JP5497270B2 - 液体転移装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状物やウェブにニスまたはインキを供給することにより、コーティングまたは印刷を行う液体転移装置に関するものである。
従来のこの種の液体転移装置としては、ニス供給手段からニスが供給されるゴム胴と、このゴム胴に対向するゴム圧胴と、このゴム圧胴に対接しこのゴム圧胴にニスを転移するニス供給胴と、ゴム胴とニス供給胴にニスの乾燥を防止するためのニス乾燥防止用液体を供給する液体供給手段とを備えたものがある。この装置では、ゴム胴とニス供給胴とに転移されるニスの量が安定しないで不足した状態となるコーティング開始直後およびコーティング終了時に、圧胴とニス供給胴とにニス乾燥防止用液体を供給し、ニスが乾燥することにより紙がブランケットに貼り付くことを防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−56055公報(段落〔0027〕〜〔0034〕、図2および図3)
上述した従来の液体転移装置としてのコーティング装置においては、例えば印刷機の稼動時間が長くなると、コーティング中にゴム胴の表面に転移されたニスの粘度が時間が経過するにしたがって高くなったり、シート状物に転移しきれずにゴム胴に残った一部のニスがゴム胴の表面に堆積することがある。このような状態になると、ゴム胴上のニスの接着力が高まり、シート状物やウェブがゴム胴に貼り付いてしまい、一度シート状物やウェブがゴム胴に貼り付くとこれを剥がすために多大な労力と時間がかかる。また、ゴム圧胴に対向するゴム胴にシート状物が接着し引き上げられることにより、シート状物の裏面側、すなわちゴム圧胴側のニスにむらが発生するという問題があった。このような問題は、ニスと同様に粘度の高い液体、例えば高粘度のインキを使用して印刷する印刷装置において同様に起きる。
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、コーティング中または印刷中に供給胴上の液体の粘度が高くなることを防止した液体転移装置を提供するところにある。
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、シート状物またはウェブに接触してこのシート状物またはウェブに対してニスまたはインキを転移する供給胴を備えた液体転移装置において、ニスまたはインキを供給する液体供給手段と、前記液体供給手段のニスまたはインキの供給方向下流側に設けられた前記供給胴または当該供給胴に対接する胴にニスまたはインキの粘度を低下させる粘度低下剤を供給する粘度低下剤供給手段と、コーティング中または印刷中に粘度低下剤を供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御することにより、コーティング中または印刷中、前記供給胴上または当該供給胴に対接する胴上のニスまたはインキが全てシート状物に転移し切れずに前記供給胴または当該供給胴に対接する胴の周面に残ったニスやインキが堆積してしまうことを防止する制御装置とを備えたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記制御装置は、前記供給胴に最初に接触するシート状物に転移されるニスまたはインキに粘度低下剤を供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御するものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記制御装置は、最後のシート状物に対してニスまたはインキを転移させてコーティングまたは印刷を行う以前で、液体供給手段による前記供給胴へのニスまたはインキの供給が終了した後に粘度低下剤を供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御するものである。
請求項4に係る発明は、シート状物の両面に対してニスまたはインキを転移させてコーティングまたは印刷を行う液体転移装置において、第1胴へニスまたはインキを供給する第1液体供給手段と、第1胴から転移されたニスまたはインキをシート状物の一方の面に転移させてコーティングまたは印刷を行う第2胴と、この第2胴に対向しシート状物を保持してシート状物の他方の面に対してニスまたはインキを転移させコーティングまたは印刷を行う第3胴と、この第3胴にニスまたはインキを供給する第2液体供給手段と、前記第1胴または第3胴の少なくとも一方にニスまたはインキの粘度を低下させる粘度低下剤を供給する粘度低下剤供給手段と、前記第2胴および第3胴によるシート状物の両面へのコーティングまたは両面印刷中に粘度低下剤を供給するように粘度低下剤供給手段を制御することにより、コーティング中または印刷中、前記第1胴上または前記第3胴上のニスまたはインキが全てシート状物に転移し切れずに前記第1胴または前記第3胴の周面に残ったニスやインキが堆積してしまうことを防止する制御装置を備えたものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記粘度低下剤供給手段は、前記第1胴に粘度低下剤を供給する第1粘度低下剤供給手段と、前記第3胴に粘度低下剤を供給する第2粘度低下剤供給手段とを備えたものである。
請求項6に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記制御装置は、粘度低下剤を所定の間隔をあけて供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御するものである。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記粘度低下剤供給手段による粘度低下剤の供給間隔を設定する供給間隔設定手段を設け、前記制御装置は、前記供給間隔設定手段により設定された供給間隔に基づいて前記粘度低下剤供給手段を制御するものである。
請求項8に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記粘度低下剤供給手段による粘度低下剤の供給開始タイミングを設定する供給開始タイミング設定手段を設け、前記制御装置は、前記供給開始タイミング設定手段より設定された供給開始タイミングに基づいて前記粘度低下剤供給手段を制御するものである。
請求項9に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記供給胴は切欠きを有し、前記制御装置は、本機位相検出手段により検出された位相に基づいて、粘度低下剤を前記供給胴の切欠きに供給しないように前記粘度低下剤供給手段を制御するものである。
本発明によれば、仮に、コーティング中または印刷中に液体供給手段から供給胴の表面に供給されたニスまたはインキの粘度が時間が経過するにしたがって高くなるようなことがあっても、粘度低下剤によってこれらの粘度を低下させることができるとともに、粘度低下剤によって、コーティング中または印刷中、供給胴上または当該供給胴に対接する胴上のニスまたはインキが全てシート状物に転移し切れずに供給胴または当該供給胴に対接する胴の周面に残ったニスやインキが堆積してしまうことを防止することができる。このため、供給胴または当該供給胴に対接する胴にシート状物やウェブが貼り付くようなことがないから、シート状物またはウェブを供給胴または当該供給胴に対接する胴から剥がすための作業が不要になり、作業者の作業負担を軽減することができ生産性も向上させることができる。また、シート状物の両面をコーティングをする場合やシート状物の両面を印刷する場合に、供給胴にシート状物のくわえ側端部が引っ張り上げられるように接着することにより起因する、シート状物の裏面に転移したニスやインキにむらが発生するようなことがないから、コーティングまたは印刷の品質を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、供給胴にニスまたはインキの供給を開始した直後においては、供給胴に供給されるニスの量が不足して乾燥しやすくなっているが、供給胴に最初に接触するシート状物またはウェブに転移されるニスまたはインキに粘度低下剤を供給することにより、ニスまたはインキが乾燥することなく供給胴に供給される。
請求項3に係る発明によれば、最後のシート状物に対してニスまたはインキを転移させてコーティングまたは印刷を行う以前で、供給手段による供給胴へのニスまたはインキの供給が終了した後に粘度低下剤を供給するようにしたことにより、ニスまたはインキが粘度低下剤によって粘度が低下した状態で、いわゆる刷り減らし用の紙に転移させることができるため供給胴の周面にニスが残ることなく洗浄される。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る液体転移装置が適用された枚葉輪転印刷機の全体を示す側面図、図2は同じく要部の側面図、図3は同じく上ゴム胴の着脱装置を説明するための要部の側面図、図4は同じくローラの配列図であって、コーティング開始状態を示し、図5は同じくローラの配列図であって、コーティング終了時を示し、図6は図2におけるVI矢視図である。
図7は本発明に係る液体転移装置の構成を示すブロック図、図8は同じく一連のコーティング動作を説明するためのフローチャート、図9は同じくコーティング前の上スプレーの動作を説明するためのフローチャート、図10は同じくコーティング前の下スプレーの動作を説明するためのフローチャート、図11は同じく胴入れの動作を説明するためのフローチャート、図12は同じくコーティング中の上スプレーの動作を説明するためのフローチャート、図13は同じくコーティング中の下スプレーの動作を説明するためのフローチャート、図14は同じくコーティング後の上スプレーの動作を説明するためのフローチャート、図15は同じくコーティング後の下スプレーの動作を説明するためのフローチャート、図16は同じく胴抜きの動作を説明するためのフローチャートである。
〔枚葉輪転印刷機〕
図1において、全体を符号1で示す枚葉輪転印刷機は、シート状物としての紙を供給する供給部としての給紙部2と、給紙された紙を印刷する液体転移装置としての印刷部3と、印刷された紙の表裏面にニスをコーテイングする液体転写部であり液体転移装置としてのコーティングユニット4と、コーティングされた紙が排出される排出部としての排紙部5とによって構成されている。印刷部3は、4つの第1ないし第4の表面印刷ユニット6Aないし6Dと、4つの第1ないし第4の裏面印刷ユニット7Aないし7Dとから構成されている。
4つの表面印刷ユニット6Aないし6Dには、それぞれ周面に紙を保持するシート状物保持装置としてのくわえ爪装置が設けられた搬送胴としての圧胴10aと、この圧胴10aの上部において対接する供給胴であり印刷胴としてのゴム胴11aと、このゴム胴11aの上部において対接する版胴12aと、この版胴12aにインキを供給するインキ供給部13aとが備えられている。なお、圧胴10aは版胴12aの直径の2倍の直径を有する倍径の圧胴である。
4つの裏面印刷ユニット7Aないし7Dには、それぞれ周面に紙を保持するシート状物保持装置としてのくわえ爪装置が設けられた搬送胴としての圧胴10bと、この圧胴10bの下部において対接する供給胴であり印刷胴としてのゴム胴11bと、このゴム胴11bの下部において対接する版胴12bと、この版胴12bにインキを供給するインキ供給部13bとが備えられている。なお、圧胴10bは版胴12bの直径の2倍の直径を有する倍径の圧胴である。
このような構成において、給紙部2からフィーダボード15に給紙された紙の先端は、スイング装置16にくわえられて渡し胴17の爪にくわえ替えられ、次に第1の表面印刷ユニット6Aの圧胴10aの爪にくわえ替えられ、圧胴10aとゴム胴11aとの対向点(ニップ点)を通過するときに表面に1色目が印刷される。次いで、表面に1色目が印刷された紙は、第1の裏面印刷ユニット7Aの圧胴10bにくわえ替えられ、圧胴10bとゴム胴11bとの対接点を通過するときに裏面に1色目が印刷される。
続いて、第2ないし第4の表面印刷ユニット6Bないし6Dおよび第2ないし第4の裏面印刷ユニット7Bないし7Dによって、表裏面に各色の印刷が順次施された紙は、後述するようにコーティングユニット4によって表裏面にニスがコーティングされる。コーティングされた紙は、排紙ユニット5の排紙チェーン19の排紙爪(図示せず)にくわえ替えられ、排紙チェーン19によって搬送された後、排出パイルとしての排紙パイル20上に落下し積載される。
〔コーティングユニット〕
次に、図2を用いてコーティングユニット4について説明する。同図において、21は第1胴としての上版胴であって、周面の一部に軸線方向に延在する切欠き21aが設けられている。22は上版胴21へニスを供給する第1液体供給手段としてのニス供給装置であって、上版胴21に対接するアニロックスローラ23と、このアニロックスローラ23にニスを供給するチャンバーコータ24とからなる。25は上版胴21に対接し、かつ供給胴であり後述する第3胴としてのゴム圧胴26に対向する供給胴でありニス供給胴として機能する第2胴としての上ゴム胴であって、周面の一部に軸線方向に延在する切欠き25aが設けられている。
ゴム圧胴26の周面の円周方向を2等分する位置には、軸線方向に延在する切欠き26a,26aが設けられており、この切欠き26aには紙をくわえて搬送するシート状物保持手段としての爪と爪台とからなるくわえ爪装置27が設けられている。28はゴム圧胴26に対接する第4胴としての下版胴であって、周面の一部に軸線方向に延在する切欠き28aが設けられている。29は下版胴28へニスを供給する第2液体供給手段としてのニス供給装置であって、下版胴28に対接するアニロックスローラ30と、このアニロックスローラ30にニスを供給するチャンバーコータ31とからなる。
ゴム圧胴26は印刷部3のシート状物搬送方向最下流側の搬送胴としての第4の裏面印刷ユニット7Dの圧胴10bと対向している。上ゴム胴25とゴム圧胴26とは、第4の裏面印刷ユニット7Dの圧胴10bとゴム圧胴26とが対向する対向位置に対して紙搬送方向の下流側において対向している。また、下版胴28とゴム圧胴26とは、第4の裏面印刷ユニット7Dの圧胴10bとゴム圧胴26とが対向する対向位置に対して紙搬送方向の上流側において対向している。
したがって、チャンバーコータ24からアニロックスローラ23に供給されたニスは、上版胴21を介して上ゴム胴25に転移され、この上ゴム胴25とゴム圧胴26とが対向する対向点を通過する印刷された紙の一方の面としての表面にコーティングを行う。この上ゴム胴25とゴム圧胴26との対向位置を紙が通過するときに、上ゴム胴25の印圧によって、下版胴28からゴム圧胴26の周面に転移されたニスが、印刷された紙の他方の面としての裏面をコーティングする。
〔ゴム胴着脱手段〕
次に、図3を用いて上ゴム胴25の胴入れ、胴抜きを行う胴着脱手段および下版胴28の胴入れ、胴抜きを行う胴着脱手段について説明する。これら胴着脱手段は共に同じ構造であるため、ここでは上ゴム胴25の胴入れ、胴抜きを行う上ゴム胴着脱手段33Aについてのみ詳細に説明し、下版胴28の胴入れ、胴抜きを行う下版胴着脱手段33B(図7参照)については必要に応じて概略を説明する。
ゴム圧胴26と上版胴21との両端軸は、フレーム35に図示をしない軸受を介して回転自在に軸支されている。上ゴム胴25の両端軸25bは、左右のフレーム35に嵌着された偏心軸受36に回転自在に軸支されている。ゴム圧胴26の端軸に近接して片側のフレーム35から外方へ突設されたスタッド37には、ブラケット38が支持されており、このブラケット38には、駆動装置としてのステッピングモータ39が駆動ロッド40を直立させた状態で取り付けられている。
ステッピングモータ39を駆動させてナット39aを回転させることにより、このナット39aにねじ部を螺合させた駆動ロッド40が上下に進退するように構成されている。駆動ロッド40の上方に位置して左右のフレーム35に両端部を軸支されたレバー軸41の突出部には、正面視をL字状に形成された連結レバー42が軸着されている。
前記偏心軸受36は、フレーム35の軸受孔に嵌着されたハウジングに、針状ころを介してハウジングと嵌合する外輪と、これに円錐ころを介して回転自在に嵌合された内輪(いずれも図示せず)とで形成されている。このような偏心軸受36の外輪に固定された軸受レバー43と前記連結レバー42とはロッド44で連結されており、前記ステッピングモータ39の駆動により駆動ロッド40を進退させ、連結レバー42とロッド44および軸受レバー43を経て偏心軸受36が回動するように構成されている。
偏心軸受36を構成する内輪内周面の軸芯と、偏心軸受36の外輪外周面の軸芯とは、互いに所定の寸法だけ偏心させてある。したがって、上ゴム胴25の胴入れ状態から、ステッピングモータ39のロッド40を後退させることにより、内輪内周面の軸芯が外輪外周面の軸心を中心として移動する。この結果、上ゴム胴25がゴム圧胴26および上版胴21から離反して、これら両胴との間に隙間が形成され胴抜きが行われる。
一方、下版胴28の偏心軸受にも、ステッピングモータ(いずれも図示せず)の駆動により、この偏心軸受を回動させる同じ機構が備えられている。したがって、下版胴28においても、ステッピングモータを回転させ偏心軸受を回動させることにより、下版胴28がゴム圧胴26から離反して、ゴム圧胴26との間に隙間が形成され胴抜きが行われる。
〔アニロックスローラ着脱手段〕
次に、図4を用いて第1液体供給手段22を構成する上アニロックスローラ23の上版胴21に対する着または離脱を行う上アニロックスローラ着脱手段45Aと、第2液体供給手段29を構成する下アニロックスローラ30の下版胴28に対する着または離脱を行う下アニロックスローラ着脱手段45Bについて説明する。先ず、上アニロックスローラ着脱手段45Aについて説明する。
上アニロックスローラ23は、偏心軸受23aを介してフレーム35に回転自在に支持されており、この偏心軸受23aの外輪には軸受レバー48Aの基端部が固定されている。この軸受レバー48Aの揺動端部は、シリンダエンドをフレーム35に枢着されたエアーシリンダ46Aのロッド47Aに枢着されている。したがって、エアーシリンダ46Aのロッド47Aを進退させることにより、軸受レバー48Aを介して上アニロックスローラ23が上版胴21に対して着または離脱する。
次に、下アニロックスローラ着脱手段45Bについて説明する。下アニロックスローラ30は偏心軸受30aを介してフレーム35に回転自在に支持されており、この偏心軸受30aの外輪には軸受レバー48Bの基端部が固定されている。この軸受レバー48Bの揺動端部は、シリンダエンドをフレーム35に枢着されたエアーシリンダ46Bのロッド47Bに枢着されている。したがって、エアーシリンダ46Bのロッド47Bを進退させることにより、軸受レバー48Bを介して下アニロックスローラ30が下版胴28に対して着または離脱を行う。
図2において、49は上版胴21の周面に接離する洗浄ウェブを備えた従来から広く知られた洗浄装置である。この洗浄装置49は、後述する上スプレー52Aから上版胴21の周面に洗浄液が噴射され、洗浄ウェブが上版胴21の周面に接触することにより、上版胴21、上ゴム胴25、ゴム圧胴26および下版胴28の各周面に付着したニスや汚れが拭き取られる。
〔粘度低下剤供給手段〕
次に、図2および図5を用いて上版胴21の周面にニス粘度低下剤を供給する第1粘度低下剤供給手段50Aと、ゴム圧胴26の周面にニス粘度低下剤を供給する第2粘度低下剤供給手段50Bとについて説明する。これら両粘度低下剤供給手段50A,50Bは共に同じ構造を有しているので、ここでは第1粘度低下剤供給手段50Aについてのみ説明し、必要に応じて第2粘度低下剤供給手段50Bについても説明する。
第1粘度低下剤供給手段50Aは、図6に示すように上版胴21と互いの軸線方向が平
行となるように左右のフレーム35,35間に横架された配管51を備えており、この配
管51に複数の上スプレー52Aが上版胴21の軸線方向に全体にわたって対向するよう
に設けられている。これら上スプレー52Aより霧状のニス粘度低下剤として機能する水
53が選択的に上版胴21の周面に吹き付けられる。
第2粘度低下剤供給手段50Bは、ゴム圧胴26と互いの軸線方向が平行となるように左右のフレーム35,35間に横架された配管を備えており、この配管に複数の下スプレー52Bがゴム圧胴26の軸線方向に全体にわたって対向するように設けられている。これら下スプレー52Bより霧状のニス粘度低下剤として機能する水53がゴム圧胴26の周面に吹き付けられる。
〔本発明の構成〕
次に、図7を用いて本発明の電気的構成について説明する。本実施例による液体転移装置は、上述した上ゴム胴着脱手段33A、下版胴着脱手段33B、上アニロックスローラ着脱手段45A、および下アニロックスローラ着脱手段45Bに加えて、センサ55、コーティング開始スイッチ56、本機位相検出手段(ロータリーエンコーダ)57、上スプレー回数設定手段58、上スプレー間隔設定手段59、上スプレー開始枚数設定手段60、下スプレー回数設定手段61、下スプレー間隔設定手段62、下スプレー開始枚数設定手段63、コーティング前スプレー回数設定手段64、コーティング後スプレー回数設定手段65、タイマー66、上スプレー用電磁弁67A、下スプレー用電磁弁67B、コーティング枚数設定手段68、刷り減らし枚数設定手段69、カウンタ70、および上述した各エレメントが接続された制御装置71を備える。
センサ55(シート供給検出手段)は、給紙部2から紙がフィーダボード15上に給紙されたことを検知する。コーティング開始スイッチ56は、コーティングユニット4によるコーティング開始を指示する。本機位相検出手段57は、印刷機の位相を検出する。上スプレー回数設定手段58(供給回数設定手段)には、コーティング中/印刷中に上スプレー52Aによるスプレー回数が設定される。上スプレー回数設定手段58は、上スプレー52Aから供給されるニス粘度低下剤53の供給量が設定される供給量設定手段として機能する。上スプレー間隔設定手段59(供給間隔設定手段)には、コーティング中/印刷中に上スプレー52Aによるスプレーの間隔が設定される。上スプレー開始枚数設定手段60(供給開始タイミング設定手段)には、コーティング中/印刷中に上スプレー52Aにより噴射を開始するタイミングがシートのコーティングまたは印刷枚数を用いて設定される。
下スプレー回数設定手段61(供給回数設定手段)には、コーティング中/印刷中に下スプレー52Bによるスプレー回数が設定される。下スプレー回数設定手段61は、下スプレー52Bから供給されるニス粘度低下剤53の供給量が設定される供給量設定手段として機能する。下スプレー間隔設定手段62(供給間隔設定手段)には、コーティング中/印刷中に下スプレー52Bによるスプレーの間隔が設定される。上スプレー開始枚数設定手段63(供給開始タイミング設定手段)には、コーティング中/印刷中に下スプレー52Bにより噴射を開始するタイミングがシートのコーティングまたは印刷枚数を用いて設定される。
コーティング前スプレー回数設定手段64(事前供給量設定手段)には、コーティングする以前における上スプレー52Aおよび下スプレー52Bによるスプレー回数、すなわち上スプレー52Aおよび下スプレー52Bから供給されるニス粘度低下剤53の供給量が設定される。コーティング後スプレー回数設定手段65(事後供給量設定手段)には、コーティング後における上スプレー52Aおよび下スプレー52Bによるスプレー回数、すなわち上スプレー52Aおよび下スプレー52Bから供給されるニス粘度低下剤53の供給量が設定される。
タイマー66は、上スプレー間隔設定手段59および下スプレー間隔設定手段62によって設定された間隔を計時するタイマーである。上スプレー用電磁弁67A(粘度低下剤供給手段)は、上スプレー52Aにエアを供給するときに開く。下スプレー用電磁弁67B(粘度低下剤供給手段)は、下スプレー52Bにエアを供給するときに開く。コーティング枚数設定手段68(転写枚数設定手段)には、コーティングユニット4によってコーティングする枚数が設定される。刷り減らし枚数設定手段69には、供給胴へのニスの供給を断った後に、この供給胴に残ったニスを紙に転写させることにより刷り減らすための刷り減らし枚数が設定される。カウンター70は、コーティングユニット4によってコーティングされた紙の枚数を計測する。なお、カウンター70は、給紙部2より供給された紙の枚数を計測するようにしてもよい。
制御装置71は、コーティング前スプレー回数設定手段64に設定されたスプレーの噴射回数に上スプレー52Aおよび下スプレー52Bによる噴射回数が達するまで、上スプレー用電磁弁67Aおよび下スプレー用電磁弁67Bを開閉動作を制御する。これにより、上スプレー52Aおよび下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の吹き付けと吹き付け停止が行われる。制御装置71は、コーティング後スプレー回数設定手段65に設定されたスプレーの噴射回数に上スプレー52Aおよび下スプレー52Bによる噴射回数が達するまで、上スプレー用電磁弁67Aおよび下スプレー用電磁弁67Bの開閉動作を制御する。これにより、上スプレー52Aおよび下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の吹き付けと吹き付け停止が行われる。
制御装置71は、上スプレー52Aによって上版胴21の周面にニス粘度低下剤53を吹き付け中に、本機位相検出手段57の出力に基づいて上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aからの洗浄液吹き付け範囲に含まれることを検出すると、上スプレー用電磁弁67Aを閉じ、上スプレー52Aからのニス粘度低下剤53の吹き付けを停止する。同様に、制御装置71は、下スプレー52Bによってゴム圧胴26の周面にニス粘度低下剤53を吹き付け中に、ロータリエンコーダ57の出力に基づいてゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bからの洗浄液吹き付け範囲に含まれることを検出すると、下スプレー用電磁弁67Bを閉じ、下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の吹き付けを停止する。
制御装置71は、カウンター61がコーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数をカウンター61が計数したときにコーティング動作を停止、すなわち給紙部2の給紙動作を停止する。制御装置71は、上ゴム胴25が胴入れされるときに、本機位相検出手段57によって検出された上ゴム胴25の位相に基づき、上ゴム胴25の切欠き25aと上版胴21の切欠き21aとが対向したときに上版胴21に対して上ゴム胴25の胴入れをおこなう。次に、上ゴム胴25の切欠き25aとゴム圧胴26の切欠き26aとが対向したときに、ゴム圧胴26に対して上ゴム胴25の胴入れを行う。
制御装置71は、下版胴28を胴入れさせるときに、本機位相検出手段57によって検出された下版胴28の位相に基づき、下版胴28の切欠き28aとゴム圧胴26の切欠き26aとが対向したときに、ゴム圧胴26に対して下版胴28の胴入れを行う。
制御装置71は、上ゴム胴25が胴抜きされるときに、本機位相検出手段57によって検出された上ゴム胴25の位相に基づき、上ゴム胴25の切欠き25aと上版胴21の切欠き21aとが対向したときに上版胴21に対して上ゴム胴25の胴抜きを行う。次に、上ゴム胴25の切欠き25aとゴム圧胴26の切欠き26aとが対向したときに、ゴム圧胴26に対して上ゴム胴25の胴抜きを行う。
また、制御装置71は、下版胴28が胴抜きされるときに、本機位相検出手段57によって検出された下版胴28の位相に基づき、下版胴28の切欠き28aとゴム圧胴26の切欠き26aとが対向したときに、ゴム圧胴26に対して下版胴28の胴抜きを行う。
制御装置71は、コーティング中に上スプレー開始枚数設定手段60によって設定された枚数がカウンター70によって計測されたとき、上スプレー用電磁弁67Aを開き上スプレー52Aからのニス粘度低下剤53の吹き付けを開始する。同様に、制御装置71は、コーティング中に下スプレー開始枚数設定手段63によって設定された枚数がカウンター70によって計測されたとき、下スプレー用電磁弁67Bを開き下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の吹き付けを開始する。
制御装置71は、コーティング中に上スプレー52Aからのニス粘度低下剤53の吹き付け後の経過時間をタイマー66によって計測し、上スプレー間隔設定手段59によって設定された時間に達したときに、上スプレー52Aからのニス粘度低下剤53の吹き付けを開始する。同様に、制御装置71は、コーティング中に下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の吹き付け後の経過時間をタイマー66によって計測し、下スプレー間隔設定手段62によって設定された時間に達したときに、下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の吹き付けを開始する。
〔コーティング動作〕
次に、図8〜図16を用いて、このように構成されたコーティング装置によるコーティング動作について説明する。先ず、図8〜図11を用いて、コーティング前の準備動作について説明する。
コーティング開始スイッチ56が操作すると、給紙部2による給紙が開始されて紙がフィーダーボード15上へ送り出される(図8のステップS1)。
〔上スプレー制御(コーティング前)〕
次に、制御装置71は、第1粘度低下剤供給手段50Aの上スプレー52Aを作動させる(ステップS2)。ステップS2の詳細を図9に示す。まず、フィーダーボード15上の紙の有無を検出するセンサー55がONしていない場合、すなわち紙がフィーダーボード15上の所定位置まで到達していない場合は到達するまで待ち合わせる(ステップS3:NO)。一方、センサー55がONしている場合(ステップS3:YES)、すなわち紙がフィーダーボード15上の所定位置まで到達し、センサー55がこの紙を検出した場合、上スプレー52Aによる噴射回数「i」がi=0に設定される(ステップS4)。
次に、「i」がスプレー回数設定手段58によって設定された設定値「i0」でない場合(ステップS5:NO)、「i」に「1」が加算される(ステップS6)。次に、本機位相検出手段57により検出された位相が上スプレー噴射開始位相でない場合(ステップS7:NO)、すなわち上スプレー52Aからの噴射範囲に上版胴21の切欠き21aが含まれる場合、切欠き21aの位相が噴射範囲外となるまで待ち合わせる。
次に、本機位相検出手段57によって検出された位相が上スプレー噴射開始位相である場合(ステップS7:YES)、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aからの噴射範囲を通過して上スプレー52Aからの噴射範囲に上版胴21の有効面が含まれるようになると、上スプレー用電磁弁67AがONされる。これにより、上スプレー52Aから上版胴21の周面全体にわたって霧状のニス粘度低下剤53が均一に吹き付けられる。次に、上スプレー噴射停止位相でない場合(ステップS9:NO)、すなわち上スプレー52Aの噴射範囲に上版胴21の切欠き21aが含まれない場合、噴射動作を継続する。
次に、上スプレー噴射停止位相である場合(ステップS9:YES)、すなわち上スプレー52Aの噴射範囲に上版胴21の切欠き21aの位相が含まれるようになると、上スプレー用電磁弁67AがOFFされる(ステップS10)。これにより、上スプレー52Aによる噴射が停止し、ステップS5に戻る。i=i0でない場合(ステップS5:NO)、上述したステップS5〜S10の動作が繰り返される。一方、i=i0である場合(ステップS5:YES)、上スプレー52Aからのニス粘度低下剤53の供給が終了する。これにより、上スプレー52Aから上版胴21の切欠き21a内にニス粘度低下剤53が吹き付けられることはない。
〔下スプレー制御(コーティング前)〕
図8に戻って、第1粘度低下剤供給手段50Aの上スプレー52Aの作動と同時に、制御装置71は第2粘度低下剤供給手段50Bの下スプレー52Bの作動を行う(ステップS11)。ステップS11の詳細を図10に示す。ます、フィーダーボード15上の紙の有無を検出するセンサー55がONしていない場合、すなわち紙がフィーダーボード15上の所定位置まで到達していない場合は到達するまで待ち合わせる(ステップS12)。一方、センサー55がONしている場合(ステップS12:YES)、すなわち紙がフィーダーボード15上の所定位置まで到達し、センサー55がこの紙を検出した場合、下スプレー52Bによる噴射回数「i」がi=0に設定される(ステップS13)。
次に、「i」が上スプレー回数設定手段58によって設定された設定値「i0」でない場合(ステップS14:NO)、「i」に「1」が加算される。次に、本機位相検出手段57により検出された位相が下スプレー噴射開始位相でない場合(ステップS16:NO)、すなわち下スプレー52Bからの噴射範囲にゴム圧胴26の切欠き26aが含まれる場合、切欠き26aの位相が噴射範囲外となるまで待ち合わせる。
次に、本機位相検出手段57によって検出された位相が下スプレー噴射開始位相である場合(ステップS16:YES)、すなわちゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bからの噴射範囲を通過して下プレー52Bからの噴射範囲にゴム圧胴26の有効面が含まれるようになると、下スプレー用電磁弁67BがONされる(ステップS17)
吹き付けられる。次に、下スプレー噴射停止位相でない場合(ステップS18:NO)、すなわち下スプレー52Bの噴射範囲にゴム圧胴26の切欠き26aが含まれない場合、噴射動作を継続する。
次に、下スプレー噴射停止位相である場合(ステップS19:YES)、すなわち下スプレー52Bの噴射範囲にゴム圧胴26の切欠き26aの位相が含まれるようになると、下スプレー用電磁弁67BがOFFされる(ステップS19)。これにより、下スプレー52Bによる噴射が停止し、ステップS14に戻る。i=i0でない場合(ステップS14:NO)、ステップS14〜S19の動作が繰り返される。一方、i=i0である場合(ステップS14:YES)、下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の供給が終了する。これにより、下スプレー52Bからゴム圧胴26の切欠き26a内にニス粘度低下剤53が吹き付けられることはない。
〔胴入れ〕
図8に戻って、ステップS2、S11の処理を終了すると、制御装置71は胴入れを行う(ステップS20)。ステップ20の詳細を図11に示す。まず、下アニロックスローラ30が下版胴28に対して着位相でない場合(ステップS21:NO)、すなわち下アニロックスローラ30が下版胴28の切欠き28aに対向していない場合、対向するまで待ち合わせる。一方、下アニロックスローラ30が着位相である場合(ステップS21:YES)、すなわち下アニロックスローラ30が下版胴28の切欠き28aに対向している場合、下アニロックスローラ着脱手段45BがONとなる(ステップS22)。これにより、下版胴28に下アニロックスローラ30が接触する。
次に、下版胴28がゴム圧胴26に対して胴入れ位相でない場合(ステップS23:NO)、すなわち下版胴28の切欠き28aとゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向していない場合、対向するまで待ち合わせる。一方、下版胴28がゴム圧胴26に対して胴入れ位相である場合(ステップS23:YES)、すなわち下版胴28の切欠き28aとゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向している場合、下版胴着脱手段33Bが作動する(ステップS24)。これにより、下版胴28がゴム圧胴26に接触して胴入れが行われる。
次に、上アニロックスローラ23が上版胴21に対して着位相でない場合(ステップS25:NO)、すなわち上アニロックスローラ23が上版胴21の切欠き21aに対向していない場合、対向するまで待ち合わせる。一方、上アニロックスローラ23が上版胴21に対して着位相である場合(ステップS25:YES)、すなわち上アニロックスローラ23が上版胴21の切欠き23aに対向している場合、上アニロックスローラ着脱手段45AがONとなる(ステップS26)。これにより、上版胴21に上アニロックスローラ23が接触する。
次に、上ゴム胴25が上版胴21およびゴム圧胴26に対して胴入れ位相でない場合(ステップS27:NO)、すなわち上ゴム胴25の切欠き25aと上版胴21の切欠き21aおよびゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向していない場合、対向するまで待ち合わせる。一方、上ゴム胴25が上版胴21およびゴム圧胴26に対して胴入れ位相である場合(ステップS27:YES)、すなわち上ゴム胴25の切欠き25aと上版胴21の切欠き21aとが互いに対向し、その後上ゴム胴25の切欠き25aとゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向している場合、上ゴム胴着脱手段33Aが作動する(ステップS28)。これにより、上ゴム胴25が上版胴21に胴入れし、次いで上ゴム胴25をゴム圧胴26に対して胴入れする。この結果、上ゴム胴25が上版胴21に接触するとともに紙をゴム圧胴26に押圧する。
この第1液体供給装置22から上版胴21にニスの供給を開始した直後においては、上アニロックスローラ23から上版胴21に供給されるニスの量が不足して乾燥しやすくなっているが、上記したステップ5からステップ10において、上スプレー52Aによって上版胴21の周面に供給されるニス粘度低下剤53によってこの上版胴21の周面上のニスの粘度増加や乾燥が防止される。したがって、上版胴21に対して胴入れしている上ゴム胴25の周面にもニスの粘度が増加したり乾燥したりすることがない。
また、上記したステップ14からステップ19において、下スプレー52Bによってゴム圧胴26の周面に供給されるニス粘度低下剤53が、ゴム圧胴26に対して胴入れしている下版胴28に転移する。このため、上記した上ゴム胴25と同様に、第2液体供給装置29から下版胴28にニスの供給を開始した直後においては、下アニロックスローラ30から下版胴28に供給されるニスの量が不足して乾燥しやすくなっているが、下版胴28に転移したニス粘度低下剤53によってこの下版胴28の周面上のニスの粘度増加や乾燥が防止される。したがって、この下版胴28が着しているゴム圧胴26の周面にもニスの粘度が増加したり乾燥したりすることない。
また、ステップ1において給紙が開始されてから、コーティングユニット4によってコーティングされる直前にステップ20において胴入れされる。この胴入れ時には、上記したように上ゴム胴25の周面とゴム圧胴26の周面のニスが高粘度になったり乾燥することがないため、上ゴム胴25とゴム圧胴26との間を通過する紙がこれら両胴のいずれの周面に貼り付くことなくこの紙の両面がコーティングされる。
図8に戻って、制御装置71は、コーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数とカウンター70によって計測されたコーティング枚数とを比較する(ステップS29)。両者が異なる場合(ステップS29:NO)、制御装置71は、後述する上スプレー制御および下スプレー制御を実行する。
〔上スプレー制御(コーティング中)〕
制御装置71はコーティング中における第1粘度低下剤供給手段50Aの上スプレー52Aを制御する(ステップS30)。ステップS30の詳細を図12に示す。上スプレー開始枚数設定手段60によって設定された設定値に対して、カウンター70によって計数されたコーティング枚数が達していない場合(ステップS31:NO)、両者が等しくなるまで待ち合わせる。一方、上スプレー開始枚数設定手段60によって設定された設定値に対して、カウンター70によって計数されたコーティング枚数が達した場合(ステップS31:YES)、タイマー計時が開始される(ステップS32)。
次に、タイマー計時時間が上スプレー間隔設定手段59によって設定された設定時間t1に達していない場合(ステップS33:NO)、タイマー計時時間が設定時間t1に達するまで待ち合わせる。一方、タイマー計時時間が設定時間t1に達した場合(ステップS33:YES)、上スプレー52Aによる噴射回数「i」がi=0に設定される(ステップS34)。
次に、噴射回数「i」が上スプレー回数設定手段58によって設定された設定値「i1」でない場合(ステップS35:NO)、「i」に「1」が加算される(ステップS36)。次に、本機位相検出手段57により検出された位相が上スプレー噴射開始位相でないとき、すなわち上スプレー52Aからの噴射範囲に上版胴21の切欠き21aが含まれている場合(ステップS37:NO)、噴射範囲に切欠き21aが含まれなくなるまで待ち合わせる。
一方、本機位相検出手段57によって上スプレー噴射開始位相が検出された場合(ステップS37:YES)、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aからの噴射範囲を通過して上スプレー52Aの噴射範囲外になると、上スプレー用電磁弁67AがONとなる(ステップS38)。これにより、上スプレー52Aから上版胴21の周面全体にわたって均一に霧状のニス粘度低下剤53が吹き付けられる。次に、本機位相検出手段57による検出位相が上スプレー噴射停止位相でない場合、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aの噴射範囲外である場合(ステップS39:NO)、噴射動作を継続する。
一方、本機位相検出手段57によって上スプレー噴射停止位相が検出された場合、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aの噴射範囲内である場合、上スプレー用電磁弁67AがOFFとなる(ステップS40)。これにより、上スプレー52Aによるニス粘度低下剤53の噴射が停止し、ステップS35に戻る。i=i1でない場合(ステップS35:NO)、ステップS35からステップS40が繰り返される。一方、i=i1である場合(ステップS35:YES)、上スプレー52Aからのニス粘度低下剤53の供給動作を終了する。以上のように、上版胴21の切欠き21aに上スプレー52Aが対向するとニス粘度低下剤53の噴射動作を停止するため、上スプレー52Aから切欠き21a内にニス粘度低下剤53が吹き付けられることはない。
図8に戻って、コーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数に対してカウンター70によって計測されたコーティング枚数が異なる場合(ステップS29:NO)、すなわちコーティング動作中のときは、制御装置71はステップS30に示す上スプレー52Aの制御を繰り返す。すなわち、上スプレー52Aからの噴射動作は、上スプレー回数設定手段58によって設定された回数だけ行われる。その後、制御装置71は、上スプレー間隔設定手段59によって設定された間隔をおいて、カウンター70によって計測されたコーティング枚数が、コーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数に達するまで上スプレー52Aからの噴射動作を複数回繰り返し行う。
なお、本実施例においては、上スプレー52Aによる噴射の間隔を上スプレー間隔設定手段59によって設定するようにした。これに限定されず、上スプレー開始枚数設定手段60によって上スプレー開始枚数を複数値設定することにより、この複数の上スプレー開始枚数によって上スプレー52Aの噴射動作を所定間隔で行うようにしてもよい。その場合は、上スプレー間隔設定手段59は不要になる。
一方、コーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数と、カウンター70によって計測されたコーティング枚数が同じになった場合(ステップS29)、ステップS52に移行する。
〔下スプレー制御(コーティング中)〕
図8に示すように、コーティング中において、上スプレー制御(ステップS30)とほぼ同時に下スプレー制御が行われる。制御装置71は、コーティング中における第2粘度低下剤供給手段50Bの下スプレー52Bを制御する(ステップS41)。ステップS41の詳細を図13に示す。下スプレー開始枚数設定手段63によって設定された設定値に対して、カウンター70によって計数されたコーティング枚数が達していない場合(ステップS42:NO)、両者が等しくなるまで待ち合わせる。一方、下スプレー開始枚数設定手段63によって設定された設定値に対して、カウンター70によって計数されたコーティング枚数が達した場合(ステップS42:YES)、タイマー計時が開始される(ステップS43)。
次に、タイマー計時時間が下スプレー間隔設定手段62によって設定された設定時間t2に達していない場合(ステップS44:NO)、タイマー計時時間が設定時間t2に達するまで待ち合わせる。一方、タイマー計時時間が設定時間t2に達した場合(ステップS44:YES)、下スプレー52Bによる噴射回数「i」がi=0に設定される(ステップS45)。
次に、噴射回数「i」が下スプレー回数設定手段61によって設定された設定値「i2」でない場合(ステップS46:NO)、「i」に「1」が加算される(ステップS47)。次に、本機位相検出手段57により検出された位相が下スプレー噴射開始位相でないとき、すなわちゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bからの噴射範囲内である場合(ステップS48:NO)、噴射範囲外になるまで待ち合わせる。
一方、本機位相検出手段57によって下スプレー噴射開始位相が検出された場合(ステップS48:YES)、すなわちゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bからの噴射範囲を通過して下スプレー52Bの噴射範囲外になると、下スプレー用電磁弁67BがONとなる(ステップS49)。これにより、下スプレー52Bからゴム圧胴26の周面全体にわたって均一に霧状のニス粘度低下剤53が吹き付けられる。次に、本機位相検出手段57による検出位相が下スプレー噴射停止位相でない場合、すなわち下スプレー52Bの噴射範囲にゴム圧胴26の切欠き26aが含まれていない場合(ステップS50:NO)、噴射動作を継続する。
一方、本機位相検出手段57によって下スプレー噴射停止位相が検出された場合、すなわちゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bの噴射範囲内である場合、下スプレー用電磁弁67BがOFFとなる(ステップS51)。これにより、下スプレー52Bによるニス粘度低下剤53の噴射が停止し、ステップS46に戻る。i=i2でない場合(ステップS46:NO)、ステップS46からステップS51が繰り返される。一方、i=i2である場合(ステップS46:YES)、下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の供給動作を終了する。
以上のように、ゴム圧胴26の切欠き26aに下スプレー52Bが対向するとニス粘度低下剤53の噴射動作を停止するため、下スプレー52Bから切欠き26a内にニス粘度低下剤53が吹き付けられることはない。
図8に戻って、コーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数に対してカウンター70によって計測されたコーティング枚数が異なる場合(ステップS29:、すなわちコーティング動作中のときは、制御装置71はステップS41に示す下スプレー52Bの制御を繰り返す。すなわち、下スプレー52Bからの噴射動作は、下スプレー回数設定手段61によって設定された回数だけ行われる。その後、制御装置71は、下スプレー間隔設定手段62によって設定された間隔をおいて、カウンター70によって計測されたコーティング枚数が、コーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数に達するまで下スプレー52Bからの噴射動作を複数回繰り返し行う。
なお、本実施例においては、下スプレー52Bによる噴射の間隔を下スプレー間隔設定手段62によって設定するようにした。これに限定されず、下スプレー開始枚数設定手段63によって下スプレー開始枚数を複数値設定することにより、複数の下スプレー開始枚数によって下スプレー52Bの噴射動作を所定間隔で行うようにしてもよい。その場合は、下スプレー間隔設定手段62は不要になる。
一方、コーティング枚数設定手段68によって設定されたコーティング枚数と、カウンター70によって計測されたコーティング枚数が同じになった場合(ステップS29)、ステップS61に移行する。
上述したようにコーティング動作中にも、ニス粘度低下剤53が上版胴21およびゴム圧胴26の各周面に供給される。このため、時間の経過に伴ってコーティング動作中に上ゴム胴25および/またはゴム圧胴26の周面に転移したニスの粘度が高くなっても、ニス粘度低下剤53によってこれらの粘度を低下させることができる。また、ニス粘度低下剤53によって上ゴム胴25およびゴム圧胴26の周面にニスやインキが堆積することを防止することができる。このため、胴25,26の周面に紙が貼り付くことがなく、紙を胴25,26の周面から剥がすための作業が不要になり、作業者の負担軽減と生産性の向上を図ることができる。
また、紙のくわえ側端部が上ゴム胴25に引っ張り上げられることにより起因する、紙の裏面に転移したニスにむらが発生することがなく、コーティングの品質を向上させることができる。また、上版胴21とゴム圧胴26との各周面に、上スプレー52Aと下スプレー52Bとによって個々にニス粘度低下剤53を噴射するようにしたため、上版胴21とゴム圧胴26との各周面に供給されるニスの粘度を確実に低下させることができる。
〔上スプレー制御(コーティング後)〕
制御装置71は、コーティング後において第1粘度低下剤供給手段50Aの上スプレー52Aを制御する(ステップS52)。ステップS52の詳細を図14に示す。上アニロックスローラ着脱手段45AがOFFとなり(ステップS53)、上版胴21に対して上アニロックスローラ23が離脱する。次に、上スプレー52Aによる噴射回数「i」がi=0に設定される(ステップS54)。
次に、噴射回数「i」がコーティング後スプレー回数設定手段65によって設定された設定値「i3」でない場合(ステップS55:NO)、「i」に「1」が加算される(ステップS56)。次に、本機位相検出手段57により検出された位相が上スプレー噴射開始位相でない場合、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aの噴射範囲内である場合(ステップS57:NO)、噴射範囲外になるまで待ち合わせる。
一方、本機位相検出手段57の検出位相が上スプレー噴射開始位相である場合、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aの噴射範囲を通過して上スプレー52Aの噴射範囲外である場合、上スプレー用電磁弁67AがONになる(ステップS58)。これにより、上スプレー52Aから上版胴21の周面全体にわたって均一に霧状のニス粘度低下剤53が吹き付けられる。次に、本機位相検出手段57の検出位相が上スプレー噴射停止位相でない場合、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aの噴射範囲外である場合(ステップS59:NO)、噴射動作が継続する。
一方、本機位相検出手段57の検出位相が上スプレー噴射停止位相である場合、すなわち上版胴21の切欠き21aが上スプレー52Aの噴射範囲内になると、上スプレー用電磁弁67AがOFFとなる(ステップS60)。これにより、上スプレー52Aによる噴射動作が停止し、ステップS55に戻る。i=i3でない場合(ステップS55:NO)、ステップS55からステップS60を繰り返す。一方、i=i3である場合(ステップS55:YES)、上スプレー52Aからのニス粘度低下剤53の供給動作が終了する。
以上のように、上版胴21の切欠き21aに上スプレー52Aが対向するとニス粘度低下剤53の噴射動作を停止するため、上スプレー52Aから切欠き21a内にニス粘度低下剤53が吹き付けられることはない。
〔下スプレー制御(コーティング後)]
図8に示すように、コーティング後において、上スプレー制御(ステップS52)とほぼ同時に下スプレー制御が行われる。制御装置71は、コーティング後において第2粘度低下剤供給手段50Bの下スプレー52Bを制御する(ステップS61)。ステップS61の詳細を図15に示す。下アニロックスローラ着脱手段45BがOFFとなり(ステップS62)、下版胴28に対して下アニロックスローラ30が離脱する。次に、下スプレー52Bによる噴射回数「i」がi=0に設定される(ステップS63)。
次に、噴射回数「i」がコーティング後スプレー回数設定手段65によって設定された設定値「i3」でない場合(ステップS64:NO)、「i」に「1」が加算される(ステップS65)。次に、本機位相検出手段57により検出された位相が下スプレー噴射開始位相でない場合、すなわちゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bの噴射範囲内である場合(ステップS66:NO)、噴射範囲外になるまで待ち合わせる。
一方、本機位相検出手段57の検出位相が下スプレー噴射開始位相である場合、すなわちゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bの噴射範囲を通過して下スプレー52Bの噴射範囲外である場合、下スプレー用電磁弁67BがONになる(ステップS67)。これにより、下スプレー52Bからゴム圧胴26の周面全体にわたって均一に霧状のニス粘度低下剤53が吹き付けられる。次に、本機位相検出手段57の検出位相が上スプレー噴射停止位相でない場合、すなわちゴム圧胴26の切欠き21aが下スプレー52Bの噴射範囲外である場合(ステップS68:NO)、噴射動作が継続する。
一方、本機位相検出手段57の検出位相が上スプレー噴射停止位相である場合、すなわちゴム圧胴26の切欠き26aが下スプレー52Bの噴射範囲内になると、下プレー用電磁弁67BがOFFとなる(ステップS69)。これにより、下スプレー52Bによる噴射動作が停止し、ステップS64に戻る。i=i3でない場合(ステップS64:NO)、ステップS64からステップS69を繰り返す。一方、i=i3である場合(ステップS64:YES)、下スプレー52Bからのニス粘度低下剤53の供給動作が終了する。
以上のように、ゴム圧胴26の切欠き26aに下スプレー52Bが対向するとニス粘度低下剤53の噴射動作を停止するため、下スプレー52Bから切欠き26a内にニス粘度低下剤53が吹き付けられることはない。
図8に戻って、刷り減らし枚数設定手段69によって設定された設定値と、カウンター70によって計数された枚数とが一致しない場合(ステップS70:NO)、一致するまで待ち合わせる。一方、刷り減らし枚数設定手段69によって設定された設定値と、カウンター70によって計数された枚数とが一致する場合(ステップS70:YES)、制御装置71は給紙部2からの給紙を停止する(ステップS71)。
このように、刷り減らし用の紙がゴム圧胴26と上ゴム胴25とが対向する位置に搬送される前に、ニス供給後のゴム圧胴26および上ゴム胴25へニス粘度低下剤53を供給するようにしているため、ニス粘度低下剤53によって粘度が低下したニスが刷り減らし用の紙に転移する。このため、上版胴21、上ゴム胴25、ゴム圧胴26、下版胴28の各周面に付着したニスのほとんどを除去することができる。
〔胴抜き〕
図8に戻って、制御装置71は給紙停止後に胴抜きを行う(ステップS72)。ステップS72の詳細を図16に示す。まず、下版胴28がゴム圧胴26に対して胴抜き位相でない場合、すなわち下版胴28の切欠き28aとゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向していない場合(ステップS73:NO)、対向するまで待ち合わせる。一方、下版胴28がゴム圧胴26に対して胴抜き位相である場合、すなわち下版胴28の切欠き28aとゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向している場合、下版胴着脱手段33BがOFFとなり、下版胴28がゴム圧胴26に対して離反し胴抜きが行われる(ステップS74)。
次に、上ゴム胴25が上版胴21およびゴム圧胴26に対して胴抜き位相でない場合、すなわち上ゴム胴25の切欠き25aと上版胴21の切欠き21aおよびゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向していない場合(ステップS75:NO)、対向するまで待ち合わせる。一方、上ゴム胴25が上版胴21およびゴム圧胴26に対して胴抜き位相である場合、すなわち上ゴム胴25の切欠き25aとゴム圧胴26の切欠き26aとが互いに対向し、その後上ゴム胴25の切欠き25aと上版胴21の切欠き21aとが互いに対向する場合、上ゴム胴着脱手段33AがOFFとなる(ステップS76)。これにより、上ゴム胴25がゴム圧胴26に対して胴抜きされ、その後上ゴム胴25が上版胴21に対して胴抜きされる。
なお、本実施の形態においては、第2粘度低下剤供給手段50Bによってゴム圧胴26にニス粘度低下剤53を直接供給するようにしたが、下版胴28にニス粘度低下剤53を供給し、この下版胴28を介してニス粘度低下剤53を間接的に供給するようにしてもよい。また、本実施の形態においては、コーティング装置に適用した例を説明したが、紙にインキで印刷を行う印刷装置に適用してもよく、その場合、インキ供給手段としてチャンバーコータ24,31より粘度の比較的高いインキを供給するチャンバー式のインキ装置や従来から広く知られているインキつぼと多数のローラを有するインキ装置を使用してもよい。
また、ニスまたはインキを転移するものとしてシート状物の例を説明したがウェブでもよい。また、本実施の形態においては、ニス粘度低下剤53に水を使用したが、ニスの粘度を低下させるためのその他の液体でもよく、また液体ではなく粉末でもよい。また、本実施の形態においては、非常停止後、コーティングが行われるまでにニス粘度低下剤53を供給するようにしたが、コーティングを実施する以前に上ゴム25によって印圧をかけることなく紙をゴム圧胴26によって搬送する場合、紙をゴム圧胴26で搬送する以前、すなわち紙が上ゴム胴25およびゴム圧胴26に接触する以前にニス粘度低下剤53を供給するようにしてもよい。また、上版胴21とゴム圧胴26との各周面に、上スプレー52Aと下スプレー52Bとによって個々にニス粘度低下剤53を噴射するようにしたが、必要に応じて上版胴21とゴム圧胴26のいずれか一方にニス粘度低下剤53を供給するようにしてもよい。
本発明に係る液体転移装置が適用された枚葉輪転印刷機の全体を示す側面図である。 本発明に係る液体転移装置が適用された枚葉輪転印刷機の要部の側面図である。 本発明に係る液体転移装置において、上ゴム胴の着脱装置を説明するための要部の側面図である。 本発明に係る液体転移装置において、ローラの配列図であってコーティング開始状態を示す。 本発明に係る液体転移装置において、ローラの配列図であってコーティング終了時を示す。 図2におけるVI矢視図である。 本発明に係る液体転移装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る液体転移装置おいて、一連のコーティング動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、コーティング前の上スプレーの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、コーティング前の下スプレーの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、胴入れの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、コーティング中の上スプレーの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、コーティング中の下スプレーの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、コーティング後の上スプレーの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、コーティング後の下スプレーの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る液体転移装置おいて、胴抜きの動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…枚葉輪転印刷機、2…給紙部、4…コーティングユニット、21…上版胴(第1胴)、21a,26a,28a…切欠き、23…上アニロックスローラ、25…上ゴム胴(第2胴)、26…ゴム圧胴(第3胴)、27…爪(シート状物保持手段)、28…下版胴、30…下アニロックスローラ、33A…上ゴム胴着脱手段、33B…下版胴着脱手段、45A…上アニロックスローラ着脱手段、45B…下アニロックスローラ着脱手段、50A…第1粘度低下剤供給手段、50B…第2粘度低下剤供給手段、52A…上スプレー、52B…下スプレー、53…ニス粘度低下剤(水)、55…センサー、57…本機位相検出手段(ロータリエンコーダ)、58…コーティング前スプレー回数設定手段、59…非常時胴抜き後スプレー回数設定手段、60…コーティング枚数設定手段、61…カウンター、62…非常胴抜きスイッチ、63…異常検出手段、65A…上スプレー用電磁弁、65B…下スプレー用電磁弁、70…制御装置。

Claims (9)

  1. シート状物またはウェブに接触してこのシート状物またはウェブに対してニスまたはインキを転移する供給胴を備えた液体転移装置において、
    ニスまたはインキを供給する液体供給手段と、
    前記液体供給手段のニスまたはインキの供給方向下流側に設けられた前記供給胴または当該供給胴に対接する胴にニスまたはインキの粘度を低下させる粘度低下剤を供給する粘度低下剤供給手段と、
    コーティング中または印刷中に粘度低下剤を供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御することにより、コーティング中または印刷中、前記供給胴上または当該供給胴に対接する胴上のニスまたはインキが全てシート状物に転移し切れずに前記供給胴または当該供給胴に対接する胴の周面に残ったニスやインキが堆積してしまうことを防止する制御装置とを備えることを特徴とする液体転移装置。
  2. 前記制御装置は、前記供給胴に最初に接触するシート状物に転移されるニスまたはインキに粘度低下剤を供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御することを特徴とする請求項1記載の液体転移装置。
  3. 前記制御装置は、最後のシート状物に対してニスまたはインキを転移させてコーティングまたは印刷を行う以前で、液体供給手段による前記供給胴へのニスまたはインキの供給が終了した後に粘度低下剤を供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御することを特徴とする請求項1記載の液体転移装置。
  4. シート状物の両面に対してニスまたはインキを転移させてコーティングまたは印刷を行う液体転移装置において、
    第1胴へニスまたはインキを供給する第1液体供給手段と、
    第1胴から転移されたニスまたはインキをシート状物の一方の面に転移させてコーティングまたは印刷を行う第2胴と、
    この第2胴に対向しシート状物を保持してシート状物の他方の面に対してニスまたはインキを転移させコーティングまたは印刷を行う第3胴と、
    この第3胴にニスまたはインキを供給する第2液体供給手段と、
    前記第1胴または第3胴の少なくとも一方にニスまたはインキの粘度を低下させる粘度低下剤を供給する粘度低下剤供給手段と、
    前記第2胴および第3胴によるシート状物の両面へのコーティングまたは両面印刷中に粘度低下剤を供給するように粘度低下剤供給手段を制御することにより、コーティング中または印刷中、前記第1胴上または前記第3胴上のニスまたはインキが全てシート状物に転移し切れずに前記第1胴または前記第3胴の周面に残ったニスやインキが堆積してしまうことを防止する制御装置を備えたことを特徴とする液体転移装置。
  5. 前記粘度低下剤供給手段は、
    前記第1胴に粘度低下剤を供給する第1粘度低下剤供給手段と、
    前記第3胴に粘度低下剤を供給する第2粘度低下剤供給手段とを備えたことを特徴とする請求項4記載の液体転移装置。
  6. 前記制御装置は、粘度低下剤を所定の間隔をあけて供給するように前記粘度低下剤供給手段を制御することを特徴とする請求項1記載の液体転移装置。
  7. 前記粘度低下剤供給手段による粘度低下剤の供給間隔を設定する供給間隔設定手段を設け、
    前記制御装置は、前記供給間隔設定手段により設定された供給間隔に基づいて前記粘度低下剤供給手段を制御することを特徴とする請求項6記載の液体転移装置。
  8. 前記粘度低下剤供給手段による粘度低下剤の供給開始タイミングを設定する供給開始タイミング設定手段を設け、
    前記制御装置は、前記供給開始タイミング設定手段より設定された供給開始タイミングに基づいて前記粘度低下剤供給手段を制御することを特徴とする請求項1記載の液体転移装置。
  9. 前記供給胴は切欠きを有し、
    前記制御装置は、本機位相検出手段により検出された位相に基づいて、粘度低下剤を前記供給胴の切欠きに供給しないように前記粘度低下剤供給手段を制御することを特徴とする請求項1記載の液体転移装置。
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