燥に供した。凍結乾燥後の試料は後述の測定例に示すHPLC法にて分子量を求めた。その結果、重量平均分子量190,000のポリグルタミン酸が1.7g得られた。
製造例2 重量平均分子量70,000のポリグルタミン酸の調製
重量平均分子量800,000の市販のポリグルタミン酸(明治フードマテリア製)を初発材料として3(w/w)%水溶液を500mL作製し、塩酸にてpH2に調整後、70℃で恒温した。恒温開始から6時間後に水酸化ナトリウム水溶液にてpH7に中和し、続いて、排除限界100kの限外濾過膜(型番:PBHK、ミリポア製)を用いて濃縮した。この際、濃縮前試料の3倍量の蒸留水にて適宜加水洗浄を行ない、10倍濃縮したものを凍結乾燥に供した。凍結乾燥後の試料は後述の測定例に示すHPLC法にて分子量を求めた。その結果、重量平均分子量70,000のポリグルタミン酸が8.3g得られた。
製造例3 重量平均分子量28,000のポリグルタミン酸の調製
重量平均分子量800,000の市販のポリグルタミン酸(明治フードマテリア製)を初発材料として3(w/w)%水溶液を500mL作製し、塩酸にてpH2に調整後、70℃で恒温し、その後、開始8時間以降は90℃に変更した。恒温開始から11時間後に水酸化ナトリウム水溶液にてpH7に中和し、続いて、排除限界50kの限外濾過膜(型番:PBQK、ミリポア製)を用いて濃縮した。この際、濃縮前試料の3倍量の蒸留水にて適宜加水洗浄を行ない、10倍濃縮したものを凍結乾燥に供した。凍結乾燥後の試料は後述の測定例に示すHPLC法にて分子量を求めた。その結果、重量平均分子量28,000のポリグルタミン酸が6.3g得られた。
ポリグルタミン酸の定量及び分子量測定
ポリグルタミン酸の定量及び分子量は、TSKGel G4000PWXL及びTSKGel G6000PWXLゲルろ過カラム(商品名、東ソー製)を用いたHPLC分析を用いて実施した。分析条件は溶離液に0.1M硫酸ナトリウムを使用し、流速1.0mL/分、カラム温度50℃、UV検出波長を210nmとした。また、濃度検定には分子量80万のポリグルタミン酸(明治フードマテリア)を用いて検量線を作成した。さらに、分子量検定にはプルラン(Shodex STANDRD P-82、商品名、昭和電工製)を用いて予め重量平均分子量を求めた各種分子量の異なるポリグルタミン酸(和光純薬工業製(162-21411、162-21401)、SIGMA-ALDRICH(P-4886、P-4761)、明治フードマテリア製(分子量88万))を用いた。
試験例1 ポリグルタミン酸の血中トリグリセリド濃度上昇抑制作用
ポリグルタミン酸(PGA)として、重量平均分子量9,000、350,000、800,000(明治フードマテリア製)及び重量平均分子量28,000、70,000、190,000(製造例1〜3で調製)の6種類の試料を用いた。
また、8週齢の雄性マウス(C57BL/6J Jcl:日本クレア製)を各群8匹ずつ用いて下記の実験を行った。
1.経口投与サンプルの調製
グルコース(関東化学製)とトリオレイン(Glyceryl trioleate:Sigma製)をレシチン(卵製、和光純薬製)とアルブミン(ウシ血清由来、Sigma製)を用いて乳化し、乳液を調製した。この乳液に、ポリグルタミン酸試料を添加し、最終濃度がポリグルタミン酸試料5(w/w)%、グルコース5(w/w)%、トリオレイン5(w/w)%、乳化剤(レシチン0.2(w/w)%、アルブミン1.0(w/w)%となるよう、経口投与サンプルを調製した。なお、コントロールサンプルとして、ポリグルタミン酸の代わりに水を添加したサンプルを調製した。
2.経口投与試験
一晩絶食させたマウスをエ−テル麻酔下、眼窩静脈よりヘパリン処理ヘマトクリット毛細管(VITREX製)を用い、初期採血を行った。その後、経口投与サンプルを経口ゾンデ針にて経口投与し、10分、30分、1時間、2時間後にエーテル麻酔下、眼窩静脈より採血を行った。マウスに対する経口投与量を下記の表1に示す。
Figure 0005498073
ヘパリン処理ヘマトクリット毛細管で採取した血液は血漿分離まで氷冷下で保存後、11000rpmにて5分間遠心し、血漿を得た。得られた血漿から、トリグリセライドE−テストワコー(和光純薬製、GPO・DAOS法)を用いて血中トリグリセリド濃度を測定した。
サンプル経口投与後から2時間後までの血中トリグリセリド濃度の各測定結果をもとに、血中トリグリセリド濃度の最大値(投与後30分又は1時間)と初期値(初期採血時)の差(Δ値)を最大トリグリセリド濃度上昇と定義し、図1および表2に示した。なお、図1の縦軸は、最大トリグリセリド濃度上昇度(試料投与後の最大トリグリセリド濃度−試料投与前のトリグリセリド濃度)を表す。
得られた最大トリグリセリド濃度上昇の値をもとに、群間の統計学的有意差についても検討し、表2に示した。各群間の有意差は、分散分析によって有意性(P<0.05)が認められた場合、多重比較検定(Bonferroni/Dunn法)により、コントロール群に対するポリグルタミン酸(重量平均分子量:9,000及び28,000、70,000、190,000、350,000、800,000)投与群の間での検定を行った。得られた結果から、P<0.05を有意な差として、有意性を判断した。
Figure 0005498073
図1および表2に示す結果から明らかなように、ポリグルタミン酸(重量平均分子量:9,000、28,000、70,000、190,000、350,000、及び800,000)の最大トリグリセリド濃度上昇は、いずれもコントロール投与群に比べて低かった。また、重量平均分子量が28,000、70,000、190,000、350,000、800,000のポリグルタミン酸は最大トリグリセリド濃度上昇が有意に低く、分子量が大きいポリグルタミン酸のほうが、より血中トリグリセリド濃度上昇抑制効果にすぐれることがわかった。
また、前述のように、血中トリグリセリド濃度が上昇することで、高脂血症ひいては動脈硬化症を引き起こすことが知られている。そのため、前記ポリグルタミン酸は、血中のトリグリセリド濃度の上昇を効果的に抑制することで、高脂血症や動脈硬化症の予防・改善に好適に用いることができる。

Claims (1)

  1. 重量平均分子量190,000以上800,000以下のポリグルタミン酸を有効成分として含有する血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤。
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