JP5493921B2 - 定着装置のローラ交換補助具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばレーザービームプリンタなどの画像形成装置における定着装置のローラを交換するローラ交換補助具に関するものである。
レーザービームプリンタや複写機などの画像形成装置の定着装置として、表面に未定着のトナー像を保持した被記録媒体を加熱ローラと加圧ローラの間で挟持して搬送しながら加熱・加圧し、トナー像を前記被記録媒体に定着する形態の定着装置が知られている。
加熱ローラの内部には熱源として複数本のヒータランプが設置され、一般に印刷速度の速い画像形成装置や高連量用紙をサポートしている画像形成装置になればなる程、トナー像の定着に必要な熱容量が増すため、加熱ローラを或る温度以上に維持させなければならず、定着温度はますます高温になる。
このように高温に維持された加熱ローラが寿命に達し、加熱ローラの交換を行なう場合、画像形成装置の稼動を止めてから、加熱ローラ自体の温度を交換作業が可能な程度まで冷ました上で、保守技術者が加熱ローラを定着装置から取り外して、新品の加熱ローラと交換するのでは、加熱ローラを冷ますのに時間がかかり、非常に作業効率が悪い。またこれにより、画像形成装置の停止時間が長くなり、画像形成装置の稼動効率が下がるだけでなく、交換保守作業にかかる費用負担も大きい。
近年、画像形成装置には高印刷速度、高画質、様々な種類の用紙への対応が求められており、定着装置においては、高速印刷を求める場合には、トナー像定着に必要な熱供給の敏速化を目的とした表面層をPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体)樹脂などで薄くコーティングした加熱ローラ、高画質を求める場合には、トナー像の定着時の潰れやにじみを最小に抑えることを目的とした表面層をシリコンゴムなどで覆った加熱ローラ、また、或る程度の画質で且つ加熱ローラの耐久性も必要である場合には、シリコンゴム層の上にPFAチューブなどで被覆した加熱ローラな
どのように、数種類の加熱ローラの使用が要求されている。
そこで、1台の画像形成装置で求められる要求に応じるためには、その要求に合った加熱ローラに変更する必要がある。しかし、加熱ローラは、種類により多少の差はあるが基本的には熱容量が大きく、最適なトナー像定着に必要な熱量を供給するための加熱ローラの維持温度である高温状態から冷えてローラ交換が可能になるまでにかなりの時間が必要であった。
加熱ローラの交換に関しては、例えば後記のような特許文献1を挙げることができる。
図18および図19は、この特許文献1に記載されている定着装置の一部断面図、および加熱ローラを交換するときの状態を示す斜視図である。
図18に示すように加熱ローラ100の一端は、支承フランジ101を介してフレーム102に支承されている。支承フランジ101は軸受け103を有し、この軸受け103はセンタリング部材104とともに加熱ローラ100の開口端に嵌合されている。図示していないが、加熱ローラ100の他端も同様に軸受けを介して支承フランジに支承されている。
支承フランジ101は、蝶ネジ106を介してフレーム102に固定されている。支承フランジ101には蝶ネジ107を介して保持つめ108が固定され、この保持つめ108は加熱ローラ100の交換時に加熱ローラ100を固定する機能を有している。
加熱ローラ100の内側には複数本の放射器モジュール105が配置され、放射器モジュール105の一端は保持部材109を介して支承フランジ101の中央部に保持されている。図示していないが、放射器モジュール105の他端も同様に保持部材を介して間接的に支承フランジに保持されている。
同図に示すように放射器モジュール105を支承フランジ101の中央部に保持した状態で、放射器モジュール105の端部に設けられたコネクタ110は支承フランジ101よりも外側に突出している。支承フランジ101には加熱ローラ100の交換のためのグリップ111が一体に設けられているが、このグリップ111は支承フランジ101から突出した前記放射器モジュール105のコネクタ110を跨ぐように設けられている。
加熱ローラ100を交換する際には、蝶ネジ106を緩めて、図19に示すように前記グリップ111を一方の手で持ち、加熱ローラ100を支承フランジ101などと一緒にフレーム102から引き抜く。このとき加熱ローラ100がフレーム102の開口部を通過する際にフレーム102への接触を防ぐために、フレーム102の開口部外周にフェルトを貼り付けて加熱ローラ100への傷防止を図っている。
この種の定着装置に用いられている加熱ローラは、直径が100mm程度、長さが500mm以上もある円筒形状のもので、それ自体でもかなりの重量がある。このような状況下において前記特許文献1に開示された定着装置では、前記グリップ111を一方の手で持ち、手袋120をした他方の手で加熱ローラ100を支えながら、加熱ローラ100を支承フランジ101などと共にフレーム102から引き抜く際に、加熱ローラ100などの重さと熱さとで抜き差し作業中の動作が不安定である。そのため加熱ローラ100の交換作業中に加熱ローラ100が例えばフレーム102などの他の部品と接触して、ローラ表面に傷を付ける危険があった。
このように加熱ローラ100の姿勢が不安定であり、しかも加熱ローラ100の姿勢を安定化するための補助具がないため、前記特許文献1に開示された実施形態では、交換時に加熱ローラ100に手袋120を嵌めた手を添えて行なっている。しかし、高温状態の加熱ローラ100に触れると火傷をしたり、加熱ローラ100に付着している離型剤や潤滑油などが手袋120などに付いて汚れたりするなど、操作性に問題がある。
また、前記グリップ111を一方の手で持って、加熱ローラ100を支承フランジ101などと共にフレーム102から引き抜く際に、フレーム102と接触して、ローラ表面に傷を付ける危険があるため、フレーム102の開口部付近の保持部材130の内周にフェルトを貼り付けて保護している。しかし、離型剤や潤滑油が付着している加熱ローラ100を滑らせるため、フェルト上に汚れが溜り、加熱ローラ100の表面保護としては不十分な構成である。
また加熱ローラ100の交換の度毎にフェルトを貼り付けたり剥がしたりする作業が必要であり、そのために交換作業が煩雑になる。さらに加熱ローラ100の交換の度毎にフェルトが汚れるから、汚れたフェルトの処分と新しいフェルトの準備が必要である。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、ローラの交換が簡便にかつ安全に行える定着装置のローラ交換補助具を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、
内部にヒータランプを有する加熱ローラと、その加熱ローラに対して圧接可能に設けた加圧ローラのうちの少なくとも一方の円筒状のローラを、定着装置のフレームに形成した交換用開口部から前記ローラの軸方向に抜き出して交換する定着装置のローラ交換補助具において、
前記円筒状のローラの交換時にそのローラの外周部を覆って保護するための筒状の保護部材を有し、その保護部材は前記交換用開口部から前記円筒状のローラに対して着脱可能になっていることを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、前記従来技術の欠点を解消し、ローラの交換が簡便にかつ安全に行える定着装置のローラ交換補助具を提供することができる。
本発明の実施例における加熱ローラ付近の断面図である。 本発明の実施例において加熱ローラにランプ保護部材を装着した状態を示す断面図である。 本発明の実施例においてローラ挿抜用案内シャフトを加熱ローラの内側に装着した状態を示す断面図である。 本発明の実施例において加熱ローラから一方の保持部材を抜き出した状態を示す断面図である。 本発明の実施例に用いる支援ユニットの斜視図である。 その支援ユニットの断面図で、同図(a)は2つのラッチのレバー部を互いに外側に開いた状態を示す図、同図(b)はレバー部を互いに内側に回転した状態を示す図である。 本発明の実施例における保護部材の拡大断面図である。 本発明の実施例に用いる支承ローラ部材を示す図で、同図(a),(b)は支承ローラ部材が作動位置にある状態を示す側面図ならびに平面図、同図(c),(d)は支承ローラ部材が作動位置から待機位置に移動する途中の状態を示す側面図ならびに平面図、同図(e),(f)は支承ローラ部材が待機位置にある状態を示す側面図ならびに平面図である。 本発明の実施例において支援ユニットに対する2つの支承ローラ部材の配置を示す図である。 本発明の実施例において2つの支承ローラ部材で加熱ローラを支持した状態を示す一部断面図である。 本発明の実施例において加熱ローラの交換手順を示す工程図である。 図13の矢印X−X方向から視たアブソーバとホルダの挟持片部との関係を示す図で、同図(a)は支援ユニットを加熱ローラ内に挿入したときの状態を示す図、同図(b)は支援ユニットをアブソーバに取り付ける直前の状態を示す図である。 本発明の実施例において加熱ローラに支援ユニットを取り付けた状態を示す断面図である。 本発明の実施例において加熱ローラの抜き出しの途中の状態を示す断面図である。 本発明の支援ユニットの第1変形例を示す斜視図である。 本発明の支援ユニットの第2変形例を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るレーザービームプリンタの概略構成図である。 従来提案された定着装置の一部断面図である。 その定着装置の加熱ローラを交換するときの状態を示す斜視図である。
次に本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
(レーザービームプリンタの全体構成)
始めに本発明を適用した電子写真方式のレーザービームプリンタについて、その全体構成を図17とともに説明する。
同図において、1はレーザービームプリンタであり、そのコントローラ22からの印刷動作開始信号に基づいて感光ドラム21が矢印方向に回転する。感光ドラム21は、レーザービームプリンタ1の印刷速度に相当する速度で回転し、印刷動作が終了するまで回転を続ける。感光ドラム21が回転を開始すると、コロナ帯電器2に高電圧が印加され、感光ドラム21の表面に例えば正の電荷が均一に帯電される。
回転多面鏡3は、レーザービームプリンタ1に電源が投入されると直ちに回転を開始し、電源が投入されている間、高精度に定速回転が維持される。半導体レーザなどの光源4から出力した光は、回転多面鏡3で反射し、fθレンズ5を通じて感光ドラム21上を走査しながら照射する。ドットイメージに変換された文字データや図形データがレーザービームのオン/オフ信号としてコントローラ22からレーザービームプリンタ1に送られると、感光ドラム21の表面にレーザービームが照射される部分と照射されない部分、所謂、静電潜像が形成される。
この静電潜像を保持した感光ドラム21の領域が現像装置6と対向する位置に到達すると、静電潜像にトナーが供給され、前述のレーザービームの照射により感光ドラム21上の電荷が消失した部分に、例えば正電荷に帯電したトナーが静電気により吸引されて感光ドラム21上にトナー像が形成される。
用紙ホッパ11に収納された連続した用紙(被記録媒体)7は用紙搬送トラクタ8によって、感光ドラム21上に形成された前記トナー像が転写位置に到達するタイミングと同期させて、感光ドラム21と転写器10の間に向けて搬送される。感光ドラム21上に形成されたトナー像は、用紙7の背面側にトナー像と逆極性の電荷を付与する転写器10の作用によって用紙7上に吸引される。
このようにして用紙7は、用紙搬送トラクタ8、転写器10、用紙搬送トラクタ9およびバッファプレート24を経て定着装置12に搬送される。定着装置12に到達した用紙7は、内部に複数のヒータを有するプレヒータ13で予熱された後、内部に複数本のヒータランプ25を備えた加熱ローラ14と加圧ローラ15からなる一対の定着ローラによって形成されるニップ部によって加熱・加圧されながら挟持・搬送され、トナー像が用紙7に溶融定着される。
加熱ローラ14と加圧ローラ15によって送り出されてきた用紙7は、用紙送出しローラ16によってスタッカテーブル19側へ送り出されるとともに、スイングフィン17の揺動動作によってミシン目に沿って交互に折り分けられ、さらに、回転するパドル18で折りたたみ状態が整えられながら、スタッカテーブル19上に積み重ねられて行く。感光ドラム21の転写位置を通過した領域は、清掃装置20で清掃され、次の印刷動作に備えられる。
バッファプレート24は、用紙搬送トラクタ9および定着ローラ(加熱ローラ14,加圧ローラ15)間で用紙搬送速度差が生じた場合に、用紙7に発生する弛み、あるいは張りを吸収するためのものである。23は印刷動作中のレーザービームプリンタ1の状態に基づく情報を表示したりする表示画面である。26は加熱ローラ14表面に接触可能に、且つ巻き取り可能に設けられたウェブ部材で、加熱ローラ14表面への離型剤や潤滑油の塗布を行うためのものである。
(加熱ローラ付近の構造)
次に図1を用いて定着装置12の加熱ローラ14付近の構造について説明する。
加熱ローラ14は、例えばアルミニウム等の金属製素管14aと、その素管14aの周面の通紙領域Aw上に設けられた表面層14bから構成されている。この表面層14bは、例えばPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体)樹脂などの被膜、シリコンゴム層、シリコンゴム層とその上を覆うPFAチューブなどで構成されている。
加熱ローラ14の両端開口部付近の内側には、例えばアルミニウム等からなる略円盤状の加熱ローラ蓋(以下、アブソーバという)14c,14dが固定されている。このアブソーバ14c,14dは、加熱ローラ14の内側に挿入された複数本のヒータランプ25からの輻射熱が加熱ローラ14の外側に放出して、加熱ローラ14の表面温度が変動したり、機内が高温になるのを防止している。
同図に示すようにアブソーバ14c,14dは、加熱ローラ14の通紙領域Awよりも少し外側に設置されており、従ってアブソーバ14cとアブソーバ14dの間隔は通紙領域Awの軸方向の長さよりも若干長くなっている。更に各ヒータランプ25の長さは、アブソーバ14cとアブソーバ14dの間隔よりも若干長くなっている。
アブソーバ14c,14dの全部あるいはその一部が加熱ローラ14の通紙領域Awよりも内側にあると、ヒータランプ25からの輻射熱の伝達がアブソーバ14c,14dによって邪魔され、そのために加熱ローラ14の表面温度が所望の温度に達しない懸念があるから、アブソーバ14c,14dは加熱ローラ14の通紙領域Aw内に入らないように配置されている。
加熱ローラ14の両端部は、センタリング部材46,47を有する保持部材48,49を介して定着装置のフレーム50,50に支持されている。
保持部材48には軸受51を介してセンタリング部材46が設けられ、そのセンタリング部材46が加熱ローラ14の一方の開口端内側に挿入されている。又、軸受51は、それの周方向に設置された複数のスプリング52と、保持部材48の内側端面に取り付けられたストッパー板53により、加熱ローラ14の熱膨張や周囲の支持部材の寸法的なばらつきを吸収できるようになっている。
加熱ローラ14に組み込んだ状態では、スプリング52が若干圧縮されて同図に示すようにセンタリング部材46ならびに軸受51とストッパー板53の間に隙間が形成されている。保持部材48は複数の蝶ネジ54によって一方のフレーム50に固定されている。
保持部材49には加熱ローラ14を回転駆動するモータ(図示せず)からの駆動力を受けるギア55が設けられ、保持部材49は軸受56,57を介してハウジング58,59により回転自在に支持されている。
加熱ローラ14のセンタリング部材47と対向する開口端部には軸方向に沿って延びたキー溝(図示せず)が形成され、一方、センタリング部材47の端部にはキー溝に嵌入するキー(図示せず)が設けられ、加熱ローラ14とセンタリング部材47はこのキー構造を介して連結されている。従って前記モータの駆動力は、ギア55、保持部材49、センタリング部材47ならびにキー構造を介して加熱ローラ14に伝達され、加熱ローラ14が所定の方向に回転される。
なお、フロント側(加熱ローラ14が挿入されるフレーム50側に相当し、「オペレーション側」とも呼ぶ)に位置する保持部材48により、加熱ローラ14の軸方向が拘束される。一方、リア側に設けられているセンタリング部材47のキーと対応するキー溝の幅と略同寸とすることにより、加熱ローラ14の回転方向が拘束される。なお、キー及びキー溝の位置は任意であるものの、確認し易い位置が好ましい。本実施例においては、支援ユニット40のホルダ43に対して周方向に90°ずらして配置される。
また、キー溝は上記したリア側に加えて、フロント側にも設けられ、互いに180°位相をずらして配置されている。これは、加熱ローラ14のガタツキ防止のためである。なお、本実施例ではキー溝をフロント側、リア側各1つとしたがこれに限定されず、例えばそれぞれ2つとしても構わない。
キー及びキー溝が上記のように支援ユニット40に対して90°ずれた状態で設置されるため、支援ユニット40をアブソーバ14cと合わせれば、自ずと、フロント側のキー溝及びリア側のキー溝の位置は決まる。
加熱ローラ14からセンタリング部材46,47への熱の流出や損傷を防ぐために、加熱ローラ14の両端とセンタリング部材46,47との間に耐熱性合成樹脂からなるリング60が介挿されている。なお、センタリング部材47側のリング60には、加熱ローラ14のキー溝と対応する位置に溝状の切欠部(図示せず)が形成され、キーとキー溝の嵌合を許容している。
加熱ローラ14の熱源となる複数本のヒータランプ25は、各ヒータランプ25の両端を保持するランプホルダ61、62により束ねられてランプカートリッジ63を構成しており、このランプカートリッジ63は図に示すように加熱ローラ14の内側中央部に設置される。
(ランプカートリッジの着脱)
次に図2を用いてランプカートリッジ63の着脱について説明する。
ランプカートリッジ63の交換あるいは後述する加熱ローラ14の交換時には、同図に示されているように紙筒などからなるランプ保護部材64が用いられる。ランプ保護部材64の外径は保持部材48の内径ならびにハウジング59の内筒部59bの内径と略同寸、ランプ保護部材64の内径はランプホルダ62の外径と略同寸、ランプ保護部材64の長さは左右のフレーム50,50の間隔よりも若干長く設計されている。
ランプカートリッジ63を加熱ローラ14内に挿入する際にはランプホルダ62側から挿入し、同図に示すようにランプ保護部材64の右端部を他方のランプホルダ61の端面に当接する。前記ランプホルダ62の先端部は、ランプ保護部材64への挿入を容易にするため傾斜部62aが設けられている。
このようにしてランプ保護部材64で覆ったランプカートリッジ63を同図の矢印Aに示すように保持部材48側から挿入し、ランプ保護部材64は保持部材48ならびにハウジング59の内筒部59bに案内され、ランプホルダ61の一部が保持部材48に当接した所でランプカートリッジ63の挿入が停止する。
このときランプ保護部材64の挿入方向先端部はハウジング59から機外に突出しているため、その突出部分を持ってランプ保護部材64を矢印A方向に引き抜くことにより、ランプカートリッジ63の装着が終了する。
ランプカートリッジ63を加熱ローラ14から取り出す際には、ランプ保護部材64を同図の矢印Bに示すようにハウジング59の貫通孔59aに挿入し、ハウジング59の内筒部59b、ランプホルダ62の傾斜部62aならびに保持部材48に案内されて、ランプ保護部材64の挿入方向先端部をランプホルダ61の端面に当接する。これによりランプホルダ62がランプ保護部材64内に収納され、さらにランプ保護部材64を挿入することにより、ランプカートリッジ63がランプ保護部材64と共に矢印B方向に押し出されて、ランプカートリッジ63の取り出しができる。
このようにランプカートリッジ63をランプ保護部材64で覆って挿入あるいは取り出しを行うことにより、ランプカートリッジ取扱中のヒータランプ25の損傷を防止することができる。紙筒は断熱性があり、所定の機械的強度を有し、安価で入手し易いためランプ保護部材64として好適である。
(加熱ローラの交換補助具の構成)
次に加熱ローラ14の交換補助具について説明する。本実施例に係る交換補助具は、ローラ挿抜用案内シャフト30と支援ユニット40と支承ローラ部材70とから構成されている。
ローラ挿抜用案内シャフト30は金属製あるいは硬質剛性樹脂製などの剛性のある円筒体からなり、ローラ挿抜用案内シャフト30の長さは図3に示すように左右のフレーム50,50の間隔よりも若干長く、ローラ挿抜用案内シャフト30の外径は保持部材48の内径、一方のアブソーバ14dの内径、ならびにハウジング59の内筒部59bの内径と略同寸に設計されている。ローラ挿抜用案内シャフト30の挿入方向後端部側には、周方向に沿って係合溝30aが形成されている。
ハウジング59の側面には、ローラ挿抜用案内シャフト30を固定(ロック)するための板状のストッパー31がピン32によってスライド可能に保持されている。また図3に示すように、ローラ挿抜用案内シャフト30の周壁には、ローラ挿抜用案内シャフト30を所定の位置まで挿入したときに、前記ストッパー31が嵌入するように係合溝30aが設けられている。
このようにしてローラ挿抜用案内シャフト30を所定の位置に固定(ロック)することにより、後述する加熱ローラ14、保持部材48ならびに支援ユニット40の挿抜動作のときにローラ挿抜用案内シャフト30が軸方向に位置ずれすることなく、前述の各部材の挿抜動作をスムーズに行うことができる。
ローラ挿抜用案内シャフト30の挿入方向先端部の外周には支援ユニット40などの挿入をスムーズにするための傾斜面30bが形成され、ローラ挿抜用案内シャフト30を所定の位置に固定したときに、ローラ挿抜用案内シャフト30の挿入方向先端部(傾斜面30b)はフレーム50の側面より若干外側に突出している(図4参照)。
支援ユニット40は図5ならびに図6に示すように、支援ユニット本体45と、支援ユニット本体45の側面に回動可能に取り付けられた2つのラッチ41と、そのラッチ41の動作をホルダ43に伝えるシャフト42と、一端がシャフト42に連結されて他端が外側に折れ曲がったホルダ43(図6参照)と、部品公差を吸収し加熱ローラ14の固定を確実にさせるためのコイル状のバネ44と、支援ユニット本体45の側面に取り付けられたハンドル66と、保護部材82とから構成されている。
支援ユニット本体45の中央部に軸方向に沿って貫通した挿通穴45dが設けられ、支援ユニット本体45の一方の側面にフランジ部45cが形成されて、加熱ローラ14の交換時に加熱ローラ14の開口端と接触する位置には図14に示すようにリング65が設けられている。前記挿通穴45dの内径は、ローラ挿抜用案内シャフト30の外径と略同寸に設計されている。
前記2つのラッチ41は同形状をしており、一方の端部に形成された半円柱状の回転部41aと、その回転部41aの内側に偏心して設けられた軸部41bと、回転部41aとは反対側に設けられたレバー部41cを有している。この2つのラッチ41は、挿通穴45dを間にして対向するように支援ユニット本体45に取り付けられている。
図6に示すようにシャフト42の一端は、ラッチ41の軸部41bに連結されている。さらにホルダ43のシャフト42と連結する側とは反対側の端部には、支援ユニット本体45の側面45aと対向するように屈曲した挟持片部43aが設けられている。
コイル状のバネ44は支援ユニット本体45に設けられた段状のバネ受け部45eとラッチ41との間に介在され、そのバネ44の内側にシャフト42が挿通して、ラッチ41はバネ44の弾性力により常に外方向に弾性付勢されているが、ラッチ41には図5に示すように抜け止め手段41dが設けられている。
図6(a)は、2つのラッチ41のレバー部41cが互いに外側に向いている状態を示している。このときラッチ41の軸部41bは支援ユニット本体45寄りの位置にあり、従ってホルダ43の挟持片部43aと支援ユニット本体45の内側側面45aの間隔はL1と大きくなっている。この間隔L1は、アブソーバ14cの厚みより若干広く設計されている。図5も同じように、2つのラッチ41のレバー部41cが互いに外側に向いている状態を示している。
この状態から図6(b)に示すように、2つのラッチ41のレバー部41cを互いに内側に回転して倒すと、ラッチ41の軸部41bは支援ユニット本体45から離れる方向に移動し、その偏心に伴ってシャフト42ならびにホルダ43も移動して、ホルダ43の挟持片部43aと支援ユニット本体45の側面45aの間隔はL2と狭くなる。この間隔L2は、アブソーバ14cの厚みより若干狭く設計されている。
前記保護部材82は、図5に示すように完全な円筒状をしており、その円筒状態が維持できる程度の機械的強度を有している。保護部材82の一方の開口端82aが図6に示されているように支援ユニット本体45の周面に固定、あるいは取り外し可能に取り付けられており、保護部材82の他方の開口端82bは図14に示すように開放している。保護部材82の内径は加熱ローラ14の外径よりも若干径大に設計されており、保護部材82で加熱ローラ14を覆った際に図7に示すように加熱ローラ14と保護部材82の間に若干の隙間Gが形成され、保護部材82が加熱ローラ14に直接触れることはない。
図7は、保護部材82の一部拡大断面図である。同図に示すように保護部材82は、基体82cと、その基体82cの内周面ならびに外周面に設けられた断熱層82dとから構成されている。基体82cはアルミニウムなどの金属、あるいはポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリスルホン樹脂、フッ素樹脂などの耐熱性樹脂で形成される。断熱層82dとしては各種の断熱性材料が使用可能であるが、加熱ローラ14の表面保護などを考慮して不織布や植毛体など軟質の材料が賞用される。
支承ローラ部材70は図8に示すように、支承ローラ71と、その支承ローラ71を回転自在に支持する第1シャフト72と、その第1シャフト72を一方の自由端部に固定するローラプレート73と、そのローラプレート73の基端部側に設けられた第2シャフト74と、その第2シャフト74を回転自在に支持するホルダープレート75から主に構成されている。
ローラプレート73の一方の側端には、折り曲げによってフック76が一体に設けられ、ホルダープレート75にはフック76が嵌入(係合)する溝部77(図8(e)参照)が形成されている。溝部77の幅寸法は、フック76の板厚と略同寸に設定されている。またホルダープレート75には溝部77と平行に延びて前記第2シャフト74が挿通する長穴75aが形成され、後述するようにローラプレート73は上下動可能に支持されている。
図8の(a),(b)は、画像形成装置から加熱ローラ14を引き出すとき或いは挿入するときの支承ローラ部材70の状態を示す図で、(a)は側面図、(b)平面図である。図8(a)に示すようにローラプレート73に設けられているフック76がホルダープレート75に設けられている溝部77に挿入されて(ロック状態)、ローラプレート73の起立状態が維持され、従って支承ローラ71は図14に示すようにフレーム50の交換用開口部78に臨んでいる。
図8の(c),(d)は、支承ローラ部材70を前述の作動位置から後述の待機位置に移す途中の状態を示す図で、(c)は側面図、(d)平面図である。図8(c)に示すようにローラプレート73を矢印E方向に持ち上げて、フック76を溝部77から外し(ロック解除)、次にローラプレート73を第2シャフト74を中心に矢印F方向に約180°回転する。
図8の(e),(f)は、支承ローラ部材70が待機位置ある状態を示す図で、(e)は側面図、(f)平面図である。この状態ではローラプレート73は第2シャフト74に吊り下げられており、従って支承ローラ71は図3に示すように下位置にあってフレーム50の交換用開口部78から離れた待機位置にある。
図9は、支援ユニット40に対する支承ローラ部材70の配置を示す図である。本実施例の場合、2つの支承ローラ部材70a,70bが用いられ、フレーム50の交換用開口部78の近傍で、支援ユニット40のハンドル66を手で持って加熱ローラ14を引き抜く動作が円滑に実施できる位置に設置されている。
具体的に2つの支承ローラ部材70a,70bの設置位置を、加熱ローラ14の下側で、かつ図9に示すように加熱ローラ14のローラ中心Oを通る垂直線79上を0°とすると、支承ローラ71a,71bのローラ軸と直交する中心線80が垂直線79に対して±30°〜±60°程度、好ましくは±40°〜±50°(本実施例では45°)の範囲で交わる位置(角度θ)に設定し、垂直線79を中心として左右対称の位置に支承ローラ部材70a,70bが配置されている。このようにすることにより、支援ユニット40による加熱ローラ14の引出時に支承ローラ部材70a,70bがその動作を干渉することなく、図10に示すように加熱ローラ14を安定に支え、それを引き出す際の不安定要素を排除することができる。
図中の符号81は、支承ローラ部材70a,70bを左右対称の位置に取り付ける取付プレートで、この取付プレート81を介して支承ローラ部材70a,70bがフレーム50の外側に固定される(図3参照)。
本実施例では支承ローラ部材70を加熱ローラ14の下方に2個設置したが、加熱ローラ14の上方にも1〜2個程度の支承ローラ部材70を設置することも可能である。この場合も下方の支承ローラ部材70a,70bと同様に、支援ユニット40による加熱ローラ14の引出時に障害にならない位置に設置する必要がある。なお、加熱ローラ14に対する拘束力が高くならないように、上部に設置する支承ローラ部材70は加熱ローラ14との間に所定量の隙間を設ける必要がある。
(加熱ローラの交換手順)
次に加熱ローラ14の交換手順について説明する。加熱ローラ14の交換は、それ自体が耐用寿命に達したとき、あるいは前述のようにプリンタで求められる要求に応じるために、その要求に合った加熱ローラ14に変更するときに行われる。
図11は、加熱ローラ14の交換手順を示した工程図である。
同図に示すようにまず手順1で、ランプ保護部材64を用いてランプカートリッジ63を加熱ローラ14の内側から抜き出す。この操作は図2を用いて先に説明した通りであるから、重複する説明は省略する。抜き出したランプカートリッジ63はランプ保護部材64に収納したままにしておくことにより、剛性のあるランプ保護部材64で保護されているから、交換作業中にランプカートリッジ63が不用意に損傷することはない。
次に手順2で、ローラ挿抜用案内シャフト30を図3に示すようにハウジング59の貫通孔59aの方から矢印B方向に挿入する。ローラ挿抜用案内シャフト30はハウジング59の内筒部59b、一方のアブソーバ14dならびに保持部材48によって案内・保持されて貫通し、所定の位置まで挿入した所でストッパー31がローラ挿抜用案内シャフト30の係合溝30aに挿入されて、ローラ挿抜用案内シャフト30の装着が完了する。
次に手順3で、蝶ネジ54を緩めて、センタリング部材46、軸受51、スプリング52ならびにストッパー板53などを保持した保持部材48を矢印B方向に抜き出す。このときローラ挿抜用案内シャフト30の先端部はフレーム50の外側面よりも若干外側に突出しているから、ローラ挿抜用案内シャフト30のガイドによりフレーム50の開口端などに衝突することなく、スムーズに抜き出すことができる。なお、抜き出し途中でセンタリング部材46が加熱ローラ14から離れることにより、スプリング52の復元力によりセンタリング部材46ならびに軸受51がストッパー板53に当接する。
このとき図3に示されているように支承ローラ部材70の支承ローラ71は待機位置(下位置)にあるから、保持部材48の抜き出し動作に障害を及ぼすことはない。図4は、加熱ローラ14から保持部材48の抜き出しが終了した状態を示している。
次に手順4で、支援ユニット40を傾斜面30bが形成されているローラ挿抜用案内シャフト30の先端部側からハンドル66を持って挿入し、図13に示すように保護部材82で加熱ローラ14の外周を覆う。支援ユニット40を挿入するとき図6(a)に示すように、ラッチ41のレバー部41は互いに外側に開いた状態になっており、従って支援ユニット本体45の内側側面45aとホルダ43の挟持片部34aの間隔は広い間隔L1となっている。
図12は、図13のX−X方向から視たアブソーバ14cとホルダ43の挟持片部43aとの関係を示す図で、同図(a)は支援ユニット40を加熱ローラ14内に挿入したときの状態を示す図、同図(b)は支援ユニット40をアブソーバ14cに取り付けたときの状態を示す図である。
図12(a)に示すようにアブソーバ14cの内周部には、ホルダ43の挟持片部34aが挿通する大きさの切欠部67が2つ対向するように形成されている。支援ユニット40を加熱ローラ14内に挿入すると、ホルダ43の挟持片部43aはアブソーバ14cの切欠部67を通過して、図13に示すようにアブソーバ14cの図面に向って左側に位置し、支援ユニット本体45のフランジ部45cがフレーム50の外側面に当接したところでアブソーバ14cの挿入が停止する。
この状態でハンドル66を持って支援ユニット40を図12(a)に示すように矢印方向に回転すると、図12(b)に示すようにホルダ43の挟持片部43aは切欠部67から離れてアブソーバ14cの他の内周部と対向する。
この状態で図6(b)に示すように、ラッチ41のレバー部41cを互いに内側に回転することにより、シャフト42を介してホルダ43の挟持片部34aが支援ユニット本体45側に引き寄せられて、アブソーバ14cの内周部がホルダ43の挟持片部34aと支援ユニット本体45の側面45aの間で挟持される。このようにして、アブソーバ14cを介して支援ユニット40が加熱ローラ14に取り付けられる。支援ユニット40の取り付けが終了した状態が図13に示されており、同図に示されているように加熱ローラ14と保護部材82の間には隙間Gが形成され、保護部材82は加熱ローラ14の表面には直接触れていない。
次に手順5で、支承ローラ71を作動位置に移動してロックする。この支承ローラ71の移動とロックは、図8(e)に示すローラプレート73を矢印F方向とは反対方向に180°回転させ、フック76を溝部77に嵌入することによってなされる。この移動で図14に示すように、支承ローラ71はフレーム50の交換用開口部78内に臨む。
次に手順6で、支援ユニット40のハンドル66をもって高温状態のままの加熱ローラ14を画像形成装置から抜き出す。このときローラ挿抜用案内シャフト30はハウジング59の内筒部59bにより確実に保持されており、アブソーバ14dの内周部がローラ挿抜用案内シャフト30の外周面上を摺動する。
そしてフレーム50から外に出た加熱ローラ14の部分は、図10に示すように支援ユニット40の保護部材82を介して支承ローラ71a,71bによって安定に支承され、加熱ローラ14の引き出しに伴って支承ローラ71a,71bは回転する。図14は、加熱ローラ14の引き出しの途中の状態を示している。
前述のように内、外周面に断熱層82dが設けられた保護部材82で加熱ローラ14が覆われているため、約200℃の高温状態にある加熱ローラ14に直接手を触れることなく、加熱ローラ14を安全に抜き出すことができる。また図7に示すように加熱ローラ14は保護部材82で覆われた状態で抜き出されるから、フレーム50や支承ローラ71等の他の部材に直接接触することなく、加熱ローラ14の表面に傷を付ける心配がない。さらに、加熱ローラ14の表面の離型剤や潤滑油等による汚れがフレーム50や支承ローラ71等の他の部材に付着することもなく、加熱ローラ14の抜き出しがスムーズにかつ安全に行われる。
なお、加熱ローラ14が抜き出されても、センタリング部材47や保持部材49はそのまま残っている。
次に手順7で、図示していないが交換する新しい加熱ローラ14に支援ユニット40を取り付けて、ローラ挿抜用案内シャフト30を利用して支援ユニット40と共に加熱ローラ14を装着する。この装着時にも支承ローラ71a,71bが使用され、保護部材82で覆われた新しい加熱ローラ14がスムーズに装着される。
次に手順8で、支承ローラ71a,71bをロック解除して、待機位置に移動する。この支承ローラ71a,71bのロック解除と待機位置への移動手順は先に図8を用いて説明したので、重複する説明は省略する。
次に手順9で、支援ユニット40を加熱ローラ14から取り出し、手順10でローラ挿抜用案内シャフト30を利用して保持部材48を装着して、手順11でストッパー31を外してローラ挿抜用案内シャフト30を抜き出し、手順12でランプ保護部材64で覆われたランプカートリッジ63を加熱ローラ14内に挿入し、その後に保持部材48を加熱ローラ14から抜き出してランプカートリッジ63の装着を終了する。
なお、前記手順7での新しい加熱ローラ14の装着は手順6の加熱ローラ14の抜き出しと逆の操作、前記手順9での支援ユニット40の取り出しは手順4の支援ユニット40の装着と逆の操作、前記手順10での保持部材48の装着は手順3の保持部材48の抜き出しと逆の操作、前記手順11でのローラ挿抜用案内シャフト30の抜き出しは手順2のローラ挿抜用案内シャフト30の装着と逆の操作、前記手順12でのランプカートリッジ63の装着は手順1のランプカートリッジ63の抜き出しと逆の操作であるので、それらの説明は省略する。
図15は、支援ユニット40の第1の変形例を示す斜視図である。この例の場合、保護部材82の加熱ローラ14のリア側の連結キー(図示せず)と対向する部分に、開口端82bから切り込まれた逃げ部82eが形成されて、保護部材82を挿入したときに加熱ローラ14のリア側の連結キーと干渉しないようになっている。
上記(加熱ローラ付近の構造)にて記載したとおり、リア側のキー及びキー溝は、アブソーバ14cの切り込み部67、言い換えれば、支援ユニット40がアブソーバ14cに係合する際、支援ユニット40のホルダ43に対し90°ずれて設置される。このため、例えば、支援ユニット40のホルダ43の位置を目安に、保護部材82に設ける切込み(逃げ部82e)を設けてある。なお、逃げ部82eについては、支援ユニット40は、前述の通り、ホルダ43を切り欠き部67に係合させる際に回転するため、その回転を考慮して設けられる。
図16は、支援ユニット40の第2の変形例を示す斜視図である。この例は加熱ローラ14が、図19に示す加圧ローラ15やプレヒータ13と近接している場合の適用例で、保護部材82の開口端82bから軸方向に沿って長く切り込まれた逃げ部82eが形成されて、保護部材82を挿入したときに前記加圧ローラ15やプレヒータ13と干渉しないようになっている。
なお、第1の変形例と同様、逃げ部82eの円周方向の切り込み幅は出来るだけ狭く設定することが好ましい。その場合も、保護部材82の回転(支援ユニット40の回転)によって加圧ローラ15やプレヒータ13と干渉しないように、円周方向の切り込み幅を規定する。
なお、一時保管時の加熱ローラ14の保護を目的として保護部材82の逃げ部82eの位置を保護するように着脱式のカバー部材を用意し、保管時に取り付けるようにしても良い。
前記実施例では保護部材82の内周面と外周面の両方に断熱層82dを設けたが、保護部材82の内周面あるいは外周面の何れか一方の周面に断熱層82dを設けることも可能である。
前記実施例では加熱ローラ14の交換の場合について説明したが、熱源を有するまたは有さない加圧ローラ15の交換にも本発明を適用することは可能である。
前記実施例では加熱ローラ14側に離型剤や潤滑油を塗布したが、加圧ローラ15側、あるいは加熱ローラ14と加圧ローラ15の両側に離型剤や潤滑油を塗布する定着装置(画像形成装置)にも本発明は適用可能である。
1・・・レーザービームプリンタ、2・・・コロナ帯電器、3・・・回転多面鏡、4・・・光源、5・・・fθレンズ、6・・・現像装置、7・・・用紙、8・・・用紙搬送トラクタ、9・・・用紙搬送トラクタ、10・・・転写器、11・・・用紙ホッパ、12・・・定着装置、13・・・プレヒータ、14・・・加熱ローラ、14a・・・素管、14b・・・表面層、14c・・・加熱ローラ蓋(アブソーバ)、14d・・・加熱ローラ蓋(アブソーバ)、15・・・加圧ローラ、16・・・用紙送出しローラ、17・・・スイングフィン、18・・・パドル、19・・・スタッカテーブル、20・・・清掃装置、21・・・感光ドラム、22・・・コントローラ、23・・・表示画面、24・・・バッファプレート、25・・・ヒータランプ、26・・・ウェブ部材、30・・・ローラ挿抜用案内シャフト、30a・・・係合溝、30b・・・傾斜面、31・・・ストッパー、32・・・ピン、40・・・支援ユニット、41・・・ラッチ、41a・・・回転部、41b・・・軸部、41c・・・レバー部、41d・・・抜け止め手段、42・・・シャフト、43・・・ホルダ、43a・・・挟持片部、43b・・・付根部、44・・・バネ、45・・・支援ユニット本体、45a・・・側面、45c・・・フランジ部、45d・・・挿通穴、45e・・・バネ受け部、46・・・センタリング部材、47・・・センタリング部材、48・・・保持部材、49・・・保持部材、50・・・フレーム、51・・・軸受、52・・・スプリング、53・・・ストッパー板、54・・・蝶ネジ、55・・・ギア、56・・・軸受、57・・・軸受、58・・・ハウジング、59・・・ハウジング、59a・・・貫通孔、59b・・・内筒部、60・・・リング、61・・・ランプホルダ、62・・・ランプホルダ、62a・・・傾斜部、63・・・ランプカートリッジ、64・・・ランプ保護部材、65・・・リング、66・・・ハンドル、67・・・切欠部、70・・・支承ローラ部材、71・・・支承ローラ、72・・・第1シャフト、73・・・ローラプレート、74・・・第2シャフト、75・・・ホルダープレート、76・・・フック、77・・・溝部、78・・・交換用開口部、79・・・垂直線、80・・・中心線、81・・・取付プレート、82・・・保護部材、82a・・・開口端、82b・・・開口端、82c・・・基体、82d・・・断熱層、82e・・・逃げ部、O・・・ローラ中心、Aw・・・通紙領域、G・・・隙間。
特表平5−504633号公報

Claims (7)

  1. 内部にヒータランプを有する加熱ローラと、その加熱ローラに対して圧接可能に設けた加圧ローラのうちの少なくとも一方の円筒状のローラを、定着装置のフレームに形成した交換用開口部から前記ローラの軸方向に抜き出して交換する定着装置のローラ交換補助具において、
    前記円筒状のローラの交換時にそのローラの外周部を覆って保護するための筒状の保護部材を有し、その保護部材は前記交換用開口部から前記円筒状のローラに対して着脱可能になっていることを特徴とする定着装置のローラ交換補助具。
  2. 請求項1に記載の定着装置のローラ交換補助具において、前記保護部材の内周面または外周面の少なくともいずれか一方の周面に断熱層が設けられていることを特徴とする定着装置のローラ交換補助具。
  3. 請求項2に記載の定着装置のローラ交換補助具において、着脱用のハンドルを有するローラ交換支援部が、前記筒状の保護部材の一方の開口端に取り付けられ、前記筒状の保護部材の他方の開口端は開放していることを特徴とする定着装置のローラ交換補助具。
  4. 請求項3に記載の定着装置のローラ交換補助具において、前記交換するローラの近傍に対向するように定着装置側に設けられた部材と干渉しないように、前記筒状の保護部材の他方の開口端から軸方向に切り込まれた逃げ部を有することを特徴とする定着装置のローラ交換補助具。
  5. 請求項4に記載の定着装置のローラ交換補助具において、前記定着装置側に設けられた部材は、前記交換するローラと連結するための連結部材であることを特徴とする定着装置のローラ交換補助具。
  6. 内部にヒータランプを有する加熱ローラと、その加熱ローラに対して圧接可能に設けた加圧ローラのうちの少なくとも一方の円筒状のローラを、定着装置のフレームに形成した交換用開口部から前記ローラの軸方向に抜き出して交換する定着装置のローラ交換補助具において、
    前記円筒状のローラの交換時にそのローラの外周部を覆って保護するための筒状の保護手段を有し、
    その保護手段は軸方向に切り込まれた逃げ部を有し、その逃げ部は、前記交換するローラの周囲に設置される別のローラと干渉しない位置まで切り込まれていることを特徴とする定着装置のローラ交換補助具。
  7. 内部にヒータランプを有する加熱ローラと、その加熱ローラに対して圧接可能に設けた加圧ローラのうちの少なくとも一方の円筒状のローラを、定着装置のフレームに形成した交換用開口部から前記ローラの軸方向に抜き出して交換する定着装置のローラ交換補助具において、
    前記円筒状のローラの交換時にそのローラの外周部を覆って保護するための筒状の保護手段を有し、
    その保護手段は軸方向に切り込まれた逃げ部を有し、その逃げ部は、前記交換するローラの周囲に設置される予熱手段と干渉しない位置まで切り込まれていることを特徴とする定着装置のローラ交換補助具。
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