JP5496528B2 - 車両用開閉体の制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両用開閉体としての窓やスライドドアなどをモータで駆動する車両用開閉体の制御装置に関するものである。
従来、自動車の窓やスライドドアなどの車両用開閉体をモータで駆動制御する車両用開閉体の制御装置が知られている。そのような車両用開閉体の制御装置では、開閉体による物体の挟み込みがあった場合にモータの回転を停止または反転する等している。そのような挟み込みの検知には、モータの負荷を検出し、負荷に異常な上昇が生じることを判断することにより可能である。そのモータの負荷において、モータの電圧と角速度と角加速度とからモータの負荷を推定すると共に電圧と角速度とからモータのトルクを算出し、負荷推定値からトルクを減算した負荷増加量を求め、負荷増加量が所定の挟み込み判定値を越えた場合に異物の挟み込みがあると判定することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献では、負荷推定値Pは次式により求められる。
P=Bm(ω0−ω)+(Tm−Tm0)−Jm・dω…(1)
ここで、Bmはモータ内部負荷の粘性係数、ωは角速度、ω0は外部無負荷時の角速度定常値、Tmはモータトルク、Tm0は外部無負荷時のモータトルク、Jmはモータを含む装置(例えばウィンドウ開閉装置)の慣性モーメント、dωは角加速度である。
この式でTmを電圧Vと角速度ωとに分解して次式で表すことができる。
Tm=−a・ω+b・V+c…(2)
ここでa、b、cはモータに固有の定数であり、式(2)はモータ毎に関数化したり、マップにしたりして、ROMなどのメモリに記憶しておくことができる。
式(1)及び(2)から負荷推定値Pを次のように表すこともできる。
P=(Bm+a)(ω0−ω)+b(V−V0)−Jm・dω…(3)
式(3)中で、(Bm+a)(ω0−ω)を角速度差演算項、b(V−V0)を電圧差演算項、Jm・dωを角加速度演算項(または慣性項)と呼ぶこともある。なお、V0は外部無負荷時の電圧である。
特開2004−242425号公報
上記のような負荷推定値に基づいた挟み込み判定では、例えば窓の開閉装置としてのパワーウィンドウで開閉操作を行う場合、閉動作中に例えば車両が凹凸の多い悪路を走行しているときのような外乱振動が加わると、モータの角速度ωや角加速度dωが大きく変動して負荷推定値Pが大きく変動し、それによって実際に異物が挟まっていないのに挟まっていると誤判定する虞がある。
そのような悪路走行などの周期的な外乱振動による誤検知を防止するために、例えば図5に示されるように、トルクTに対して負荷推定値Pが減少した部分の負荷減少量Pdn(=T−P)のピーク値Px(T−Pにより正の値)を所定時間t1だけメモリに記憶し、負荷推定値Pがピーク値Px以上になったら挟み込み判定の対象とする。外乱振動の影響を受けた場合にはトルクTの変化に対して負荷推定値Pが大きく変動することから、上記したように負荷推定値PがトルクTを下回った部分(負荷減少量Pdn)が生じたら外乱振動であると判断し、その負荷減少量を負荷推定値PがトルクTを上回った部分(負荷増加量Pup)から差し引くことにより外乱振動による変動を取り除くことができる。そして、負荷増加量Pup(=P−T)がピーク値Px以上になった部分の判定用負荷Pv(=P−T−Px)を挟み込み判定に用いる。なお、ピーク値Pxは更新され、所定時間t1だけメモリに記憶され、経過後はリセットされる。
上記により悪路走行による外乱振動が生じた場合の対応が可能であるが、振幅が大きくかつ緩やかな振動が生じることがあり、その場合には所定時間t1経過時にピーク値Pxがリセットされるため、ピーク値Pxが0となり、判定用負荷Pvが大きくなってしまう。その判定用負荷Pvに基づいて挟み込みが生じたという判定をしてしまい、さらに制御サイクルの所定の回数経過の間も負荷推定値Pすなわち判定用負荷Pvが増加し続けると、挟み込み処理として反転を行うという、挟み込みの誤判定をしてしまう虞がある。このような挟み込みの誤判定をできるだけ無くすことが望ましく、上記の場合に対しては、例えば挟み込み判定の閾値PDを大きくしておくことが考えられるが、その場合には実際の挟み込みにより負荷推定値Pが上昇していく場合に挟み込み判定が遅れるため、反転を行うまでに挟み込み荷重が増大してしまうという問題が生じる。
このような課題を解決して、モータの電圧と角速度と角加速度とからモータの負荷を推定して挟み込み判定を行うものにおいて外乱振動に対して確実な挟み込み判定を可能とするために本発明に於いては、モータで開閉体を駆動する車両用開閉体の制御装置であって、前記モータの回転速度と回転加速度と駆動電圧とから負荷推定値(P)を算出する負荷推定値算出手段と、前記モータの回転速度と前記駆動電圧とから前記モータのトルク(T)を算出するトルク算出手段と、車速を検出して走行中であることを判定する走行判定手段と、前記負荷推定値が前記トルクより小さい状態における前記トルクと前記負荷推定値との差分の最大値を正の値(T−P)として算出し、当該最大値を挟み込み判定を行うか否かを判定するためのピーク値(Px)とする判定用基準値設定手段と、前記負荷推定値が前記トルクより大きい状態における前記負荷推定値の前記トルクに対する負荷増加量(P−T)を算出するとともに、前記負荷増加量(P−T)が前記ピーク値以上になった部分としての判定用負荷(P−T−Px)を算出し、前記判定用負荷と予め定められた挟み込み判定用の閾値(PD)とを比較し、前記判定用負荷が前記挟み込み判定用の閾値(PD)以上の場合、挟み込みが生じたと判定する判定手段と、前記走行判定手段により走行中ではないと判定された場合には前記判定用基準値設定手段が算出する前記ピーク値を所定の第1の時間経過時にリセットし、前記走行判定手段により走行中であると判定された場合には前記判定用基準値設定手段が算出する前記ピーク値を前記第1の時間より長い第2の時間経過時にリセットする保持時間設定手段とを有するものとした
このように本発明によれば、負荷推定値とモータトルクとを比較して、トルクに対する負荷推定値に変動が生じた場合のトルクより減少する側の負荷減少量のピーク値とトルクより増加する側の負荷増加量とを比較して、負荷推定値がピーク値以上になった部分で挟み込み判定を行うことにより悪路走行時の外乱振動の影響を受けることなく挟み込み判定を行うことができる。そして、走行中と判定された場合には負荷減少量のピーク値を保持する時間を、走行中ではない場合の第1の時間よりも長い第2の時間とすることから、負荷推定値の比較対象となる負荷減少量のピーク値を長く保持しておくことができ、悪路走行時に減衰が長引くような外乱振動が起きた場合に好適に対応できる。また、走行中ではない場合には外乱振動による上記したような振動に対する対応は必要が無く、そのような走行中ではないと判定された場合には短い第1の時間だけ負荷減衰量のピーク値を保持するため、速やかな挟み込み判定を実現し得る。
本発明に基づく自動車用パワーウィンドウ装置のブロック図である。 本発明に基づく制御要領を示すメインフロー図である。 図2におけるサブフローを示す図である。 本発明に基づく制御要領を示す波形図である。 従来の制御要領を示す波形図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に基づく車両用開閉体の制御装置の好適実施例として、本発明を自動車用パワーウィンドウ装置に適用した場合を示すブロック図である。
図に示されるように、制御部1には、運転席などに設けられたオート操作スイッチ2a及びマニュアル操作スイッチ2bからの各開閉操作信号の入力に応じて自動または手動の各開閉制御信号を出力する開閉信号制御回路1aと、その開閉制御信号に応じて直流モータ3を正逆転駆動制御するための駆動回路4と、モータ3の駆動電圧を検出する電圧検出回路5と、モータ3の回転に連動する回転センサ(またはロータリエンコーダ)6からのパルス信号の間隔に基づいてモータ3の回転速度としての角速度を算出する角速度算出回路7と、制御部1の主制御を行うCPU8とが設けられている。
CPU8には、上記角速度算出回路7からの角速度信号に基づいて回転加速度としての角加速度を算出する角加速度算出部8aと、駆動電圧と角速度と角加速度とに基づいてモータ3の外部負荷を推定する上記した負荷推定値Pを算出する負荷推定値モータトルク算出手段8bと、負荷推定値Pに基づいて挟み込みの判定を行う挟み込み判定手段としての判定部8cとが設けられている。なお、角加速度算出部8aと負荷推定値モータトルク算出部8bと判定部8cとは、CPU8内でのプログラム処理で行われるものであって良い。また、負荷推定値モータトルク算出部8bでは、負荷推定値Pをモータ3の角速度・角加速度・駆動電圧から上記式(3)により算出し、またモータ3のトルクTを角速度・駆動電圧から上記式(2)により算出する。
そして、駆動回路4からの駆動信号応じてモータ3が正逆転して、例えばモータ3にリンクまたはワイヤなどを介して連結された開閉体としてのウィンドウ9が開閉動作する。なお、開閉信号制御回路1aでは、オート操作スイッチ2aの開/閉の信号が入力された場合には連続した開/閉制御信号を出力し、マニュアル操作スイッチ2bの開/閉信号が入力された場合には操作されている間だけ開/閉制御信号を出力する。またモータ3の制御としては定電圧制御やPWM制御を用いることができる。
CPU8には更に、角速度算出回路7からの角速度信号とモータの回転方向とから全閉から全開に至るウィンドウ9の位置を算出する位置算出部8dが設けられている。位置算出部8dの機能もCPU8内でのプログラム処理で実現される。尚、ウィンドウ9の位置は回転センサ6からのパルスカウントによって、例えば全閉位置を0カウントとし、全閉と全開との間は、全閉から開動作時にパルスを加算していき、その加算カウント値により開位置が求められる。
更にCPU8には、外部からの公知車速センサからの車速信号に基づいて所定の車速以上であることが検出された場合に走行中であるとする走行中判定信号または所定の車速に達していない場合に走行中ではないとする非走行中判定信号を出力する車速判定部8eと、車速判定部8eからの各判定信号に応じて後記する挟み込み判定用基準値の保持時間を変える保持時間設定部8fと、挟み込みを判定するための判定用基準値を設定して判定部8cに出力する定用基準値設定部8gとが設けられている。
車速判定部8eにおける走行中の判断としては、車速信号が入力されている場合として良い。なお、少しでも速度が出ている場合には走行中であるとしたが、ある程度車速が上がった場合に路面の凹凸による振動の影響を受けることが考えられるため、実験データ等から求められた任意の車速を設定しても良い。保持時間設定部8fでは判定用基準値を保持する時間が設定され、判定用基準値設定部8gではその保持時間だけ判定用基準値を出力し、保持時間経過時に判定用基準値をリセット(=0)する。
次に、このようにして構成された車両用開閉体の制御装置における制御要領について図2および図3のフロー図、また外乱振動の影響を受けた状態を示す図4の波形図を参照して以下に示す。まず、ステップST1ではウィンドウ9が閉じている方向に作動しているか否かを判別し、閉作動ではない(開作動または停止)と判定された場合には図3のフロー図に示されるように本フローを終了する。ステップST1で閉作動であると判定された場合にはステップST2に進む。ステップST2では負荷推定値Pとモータ3のトルクTを算出し、ステップST3に進む。
ステップST3では、保持時間設定部8fにて保持時間tが経過したか否かを判別し、保持時間tが経過したと判定された場合にはステップST4に進み、経過していない場合にはステップST5に進む。なお、保持時間tは上記したように保持時間設定部8fで走行中判定信号の有無に応じて設定され、本フローでは後記するステップで設定される。保持時間tは、後記するステップで走行中ではないと判定された場合には第1の時間t1が代入され、走行中であると判定された場合には第1の時間t1より長く設定された第2の時間t2が代入される(図4の3段目参照)。
ステップST4では、判定用基準値設定部8gによりピーク値Pxをリセット(初期化:例えばPx=0)してステップST5に進む。ここで、ピーク値Pxとは、図4の2段目に示されるように負荷推定値PのトルクTに対して減少側に振れている部分を図4の3段目に示されるようにトルクTに対して増加側に鏡像処理したピーク(絶対値)のことであり、負荷推定値モータトルク算出部8bで算出されるものであって良い。
ステップST5では、判定部8cにて負荷推定値Pが増加しているか否かを判別し、増加していないと判定された場合にはステップST6に進み、増加していると判定された場合にはステップST21(図3)に進む。所定の制御サイクルで負荷推定値Pを算出し、今回算出された負荷推定値P(n)が前回算出された負荷推定値P(n-1)より大きい場合には増加していると判定されることであって良い。
これから説明するステップST21〜26での制御は判定部8cにより行われるものであって良い。まず、ステップST21では、負荷推定値Pが判定用基準値(トルク)T以上であるか否かを判別し、判定用基準値T以上であると判定された場合にはステップST22に進み、判定用基準値T未満であると判定された場合にはステップST23に進む。ここで、判定用基準値T以上とは、図4の2段目に示されるように、実線で示される負荷推定値Pが破線で示されるトルクT以上になった部分のことである。
ステップST22では負荷増加量Pup(=P−T)を算出し、ステップST23に進む。ステップST23では、負荷増加量Pupからピーク値Pxを減算して判定用負荷Pvを算出する。なお、ピーク値Pxは図4の3段目の二点鎖線で示されるように保持時間t(=t1またはt2)だけ保持されるようにされており、保持時間tの経過後にはリセット(Px=0)される。したがって負荷増加量Pupは、保持時間tの計時中は(P−Px)で算出され、保持時間tの経過後は(P−T)で算出される。
次のステップST24では、判定用負荷Pvが挟み込み判定用の閾値PD以上であるか否かを判別し、閾値PD以上であると判定された場合にはステップST25に進み、閾値PD未満であると判定された場合にはステップST1に戻る。ステップST25では負荷推定値Pが制御サイクル毎の算出において所定の回数N回連続して増加したか否かを判別する。連続するN回の計数方法としては、上記ステップST5からステップST21に進んだ回数を加算し、ステップST5から第6ステップST6に進んだ場合にはその加算値をリセットすることで可能である。
ステップST25でN回連続して増加していないと判定された場合にはステップST1に戻り、N回連続して増加したと判定された場合にはステップST26に進み、挟み込み処理を行って本フローを終了する。挟み込み処理としては、判定部8cにより開閉信号制御回路1aに対して開閉制御信号の出力を禁止すると共に駆動回路4に対して開側制御信号を出力して、モータ3の反転制御を行う。
上記したステップST6では、判定用基準値設定部8gにより保持時間tの経過前であり、かつ前回負荷推定値P(n-1)が増加していたか否かを判別する。ここで、前回負荷推定値P(n-1)の増加とは、前回のステップST5で増加と判定されたことである。したがって、ステップST6で否と判別される場合とは、保持時間tが経過した場合、または前回のステップST5で負荷が減少したと判定されてステップST6に進んできた場合である。また、ステップST6で正と判定される場合とは、保持時間tの時間内、かつ前回のステップST5で負荷が増加と判定された場合であり、負荷の増減だけを見ると、前回は増加していたが今回は減少に転じたことであり、負荷推定値Pの増加から減少に転じたタイミングを検出することになる。
ステップST6で正と判定された場合にはステップST7に進み、判定部8cで判定用負荷Pv(=P−T)を算出し、その判定用負荷Pvがピーク値Px以上であるか否かを判別し、ピーク値Px以上であると判定された場合にはステップST8に進む。ステップST8に進む場合とは、図4の3段目において実線で示される負荷増加量Pupが二点鎖線で示されるピーク値Px以上になった場合である。その場合にはステップST8で、判定用基準値設定部8gにて、それまで保持されていたピーク値Pxを、それ以上になった負荷増加量Pupの値に置換する。
次のステップST9では、車速判定部8eにより走行中であるか否かを判別し、走行中ではないと判定された場合にはステップST10に進み、走行中であると判定された場合にはステップST11に進む。ステップST10では、保持時間設定部8fにより保持時間tに第1の時間t1を代入し、ステップST11では保持時間tに第2の時間t2を代入する。これらステップST10またはステップST11の後、また上記ステップST6で否と判定された場合、あるいはステップST7で判定用負荷Pvがピーク値Px未満であると判定された場合には、それぞれステップST12に進む。
ステップST12では、判定部8cにより負荷推定値Pが不安定であるか否かを判別し、安定していると判定された場合にはステップST1に戻り、不安定であると判定された場合にはステップST13に進む。不安定の判別は、例えば負荷推定値Pの振幅(隣り合う山と谷との差)を監視し、所定の振幅判定値以上に振れるようになったか否かを判別することであって良い。
ステップST13では、負荷推定部モータトルク算出部8bによりトルクTに対して減少している側となる波形においてトルクTに対する減少量となる負荷減少量Pdnを算出し、かつ判定部8cによりピーク値Px以上であるか否かを判別する。なお、負荷減少量Pdnは、正の値として取り扱うべく、トルクTから負荷推定値Pを減算して求める。負荷減少量Pdnがピーク値Px以上であると判定された場合にはステップST14に進み、ピーク値Px未満であると判定された場合にはステップST1に戻る。
ステップST14では、判定用基準値設定部8gにてピーク値Pxに負荷減少量Pdnを代入して、ピーク値Pxを更新し、ステップST15に進む。ステップST15では走行中であるか否かを判別し、走行中ではないと判定された場合にはステップST16に進み、走行中であると判定された場合にはステップST17に進む。ステップST16では保持時間設定部8fにて保持時間tに第1の時間t1を代入し、ステップST17では保持時間tに第2の時間t2を代入する。これらステップST16またはステップST17の後にはそれぞれステップST1に進む。
本発明は、悪路走行中にウィンドウを閉作動させた場合に悪路走行による振動の影響を受けて負荷推定値Pに変動が生じた場合、その変動を挟み込み時の変動であるとして挟み込みが生じたと誤って判定してしまうことを防止するためのものである。その誤判定については上記した図5で説明した通りである。
例えば図4に示されるように上記図5と同一波形となる負荷推定値Pの変動が生じた場合について説明する。走行中であると判定された状態で図の2段目の実線で示されるように負荷推定値Pが変動し、破線で示されるようにトルクTが変動した場合には、トルクTに対して負荷推定値Pが減少側に変動した部分が負荷減少量Pdnとして算出され、図の3段目の破線で示されるようになる。また、トルクTに対して負荷推定値Pが増加側に変動した部分が負荷増加量Pupとして算出され、図の3段目の実線出示されるようになる。
負荷減少量Pdnのピークはピーク値Pxとして、走行中の場合には所定の第2の時間t2保持される。第2の時間t2の長さとしては、悪路走行時に想定される振動波形において負荷増加量Pupにおける隣り合う山と山とが生じ得る長さとして良く、実験により求めるものであっても良い。
図4の走行中状態では、保持時間t2の経過前に負荷増加量Pupの山が生じた場合が示されており、その場合には負荷増加量Pupがピーク値Px以上になった部分が判定用負荷Pv(=Pup−Px)として算出され、その波形は図4の4段目に示されるようになる。挟み込み判定はこの判定用負荷Pvを対象として行われ、その挟み込み判定用の閾値PDは例えば図の4段目の破線で示されるように設定されている。
例えば、走行中状態における負荷減少量Pdnの2山目のピーク(Px)発生時から保持時間t2経過前に負荷増加量Pdnの山が発生し、その最大値がピーク値Pxよりも小さい場合には、図に示されるように判定用負荷Pvに増加する波形は現れない。
それに対して、従来のように停止中と同じ保持時間t1の場合にその経過後に負荷増加量Pdnの山が発生すると、ピーク値Pxは保持時間t1経過時にリセット(=0)されるため、図4のPvの波形に二点鎖線で示される山が生じる。その山が図のように閾値PD以上になりかつ大きい場合にはステップST25からステップST26に進んで、挟み込みが生じたとして挟み込み処理に移行してしまう。
しかしながら、本発明によれば、保持時間t2経過前の山(図4のM)の発生に対してはピーク値Pxとの比較が行われるため、判定用負荷Pvの値は0のままであり、上記不都合は生じない。それにより、閾値PDの値を小さく設定することができ、挟み込みが生じた場合の反転に至るまでの負荷増加を小さく抑制することができ、挟み込み荷重を低減し得る。
1 制御部
1a 開閉信号制御回路
3 モータ
4 駆動回路
5 電圧検出回路
6 回転センサ
7 角速度算出回路
8 CPU
8b 負荷推定値算出部
8c 判定部
8e 車速判定部
8f 判定用基準値設定部

Claims (1)

  1. モータで開閉体を駆動する車両用開閉体の制御装置であって、
    前記モータの回転速度と回転加速度と駆動電圧とから負荷推定値(P)を算出する負荷推定値算出手段と、
    前記モータの回転速度と前記駆動電圧とから前記モータのトルク(T)を算出するトルク算出手段と、
    車速を検出して走行中であることを判定する走行判定手段と、
    前記負荷推定値が前記トルクより小さい状態における前記トルクと前記負荷推定値との差分の最大値を正の値(T−P)として算出し、当該最大値を挟み込み判定を行うか否かを判定するためのピーク値(Px)とする判定用基準値設定手段と、
    前記負荷推定値が前記トルクより大きい状態における前記負荷推定値の前記トルクに対する負荷増加量(P−T)を算出するとともに、前記負荷増加量(P−T)が前記ピーク値以上になった部分としての判定用負荷(P−T−Px)を算出し、前記判定用負荷と予め定められた挟み込み判定用の閾値(PD)とを比較し、前記判定用負荷が前記挟み込み判定用の閾値(PD)以上の場合、挟み込みが生じたと判定する判定手段と、
    前記走行判定手段により走行中ではないと判定された場合には前記判定用基準値設定手段が算出する前記ピーク値を所定の第1の時間経過時にリセットし、前記走行判定手段により走行中であると判定された場合には前記判定用基準値設定手段が算出する前記ピーク値を前記第1の時間より長い第2の時間経過時にリセットする保持時間設定手段とを有することを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
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