JP2015039261A - 半導体装置及びスイッチング電源装置 - Google Patents

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康敬 堀越
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典里 竹屋
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Satoru Kumaki
哲 熊木
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雅史 大柴
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Abstract

【課題】CPUのPFC制御に係る処理負荷を軽減させる。
【解決手段】半導体装置(5)は、カウンタ回路のカウント値(COUT)と第1基準値(CP1)との比較結果に応じてスイッチング素子を制御する制御信号(VPWM)を生成する。半導体装置は、制御信号を生成するとき、複数のコンパレータ回路(CMP1〜4)によって、スイッチング電源装置の出力電圧と目標電圧との第1の比較、スイッチング電源装置の入力電圧と基準電圧との第2の比較、前記検出電圧と前記基準電圧との第3の比較、及びインダクタの電流に応じた電圧と前記入力電圧との第4の比較を行う。更に半導体装置は、第3の比較の結果信号と第4の比較の結果信号との位相差が検出されない場合に、更新部によって第1及び第2の比較の結果信号に基づいて第1基準値を更新し、前記位相差が検出された場合に、更新部によって当該位相差に基づいて第1基準値を更新する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング電源装置、及びスイッチング電源装置を構成するスイッチング素子を制御するための半導体装置に関し、特に、AC/DCコンバータを構成するスイッチング電源装置に適用して有効な技術に関する。
交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータを構成するスイッチング電源装置は、交流電源から供給される入力電圧及び入力電流の位相差に起因する力率の悪化や高調波ノイズの発生を抑制するため、PFC回路が広く用いられている。
PFC回路は、スイッチング電源装置内の各種の電圧及び電流を検出するとともに、それらの検出結果に基づいて所定の周期のPWM(pulse width modulation)信号を生成し、そのPWM信号によってインダクタ(コイル)の電流をスイッチング制御することで、所望の出力電圧を生成し、且つAC/DCコンバータに入力される電圧と電流の力率を改善する。
従来、PFC回路を含む種々のスイッチング電源装置は、主にアナログ制御によって実現されていた。アナログ制御のPFC回路の従来技術としては、例えば特許文献1及び特許文献2に開示がある。
しかしながら、近年、低コスト化やチューニングの容易化等の要求から、PFC回路を含む種々のスイッチング電源回路は、ディジタル制御を主とした制御方式に代わりつつある。具体的には、PFC回路において、インダクタの電流を制御するためのスイッチング素子(MOSFET等)のオン・オフを制御するコントロール部が、従来の誤差増幅回路(エラーアンプ)を備えたアナログIC(Integrated Circuit)からマイクロコントローラ(以下、単にマイコンと称する。)等のプログラム処理装置に置き換わりつつある。例えば、エアコン等の民生用機器におけるモータ制御システムでは、システム全体を統括するマイコンによってPFC制御を実現している。ディジタル制御方式のPFC回路の従来技術としては、例えば特許文献3に開示がある。
特開2009−38957号公報 特開平5−219728号公報 特開2008−99440号公報
ディジタル制御方式のPFC回路では、マイコンにおけるPWMタイマ(例えば、汎用タイマ(GPT;General Purpose Timer))によって、所望のデューティ比のPWM信号を生成する。具体的には、先ず、マイコンに搭載された複数のA/Dコンバータが、PFC回路の出力電圧、入力電圧、及びインダクタに流れる電流を所定のサンプリング周期で夫々サンプリングし、ディジタルコードに変換するとともに、CPUに対して割り込み要求を発行する。次に、CPUが、A/Dコンバータから発行された割り込み要求に応じて、出力すべきPWM信号のパルス幅(デューティ比)を決定するための演算処理を行う。例えば、CPUは、PFC回路の出力電圧の検出値と出力電圧の目標値との差分を算出するとともに、その差分と入力電圧の検出値とを乗算し、その乗算結果とインダクタに流れる電流の検出値との偏差を算出する。更に、CPUは、算出した偏差に基づいて、出力すべきPWM信号のパルス幅(デューティ比)を決定し、PMWタイマに設定する。PWMタイマが設定された制御条件に従ってパルスを生成することにより、所望のPWM信号が出力される。パルス幅を決定するためのCPUによる演算処理とPWMタイマの制御条件の更新は、例えばPWM信号の一周期毎に実行される。
このように、ディジタル制御方式のPFC回路では、A/Dコンバータによって各種の電圧及び電流を検出しているため、夫々のA/DコンバータによるAD変換の開始タイミングやAD変換の終了タイミング等においてCPUに対する割込み制御が発生する。しかしながら、CPUは、スイッチング電源装置のPFC制御のみならず、それ以外の制御(例えば、モータ制御システムにおける全体制御等)も行うことから、PFC制御以外の制御に係る処理内容によっては、CPUが高負荷状態に陥る虞がある。CPUが高負荷状態に陥ってしまうと、上記のようにA/Dコンバータから割り込み要求が発生したとしても、CPUによる割り込み処理が速やかに実行されず、最適なタイミングで最適なパルス幅のPWM信号を生成することができない。その結果、電力の変換効率の低下や力率の改善効果の低下を招くという問題がある。逆に、PFC制御をその他の制御よりも優先して行うようにすると、PFC制御に係るA/Dコンバータからの割り込み要求が高頻度で発生することから、PFC制御によってCPUの処理負荷が高くなり、PFC制御以外のその他の制御に影響を与える虞がある。
このような課題を解決するための手段等を以下に説明するが、その他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、半導体装置は、カウンタ回路のカウント値と第1基準値との比較結果に応じてスイッチング素子のオン・オフを制御するための制御信号を生成する。半導体装置は、制御信号を生成するとき、複数のコンパレータ回路によって、スイッチング電源装置の出力電圧と目標電圧との第1の比較、スイッチング電源装置の入力電圧と基準電圧との第2の比較、前記検出電圧と前記基準電圧との第3の比較、及びインダクタの電流に応じた電圧と前記入力電圧との第4の比較を行う。更に半導体装置は、第3の比較に応じた比較結果信号と第4の比較に応じた比較結果信号との位相差比較を行う。前記位相差が検出されない場合に、プログラム処理を実行するデータ処理制御部の代わりに更新部によって、第1及び第2の比較に応じた比較結果信号に基づいて前記第1基準値を更新し、前記位相差が検出された場合に、前記更新部によって当該位相差に基づいて前記第1基準値を更新する。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本スイッチング電源装置によれば、CPUのPFC制御に係る処理負荷を軽減させることができる。
図1は、実施の形態1に係るスイッチング電源装置を例示するブロック図である。 図2は、PWMタイマ11の具体的な構成を例示するブロック図である。 図3は、制御信号VPWMとイネーブル信号VENを例示するタイミングチャート図である。 図4は、コンパレータ回路CMP1〜CMP4の動作例を示すタイミングチャート図である。 図4は、コンパレータ回路CMP1〜CMP4の内部構成を例示する図である。 図6は、コンパレータ回路CMP1による比較結果信号VCMP1を例示するタイミングチャート図である。 図7は、コンパレータ回路CMP4による比較結果信号VCMP4を例示するタイミングチャート図である。 図8は、コンパレータ回路CMP2、3による比較結果信号VCMP2、3と位相比較回路12による位相差信号VUP、VDWNを例示するタイミングチャート図である。 図9は、比較結果信号VCMP2、VCMP3の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの双方で位相差信号VUP、VDWNを生成する場合のタイミングチャート図である。 図10は、位相比較回路12の内部構成を例示する図である。 図11は、スイッチング電源装置100における入力電圧VINの検出電圧VS_INのタイミングチャート図である。 図12は、図11に示される範囲Xを拡大したタイミングチャート図である。 図13は、図11に示される範囲Yを拡大したタイミングチャート図である。 図14は、更新部14の内部構成を例示する図である。 図15は、更新部14によるコンペアレジスタ111の更新タイミングを例示するタイミングチャート図である。 図16は、スイッチング電源装置100による入力電圧VINと入力電流IINの波形例を示す図である。 図17は、実施の形態2に係るスイッチング電源装置を例示するブロック図である。 図18は、実施の形態2に係るスイッチング電源装置におけるコンパレータ回路CMP2、CMP3と位相比較回路12の動作タイミングを例示する図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕(コンパレータ回路と位相比較回路によって出力電圧と目標電圧との比較及び入力電圧と入力電流の位相比較を行い、更新部によって前記比較の結果に基づいてPWMタイマ部のコンペア値を更新する半導体装置)
本願の代表的な実施の形態に係る半導体装置(5,8)は、スイッチング電源装置(100、101)におけるスイッチング素子のオン・オフを制御する制御信号(VPWM)を生成する。前記半導体装置は、プログラム処理を行うデータ処理制御部(10)と、前記データ処理制御部からの指示に応じて周期的なカウント動作を行うとともに、当該カウント動作によるカウント値(COUT)と第1基準値(CP1)とを比較し、比較結果に応じて前記制御信号を生成するタイマ部(11)と、を有する。前記半導体装置は更に、前記スイッチング電源装置の出力電圧(VOUT)と目標電圧(TGT)とを比較し、比較結果に応じた第1比較結果信号(VCMP1)を出力する第1コンパレータ回路(CMP1)を有する。前記半導体装置は更に、前記スイッチング電源装置の入力電圧(VIN)と所定の基準電圧(VREF)とを比較し、比較結果に応じた第2比較結果信号(VCMP2)を出力する第2コンパレータ回路(CMP2)を有する。前記半導体装置は更に、前記スイッチング電源装置におけるインダクタ(L)に流れる電流(IIN)に応じた電圧と前記所定の基準電圧とを比較し、比較結果に応じた第3比較結果信号(VCMP3)を出力する第3コンパレータ回路(CMP3)を有する。前記半導体装置は更に、前記インダクタに流れる電流に応じた電圧と前記入力電圧とを比較し、比較結果に応じた第4比較結果信号(VCMP4)を生成する第4コンパレータ回路(CMP4)を有する。前記半導体装置は、更に、前記第2比較結果信号と前記第3比較結果信号との位相比較を行い、位相差が検出された場合に、その位相差に応じたパルス幅を持つ位相差信号(VUP、VDWN)を出力する位相比較回路(12)と、更新部(14)とを有する。前記更新部は、前記位相比較回路によって前記位相差が検出されない場合に、前記第1比較結果信号及び前記第4比較結果信号に基づいて前記第1基準値を更新し、前記位相比較回路によって前記位相差が検出された場合に、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記第1基準値を更新する。
本半導体装置によれば、スイッチング電源装置の出力電圧、入力電圧、及びインダクタに流れる電流の検出をA/Dコンバータではなく第1乃至4コンパレータ回路によって行うから、データ処理制御部(CPU)に対する割り込み要求の発生の頻度を低減させることができる。これにより、データ処理制御部が、PFC制御の他に別の制御(例えば、システム全体の制御等)を行う場合であっても、その制御に与える悪影響を抑えることができる。また、本半導体装置によれば、データ処理制御部に代わって更新部が第1基準値の更新を行うから、データ処理制御部が別の処理で高負荷状態に陥ったとしても、最適なタイミングで最適なデューティ比の制御信号を生成することができ、スイッチング電源装置における電力の変換効率や力率の改善効果の低下を防ぐことができる。更に、第1比較結果信号(出力電圧と目標電圧との比較結果)と第4比較結果信号(入力電圧とインダクタの電流に応じた電圧との比較結果)に基づいて第1基準値を更新するだけでなく、第2及び第3比較結果信号の位相差(入力電圧とインダクタの電流の位相差)に応じて第1基準値を更新するので、より短時間にスイッチング電源装置の入力電圧と電流の位相合わせを行うことができる。
〔2〕(第2及び第3比較結果信号の立ち上がりと立ち下がりの双方のタイミングで位相比較:図9参照)
項1の半導体装置において、前記位相比較回路は、前記第2比較結果信号及び前記第3比較結果信号の立ち上がり及び立ち下がり時の位相差を検出し、その位相差に応じた前記位相差信号を生成する。
これによれば、第2比較結果信号及び第3比較結果信号の立ち上がり時又は立ち下がり時の何れか一方のみで位相差信号を出力する場合に比べてスイッチング電源装置の入力電圧と入力電流の位相差に基づく制御信号のデューティ比の更新頻度が上がるから、入力電圧と入力電流の位相合わせの時間を更に短くすることができる。
〔3〕(コンペアレジスタの変更量の重み付けを相異させる:図15参照)
項1又は2の半導体装置において、前記位相差信号に基づく前記第1基準値の変更量は、前記第1比較結果信号及び前記第4比較結果信号に基づく前記第1基準値の変更量よりも大きくされる。
これによれば、入力電圧と入力電流の位相がずれているときの位相合わせの時間を更に短くすることができ、且つ、スイッチング電源装置が安定状態(出力電圧が目標電圧に到達し、入力電圧と入力電流の位相が限りなく近づいた状態)に入ったときの力率の低下を抑えることができる。
〔4〕(更新部の詳細動作:図15参照)
項1乃至3の何れかの半導体装置において、前記更新部は、前記位相比較回路によって前記位相差が検出されない場合に、前記出力電圧が前記目標電圧よりも低く、且つ前記インダクタに流れる電流に応じた電圧が前記入力電圧よりも低ければ、前記制御信号のパルス幅が大きくなるように前記第1基準値を変更する。また、更新部は、前記出力電圧が前記目標電圧よりも高く、又は前記インダクタに流れる電流に応じた電圧が前記入力電圧よりも高ければ、前記制御信号のパルス幅が小さくなるように前記第1基準値を変更する。更に更新部は、前記位相比較回路によって前記位相差が検出された場合に、前記第3比較結果信号が前記第2比較結果信号よりも位相が遅れていれば、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記制御信号のパルス幅が大きくなるように前記第1基準値を変更する。更に更新部は、前記第3比較結果信号が前記第2比較結果信号よりも位相が進んでいれば、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記制御信号のパルス幅が小さくなるように前記第1基準値を変更する。
これによれば、スイッチング電源装置の出力電圧が目標電圧と等しく、且つスイッチング電源装置の入力電圧と入力電流との位相差が小さくなるようにスイッチング素子を制御する制御信号を、容易に生成することが可能となる。
〔5〕(スイッチング電源装置)
本願の代表的な実施の形態に係るスイッチング電源装置(100、101)は、交流電圧を整流して出力する整流回路(2)と、整流回路から出力された電圧の供給を受ける入力ノード(VIN)と第1ノード(NSW)との間に設けられる第1インダクタ(L)と、出力ノード(VOUT)とグラウンド電圧が供給されるグラウンドノードとの間に設けられる容量(C)を有する。スイッチング電源装置は更に、項1乃至4の何れかの半導体装置(5,8)と、前記グラウングラウンドノードと前記第1ノードとの間に設けられ、前記半導体装置によって生成された前記制御信号に基づいてオン・オフが制御されるスイッチング素子(SW)と、を有する。前記スイッチング電源装置は、更に、前記第1ノードと前記出力ノード(VOUT)との間に設けられ、前記スイッチング素子がオフしている期間に前記第1ノードと前記出力ノードとの間に電流経路を形成する整流素子(D)を有する。
これによれば、力率の改善効果が高く、且つ出力電圧の安定性が高いスイッチング電源装置を提供することができる。
〔6〕(スイッチング素子と直列接続された抵抗の電圧をスイッチング素子のオン期間に検出)
項5のスイッチング電源装置は、前記第1ノードと前記グラウンドノードとの間に前記スイッチング素子と直列に接続される抵抗(RION)を更に有する。前記半導体装置は、前記抵抗の両端に発生する電圧を前記インダクタに流れる電流に応じた電圧(VS_ION)として入力する。前記第2乃至4コンパレータ回路は、前記スイッチング素子のオン期間における所定のタイミングで、夫々の比較動作を行う。
スイッチング素子がオンしている期間は、第1インダクタからスイッチング素子及び抵抗を経由してグラウンドノードに電流が流れる。本スイッチング電源装置によれば、スイッチング素子のオン期間に、抵抗の両端に発生する電圧を前記検出電圧として取り込むので、第1インダクタに流れる電流を精度良く且つ容易に検出することができる。
〔7〕(アップカウントとダウンカウントの切り替わりタイミングで比較動作を実行)
項6のスイッチング電源装置において、前記スイッチング素子は、前記制御信号が第1論理レベル(ハイレベル)の場合にオン状態とされ、前記制御信号が前記第1論理レベルと反対の第2論理レベル(ローレベル)の場合にオフ状態とされる。前記タイマ部は、アップカウントとダウンカウントを所定の周期で繰り返し実行し、三角波状のカウント値を出力するカウンタ回路(110)と、前記第1基準値が設定される第1レジスタ(111)と、前記カウンタ回路のアップカウントとダウンカウントの切り替わり点に応じた第2基準値(CP2)が設定される第2レジスタ(112)と、信号生成部(113)とを含む。前記信号生成部は、前記カウンタ回路のカウント値(COUT)と前記第1レジスタに設定された前記第1基準値とを比較し、比較結果に応じて信号レベルが前記第1論理レベルと前記第2論理レベルで切り替わるように前記制御信号を生成する。信号生成部は更に、前記制御信号が前記第1論理レベルとなる期間において前記カウント値が前記第2基準値と一致したらイネーブル信号(VEN)をアサートする。前記第2乃至4コンパレータ回路は、前記イネーブル信号がアサートされたことに応じて、夫々の比較動作を行う。
これによれば、スイッチング素子のオン期間に第1インダクタに流れる電流を精度良く検出するとともに、その検出結果に基づいて位相差信号を生成することが容易となる。
〔8〕(インダクタの二次巻線に流れる電流を検出)
項5のスイッチング電源装置(101)は、前記第1インダクタと磁気的に結合される第2インダクタ(LA)と、前記第2インダクタに流れる電流を電圧に変換する抵抗(RISA)と、を更に有する。前記半導体装置は、前記抵抗によって変換された電圧(VS_IL)を前記インダクタに流れる電流に応じた電圧として入力する。
これによれば、第1インダクタに流れる電流を常時検出することができるので、第2乃至4コンパレータ回路は、スイッチング素子のオン・オフのタイミングに限定されず、所望のタイミングで比較動作を行うことが可能となる。これにより、PFC制御のリアルタイム性が向上する。
〔9〕(半導体装置)
本願の代表的な実施の形態に係る半導体装置(5,8)は、スイッチング電源装置(100、101)におけるスイッチング素子(SW)のオン・オフを制御する制御信号(VPWM)を生成する。本半導体装置は、プログラム処理を行うデータ処理制御部(10)と、前記データ処理制御部からの指示に応じて周期的なカウント動作を行うとともに、当該カウント動作によるカウント値(COUT)と第1基準値(CP1)とを比較し、比較結果に応じて前記制御信号を生成するタイマ部(11)と、を有する。前記半導体装置は更に、前記スイッチング電源装置の出力電圧を入力するための第1端子(PVOUT)と、前記スイッチング電源装置の入力電圧(VIN)を入力するための第2端子(PVIN)と、前記スイッチング電源装置におけるインダクタ(L)に流れる電流(IIN)の検出値に応じた検出電圧を入力するための第3端子(PIS)と、を有する。前記半導体装置は更に、前記スイッチング電源装置の出力電圧の目標値に応じた電圧と、前記第1端子に入力された電圧とを比較し、比較結果に応じた第1比較結果信号(VCMP1)を出力する第1コンパレータ回路(CMP1)を有する。前記半導体装置は更に、前記第2端子に入力された電圧と所定の基準電圧(VREF)とを比較し、比較結果に応じた第2比較結果信号(VCMP2)を出力する第2コンパレータ回路(CMP2)と、前記第3端子に入力された電圧と前記所定の基準電圧とを比較し、比較結果に応じた第3比較結果信号(VCMP3)を生成する第3コンパレータ回路(CMP3)と、を有する。前記半導体装置は更に、前記第2端子に入力された電圧と前記第3端子に入力された電圧とを比較し、比較結果に応じた第4比較結果信号(VCMP4)を出力する第4コンパレータ回路(CMP4)を有する。前記半導体装置は更に、前記第3比較結果信号と前記第2比較結果信号との位相比較を行い、位相差が検出された場合に、その位相差に応じたパルス幅を持つ位相差信号(VUP、VDWN)を出力する位相比較回路(12)と、更新部(14)とを有する。前記更新部は、前記位相比較回路によって前記位相差が検出されない場合に、前記第1比較結果信号と前記第4比較結果信号とに基づいて、前記出力電圧が前記目標値と等しく且つ前記入力電圧と前記インダクタに流れる電流との位相差が小さくなるように前記第1基準値を更新する。また、前記更新部は、前記位相比較回路によって前記位相差が検出された場合に、前記入力電圧と前記インダクタに流れる電流との位相差が小さくなるように、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記第1基準値を更新する。
本半導体装置によれば、スイッチング電源装置の出力電圧、入力電圧、及びインダクタに流れる電流の検出をA/Dコンバータではなく第1乃至4コンパレータ回路によって行うから、データ処理制御部(CPU)に対する割り込み要求の発生の頻度を低減させることができる。これにより、データ処理制御部が、PFC制御の他に別の制御(例えば、システム全体の制御等)を行う場合であっても、その制御に与える悪影響を抑えることができる。また、本半導体装置によれば、データ処理制御部に代わって更新部が第1基準値の更新を行うから、データ処理制御部が別の処理で高負荷状態に陥ったとしても、最適なタイミングで最適なデューティ比の制御信号を生成することができ、スイッチング電源装置における電力の変換効率や力率の改善効果の低下を防ぐことができる。更に、第1比較結果信号(出力電圧と目標電圧との比較結果)と第4比較結果信号(入力電圧とインダクタの電流に応じた電圧との比較結果)に基づいて第1基準値を更新するだけでなく、第2及び第3比較結果信号の位相差(入力電圧とインダクタの電流の位相差)に応じて第1基準値を更新するので、より短時間にスイッチング電源装置の入力電圧と電流の位相合わせを行うことができる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。なお、発明を実施するための形態を説明するための全図において、同一の機能を有する要素には同一の符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
≪実施の形態1≫
図1は、実施の形態1に係るスイッチング電源装置を例示するブロック図である。同図に示されるスイッチング電源装置100は、ディジタル制御方式のAC/DCコンバータを構成し、PWM制御によってスイッチング素子SW1をオン・オフさせることにより、交流電源20から供給された交流電力VACを所望の直流電圧に変換するとともに力率を改善する。スイッチング電源装置100は、例えば、モータ制御システムの一部として、エアコンや自動車等に適用することができる。
図1に示されるように、スイッチング電源装置100は、整流部2、入力電圧検出部3と、出力電圧検出部4と、マイコン5、電圧コンバータ回路6とを含んで構成される。交流電源1は、特に制限されないが、商用交流電源であり、50Hz又は60Hzの正弦波の交流電圧VAC(例えば100V)を出力する。整流部2は、交流電源20から供給された交流電圧VACを整流して出力する。例えば、整流部2はダイオードブリッジ回路を含んで構成される。ダイオードブリッジ回路は、例えば複数のダイオードを組み合わせて構成された全波整流回路である。
入力電圧検出部3、出力電圧検出部4、マイコン5、及び電圧コンバータ回路6は、連続モードの昇圧型のPFC回路を構成する。電圧コンバータ回路6は、例えば、インダクタL、スイッチング素子SW、整流素子D、ゲートドライバ7、検出抵抗RION、及び出力容量Cを含んで構成される。電圧コンバータ回路6は、整流回路2によって整流された電圧を入力し、スイッチング素子SWによってインダクタLに流れる電流IINを制御することにより、入力電圧VINを目標とする直流電圧(以下、目標電圧TGTと称する。)に変換して出力する。例えば、電圧コンバータ回路6は、100Vの整流電圧を300Vの直流電圧に変換する。なお、本実施の形態では、電圧コンバータ回路6の入力電圧と入力電流を夫々参照符号VIN、INNで表し、電圧コンパレータ回路6(スイッチング電源装置100)の出力電圧と出力電流を夫々参照符号VOUT、IOUTで表す。また、VINやVOUT等の電圧を表す参照符号は、その電圧が供給されるノードをも表すものとする。
インダクタLは、その一端がノードVINに接続され、その他端がノードNSWに接続される。スイッチング素子SWは、ノードNSWとグラウンドノードとの間に設けられ、インダクタLに流れる電流INNを制御する。特に制限されないが、スイッチング素子SWは、例えば高耐圧のMOSトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等である。同図には、スイッチング素子SW1として、Nチャネル型のMOSトランジスタを用いた場合が例示されている。
ゲートドライバ7は、マイコン5から出力された制御電圧VPWMに基づいてスイッチング素子SWをオン・オフさせる。例えば、ゲートドライバ7は、制御電圧VPWMが第1論理レベル(例えば、ハイ(High)レベル)である場合にスイッチング素子SWをオンさせ、制御電圧VPWMが第2論理レベル(例えば、ロー(Low)レベル)である場合にスイッチング素子SWをオフさせる。なお、図1では、ゲートドライバ7によってスイッチング素子SWを駆動する構成が例示されているが、マイコン5からの制御電圧VPWMによって直接、スイッチング素子SWを駆動する構成であっても良い。なお、本実施の形態では、第1論理レベルをハイレベルとし、第2論理レベルをローレベルとして説明するが、その逆であっても良い。
整流素子Dは、ノードNSWと出力ノードVOUTの間に設けられ、スイッチング素子SWがオフしている期間にノードNSWと出力ノードVOUTとの間に電流経路を形成する。整流素子Dは、例えばショットキーダイオードであり、アノードがノードNSWに接続され、カソードが出力端子VOUTに接続される。出力容量Cは、出力端子VOUTとグラウンドノードとの間に接続され、出力電圧VOUTを安定させる。
入力電圧検出部3は、入力電圧VINを検出し、検出電圧VS_INをマイコン5に供給する。入力電圧検出部3は、例えば、入力ノードVINとグラウンドノードとの間に直列に接続された抵抗R1、R2を含んで構成され、入力電圧VINを抵抗R1、R2によって分圧することで、検出電圧VS_INを生成する。
出力電圧検出部4は、出力電圧VOUTを検出し、検出電圧VS_OUTをマイコン5に供給する。出力電圧検出部4は、例えば、出力ノードVOUTとグラウンドノードとの間に直列に接続された抵抗R3、R4を含んで構成され、出力電圧VOUTを抵抗R3、R4によって分圧することで、検出電圧VS_OUTを生成する。例えば、抵抗比R4/R3を“1/59”とすることで、“300V”の出力電圧VOUTから“5V”の検出電圧VS_OUTを生成することができる。
なお、同図では、入力電圧検出部3及び出力電圧検出部4をマイコン5の外部に設けているが、マイコン5の耐圧が許容される場合には、マイコン5の内部に含めても良い。
マイコン(MCU)5は、電圧コンバータ回路6の各種電圧及び電流に基づいて、電圧コンバータ回路6(スイッチング電源装置100)の出力電圧VOUTが目標電圧TGTと等しく、且つ入力電圧VINと入力電流IINとの位相差が小さくなるように、制御信号VPWMを生成する。マイコン5は、特に制限されないが、公知のCMOS集積回路の製造技術によって1個の単結晶シリコンのような半導体基板に形成された半導体集積回路によって構成される。
マイコン5は、例えば、複数の外部端子、データ処理制御部10、PWMタイマ(GPT)11、複数のコンパレータ回路CMP1〜CMP4、位相比較回路(PG_CMP)12、基準電圧生成部(VREF_GEN)13、更新部(UPDT)14、及び図示されない外部インタフェース回路等を含んで構成される。なお、同図には、複数の外部端子として、代表的に、入力電圧VINの検出電圧を受ける端子PVINと、出力電圧VOUTの検出電圧を受ける端子PVOUTと、電流の検出電圧を受ける端子PISと、制御信号VPWMを出力するための端子PCNTとが例示されている。
データ処理制御部10は、プログラム処理を行い、マイコン5内の各機能部の統括的な制御を行う。例えば、データ処理制御部10は、CPU15とメモリ部(MRY)16とを含んで構成される。メモリ部16は、プログラムが格納された不揮発性のメモリ(例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等)や演算結果の一時的な格納に利用される揮発性のメモリ(RAM:Random Access Memory)、及び各種レジスタ等を含む。CPU15は、RAM等に格納されたプログラムを実行することにより、各種の演算処理及び制御を実現する。
PWMタイマ11は、データ処理制御部10からの指示に応じて周期的なカウント動作を行うとともに、当該カウント動作によるカウント値と第1基準値とを比較し、比較結果に応じて制御信号VPWMを生成する。
コンパレータ回路CMP1は、スイッチング電源装置100の出力電圧VOUTが目標電圧TGTよりも高いか否かを判定する。より具体的には、コンパレータ回路CMP1は、出力電圧VOUTの検出電圧VS_OUTと目標電圧TGTに応じた基準電圧VTGTとを比較し、比較結果に応じた比較結果信号VCMP1を出力する。コンパレータ回路CMP2は、入力電圧VINが所定の基準レベルREFよりも高いか否かを判定する。より具体的には、コンパレータ回路CMP2は、入力電圧VINの検出電圧VS_INと基準電圧VREFとを比較し、比較結果に応じた比較結果信号VCMP2を出力する。コンパレータ回路CMP3は、入力電流(インダクタLの電流)IINが所定の基準レベルREFよりも高いか否かを判定する。より具体的には、コンパレータ回路CMP3は、検出電圧VS_IONと基準電圧VREFとを比較し、比較結果に応じた比較結果信号VCMP3を出力する。コンパレータ回路CMP4は、インダクタLに流れる電流IINに応じた電圧が入力電圧VINよりも高いか否かを判定する。より具体的には、コンパレータ回路CMP4は、入力電流INNに応じた検出電圧VS_IONと入力電圧VINの検出電圧VS_INとを比較し、比較結果に応じた比較結果信号VCMP4を出力する。位相比較回路12は、比較結果信号VCMP2と比較結果信号VCMP3の位相差を検出し、当該位相差に応じた位相差信号VUP、VDWNを出力する。
基準電圧生成部13は、前記基準レベルREFに応じた基準電圧VREFと、目標電圧TGTに応じた基準電圧VTGTを生成する。基準電圧生成部13は、例えば、シリコンのバンドギャップ電圧のような温度や素子バラつきに依存しない一定電圧に基づいて、基準電圧VREF、VTGTを生成する。
更新部14は、比較結果信号VCMP1、VCMP4、及び位相差信号VUP、VDWNに基づいて、PWMタイマ11に設定されるコンペア値CP1を更新する。詳細は後述するが、更新部14は、位相比較回路12によって位相差が検出されない場合に、比較結果信号VCMP1、VCMP4に基づいてコンペア値CP1を更新し、位相比較回路12によって位相差が検出された場合に、位相差信号VUP、VDWNに基づいてコンペア値CP1を更新する。
以下、マイコン5における各機能部の構成及び動作内容について、更に詳細に説明する。
図2に、PWMタイマ11の具体的な構成を例示する。同図に示されるように、PWMタイマ11は、カウンタ回路(CNTR)110、信号生成部(SGNL_GEN)113、及び各種レジスタを含んで構成される。同図には、PWMタイマ11が備える各種レジスタとして、コンペアレジスタ(REG_CMP1)111、コンペアレジスタ(REG_CMP2)112が代表的に図示されている。
カウンタ回路110は、データ処理制御部10によって設定された制御条件に従って、周期的なカウント動作を行う。例えば、カウンタ回路110は、アップカウントとダウンカウントを所定の周期で繰り返し実行し、三角波状のカウント値COUTを出力する。カウンタ回路110によるカウント動作の実行及び停止やカウント周期の変更等は、データ処理制御部10による制御レジスタ(図示せず)の設定により、制御可能にされる。
コンペアレジスタ111、112は、カウンタ回路110のカウント値COUTと比較するためのコンペア値が設定される。例えば、コンペアレジスタ111には、制御信号VPWMのデューティ比(パルス幅)を決定するためのコンペア値CP1が設定される。また、コンペアレジスタ112には、イネーブル信号VENをアサートするタイミングを決定するためのコンペア値CP2が設定される。特に制限されないが、コンペアレジスタ111、112はデータ処理制御部10によってアクセス可能にされ、コンペアレジスタ111に関しては更新部14からのアクセスも可能にされる。
信号生成部113は、カウンタ回路110によるカウント値COUTと各種レジスタの設定値とを比較することにより、各種の信号を生成する。具体的には、信号生成部113は、カウント値COUTとコンペアレジスタ111の設定値CP1とを比較し、比較結果に応じて制御信号VPWMを生成する。また、信号生成部113は、カウント値COUTとコンペアレジスタ112の設定値CP2とを比較し、比較結果に応じてイネーブル信号VENを生成する。
図3は、信号生成部113によって生成される制御信号VPWMとイネーブル信号VENを例示するタイミングチャート図である。
データ処理制御部10がPWMタイマ11内の各種レジスタを初期設定することにより、PWMタイマ11による制御信号VPWMの生成が開始される。例えば、データ処理制御部10が、カウント周期を指示する値を周期レジスタに設定するともにコンペアレジスタ111,112に初期値を設定し、次いで、カウント動作の開始を指示する値を制御レジスタ(図示せず)に設定することにより、カウンタ回路110によるカウント動作が開始される。同図に示されるように、カウンタ回路110は、例えば0(ゼロ)からアップカウントを行い、カウント値COUTが所定値に到達したら0(ゼロ)までダウンカウントを行うことを繰り返す。これにより、プロットしたカウント値COUTは三角波状になる。信号生成部113は、カウント値COUTとコンペア値CP1とを比較し、カウント値COUTがコンペア値CP1よりも低い場合に制御信号VPWMを第2論理レベル(例えばローレベル)にし、カウント値COUTがコンペア値CP1よりも高い場合に制御信号VPWMを第1論理レベル(例えばハイレベル)にする。これにより、コンペア値CP1に応じたパルス幅(デューティ比)の制御信号VPWMが生成される。制御信号VPWMのPWM周期TPWMは、カウンタ回路110のカウント周期(アップカウントからダウンカウントして再びアップカウントを開始するまでの期間)によって決定される。
コンペア値CP1はカウント周期毎に更新される。例えば、カウンタ回路110によるアップカウントが開始されるタイミングで、更新部14がコンペアレジスタ111のコンペア値CP1を更新する。
信号生成部113は更に、カウント値COUTとコンペア値CP2とを比較し、カウント値COUTがコンペア値CP2と一致したら、イネーブル信号VENを所定期間だけアサートする。例えば、図3に示されるように、カウント値COUTがコンペア値CP2に一致したら、信号生成部113はワンショットパルス状のイネーブル信号VEN(所定期間ハイレベルとなる信号)を出力する。特に制限されないが、本実施の形態では、コンペア値CP2をカウント値COUTの最大値(三角波状のカウント値の“山”のピーク値)に設定する。これにより、スイッチング素子SWのオン期間の中間タイミングでイネーブル信号VENがアサートされる。
コンパレータ回路CMP1〜CMP4は、例えば図4に示されるように、反転入力端子INN(−)に入力された電圧と非反転入力端子INP(+)に入力された電圧の比較結果に応じた2値の比較結果信号VCMP1〜VCMP4を出力する。特に制限されないが、コンパレータ回路CMP1〜CMP4としては、図5に示されるような一般的な差動増幅回路を採用することができる。なお、必要に応じて、コンパレータ回路CMP1〜CMP4の出力端子にラッチ回路が接続され、比較結果信号VCMP1〜4をラッチする。
図6乃至8に、各コンパレータ回路CMP1〜CMP4の比較結果信号VCMP1の出力波形を例示する。
図6は、コンパレータ回路CMP1の比較結果信号VCMP1を例示するタイミングチャート図である。同図に示されるように、コンパレータ回路CMP1は、出力電圧VOUT(検出電圧VS_OUT)と目標値TGT(基準電圧VTGT)とを比較し、出力電圧VOUTが目標値TGTよりも高い場合に比較結果信号VCMP1を第1論理レベル(ハイレベル)にし、出力電圧VOUTが目標電圧TGTよりも低い場合に比較結果信号VCMP1を第2論理レベル(ローレベル)にする。
図7は、コンパレータ回路CMP4の比較結果信号VCMP4を例示するタイミングチャート図である。同図に示されるように、コンパレータ回路CMP4は、入力電圧VIN(検出電圧VS_IN)と入力電流IINに応じた電圧(検出電圧VS_ION)とを比較し、入力電流IINに応じた電圧が入力電圧VINよりも高い場合に比較結果信号VCMP4を第1論理レベルにし、電流IINに応じた電圧が入力電圧VINよりも低い場合に比較結果信号VCMP4を第2論理レベルにする。
図8は、コンパレータ回路CMP2、3による比較結果信号VCMP2、3と位相比較回路12による位相差信号VUP、VDWNを例示するタイミングチャート図である。
同図に示されるように、コンパレータ回路CMP2は、入力電圧VIN(検出電圧VS_IN)と基準レベルREF(基準電圧VREF)とを比較し、入力電圧VINが基準レベルREFよりも高い場合に比較結果信号VCMP2を第1論理レベルにし、入力電圧VINが基準レベルREFよりも低い場合に比較結果信号VCMP2を第2論理レベルにする。一方、コンパレータ回路CMP3は、インダクタLに流れる電流IIN(検出電圧VS_ION)と基準レベルREF(基準電圧VREF)とを比較し、電流IINが基準レベルREFよりも高い場合に比較結果信号VCMP3を第1論理レベルにし、電流IINが基準レベルREFよりも低い場合に比較結果信号VCMP3を第2論理レベルにする。
位相比較回路12は、比較結果信号VCMP2と比較結果信号VCMP3とを比較し、位相差に応じたパルス幅を持つ位相差信号VUP、VDWNを生成する。例えば、図8に示されるように、比較結果信号VCMP3が比較結果信号VCMP2よりも位相が遅れている場合(入力電流IINが入力電圧VINよりも位相が遅れている場合)には、その位相差に応じた期間だけ位相差信号VUPがハイレベルされる。一方、比較結果信号VCMP3が比較結果信号VCMP2よりも位相が進んでいる場合(入力電流IINが入力電圧VINよりも位相が進んでいる場合)には、その位相差に応じた期間だけ位相差信号VDWNがハイレベルにされる。位相比較回路12による位相差の検出は、比較結果信号VCMP2と比較結果信号VCMP3の位相差が検出できれば良く、その検出タイミングに特に制限はない。例えば、比較結果信号VCMP2、VCMP3の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの何れか一方のタイミングで行っても良いし、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの双方のタイミングで行っても良い。具体的には、図8に示されるように、比較結果信号VCMP2、VCMP3の立ち上がりエッジを検出して位相差信号VUP、VDWNを生成しても良いし、図9に示されるように比較結果信号VCMP2、VCMP3の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの双方で位相差信号VUP、VDWNを生成しても良い。具体的に、位相比較回路12は、図10に示されるような論理回路によって実現することができる。なお、同図には、比較結果信号VCMP2、VCMP3の立ち上がりエッジのみで位相差信号VUP、VDWNを生成する位相比較回路の構成が代表的に例示されている。
以上のように、同一の基準電圧VREFを用いて比較動作を行う2つのコンパレータ回路CMP2、CMP3の夫々の出力信号の位相を比較することにより、スイッチング電源装置100の入力電圧VINと入力電流IIN(インダクタに流れる電流)の位相差を検出することができる。
前述したように、スイッチング電源装置100では、インダクタLに流れる電流IINをスイッチング素子SWと直列に接続された抵抗RIONによって検出している。そのため、マイコン5は、スイッチング素子SWがオンしているときに抵抗RIONの両端に発生する検出電圧VS_IONを取り込む必要がある。そこで、本実施の形態では、コンパレータ回路CMP2〜CMP4は、スイッチング素子SWのオン期間に比較動作を行う。具体的には、コンパレータ回路CMP2〜CMP4は、スイッチング素子SWのオン期間の中間タイミングでアサートされるイネーブル信号ENに応じて比較動作を行い、比較結果信号VCMP2〜VCMP4の論理レベルを更新する。
図11乃至13に、スイッチング電源装置100におけるコンパレータ回路CMP2、CMP3と位相比較回路12の動作タイミングを例示する。図11には、スイッチング電源装置100の入力電圧VINの検出電圧VS_INのタイミングチャートが示され、図12には、図11に示される入力電圧VINが上昇するときの範囲Xを拡大したタイミングチャートが示され、図13には、図11に示される入力電圧VINが低下するときの範囲Yを拡大したタイミングチャートが示される。なお、以下の説明では、位相比較回路12が立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの双方のタイミングで位相差の検出を行うものとして説明する。
先ず、入力電圧VINが上昇し、その検出電圧VS_INが基準電圧VREFを超える場合(図11の範囲X)のコンパレータ回路CMP2、CMP3及び位相比較回路12の動作について説明する。
図12に示されるように、時刻t1において、入力電圧VINの検出電圧VS_INが基準電圧VREFを超えたとする。このタイミングでは、スイッチング素子SWがオンしておらず、電流IINの検出電圧VS_IONは0(ゼロ)であるため、コンパレータ回路CMP2、CMP3による比較動作は行われない。その後、時刻t2において、カウンタ回路110のカウント値COUTがコンペア値CP2(最大値)と一致すると、PWMタイマ11によってイネーブル信号VENがアサートされる(例えばローレベルからハイレベルに切り替わる)。コンパレータ回路CMP2、CMP3は、イネーブル信号VENがアサートされたことに応じて比較動作を行い、比較結果信号VCMP2、VCMP3の論理レベルを更新する。例えば、図12に示されるように、時刻t2では、検出電圧VS_INが基準電圧VREFを超えているため、コンパレータ回路CMP2は比較結果信号VCMP2をローレベルからハイレベルに切り替える。また、同時刻t2において、検出電圧VS_IONが基準電圧VREFよりも低いため、コンパレータ回路CMP3は比較結果信号VCMP3のローレベルを維持する。位相比較回路12は、比較結果信号VCMP2がハイレベルに切り替わり、且つ比較結果信号VCMP3のローレベルを維持されたことに応じて、位相差信号VUPをハイレベルにし、位相差信号VDWNのローレベルを維持する。その後、イネーブル信号VENがネゲートにされたら、コンパレータ回路CMP2,CMP3は比較結果信号VCMP2、VCMP3の信号レベルを保持する。これにより、位相差信号VUP、VDWNの信号レベルは変化しない。
引き続きカウンタ回路110によるカウント動作が行われ、時刻t3において再びカウント値COUTがコンペア値CMP2に一致すると、イネーブル信号VENがアサートされ、コンパレータ回路CMP2、CMP3が比較動作を行う。例えば、図12に示されるように、時刻t3では、検出電圧VS_INが基準電圧VREFを超えているため、コンパレータ回路CMP2は比較結果信号VCMP2のハイレベルを維持する。また、同時刻t3において、電流IINの検出電圧VS_IONが基準電圧VREFを超えているため、コンパレータ回路CMP3は比較結果信号VCMP3をローレベルからハイレベルに切り替える。位相比較回路12は、同時刻において、比較結果信号VCMP2のハイレベルが維持され、且つ比較結果信号VCMP3がローレベルからハイレベルに切り替わったことに応じて、位相差信号VUPをローレベルにする。その後、イネーブル信号VENがネゲートにされたら、コンパレータ回路CMP2,3は比較結果信号VCMP2、VCMP3の信号レベルを再び保持する。
次に、入力電圧VINが低下して、その検出電圧VS_INが基準電圧VREFを下回る場合(図11の範囲Y)のコンパレータ回路CMP2、CMP3及び位相比較回路12の動作について説明する。
図13に示されるように、時刻t4において、入力電圧VINの検出電圧VS_INが基準電圧VREFを下回ったとする。このタイミングでは、スイッチング素子SWがオンしておらず、電流IINの検出電圧VS_IONは0(ゼロ)であるため、コンパレータ回路CMP2、CMP3による比較動作は行われない。その後、時刻t5において、カウンタ回路110のカウント値COUTがコンペア値CP2(最大値)と一致すると、イネーブル信号VENがアサートされ、コンパレータ回路CMP2、CMP3は比較動作を行う。例えば、図13に示されるように、時刻t5では、検出電圧VS_INが基準電圧VREFを下回っているため、コンパレータ回路CMP2は比較結果信号VCMP2をハイレベルからローレベルに切り替える。また、同時刻t5において、検出電圧VS_IONが基準電圧VREFよりも高いため、コンパレータ回路CMP3は比較結果信号VCMP3のハイレベルを維持する。位相比較回路12は、比較結果信号VCMP2がローレベルに切り替わり、且つ比較結果信号VCMP3のハイレベルが維持されたことに応じて、位相差信号VUPをハイレベルにし、位相差信号VDWNのローレベルを維持する。その後、イネーブル信号VENがネゲートにされたら、コンパレータ回路CMP2,3は比較結果信号VCMP2、VCMP3の信号レベルを保持する。これにより、位相差信号VUP、VDWNの信号レベルは変化しない。
引き続きカウンタ回路110によるカウント動作が行われ、時刻t6において再びカウント値COUTがコンペア値CMP2に一致すると、イネーブル信号VENが再びアサートされ、コンパレータ回路CMP2、CMP3が比較動作を行う。例えば、図13に示されるように、時刻t6において、検出電圧VS_INが基準電圧VREFを下回っているため、コンパレータ回路CMP2は比較結果信号VCMP2のローレベルを維持する。また、同時刻t6において、電流IINの検出電圧VS_IONが基準電圧VREFを下回っているため、コンパレータ回路CMP3は比較結果信号VCMP3をハイレベルからローレベルに切り替える。位相比較回路12は、同時刻t6において、比較結果信号VCMP2のローレベルが維持され、且つ比較結果信号VCMP3がハイレベルからローレベルに切り替わったことに応じて、位相差信号VUPをローレベルにする。その後、イネーブル信号VENがネゲートにされたら、コンパレータ回路CMP2,3は比較結果信号VCMP2、VCMP3の信号レベルを再び保持する。なお、コンパレータ回路CMP4も、コンパレータ回路CMP2、CMP3と同様に、イネーブル信号VENをトリガとして比較動作を行う。
以上のように、スイッチング素子SWのオン期間にアサートされるイネーブル信号VENをトリガとしてコンパレータ回路CMP2〜CMP4が比較動作を行うことで、インダクタに流れる電流IINを精度良く検出することができるとともに、スイッチング電源装置100の入力電流と入力電圧との位相差を精度良く検出することができる。
次に、更新部14の具体的な構成と動作内容について詳細に説明する。
図14は、更新部14の内部構成を例示する図である。同図に示されるように、更新部14は、第1制御回路(CNT1)141と第2制御回路(CNT2)142を含んで構成される。
第1制御回路141は、コンパレータ回路CMP1の比較結果信号VCMP1とコンパレータ回路CMP4の比較結果信号VCMP4とに基づいて、生成すべき制御信号VPWMのパルス幅を指示する値(以下、仮のコンペア値CP1Xと称する。)を生成する。より具体的には、第1制御回路141は、1PWM周期(カウンタ回路110のカウント動作の1サイクル)毎に、比較結果信号VCMP1、VCMP4の論理レベルに応じて仮のコンペア値CP1Xを生成する。具体的には、あるPWM周期において、比較結果信号VCMP1と比較結果信号VCMP4の双方がローレベルである場合、第1制御回路141は、次のPWM周期の制御信号VPWMのデューティ比(パルス幅)が直前のPWM周期のそれよりも大きくなるように、仮のコンペア値CP1Xを生成する。例えば、直前のPWM周期の制御信号VPWMのデューティ比よりも“+2%”となる仮のコンペア値CP1Xを生成する。また、あるPWM周期において、比較結果信号VCMP1、VCMP4の何れか一方がハイレベルである場合、第1制御回路141は、次のPWM周期の制御信号VPWMのデューティ比が、直前のPWM周期のそれよりも小さくなるようにコンペア値CP1Xを生成する。例えば、直前のPWM周期の制御信号VPWMのデューティ比よりも“−2%”となる仮のコンペア値CP1Xを生成する。更に、あるPWM周期において、比較結果信号VCMP1、VCMP4の双方がハイレベルである場合、第1制御回路141は、次のPWM周期の制御信号VPWMのデューティ比が直前のPWM周期のそれよりも更に小さくなるように仮のコンペア値CP1Xを生成する。例えば、直前のPWM周期の制御信号VPWMのデューティ比よりも“−4%”となる仮のコンペア値CP1Xを生成する。
第2制御回路142は、第1制御回路141によって生成された仮のコンペア値CP1Xと位相差信号VUP、VDWNとに基づいてコンペア値CP1を生成し、コンペアレジスタ111を更新する。例えば、位相差信号VUP、VDWNの双方がローレベルである場合(位相比較回路12によって位相差が検出されていない場合)には、第1制御回路141によって生成された仮のコンペア値CP1Xを、コンペア値CP1としてコンペアレジスタ111に設定する。一方、位相差信号VUP、VDWNの何れか一方がハイレベルである場合(位相比較回路12によって位相差が検出された場合)には、位相差信号VUP、VDWNのパルス幅に応じてコンペア値CP1を生成し、コンペアレジスタ111に設定する。具体的には、位相差信号VUP、VDWNの1PWM周期分(カウンタ回路110のカウント動作の1サイクル分)のパルス幅に対して制御信号VPWMのデューティ比の変化量が例えば“±10%”になるように、第2制御回路142はコンペア値CP1Xを生成する。例えば、あるPWM周期の制御信号VPMWのデューティ比が50%であるときに、2PWM周期分(2サイクル分)のパルス幅を持つ位相差信号VUPが出力された場合には、第2制御回路142は、次のPWM周期の制御信号VPMWのデューティ比が70%(=50%+2×10%)になるようにコンペア値CP1を生成する。逆に、2PWM周期分(2サイクル分)のパルス幅を持つ位相差信号VDWNが出力された場合には、第2制御回路142は、次のPWM周期の制御信号VPMWのデューティ比が30%(=50%−2×10%)になるようにコンペア値CP1を生成する。
図15に、更新部14によるコンペアレジスタ111の更新タイミングを例示する。同図において、期間T1〜T6の夫々は、カウンタ回路110によるカウント動作の1サイクル分の時間を表す。また、特に制限されないが、同図では、制御信号VPWMのデューティ比の初期値を38%としている。
同図に示されるように、期間T1において、位相差信号VUP、VDWNがローレベル、比較結果信号VCMP1がハイレベル、比較結果信号VCMP4がローレベルになったとすると、更新部14は比較結果信号VCMP1,VCMP4に基づいてコンペア値CP1を直前の値よりも高く設定する。これにより、制御信号VPWMのデューティ比が、例えば“38%”から“36%”に下がる。次の期間T2において、位相差信号VUP、VDWNがローレベル、比較結果信号VCMP1、VCMP4がローレベルになったとすると、更新部14は比較結果信号VCMP1,VCMP4に基づいてコンペア値CP1を直前の値よりも低く設定する。これにより、制御信号VPWMのデューティ比が例えば“36%”から“38%”に上がる。次の期間T3において、位相差信号VUP、VDWNがローレベル、比較結果信号VCMP1がローレベル、比較結果信号VCMP4がハイレベルになったとすると、更新部14は比較結果信号VCMP1,VCMP4に基づいてコンペア値CP1を直前の値よりも高く設定する。これにより、制御信号VPWMのデューティ比が例えば“38%”から“36%”に下がる。その後の期間T4において、位相差信号VUP、VDWNがローレベル、比較結果信号VCMP1、VCMP4がハイレベルになったとすると、更新部14は比較結果信号VCMP1,VCMP4に基づいてコンペア値CP1を直前の値よりも更に高く設定する。これにより、制御信号VPWMのデューティ比が例えば“38%”から“34%”に下がる。
次に、時刻tpにおいて位相差信号VUPがローレベルからハイレベルに切り替わり、その後の時刻tsにおいて位相差信号VUPがハイレベルからローレベルに切り替わったら、更新部14は、比較結果信号VCMP1,VCMP4によらず、位相差信号VUPのハイレベル期間の長さに基づいてコンペア値CP1を直前の値よりも更に低く設定する。これにより、制御信号VPWMのデューティ比が例えば“40%”から“60%”に大きく変化する。
このように、更新部14によってPWMタイマ11のコンペアレジスタ111の値をPWM周期毎に更新することで、スイッチング電源装置100の出力電圧VOUTが目標電圧TGTと等しく且つ入力電圧VINと入力電流IINとの位相差が小さくなるように、制御信号VPWMのデューティ比を変化させることができる。
以上、スイッチング電源装置100におけるマイコン5によれば、スイッチング電源装置100の出力電圧VOUT、入力電圧VIN、及びインダクタに流れる電流(入力電流)IINの検出をA/Dコンバータではなくコンパレータ回路CMP1〜CMP4で行うから、従来に比べて、A/DコンバータからのCPU15に対する割り込み要求の発生の頻度を低減させることができる。これにより、マイコン5がPFC制御以外の別の制御を行う場合であっても、その制御に与える悪影響を小さくすることができる。また、マイコン5によれば、更新部14がCPU15の代わりにコンペアレジスタ111の更新を行うから、例えばCPU15がPFC制御以外の処理を実行することで高負荷状態に陥った場合でも、最適なタイミングで最適なパルス幅の制御信号VPWMを生成することが可能となり、スイッチング電源装置100の電力変換効率や力率改善効果の低下を防ぐことができる。
更に、マイコン5によれば、出力電圧VOUTと目標電圧TGTの比較結果と、電流IINに応じた電圧と入力電圧VINの比較結果とに基づいて制御信号VPWMのデューティ比の微調整を行いつつ、入力電圧VINと入力電流IINの位相差が検出された場合には、その位相差に応じたデューティ比の調整を行うので、より短時間に入力電圧と入力電流の位相を合わせることができる。
図16に、入力電圧VINと入力電流IINの波形例を示す。同図には、入力電圧VINと入力電圧INNの位相が一致する様子が例示されている。同図において、参照符号200は、スイッチング電源装置100の入力電流IINの波形を表し、参照符号201は、比較例として、入力電圧と入力電流との位相差によらず比較結果信号VCMP1、VCMP4のみによって、制御信号VPWMのデューティ比を調整した場合の入力電流の波形を表す。
比較結果信号VCMP1、VCMP4のみによって制御信号VPWMのデューティ比を調整した場合、参照符号201に示されるように、入力電圧VINと入力電流の位相が一致するまでに長い時間を要する。これに対し、スイッチング電源装置100によれば、比較結果信号VCMP1、VCMP4によって制御信号VPWMのデューティ比の微調整を行いつつ、入力電流IINが基準レベルREFを横切る毎に入力電圧VINと入力電流IINの位相差に応じたデューティ比の調整を行うため、参照符号200に示されるように、短時間に入力電圧と入力電流の位相を一致させることができる。また、図16に示されるように、マイコン5によれば、入力電圧VINと入力電流INNとの位相差の検出が、比較結果信号VCMP3、VCMP4の立ち上がり時(タイミングtp1)のみならず、比較結果信号VCMP3、VCMP4の立ち下がり時(タイミングtp2)にも行われる。これにより、何れか一方のタイミングでのみ位相差検出を行う場合に比べて、入力電圧VINと入力電流INNの位相差に基づくデューティ比の更新頻度が上がるから、入力電圧VINと入力電流IINの位相合わせに要する時間を更に短くすることができる。
更に、マイコン5によれば、位相差信号VUP、VDWNのPWM周期(1サイクル)あたりのコンペア値CP1の変化量(上述の例ではデューティ比の±10%)を、比較結果信号VCMP1、VCMP4のPWM周期あたりのコンペア値CP1の変化量(上述の例ではデューティ比の±2%)よりも大きくされる。これにより、スイッチング電源装置100が安定状態になったときの力率の低下を抑えつつ、入力電圧VINと入力電流IINの位相合わせに要する時間を短くすることができる。仮に、比較結果信号VCMP1,VCMP4によるコンペア値の変化量を、位相差信号VUP、VDWNによるコンペア値の変化量と同程度まで大きくすれば、位相合わせの時間を短くすることができる。しかしながら、この手法では、スイッチング電源装置100が安定状態(出力電圧VOUTが目標電圧TGTに到達し、入力電圧VINと入力電流IINの位相差がゼロに近づいた状態)になったときに、デューティティ比の変化が大き過ぎて、逆に力率が低下する虞がある。これに対し、上記のように、位相差信号VUP、VDWNによるコンペア値の変化量を小さくし、比較結果信号VCMP1,VCMP4によるコンペア値の変化量を大きくすることで、スイッチング電源装置100が安定状態になったときの力率の低下を抑えつつ、短時間に入力電圧VINと入力電流IINの位相を合わせることができる。
≪実施の形態2≫
図17は、実施の形態2に係るスイッチング電源装置を例示するブロック図である。
同図に示されるスイッチング電源装置101は、インダクタLに流れる電流(入力電流IIN)をインダクタLの2次巻線によって検出する点で、実施の形態1に係るスイッチング電源装置100と相異する。
具体的に、スイッチング電源装置101は、インダクタLの二次巻線としてのインダクタLAと、インダクタLAに接続される検出抵抗RISAを更に有する。インダクタLAは、インダクタLと磁気的に結合され、その一端がグラウンドノードに接続され、その他端が検出抵抗RISAを介してグラウンドノードに接続される。検出抵抗RISAは、インダクタLAに流れる電流を電圧に変換するための素子であり、その両端に発生した電圧が入力電流IINの検出電圧VS_IONとしてマイコン8の端子PISに供給される。なお、図17においてスイッチング素子SWと直列に接続される抵抗RPは、スイッチング素子SWに流れる電流が大きくなり過ぎないようするための保護抵抗であり、スイッチング電源装置101を適用するシステムによっては取り除くことも可能である。
マイコン8は、イネーブル信号VENによらずコンパレータ回路CMP2〜CMP4の比較動作が可能にされる。
図18に、スイッチング電源装置101におけるコンパレータ回路CMP2、CMP3と位相比較回路12の動作タイミングを例示する。同図の(a)には、スイッチング電源装置101の入力電圧VINの検出電圧VS_INのタイミングチャートが示され、同図の(b)には、同図の(a)における入力電圧VINが上昇するときの範囲Xを拡大したタイミングチャートが示される。
図18の(b)に示されるように、時刻t1において、入力電圧VINの検出電圧VS_INが基準電圧VREFを超えたとすると、コンパレータ回路CMP2は比較結果信号VCMP2をローレベルからハイレベルに切り替える。また、同時刻t1では、検出電圧VS_ILが基準電圧VREFよりも低いため、コンパレータ回路CMP3は比較結果信号VCMP3のローレベルを維持する。位相比較回路12は、比較結果信号VCMP2がハイレベルに切り替わり、且つ比較結果信号VCMP3のローレベルを維持されたことに応じて、位相差信号VUPをハイレベルにし、位相差信号VDWNのローレベルを維持する。その後、時刻t2において、入力電流IINの検出電圧VS_IONが基準電圧VREFを超えると、コンパレータ回路CMP3は比較結果信号VCMP3をローレベルからハイレベルに切り替える。また、同時刻t2では、入力電圧VINの検出電圧VS_INは基準電圧VREFを超えているため、コンパレータ回路CMP2の比較結果信号VCMP2は変化せず、ハイレベルが維持される。位相比較回路12は、比較結果信号VCMP2のハイレベルが維持され、且つ比較結果信号VCMP3がローレベルからハイレベルに切り替わったことに応じて、位相差信号VUPをローレベルにする。
以上のように実施の形態2に係るスイッチング電源装置101によれば、入力電圧VIN及び入力電流IINが基準レベルREFを跨ぐタイミングとコンパレータ回路CMP2、CMP3の検出タイミングとの間にずれが生じないので、位相差信号VUP、VDWNを精度良く生成することができ、マイコン8によるPFC制御のリアルタイム性を更に向上させることができる。実施の形態1のスイッチング電源装置100のように、カウント値COUTが最大値となるタイミングでコンパレータ回路CMP2、CMP3の比較動作を行う構成では、図18の参照符号TL1、TL2のように、入力電圧VIN及び入力電流IINが基準レベルREFを跨ぐタイミングが、コンパレータ回路CMP2、CMP3の検出タイミングとずれる。これにより、実際の位相差と位相差信号VUP、VDWNのパルス幅との相関関係がずれてしまう。これに対して、実施の形態2に係るスイッチング電源装置101によれば、入力電圧VIN及び入力電流IINが基準レベルREFを跨ぐタイミングとコンパレータ回路CMP2、CMP3の検出タイミングとの間にずれが生じないので、位相差信号VUP、VDWNの精度良く生成することができる。これにより、マイコン8によるPFC制御のリアルタイム性を更に向上させることができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、実施の形態1では、位相差信号VUP、VDWNによるコンペア値の変化量を比較結果信号VCMP1,VCMP4によるコンペア値の変化量よりも大きくする構成を例示した。しかしながら、スイッチング電源装置を適用するシステムの仕様上、入力電圧と入力電流の位相合わせの時間が許容される場合には、位相差信号VUP、VDWNによるコンペア値の変化量を比較結果信号VCMP1,VCMP4によるコンペア値の変化量と同程度まで小さくしても良い。また、実施の形態1において、位相差信号VUP、VDWNのPWM周期(1サイクル)あたりのコンペア値CP1の変化量を“±10%”、比較結果信号VCMP1、VCMP4のPWM周期あたりのコンペア値CP1の変化量を“±2%”としたが、これらの数値はあくまで一例であり、スイッチング電源装置100を適用するシステムによって種々変更可能である。
また、実施の形態1、2では、シングルモードのPFC回路を構成するスイッチング電源装置100、101にマイコン5,8を適用する場合を例示したが、インターリーブ構成のPFC回路を構成するスイッチング電源にマイコン5、8を適用することも可能である。この場合、駆動対象のスイッチング素子毎に、PWMタイマ11、更新部14、コンパレータ回路CMP2〜CMP4、及び位相比較回路12を設ければ良い。
また、マイコン5、8は、上記のように1チップであっても良いし、マルチチップで構成しても良く、その構成に特に制限はない。
100、108 スイッチング電源装置
1 交流電源
2 整流部
3 入力電圧検出部
4 出力電圧検出部
5、8 マイコン
6 電圧コンバータ回路
7 ゲートドライバ
R1〜R4 抵抗
C 容量
RION 検出抵抗
L インダクタ
D 整流素子
SW スイッチング素子
VIN 入力電圧
IIN 入力電流(インダクタLに流れる電流)
VOUT 出力電圧
VS_ION 入力電流IINの検出電圧
VS_IN 入力電圧の検出電圧
VS_OUT 出力電圧VOUTの検出電圧
VPWM 制御信号(PWM信号)
VEN イネーブル信号
10 データ処理制御部
11 PWMタイマ
12 位相比較回路
CMP1〜CMP4 コンパレータ回路
13 基準電圧生成部
VREF、VTGT 基準電圧
14 更新部
PVIN、PVOUT、PIS、PCNT 外部端子
15 CPU
16 メモリ部
110 カウンタ回路
111、112 コンペアレジスタ
113 信号生成部
COUT カウント値
CP1、CP2 コンペア値
CP1X 仮のコンペア値
141 第1制御回路
142 第2制御回路
REF 基準レベル
TGT 出力電圧の目標値
200 スイッチング電源装置100の入力電流の波形
201 比較例のスイッチング電源装置における入力電流の波形
L1A インダクタLの二次巻線(インダクタ)
RP 保護抵抗
RISA 検出抵抗
VS_IL 入力電流IINの検出電圧

Claims (9)

  1. スイッチング電源装置におけるスイッチング素子のオン・オフを制御する制御信号を生成するための半導体装置であって、
    プログラム処理を行うデータ処理制御部と、
    前記データ処理制御部からの指示に応じて周期的なカウント動作を行うとともに、当該カウント動作によるカウント値と第1基準値とを比較し、比較結果に応じて前記制御信号を生成するタイマ部と、
    前記スイッチング電源装置の出力電圧と目標電圧とを比較し、比較結果に応じた第1比較結果信号を出力する第1コンパレータ回路と、
    前記スイッチング電源装置の入力電圧と所定の基準電圧とを比較し、比較結果に応じた第2比較結果信号を出力する第2コンパレータ回路と、
    前記スイッチング電源装置におけるインダクタに流れる電流に応じた電圧と前記所定の基準電圧とを比較し、比較結果に応じた第3比較結果信号を出力する第3コンパレータ回路と、
    前記インダクタに流れる電流に応じた電圧と前記入力電圧とを比較し、比較結果に応じた第4比較結果信号を生成する第4コンパレータ回路と、
    前記第2比較結果信号と前記第3比較結果信号との位相比較を行い、位相差が検出された場合に、その位相差に応じたパルス幅を持つ位相差信号を出力する位相比較回路と、
    前記位相比較回路によって前記位相差が検出されない場合に、前記第1比較結果信号及び前記第4比較結果信号に基づいて前記第1基準値を更新し、前記位相比較回路によって前記位相差が検出された場合に、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記第1基準値を更新する更新部と、を有する半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記位相比較回路は、前記第2比較結果信号及び前記第3比較結果信号の立ち上がり及び立ち下がり時の位相差を検出し、その位相差に応じた前記位相差信号を生成する、半導体装置。
  3. 請求項1において、
    前記位相差信号に基づく前記第1基準値の変更量は、前記第1比較結果信号及び前記第4比較結果信号に基づく前記第1基準値の変更量よりも大きくされる、半導体装置。
  4. 請求項1において、
    前記更新部は、
    前記位相比較回路によって前記位相差が検出されない場合に、前記出力電圧が前記目標電圧よりも低く、且つ前記インダクタに流れる電流に応じた電圧が前記入力電圧よりも低ければ、前記制御信号のパルス幅が大きくなるように前記第1基準値を変更し、前記出力電圧が前記目標電圧よりも高く、又は前記インダクタに流れる電流に応じた電圧が前記入力電圧よりも高い場合に、前記制御信号のパルス幅が小さくなるように前記第1基準値を変更し、
    前記位相比較回路によって前記位相差が検出された場合に、前記第3比較結果信号が前記第2比較結果信号よりも位相が遅れていれば、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記制御信号のパルス幅が大きくなるように前記第1基準値を変更し、前記第3比較結果信号が前記第2比較結果信号よりも位相が進んでいれば、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記制御信号のパルス幅が小さくなるように前記第1基準値を変更する、半導体装置。
  5. 交流電圧を整流して出力する整流回路と、
    前記整流回路から出力された電圧の供給を受ける入力ノードと第1ノードとの間に設けられる第1インダクタと、
    出力ノードとグラウンド電圧が供給されるグラウンドノードとの間に設けられる容量と、
    請求項1の半導体装置と、
    前記グラウングラウンドノードと前記第1ノードとの間に設けられ、前記半導体装置によって生成された前記制御信号に基づいてオン・オフが制御されるスイッチング素子と、
    前記第1ノードと出力ノードとの間に設けられ、前記スイッチング素子がオフしている期間に前記第1ノードと前記出力ノードとの間に電流経路を形成する整流素子と、を有するスイッチング電源装置。
  6. 請求項5において、
    前記第1ノードと前記グラウンドノードとの間に前記スイッチング素子と直列に接続される抵抗を更に有し、
    前記半導体装置は、前記抵抗の両端に発生する電圧を前記インダクタに流れる電流に応じた電圧として入力し、
    前記第2乃至4コンパレータ回路は、前記スイッチング素子のオン期間における所定のタイミングで、夫々の比較動作を行う、スイッチング電源装置。
  7. 請求項6において、
    前記スイッチング素子は、前記制御信号が第1論理レベルの場合にオン状態とされ、前記制御信号が前記第1論理レベルと反対の第2論理レベルの場合にオフ状態とされ、
    前記タイマ部は、
    アップカウントとダウンカウントを所定の周期で繰り返し実行し、三角波状のカウント値を出力するカウンタ回路と、
    前記第1基準値が設定される第1レジスタと、
    前記カウンタ回路のアップカウントとダウンカウントの切り替わり点に応じた第2基準値が設定される第2レジスタと、
    前記カウンタ回路のカウント値と前記第1レジスタに設定された前記第1基準値とを比較し、比較結果に応じて信号レベルが前記第1論理レベルと前記第2論理レベルで切り替わるように前記制御信号を生成するとともに、前記制御信号が前記第1論理レベルとなる期間において前記カウント値が前記第2基準値と一致したらイネーブル信号をアサートする信号生成部と、を含み、
    前記第2乃至4コンパレータ回路は、前記イネーブル信号がアサートされたことに応じて、夫々の比較動作を行う、スイッチング電源装置。
  8. 請求項5において、
    前記第1インダクタと磁気的に結合される第2インダクタと、
    前記第2インダクタに流れる電流を電圧に変換する抵抗と、を更に有し、
    前記半導体装置は、前記抵抗によって変換された電圧を前記インダクタに流れる電流に応じた電圧として入力する、スイッチング電源装置。
  9. スイッチング電源装置におけるスイッチング素子のオン・オフを制御する制御信号を生成するための半導体装置であって、
    プログラム処理を行うデータ処理制御部と、
    前記データ処理制御部からの指示に応じて周期的なカウント動作を行うとともに、当該カウント動作によるカウント値と第1基準値とを比較し、比較結果に応じて前記制御信号を生成するタイマ部と、
    前記スイッチング電源装置の出力電圧を入力するための第1端子と、
    前記スイッチング電源装置の入力電圧を入力するための第2端子と、
    前記スイッチング電源装置におけるインダクタに流れる電流の検出値に応じた検出電圧を入力するための第3端子と、
    前記スイッチング電源装置の出力電圧の目標値に応じた電圧と、前記第1端子に入力された電圧とを比較し、比較結果に応じた第1比較結果信号を出力する第1コンパレータ回路と、
    前記第2端子に入力された電圧と所定の基準電圧とを比較し、比較結果に応じた第2比較結果信号を出力する第2コンパレータ回路と、
    前記第3端子に入力された電圧と前記所定の基準電圧とを比較し、比較結果に応じた第3比較結果信号を生成する第3コンパレータ回路と、
    前記第2端子に入力された電圧と前記第3端子に入力された電圧とを比較し、比較結果に応じた第4比較結果信号を出力する第4コンパレータ回路と、
    前記第3比較結果信号と前記第2比較結果信号との位相比較を行い、位相差が検出された場合に、その位相差に応じたパルス幅を持つ位相差信号を出力する位相比較回路と、
    前記位相比較回路によって前記位相差が検出されない場合に、前記第1比較結果信号と前記第4比較結果信号とに基づいて、前記出力電圧が前記目標値と等しく且つ前記入力電圧と前記インダクタに流れる電流との位相差が小さくなるように前記第1基準値を更新し、前記位相比較回路によって前記位相差が検出された場合に、前記入力電圧と前記インダクタに流れる電流との位相差が小さくなるように、前記位相差信号のパルス幅に応じて前記第1基準値を更新する更新部と、を有する半導体装置。
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