JP5492489B2 - 離型フィルム - Google Patents

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本発明は、離型フィルムに関するものである。
従来、エポキシ樹脂などからなる接着層を有する樹脂シートやエポキシ樹脂含浸シートに熱圧着により仮着されて使用される離型シートとして、環状オレフィン系樹脂とエチレン・α‐オレフィン共重合体とからなる樹脂混合物で形成された表面層を有する離型フィルムが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、従来より用いられている離型フィルムでは、樹脂シートへラミネートした際の熱および圧力による離型フィルムの寸法の変化によって、反り、シワ、浮きの発生の問題があった。
特開2008−231411号公報
本発明の目的は、寸法安定性に優れた離型フィルムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1) 帯状の基材フィルムと、
前記基材フィルムの一方の面側に設けられ、主として樹脂材料で構成された第1の樹脂層と、
前記基材フィルムの他方の面側に設けられ、主として樹脂材料で構成された第2の樹脂層とを有し、
130℃、10分間の加熱処理前後における寸法変化率が、長さ方向で1.0%未満で、幅方向で1.0%未満である離型フィルムであって、
前記基材フィルムは、ポリエステル樹脂を含む材料で構成され、
前記第1の樹脂層は、オクチル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸、リシノレイン酸、および脱水リシノレイン酸から選択される1種または2種以上の変性剤で変性されたアルキド樹脂、または、水酸基を有しているビスフェノールA型エポキシ樹脂、を主剤として含み、前記主剤が架橋された材料で構成されていることを特徴とする離型フィルム。
(2) 前記基材フィルムは、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである上記(1)に記載の離型フィルム。
(3) 前記主剤を架橋させるために用いられる架橋剤が、アミノ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、およびフェノール樹脂の中から選択されたものである上記(1)または(2)に記載の離型フィルム。
(4) 前記主剤100質量部に対する前記架橋剤の配合割合は、10〜200質量部である上記(3)に記載の離型フィルム。
(5) 前記第2の樹脂層は、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂を含む材料で構成されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の離型フィルム。
(6) 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、シリコーン化合物を含まないものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の離型フィルム。
(7) 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の平均厚さは、0.1〜5.0μmである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の離型フィルム。
本発明によれば、寸法安定性に優れた離型フィルムを提供することができる。
本発明の離型フィルムの好適な実施形態を示す縦断面図である。
以下、本発明を好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
《離型フィルム》
まず、本発明の離型フィルムの好適な実施形態について説明する。
本発明の離型フィルムは、樹脂シートに熱圧着により仮着され、該樹脂シートを保護するのに用いるものである。このような樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂シート、接着性樹脂シートなどの樹脂シートが挙げられる。
図1は、本発明の離型フィルムの好適な実施形態を示す縦断面図である。
図1に示すように、離型フィルム1は、帯状の基材フィルム10と、基材フィルム10の一方面側に設けられた第1の樹脂層11と、基材フィルム10の他方の面側に設けられた第2の樹脂層12とを備えている。
本発明の離型フィルムは、130℃、10分間の加熱処理前後における寸法変化率が、長さ方向で1.0%未満で、幅方向で1.0%未満である点に特徴を有している。このような特徴を有することにより、離型フィルムを接着性樹脂シートなどの樹脂シートにラミネートした際の反り、シワ、浮きの発生を抑制することができる。
上述したように、本発明の離型フィルムは、130℃、10分間の加熱処理前後における寸法変化率が、長さ方向で1.0%未満であるが、0.8%未満であるのがより好ましく、0.6%未満であるのがさらに好ましい。また、本発明の離型フィルムは、130℃、10分間の加熱処理前後における寸法変化率が、幅方向で1.0%未満であるが、0.8%未満であるのがより好ましく、0.6%未満であるのがさらに好ましい。長さ方向、幅方向の寸法変化率が上記範囲の値であると、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。
以下、本発明の離型フィルムの各構成について詳細に説明する。
基材フィルム10は、第1の樹脂層11および第2の樹脂層12を支持する機能を有している。
基材フィルム10を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂等で構成されている。上述した中でも、加工のしやすさや、耐久性、耐熱性、コスト等の観点から、ポリエステル樹脂(特に、ポリエチレンテレフタレート)を用いるのが好ましい。
また、基材フィルム10は、成膜時に延伸されたフィルムであることが好ましく、二軸延伸されたフィルムが好ましい。特に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適である。
基材フィルム10単体(第1の樹脂層11および第2の樹脂層12を設ける前のもの)での130℃、10分間の加熱処理前後における寸法変化率は、長さ方向で2.0%未満で、幅方向で2.0%未満であるのが好ましく、長さ方向で1.5%未満で、幅方向で1.5%未満であるのがより好ましい。
また、第1の樹脂層11および第2の樹脂層12を形成する基材フィルム表面のJIS−K6768による濡れ指数が30mN/m以上であるのが好ましく、40〜70mN/mであるのがより好ましい。これにより、第1の樹脂層11および第2の樹脂層12と基材フィルムとの密着性を向上させることができる。
また、基材フィルム表面のJIS−K6768による濡れ指数を上記のような範囲とするために、所望により、基材フィルム表面に、プライマーコートやコロナ処理等を施してもよい。
基材フィルム10の平均厚さは、特に限定されないが、10〜60μmであるのが好ましく、12〜50μmであるのがより好ましい。
第1の樹脂層11は、主として、樹脂材料で構成された層である。
この第1の樹脂層11は、離型フィルム1と接着性樹脂シートなどの樹脂シートとの接合(仮着)に寄与する層で、具体的には、熱圧着することにより、離型フィルム1と接着性樹脂シートなどの樹脂シートとを接合する機能を有する層である。
上述したような第1の樹脂層11を構成する樹脂材料としては、基材フィルム10との密着性に優れ、かつ、接着性樹脂シートなどの樹脂シートとの適度な密着性および適度な離型性を備えたものであれば、特に限定されないが、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂を主剤として含む材料で構成されているのが好ましい。さらには、第1の樹脂層11を構成する樹脂材料がアルキド樹脂またはエポキシ樹脂である場合、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂は架橋されていることが好ましい。これにより、熱圧着によって、接着性樹脂シートなどの樹脂シートと容易に接合させることができるとともに、使用後には容易に接着性樹脂シートなどの樹脂シートから剥がすことができる。また、離型フィルム1の耐熱性および耐溶剤性をより高いものとすることができる。
アルキド樹脂としては、特に限定されず、従来アルキド樹脂として知られている公知のものの中から適宜選択して用いることができる。このアルキド樹脂は、多価アルコールと多塩基酸との縮合反応によって得られる樹脂であって、二塩基酸と二価アルコールとの縮合物または不乾性油脂肪酸で変性したものである不転化性アルキド樹脂、および二塩基酸と三価以上のアルコールとの縮合物である転化性アルキド樹脂があり、本発明においては、いずれも使用することができる。
アルキド樹脂の原料として用いられる多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの二価アルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの三価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、マンニット、ソルビット等の四価以上の多価アルコールを用いることができ、これのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、多塩基酸としては、例えば無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水トリメット酸等の芳香族多塩基酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族飽和多塩基酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸等の脂肪族不飽和多塩基酸、シクロペンタジエン− 無水マレイン酸付加物、テルペン−無マレイン酸付加物、ロジン− 無水マレイン酸付加物等のディールズ・アルダー反応による多塩基酸等を挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
一方、変性剤としては、例えば、オクチル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸、リシノレイン酸、脱水リシノレイン酸、あるいは、ヤシ油、アマニ油、キリ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、大豆油、サフラワー油およびこれらの脂肪酸等を用いることができ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、アルキド樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂としては、特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂エステル、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂エステル等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いるのが好ましい。さらに、分子内に開環反応により生じる水酸基を有しているエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。このようなエポキシ樹脂を選択することにより、後述する架橋剤との反応性を向上させることができ、架橋後の皮膜硬度が上昇し、基材フィルムとの密着性を向上させることができる。
上記エポキシ樹脂、アルキド樹脂等の主剤を架橋させるために用いられる架橋剤としては、特に制限は無く、公知のもの、例えばメラミン樹脂、尿素樹脂などのアミノ樹脂の他、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂の中から適宜選択して用いることができる。これらの中でも、エポキシ樹脂またはアルキド樹脂との反応性や基材との密着性の点からアミノ樹脂が好ましい。アミノ樹脂の具体例としては、ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するメラミン樹脂、尿素樹脂、尿素−メラミン樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル-ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド-ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素-ホルムアルデヒド樹脂などを挙げることができる。これらの架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記主剤100質量部に対する架橋剤の配合割合は、10〜200質量部が好ましく、20〜100質量部がより好ましい。
上記架橋剤に加えて、所望により塩酸、p-トルエンスルホン酸などの公知の酸性触媒を用いることができる。
また、第1の樹脂層11中には、上記成分の他、酸化防止剤、充填剤、着色剤、紫外線防止剤、帯電防止剤などを含んでいてもよい。
また、第1の樹脂層11中には、実質的にシリコーン化合物を含まないことが好ましい。これにより、本発明の離型フィルムから、該離型フィルムと接合される接着性樹脂シートなどの樹脂シートにシリコーン化合物が移行することが防止される。その結果、接着性樹脂シートなどの樹脂シートを用いた加工製品に発生する接着不良などの不具合を防止することができる。
なお、実質的にシリコーン化合物を含まないとは、シリコーン化合物の量が、好ましく
は、500μg/m2以下、より好ましくは、100μg/m2以下のことをいう。
第1の樹脂層11中における樹脂材料の含有量は、60〜100質量%であるのが好ましく、70〜100質量%であるのがより好ましい。
第1の樹脂層11の平均厚さは、0.1〜5.0μm程度であるのが好ましく、0.3〜3.0μm程度であるのがより好ましい。これにより、第1の樹脂層11の長さ方向および幅方向の寸法変化率を小さくすることができ、得られる離型フィルム1の長さ方向および幅方向の寸法変化率をより小さいものとすることができる。
第2の樹脂層12は、主として樹脂材料で構成されている。
第2の樹脂層12を構成する樹脂材料としては、基材フィルム10との密着性に優れ、かつ、ロール状で保管された際に、樹脂層11とブロッキングを生じないものであれば、特に限定されないが、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂を含む材料で構成されているのが好ましい。さらに、第2の樹脂層12を構成する樹脂材料がアルキド樹脂またはエポキシ樹脂である場合、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂は架橋されていることが好ましい。
上記アルキド樹脂またはエポキシ樹脂を含む材料としては、第1の樹脂層11を構成する樹脂材料として述べたものと同様のものが使用できる。
また、第2の樹脂層12を構成する樹脂材料としては、第1の樹脂層11の熱膨張率に近い値が得られる樹脂材料を用いるのが好ましく、同種材料でも異種材料でもよいが同種材料を用いるのが好ましい。これにより接着性樹脂シートに離型フィルムを熱ラミネートした際に離型フィルムの反りを防止することができ、孔開けの位置精度、寸法精度をより高いものとすることができる。
このような第2の樹脂層中には、酸化防止剤、充填剤、着色剤、紫外線防止剤、帯電防止剤等が含まれていてもよい。
また、第2の樹脂層12中には、第1の樹脂層11と同様に実質的にシリコーン化合物を含まないことが好ましい。これにより、本発明の離型フィルムをロール状にして保管した際に、第2の樹脂層12から第1の樹脂層11の表面にシリコーン化合物が移行することが防止される。その結果、接着性樹脂シートなどの樹脂シートを用いた加工製品に発生する接着不良などの不具合を防止することができる。
第2の樹脂層12中における樹脂材料の含有量は、60〜100質量%であるのが好ましく、70〜100質量%であるのがより好ましい。
第2の樹脂層12の平均厚さは、0.1〜5.0μm程度であるのが好ましく、0.3〜3.0μm程度であるのがより好ましい。
このように基材フィルム10の両面に、第1の樹脂層11および第2の樹脂層12をそれぞれ設けることにより、薄い基材であってもその耐熱性を向上させることができ、寸法安定性に優れた離型フィルムとすることができる。
《離型フィルムの製造方法》
次に、上述したような離型フィルムの製造方法について説明する。
まず、基材フィルム10を準備する(基材フィルム準備工程)。
次に、基材フィルム10の一方の面に第1の樹脂層11を形成するための第1の塗工液を、例えばグラビアコーター、バーコーター、ドクターブレードコーター等の公知の塗工装置を用いて塗工し、80〜150℃程度の温度で数十秒〜数分間加熱硬化させることにより、第1の樹脂層11を形成する(第1の樹脂層形成工程)。
第1の塗工液は、上述したような第1の樹脂層11を構成する材料および溶剤等を含んでいる。
第1の塗工液の固形分濃度は、5〜50質量%であるのが好ましく、10〜40質量%であるのがより好ましい。これにより、第1の塗工液の粘度をより好適なものとすることができ、第1の塗工液の塗工性をより高いものとすることができる。
第1の塗工液に用いる溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサノン、酢酸エチル等が挙げられる。
また、第1の樹脂層11を形成する基材フィルム表面のJIS−K6768による濡れ指数が30mN/m以上であるのが好ましく、40〜70mN/mであるのがより好ましい。これにより、第1の塗工液のハジキや滲み等の問題が生じずに、第1の樹脂層11を形成することができる。
次に、基材フィルム10の他方の面に第2の樹脂層12を形成するための第2の塗工液を、例えばグラビアコーター、バーコーター、ドクターブレードコーター等の公知の塗工装置を用いて塗工し、80〜150℃程度の温度で数十秒〜数分間加熱硬化させることにより、第2の樹脂層12を形成する(第2の樹脂層形成工程)。これにより、離型フィルム1(本発明の離型フィルム)が得られる。
第2の塗工液中には、上述したような第2の樹脂層12を構成する材料および溶剤等が含まれている。
第2の塗工液の固形分濃度は、5〜50質量%であるのが好ましく、10〜40質量%であるのがより好ましい。これにより、第2の塗工液の塗工性を高いものとすることができる。
第2の塗工液に用いる溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサノン、酢酸エチル等が挙げられる。
以上、本発明の離型フィルムおよびその製造方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、第1の樹脂層を形成した後に、第2の樹脂層を形成するものとして説明したが、これに限定されず、第2の樹脂層を先に形成してもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[1]離型フィルムの作製
(実施例1)
主剤としての水酸基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂エステル樹脂溶液(固形分濃度60質量%):100質量部に、架橋剤としてのメチル化メラミン樹脂(固形分濃度100質量%):40質量部と、触媒としてのp−トルエンスルホン酸メタノール溶液(固形分濃度50質量%)5質量部とを添加し、トルエン/MEK混合溶媒(トルエン:MEK=50質量%:50質量%)で希釈、混合して固形分濃度30質量%の第1の塗工液を調製した。
一方、上記第1の塗工液と同一配合にて第2の塗工液を調製した。
次に、第1の塗工液を、基材フィルムとしての厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(フィルム表面の濡れ指数:43mN/m)に、マイヤバー#4を用いて塗布し、150℃で40秒間乾燥させて、厚さ0.8μmの第1の樹脂層を形成した。
次に、PETフィルムの第1の樹脂層を形成した面とは反対に、マイヤバー#4を用いて第2の塗工液を塗布し、150℃で40秒間乾燥させて、厚さ0.8μmの第2の樹脂層を形成した。これにより、離型フィルムを得た。
(実施例2)
主剤としてのステアリン酸変性アルキド樹脂溶液(固形分濃度60質量%):100質量部に、架橋剤としてのメチル化メラミン樹脂(固形分濃度100%):40質量部と、触媒としてのp−トルエンスルホン酸メタノール溶液(固形分濃度50質量%)10質量部とを添加し、トルエン/MEK混合溶媒(トルエン:MEK=50質量%:50質量%)で希釈、混合して固形分濃度30質量%の第1の塗工液を調製した以外は前記実施例1と同様にして離型フィルムを作製した。
(実施例3〜4)
第1および第2の塗工液中における主剤、架橋剤の含有量等を表1に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にして離型フィルムを作製した。
(比較例1)
基材フィルムとして、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに代えて、厚さ30μmのポリプロピレンフィルム(王子製紙社製、商品名「アルファン」)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして離型フィルムを作製した。
(比較例2)
第2の樹脂層を形成しなかった以外は、前記実施例1と同様にして離型フィルムを作製した。
上記各実施例および比較例における、第1の樹脂層および第2の樹脂層の構成成分およびその含有量等を表1に示した。
また、上記各実施例および比較例における、離型フィルムおよび基材フィルム単体について、100mm幅×100mm長の試験片を採取し、130℃、10分間の加熱処理前後の寸法(長さ方向、幅方向)をリニヤスケール(ミツトヨ社製、商品名「AT112」)を用いて測定し、下記式にて寸法変化率を算出した結果を表2に示した。
寸法変化率=|(加熱処理前の寸法−加熱処理後の寸法)/加熱処理前の寸法|×100(%)
Figure 0005492489
Figure 0005492489
[2]評価
[2−1]離型フィルムのラミネート後の反りの評価
各実施例および比較例で作製した離型フィルムを、接着性樹脂シート(繊維集合シートに半硬化エポキシ樹脂が含浸したもの)に、第1の樹脂層側が接着性樹脂シートに接するように、130℃にて19.6Nローラでラミネートした。
離型フィルムをラミネートした接着性樹脂シートを目視により観察し、反りの発生の有無を評価した。
反りが生じていないか許容範囲であるものを合格「○」と評価し、反りが大きく生じているものを不合格「×」と評価した。
[2−2]離型フィルムのラミネート後のシワの評価
[2−1]で作製した各実施例および比較例の離型フィルムをラミネートした接着性樹脂シートを目視により観察し、シワの発生の有無を評価した。
シワが生じていないものを合格「○」と評価し、シワが生じているものを不合格「×」と評価した。
[2−3]離型フィルムのラミネート後の浮きの評価
[2−1]で作製した各実施例および比較例の離型フィルムをラミネートした接着性樹脂シートを目視により観察し、離型フィルムの接着性樹脂シートからの浮きの発生の有無を評価した。
浮きが生じていないものを合格「○」と評価し、浮きが生じているものを不合格「×」と評価した。
これらの結果を表3に示す。
Figure 0005492489
表3から明らかなように、本発明の離型フィルムでは、接着性樹脂シートにラミネートした際の反り、シワ、浮きの発生を抑制することが可能であった。これに対して、比較例では満足な結果が得られなかった。
1 離型フィルム
10 基材フィルム
11 第1の樹脂層
12 第2の樹脂層

Claims (7)

  1. 帯状の基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の面側に設けられ、主として樹脂材料で構成された第1の樹脂層と、
    前記基材フィルムの他方の面側に設けられ、主として樹脂材料で構成された第2の樹脂層とを有し、
    130℃、10分間の加熱処理前後における寸法変化率が、長さ方向で1.0%未満で、幅方向で1.0%未満である離型フィルムであって、
    前記基材フィルムは、ポリエステル樹脂を含む材料で構成され、
    前記第1の樹脂層は、オクチル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸、リシノレイン酸、および脱水リシノレイン酸から選択される1種または2種以上の変性剤で変性されたアルキド樹脂、または、水酸基を有しているビスフェノールA型エポキシ樹脂、を主剤として含み、前記主剤が架橋された材料で構成されていることを特徴とする離型フィルム。
  2. 前記基材フィルムは、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1に記載の離型フィルム。
  3. 前記主剤を架橋させるために用いられる架橋剤が、アミノ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、およびフェノール樹脂の中から選択されたものである請求項1または2に記載の離型フィルム。
  4. 前記主剤100質量部に対する前記架橋剤の配合割合は、10〜200質量部である請求項3に記載の離型フィルム。
  5. 前記第2の樹脂層は、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂を含む材料で構成されている請求項1ないし4のいずれか一項に記載の離型フィルム。
  6. 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、シリコーン化合物を含まないものである請求項1ないし5のいずれか一項に記載の離型フィルム。
  7. 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の平均厚さは、0.1〜5.0μmである請求項1ないし6のいずれか一項に記載の離型フィルム。
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