JP5492326B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は表示装置に係り、特に、シール部の信頼性を改善した、IPS方式の液晶表示装置に関する。
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が設置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
液晶表示装置はフラットで軽量であることから、TV等の大型表示装置から、携帯電話やDSC(Digital Still Camera)等の小型の表示装置まで、色々な分野で用途が広がっている。一方、液晶表示装置では視野角特性が問題である。視野角特性は、画面を正面から見た場合と、斜め方向から見た場合に、輝度が変化したり、色度が変化したりする現象である。視野角特性は、液晶分子を水平方向の電界によって動作させるIPS(In Plane Switching)方式が優れた特性を有している。
IPS方式では、配向膜付近の液晶分子に対してプレティルト角を形成する必要がない。このため、配向膜に対する配向軸の形成を、ラビング方式によらず、光配向方式によって行うことが出来る。光配向は、ラビング方式に比べて、静電気の発生が無い等の利点を有している。
光配向は、配向膜に偏光した紫外線を照射することによって、配向膜に対し所定の方向に液晶分子を配向させるような異方性をもたせるものである。このような光配向に関する技術を記載したものとして、「特許文献1」が挙げられる。
特開2005−351924号公報
光配向は、ポリマーで形成された配向膜に対して特定の方向に偏光した紫外線を照射することによって行われる。例えば、網目状に形成されたポリマーに対して、偏光した紫外線を照射すると、紫外線の偏光方向に対する特定の方向のポリマーが破壊される。これによって、配向膜に液晶分子を配向させるための異方性を形成することが出来る。光配向させる偏光紫外線が配向膜のみに照射されるのであれば、問題は無いが、配向膜以外の部分に照射されると、照射された部分が紫外線によって劣化し、問題を生ずる。
IPS方式の液晶表示装置は、小型の液晶表示装置についても使用されている。小型の液晶表示装置は、1個ずつ製作したのでは、効率が悪いので、マザー基板に多数の液晶表示装置を形成し、多数の液晶表示装置を同時に製造することが行われる。
図13は、マザー基板に35枚の小型の液晶表示セル1が作られている例である。TFTや画素電極を有するTFT基板100が多数形成されたマザーTFT基板1000とカラーフィルタ等が形成された対向基板200が多数形成されたマザー対向基板2000を貼り合わせる。マザーTFT基板1000とマザー対向基板2000はシール材15およびマザー基板シール材151で接着される。図13において、シール材15で囲まれた斜線を施した長方形は配向膜113が形成される範囲を示している。
小型の液晶表示装置は薄いことが要求されており、例えば、TFT基板および対向基板の板厚は0.2mm程度の薄さになる。しかし、このような薄いガラスは規格品としては存在しない。また、このような薄いガラス基板を工程内に通すことは現状では不可能である。したがって、マザー対向基板2000あるいはマザーTFT基板1000の状態では、板厚が0.5mm程度の厚さのガラスを用い、マザー対向基板2000とマザーTFT基板1000を貼り合わせてマザー基板にした後、マザー対向基板2000あるいはマザーTFT基板1000の外側を研磨する。
研磨は機械研磨と化学研磨を併用して行われることが多い。機械研磨にせよ化学研磨にせよ、研磨剤がマザー基板の内部に侵入すると、内部の液晶セル1が不良になるので、マザー基板シール材151によってマザー基板の内部を保護する。マザー基板周辺に形成されたマザー基板シール材151は、マザー基板封止材161によって封止される。図13に示すマザー基板は、研磨後、各液晶セルに分離される。
図14は図13に示すマザー基板を構成するマザー対向基板2000の状態を示したものであり、図13の液晶セル1に対応して対向基板200が35枚形成されている。図14は、マザー対向基板2000にシール材15あるいはマザー基板シール材151を形成する前の段階である。図14において、配向膜113が各対向基板200毎に形成されている。シール部に配向膜が存在すると、シール材15の接着力が低下するので、配向膜113は、シール部を避けて、かつ表示領域を覆うように形成される。
図14において、配向膜113は、フレキソ印刷によって形成される。配向膜113を形成した後、偏光紫外線を使用して配向膜113に対して光配向を行う。このときの偏光紫外線の照射は、マザー対向基板2000全面に対して行う。個々の配向膜毎に偏光紫外線を照射すると製造コストが上昇するからである。したがって、配向膜が形成されていない部分にも偏光紫外線が照射されることになる。
図15は、個々の対向基板200の端部における断面構造であり、光配向のための偏光紫外線が照射されている状態を示している。対向基板200の端部には、後で説明するように、遮光膜202、カラーフィルタ201、オーバーコート膜203等が形成されている。遮光膜202は画面のコントラストを向上させたり、画面周辺の見栄えをよくさせたりする役割を有し、ブラックマトリクスとも呼ばれているが、本明細書では遮光膜という用語を用いる。図15に示すように、配向膜113が存在していない部分では、オーバーコート膜203の斜線で示す部分2031に紫外線が直接照射されるために、この部分のオーバーコート膜2031が劣化し、オーバーコート膜203が容易に水分を通すようになる。
図16は、偏光紫外線によって光配向を行った後、シール材15を形成した状態を示す対向基板200の端部断面図である。オーバーコート膜203の斜線で示した部分2031は紫外線によって劣化しているために、この部分のオーバーコート膜2031を通して水分が遮光膜202の表面に浸透する。
図17は、TFT基板100と対向基板200を接着し、内部に液晶300を封入した状態の液晶表示パネルの端部の断面図である。図17において、TFT基板100には、無機パッシベーション膜106、有機パッシベーション膜107、および、配向膜113が形成されている。また、対向基板200には、遮光膜202、カラーフィルタ201、オーバーコート膜203、および、配向膜113が形成されている。図17において、対向基板200におけるオーバーコート膜203のうち、斜線で示した部分2031は、光配向時の、紫外線によって劣化しているので、この部分において、外部から水分が容易に浸入する。
劣化したオーバーコート膜2031から水分が浸入すると、この水分は遮光膜202に達し、遮光膜202を変質させる。特に、遮光膜202に水分が作用すると、遮光膜202と基板200との接着力が低下し、シール部における信頼性が低下する。また、遮光膜202に水分が作用すると、遮光膜202の電気抵抗が低下し、遮光膜202の影響によって液晶層300における電界が乱れ、光漏れによってコントラストが低下する。
本発明の課題は、光配向時に紫外線照射によって劣化したオーバーコート膜に起因して外部から浸入する水分が、遮光膜へ影響を及ぼすことを防止することである。
本発明は、以上のような課題を解決するものであり、具体的な構成は次のとおりである。
(1)TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成された表示領域を有するTFT基板と、遮光膜と3色のカラーフィルタが形成され、3色のカラーフィルタを覆ってオーバーコート膜が形成され、前記オーバーコート膜を覆って配向膜が形成された表示領域を有する対向基板が周辺のシール部においてシール材によって接着し、前記TFT基板と前記対向基板の間に液晶が封入された液晶表示装置であって、前記対向基板において、前記配向膜は光配向によって配向処理が施され、前記配向膜は前記シール部には形成されておらず。前記対向基板の前記シール部には、遮光膜と前記3色のカラーフィルタのうちの一色のカラーフィルタとオーバーコート膜がこの順で積層して形成され、前記オーバーコート膜の上に前記シール材が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
(2)TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成された表示領域を有するTFT基板と、遮光膜と3色のカラーフィルタが形成され、3色のカラーフィルタを覆ってオーバーコート膜が形成され、前記オーバーコート膜を覆って配向膜が形成された表示領域を有する対向基板が周辺のシール部においてシール材によって接着し、前記TFT基板と前記対向基板の間に液晶が封入された液晶表示装置であって、前記対向基板において、前記配向膜は光配向によって配向処理が施され、前記配向膜は前記シール部には形成されておらず。前記対向基板の前記シール部には、遮光膜と前記3色のカラーフィルタのうちの複数の色のカラーフィルタが積層して形成され、前記積層されたカラーフィルタを覆ってオーバーコート膜が形成され、前記オーバーコート膜の上に前記シール材が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
(3)前記シール部に形成された複数のカラーフィルタのうちのひとつは前記表示領域に形成されたカラーフィルタと連続して形成され、前記複数のカラーフィルタのうちの他のカラーフィルタは前記表示領域に形成されたカラーフィルタとは連続していないことを特徴とする(2)に記載の液晶表示装置。
(4)TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成された表示領域を有するTFT基板と、遮光膜と3色のカラーフィルタが形成され、3色のカラーフィルタを覆ってオーバーコート膜が形成され、前記オーバーコート膜を覆って配向膜が形成された表示領域を有する対向基板が周辺のシール部においてシール材によって接着し、前記TFT基板と前記対向基板の間に液晶が封入された液晶表示装置であって、前記対向基板において、前記配向膜は光配向によって配向処理が施され、前記配向膜は前記シール部には形成されておらず。前記対向基板の前記シール部には、遮光膜と前記3色のカラーフィルタのうちの一色のカラーフィルタとオーバーコート膜がこの順で積層して形成され、前記シール部に形成された前記一色のカラーフィルタは、前記表示領域に形成された3色のカラーフィルタのいずれとも連続して形成されておらず、前記シール部に形成された一色のカラーフィルタの端部に対応して、前記オーバーコート膜には段差が形成されており、前記オーバーコート膜の上に前記シール材が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
(5)TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成された表示領域を有するTFT基板と、遮光膜と3色のカラーフィルタが形成され、3色のカラーフィルタを覆ってオーバーコート膜が形成され、前記オーバーコート膜を覆って配向膜が形成された表示領域を有する対向基板が周辺のシール部においてシール材によって接着し、前記TFT基板と前記対向基板の間に液晶が封入された液晶表示装置であって、前記対向基板において、前記配向膜は光配向によって配向処理が施され、前記配向膜は前記シール部には形成されておらず。前記対向基板の前記シール部には、遮光膜と前記3色のカラーフィルタのうちの複数の色のカラーフィルタが積層して形成され、前記積層されたカラーフィルタを覆ってオーバーコート膜が形成され、前記シール部に形成された前記複数のカラーフィルタは、前記表示領域に形成された3色のカラーフィルタのいずれとも連続して形成されておらず、前記シール部に形成された複数のカラーフィルタの端部に対応して、前記オーバーコート膜には段差が形成されており、前記オーバーコート膜の上に前記シール材が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
(6)TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成された表示領域を有するTFT基板と、遮光膜と3色のカラーフィルタが形成され、3色のカラーフィルタを覆ってオーバーコート膜が形成され、前記オーバーコート膜を覆って配向膜が形成された表示領域を有する対向基板が周辺のシール部においてシール材によって接着し、前記TFT基板と前記対向基板の間に液晶が封入された液晶表示装置であって、前記対向基板において、前記配向膜は光配向によって配向処理が施され、前記配向膜は前記シール部には形成されておらず。前記対向基板の前記シール部には、遮光膜とオーバーコート膜がこの順で積層して形成され、前記シール部における前記オーバーコート膜の厚さは前記表示領域におけるオーバーコート膜の膜厚よりも大きく、前記オーバーコート膜の上に前記シール材が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
(7)前記シール部における前記オーバーコート膜の膜厚は、前記表示領域における前記オーバーコート膜の膜厚の1.5倍以上であることを特徴とする(6)に記載の液晶表示装置。
本発明によれば、光配向において、紫外線によってシール部のオーバーコート膜が劣化しても、オーバーコート膜の下にカラーフィルタを配置することによって、水分が劣化したオーバーコート膜に透過してきても、水分がカラーフィルタによってブロックされ、遮光膜に到達しにくくなるので、遮光膜の剥がれを防止することが出来る。また、遮光膜の電気抵抗が低下することを防止することが出来るので、液晶層の光漏れによるコントラストの低下を防止することが出来る。
また、本発明の別な態様によれば、シール部のオーバーコート膜を表示領域のオーバーコート膜よりも厚く形成するので、オーバーコート膜全体が光配向時の紫外線によって劣化することを防止することによって、水分が遮光膜に到達することを防止することが出来る。また、表示領域のオーバーコート膜の膜厚は厚くしないので、表示画面の輝度の低下は防止することが出来る。
液晶表示装置の平面図である。 液晶表示装置の表示領域の断面図である。 実施例1の液晶表示装置のシール部の断面図である。 光配向時の対向基板を示す断面図である。 実施例1の対向基板の断面図である。 実施例2の対向基板の断面図である。 実施例2の他の形態による対向基板の断面図である。 実施例3の対向基板の断面図である。 実施例4の対向基板の断面図である。 実施例2の他の形態による対向基板の断面図である。 実施例5の対向基板の断面図である。 実施例5の他の形態による対向基板の断面図である。 マザー基板の平面図である。 マザー対向基板の平面図である。 従来例における光配向時の対向基板を示す断面図である。 従来例におけるシール材が形成された状態の対向基板を示す断面図である。 従来例における液晶表示装置の端部の断面図である。
以下、実施例によって本発明の内容を詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される製品の例である、携帯電話等に使用される小型の液晶表示装置の平面図である。図1において、TFT基板100上に対向基板200が設置されている。TFT基板100と対向基板200の間に液晶層が挟持されている。TFT基板100と対向基板200とは額縁部に形成されたシール材15によって接着している。図1においてシール材15には封入孔が形成され、封入孔から液晶が封入される。その後封入孔は封止材16によって封止される。
TFT基板100は対向基板200よりも大きく形成されており、TFT基板100が対向基板200よりも大きくなっている部分には、液晶表示パネルに電源、映像信号、走査信号等を供給するための端子部150が形成されている。また、端子部150には、走査線、映像信号線等を駆動するためのICドライバ50が設置されている。ICドライバ50は3つの領域に分かれており、中央には映像信号駆動回路52が設置され、両脇には走査信号駆動回路51が設置されている。
図1の表示領域10において、横方向には走査線30が延在し、縦方向に配列している。また、縦方向には映像信号線40が延在し、横方向に配列している。走査線30は走査線引出し線31によって、ICドライバ50の走査信号駆動回路51と接続している。図1において、表示領域10を液晶表示装置の中央に配置するために、走査線引出し線31は表示領域10の両側に配置され、このために、ICドライバ50には、走査信号駆動回路51が両脇に設置されている。一方映像信号線40とICドライバ50を接続する映像信号線引出し線41は画面下側に集められている。映像信号線引出し線41はICドライバ50の中央部に配置されている映像信号駆動回路52と接続する。
図1の表示領域10よりも若干広い領域に配向膜113が形成されている。この配向膜113には光配向がなされている。シール材15が形成された部分には配向膜113は形成されていない。配向膜が113存在すると、シール材113と基板との接着力が低下するからである。
図2はIPS方式の液晶表示装置の表示領域における構造を示す断面図である。IPS方式の液晶表示装置の電極構造は種々のものが提案され、実用化されている。図1の構造は、現在広く使用されている構造であって、簡単に言えば、平面ベタで形成された対向電極108の上に層間絶縁膜109を挟んで櫛歯状の画素電極110が形成されている。そして、画素電極110と対向電極108の間の電圧によって液晶分子301を回転させることによって画素毎に液晶層300の光の透過率を制御することにより画像を形成するものである。以下に図1の構造を詳しく説明する。なお、本発明は、図1の構成を例にとって説明するが、図2以外のIPSタイプの液晶表示装置にも適用することが出来る。
図2において、ガラスで形成されるTFT基板100の上に、ゲート電極101が形成されている。ゲート電極101は走査線と同層で形成されている。ゲート電極101はAlNd合金の上にMoCr合金が積層されている。
ゲート電極101を覆ってゲート絶縁膜102がSiNによって形成されている。ゲート絶縁膜102の上に、ゲート電極101と対向する位置に半導体層103がa−Si膜によって形成されている。a−Si膜はプラズマCVDによって形成される。a−Si膜はTFTのチャネル部を形成するが、チャネル部を挟んでa−Si膜上にソース電極104とドレイン電極105が形成される。なお、a−Si膜とソース電極104あるいはドレイン電極105との間には図示しないn+Si層が形成される。半導体層とソース電極104あるいはドレイン電極105とのオーミックコンタクトを取るためである。
ソース電極104は映像信号線が兼用し、ドレイン電極105は画素電極110と接続される。ソース電極104もドレイン電極105も同層で同時に形成される。本実施例では、ソース電極104あるいはドレイン電極105はMoCr合金で形成される。ソース電極104あるいはドレイン電極105の電気抵抗を下げたい場合等は、例えば、AlNd合金をMoCr合金でサンドイッチした電極構造が用いられる。
TFTを覆って無機パッシベーション膜106がSiNによって形成される。無機パッシベーション膜106はTFTの、特にチャネル部を不純物401から保護する。無機パッシベーション膜106の上には有機パッシベーション膜107が形成される。有機パッシベーション膜107はTFTの保護と同時に表面を平坦化する役割も有するので、厚く形成される。厚さは1μmから4μmである。
有機パッシベーション膜107の上には対向電極108が形成される。対向電極108は透明導電膜であるITO(Indium Tin Oxide)を表示領域全体にスパッタリングすることによって形成される。すなわち、対向電極108は面状に形成される。対向電極108を全面にスパッタリングによって形成した後、画素電極110とドレイン電極105を導通するためのスルーホール111部だけは対向電極108をエッチングによって除去する。
対向電極108を覆って層間絶縁膜109がSiNによって形成される。層間絶縁膜109が形成された後、スルーホール111を形成する。その後、層間絶縁膜109およびスルーホール111を覆って画素電極110となるITOを被着形成する。被着したITOをパターニングして画素電極110を形成する。画素電極110となるITOはスルーホール111にも被着される。スルーホール111において、TFTから延在してきたドレイン電極105と画素電極110が導通し、映像信号が画素電極110に供給されることになる。
画素電極はいわゆる櫛歯状の電極となっている。櫛歯状の電極と櫛歯状の電極の間は図2に示すスリット112となっている。対向電極108には一定電圧が印加され、画素電極110には映像信号による電圧が印加される。画素電極110に電圧が印加されると図1に示すように、電気力線が発生して液晶分子301を電気力線の方向に回転させてバックライトからの光の透過を制御する。画素毎にバックライトからの透過が制御されるので、画像が形成されることになる。なお、画素電極110の上には液晶分子301を配向させるためのTFT基板側配向膜113が形成されている。配向膜に対する配向処理は偏光紫外線による光配向が用いられる。
図2の例では、有機パッシベーション膜107の上に、面状に形成された対向電極108が配置され、層間絶縁膜109の上に櫛歯電極110が配置されている。しかしこれとは逆に、有機パッシベーション膜107の上に面状に形成された画素電極110を配置し、層間絶縁膜109の上に櫛歯状の対向電極108が配置される場合もある。
図2において、液晶層300を挟んで対向基板200が設置されている。対向基板200の内側には、カラーフィルタが形成されている。図2においては、赤カラーフィルタ201Rが形成されている。カラーフィルタの下の、画像を形成しない領域には遮光膜202が形成されている。遮光膜202は、画像のコントラストを向上させるとともに、TFTの遮光膜としての役割を有し、TFTに光電流が流れることを防止している。
カラーフィルタ201および遮光膜202を覆ってオーバーコート膜203が形成されている。カラーフィルタ201および遮光膜202の表面は凹凸となっているために、オーバーコート膜203によって表面を平らにしている。オーバーコート膜203の上には、液晶の初期配向を決めるための配向膜113が形成されている。配向膜113は光配向処理されている。
図2はIPSであるから、対向電極108はTFT基板100側に形成されており、対向基板200側には形成されていない。このように、IPSでは、対向基板200の内側には導電膜が形成されていない。そうすると、対向基板200の電位が不安定になる。また、外部からの電磁ノイズが液晶層300に侵入し、画像に対して影響を与える。このような問題を除去するために、対向基板200の外側に表面導電膜210が形成される。表面導電膜210は、透明導電膜であるITOをスパッタリングすることによって形成される。
図3は図1に示す液晶表示装置の端部における断面図である。図3において、TFT基板100には無機パッシベーション膜106と有機パッシベーション膜107と配向膜113が形成されている。TFT基板100のその他の構成は図3では省略している。対向基板200には、遮光膜202、赤カラーフィルタ201R、オーバーコート膜203、配向膜113が形成されている。端部はシール材15によってシールされ、TFT基板100と対向基板200の間隔はグラスファイバによるスペーサー350によって規定されている。
図3において、配向膜113は光配向によって配向処理されている。図3に示す本発明の特徴は、端部において、オーバーコート膜203の下に赤カラーフィルタ201Rを配置していることとである。図3では赤カラーフィルタ210Rが形成されているが、緑カラーフィルタでも青カラーフィルタでも良い。図3の対向基板200において、配向膜113が存在していない部分のオーバーコート膜203は、光配向時の紫外線によって劣化し、水分が浸入し易い状態となっている。
オーバーコート膜203が紫外線によって劣化していても、オーバーコート膜203の下には赤カラーフィルタ201Rが存在している。したがって、オーバーコート膜203に進入して来た水分は、赤カラーフィルタ201Rによってブロックされ、下層の遮光膜202に到達しないか、到達までに長時間かかる。したがって、遮光膜202が水分と反応することによる接着力の低下、あるいは、遮光膜202の電気抵抗の低下は防止することが出来る。
図4および図5は以上の説明を図に示すものである。図4は対向基板200に遮光膜202、赤カラーフィルタ201R、オーバーコート膜203、配向膜113がこの順で形成された状態を示している。遮光膜202の膜厚は1μm程度、赤カラーフィルタ201Rの膜厚は1〜2μm、オーバーコート膜203の膜厚は1〜2μm、配向膜113の膜厚は0.1μm程度である。緑カラーフィルタ、青カラーフィルタ等の膜厚も1〜2μmである。
配向膜113は、端部には形成されていない。配向膜113によってシール材15の接着力が低下することを防止するためである。図4において、配向膜113に配向処理するために、紫外線UVを照射する。配向膜113は、紫外線によって配向処理をうけるが、配向膜113が存在しない、端部における、斜線を施したオーバーコート膜2031は紫外線によって劣化する。
その後、図5に示すように、配向膜113が存在していない、端部におけるオ−バーコート膜203の上にシール材15が形成される。図5において、紫外線によって劣化したオーバーコート膜の斜線で示す部分2031には水分が容易に浸透する。しかし、斜線で示したオーバーコート膜2031の下には赤カラーフィルタ201Rが存在しているので、侵入した水分は赤カラーフィルタ201Rによってブロックされ、遮光膜202には容易に到達しない。したがって、シール部の信頼性を確保することが出来る。
従来は、カラーフィルタは表示領域のみに形成されていたが、本発明では、これを対向基板200の端部にまで延在させている。カラーフィルタはフォトリソグラフィによって形成される。つまり、カラーフィルタの形成範囲は露光マスクによって規定することが出来る。したがって、カラーフィルタを対向基板の端部にまで形成するとしても、工程が増加することは無い。
このように、本実施例によれば、光配向処理においてオーバーコート膜203が紫外線によって劣化しても、オーバーコート膜203を浸透して来た水分の影響をカラーフィルタがブロックするので、シール部の信頼性が低下することは無い。また、水分が遮光膜202と反応することによる遮光膜202の電気抵抗の低下も防止することが出来るので、液晶の光漏れに起因するコントラストの低下を防止することが出来る。
以上の実施例においては、シール部に形成されるカラーフィルタは赤カラーフィルタ201Rであるとしているが、これは、例であって、他のカラーフィルタ、すなわち、緑カラーフィルタであっても青カラーフィルタであっても良い。
図6は、本発明の第2の実施例による対向基板200の端部付近における断面図である。図6において、対向基板200には、遮光膜202、赤カラーフィルタ201R、オーバーコート膜203、配向膜113がこの順で形成されている。ただし、配向膜113が存在しないシール部には、赤カラーフィルタ201Rと緑カラーフィルタ201Gが積層して形成されている。配向膜113は光配向処理される。したがって、配向膜113が存在していない部分のオーバーコート膜203は紫外線によって劣化する。
図6においては、紫外線によって劣化したオーバーコート膜203の下には、緑カラーフィルタ201Gと赤カラーフィルタ201Rの2層のカラーフィルタが形成されている。したがって、たとえ、劣化したオーバーコート膜203に水分は浸透してきても、浸透してきた水分は、緑カラーフィルタ201Gおよび赤カラーフィルタ201Rによってブロックされ、遮光膜202に到達しない。
図6の構成は、シール部においてカラーフィルタが2層形成されているので、実施例1の構成よりも水分に対する防御効果は大きい。各層の膜厚は、実施例1と同様である。つまり、緑カラーフィルタも赤カラーフィルタも実施例1と同様に1〜2μmの厚さに形成される。
図6の構成における別の効果は、配向膜113を塗布したとき、配向膜113がシール部に侵入することを防止することが出来る点である。図6に示すように、端部付近において、緑カラーフィルタ201Gが形成されているので、オーバーコート膜203に段差が生じ、この段差が表示領域から流れてきた配向膜203に対するストッパーとしての役割を持つ。
配向膜203は、塗布されるときは、液体であるので、流動性をもっており、塗布面積を正確に規定することは困難である。特に配向膜113がシール材15の下に存在すると、シール材15の接着力を低下させる。本実施例では、図6に示すように、緑蛍光体201Gによって段差を形成することによって配向膜113の範囲を規定することができるので、シール部における信頼性を高く保つことが出来る。なお、周辺に形成する緑カラーフィルタ201Gはフォトリソグラフィによって形成するので、正確な寸法を維持することが出来る。また、段差の高さは、緑カラーフィルタの厚さである1〜2μm程度である。
図7は本実施例における他の態様である。図7の左側の表示領域は図6で説明したのと同様であるが、端部は図6とは異なり、遮光膜202とオーバーコート膜203との間には、順番に赤カラーフィルタ201R、緑カラーフィルタ201G、青カラーフィルタ201Bの3層のカラーフィルタが形成されている。配向膜113が光配向処理を受けることは実施例1あるいは図6と同様である。
図7において、配向膜113に覆われていない部分のオーバーコート膜203が光配向時の紫外線によって劣化することは実施例1と同様である。本実施例では劣化したオーバーコート膜203に浸透して来た水分が遮光膜202に達するまでには3層のカラーフィルタが存在しているので、図6の場合よりも、さらにシール部の信頼性を向上させることが出来る。
また、図7に示すように、シール部付近には、緑カラーフィルタ201G、青カラーフィルタ201Bの2層のカラーフィルタによって段差が形成されているので、この段差によって配向膜113の形成範囲を規定することが出来る。本実施例では、2層のカラーフィルタによって段差を形成しおり、段差の大きさは、2μmから4μm程度に形成することが出来るので、配向膜の塗布範囲をより確実に規定することが出来る。
本実施例では、図6においては、赤カラーフィルタ201Rと緑カラーフィルタ201Gが順に積層されているが、2層のカラーフィルタはこれに限らず、他のカラーフィルタでもよいし、積層する順番も異なっていても良い。また、図7においては、積層するカラーフィルタの順番は、赤カラーフィルタ201R、緑カラーフィルタ201G、青カラーフィルタ201Bの順番であるが、カラーフィルタの積層の順番はこれに限らず、カラーフィルタの製造条件によって任意に決めることが出来る。
図8は実施例3の対向基板200の端部付近の断面図である。図8において、対向基板200の上には、遮光膜202、赤カラーフィルタ201R、オーバーコート膜203、配向膜113がこの順で形成されている。配向膜113は光配向処理されている。したがって、光配向時に、配向膜113に覆われていない部分のオーバーコート膜203が紫外線によって劣化する。
紫外線によって劣化したオーバーコート膜203と遮光膜202の間に赤カラーフィルタ201Rを配置することによって、劣化したオーバーコート膜203に浸透して来た水分を赤蛍光体201Rによってブロックすることは、実施例1と同様である。本実施例では、実施例1とは異なり、赤カラーフィルタ201Rを端部まで連続して形成するのではなく、表示領域とシール部との間に赤蛍光体を除去した領域、すなわち、図8におけるA部を設ける。
A部の存在によって、赤カラーフィルタ1層のみをシール部に形成する場合も配向膜113に対する段差を形成して、この段差を配向膜の広がりに対するストッパーとして使用することが出来る。また、A部は、配向膜113に対する、いわば液溜りとして作用し、配向膜113の外側への広がりを、段差とともに、より確実に防止することが出来る。
本実施例においては、シール部に形成されるカラーフィルタは赤カラーフィルタ210Rであるとしているが、これは、例であって、他のカラーフィルタ、すなわち、緑カラーフィルタ201Gであっても青カラーフィルタ201Bであっても良い。
図9は実施例4の対向基板200の端部付近の断面図である。図9において、対向基板200の上には、遮光膜202、赤カラーフィルタ201R、オーバーコート膜203、配向膜113がこの順で形成されている。但し、シール部においてはオーバーコート膜203と遮光膜202の間に赤カラーフィルタ201Rと緑カラーフィルタ201Gが存在している。配向膜113は光配向処理されている。したがって、光配向時に、配向膜113に覆われていない部分のオーバーコート膜203が紫外線によって劣化する。
紫外線によって劣化したオーバーコート膜203と遮光膜の間に赤カラーフィルタ201Rおよび緑カラーフィルタ201Gを配置することによって、劣化したオーバーコート膜203に浸透して来た水分をブロックすることは、実施例2における図6と同様である。本実施例では、図6とは異なり、赤カラーフィルタ201Rを端部まで連続して形成するのではなく、表示領域とシール部との間に赤カラーフィルタ201Rを除去した領域、図8におけるA部を設ける。
A部の存在によって、シール部付近に形成される段差は赤カラーフィルタ201Rと緑カラーフィルタ201Gの2層分となり、段差の大きさは2μmから4μmとすることが出来る。したがって、外側へ広がろうとする配向膜113をより効果的に規制することが出来る。また、A部は、配向膜113に対する、いわば液溜りとして作用し、配向膜113の外側への広がりを、段差とともに、より確実に防止することが出来る。
図10は実施例4の、他の態様を示す、対向基板200の端部付近の断面図である。図10は、シール部において、オーバーコート膜203と遮光膜202の間に、赤カラーフィルタ201R、緑カラーフィルタ201G、青カラーフィルタ201Bの3層のカラーフィルタが存在している他は図9と同様である。
図10の構成において、光配向時の紫外線によって劣化したオーバーコート膜203と遮光膜202の間に赤カラーフィルタ201R、緑カラーフィルタ201Gおよび青カラーフィルタ201Bを配置することによって、劣化したオーバーコート膜203に浸透して来た水分をブロックすることは実施例2の図7と同様である。但し、本実施例では、図7とは異なり、赤カラーフィルタ201Rを端部まで連続して形成するのではなく、表示領域とシール部との間に赤蛍光体201Rを除去した領域、図8におけるA部を設ける。
A部の存在によって、シール部付近に形成される段差は赤カラーフィルタ201R、緑カラーフィルタ201Gおよび青カラーフィルタ201Bの3層分となり、外側へ広がろうとする配向膜113をより効果的に規制することが出来る。3層分の段差であるから、段差は3μmから6μm程度とすることが出来、配向膜113の粘度が小さい場合であっても、ストッパーとして役割を十分に果たすことが出来る。また、A部は、配向膜113に対する、いわば液溜りとして作用し、配向膜113の外側への広がりを、段差とともに、より確実に防止することが出来る。
このように、本実施例では、実施例3の場合よりも、劣化したオーバーコート膜203に浸透して来た水分の影響をより確実に防止できる。また、配向膜113の外形の規定も本実施例の構成によれば、より確実に行うことができる。
本実施例では、図9においては、赤カラーフィルタ201Rと緑カラーフィルタ201Gが順に積層されているが、2層のカラーフィルタはこれに限らず、他のカラーフィルタでもよいし、積層する順番も異なっていても良い。また、図10においては、積層するカラーフィルタの順番は、赤カラーフィルタ、緑カラーフィルタ、青カラーフィルタの順番であるが、カラーフィルタの積層の順番はこれに限らず、カラーフィルタの製造条件によって任意に決めることが出来る。
図11は、本発明の第5の実施例を示す対向基板200の端部付近の断面図である。図11において、対向基板200の上には、遮光膜202、赤カラーフィルタ201R、オーバーコート膜203、配向膜113がこの順で形成されている。但し、シール部では、対向基板200の上に遮光膜202、オーバーコート膜203が形成され、その上にシール材15が形成されている。図11においては、カラーフィルタはシール部には形成されていない。
本実施例においても、配向膜113は光配向処理が施されている。したがって、配向膜113が存在していない部分のオーバーコート膜203は光配向時の紫外線によって劣化している。この劣化したオーバーコート膜の部分から水分が浸透してくることは実施例1〜4と同様である。
本実施例の特徴は、オーバーコート膜203の膜厚をシール部において、表示領域における膜厚よりも大きくしていることである。図11において、シール部におけるオーバーコート膜203の膜厚はd2であり、表示領域の膜厚はd1である。オーバーコート膜203の表示領域における膜厚d1とシール部における膜厚d2の比としては、d2はd1の2倍以上であることが好ましいが、1.5倍以上でも効果をあげることが出来る。d2がd1の2倍とした場合、表示領域での厚さd1を1〜2μmとすると、d2は2〜4μmとなる。表示領域において、オーバーコート膜203の膜厚を大きくすると、光の透過率が減少し、画面の明るさが低下するので、表示領域におけるオーバーコート膜203の厚さd1は1〜2μmに抑えておく必要がある。
光配向時において、配向膜113に覆われていないオーバーコート膜203は紫外線によって劣化する。しかし、紫外線によって劣化する領域は、表面付近が主であり、膜の深部では、紫外線の影響を大きく受けない。本実施例では、紫外線が直接照射される部分のオーバーコート膜203を厚くすることによって、オーバーコート膜203の深部は、紫外線によって破壊されないようにしている。
したがって、オーバーコート膜203の表面が紫外線によって破壊されて水分が浸透する事態が生じても、オーバーコート膜203の深部は破壊されていないので、水分は、オーバーコート膜203の深部においてブロックされ、遮光膜202に到達しない。したがって、水分が遮光膜202と反応して、遮光膜202に剥がれが発生したり、遮光膜202の電気抵抗が小さくなったりするような現象を防止することが出来る。
遮光膜202を周辺のみ厚く形成する方法は、ハーフ露光の技術を使用することが出来る。例えば、オーバーコート膜203にポジ型の感光性の材料を用いた場合、露光された部分が現像液に溶けるので、オーバーコート膜に対する露光量をシール部において、少なくするような露光マスクを使用することによって、シール部のみでオーバーコート膜の膜厚を大きくすることが出来る。
また、本実施例においても、オーバーコート膜203の薄い部分と厚い部分とで段差が形成されるので、この段差を配向膜113のストッパーとして使用することが出来る。この場合形成する段差は1μm〜2μmである。また、赤カラーフィルタ201Rの端部と、オーバーコート膜203の段部との間に形成される凹部は、配向膜113の液溜りとしての役割を持つことが出来るので、オーバーコート膜203の段差とあいまって、配向膜113の外形規定に寄与させることが出来る。
図12は、本実施例の変形例であり、本実施例を実施例1の構成と組み合わせた例である。すなわち、シール部においては、オーバーコート膜203の膜厚を表示領域よりも大きくするとともに、オーバーコート膜203の下側に赤カラーフィルタ201Rを配置していることである。これによって、紫外線によって劣化したオーバーコート膜203の表面に浸透する水分の影響から遮光膜202を保護する作用をより確実にすることが出来る。
図12は、実施例5を実施例1と組み合わせた例であるが、実施例5を実施例2〜実施例4と組み合わせることも可能である。実施例5を実施例2〜実施例4と組み合わせると、配向膜113のストッパーとして作用させる段差の高さをより大きくすることが出来、粘度の小さい配向膜を使用することが出来る。
なお、配向膜113の形成方法としては、フレキソ印刷の他に、インクジェット法で形成する方法もある。インクジェット法で配向膜を形成する場合は、配向膜の粘度を小さくする必要がある。配向膜の粘度が小さいと、配向膜が周辺に広がりやすくなり、配向膜の形成範囲を正確に規定することが難しくなる。このような場合、実施例2以後で説明している本発明を用いれば、オーバーコート膜203に段差が形成されるので、配向膜の外側への広がりを防止することが出来る。すなわち、本発明を用いることによって、粘度の低い配向膜の塗布が可能になり、配向膜の形成プロセスの選択肢を広げることが出来る。
尚、上述した実施形態では、シール領域に形成したカラーフィルタを対向基板の端部にまで形成しているが、対向基板端部手前で階段状に終端させてもよい。これにより、基板端部でのカラーフィルタ等の剥れを防止することが可能となる。また、シール領域全域にカラーフィルタを形成するのではなく、シール領域においてカラーフィルタの一部を除去することも可能である。除去部分の形状は島状であっても、基板の辺に平行な細いストライプ状であってもよい。これにより、上記シール領域の一部でオーバーコート膜と遮光膜とが接触する領域が形成される。また、カラーフィルタの段差部がシール部に存在することによって、シール材の接着面積が増大することで、シール材と対向基板の接着強度を高めることが可能となり、シール部の信頼性が向上する。
1…液晶セル、10…表示領域、15…シール材、16…封止材、 30…走査線、 31…走査線引出し線、 40…映像信号線、 41…映像信号線引き出し線、 50…ICドライバ、 51…走査信号駆動回路、 52…映像信号駆動回路、 100…TFT基板、 101…ゲート電極、 102…ゲート絶縁膜、 103…半導体層、 104…ソース電極、 105…ドレイン電極、 106…無機パッシベーション膜、 107…有機パッシベーション膜、 108…対向電極、 109…層間絶縁膜、 110…画素電極、 111…スルーホール、 112…スリット、 113…配向膜、 150…端子部、151…マザー基板シール材、161…マザー基板封止材、 200…対向基板、 201…カラーフィルタ、 201R…赤カラーフィルタ、 201G…緑カラーフィルタ、 201B…青カラーフィルタ、 202…遮光膜、 203…オーバーコート膜、 210…外部導電膜、 300…液晶層、 301…液晶分子、 350…スペーサー、 1000…マザーTFT基板、 2000…マザー対向基板、 2031…オーバーコート膜の劣化部

Claims (7)

  1. 第1のマザー基板に多数の第1の基板を同時に形成し、第2のマザー基板に多数の第2の基板を同時に形成し、前記第1のマザー基板と前記第2のマザー基板を貼りあわせ、多数の液晶表示装置を同時に形成する液晶表示装置の製造方法であって、
    前記第1の基板にTFTと画素電極を形成する工程と、
    表示領域とシール部を有する前記第2の基板の前記表示領域に遮光膜と3色のカラーフィルタを形成し、前記3色のカラーフィルタの上にオーバーコート膜を形成し、前記シール部には前記遮光膜と、前記カラーフィルタのうちの一色のカラーフィルタと、オーバーコート膜を積層して形成する工程と、
    前記表示領域の前記オーバーコート膜の上に配向膜用材料を形成し、前記シール部には前記配向膜用材料を形成しない工程と、
    前記第2の基板の前記表示領域の前記配向膜材料に光配向処理を行うため、前記配向膜材料と前記シール部とに紫外線を照射する工程と
    前記シール部において、シール材によって、前記第1の基板と前記第2の基板を接着する工程を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 第1のマザー基板に多数の第1の基板を同時に形成し、第2のマザー基板に多数の第2の基板を同時に形成し、前記第1のマザー基板と前記第2のマザー基板を貼りあわせ、多数の液晶表示装置を同時に形成する液晶表示装置の製造方法であって、
    前記第1の基板にTFTと画素電極を形成する工程と、
    表示領域とシール部を有する前記第2の基板の前記表示領域に遮光膜と3色のカラーフィルタを形成し、前記3色のカラーフィルタの上にオーバーコート膜を形成し、前記シール部には前記遮光膜と、前記カラーフィルタのうちの複数の色のカラーフィルタと、オーバーコート膜を積層して形成する工程と、
    前記表示領域の前記オーバーコート膜の上に配向膜用材料を形成し、前記シール部には前記配向膜材料を形成しない工程と、
    前記第2の基板の前記表示領域の前記配向膜材料に光配向処理を行うため、前記配向膜材料と前記シール部とに紫外線を照射する工程と
    前記シール部において、シール材によって、前記第1の基板と前記第2の基板を接着する工程を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記シール部に形成する複数のカラーフィルタのうちのひとつは前記表示領域に形成するカラーフィルタと連続して形成し、前記複数のカラーフィルタのうちの他のカラーフィルタは前記表示領域に形成するカラーフィルタとは連続しないように形成することを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 第1のマザー基板に多数の第1の基板を同時に形成し、第2のマザー基板に多数の第2の基板を同時に形成し、前記第1のマザー基板と前記第2のマザー基板を貼りあわせ、多数の液晶表示装置を同時に形成する液晶表示装置の製造方法であって、
    前記第1の基板にTFTと画素電極を形成する工程と、
    表示領域とシール部を有する前記第2の基板の前記表示領域に遮光膜と3色のカラーフィルタを形成し、前記3色のカラーフィルタの上にオーバーコート膜を形成し、前記シール部には前記遮光膜と、前記カラーフィルタのうちの一色のカラーフィルタと、オーバーコート膜を積層し、前記一色のカラーフィルタは前記表示領域の前記3色のカラーフィルタのいずれとも連続しないように形成することによって、前記オーバーコート膜に前記一色のカラーフィルタの端部に対応して段部を形成する工程と、
    前記表示領域の前記オーバーコート膜の上に配向膜用材料を形成し、前記シール部には前記配向膜用材料を形成しない工程と、
    前記第2の基板の前記表示領域の前記配向膜材料に光配向処理を行うため、前記配向膜材料と前記シール部とに紫外線を照射する工程と
    前記シール部において、シール材によって、前記第1の基板と前記第2の基板を接着する工程を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  5. 第1のマザー基板に多数の第1の基板を同時に形成し、第2のマザー基板に多数の第2の基板を同時に形成し、前記第1のマザー基板と前記第2のマザー基板を貼りあわせ、多数の液晶表示装置を同時に形成する液晶表示装置の製造方法であって、
    前記第1の基板にTFTと画素電極を形成する工程と、
    表示領域とシール部を有する前記第2の基板の前記表示領域に遮光膜と3色のカラーフィルタを形成し、前記3色のカラーフィルタの上にオーバーコート膜を形成し、前記シール部には前記遮光膜と、前記カラーフィルタのうちの複数の色のカラーフィルタと、オーバーコート膜を積層し、前記複数の色のカラーフィルタは前記表示領域の前記3色のカラーフィルタのいずれとも連続しないように形成することによって、前記オーバーコート膜に前記複数の色のカラーフィルタの端部に対応して段部を形成する工程と、
    前記表示領域の前記オーバーコート膜の上に配向膜用材料を形成し、前記シール部には前記配向膜用材料を形成しない工程と、
    前記第2の基板の前記表示領域の前記配向膜材料に光配向処理を行うため、前記配向膜材料と前記シール部とに紫外線を照射する工程と
    前記シール部において、シール材によって、前記第1の基板と前記第2の基板を接着する工程を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  6. 第1のマザー基板に多数の第1の基板を同時に形成し、第2のマザー基板に多数の第2の基板を同時に形成し、前記第1のマザー基板と前記第2のマザー基板を貼りあわせ、多数の液晶表示装置を同時に形成する液晶表示装置の製造方法であって、
    前記第1の基板にTFTと画素電極を形成する工程と、
    表示領域とシール部を有する前記第2の基板の前記表示領域に遮光膜と3色のカラーフィルタを形成し、前記3色のカラーフィルタの上にオーバーコート膜を形成し、前記シール部には前記遮光膜と、前記カラーフィルタのうちの一色のカラーフィルタと、前記表示領域よりも厚くオーバーコート膜を積層して形成する工程と、
    前記表示領域の前記オーバーコート膜の上に配向膜用材料を形成し、前記シール部には前記配向膜用材料を形成しない工程と、
    前記第2の基板の前記表示領域の前記配向膜材料に光配向処理を行うため、前記配向膜材料と前記シール部とに紫外線を照射する工程と
    前記シール部において、シール材によって、前記第1の基板と前記第2の基板を接着する工程を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  7. 前記シール部における前記オーバーコート膜の膜厚を、前記表示領域における前記オーバーコート膜の膜厚の1.5倍以上となるように形成することを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。
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