JP5491759B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
パチンコ機などの遊技機には、遊技機本体に窓部を備えた前面枠が開閉可能に組み付けられている。具体的には、パチンコ機の外形をなす矩形状の外枠に対して内枠が開閉可能に組み付けられ、該内枠を含む遊技機本体に対して前面枠が上下ヒンジ部を中心に開閉可能に支持されている。
遊技機本体の前面側に設けられる電気部品、例えば前面枠には装飾部としてランプ、スイッチ、スピーカ等の演出部品が組み付けられており、これらは遊技機本体の背面側に設けられる電気部品、例えば制御基板(主制御基板、払出制御基板、画像制御基板等)と配線接続されている。前面枠は遊技機本体に対して開閉可能に組み付けられているため、配線長が長くなり他の部品と干渉するおそれがあり配線収納スペースも必要になることから、遊技機本体前面側に設けられる電気部品と遊技機本体背面側に設けられる電気部品どうしは直接配線接続されずに遊技機本体等に設けられる中継基板を介して配線接続されることが多い。
この中継基板は、配線長を短くするため内枠のヒンジ側近傍に設けられ、前面枠を開放した状態で、例えば遊技機本体前方側の演出部品との配線接続並びに遊技機本体の背面側の制御基板との配線接続が行なわれるため、狭い空間内での接続作業が行ない難いという課題があった。
このため、中継基板との配線接続作業を行い易くするため、基板ユニットを保持するヒンジ装置によってリールユニットの上部奥側に垂下させて回転可能に取り付けられた可動取付装置が開示されている。この可動取付装置は、基板ユニットと接続ケーブルを接続する際には、基板ユニットをヒンジ装置を中心に結線部分が手前側になるように回転させたままハーネスを差し込んで電気的接続作業が行なえるようになっている(特許文献1参照)。
また、機枠の背面側に設けられた裏機構板に、外部中継基板を収納ボックスに収納して基板設置部材に対して機体の前後方向に回動可能に取り付けた回路基板取付装置が開示されている。収納ボックスは基板設置部材に設けられた凸部と係止して基板設置部材と平行に保持されている。基板側コネクタにケーブル側コネクタを接続する際には、収納ボックスを凸部から外して基板設置部材に対して機枠外側に向くように回動させて接続し、収納ボックスを凸部から外した状態に斜めに配置されている。また、外部中継基板と接続するケーブルに外力(引っ張り力)が作用すると、収納ボックスを回動させて回路基板とケーブルとが平行になるようにすることで、ケーブルにつながる配線部品の損傷を抑制している(特許文献2参照)。
特許第3616776号公報 特許第4079734号公報
上述した特許文献1,2の遊技機においては、中継基板に設けられた端子台に遊技機前方側コネクタ若しくは遊技機後方側コネクタを接続する際に、手作業でヒンジ装置を中心に手前側に基板を回転させた状態で当該基板姿勢を保持しながら配線接続する必要があり、コネクタの接続作業が容易ではなくコネクタの接続が確実とはいえない。特に中継基板は配線長を短くするため、前面枠のヒンジ側近傍に設けられることが多く、狭い作業空間で作業を強いられることがあるため、作業性が低下する。
また、中継基板を前方へ回転させた状態で配線接続され、接続後の中継基板を背面側へ戻して保持したり、完全に戻りきらない状態で保持したりするため、遊技機の組み付け面に対する中継基板の設置面積が拡大し易く、他の部品の配置空間が少なくなるという課題もある。
更には、前面枠の開閉にともない配線にテンションがかかるためコネクタ接続した後の中継基板は確実に固定されている必要がある。また、中継基板はユニット化されて、遊技機本体(例えば内枠)に別部品として組み付けられることが多いため、部品搬送時にはコンパクトに収納され、遊技機本体に組み付けられた後は、組み付け面に対する設置面積を要しないことが望ましい。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、中継基板に対する遊技機本体前面側及び遊技機本体背面側からの配線接続作業が容易に行うことができ、組み付け後の遊技機本体における中継基板の組み付け面に対する設置面積が少ない遊技機を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備えることを特徴とする。
遊技機本体に対して前面枠がヒンジ部を中心に開閉可能に軸支された遊技機であって、前記遊技機本体の前方に設けられる電気部品と配線接続される第1端子台と、前記遊技機本体の背面側に設けられる電気部品と配線接続される第2端子台が設けられる中継基板と、前記中継基板を保持する可動部材と、前記遊技機本体の背面側に組み付けられ、組付前後で前記可動部材を移動可能に保持するベース部と、を具備した中継基板ユニットを備え、前記中継基板ユニットは、前記ベース部が前記遊技機本体へ組み付けられる前は、前記可動部材前記中継基板の第1端子台が前記ベース部に対して近接した第1位置で保持されており、前記ベース部が前記遊技機本体へ組み付けられる際に前記可動部材が前記遊技機本体の一部と被当接部で当接して前記中継基板の第1端子台が前記第1位置より前記ベース部の前方へ離間した第2位置へ変位させたまま前記可動部材が保持されることを特徴とする。
また、前記可動部材は前記第1位置と第2位置との間を回転可能に前記ベース部に軸支されており、前記ベース部を前記遊技機本体に組み付けるときに、前記可動部材は前記遊技機本体の一部と当接して前記第1位置から前記第2位置へ回転変位することを特徴とする。
また、前記ベース部に回転可能に軸支された可動部材が前記第1位置で保持されるように付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする。
また、前記中継基板の第2端子台の近傍に前記可動部材の回転軸が設けられていることを特徴とする。
また、前記可動部材には係止部が設けられており、当該係止部が前記遊技機本体に設けられた規制部と係止して前記可動部材が第2位置で保持されることを特徴とする。
また、前記係止部を前記規制部へ誘導する誘導部が前記遊技機本体背面側に設けられていることを特徴とする。
また、前記第1端子台は、前記可動部材が前記第2位置においてコネクタ接続方向が前側となるように基板実装されていることを特徴とする。
また、前記可動部材は、前記中継基板を収納可能なケース体で構成されており、前記ケース体には、前記第1端子台と第2端子台のコネクタ接続方向と対応するように開口する開口部が設けられていることを特徴とする。
上述した遊技機を用いれば、遊技機本体の背面側に組み付けられる中継基板ユニットは、ベース部が遊技機本体へ組み付けられる前は、可動部材を中継基板の第1端子台がベース部に対して近接した第1位置で保持しており、ベース部が遊技機本体へ組み付けられる際に可動部材を中継基板の第1端子台が第1位置よりベース部の前方へ離間した第2位置へ変位させて保持される。これによれば、中継基板ユニットが遊技機本体の背面側に組み付けられたときには、第1端子台はベース部から離間した前方位置にせり出すため、手作業により基板姿勢を保持する必要はなく、広い作業空間を利用してコネクタの接続作業を容易に行うことができる。また、中継基板ユニットが組み付けられる前には、第1端子台はベース部に近接するので、コンパクトとなって取扱性がよく、例えば搬送時における端子台の破損を抑制することができる。
また、可動部材は第1位置と第2位置との間を回転可能にベース部に軸支されており、ベース部を遊技機本体に組み付けるときに、可動部材は遊技機本体の一部と当接して第1位置から第2位置へ回転変位することにより、中継基板ユニットの遊技機本体への組み付け作業が容易になる。また、中継基板ユニットはベース部が遊技機本体に組み付けられる前は、可動部材は第1位置へコンパクトに収納されるので取扱性が良く、遊技機本体に組み付けられると第2位置へ回転変位するので、遊技機本体前方からの配線接続作業が行ない易くなる。
また、ベース部に回転可能に軸支された可動部材が第1位置で保持されるように付勢する付勢手段が設けられていると、組み付け前の中継基板ユニットの搬送時等において中継基板をベース部に対してコンパクトに収納でき、衝撃や干渉から中継基板を保護することができる。
中継基板の第2端子台の近傍に可動部材の回転軸が設けられていると、第2端子台と遊技機背面側の電気部品と接続される配線長を短くすることができ、遊技機背面側の配線と第2端子台とのこじれが無くなる。
また、可動部材には係止部が設けられており、当該係止部が遊技機本体に設けられた規制部と係止して可動部材が第2位置で保持されるので、第2位置における中継基板の姿勢が安定し、遊技機本体前面側及び背面側の配線接続作業が行ない易くなる。
また、係止部を規制部へ誘導する誘導部が遊技機本体背面側に設けられていると、係止部が誘導部に誘導されながら規制部へ係止するので可動部材を第1位置から第2位置へスムーズに変位させることができる。
また、第1端子台は、可動部材が第2位置においてコネクタ接続方向が前側となるように基板実装されていると、遊技機本体前側からの配線と第1端子台とのコネクタ接続作業がし易くなる。
また、可動部材は、中継基板を収納可能なケース体で構成されており、ケース体には、第1端子台と第2端子台のコネクタ接続方向と対応するように開口する開口部が設けられているので、中継基板ユニットを搬送したり、遊技機本体に組み付けたりする際に、作業者が直に中継基板に触れることはないため、中継基板の保護が図れる。また、中継基板がケース体に収納されていても、ケース体には、第1端子台と第2端子台のコネクタ接続方向と対応するように開口する開口部が設けられているため、第2位置において開口部を通じた第1端子台と第2端子台に対するコネクタ接続作業が行ない易くなる。
また、第2位置において第1端子台及び第2端子台とのコネクタ接続方向が中継基板と平行方向となるように当該基板上に第1端子台と第2端子台とが基板実装されていると、中継基板の高さを抑えて遊技盤下方若しくは上方の領域を拡大することができる。
パチンコ機の正面図である。 前面枠を遊技機本体から開放した状態の斜視図である。 パチンコ機の背面図である。 遊技機本体と基板ユニットの部分斜視図である。 可動部の分解斜視図である。 基板ユニットを遊技機本体へ装着開始前後の状態を示す可動体を含む部分断面図である。 基板ユニットを遊技機本体へ装着完了前後の状態を示す可動体を含む部分断面図である。 中継基板への入力側及び出力側のコネクタ接続作業を示す断面説明図である。 他例に係る中継基板への入力側及び出力側のコネクタ接続作業を示す断面説明図である。 他例に係る可動体を備えた基板ユニットを遊技機本体へ装着前後の状態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1乃至図3を参照して本実施形態に係る遊技機の概略構成について説明する。本実施例としては、遊技機の一例としてパチンコ機について説明するものとする。
先ずパチンコ機1の概略構成について説明する。図1において、パチンコ機1の外形をなす矩形状の外枠2の側部に対して上下ヒンジ部(図示せず)により内枠3(図2参照)が開閉可能に取り付けられ、該内枠3の側部に対して上下ヒンジ部4a,4bにより前面枠(ガラス枠)5が開閉可能に取り付けられている。
図2において、内枠3の前面側には遊技盤6が組み付けられている。また遊技盤6の下方には遊技領域へ向かって遊技球を発射する球発射装置7が組み付けられている。また、図1に示すように遊技盤6には、ガイドレール11によって全体として円形の遊技領域が形成され、その遊技領域には図柄表示装置(液晶表示装置)8、電動チューリップ9,アタッカー10などの入賞装置等が設けられている。
また、図1において、前面枠5の下方には貸球や賞球等の遊技球を一時的に貯留し、該遊技球を球発射装置7(図2参照)へ誘導する球受け皿12が組み付けられている。球受け皿12の前面には貯留した遊技球を図示しないドル箱に排出させるためシャッターを開閉する球抜きレバー12aが設けられている。球受け皿12の右側には、球発射装置7によって遊技領域へ発射される遊技球の発射力を調節するための発射ハンドル13が設けられている。
図3において、内枠3の背面側上部には貯留タンク14が設けられ、貯留タンク14にはパチンコ機1が配置されたホールの島から遊技球が供給される。内枠背面側は盤裏カバー18に覆われており、その上下ヒンジ部4a,4b側の側部には貯留タンク14に接続する球通路15や入賞等に応じて遊技球を球受け皿12へ払い出す球払出装置16が設けられている。また、盤裏カバー18の下側には、内枠3の背面側に設けられる電気部品、例えば、画像処理基板や主制御基板、発射制御基板20、払出制御基板21等がケース体に各々収納されて組み付けられた基板ユニットUが取り付けられている。そして、図4に示すように、基板ユニットUには、上記各制御基板の配線を中継する中継基板23が設けられている。なお、基板ユニットUが、本発明における中継基板ユニットに該当する(以下、基板ユニットUを中継基板ユニットUという)。
また、中継基板ユニットUは、図4に示すように、内枠3の背面側に組み付けられるベース部17が設けられている。このベース部17には、中継基板23(図5参照)を保持する可動部材22が回転変位可能に軸支されている。この可動部材22はベース部17と共に中継基板ユニットUを構成する。
次に、中継基板ユニットUの組み付け構造について図4乃至図8を参照して説明する。図4において、中継基板ユニットUは、ベース部17に可動部材22が回転可能に軸支されたまま、内枠3の背面側に組み付けられる。可動部材22は配線長を短くするためヒンジ側にあるのが好ましく、本実施例では下ヒンジ部4bの近傍に配置されている。可動部材22に保持された中継基板23(図5参照)には、パチンコ機本体(内枠3)の前方に設けられる電気部品、例えば前面枠5に設けられるランプ、スイッチ、スピーカ等の演出部品や発射ハンドル13に設けられるスイッチ、センサなどの電気部品と、パチンコ機本体(内枠3)の背面側に設けられる電気部品(各種制御基板)との間で各々配線接続される。ここで、パチンコ機本体とは、パチンコ機前面を覆う窓部5aが形成された前面枠5を除く部位、例えば外枠2、内枠3、遊技盤6などを含む部位をいうものとする。
次に、可動部材22の一例について具体的に説明する。図4において、中継基板23(図5参照)は配線接続用の開口部24aが設けられた基板ケース24内に収納されて当該基板ケース24の両側に設けられた回転軸(軸部24d,軸ピン25)を中心にベース部17に対して回転可能に組み付けられている。
図5において、中継基板23は、第1ケース24bと第2ケース24cとで形成される筐体状の基板ケース24内に収納される。中継基板23には、前面枠5側の電気部品と配線接続される前方側コネクタ33(図8(b)参照)が差し込まれる第1端子台23aが基板実装されている。また、中継基板23には、ベース部17側の制御基板と配線接続される後方側コネクタ31(図8(a)参照)が差し込まれる第2端子台23bが基板実装されている。
また、図5に示すように第2ケース24cの長手方向(回転軸の軸線方向)左側面には軸部24dが突設され、長手方向右側面には軸ピン25が軸ケース26を貫通した状態でスリット溝24eに嵌め込まれる。基板ケース24は軸部24d及び軸ピン25を回転軸として回転可能にベース部17に組み付けられる。上記軸ケース26の外周面にはねじりコイルばね27(付勢手段)が嵌め込まれ、軸ピン25の先端側にストッパー28及びEリング29が嵌め込まれて抜け止めされるようになっている。
中継基板23は、第2ケース24cに複数設けられた位置決め突起24fに基板孔23cを挿通させることで位置決めされて組み付けられ、第1ケース24bを第2ケース24cと重ね合わせてねじ止めされて一体に組み付けられる。このとき、中継基板23は、軸部24d及び軸ピン25(回転軸)の近傍に第2端子台23bが配置され、回転軸より離間した反対側(回転半径が大きい側)において第1ケース24bに設けられた開口部24aから第1端子台23aが顕出するように組み付けられる。第1ケース24bの長手方向左右側面には、係止ピン24g(係止部)が各々突設されている。
また、ねじりコイルばね27の一端27bは、第2ケース24cの長手方向右側面に設けられた係止片24hに係止され、他端27aはベース部17に設けられた係止片17aに係止される(図6(a)参照)。このとき、基板ケース24は、中継基板23の第1端子台23aがベース部17に対して近接した第1位置(図4参照)に保持されている。具体的には、中継基板23がベース部17の前面に平行な倒伏状態で保持されている。すなわち、中継基板23の第1及び第2端子台23a,23bがベース部17の前面に対向し、実装されていない面が前面側に位置する状態で保持されている。これにより、組み付け前の中継基板ユニットUの搬送時等において中継基板23をベース部17に対してコンパクトに収納でき、衝撃や干渉から中継基板23、特には第1及び第2端子台23a,23bを保護することができる。
図4において、内枠3には、上記第1位置で保持された基板ケース24に対向する位置に開口部3aが設けられている。また、開口部3aの左右側壁部には背面側に向けて当接部3bが各々突設されている。また、内枠3の背面側には係止ピン24gを規制部3dへ誘導するガイド壁3c(誘導部)が左右両側に設けられている。規制部3dは、後述するように、第2位置において係止ピン24gが係止して基板ケース24の移動を規制するように設けられている。
ここで、可動部材22に保持された中継基板23への配線接続作業について説明する。図6(a)において、中継基板ユニットU(可動部材22が回転変位可能に組み付けられたベース部17)が内枠3に組み付けられる前においては、基板ケース24はねじりコイルばね27によって回転軸(軸部24d,軸ピン25)を中心に時計回り方向に付勢されて中継基板23の第1端子台23aがベース部17に対して近接した第1位置で保持されている(図8(a)参照)。
このとき図8(a)に示すように、ベース部17の開口部17b、第1ケース24bの開口部24iを通じて、例えば払出制御基板21と接続する後方側配線30に設けられた後方側コネクタ31を第2端子台23bと接続しておいてもよい。
次に、図6(b)に示すように、内枠3の背面側に突設された当接部3bが第2ケース24cの軸部(軸部24d,軸ピン25)より下方の被当接部24jに当接すると(図6(a)参照)、基板ケース24はねじりコイルばね27の付勢に抗して反時計回り方向へ回転し、係止ピン24gがガイド壁3cに沿って回転する。
次いで図7(a)において、中継基板ユニットUが内枠3に組み付け完了直前では、係止ピン24gがガイド壁3cから規制部3dの入り口まで案内された状態にある。そして、図7(b)に示すように、当接部3bがベース部17の前面に突き当たる位置で、係止ピン24gが規制部3dに嵌まり込んで第1端子台23aがベース部17より前方へ離間した第2位置(図8(b)参照)に保持され、基板ケース24の移動が規制される。基板ケース24は、略90度反時計回り方向に回転し、開口部24aが形成されたケース先端部が内枠3の開口部3a内へ突出して水平姿勢で保持される。具体的には、中継基板23がベース部17の前面に垂直となる起立状態で保持されている。
この状態で、図8(b)において、前面枠5側の電気部品と接続する前方側配線32に設けられた前方側コネクタ33を、中継基板23の第1端子台23aと接続する。
よって、中継基板ユニットUの内枠3への組み付けに連動して、中継基板23を保持する可動部材22が内枠3の前方へ回転変位した位置で保持されるため、手作業により基板姿勢を保持する必要はなく、広い作業空間を利用して内枠3の前面側及び背面側の配線接続作業が行ない易くなる。
中継基板23は基板ケース24に設けられた係止ピン24gが内枠3に設けられた規制部3dと係止して第2位置で保持されるので、中継基板23の組付け姿勢が安定し、配線作業(コネクタの抜き差し)が行ない易くなる。
また、出力側端子台23bの近傍に基板ケース24の回転軸が設けられているので、例えば払出制御基板21と接続される後方側配線30の配線長を短くでき、第2端子台23bとのこじれも無くなる。
次に、中継基板23の他例について図9を参照して説明する。
図8(a)(b)では、第2位置において後方側コネクタ31の接続方向が中継基板23に対して交差する方向に第2端子台23bが配置されていた。
これに対して、図9(a)(b)に示すように、第2位置において前方側コネクタ33及び後方側コネクタ31の接続方向が中継基板23と平行方向となるように当該基板23上に第1端子台23aと第2端子台23bとが対向して配置されていてもよい。また、基板ケース24のうち第1ケース23bの短手方向両端には開口部24a,24iが各々形成されている。
図9(a)に示すように、基板ケース24が中継基板23の第1端子台23aがベース部17に近接した第1位置にあるときは、後方側コネクタ31は第2端子台23bとは接続し難い。このため、中継基板ユニットUを内枠3へ組み付けた状態、即ち図9(b)に示すように、基板ケース24が中継基板23の第1端子台23aをベース部17より前方へ離間した第2位置へ回転した状態で、第2端子台23bに開口部24iを通じて後方側コネクタ31を接続する。
この場合、中継基板23が高さを抑えて内枠3に組み付けられるので遊技盤6の下方の領域を拡大することができる。
また、図7(a)(b)において、可動部材22はパチンコ機本体の水平方向に回転軸(軸部24d,軸ピン25)を設けていたが、鉛直方向に回転軸を設けてもよい。図10(a)(b)において、中継基板ユニットUの可動体22の構成や内枠3の構成は、図4と同様であるので同一番号を付して説明を援用するものとする。
図10(a)は内枠3に中継基板ユニットUを内枠3に組み付ける前の状態を示す。基板ケース24は、ねじりコイルばね27により反時計回り方向へ付勢されて中継基板23の第1端子台23aがベース部17に近接した第1位置で保持されている。具体的には、中継基板23がベース部17の前面に沿って平行となるように倒伏姿勢で保持されている。このとき、払出制御基板21と接続する後方側配線30に設けられた後方側コネクタ31(図9(a)参照)を第2端子台23b(図9(a)参照)と接続しておいてもよい。
図10(b)は内枠3に中継基板ユニットUを組み付けた後の状態を示す。内枠3の背面側に突設された当接部3bが第2ケース24cの軸部より左側(ヒンジ側)の被当接部24jに当接すると、基板ケース24はねじりコイルばね27の付勢に抗して時計回り方向へ略90度回転し、当接部3bがベース部17の前面に突き当たる位置で、係止ピン24gが規制部3dに嵌まり込んで第1端子台23aがベース部17より前方へ離間した第2位置に保持され、基板ケース24の移動が規制される。このとき、開口部24a(図4参照)が形成された基板ケース先端部が内枠3の開口部3a内へ突出してベース部17の前面に対して垂直となる起立姿勢で保持される。この状態で、前面枠5側の電気部品と接続する前方側配線32に設けられた前方側コネクタ33(図9(b)参照)を、中継基板23の第1端子台23a(図9(b)参照)と接続するようにしてもよい。
図10(a)(b)に示すように、基板ケース24の鉛直方向に回転軸(軸ピン24d,軸部25)を設けることにより、前方側コネクタ33(図9(b)参照)をよりヒンジ側近傍に寄せて後方側配線30の長さを短縮することができる。また、前方側コネクタ33(図9(b)参照)が鉛直方向(ヒンジ部の軸線方向)に配置されるので、前面枠5に設けられる電気部品に接続する前方側配線32(図9(b)参照)の長さを合わせ易くなる。
尚、基板ケース24を付勢するねじりコイルばね27は、基板ケース24と一体に成形された樹脂ばねを用いてもよい。また、基板ケース24を、第1位置及び第2位置において仮固定される構成を採用すれば、コイルばね27などの付勢手段を省略してもよい。
また、可動部材22に保持される中継基板23は、必ずしも基板ケース24内に収納されている必要はなく、中継基板23の両側端部に回転軸や係止ピン24gが設けられていてもよい。
また、上記実施形態においては、基板ケース24は回転軸中心に回転するもので説明したが、これに限定されるものではない。
上述した実施形態は、遊技機の一例としてパチンコ機について説明したが、他の遊技機、例えば雀球遊技機やアレンジボール遊技機などに適用してもよい。
1 パチンコ機
2 外枠
3 内枠
3a,17b,24a,24i 開口部
3b 当接部
3c ガイド壁
3d 規制部
4a 上ヒンジ部
4b 下ヒンジ部
5 前面枠
5a 窓部
6 遊技盤
7 球発射装置
8 図柄表示装置
9 電動チューリップ
10 アタッカー
11 ガイドレール
12 球受け皿
12a 球抜きレバー
13 発射ハンドル
14 貯留タンク
15 球通路
16 球払出装置
17 べース部
17a,24h 係止片
18 盤裏カバー
20 発射制御基板
21 払出制御基板
22 可動部
U 中継基板ユニット
23 中継基板
23a 第1端子台
23b 第2端子台
23c 基板孔
24 基板ケース
24b 第1ケース
24c 第2ケース
24d 軸部(回転軸)
24e スリット溝
24f 位置決め突起
24g 係止ピン
24j 被当接部
25 軸ピン(回転軸)
26 軸ケース
27 ねじりコイルばね
28 ストッパー
29 Eリング
30 後方側配線
31 後方側コネクタ
32 前方側配線
33 前方側コネクタ

Claims (8)

  1. 遊技機本体に対して前面枠がヒンジ部を中心に開閉可能に軸支された遊技機であって、
    前記遊技機本体の前方に設けられる電気部品と配線接続される第1端子台と、前記遊技機本体の背面側に設けられる電気部品と配線接続される第2端子台が設けられる中継基板と、前記中継基板を保持する可動部材と、
    前記遊技機本体の背面側に組み付けられ、組付前後で前記可動部材を移動可能に保持するベース部と、を具備した中継基板ユニットを備え、
    前記中継基板ユニットは、前記ベース部が前記遊技機本体へ組み付けられる前は、前記可動部材前記中継基板の第1端子台が前記ベース部に対して近接した第1位置で保持されており、前記ベース部が前記遊技機本体へ組み付けられる際に前記可動部材が前記遊技機本体の一部と被当接部で当接して前記中継基板の第1端子台が前記第1位置より前記ベース部の前方へ離間した第2位置へ変位させたまま前記可動部材が保持されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記可動部材は前記第1位置と第2位置との間を回転可能に前記ベース部に軸支されており、前記ベース部材を前記遊技機本体に組み付けるときに、前記可動部材は前記遊技機本体の一部と当接して前記第1位置から前記第2位置へ回転変位する請求項1記載の遊技機。
  3. 前記ベース部に回転可能に軸支された可動部材が前記第1位置で保持されるように付勢する付勢手段が設けられている請求項2記載の遊技機。
  4. 前記中継基板の第2端子台の近傍に前記可動部材の回転軸が設けられている請求項2又は3記載の遊技機。
  5. 前記可動部材には係止部が設けられており、当該係止部が前記遊技機本体に設けられた規制部と係止して前記可動部材が第2位置で保持される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 前記係止部を前記規制部へ誘導する誘導部が前記遊技機本体背面側に設けられている請求項5記載の遊技機。
  7. 前記第1端子台は、前記可動部材が前記第2位置においてコネクタ接続方向が前側となるように基板実装されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遊技機。
  8. 前記可動部材は、前記中継基板を収納可能なケース体で構成されており、前記ケース体には、前記第1端子台と第2端子台のコネクタ接続方向と対応するように開口する開口部が設けられている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の遊技機。
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