JP4954233B2 - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

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この発明は、例えば小型工業部品等の被洗浄物を洗浄液中に浸漬させ、連続的に脱脂洗浄する洗浄装置及び洗浄方法に関するものである。
これまでの、工業洗浄の分野では、フロン系溶剤、有機溶剤、製油系溶剤などが多用されてきた。特に金属部品の加工、切削、研磨などで頻用される工業用油脂の除去工程、いわゆる脱脂洗浄で多用されてきた。しかし、これらの溶剤はオゾン層の破壊、河川、海洋、地下水の水質汚染など環境破壊を引き起こす原因物質であることが明らかになり、これら溶剤を用いた洗浄に替わる環境負荷の小さい洗浄技術の開発が望まれている。
例えば特許文献1に示される洗浄方法においては、本洗浄の前工程として水と有機溶剤を置換し、水を取り除く機能を有する装置が開示されている。装置構成は、槽上部が二分され槽下部が連通した有機溶剤入りの洗浄槽より成る。被洗浄物は二分された片方より投入され、連通した槽下部で移動し、二分された他方にて引き上げられる。
被洗浄物は洗浄槽の二分された片方に投入され、この領域で、水と有機溶剤とが置換される。水と有機溶剤との比重の差により、水は投入側の液面に水相を形成する。水と有機溶剤との置換が完了した後、被洗浄物は槽下部を移動し、二分された他方(水相が形成されていない方)で引き上げられる。
洗浄液に有機溶剤を使用しているため、被洗浄物が洗浄液に浸漬している間は、被洗浄物表面に付着している油が有機溶剤に溶解し続け、脱脂洗浄が進む。また、連通している槽下部を移動し、二分された他方にて被洗浄物を引き上げることで、被洗浄物より取り除いた水が再付着することを防止している。
特公平7−35593号公報
しかし上記のように洗浄液中に油分を溶解させる溶解洗浄では、洗浄処理数の増加に従って洗浄力が低下するという問題があった。これは、被洗浄物に付着している油を洗浄液中に溶かせ込む原理で洗浄するため、洗浄液中に溶解している油分の濃度が飽和濃度に近づくにつれ、溶解力が落ちることに起因している。このため、油分溶解力の低下にあわせて、定期的に洗浄液を交換したり、追加したりする必要があった。
また、被洗浄物をバレルやカゴなどの収納容器に集積し脱脂洗浄する洗浄装置は、収納容器に収納可能な数量の被洗浄物を一度に洗浄槽に投入し、洗浄が完了してから、被洗浄物を取出すというバッチ式で洗浄処理するものである。バッチ式洗浄装置では、(1)収納容器全体を洗浄槽に浸漬させるため、洗浄槽及び搬送系が大型化し、装置製作コストが増大する、(2)洗浄工程の前後で被洗浄物の滞留が生じ、仕掛品が増大する、(3)被洗浄物が滞留し、洗浄までの時間が長いと除去対象物である油脂が固着するなどして洗浄し難くなる、などの問題があった。
このような問題を解決するために、なるべく水にちかい洗浄水で洗浄する手段が開示されている。特に油脂洗浄においては微細な気泡で洗浄することが有効であることが示されている(特開平7-278860号公報)。しかし、従来の微細気泡を用いた洗浄装置では、キリ穴、ネジ穴、止まり穴のような部分に効率的に微細気泡を供給することが難しく、十分な洗浄力を得られない、または短時間での洗浄処理ができないという問題があった。
また、比重の差を利用して被洗浄物表面に付着している加工油、切削粉、繊維物などの汚染物を浮上分離するため、浮上速度が非常に遅く、処理時間に多大な時間を要していた。このため、実用的な時間で処理した場合、被洗浄物表面の汚染物を十分に取り除くことができていなかった。
また、収納容器中に多数の被洗浄物を収納した状態で洗浄槽へ投入するため、収納容器中で被洗浄物は重なり合った状態で洗浄される。このため、一つ一つの被洗浄物に効率的に洗浄液を作用させることが難しく、洗浄力の点で問題があった。
この発明は、前述のような課題を解決するためになされたもので、キリ穴、ネジ穴、止まり穴のような洗浄が難しい部分に効率的に微細気泡を作用させ、短時間で高い洗浄力を得ることができる洗浄装置及び洗浄方法を提供することを目的とするものである。
この発明による洗浄装置は、被洗浄物が浸漬される洗浄液を保持する洗浄槽と、この洗浄槽の槽上部を二分すると共に槽下部を連通させ、前記洗浄槽に被洗浄物投入領域と被洗浄物取出し領域とを形成する仕切り部材により構成され、前記仕切り部材の一部に弾性変形可能な少なくとも1つの開裂部を有する仕切り板と、前記被洗浄物投入領域内に設置され、前記被洗浄物に噴射する微細気泡を生成する微細気泡発生装置と、前記被洗浄物を保持し、前記被洗浄物投入領域において前記被洗浄物に前記微細気泡を供給した後、前記仕切り板の開裂部を通過して移動し、前記被洗浄物取出し領域において前記被洗浄物を取出すロボットを備えている。
この発明によれば、従来装置では洗浄が難しかったキリ穴、ネジ穴、止まり穴などに効率よく微細気泡を供給することができ、短時間で高い清浄度を得ることができる。また、微細気泡に吸着した汚染物は洗浄液との比重差に加えて微細気泡の浮力により洗浄液面に浮上分離するため、従来装置に比べて非常に短い時間で洗浄処理できる。
これら2点により、従来装置では不可能であった1個流し式の洗浄が可能となり、(1)バッチ式で必要であった収納容器が不要となることから、装置を単純化できる、(2)洗浄槽中に投入される被洗浄物が1個ずつとなることから、洗浄槽を小型化できる効果がある。
この発明の実施の形態1における洗浄装置の構成を模式的に示す概略斜視図である。 この発明の実施の形態1において仕切り板部分をロボットが通過する様子を説明する概略斜視図である。 この発明の実施の形態2における洗浄装置の構成を模式的に示す概略斜視図である。 この発明の実施の形態2において仕切り板部分をロボットが通過する様子を説明する概略斜視図である。 この発明の実施の形態3における洗浄装置の構成を模式的に示す概略斜視図である。
実施の形態1.
図1はこの発明に係る実施の形態1の洗浄装置を模式的に示す概略斜視図であり、図2は仕切り板部分をロボットが通過する様子を説明する概略斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態1の洗浄装置は、被洗浄物5が浸漬される洗浄液4を保持する洗浄槽1と、この洗浄槽の槽上部を二分すると共に槽下部を連通させ、洗浄槽に被洗浄物投入領域1Aと被洗浄物取出し領域1Bとを形成する仕切り部材2a,2bにより構成され、仕切り部材の一部に弾性変形可能な少なくとも1つの開裂部2cを有する仕切り板2と、被洗浄物投入領域内に設置され、被洗浄物に噴射する微細気泡を生成する微細気泡発生装置3と、被洗浄物を保持し、被洗浄物投入領域1Aにおいて被洗浄物に微細気泡を供給した後、仕切り板の開裂部を通過して移動し、被洗浄物取出し領域1Bにおいて被洗浄物を取出すロボット6とを備えている。
即ち、図1,2において、洗浄槽1は洗浄液4を保持するためのものであり、槽上部には仕切り板2を有する。仕切り板2は仕切り部材2aと仕切り部材2bから成り、洗浄槽1の上部で洗浄液4を二分する。仕切り部材2aは剛性の高い金属材料で、特に耐食性の観点からステンレスが好ましい。仕切り部材2bは柔軟性を有する材料で、ゴムやシリコンなどが好ましい。仕切り部材2aは洗浄槽1の内側の側壁に直接接着され、仕切り部材2bは仕切り部材2aに接着されることでその位置を保持している。また、仕切り部材2bは中央部に開裂部2cを有しており、このため、仕切り部材2bは外部からの力により弾性変形できるようになっている。仕切り板2は洗浄槽1の底部と仕切り板2の下端との間に被洗浄物5が通過できる空間を有し、被洗浄物5が槽下部にて自由に往来できる構造とになっている。
仕切り板2の設置目的は微細気泡により被洗浄物表面より取り除いた汚染物が被洗浄物5を洗浄液4より取出す際に、被洗浄物5に再付着することを防止することである。従って、仕切り板2の下端部は被洗浄物5が通過できる空間を残し、なるべく槽底部に近い方が好ましい。
微細気泡発生装置3は、微細気泡を生成・噴射する機能を有し、微細気泡を大量に含有した洗浄液4を噴射する。微細気泡発生装置3には市販されているいずれのものを使用しても洗浄力を得ることができるが、ベンチュリータイプのインジェクタが洗浄力、簡易性の点でより有効である。微細気泡発生装置3は仕切り板2にて二分された一方の槽、即ち、被洗浄物投入領域1Aの洗浄液4の中に設置されている。
微細気泡発生装置3より微細気泡を含んだ洗浄液4を被洗浄物5に噴射することで、被洗浄物表面に付着している汚染物を気泡表面へ吸着させ、取り除く。このため、微細気泡発生装置3の設置位置によって、洗浄力が大きく変化する。微細気泡発生装置3から被洗浄物5までの距離が近ければ、被洗浄物5に対して微細気泡を含む流れを強く作用させることができるが、作用を受ける面積が小さくなる。逆に、微細気泡発生装置3から被洗浄物5までの距離が遠ければ、微細気泡を含む流れの被洗浄物5に対する作用は弱くなるが、作用を受ける面積は大きくなる。
被洗浄物5は微細気泡を含む流れの作用を均一に、かつ強く受けることが好ましい。各微細気泡発生装置3にインジェクタを使用する場合、この作用の均一さと強さとのバランスを考慮すると、洗浄液4が4〜10リットル/分供給されるような一般的な洗浄液供給条件のもとでは、被洗浄物5の周囲に沿った微細気泡発生装置3の配置間隔は10〜100mmの範囲が、微細気泡発生装置3の噴出口から被洗浄物5までの距離は20〜100mmの範囲が好ましい。
また、洗浄槽1中における微細気泡発生装置3の設置位置は、微細気泡発生装置3の噴射面から液面までの距離は10〜500mmの範囲が好ましく、さらに、50〜100mmの範囲がより好ましい。これは、浮上分離時間と汚染物の巻き込みに起因している。浮上分離時間の観点からは微細気泡を供給する位置を液面近くに設置した方が好ましいが、液面に近すぎると液面に形成されている汚染物を巻き込んでしまい、汚染物を被洗浄物5に噴射することになる。
洗浄液4には添加剤を少量添加した水を使用する。添加剤の濃度は10ppm〜10000ppmの範囲が好ましい。本実施の形態1による洗浄装置を量産運用する場合の稼働コストを勘案すると100ppm〜1000ppmの範囲がより好ましい。添加剤は微細気泡発生装置3によって生成された微細気泡同士が水中で合一(二つ以上の気泡が合体して1つの大きな気泡になること)することを防止し、長時間安定化させる機能を有する物質で、特開2006-206896号公報等に開示されている微細気泡発生用界面活性剤が好ましい。
ロボット6は、被洗浄物5を保持、移動する手段である。ロボット6は洗浄槽1の外で被洗浄物5を保持し、仕切り板2にて二分された洗浄槽1の内、微細気泡発生装置3が設置されている被洗浄物投入領域1Aへ被洗浄物5を浸漬させ、洗浄液4中で微細気泡発生装置3の前に被洗浄物5を一定時間保持する。その後、仕切り板2にて二分された洗浄槽1のうち微細気泡発生装置3が設置されていない被洗浄物取出し領域1Bへ水平移動し、ここで鉛直上方向に移動、被洗浄物5を洗浄液4より取出す。
ここで、図2に示す通り、洗浄液4の中で被洗浄物5を被洗浄物投入領域1Aから被洗浄物取出し領域1Bへ水平移動する際、仕切り部材2bの開裂部2cをロボット6の駆動力にて弾性変形させる。このため、ロボット6は仕切り部材2bの復元力を超える駆動力と、復元力に耐えうる強度を有する構造体である必要がある。
次に、本実施の形態1に係る洗浄装置が被洗浄物を洗浄する工程について説明する。被洗浄物5は被洗浄物投入領域1Aで、微細気泡発生装置3によって生成・噴射された微細気泡に曝され、被洗浄物表面に付着している汚染物を取り除く。
汚染物は、自身の比重と気泡の浮力により浮上し、被洗浄物投入領域1Aの液面に汚染物層を形成する。一定時間、微細気泡を供給された後、被洗浄物5は槽底部と仕切り板2との間を移動し、被洗浄物取出し領域1Bにて洗浄液4より取出される。
以上のように本実施の形態1による洗浄装置では、搬送位置精度が高いロボットを使用することで、従来では微細気泡を作用させ難いネジ穴、キリ穴、止まり穴などの凹部分を精度良く微細気泡発生装置3の前に位置させることが可能となり、効率良く凹部に微細気泡を作用させることができる。その結果、洗浄力が向上し、洗浄時間を大幅に短縮できる。
また、被洗浄物5に付着していた汚染物を微細気泡表面に吸着させ浮上分離するため、従来装置の比重差を用いた浮上分離に比べて格段に浮上分離速度が速くなった。
従来装置では洗浄速度と浮上分離速度が遅いことから、洗浄時間を長くし、凹部に作用する微細気泡の量と、浮上分離する時間を稼いでいた。このため、従来装置ではバッチ式での洗浄処理を余儀なくされており、バッチ式では収納容器自身を洗浄槽に浸漬させるため、洗浄槽が大型化していた。一方、本実施の形態1による洗浄装置では洗浄時間が短く、汚染物の浮上分離速度が速いため、被洗浄物を1個ずつ投入し、洗浄処理しても、実用的
な時間内に相当数の被洗浄物を洗浄できる。このため、洗浄槽を大幅に小型化できる。
また、本実施の形態1では洗浄液4に添加剤を少量添加した水を使用していることから、汚染物の大半を占める油を、洗浄液中に溶解させることなく、浮上分離することができる。従来の炭化水素洗浄液やアルカリ洗浄液などの溶剤を使用する洗浄方法では、油を洗浄液中に溶解させ、洗浄する。このため、洗浄処理を重ねるに従って、洗浄液中に蓄積された油量が増加し、洗浄力の低下、及び洗浄液の短寿命化の原因となっていた。本実施の形態1では油を洗浄液中に溶解させることなく、浮上分離することが可能であるため、洗浄力の経時変化が少なく、長期間洗浄液を交換することなく使用することができる。
更に、本実施の形態1では、仕切り板2により洗浄液面を被洗浄物投入領域1Aと被洗浄物取出し領域1Bに二分することで、被洗浄物5より取り除いた汚染物が浮遊している領域とそうでない領域を分け、被洗浄物5を取出す際に被洗浄物5へ汚染物が再付着することを防止することができる。
実施の形態2.
図3はこの発明に係る実施の形態2の洗浄装置を模式的に示す概略斜視図で、図4は仕切り板部分をロボットが通過する様子を説明する概略斜視図である。
本実施形態2の洗浄装置においては、洗浄槽1に仕切り部材2a及び仕切り部材2bより成る仕切り板2を所定の間隔をおいて二つ設置している。2つの仕切り板2の間隔は、50〜500mmの範囲が好ましく、特には100〜300mmの範囲がより好ましい。仕切り部材2aは洗浄槽1の内側の側壁に直接接着され、仕切り部材2bは仕切り部材2aに接着されることでその位置を保持している。仕切り部材2bと仕切り部材2aの接着部分は仕切り部材2bの片端のみで、仕切り部材2bのもう片方の端面は接着されず、開裂部2cを形成する。また、2つの仕切り板2において、仕切り部材2aと仕切り部材2bの接着位置は、開裂部2cが互いに千鳥状に位置するようになっている。このため、図4に示すように、仕切り部材2bはロボット6の駆動力などによる外部からの力により互い違いの方向に弾性変形するようになっている。
本実施の形態2では、被洗浄物投入領域1Aと被洗浄物取出し領域1Bとの間に2つの仕切り板2を設置することで、ロボット6が水平移動する際、被洗浄物投入領域1Aから被洗浄物取出し領域1Bへ流入する汚染物の量を少なくすることができる。
その上、洗浄槽1に接着された2つの仕切り板2において、仕切り部材2bと仕切り部材2aの接着位置を千鳥状に配置にすることで、ロボット6が水平移動する際、2つの仕切り部材2bが弾性変形する方向を互い違いにし、被洗浄物取出し領域1Bへ流入する汚染物の量を限りなくゼロにすることができる。
これは、一列目の仕切り部材2bが弾性変形する際、被洗浄物投入領域1Aから汚染物を含む洗浄液4が流入してくる方向が、二列目の仕切り部材2bの弾性変形方向と重ならず、被洗浄物投入領域1Aの汚染物が直接被洗浄物取出し領域1Bへ流れ込まないためである。
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3における洗浄装置の構成を模式的に示す概略斜視図である。本実施の形態3の洗浄装置は、実施の形態1または2の構成に加え、オーバーフロー槽7と、回収配管8と、回収槽9と、戻し配管10,11と、バルブ12(第1供給量調整部)と、バルブ13(第2供給量調整部)と、戻し用マニホールド14と、循環ポンプ15と、吐出用マニホールド16と、吐出用配管17とを備えている。
回収配管8の片端はオーバーフロー槽7の底部に接続されており、もう一方の片端は回収槽9へ接続されている。回収配管8によりオーバーフロー槽7の洗浄液4を回収槽9へ排水するため、回収槽9は洗浄槽1より低い場所に位置する。戻し配管10,11は、それぞれ洗浄槽1、回収槽9の槽下部に接続されており、それぞれバルブ12,13を介して戻し用マニホールド14に接続されている。戻し用マニホールド14は循環ポンプ15の給水側に接続されている。バルブ12は回収槽9から微細気泡発生装置3に供給する洗浄液4の量を調整するもので、バルブ13は洗浄槽1から微細気泡発生装置3に供給する洗浄液4の量を調整するためのものである。
本実施の形態3によれば、洗浄槽1中の洗浄液4をオーバーフロー槽7へオーバーフローさせることで、洗浄液4の液面に浮遊している汚染物を洗浄液面から取り除き、液面を清浄に保つことができる。
オーバーフロー機構がない従来装置の場合、洗浄処理数が増加するに従って、被洗浄物投入領域1Aの汚染物層が増大し、被洗浄物5を投入する際に被洗浄物表面に汚染物が付着するようになる。また、微量ではあるが被洗浄物取出し領域1Bに侵入する汚染物があるため、洗浄処理数が増加するに従って、被洗浄物取出し領域1Bの汚染物の量が増加し、被洗浄物を取出す際に、汚染物の再付着という問題が生じていた。
また、オーバーフローした洗浄液4をオーバーフロー槽7経由で回収槽9にて受け、循環ポンプ15で再度洗浄槽1へ供給することで、汚染物を回収槽9に集積させると共に、洗浄液4を再利用することができる。回収槽9にオイルスキマーを設置し、浮上分離している汚染物を回収するようにすれば、洗浄液4の浄化効率をさらに上げることができる。
更に、バルブ12,13とを調整することで、洗浄槽1からオーバーフロー槽7へオーバーフローする洗浄液4の量を調整できる。例えば、バルブ13の開度をより大きくし、かつバルブ12の開度をより小さくすることで、微細気泡発生装置3から洗浄槽1へ供給される洗浄液の量を維持しつつ、洗浄槽1から戻し配管11を経由して循環ポンプ15へ抜き取られる洗浄液4の量を大きくすることができる。これにより、洗浄槽1からオーバーフロー槽7へのオーバーフローする洗浄液4の量を抑制することができる。
この抑制効果は、より多くの微細気泡発生装置3が設けられる場合に特に有用である。なぜならば、各微細気泡発生装置3から洗浄槽1への洗浄液4の供給量は、通常、微細気泡発生装置3の個数にかかわらず一定とされるので、微細気泡発生装置3の個数が増えると微細気泡発生装置3から洗浄槽1への洗浄液4の総供給量が大きくなり、その結果、洗浄液のオーバーフロー量が過多となりやすいからである。たとえば一般的な脱脂洗浄時に用いる各微細気泡発生装置3に供給される水流量は、4〜10リットル/分であり、装置の
構成上、微細気泡発生装置3の本数が多くなる場合は洗浄液4の循環流量が大きくなる。
なお、戻し配管11およびバルブ13が設けられない場合、回収槽9から微細気泡発生装置3に供給された洗浄液4の量が、そのまま洗浄槽1よりオーバーフローする洗浄液4の量となる。このため、微細気泡発生装置3の個数が多い場合、オーバーフロー量が大きくなるので、オーバーフロー槽7を大きくしなければならないという問題があった。
上述の実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 洗浄槽、1A 被洗浄物投入領域、1B 被洗浄物取出し領域、2 仕切り板、2a 仕切り部材、2b 仕切り部材、2c 開裂部、3 微細気泡発生装置、4 洗浄液、5 被洗浄物、6 ロボット、7 オーバーフロー槽、8 回収配管、9 回収槽、10,11 戻し配管、12,13 バルブ、14 戻し用マニホールド、15 循環ポンプ、16 吐出用マニホールド、17 吐出用配管

Claims (10)

  1. 被洗浄物が浸漬される洗浄液を保持する洗浄槽と、
    この洗浄槽の槽上部を二分すると共に槽下部を連通させ、前記洗浄槽に被洗浄物投入領域と被洗浄物取出し領域とを形成する仕切り部材により構成され、前記仕切り部材の一部に弾性変形可能な少なくとも1つの開裂部を有する仕切り板と、
    前記被洗浄物投入領域内に設置され、前記被洗浄物に噴射する微細気泡を生成する微細気泡発生装置と、
    前記被洗浄物を保持し、前記被洗浄物投入領域において前記被洗浄物に前記微細気泡を供給した後、前記仕切り板の開裂部を通過して移動し、前記被洗浄物取出し領域において前記被洗浄物を取出すロボットとを
    備えたことを特徴とする洗浄装置。
  2. 前記仕切り板は、一部若しくは全部に柔軟性のある仕切り部材を使用し、柔軟性のある部分に前記開裂部を形成したことを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
  3. 前記洗浄液が4〜10リットル/分供給される洗浄液供給条件において、前記被洗浄物の周囲に沿った前記微細気泡発生装置の配置間隔は10〜100mmの範囲であり、前記微細気泡発生装置の噴出口から前記被洗浄物までの距離は20〜100mmの範囲であることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄装置。
  4. 洗浄液に添加剤を少量添加した水を使用した請求項1乃至3のいずれか一つに記載の洗浄装置。
  5. 前記仕切り板は所定の間隔を置いて少なくとも2個設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の洗浄装置。
  6. 前記仕切り板はそれらの開裂部が互いに千鳥状に位置するように設けられていることを特徴とする請求項5記載の洗浄装置。
  7. 前記洗浄槽の一部、若しくは全面から洗浄液をオーバーフローさせる機構を備えた請求項1乃至6のいずれか一つに記載の洗浄装置。
  8. 前記洗浄槽からオーバーフローした洗浄液を回収する回収槽を備えたことを特徴とする請求項7記載の洗浄装置。
  9. 前記微細気泡発生装置は、前記洗浄槽および回収槽の各々から前記洗浄液を供給され、かつ供給された洗浄液を前記洗浄層内へ噴出することにより微細気泡を生成・噴射するように構成され、前記洗浄槽から前記微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調整する第1供給量調整部と、前記回収槽から前記微細気泡発生装置への洗浄液の供給量を調整する第2供給量調整部とを備えたことを特徴とする請求項8記載の洗浄装置。
  10. 仕切り部材の一部に弾性変形可能な少なくとも1つの開裂部を有し、被洗浄物が浸漬される洗浄液を保持する洗浄槽の槽上部を二分すると共に槽下部を連通させ、前記洗浄槽に被洗浄物投入領域と被洗浄物取出し領域とを形成すると共に、
    前記被洗浄物投入領域内に前記被洗浄物に噴射する微細気泡を生成する微細気泡発生装置を設置し、
    前記被洗浄物を保持し、前記仕切り板の開裂部を通過して前記洗浄槽内を移動するロボットにより、前記被洗浄物投入領域において前記被洗浄物に一定時間、前記微細気泡を供給した後、前記被洗浄物取出し領域において前記被洗浄物を取出すようにしたことを特徴とする洗浄方法。
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