JPH08117663A - ロールコーターの塗料供給装置 - Google Patents
ロールコーターの塗料供給装置Info
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- JPH08117663A JPH08117663A JP25701694A JP25701694A JPH08117663A JP H08117663 A JPH08117663 A JP H08117663A JP 25701694 A JP25701694 A JP 25701694A JP 25701694 A JP25701694 A JP 25701694A JP H08117663 A JPH08117663 A JP H08117663A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ロールコーターにおける鋼板コイルに形成する
塗膜の膜厚を一定にする。 【構成】塗料供給装置において、コーターパン3に、粘
度計7を設ける。粘度計7からの検出信号は、粘度制御
装置8に入力される。粘度制御装置8において、この検
出信号と予め入力されている目標粘度を比較する。この
比較結果に基づいて、熱交換器10を通す熱媒体の量を
制御する。
塗膜の膜厚を一定にする。 【構成】塗料供給装置において、コーターパン3に、粘
度計7を設ける。粘度計7からの検出信号は、粘度制御
装置8に入力される。粘度制御装置8において、この検
出信号と予め入力されている目標粘度を比較する。この
比較結果に基づいて、熱交換器10を通す熱媒体の量を
制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばカラー鋼板の
製造に用いられ、鋼板コイルに塗料を塗布するロールコ
ーターに塗料を供給するロールコーターの塗料供給装置
に関する。
製造に用いられ、鋼板コイルに塗料を塗布するロールコ
ーターに塗料を供給するロールコーターの塗料供給装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板コイルの塗装においては、高速塗
装、表裏同時塗装が可能で、かつ膜厚調節が容易なロー
ルコーター装置が用いられることが多い。この種のロー
ルコーターによって製造される鋼板、特にカラー鋼板
は、近年需要が高まっている。この需要の増大に伴い、
塗装色調が多様化するとともに、表面の美麗さに対する
要求も厳しくなってきている。このため、鋼板コイルに
形成される塗膜の膜厚も一定に調節されることが望まれ
ている。
装、表裏同時塗装が可能で、かつ膜厚調節が容易なロー
ルコーター装置が用いられることが多い。この種のロー
ルコーターによって製造される鋼板、特にカラー鋼板
は、近年需要が高まっている。この需要の増大に伴い、
塗装色調が多様化するとともに、表面の美麗さに対する
要求も厳しくなってきている。このため、鋼板コイルに
形成される塗膜の膜厚も一定に調節されることが望まれ
ている。
【0003】これらの点に鑑み、鋼板コイルに形成され
る塗膜の膜厚が一定となるように、特開平5−138098号
公報において、温度検出手段によって塗料の温度を検出
し、この温度と予め設定されている目標温度とを比較
し、その偏差に基づいて塗料を加熱、冷却するロールコ
ーターの塗料供給装置が開示されている。
る塗膜の膜厚が一定となるように、特開平5−138098号
公報において、温度検出手段によって塗料の温度を検出
し、この温度と予め設定されている目標温度とを比較
し、その偏差に基づいて塗料を加熱、冷却するロールコ
ーターの塗料供給装置が開示されている。
【0004】このロールコーターの塗料供給装置を図3
を用いて具体的に説明すると、循環タンク31に溜めら
れた塗料は、コーターパン32等の準備が完了した後、
循環ポンプ33によってコーターパン32に送られる。
コーターパン32における塗料の量がオーバーフローレ
ベルに達すると、オーバーフローした塗料は、戻り配管
34を介して循環タンク31に戻される。コーターパン
32に溜められている塗料は、アプリケーターロール3
5、ピックアップロール36、およびミータリングロー
ル37からなるロールコーターによって、バックアップ
ロール38に巻き回され、連続的に送られている鋼板コ
イル39に塗布される。鋼板コイル39に塗料を塗布す
る前におけるコーターパン32、循環配管40、戻り配
管34等の温度による入熱、抜熱、ロール間の摩擦によ
る入熱等による塗料の温度変化は、コーターパン塗料温
度計41によって検出される。制御装置42において
は、予め入力されている設定値43と、コーターパン塗
料温度計41、循環配管塗料温度計44、循環タンク塗
料温度計45など複数の温度検出手段から得た検出値と
の偏差を求め、この偏差に従い、塗料温度が設定温度と
なるように加熱・冷却装置46,47を制御すべく、制
御信号を出力する。その後、鋼板コイル39への塗料の
塗布を開始し、鋼板コイル39からの入熱、抜熱を循環
系から持ち出すことによる抜熱等も含めて上記同様の加
熱・冷却を行い、コーターパン32内の塗料の温度を所
要管理範囲内に制御するというものである。同公報によ
れば、かかる構成によって温度変化に起因する塗膜厚不
良はなくなったとされている。
を用いて具体的に説明すると、循環タンク31に溜めら
れた塗料は、コーターパン32等の準備が完了した後、
循環ポンプ33によってコーターパン32に送られる。
コーターパン32における塗料の量がオーバーフローレ
ベルに達すると、オーバーフローした塗料は、戻り配管
34を介して循環タンク31に戻される。コーターパン
32に溜められている塗料は、アプリケーターロール3
5、ピックアップロール36、およびミータリングロー
ル37からなるロールコーターによって、バックアップ
ロール38に巻き回され、連続的に送られている鋼板コ
イル39に塗布される。鋼板コイル39に塗料を塗布す
る前におけるコーターパン32、循環配管40、戻り配
管34等の温度による入熱、抜熱、ロール間の摩擦によ
る入熱等による塗料の温度変化は、コーターパン塗料温
度計41によって検出される。制御装置42において
は、予め入力されている設定値43と、コーターパン塗
料温度計41、循環配管塗料温度計44、循環タンク塗
料温度計45など複数の温度検出手段から得た検出値と
の偏差を求め、この偏差に従い、塗料温度が設定温度と
なるように加熱・冷却装置46,47を制御すべく、制
御信号を出力する。その後、鋼板コイル39への塗料の
塗布を開始し、鋼板コイル39からの入熱、抜熱を循環
系から持ち出すことによる抜熱等も含めて上記同様の加
熱・冷却を行い、コーターパン32内の塗料の温度を所
要管理範囲内に制御するというものである。同公報によ
れば、かかる構成によって温度変化に起因する塗膜厚不
良はなくなったとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際の操業に
おける塗料は、温度を一定に保持したとしても、塗布時
間の経過によって外部から新塗料の補充または溶剤の供
給によって、あるいは塗料中の溶剤の蒸発等によって粘
度の変動が発生する。
おける塗料は、温度を一定に保持したとしても、塗布時
間の経過によって外部から新塗料の補充または溶剤の供
給によって、あるいは塗料中の溶剤の蒸発等によって粘
度の変動が発生する。
【0006】鋼板コイルの塗膜厚不良は塗料の粘度に大
きく影響されるため、上記公報に開示されている装置の
ように塗料の温度を一定に保持した場合であっても、塗
料の粘度の変動に伴う鋼板コイルの塗膜厚不良は避けら
れないものであった。
きく影響されるため、上記公報に開示されている装置の
ように塗料の温度を一定に保持した場合であっても、塗
料の粘度の変動に伴う鋼板コイルの塗膜厚不良は避けら
れないものであった。
【0007】そこで、本発明の課題は、ロールコーター
に供給される塗料の粘度または溶剤による希釈率を調節
して、塗料の粘度の変化に起因する膜厚不良を防止し、
もってロールコーターにおける鋼板コイルに形成する塗
膜の膜厚を一定にすることにある。
に供給される塗料の粘度または溶剤による希釈率を調節
して、塗料の粘度の変化に起因する膜厚不良を防止し、
もってロールコーターにおける鋼板コイルに形成する塗
膜の膜厚を一定にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本第1発明は、塗料を循環タンクから熱変換器を経て
コーターパンに供給し、そのコーターパンから塗料をピ
ックアップして鋼板コイルに塗工し、コーターパン内の
塗料の一部を前記循環タンクへ返送して、塗料を循環し
ながら塗工するように構成したロールコーターへの塗料
供給装置において、前記コーターパン内の塗料の粘度を
検出する塗料粘度検出手段と、この塗料粘度検出手段か
らの粘度検出信号と、目標粘度とを比較し、この比較結
果に基づいた制御信号を出力する粘度制御手段と、この
粘度制御手段からの出力制御信号に基づいて、前記熱変
換器を通す熱媒体の温度調節を行い、塗料の粘度を目標
粘度に制御する温度制御手段と、を備えたことを特徴と
するものである。
の本第1発明は、塗料を循環タンクから熱変換器を経て
コーターパンに供給し、そのコーターパンから塗料をピ
ックアップして鋼板コイルに塗工し、コーターパン内の
塗料の一部を前記循環タンクへ返送して、塗料を循環し
ながら塗工するように構成したロールコーターへの塗料
供給装置において、前記コーターパン内の塗料の粘度を
検出する塗料粘度検出手段と、この塗料粘度検出手段か
らの粘度検出信号と、目標粘度とを比較し、この比較結
果に基づいた制御信号を出力する粘度制御手段と、この
粘度制御手段からの出力制御信号に基づいて、前記熱変
換器を通す熱媒体の温度調節を行い、塗料の粘度を目標
粘度に制御する温度制御手段と、を備えたことを特徴と
するものである。
【0009】第2発明は、塗料を循環タンクから熱変換
器を経てコーターパンに供給し、そのコーターパンから
塗料をピックアップして鋼板コイルに塗工し、コーター
パン内の塗料の一部を前記循環タンクへ返送して、塗料
を循環しながら塗工するように構成したロールコーター
への塗料供給装置において、前記循環タンク内へ塗料の
溶剤を供給する溶剤供給手段と、前記コーターパン内の
塗料の温度を検出する温度検出手段と、前記コーターパ
ン内の塗料の粘度を検出する粘度検出手段と、前記温度
検出手段からの温度検出信号、および前記粘度検出手段
からの粘度検出信号より、前記コーターパン内の塗料の
希釈率を算出し、この現希釈率と目標希釈率とを比較
し、その偏差に基づいて前記溶剤供給手段における前記
循環タンクへの溶剤供給量を制御する希釈率制御手段
と、前記温度検出信号と目標温度とを比較し、その偏差
に基づいて、前記熱変換器を通す熱媒体の温度調節を行
い、塗料の温度を目標温度に制御する温度制御手段と、
を備えたことを特徴とするものである。
器を経てコーターパンに供給し、そのコーターパンから
塗料をピックアップして鋼板コイルに塗工し、コーター
パン内の塗料の一部を前記循環タンクへ返送して、塗料
を循環しながら塗工するように構成したロールコーター
への塗料供給装置において、前記循環タンク内へ塗料の
溶剤を供給する溶剤供給手段と、前記コーターパン内の
塗料の温度を検出する温度検出手段と、前記コーターパ
ン内の塗料の粘度を検出する粘度検出手段と、前記温度
検出手段からの温度検出信号、および前記粘度検出手段
からの粘度検出信号より、前記コーターパン内の塗料の
希釈率を算出し、この現希釈率と目標希釈率とを比較
し、その偏差に基づいて前記溶剤供給手段における前記
循環タンクへの溶剤供給量を制御する希釈率制御手段
と、前記温度検出信号と目標温度とを比較し、その偏差
に基づいて、前記熱変換器を通す熱媒体の温度調節を行
い、塗料の温度を目標温度に制御する温度制御手段と、
を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】鋼板コイルに形成する塗膜の膜厚を一定とする
ためには、塗布される塗料の粘度を所要範囲内に保つこ
とが必要である。そこで、本第1発明においては、コー
ターパン内の塗料の粘度を検出し、目標粘度と比較し
て、その偏差に基づいた制御信号を出力する粘度制御手
段からの、出力制御信号に基づいて、前記熱変換器を通
す熱媒体の温度調節を行い、塗料の粘度を目標粘度に制
御する。その結果、塗料の粘度が調整され、鋼板コイル
に形成する塗膜厚を一定とすることができる。
ためには、塗布される塗料の粘度を所要範囲内に保つこ
とが必要である。そこで、本第1発明においては、コー
ターパン内の塗料の粘度を検出し、目標粘度と比較し
て、その偏差に基づいた制御信号を出力する粘度制御手
段からの、出力制御信号に基づいて、前記熱変換器を通
す熱媒体の温度調節を行い、塗料の粘度を目標粘度に制
御する。その結果、塗料の粘度が調整され、鋼板コイル
に形成する塗膜厚を一定とすることができる。
【0011】ここで、前記の公報記載技術では、温度が
目標温度となれば、粘度は目標粘度となることを前提と
していると考えられるが、実際は、溶剤の蒸発や、新塗
料の補充によって、温度を目標温度に制御しても、粘度
が目標温度とならないことが知見された。しかるに、本
発明に従って、粘度を検出して、目標粘度に制御するよ
うに構成することにより、塗膜厚を確実に制御できる。
また、粘度制御に際して、溶剤の添加量を制御すること
も考えられるものの、希釈側には制御できても、一旦、
希釈したならば、溶剤を蒸発させることは困難であるの
で、濃化側には制御できないので、塗料温度の制御によ
って、粘度制御を行うのが望ましい。
目標温度となれば、粘度は目標粘度となることを前提と
していると考えられるが、実際は、溶剤の蒸発や、新塗
料の補充によって、温度を目標温度に制御しても、粘度
が目標温度とならないことが知見された。しかるに、本
発明に従って、粘度を検出して、目標粘度に制御するよ
うに構成することにより、塗膜厚を確実に制御できる。
また、粘度制御に際して、溶剤の添加量を制御すること
も考えられるものの、希釈側には制御できても、一旦、
希釈したならば、溶剤を蒸発させることは困難であるの
で、濃化側には制御できないので、塗料温度の制御によ
って、粘度制御を行うのが望ましい。
【0012】また、第2発明においては、塗料に対し
て、溶剤を添加することを前提としている。
て、溶剤を添加することを前提としている。
【0013】この場合には、粘度信号のみで、塗料の温
度制御を行おうとしても、溶剤の希釈によって、粘度お
よび温度が変化するので、良好な制御系を構成できな
い。そこで、第2発明においては、前記コーターパン内
の塗料の希釈率を求める。
度制御を行おうとしても、溶剤の希釈によって、粘度お
よび温度が変化するので、良好な制御系を構成できな
い。そこで、第2発明においては、前記コーターパン内
の塗料の希釈率を求める。
【0014】ここで、温度および粘度のうち、たとえば
温度のみから希釈率を求めることが考えられる。しか
し、図4に示すように、同一温度、たとえばTであると
き、粘度の高低によって希釈率がPだけ変化してしまう
ことからも判るように、温度のみから正確な希釈率を求
めることはできない。
温度のみから希釈率を求めることが考えられる。しか
し、図4に示すように、同一温度、たとえばTであると
き、粘度の高低によって希釈率がPだけ変化してしまう
ことからも判るように、温度のみから正確な希釈率を求
めることはできない。
【0015】反対に、粘度のみから希釈率を求めること
を考えると、図5に示すように、同一粘度、たとえばS
としても、温度の高低によって希釈率がRだけ変化して
しまうため、やはり正確な希釈率を求めることができな
い。
を考えると、図5に示すように、同一粘度、たとえばS
としても、温度の高低によって希釈率がRだけ変化して
しまうため、やはり正確な希釈率を求めることができな
い。
【0016】したがって、希釈率を求める際には、温度
および粘度の両者を検出し、誤差を生じないようにして
希釈率を求めている。このようにして求められた希釈率
を、目標の希釈率とするように制御した上で、塗料の温
度制御を行うので、結果として、コーターパン内の塗料
粘度を良好に制御できる。その結果、塗布時の塗料の粘
度が安定し、鋼板コイルへの塗膜厚を一定とすることが
できる。
および粘度の両者を検出し、誤差を生じないようにして
希釈率を求めている。このようにして求められた希釈率
を、目標の希釈率とするように制御した上で、塗料の温
度制御を行うので、結果として、コーターパン内の塗料
粘度を良好に制御できる。その結果、塗布時の塗料の粘
度が安定し、鋼板コイルへの塗膜厚を一定とすることが
できる。
【0017】なお、目標希釈率となるように制御するに
あたって、希釈度合は一定とはならない。
あたって、希釈度合は一定とはならない。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
具体的に説明する。 <実施例1>図1は、本第1発明に係るロールコーター
の塗料供給装置の概要図である。図示しない調合タンク
より供給された塗料は、循環タンク1に溜められる。循
環タンク1に溜められている塗料は、循環ポンプ2によ
ってコーターパン3に供給され、コーターパン3内に溜
められる。コーターパン3内に溜められている塗料がオ
ーバーフローレベルに達すると、オーバーフローした塗
料は戻り配管4を通して循環タンク1に戻される循環系
が構成されている。
具体的に説明する。 <実施例1>図1は、本第1発明に係るロールコーター
の塗料供給装置の概要図である。図示しない調合タンク
より供給された塗料は、循環タンク1に溜められる。循
環タンク1に溜められている塗料は、循環ポンプ2によ
ってコーターパン3に供給され、コーターパン3内に溜
められる。コーターパン3内に溜められている塗料がオ
ーバーフローレベルに達すると、オーバーフローした塗
料は戻り配管4を通して循環タンク1に戻される循環系
が構成されている。
【0019】また、鋼板コイル5は、バックアップロー
ル6に巻き回され、連続的に搬送されている。なお、本
実施例においては、2ロール方式のロールコーターが採
用されており、コーターパン3内に溜められている塗料
は、ピックアップロール11、アプリケータロール12
からなるロールコーターを介して鋼板コイル5に塗布さ
れる。
ル6に巻き回され、連続的に搬送されている。なお、本
実施例においては、2ロール方式のロールコーターが採
用されており、コーターパン3内に溜められている塗料
は、ピックアップロール11、アプリケータロール12
からなるロールコーターを介して鋼板コイル5に塗布さ
れる。
【0020】かかる塗料供給装置の操業が進むにつれ、
前記の塗料温度変化要因によって、粘度が変化し、ある
いは塗料中の溶剤の蒸発等に起因してコーターパン3内
に溜められている塗料の粘度は変化するが、鋼板コイル
5に形成される塗膜の膜厚を一定とするためには、コー
ターパン内の塗料の粘度を所要範囲内に制御する必要が
ある。
前記の塗料温度変化要因によって、粘度が変化し、ある
いは塗料中の溶剤の蒸発等に起因してコーターパン3内
に溜められている塗料の粘度は変化するが、鋼板コイル
5に形成される塗膜の膜厚を一定とするためには、コー
ターパン内の塗料の粘度を所要範囲内に制御する必要が
ある。
【0021】そこで、本発明においては、コーターパン
3内に粘度計7を配設し、コーターパン3内における塗
料の粘度変化を検出する。この粘度計7からの検出信号
は粘度制御装置8に入力される。粘度制御装置8におい
ては、粘度計7からの検出信号と、予め入力されている
目標粘度9と比較し、両者の偏差が求めるられる。そし
て、この偏差信号は、熱媒体温度制御器8Aに与えら
れ、この熱媒体温度制御器8Aにおいて、現粘度が目標
粘度より低い場合、循環系内に設けられている熱交換器
10の調節媒体である冷水の流量調節弁13を開き、反
対に現粘度が目標粘度より高い場合には温水の流量調節
弁14を開いてコーターパン3内の塗料の粘度が目標粘
度となるように制御する。ここで、循環ポンプ2による
塗料の循環量が経時的に変化する場合には、流量計2A
からの流量信号に基づいて、熱交換器10を通す熱媒体
の流通量の制御も行うのが望ましい。
3内に粘度計7を配設し、コーターパン3内における塗
料の粘度変化を検出する。この粘度計7からの検出信号
は粘度制御装置8に入力される。粘度制御装置8におい
ては、粘度計7からの検出信号と、予め入力されている
目標粘度9と比較し、両者の偏差が求めるられる。そし
て、この偏差信号は、熱媒体温度制御器8Aに与えら
れ、この熱媒体温度制御器8Aにおいて、現粘度が目標
粘度より低い場合、循環系内に設けられている熱交換器
10の調節媒体である冷水の流量調節弁13を開き、反
対に現粘度が目標粘度より高い場合には温水の流量調節
弁14を開いてコーターパン3内の塗料の粘度が目標粘
度となるように制御する。ここで、循環ポンプ2による
塗料の循環量が経時的に変化する場合には、流量計2A
からの流量信号に基づいて、熱交換器10を通す熱媒体
の流通量の制御も行うのが望ましい。
【0022】かくして、コーターパン3内の塗料の粘度
を所要範囲内に保つことができるので、鋼板コイル5に
形成される塗膜の膜厚を一定とすることができる。
を所要範囲内に保つことができるので、鋼板コイル5に
形成される塗膜の膜厚を一定とすることができる。
【0023】<実施例2>一方、図2は、第2発明に係
るロールコーターの塗料供給装置の概念図である。な
お、実施例1と同一の機能を有するものについては同一
の番号を付し、その説明を省略する場合もある。
るロールコーターの塗料供給装置の概念図である。な
お、実施例1と同一の機能を有するものについては同一
の番号を付し、その説明を省略する場合もある。
【0024】実施例1と同様に、循環タンク1に溜めら
れている塗料は、循環ポンプ2によってコーターパン3
に送られ、コーターパン3内に溜められる。そして、コ
ーターパン3内の塗料は、ロールコーターを介して鋼板
コイル5に塗布される。
れている塗料は、循環ポンプ2によってコーターパン3
に送られ、コーターパン3内に溜められる。そして、コ
ーターパン3内の塗料は、ロールコーターを介して鋼板
コイル5に塗布される。
【0025】ここまでは上記実施例1と同様であるが、
第2実施例においては、操業が進むにつれて変化するコ
ーターパン3内の塗料の粘度および温度の両者を、それ
ぞれ粘度計7および温度計15によって検出している。
これら粘度計7および温度計15からはそれぞれ粘度検
出信号および温度検出信号が希釈率制御装置16に与え
られる。
第2実施例においては、操業が進むにつれて変化するコ
ーターパン3内の塗料の粘度および温度の両者を、それ
ぞれ粘度計7および温度計15によって検出している。
これら粘度計7および温度計15からはそれぞれ粘度検
出信号および温度検出信号が希釈率制御装置16に与え
られる。
【0026】希釈率制御装置16においては、入力した
粘度検出信号および温度検出信号に基づいて、塗料の希
釈率を算出する。そして、この算出された現希釈率と予
め設定されている目標希釈率17と比較する。その希釈
率の偏差、および温度検出信号は、熱媒体温度制御器8
Aに与えられ、目標温度との比較の下で、この熱媒体温
度制御器8Aにおいて、前述の第1実施例のように、熱
交換器10を通る熱媒体の温度制御を行う。
粘度検出信号および温度検出信号に基づいて、塗料の希
釈率を算出する。そして、この算出された現希釈率と予
め設定されている目標希釈率17と比較する。その希釈
率の偏差、および温度検出信号は、熱媒体温度制御器8
Aに与えられ、目標温度との比較の下で、この熱媒体温
度制御器8Aにおいて、前述の第1実施例のように、熱
交換器10を通る熱媒体の温度制御を行う。
【0027】ここで、溶剤タンク18からの溶剤供給ポ
ンプ19による溶剤による希釈度合が一定でないので、
流量調整弁20Aおよび流量計20Bを備えた流量調節
計20によって、溶剤添加量を制御するのが望ましい。
ンプ19による溶剤による希釈度合が一定でないので、
流量調整弁20Aおよび流量計20Bを備えた流量調節
計20によって、溶剤添加量を制御するのが望ましい。
【0028】なお、新塗料を添加する場合にも、希釈率
の調整が必要であると考えられるが、第2発明において
は、予め希釈率を算出して溶剤の量を制御しており、設
定希釈によりオーバーシュートすることがないため、新
塗料の補充を考慮する必要はない。また、制御系のう
ち、粘度を優先的に扱うと、さらに優れた制御を行うこ
とができる。
の調整が必要であると考えられるが、第2発明において
は、予め希釈率を算出して溶剤の量を制御しており、設
定希釈によりオーバーシュートすることがないため、新
塗料の補充を考慮する必要はない。また、制御系のう
ち、粘度を優先的に扱うと、さらに優れた制御を行うこ
とができる。
【0029】他方、上記実施例においてはいずれも2ロ
ール方式のロールコーターを用いてるが、3ロール方式
のロールコーターにも用いることができることはいうま
でもない。
ール方式のロールコーターを用いてるが、3ロール方式
のロールコーターにも用いることができることはいうま
でもない。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなとおり、本発明
によれば、塗料の粘度の変化に起因する膜厚不良を防止
し、もってロールコーターにおける鋼板コイルに形成す
る塗膜の膜厚を一定にすることが可能となる。
によれば、塗料の粘度の変化に起因する膜厚不良を防止
し、もってロールコーターにおける鋼板コイルに形成す
る塗膜の膜厚を一定にすることが可能となる。
【図1】本第1発明に係るロールコーターの塗料供給装
置の概念図である。
置の概念図である。
【図2】本第2発明に係るロールコーターの塗料供給装
置の概念図である。
置の概念図である。
【図3】従来のロールコーターの塗料供給装置の概念図
である。
である。
【図4】温度と希釈率との関係を示すグラフである。
【図5】粘度と希釈率との関係を示すグラフである。
1…循環タンク、2…循環ポンプ、3…コーターパン、
4…戻り配管、5…鋼板コイル、6…バックアップロー
ル、7…粘度計、8…粘度制御装置、8A…熱媒体温度
制御器、10…熱交換器、11…ピックアップロール、
12…アプリケータロール、15…温度計、16…希釈
率制御装置、18…溶剤タンク、19…溶剤供給ポン
プ。
4…戻り配管、5…鋼板コイル、6…バックアップロー
ル、7…粘度計、8…粘度制御装置、8A…熱媒体温度
制御器、10…熱交換器、11…ピックアップロール、
12…アプリケータロール、15…温度計、16…希釈
率制御装置、18…溶剤タンク、19…溶剤供給ポン
プ。
Claims (2)
- 【請求項1】塗料を循環タンクから熱変換器を経てコー
ターパンに供給し、そのコーターパンから塗料をピック
アップして鋼板コイルに塗工し、コーターパン内の塗料
の一部を前記循環タンクへ返送して、塗料を循環しなが
ら塗工するように構成したロールコーターへの塗料供給
装置において、 前記コーターパン内の塗料の粘度を検出する塗料粘度検
出手段と、 この塗料粘度検出手段からの粘度検出信号と、目標粘度
とを比較し、この比較結果に基づいた制御信号を出力す
る粘度制御手段と、 この粘度制御手段からの出力制御信号に基づいて、前記
熱変換器を通す熱媒体の温度調節を行い、塗料の粘度を
目標粘度に制御する温度制御手段と、 を備えたことを特徴とするロールコーターの塗料供給装
置。 - 【請求項2】塗料を循環タンクから熱変換器を経てコー
ターパンに供給し、そのコーターパンから塗料をピック
アップして鋼板コイルに塗工し、コーターパン内の塗料
の一部を前記循環タンクへ返送して、塗料を循環しなが
ら塗工するように構成したロールコーターへの塗料供給
装置において、 前記循環タンク内へ塗料の溶剤を供給する溶剤供給手段
と、 前記コーターパン内の塗料の温度を検出する温度検出手
段と、 前記コーターパン内の塗料の粘度を検出する粘度検出手
段と、 前記温度検出手段からの温度検出信号、および前記粘度
検出手段からの粘度検出信号より、前記コーターパン内
の塗料の希釈率を算出し、この現希釈率と目標希釈率と
を比較し、その偏差に基づいて前記溶剤供給手段におけ
る前記循環タンクへの溶剤供給量を制御する希釈率制御
手段と、 前記温度検出信号と目標温度とを比較し、その偏差に基
づいて、前記熱変換器を通す熱媒体の温度調節を行い、
塗料の温度を目標温度に制御する温度制御手段と、 を備えたことを特徴とするロールコーターの塗料供給装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25701694A JPH08117663A (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | ロールコーターの塗料供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25701694A JPH08117663A (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | ロールコーターの塗料供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08117663A true JPH08117663A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17300567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25701694A Pending JPH08117663A (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | ロールコーターの塗料供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08117663A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0878230A1 (de) * | 1997-05-17 | 1998-11-18 | GRUNDIG Aktiengesellschaft | Vorrichtung zum Einstellen der Viskosität von Lacken |
JP2008265315A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-11-06 | Komori Corp | 液体転移装置 |
CN102744181A (zh) * | 2012-06-25 | 2012-10-24 | 上海东新冶金技术工程有限公司 | 一种辊涂机油漆恒温控制系统装置及方法 |
KR101222235B1 (ko) * | 2010-05-18 | 2013-01-15 | 동부제철 주식회사 | 도료의 점도 조절 장치 |
KR101453625B1 (ko) * | 2012-12-27 | 2014-10-21 | 주식회사 포스코 | 이중 드립팬 및 이를 이용한 내지문 용액 순환 시스템 |
CN104117468A (zh) * | 2013-04-27 | 2014-10-29 | 上海东新冶金技术工程有限公司 | 液体恒温控制装置及其使用方法 |
EP3427120A4 (en) * | 2016-03-07 | 2019-03-20 | Michael R. Bonner | TEMPERATURE-MANIPULATED VISCOSITY CONTROL MODULE |
-
1994
- 1994-10-21 JP JP25701694A patent/JPH08117663A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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EP3427120A4 (en) * | 2016-03-07 | 2019-03-20 | Michael R. Bonner | TEMPERATURE-MANIPULATED VISCOSITY CONTROL MODULE |
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