JP5489916B2 - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、小型工業部品等の被洗浄物を洗浄液中に浸漬させ、連続的に脱脂洗浄する洗浄装置及び洗浄方法に関するものである。
従来、工業脱脂洗浄の分野では、フロン系溶剤、有機溶剤、または製油系溶剤等が多く用いられてきた。しかし近年、これらの溶剤は、オゾン層の破壊及び河川、海洋、地下水の水質汚染等の環境破壊を引き起こす原因物質であることが明らかになり、これらの溶剤を用いない、環境負荷の小さい洗浄技術の開発が望まれている。
例えば特許文献1では、汚れが微細気泡表面へ吸着する現象を利用した洗浄装置が提示されている。この例では、被洗浄物を鉛直方向に下降させ、洗浄液を満たした浸漬槽内に浸漬させると、まず微細気泡を発生させ、被洗浄物表面の汚れを微細気泡に吸着させる。その後、比較的大きな気泡を発生させて洗浄液を攪拌し、汚れを吸着した微細気泡を被洗浄物表面から引き離すと共に、微細気泡を取り込んで汚れを洗浄液表面に移動させ、洗浄液と共にオーバーフローさせている。
また、特許文献2では、水中で容易に微細気泡が得られ、且つ得られた微細気泡を長時間安定化させる効果の高い界面活性剤として、一般式Z−〔(AO)−H〕で示される微小気泡発生用界面活性剤が提示されている。なお、上記一般式において、Zはp価の活性水素含有化合物から活性水素を除いた残基、Aは炭素数1〜8のアルキレン基、nは1〜400の整数、pは1〜100の整数である。
特開平6−179991号公報 特開2006−206896号公報
上記のような被洗浄物を洗浄液中に浸漬させる脱脂洗浄においては、汚れの大半は水より比重が軽い油成分であるため、汚れは洗浄液の液面に浮上し滞留する。特許文献1に提示された微細気泡を利用した洗浄装置においても、被洗浄物の汚れを吸着した微細気泡はその浮力により洗浄液中を上昇し液面で破泡するため、液面に汚れの層が形成される。このため、被洗浄物を洗浄液から取り出す際に、洗浄液の液面に滞留している汚れが被洗浄物に再付着するという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、被洗浄物を洗浄液から取り出す際に、洗浄液の液面に滞留している汚れが被洗浄物に再付着するのを防止することが可能な洗浄装置及び洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明に係る洗浄装置は、被洗浄物が浸漬される洗浄液を保持する洗浄槽と、洗浄槽の内壁に取り付けられ、洗浄槽上部にて洗浄液の液面を被洗浄物投入領域と被洗浄物取り出し領域に区分すると共に、洗浄槽下部にて被洗浄物投入領域と被洗浄物取り出し領域を連通させる仕切り板と、被洗浄物を保持する機構を有し、保持した被洗浄物を被洗浄物投入領域から洗浄液中に浸漬させ、洗浄槽下部にて被洗浄物取り出し領域に移動させた後、被洗浄物取り出し領域から取り出す搬送手段と、微細気泡を生成する機能を有し、被洗浄物投入領域の洗浄液中において被洗浄物に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置と、洗浄槽の少なくとも一部から洗浄液をオーバーフローさせる機構及び洗浄槽からオーバーフローさせた洗浄液を回収する回収槽を備え、微細気泡発生装置は、洗浄槽及び回収槽の各々から洗浄液を供給され、供給された洗浄液をその噴出口から洗浄槽内へ噴出することにより微細気泡を生成するものである。
また、本発明に係る洗浄方法は、内壁に仕切り板が取り付けられた洗浄槽と、洗浄槽の少なくとも一部からオーバーフローさせた洗浄液を回収する回収槽と、供給された洗浄液を洗浄槽内へ噴出することにより微細気泡を生成する微細気泡発生装置と、洗浄槽から微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調節する第一流量調整部と、回収槽から微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調整する第二流量調整部とを用意し、洗浄槽に洗浄液を満たし、仕切り板により洗浄槽上部にて洗浄液の液面を被洗浄物投入領域と被洗浄物取り出し領域に区分すると共に、洗浄槽下部にて被洗浄物投入領域と被洗浄物取り出し領域を連通させる準備工程と、準備工程の後、搬送手段に保持された被洗浄物を被洗浄物投入領域上方から鉛直方向に下降させて洗浄液中に浸漬させ、被洗浄物投入領域の洗浄液中において微細気泡を含む洗浄液を被洗浄物に噴射する洗浄工程と、洗浄工程の後、搬送手段の搬送方向を略90度変更し、被洗浄物を洗浄槽下部にて被洗浄物取り出し領域に移動させた後、搬送手段の搬送方向をさらに略90度変更し、被洗浄物を液面方向に上昇させて被洗浄物取り出し領域から取り出す取り出し工程を含み、洗浄工程において、第一流量調整部と第二流量調整部を調整することにより、洗浄槽から回収槽にオーバーフローする洗浄液の量を調整するようにしたものである。
本発明に係る洗浄装置によれば、被洗浄物表面から剥がれ落ちた汚れ(油成分)は、被洗浄物投入領域の液面に滞留し、被洗浄物取り出し領域の液面は清浄な状態が保たれ、さらに、洗浄槽の洗浄液をオーバーフローさせているので、洗浄液の液面に浮遊している汚れを取り除くことができるため、被洗浄物を洗浄液から取り出す際に、洗浄液の液面に滞留している汚れが被洗浄物に再付着することを防止することができる。また、被洗浄物投入領域の洗浄液中における被洗浄物の移動方向と、汚れを吸着した微細気泡の移動方向が逆方向であることから、洗浄液中での汚れの再付着も防止することができ、高い洗浄効果が得られる。
また、本発明に係る洗浄方法によれば、被洗浄物表面から剥がれ落ちた汚れ(油成分)は、被洗浄物投入領域の液面に滞留し、被洗浄物取り出し領域の液面は清浄な状態が保たれ、さらに、洗浄槽の洗浄液をオーバーフローさせているので、洗浄液の液面に浮遊している汚れを取り除くことができるため、被洗浄物を洗浄液から取り出す際に、洗浄液の液面に滞留している汚れが被洗浄物に再付着することを防止することができる。また、被洗浄物投入領域の洗浄液中における被洗浄物の移動方向と、汚れを吸着した微細気泡の移動方向が逆方向であることから、洗浄液中での汚れの再付着も防止することができ、高い洗浄効果が得られる。
本発明の実施の形態1に係る洗浄装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る洗浄装置の搬送手段を示す正面図及び側面図である。 本発明の実施の形態2に係る洗浄装置を示す斜視図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る洗浄装置を示している。本実施の形態1に係る洗浄装置1は、例えば小型工業部品等の被洗浄物5を洗浄液3中に浸漬させ、連続的に脱脂洗浄を行うものである。図1に示すように、洗浄液3を保持する洗浄槽2の内壁には、仕切り板4が取り付けられている。この仕切り板4は、洗浄槽2上部にて洗浄液3の液面を被洗浄物投入領域3Aと被洗浄物取り出し領域3Bに区分すると共に、洗浄槽2下部にて被洗浄物投入領域3Aと被洗浄物取り出し領域3Bを連通させている。
すなわち、仕切り板4の下端部4bと洗浄槽2の内底部2bの間には、間隙が設けられている。この間隙の寸法は、後述の搬送手段6による被洗浄物5の搬送が可能であり、且つ後述の微細気泡発生装置7の噴出口のうち、最も下部に設置された噴出口よりも下部に仕切り板4の下端部4bが位置するように決定される。仕切り板4の上端部4aは、洗浄槽2の上端部とほぼ同じ高さに設置されている。なお、洗浄槽2及び仕切り板4の材質は
、剛性の高い金属部材であることが好ましく、特に耐食性の観点からステンレスが好ましい。
また、洗浄液3としては、微細気泡を安定化させる界面活性剤等の添加剤を少量添加した水が用いられる。添加剤には、後述の微細気泡発生装置7によって生成される微細気泡同士が水中で合一(2つ以上の気泡が合体して1つの大きな気泡になること)することを防止し、微細気泡を長時間安定化させる効果の高い物質を用いる。具体的には、前述の特許文献2で提示されている一般式Z−〔(AO)−H〕で示される微小気泡発生用界面活性剤が好適である。
なお、上記一般式においてZはp価の活性水素含有化合物から活性水素を除いた残基、Aは炭素数1〜8のアルキレン基、nは1〜400の整数、pは1〜100の整数である。添加剤の濃度は10ppm〜10000ppmの範囲が好ましく、量産運用する場合には稼働コストを考慮し100ppm〜1000ppmの範囲がより好ましい。
搬送手段6は、被洗浄物5を保持する機構を有し、保持した被洗浄物5を被洗浄物投入領域3Aから洗浄液3中に浸漬させ、洗浄槽2下部にて被洗浄物取り出し領域3Bに移動させた後、被洗浄物取り出し領域3Bから取り出すものである。本洗浄装置1では、搬送手段6は、被洗浄物取り出し領域3Bから取り出した被洗浄物5を降ろした後、被洗浄物投入領域3A上方に戻るループ状に配置されている。
また、被洗浄物投入領域3Aの洗浄液3中には、複数の微細気泡発生装置7が、洗浄槽2の深さ方向に沿って配置された列を有するように設置されている。微細気泡発生装置7は、微細気泡を生成する機能を有し、被洗浄物投入領域3Aの洗浄液3中において被洗浄物5に微細気泡を噴射するものである。本洗浄装置1では、4つの微細気泡発生装置7が洗浄槽2の深さ方向に沿って2列に配置されているが、微細気泡発生装置7の数と並べ方はこれに限定されるものではなく、被洗浄物5の形状や汚染の度合いによって異なる。
なお、図示していないが、微細気泡発生装置7は、洗浄槽2から洗浄液3を供給されており、供給された洗浄液3をその噴出口から洗浄槽2内へ噴出することにより微細気泡を生成している。微細気泡発生装置7として様々なタイプのものが市販されており、いずれのものを使用してもよいが、特にベンチュリータイプのインジェクタが洗浄力、簡易性の点で有効である。
次に、搬送手段6の構成について図2を用いて説明する。図2(a)に示すように、搬送手段6は、互いに平行な二つのコンベア61と、被洗浄物5を保持する網構造物62と、図示しない駆動手段から構成される。本洗浄装置1では、被洗浄物5は微細気泡発生装置7により微細気泡を含む洗浄液3を噴射されるため、被洗浄物5をコンベア61に保持する機構が必要である。本実施の形態1では、網構造物62をコンベア61に固定し、網構造物62の中に被洗浄物5を保持するようにしている。
また、本洗浄装置1において洗浄力を確保するためには、微細気泡を含む流体(洗浄液3)が被洗浄物5に作用する際の流速が重要である。このため、網構造物62は、被洗浄物5が抜け落ちないように確実に保持しながら、できる限り微細気泡を含む流体を遮らない構造であることが望ましい。また、コンベア61と網構造物62の材質は、耐食性の観点よりステンレスが好ましい。なお、被洗浄物5を搬送手段6に保持する機構については、図2に示す機構に限定されるものではなく、被洗浄物5の形状に応じた機構を採用することができる。
次に、搬送手段6に保持された被洗浄物5と微細気泡発生装置7の位置関係について、
図2(b)を用いて説明する。本洗浄装置1においては、微細気泡発生装置7の噴出口から微細気泡を含んだ洗浄液3を被洗浄物5に噴射することで、被洗浄物5の表面に付着している汚れを気泡表面へ吸着させて取り除く。このため、微細気泡発生装置7が設置される位置によって洗浄力が変化する。
微細気泡発生装置7から被洗浄物5までの距離が短い場合、被洗浄物5に対して微細気泡を含む流体を強く作用させることができるが、作用を受ける面積が小さくなるため均一に作用しない。一方、微細気泡発生装置7から被洗浄物5までの距離が長い場合、微細気泡を含む流体の被洗浄物5に対する作用は弱くなるが、作用を受ける面積が大きくなり均一に作用する。この作用の強さと均一さのバランスを考慮しながら、被洗浄物5が微細気泡を含む流体の作用をできるだけ均一に、且つ強く受けることができるように、微細気泡発生装置7の設置位置を決定する必要がある。
例えば、微細気泡発生装置7にベンチュリータイプのインジェクタを使用し、洗浄液3を一般的な洗浄液供給条件(4〜10リットル/min)で供給するとき、被洗浄物5の搬送方向に沿った微細気泡発生装置7の配置間隔(図2(b)中Xで示す)は10mm〜
100mm、微細気泡発生装置7の噴出口から被洗浄物5までの距離(図2(b)中Yで示す)は20mm〜100mmに設定される。
また、微細気泡発生装置7の最上部に位置する噴射口と洗浄液3の液面との距離は、10mm〜500mmの範囲が好ましく、より厳密には50mm〜100mmの範囲が好ましい。この距離は、浮上分離時間と洗浄液3の液面に滞留している汚れの巻き込みを考慮して決定される。浮上分離時間の観点からは、微細気泡発生装置7の噴射口を液面近くに設置した方が好ましいが、液面に近すぎると液面に滞留している汚れを巻き込み、汚れを含む洗浄液を被洗浄物5に噴射してしまうことになる。
次に、本洗浄装置1を用いた洗浄方法について説明する。まず、内壁に仕切り板4が取り付けられた洗浄槽2に洗浄液3を満たし、仕切り板4により洗浄槽2上部にて洗浄液3の液面を被洗浄物投入領域3Aと被洗浄物取り出し領域3Bに区分すると共に、洗浄槽2下部にて被洗浄物投入領域3Aと被洗浄物取り出し領域3Bを連通させる(準備工程)。
準備工程の後、搬送手段6に保持された被洗浄物5を被洗浄物投入領域3A上方(図1の矢印Aに示す位置)から鉛直方向に下降させて洗浄液3中に浸漬させ、被洗浄物投入領域3Aの洗浄液3中において微細気泡を含む洗浄液3を被洗浄物5に噴射する(洗浄工程)。この洗浄工程において、被洗浄物5は、対向して配置された2列の微細気泡発生装置7の間を下降しながら、微細気泡を大量に含有した流体に曝される。これにより、被洗浄物5表面に付着している汚れが微細気泡表面に吸着され、被洗浄物5が洗浄される。なお、汚れを吸着した微細気泡はその浮力により上昇するが、仕切り板4により仕切られた被洗浄物取り出し領域3Bには侵入しない。
洗浄工程の後、搬送手段6の搬送方向を略90度変更し、被洗浄物5を洗浄槽2下部にて被洗浄物取り出し領域3Bに移動させる。その後、搬送手段6の搬送方向をさらに略90度変更し、被洗浄物5を液面方向に上昇させて被洗浄物取り出し領域3Bから取り出す(取り出し工程)。取り出された被洗浄物5は、被洗浄物取り出し領域3Bの液面上部(図1の矢印Bに示す位置)で搬送装置6から降ろされる。
以上のように、本実施の形態1に係る洗浄装置1では、仕切り板4により洗浄液3の液面を被洗浄物投入領域3Aと被洗浄物取り出し領域3Bに区分し、搬送手段6に保持された被洗浄物5を被洗浄物投入領域3A上方から鉛直方向に下降させて洗浄液3中に浸漬させ、微細気泡発生装置7により微細気泡を噴射して洗浄した後、洗浄槽2下部にて被洗浄
物取り出し領域3Bに移動させ、被洗浄物5を液面方向に上昇させて被洗浄物取り出し領域3Bから取り出すようにした。
これにより、被洗浄物5から剥がれ落ちた汚れ(油成分)は、被洗浄物投入領域3Aの液面に浮上して滞留し、被洗浄物取り出し領域3Bの液面は清浄な状態が保たれる。従って、本洗浄装置1によれば、被洗浄物5を洗浄液3から取り出す際に、洗浄液3の液面に滞留している汚れが被洗浄物5に再付着することを防止することができる。
また、被洗浄物5は、被洗浄物投入領域3Aにおいて洗浄液3中を下降しながら洗浄され、汚れを吸着した微細気泡はその浮力で上昇するため、被洗浄物5と汚れを吸着した微細気泡の移動方向が逆方向となる。このため、洗浄液3中での汚れの再付着を防止することができ、高い洗浄効果が得られる。さらに、複数の微細気泡発生装置7を洗浄槽2の深さ方向に沿って配置することにより、十分な洗浄力を確保しながら洗浄装置1の設置面積を小さく抑えることができる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係る洗浄装置を示している。本実施の形態2に係る洗浄装置1Aは、上記実施の形態1で説明した洗浄装置1の構成に加え、洗浄槽2の一つの側面から洗浄液3をオーバーフローさせる機構と、洗浄槽2からオーバーフローさせた洗浄液3を回収する回収槽10を備えたものである。なお、図3中、図1と同一、相当部分には同一符号を付している。
洗浄槽2からオーバーフローした洗浄液3は、オーバーフロー槽8に一時的に保持される。オーバーフロー槽8の底部には回収配管9の一端が接続され、回収配管9の他端は回収槽10に接続されている。回収槽10は、オーバーフロー槽8よりも低い位置に設置され、オーバーフロー槽8の洗浄液3を回収配管9により回収する。
なお、本洗浄装置1Aでは、図3に示すように、被洗浄物投入領域3Aと被洗浄物取り出し領域3Bの面積比が異なり、被洗浄物投入領域3Aの方が大きく設けられているが、両領域の面積比は洗浄能力に影響を与えるものではない。本洗浄装置1Aでは、洗浄槽2の一つの側面から被洗浄物投入領域3Aと被洗浄物取り出し領域3B両方の洗浄液3をオーバーフローさせるために、仕切り板4を図3に示すような形状としている。このような構成とすることにより、装置の簡略化、小型化が図られる。ただし、洗浄液3は洗浄槽2の少なくとも一部からオーバーフローさせればよく、全部の側面からオーバーフローさせてもよい。
また、洗浄槽2及び回収槽10の下部には、戻し配管11a、11bがそれぞれ接続されている。さらに、戻し配管11a、11bは、それぞれ第一流量調整部12a、第二流量調整部12bを介して戻し用マニホールド13に接続されている。第一流量調整部12aは、洗浄槽2から微細気泡発生装置7への洗浄液3の供給量を調整し、第二流量調整部12bは、回収槽10から微細気泡発生装置7への洗浄液3の供給量を調整する。戻し用マニホールド13は、循環ポンプ14の給水側に接続されている。また、循環ポンプ14の排水側には吐出用マニホールド15、吐出用配管16が接続され、洗浄液3が微細気泡発生装置7に供給される。
本洗浄装置1Aでは、汚れの大半は水より比重が軽い油成分であるため、オーバーフローした洗浄液3をオーバーフロー槽8経由で回収槽10に回収すると、回収槽10の液面に汚れが滞留する。すなわち、回収槽10には、液面付近に汚れの層、その下部に清浄な洗浄液3の層が形成される。このため、回収槽10の下部(あるいは底部)に戻し配管11bを接続することにより、清浄な洗浄液3を循環ポンプ14で洗浄槽2へ供給し、汚れの層を回収槽10に集積させることができる。なお、回収槽10にオイルスキマーなどの浮上油回収装置を設置することにより、洗浄液3の浄化効率をさらに上げることができる。
また、第一流量調整部12a及び第二流量調整部12bにより、洗浄槽2からオーバーフロー槽8へオーバーフローする洗浄液3の量を調整することができる。例えば第一流量調整部12aの開度をより大きくし、且つ第二流量調整部12bの開度をより小さくした場合、微細気泡発生装置7から洗浄槽2へ供給される洗浄液3の量を維持しつつ、洗浄槽2から戻し配管11aを経由して循環ポンプ14へ供給される洗浄液3の量を増加させることができる。これにより、洗浄槽2からオーバーフロー槽8へオーバーフローする洗浄液3の量を抑制することができる。
上記の抑制効果は、洗浄槽2により多くの微細気泡発生装置7が設けられる場合に特に有効である。理由は次の通りである。微細気泡発生装置7から洗浄槽2へ供給される洗浄液3の量は、通常、微細気泡発生装置7の設置数にかかわらず一定である。一般的な脱脂洗浄において、各微細気泡発生装置7に供給される洗浄液3の流量は、4〜10リットル/minであり、微細気泡発生装置7の設置数が多いほど洗浄液3の循環流量は大きくなる。
洗浄槽2に接続された戻し配管11aと、その流量を調整する第一流量調整部12aを備えていない場合、回収槽10から微細気泡発生装置7に供給される洗浄液3の量が、洗浄槽2よりオーバーフローする洗浄液3の量となる。このため、微細気泡発生装置7の設置数が多い場合、オーバーフローする洗浄液3の量が過多となり、オーバーフロー槽8を大きくしなければならない。
これに対し、本実施の形態2では、戻し配管11aと第一流量調整部12aを備えているため、微細気泡発生装置7の設置数が増えても、オーバーフローする洗浄液3の量を任意に調整できるため、オーバーフロー槽8を大きくする必要がなく、洗浄装置1Aの設置面積を小さく抑えることができる。
以上のように、本実施の形態2に係る洗浄装置1Aによれば、上記実施の形態1に係る洗浄装置1と同様の効果に加え、洗浄槽2の洗浄液3をオーバーフローさせることにより、洗浄液3の液面に浮遊している汚れを取り除くことができ、液面をより清浄な状態に保つことができる。これにより、大量の被洗浄物5を連続して洗浄することが可能である。また、洗浄液3を循環させて再利用するようにしたので、環境への負荷が小さく、稼動コストが低減される。
本発明は、小型工業部品等の被洗浄物を洗浄液中に浸漬させ、連続的に脱脂洗浄する洗浄装置及び洗浄方法として利用することができる。
1、1A 洗浄装置、2 洗浄槽、2b 内底部、
3 洗浄液、3A 被洗浄物投入領域、3B 被洗浄物取り出し領域、
4 仕切り板、4a 上端部、4b 下端部、5 被洗浄物、6 搬送手段、
7 微細気泡発生装置、8 オーバーフロー槽、9 回収配管、10 回収槽、
11a、11b 戻し配管、12a 第一流量調整部、12b 第二流量調整部、
13 戻し用マニホールド、14 循環ポンプ、15 吐出用マニホールド、
16 吐出用配管、61 コンベア、62 網構造物。

Claims (6)

  1. 被洗浄物が浸漬される洗浄液を保持する洗浄槽、
    前記洗浄槽の内壁に取り付けられ、前記洗浄槽上部にて洗浄液の液面を被洗浄物投入領域と被洗浄物取り出し領域に区分すると共に、前記洗浄槽下部にて前記被洗浄物投入領域と前記被洗浄物取り出し領域を連通させる仕切り板、
    被洗浄物を保持する機構を有し、保持した被洗浄物を前記被洗浄物投入領域から洗浄液中に浸漬させ、前記洗浄槽下部にて前記被洗浄物取り出し領域に移動させた後、前記被洗浄物取り出し領域から取り出す搬送手段、
    微細気泡を生成する機能を有し、前記被洗浄物投入領域の洗浄液中において被洗浄物に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置、
    前記洗浄槽の少なくとも一部から洗浄液をオーバーフローさせる機構及び前記洗浄槽からオーバーフローさせた洗浄液を回収する回収槽を備え、
    前記微細気泡発生装置は、前記洗浄槽及び前記回収槽の各々から洗浄液を供給され、供給された洗浄液をその噴出口から前記洗浄槽内へ噴出することにより微細気泡を生成することを特徴とする洗浄装置。
  2. 前記洗浄槽から前記微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調節する第一流量調整部と、前記回収槽から前記微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調整する第二流量調整部を備えたことを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
  3. 前記搬送手段は、前記被洗浄物取り出し領域から取り出した被洗浄物を降ろした後、前記被洗浄物投入領域上方に戻るループ状に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗浄装置。
  4. 洗浄液として微細気泡を安定化させる界面活性剤を添加した水を用いたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の洗浄装置。
  5. 前記微細気泡発生装置は前記被洗浄物投入領域の洗浄液中に複数設置され、前記洗浄槽の深さ方向に沿って配置された列を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の洗浄装置。
  6. 内壁に仕切り板が取り付けられた洗浄槽と、前記洗浄槽の少なくとも一部からオーバーフローさせた洗浄液を回収する回収槽と、供給された洗浄液を前記洗浄槽内へ噴出することにより微細気泡を生成する微細気泡発生装置と、前記洗浄槽から前記微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調節する第一流量調整部と、前記回収槽から前記微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調整する第二流量調整部とを用意し、前記洗浄槽に洗浄液を満たし、前記仕切り板により前記洗浄槽上部にて洗浄液の液面を被洗浄物投入領域と被洗浄物取り出し領域に区分すると共に、前記洗浄槽下部にて前記被洗浄物投入領域と前記被洗浄物取り出し領域を連通させる準備工程、
    前記準備工程の後、搬送手段に保持された被洗浄物を前記被洗浄物投入領域上方から鉛直方向に下降させて洗浄液中に浸漬させ、前記被洗浄物投入領域の洗浄液中において微細気泡を含む洗浄液を被洗浄物に噴射する洗浄工程、
    前記洗浄工程の後、前記搬送手段の搬送方向を略90度変更し、被洗浄物を前記洗浄槽下部にて前記被洗浄物取り出し領域に移動させた後、前記搬送手段の搬送方向をさらに略90度変更し、被洗浄物を液面方向に上昇させて前記被洗浄物取り出し領域から取り出す取り出し工程を含み、
    前記洗浄工程において、前記第一流量調整部と前記第二流量調整部を調整することにより、前記洗浄槽から前記回収槽にオーバーフローする洗浄液の量を調整することを特徴とする洗浄方法。
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