JP5493685B2 - スイッチング素子の駆動装置及びそれを備える電力変換装置 - Google Patents

スイッチング素子の駆動装置及びそれを備える電力変換装置 Download PDF

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Description

本発明は、スイッチング素子を駆動する駆動装置及び該駆動装置を備える電力変換装置に関し、より詳細には、スイッチング素子の駆動によって制御される出力がフィードバックされる装置に関する。
従来、ヒステリシスコンパレータを用いた電源制御回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。図1は、特許文献1に開示された電源制御回路1のブロック図である。電源制御回路1は、制御対象電圧を、基準電圧とヒステリシスコンパレータで決まるヒステリシスレベルの中に保持することによって安定化させるヒステリシス電圧制御を行う制御回路である。
特開2004−208440号公報
図2は、電源制御回路1のヒステリシスコンパレータ7のフィードバック側の入力端子の電圧変化を示した図である。図2に示される波形は、駆動回路8及び電力変換部2で生ずる回路遅延時間(例えば、電力変換部2内に設けられた、インダクタ3に電流を流すためのスイッチング素子のゲートの駆動遅れ時間など)が考慮されている。tdrは、インダクタ3に流れるインダクタ電流の増加区間における、スイッチング素子のゲート駆動遅延時間などを含んだ回路遅延時間を示し、tdlは、インダクタ電流の減少区間における、スイッチング素子のゲート駆動遅延時間などを含んだ回路遅延時間を示している。このような回路遅延時間が実際には存在するため、出力電圧Voutに対応するフィードバック電圧Vfbは、ヒステリシスコンパレータ7のヒステリシス幅Vhysのハイ側閾値に到達した時点から遅れて減少し始め、ヒステリシス幅Vhysのロー側閾値に到達した時点から遅れて増加し始める。
入力電圧をVin、負荷回路5に印加される出力電圧をVout、インダクタ3のインダクタンスをL1、時間をtとおくと、ハイサイドに設けられたスイッチング素子のスイッチングによってインダクタ3に流れるインダクタ電流の電流値Iは、インダクタ電流の増加区間では『(Vin−Vout)/L1×t』に従って変化し、インダクタ電流の減少区間では『−Vout/L×t』に従って変化する。これにより、出力キャパシタ4の等価直列抵抗をESRとおいた場合、時間T11,T12,T13,T14は、図2に示される波形で囲まれた各三角形が相似の関係であることを利用して、式(2)〜(5)のように表すことができる。
その結果、スイッチング素子のスイッチング周波数の逆数に相当する、本制御のキャリアの周期TXは、式(2)〜(5)を式(1)に代入することによって、式(6)で表すことができる。
しかしながら、電力変換装置にヒステリシスコンパレータを用いる場合、式(6)によれば、周期TXはヒステリシス幅Vhysに応じて変化するため、キャリア周波数の精度は、ヒステリシスコンパレータのヒステリシス幅の精度に大きく依存することがわかる。そのため、ヒステリシスコンパレータのヒステリシス幅には、ばらつき(例えば、回路間での製造ばらつき、温度特性によるばらつき等)が存在するため、スイッチング素子のスイッチング周波数のばらつき、すなわち、キャリア周波数のばらつきを抑えることは容易ではない。
そこで、本発明は、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる、スイッチング素子の駆動装置及びそれを備える電力変換装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るスイッチング素子の駆動装置は、
電力変換装置に構成される電力変換用のスイッチング素子を駆動する駆動部と、
前記スイッチング素子の駆動によって制御される出力のフィードバック値と、目標値との大小関係を監視する監視部と、
前記大小関係の逆転時点からの時間の経過を検出する検出部とを備え、
前記駆動部が、前記検出部の検出結果に基づいて、前記フィードバック値が前記目標値を超える時点から所定の第1の待機時間経過した以後に、前記スイッチング素子のオンオフ状態を一方の状態から他方の状態に反転させ、前記フィードバック値が前記目標値を下回る時点から所定の第2の待機時間経過した以後に、前記スイッチング素子のオンオフ状態を前記他方の状態から前記一方の状態に反転させ、
前記スイッチング素子の駆動によって電流値が変化する変化点で検知される検知値に基づいて、前記スイッチング素子のスイッチング周期が所定範囲内に収束するように、前記待機時間が補正され、
前記検知値に基づいて、前記大小関係の逆転時点から前記スイッチング素子のオンオフ状態の反転時点までの遷移時間が所定の一定値になるように、前記待機時間が調整される、ことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電力変換装置は、
前記駆動装置と、
前記スイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続されたインダクタとを備え、
該駆動装置によって前記スイッチング素子を駆動することにより、前記インダクタに流れる電流を変化させることによって、前記出力を制御するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電力変換装置は、
前記駆動装置と、
前記スイッチング素子とを備え、
該駆動装置によって前記スイッチング素子を駆動することにより、前記スイッチング素子に接続されたインダクタンスを有する負荷に流れる電流を前記出力として制御するものである。
本発明によれば、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる。
特許文献1に開示された電源制御回路1のブロック図である。 電源制御回路1のヒステリシスコンパレータ7のフィードバック側の入力端子の電圧変化を示した図である。 本発明に係るスイッチング素子の駆動装置11と電力変換装置10の構成を示したブロック図である。 監視部12に監視対象として入力されるフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの時間的変化を示した図である。 本発明の第1の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ20の構成を示したブロック図である。 ノイズ除去回路23Aと遅延回路23Bが具体例で表されたDC−DCコンバータ20である。 DC−DCコンバータ20の動作波形を示した図である。 本発明の第2の具体的な実施形態であるモータ駆動装置40の構成を示したブロック図である。 本発明の第3の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ50の構成を示したブロック図である。 コンパレータ22の入力端子に入力されるフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの時間的変化を示した図である。 DC−DCコンバータ50の動作波形を示した図である。 本発明の第4の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ60の構成を示したブロック図である。 コンパレータ22の入力端子に入力されるフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの時間的変化を示した図である。 本発明の第5の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ70の構成を示したブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態の説明を行う。図3は、本発明に係るスイッチング素子の駆動装置11と電力変換装置10の構成を示したブロック図である。
駆動装置11は、駆動部14と、監視部12と、検出部13とを備える。駆動部14は、電力変換装置10に構成される電力変換用のスイッチング素子15を駆動する。監視部12は、スイッチング素子15の駆動によって制御される出力(図1の場合、出力電圧Vout)のフィードバック値Vfbと、目標値Vrefとの大小関係を監視する。検出部13は、その大小関係が逆転する逆転時点からの時間の経過を検出する。駆動部14は、検出部13の検出結果に基づいて、その大小関係の逆転時点から所定の待機時間経過した以後に、スイッチング素子15のオンオフ状態を一方の状態から他方の状態に反転させる。
電力変換装置10は、駆動装置11と、スイッチング素子15と、スイッチング素子15に接続されたインダクタ16とを備える。駆動装置11がスイッチング素子15を駆動することにより、インダクタ16に流れるインダクタ電流を変化させることによって、出力(図1の場合、等価直列抵抗17を有する出力キャパシタ18で平滑された出力電圧Vout)を制御する。スイッチング素子15の駆動によって制御される出力を検出する出力検出部19は、その検出した出力に対応するフィードバック値Vfbを監視部12に対して出力する。
図4は、監視部12に監視対象として入力されるフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの時間的変化を示した図である。ハイサイドに設けられたスイッチング素子15の駆動によってインダクタ16への供給/非供給が繰り返される入力電圧をVin、駆動装置11がスイッチング素子15を駆動することにより、インダクタ16に流れるインダクタ電流を変化させることによって制御される出力電圧をVout、インダクタ16のインダクタンスをL1、時間をtとおく。この場合、入力電圧Vinを降圧した出力電圧Voutを生成する場合に、スイッチング素子15のスイッチングによってインダクタ16に流れるインダクタ電流の電流値Iは、インダクタ電流の増加区間では『(Vin−Vout)/L1×t』に従って変化し、インダクタ電流の減少区間では『−Vout/L×t』に従って変化する。
これにより、T1,T2,tdr,tdlを以下のように定義すると、
T1:フィードバック値Vfbが目標値Vrefを超えることによりフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの大小関係が逆転した時点から、フィードバック値Vfbが目標値Vrefに比べて大きいことを表す第1の比較結果信号(例えば、ローレベル信号)が検出部13から駆動部14に向けて出力される時点までの第1の待機時間
T2:フィードバック値Vfbが目標値Vrefを下回ることによりフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの大小関係が逆転した時点から、フィードバック値Vfbが目標値Vrefに比べて小さいことを表す第2の比較結果信号(例えば、ハイレベル信号)が検出部13から駆動部14に向けて出力される時点までの第2の待機時間
tdr:検出部13が第1の比較結果信号を駆動部14に出力する時点から、駆動部14が第1の比較結果信号に従ってスイッチング素子15のオンオフ状態を一方の状態(オン状態)から他方の状態(オフ状態)に反転させることにより、インダクタ電流が増加状態から減少状態に転じる時点までの回路遅延時間(インダクタ電流の増加区間における、スイッチング素子15のゲート駆動遅延時間などを含んだ回路遅延時間)
tdl:検出部13が第2の比較結果信号を駆動部14に出力する時点から、駆動部14が第2の比較結果信号に従ってスイッチング素子15のオンオフ状態を他方の状態(オフ状態)から一方の状態(オン状態)に反転させることにより、インダクタ電流が減少状態から増加状態に転じる時点までの回路遅延時間(インダクタ電流の減少区間における、スイッチング素子15のゲート駆動遅延時間などを含んだ回路遅延時間)
時間T3,T4,T5,T6は、図4に示される波形で囲まれた各三角形が相似の関係であることを利用して、式(12)〜(15)のように表すことができる。
その結果、スイッチング素子15のスイッチング周波数の逆数であるスイッチング周期Tは、式(12)〜(15)を式(11)に代入することによって、式(16)のように表すことができる。
したがって、監視部12の監視結果を表す出力信号にチャタリングが生じないように、フィードバック値Vfbと目標値Vrefとを比較する際の小さなヒステリシス幅が監視部12に設けられているとしても、式(16)にはヒステリシス幅を含む項が含まれていないため、周期Tはそのヒステリシス幅のばらつきの影響を受け難くなる。
このように、駆動装置11と電力変換装置10は、式(16)で表されるスイッチング周期Tでスイッチング素子15をスイッチング動作させることができるので、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる。
また、キャリア周波数のばらつきを抑えることができるため、出力電圧Voutの絶対精度を向上させることができる。これにより、例えば、出力電圧VoutがCPUの電源電圧として使用される場合、当該電源電圧(コア電圧)の仕様が通常よりも低い電圧(例えば、1V)の場合であっても、出力電圧Voutの変動によって、CPUのリセットが誤って発生することを防ぐことができる。
また、キャリア周波数は、AM帯やFM帯の周波数帯に影響を与え、ラジオのノイズとして現れる。この影響を最小限に抑えるため、ノイズフィルタが設計されることがある。しかし、キャリア周波数のばらつきが大きいと、ノイズフィルタの設計が困難になる。この点、本発明の実施形態によれば、キャリア周波数のばらつきが抑えられるため、ノイズフィルタの設計がしやすくなり、AM帯やFM帯等の周波数帯への影響を抑えることができる。
次に、本発明に係るスイッチング素子の駆動装置及び電力変換装置の具体的な実施形態について説明する。
図5は、本発明の第1の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ20の構成を示したブロック図である。DC−DCコンバータ20は、入力電圧Vinを降圧変換した出力電圧Voutを負荷に出力する電源装置(いわゆる、降圧型スイッチングレギュレータ(降圧コンバータ))である。DC−DCコンバータ20は、スイッチング素子Q(Q1,Q2)と、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する駆動IC21とを備える、電力変換装置である。駆動IC21は、コンパレータ22と、ノイズ除去回路23Aと、遅延回路23Bと、駆動回路24とを備える、スイッチング素子Qの駆動装置である。
DC−DCコンバータ20は、電圧入力端子から入力される入力電圧Vinを降圧変換した出力電圧Voutを電圧出力端子から出力する。電圧入力端子には、入力電圧Vinを平滑させる入力キャパシタ31が接続され、電圧出力端子には、出力電圧Voutを平滑させる出力キャパシタ28が接続されている。出力キャパシタ28には、等価直列抵抗27が内蔵されている。
DC−DCコンバータ20は、第1のフィードバック回路と第2のフィードバック回路とを備える。第1のフィードバック回路は、出力電圧Voutの直流成分(DC値)をコンパレータ22の第1の入力端子(図1の場合、反転入力端子)側にフィードバックする。第2のフィードバック回路は、出力電圧Voutの交流成分(AC値。すなわちリップル成分)をコンパレータ22の第1の入力端子(図1の場合、反転入力端子)側にフィードバックする。出力電圧Voutの直流成分をフィードバックすることによって、出力電圧VoutのDC的な精度の低下を抑えることができる。出力電圧Voutの交流成分をフィードバックすることによって、出力電圧Voutの応答性を向上させるとともに、インダクタ26の小型化を図ることができる。
第1のフィードバック回路は、検出抵抗29Aと29Bとが直列に接続された直列回路を備える。この直列回路が、出力電圧Voutの直流成分を検出する直流成分検出回路29である。直流成分検出回路29は、検出抵抗29Aと29Bによる出力電圧Voutの分圧によって検出した出力電圧Voutの直流成分を、ヒステリシスコンパレータ22の反転入力端子側に出力する。
第2のフィードバック回路は、キャパシタ32を備える。キャパシタ32は、出力電圧Voutの交流成分をコンパレータ22の非反転入力端子側に伝達するため、インダクタ26の出力側に一端が接続され且つコンパレータ22の非反転入力端子側に他端が接続される。
駆動回路24は、スイッチング素子Qをスイッチング動作させる駆動信号を出力する駆動部である。コンパレータ22は、スイッチング素子Qの駆動によって一定値に制御される出力電圧Voutのフィードバック電圧Vfbと、基準電圧Vrefとの大小関係を監視する監視部である。ノイズ除去回路23Aと遅延回路23Bは、フィードバック電圧Vfbと基準電圧Vrefとの大小関係が逆転する逆転時点からの時間の経過を検出する検出部である。駆動回路24は、ノイズ除去回路23Aと遅延回路23Bとによって検出された経過時間に基づいて、その大小関係の逆転時点から所定の待機時間T1又はT2(図4参照)を経過した以後の時点で、ハイサイドのスイッチング素子Q1とローサイドのスイッチング素子Q2のオンオフ状態が互いに逆になるように、Q1とQ2を一方の状態から他方の状態に反転させる。
コンパレータ22は、検出抵抗29A,29Bからのフィードバック電圧Vfbと基準電圧Vrefとを比較し、その比較結果である出力電圧レベル(ハイレベル又はローレベルの出力信号)を出力する。フィードバック電圧Vfbは、コンパレータ22の反転入力端子に入力され、基準電圧Vrefは、コンパレータ22の非反転入力端子に入力される。
ノイズ除去回路23Aは、コンパレータ22の出力信号のチャタリングを除去する。遅延回路23Bは、コンパレータ22の出力信号の位相を遅らせた位相遅延信号(上述の第1の比較結果信号及び第2の比較結果信号に相当)を駆動回路24に出力する。ノイズ除去回路23Aは、例えば、コンパレータ22の出力信号のレベル変化をラッチするラッチ回路と、ラッチをかけてからの経過時間を計測するタイマー回路とを備える。ラッチ回路がコンパレータ22の出力信号の変化をラッチする。タイマー回路は、予め定められた一定時間の経過時にラッチを解除する。この一定時間は、チャタリングが除去できるように、チャタリングが発生する期間に応じて決定すればよい。これによって、コンパレータ22の出力信号のチャタリングの除去を実現できる。また、遅延回路23Bは、例えば、タイマー回路等で実現可能である。タイマー回路によって、コンパレータ22の出力信号の位相を遅らせる時間(すなわち、待機時間T1又はT2)が設定される。タイマー回路を採用することによって、待機時間T1又はT2を正確に決定することができる。
図6は、ノイズ除去回路23Aと遅延回路23Bが具体例で表されたDC−DCコンバータ20である。ノイズ除去回路23Aと遅延回路23Bは、図6に示されるような構成でもよい。ノイズ除去回路23Aと遅延回路23Bは、抵抗23aとキャパシタ23bとを備えるローパスフィルタ回路と、コンパレータ23cと抵抗23dと基準電圧Vrefとを備える比較回路とによって構成される。所望の待機時間T1,T2が生成されるように、ローパスフィルタ回路と比較回路内の各素子の定数等を設定するとよい。
駆動回路24は、コンパレータ22の出力電圧レベル(すなわち、遅延回路23Bの位相遅延信号)に従って、出力電圧Voutが所定の目標電圧となるようなデューティ比でスイッチング素子Q(Q1,Q2)を駆動する駆動信号(PWM信号)を出力する。その駆動信号に基づきスイッチング素子Qのそれぞれがスイッチング動作を行うことによって、入力電圧Vinから出力電圧Voutへの降圧がなされる。なお、スイッチング素子Qの具体例として、IGBT,MOSFET,バイポーラトランジスタ等の半導体素子が挙げられる。
つまり、PWM信号に基づき、ハイサイドのスイッチング素子Q1がオンし、ローサイドのスイッチング素子Q2がオフすると、スイッチング素子Q1とQ2との間の接続点に接続されたインダクタ26に電流が流れ、出力キャパシタ28に蓄電される。そして、PWM信号に基づき、スイッチング素子Q1がオフし、スイッチング素子Q2がオンすると、インダクタ26に流れていた電流を流し続けようと、インダクタ26とインダクタ26の出力側に接続された出力キャパシタ28とスイッチング素子Q2とを通って電流が還流する。このようなスイッチング動作をすることによって、平滑された出力電圧Voutが出力端子から出力される。
なお、インダクタ26の入力側とグランドとの間にダイオードがあれば、電流の還流が可能であるため、スイッチング素子Q2が無い構成であってもよい。また、そのダイオード3がショットキーダイオードであれば、リカバリー電流が少ないためノイズを低減することができるとともに、順方向電圧が小さいため発熱も抑えることができる。
図7は、DC−DCコンバータ20の動作波形を示した図である。コンパレータ22の出力信号のレベルは、フィードバック電圧Vfbと目標電圧Vrefとの大小関係が逆転することによって、反転する。コンパレータ22は、ヒステリシスが設けられていない場合、その出力電圧レベルの反転時に、チャタリングが生じやすい(図7(b)参照)。ノイズ除去回路23Aによって、コンパレータ22の出力信号のチャタリングは除去される(図7(c)参照)。遅延回路23Bは、例えばタイマー回路による計時結果に基づいて、フィードバック電圧Vfbが目標電圧Vrefに比べて大きくなることによりコンパレータ22の出力信号のレベルが反転した時点から、所定の待機時間T1を経過した時に、フィードバック電圧Vfbが目標値Vrefに比べて大きいことを表す第1の位相遅延信号(ローレベル信号)を出力する(図7(d)参照)。また、遅延回路23Bは、例えばタイマー回路による計時結果に基づいて、フィードバック電圧Vfbが目標電圧Vrefに比べて小さくなることによりコンパレータ22の出力信号のレベルが反転した時点から、所定の待機時間T2を経過した時に、フィードバック電圧Vfbが目標値Vrefに比べて小さいことを表す第2の位相遅延信号(ハイレベル信号)を出力する(図7(d)参照)。駆動回路24は、第1の位相遅延信号に従って、スイッチング素子Q1のオンオフ状態をオン状態からオフ状態に反転させるとともに、スイッチング素子Q2のオンオフ状態をオフ状態からオン状態に反転させる。また、駆動回路24は、第2の位相遅延信号に従って、スイッチング素子Q1のオンオフ状態をオフ状態からオン状態に反転させるとともに、スイッチング素子Q2のオンオフ状態をオン状態からオフ状態に反転させる。この際、駆動回路24及びスイッチング素子Qには回路遅延時間(動作の遅れ時間)が存在するため、スイッチング素子Q2のドレイン電圧(コレクタ電圧)は、第1の位相遅延信号(又は、第2の位相遅延信号)が出力される時点から回路遅延時間tdr(又は、tdl)を経過した時に変化する。
つまり、DC−DCコンバータ20は、上記の式(16)で表されるスイッチング周期Tでスイッチング素子Qをスイッチング動作させることができるので、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる。
図8は、本発明の第2の具体的な実施形態であるモータ駆動装置40の構成を示したブロック図である。上述の実施形態と同様の部分については、その説明を省略又は簡略する。モータ駆動装置40は、インダクタンスを有する負荷である三相交流モータ33に三相交流電流を流すためのスイッチング素子Q(Q1〜Q6)と、スイッチング素子Qを駆動する駆動装置を備える、インバータである。インバータは、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置であって、モータ33に流れる三相交流電流を制御する制御装置である。スイッチング素子Qを駆動する駆動装置は、三相毎に、上述の実施形態と同様に、コンパレータと、ノイズ除去回路と、遅延回路と、駆動回路とを備える。モータ駆動装置40は、モータ33に流れる三相交流電流の電流値を電流センサ29等の電流電圧変換手段によって電圧値に変換し、変換した電圧値に基づくフィードバック電圧をコンパレータによって各相の指示値(目標値)と比較する。その比較結果に従って、上述と同様に、遅延回路によって設定された待機時間T1,T2の経過を待って、スイッチング素子Qが駆動される。
モータ駆動装置40は、U相のスイッチング素子Q1(Q2)をスイッチングさせる駆動信号を出力する駆動回路24Uと、V相のスイッチング素子Q3(Q4)をスイッチングさせる駆動信号を出力する駆動回路24Vと、W相のスイッチング素子Q5(Q6)をスイッチングさせる駆動信号を出力する駆動回路25Vとを有する。モータ駆動装置40は、三相(U,V,W)の駆動信号(例えば、PWM信号)に従い各スイッチング素子のオン/オフを制御することによって、入力電圧Vinの直流電力を交流電力に変換してモータ33を駆動する。すなわち、モータ33の三相巻線にモータ駆動装置40によって三相交流電流を流すと回転磁界が発生することを利用して、モータ33の回転が制御される。
モータ駆動装置40の動作波形は、図7に示した波形と同様である。U相の駆動装置において、コンパレータ22Uの出力信号のレベルは、電流センサ29Uから出力されたフィードバック電圧とU相指示値との大小関係が逆転することによって、反転する。コンパレータ22Uは、ヒステリシスが設けられていない場合、その出力電圧レベルの反転時に、チャタリングが生じやすい(図7(b)参照)。ノイズ除去回路23AUによって、コンパレータ22Uの出力信号のチャタリングは除去される(図7(c)参照)。遅延回路23BUは、例えばタイマー回路による計時結果に基づいて、フィードバック電圧がU相指示値に比べて大きくなることによりコンパレータ22Uの出力信号のレベルが反転した時点から、所定の待機時間T1を経過した時に、フィードバック電圧がU相指示値に比べて大きいことを表す第1の位相遅延信号(ローレベル信号)を出力する(図7(d)参照)。また、遅延回路23BUは、例えばタイマー回路による計時結果に基づいて、フィードバック電圧がU相指示値に比べて小さくなることによりコンパレータ22Uの出力信号のレベルが反転した時点から、所定の待機時間T2を経過した時に、フィードバック電圧がU相指示値に比べて小さいことを表す第2の位相遅延信号(ハイレベル信号)を出力する(図7(d)参照)。駆動回路24AUは、第1の位相遅延信号に従って、スイッチング素子Q1のオンオフ状態をオン状態からオフ状態に反転させるとともに、スイッチング素子Q2のオンオフ状態をオフ状態からオン状態に反転させる。また、駆動回路24AUは、第2の位相遅延信号に従って、スイッチング素子Q1のオンオフ状態をオフ状態からオン状態に反転させるとともに、スイッチング素子Q2のオンオフ状態をオン状態からオフ状態に反転させる。この際、駆動回路24AU及びスイッチング素子Q1,Q2には回路遅延時間(動作の遅れ時間)が存在するため、スイッチング素子Q2のドレイン電圧(コレクタ電圧)は、第1の位相遅延信号(又は、第2の位相遅延信号)が出力される時点から回路遅延時間tdr(又は、tdl)を経過した時に変化する。
V相、W相の駆動装置についても同様である。W相の駆動装置の場合、U相に流れる電流を検出するU相の電流センサ29Uから出力されたフィードバック電圧と、V相に流れる電流を検出するV相の電流センサ29Vから出力されたフィードバック電圧とを加算する加算器34と、加算器34による加算結果を反転させる反転回路35とを備える。コンパレータ22Wは、反転回路35の出力信号とW相指示値とを比較する。
したがって、モータ駆動装置40は、上記の式(16)で表されるスイッチング周期Tでスイッチング素子Qをスイッチング動作させることができるので、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる。
図9は、本発明の第3の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ50の構成を示したブロック図である。上述の実施形態と同様の部分については、その説明を省略又は簡略する。DC−DCコンバータ50は、スイッチング素子Q(Q1,Q2)と、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する駆動IC51とを備える、電力変換装置である。駆動IC51は、コンパレータ22と、ノイズ除去回路23Aと、遅延回路23Bと、駆動回路24と、待機時間補正回路52とを備える、スイッチング素子Qの駆動装置である。
待機時間補正回路52は、スイッチング素子Qの駆動によって電流値が変化する変化点で検知される検知値に基づいて、上記の式(16)で表されるスイッチング素子Qのスイッチング周期Tが所定範囲内に収束するように、遅延回路23Bで設定される待機時間T1及び/又は待機時間T2を補正する補正部である。この検知値は、スイッチング素子Qの駆動の結果として得られるものである。そのため、この検知値に基づいて待機時間T1及び/又は待機時間T2の補正を行うことによって、すなわち、この検知値を待機時間T1及び/又は待機時間T2の設定にフィードバックをかける補正を行うことによって、スイッチング素子Qの前段である駆動段に配置された遅延回路23Bで設定される待機時間T1及び/又は待機時間T2を適切に調整できるとともに、その調整精度を向上させることができる。図9の場合、待機時間補正回路52は、スイッチング素子Qの駆動によって電流値が変化する、回路上の変化点であるスイッチング素子Q2のドレイン(コレクタ)で、ドレイン電圧(コレクタ電圧)を検出する。待機時間補正回路52は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
図10は、コンパレータ22の入力端子に入力されるフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの時間的変化を示した図である。待機時間補正回路52は、フィードバック値Vfbが目標値Vrefを超えることによりフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの大小関係が逆転する時点から、スイッチング素子Qのオンオフ状態が一方の状態から他方の状態に反転する時点までの遷移時間TM1が、所定の一定値である第1の目標遷移時間に一致するように、遅延回路23Bで設定される待機時間T1を調整する。同様に、待機時間補正回路52は、フィードバック値Vfbが目標値Vrefを下回ることによりフィードバック値Vfbと目標値Vrefとの大小関係が逆転する時点から、スイッチング素子Qのオンオフ状態が他方の状態から一方の状態に反転する時点までの遷移時間TM2が、所定の一定値である第2の目標遷移時間に一致するように、遅延回路23Bで設定される待機時間T2を調整する。待機時間T1及びT2の調整値は、次のスイッチング周期Tの待機時間として設定されるとよい。
待機時間補正回路52は、例えば、遷移時間TM1の一定の目標値である第1の目標遷移時間から、駆動回路24及びスイッチング素子Qで生ずる回路遅延時間tdrの実測値を差し引いた差分値を、待機時間T1の調整値として設定する。同様に、待機時間補正回路52は、遷移時間TM2の一定の目標値である第2の目標遷移時間から、駆動回路24及びスイッチング素子Qで生ずる回路遅延時間tdlの実測値を差し引いた差分値を、待機時間T2の調整値として設定する。
駆動部24及びスイッチング素子Qで生ずる回路遅延時間tdr,tdlの実測値は、例えば、待機時間補正回路52に備えられたメモリMに記憶される。メモリMの具体例として、EEPROMが挙げられる。回路遅延時間tdr,tdlの実測値は、遅延回路23Bの出力信号の電圧レベル変化とスイッチング素子Q2のドレイン電圧のレベル変化とを検出することによって、取得することができる。
図11は、DC−DCコンバータ50の動作波形を示した図である。待機時間補正回路52は、遷移時間TM1の一定の目標値である第1の目標遷移時間から予めメモリMに記憶された回路遅延時間tdrを引くことによって、待機時間T1の調整値を算出し、遷移時間TM2の一定の目標値である第2の目標遷移時間から予めメモリMに記憶された回路遅延時間tdlを引くことによって、待機時間T2の調整値を算出する。
つまり、DC−DCコンバータ50は、上記の式(16)で表されるスイッチング周期Tでスイッチング素子Qをスイッチング動作させることができるので、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる。特に、回路遅延時間tdr,tdlを加味して待機時間T1,T2を設定することができるので、式(16)の第3項及び第4項に変数として含まれる路遅延時間tdr,tdlがばらついていても、遷移時間TM1及びTM2は一定値に固定されるので、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる。
図12は、本発明の第4の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ60の構成を示したブロック図である。上述の実施形態と同様の部分については、その説明を省略又は簡略する。DC−DCコンバータ60は、スイッチング素子Q(Q1,Q2)と、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する駆動IC61とを備える、電力変換装置である。駆動IC61は、コンパレータ22と、ノイズ除去回路23Aと、遅延回路23Bと、駆動回路24と、待機時間演算回路62とを備える、スイッチング素子Qの駆動装置である。
待機時間演算回路62は、スイッチング素子Qの駆動によって電流値が変化する変化点(この場合、入力電圧Vinが入力される入力電圧端子及び出力電圧Voutが出力される出力電圧端子)で検知される検知値に基づいて、上記の式(16)で表されるスイッチング素子Qのスイッチング周期Tが所定範囲内に収束するように、遅延回路23Bで設定される待機時間T1及び/又は待機時間T2を補正する補正部である。図12の場合、待機時間演算回路62は、入力電圧端子で入力電圧Vinを検知し、出力電圧端子で出力電圧Voutを検知する。待機時間演算回路62は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
待機時間演算回路62は、DC−DCコンバータ60に入力される電力変換前の入力電圧Vin、及び/又はDC−DCコンバータ60から出力される電力変換後の出力電圧Voutに応じて、待機時間T1及び/又は待機時間T2を補正する。上記の式(16)によれば、スイッチング周期Tは、インダクタに印加される電圧Vin,Voutの依存性を持っている。そのため、Vin,Voutが変化すると、キャリア周波数が変化してしまう。そこで、式(16)の各項に着目して、待機時間T1を(Vout/Vin)に比例して変化させることによって、式(16)の第1項に含まれる入力電圧Vinと出力電圧Voutの依存性をキャンセルすることができる。同様に、待機時間T2を(Vin−Vout)/Vinに比例して変化させることによって、式(16)の第2項に含まれる入力電圧Vinと出力電圧Voutの依存性をキャンセルすることができる。つまり、待機時間演算回路62は、(Vout/Vin)に比例する待機時間T1を演算し、(Vin−Vout)/Vinに比例する待機時間T2を演算するとよい。演算された待機時間T1,T2が、遅延回路23Bに設定される。
また、インダクタ26に流れる電流の上昇速度と下降速度に開きがあると、上昇側と下降側のいずれか一方が急峻なノコギリ波に三角波の波形が近似して、三角波のリップル中心がずれてしまう。そのため、Vin,Voutが変化すると、三角波のリップル中心が変化し、電源精度が低下してしまう。
図13は、コンパレータ22のフィードバック側の入力端子の電圧変化を示した図である。図13(a)では、リップルの中心電圧Vripと基準電圧Vrefとの乖離は小さい。しかしながら、図13(b)に示されるように、インダクタ26に流れる電流の上昇速度と下降速度に開きがあると(上昇側の傾きが急激で、下降側の傾きが緩やか)、リップルの中心電圧Vripと基準電圧Vrefとの乖離が大きくなる。
そこで、リップルの中心電圧Vripを基準電圧Vrefに等しくするためには、三角形の相似の関係から、
T1+T5=T2+T6 ・・・(17)
が成立すればよい。式(14)(15)を式(17)に代入すると、
T2=T1×(Vin−Vout)/Vout ・・・(18)
が得られる。すなわち、待機時間演算回路62は、待機時間T2を『T1×(Vin−Vout)/Vout』に等しくなるように変化させることによって、リップルの中心電圧Vripを基準電圧Vrefに一致させることができるため、出力電圧Voutの精度が向上する。
図14は、本発明の第5の具体的な実施形態であるDC−DCコンバータ70の構成を示したブロック図である。上述の実施形態と同様の部分については、その説明を省略又は簡略する。DC−DCコンバータ70は、入力電圧Vinを昇圧変換した出力電圧Voutを負荷に出力する電源装置(いわゆる、昇圧型スイッチングレギュレータ(昇圧コンバータ))である。DC−DCコンバータ70は、スイッチング素子Q(Q1,Q2)と、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する駆動IC71とを備える、電力変換装置である。駆動IC71は、コンパレータ22と、ノイズ除去回路23Aと、遅延回路23Bと、駆動回路24とを備える、スイッチング素子Qの駆動装置である。
DC−DCコンバータ70は、第1のフィードバック回路と第2のフィードバック回路とを備える。第1のフィードバック回路は、出力電圧Voutの直流成分(DC値)をコンパレータ22の第1の入力端子(図14の場合、反転入力端子)側にフィードバックする。第2のフィードバック回路は、インダクタ26に流れるインダクタ電流の大きさに対応する電圧の交流成分(AC値)をコンパレータ22の第2の入力端子(図14の場合、非反転入力端子)側にフィードバックする。
DC−DCコンバータ70は、このような構成を有しているので、コンパレータ22の出力信号に従ってインダクタ電流が制御されるインダクタ26が入力段に構成されていても、出力電圧Voutを安定させることができる。
すなわち、出力電圧Voutの直流成分をフィードバックすることによって、出力電圧VoutのDC的な精度の低下を抑えることができる。そして、DC−DCコンバータ70の出力段にインダクタが構成されていないため、コンパレータ22に供給するための三角波(ランプ信号)をその出力段で得ることができなくても、図14に例示した上述の構成によれば、インダクタ26に流れるインダクタ電流をスイッチング素子Qの駆動により制御することによって、該インダクタ電流の大きさに応じた三角波を生成することができる。したがって、入力段に構成されたインダクタ26に流れるインダクタ電流の大きさに対応する電圧の交流成分をフィードバックすることによって、出力電圧Voutの応答性を向上させることができる。
出力電圧Voutの直流成分をコンパレータ22の反転入力端子側にフィードバックする第1のフィードバック回路は、検出抵抗29Aと29Bとが直列に接続された直列回路を備える。この直列回路が、出力電圧Voutの直流成分を検出する直流成分検出回路29である。直流成分検出回路29は、検出抵抗29Aと29Bによる出力電圧Voutの分圧によって検出した出力電圧Voutの直流成分を、コンパレータ22の反転入力端子側に出力する。
インダクタ26に流れるインダクタ電流の大きさに対応する電圧Vmの交流成分をコンパレータ22の非反転入力端子側にフィードバックする第2のフィードバック回路は、抵抗37とキャパシタ38とが接続されて構成されたRC回路網49を備える。インダクタ26に接続されたRC回路網49は、電圧Vmの交流成分を検出する交流成分検出回路である。RC回路網49は、検出した電圧Vmの交流成分を、コンパレータ22の非反転入力端子側に出力する。
昇圧コンバータの場合、図4に示される波形で囲まれた各三角形が相似の関係であることを利用して、時間T3,T4,T5,T6は、式(22)〜(25)のように表すことができる。
その結果、スイッチング素子Qのスイッチング周波数の逆数であるスイッチング周期Tは、式(22)〜(25)を式(21)に代入することによって、式(26)のように表すことができる。
したがって、コンパレータ22の比較結果を表す信号にチャタリングが生じないように、フィードバック値Vfbと目標値Vrefとを比較する際の小さなヒステリシス幅がコンパレータ22に設けられているとしても、式(26)にはヒステリシス幅を含む項が含まれていないため、周期Tはそのヒステリシス幅のばらつきの影響を受け難くなる。
このように、DC−DCコンバータ70は、式(26)で表されるスイッチング周期Tでスイッチング素子Qをスイッチング動作させることができるので、キャリア周波数のばらつきを抑えることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、図14で示したDC−DCコンバータ70に、図9で示した待機時間補正回路52や図12で示した待機時間演算回路62と同様の、遅延回路23Bで設定される待機時間T1及び/又は待機時間T2を補正する補正部を設けてもよい。
例えば、上記の式(26)によれば、スイッチング周期Tは、インダクタに印加される電圧Vin,Voutの依存性を持っている。そのため、Vin,Voutが変化すると、キャリア周波数が変化してしまう。そこで、式(26)の各項に着目して、待機時間T1を(Vout−Vin)/Voutに比例して変化させることによって、式(26)の第1項に含まれる入力電圧Vinと出力電圧Voutの依存性をキャンセルすることができる。同様に、待機時間T2を(Vin/Vout)に比例して変化させることによって、式(26)の第2項に含まれる入力電圧Vinと出力電圧Voutの依存性をキャンセルすることができる。つまり、待機時間演算回路62と同様の補正部が、(Vout−Vin)/Voutに比例する待機時間T1を演算し、(Vin/Vout)に比例する待機時間T2を演算するとよい。演算された待機時間T1,T2が、遅延回路23Bに設定される。
1 電源制御回路
5 負荷
7 ヒステリシスコンパレータ
10 電力変換装置
11 駆動装置
12 監視部
13 検出部
14 駆動部
15,Q1〜Q6 スイッチング素子
16,26 インダクタ
17,27 等価直列抵抗(ESR)
18,28 出力キャパシタ
20,50,60 降圧コンバータ
21,51,61,71 駆動IC
22,22U,22V,22W コンパレータ
23A,23AU,23AV,23AW ノイズ除去回路
23B,23BU,23BV,23BW 遅延回路
24,24U,24V,24W 駆動回路
29U,29V 電流センサ
33 三相交流モータ
40 モータ駆動装置
49 RC回路網
52 待機時間補正回路
62 待機時間演算回路
70 昇圧コンバータ

Claims (7)

  1. 電力変換装置に構成される電力変換用のスイッチング素子を駆動する駆動部と、
    前記スイッチング素子の駆動によって制御される出力のフィードバック値と、目標値との大小関係を監視する監視部と、
    前記大小関係の逆転時点からの時間の経過を検出する検出部とを備え、
    前記駆動部が、前記検出部の検出結果に基づいて、前記フィードバック値が前記目標値を超える時点から所定の第1の待機時間経過した以後に、前記スイッチング素子のオンオフ状態を一方の状態から他方の状態に反転させ、前記フィードバック値が前記目標値を下回る時点から所定の第2の待機時間経過した以後に、前記スイッチング素子のオンオフ状態を前記他方の状態から前記一方の状態に反転させ、
    前記スイッチング素子の駆動によって電流値が変化する変化点で検知される検知値に基づいて、前記スイッチング素子のスイッチング周期が所定範囲内に収束するように、前記待機時間が補正され、
    前記検知値に基づいて、前記大小関係の逆転時点から前記スイッチング素子のオンオフ状態の反転時点までの遷移時間が所定の一定値になるように、前記待機時間が調整される、スイッチング素子の駆動装置。
  2. 前記所定の一定値から、前記検知値に基づいて実測された前記駆動部及び前記スイッチング素子で生ずる回路遅延時間を差し引いた差分値に、前記待機時間が調整される、請求項に記載のスイッチング素子の駆動装置。
  3. 前記検知値が、前記電力変換装置に入力される電力変換前の入力電圧Vin、及び/又は前記電力変換装置から出力される電力変換後の出力電圧Voutである、請求項に記載のスイッチング素子の駆動装置。
  4. 前記電力変換装置が降圧コンバータの場合、
    前記第1の待機時間が、(Vout/Vin)に比例するように調整され、
    前記第2の待機時間が、(Vin−Vout)/Vinに比例するように調整される、請求項に記載のスイッチング素子の駆動装置。
  5. 前記電力変換装置が昇圧コンバータの場合、
    前記第1の待機時間が、(Vout−Vin)/Voutに比例するように調整され、
    前記第2の待機時間が、(Vin/Vout)に比例するように調整される、請求項に記載のスイッチング素子の駆動装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のスイッチング素子の駆動装置と、
    前記スイッチング素子と、
    前記スイッチング素子に接続されたインダクタとを備え、
    該駆動装置によって前記スイッチング素子を駆動することにより、前記インダクタに流れる電流を変化させることによって、前記出力を制御する、電力変換装置。
  7. 請求項1又は2に記載のスイッチング素子の駆動装置と、
    前記スイッチング素子とを備え、
    該駆動装置によって前記スイッチング素子を駆動することにより、前記スイッチング素子に接続されたインダクタンスを有する負荷に流れる電流を前記出力として制御する、電力変換装置。
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