JP5489194B2 - イメージセンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、このようなカラーフィルタは、一般にフォトリソグラフィによって作製されている。また近年では、前述のカラーフィルタの代わりに、屈折率の異なる二つの物質を周期的に並べて入射光を選択的に透過させる、フォトニック結晶を用いたフィルタも知られている。
また、集光用レンズを製造するための作業工程は複雑であり、作業者の熟練を要するため、作業性の向上が望まれていた。
また、イメージセンサが搭載されるデジタルスチルカメラや携帯電話などのさらなる薄型化、小型化が要望されているため、いかにしてイメージセンサを小型化できるかが課題とされていた。
また、集光部の液体部が、顔料や染料等により夫々赤色、緑色又は青色のうちいずれか1つの色に着色されており、各々の色設定に対応する入射光の波長領域のみを選択的に受光部側へと透過させるようになっている。これにより、色識別能力を備えていない受光部が各色を検出可能とされている。
すなわち、集光部が色付けされているので、従来のように、集光部と受光部との間に、色識別のためのカラーフィルタやフォトニック結晶等を配置するスペースを設ける必要はなく、集光部のスペースのみで足りる。よってイメージセンサの薄型化、小型化が可能となり、イメージセンサを搭載するデジタルスチルカメラや携帯電話等の薄型化、小型化が可能となる。また、部材削減により、作業性が向上するとともに、製造コストが低減する。
また、隣り合う液体部が、互いに異なる色設定とされているので、色の検出をより精細に行うことができる。
本発明によれば、液体状の液体部が膜状の外装体に覆われるようにして封止されているので、このイメージセンサに衝撃、振動又は加速度等が加わった際に、液体部が飛散したり境界部分の外側へ移動してしまったりすることがなく、境界部分の内側に確実に保持されるようになっている。よってイメージセンサの精度が安定する。
本発明によれば、集光部の外装体が、化学気相成長法(CVD法)で形成したパラキシリレン系樹脂膜(パリレン)とされているので、液体部が気密に封止され、集光部の集光効率が安定して確保されるとともに、集光部を製造するための作業性が大幅に向上する。また、パリレンは気密性が高く、ガスバリア性、耐薬品性、耐熱性及び耐寒性等に優れており、液体部が長期に亘り安定して封止されるので、耐久性が高い。
本発明によれば、光硬化性樹脂からなる液体状の液体部に露光して固体状に変化させることができるので、衝撃や振動に対する安定性がより増大し、種々様々な要望に対応可能である。
本発明によれば、複数の集光部が、例えば人間の視覚の分光感度に合わせ緑色を検出するための受光部を赤色、青色を夫々検出するための受光部よりも2倍の数量設け、アレイ状に配置したベイヤ配列とされていて、パターン状に並べられている。このようなイメージセンサを用いた場合には、より人間の視覚に近似した検出を行うことが可能である。
本発明によれば、複数の集光部が、互いに異なる少なくとも2種類以上の大きさに設定されているので、集光部の集光効率を各々に設定することができ、種々様々な要望に対応することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るイメージセンサの概略構成を示す断面図、図2は本発明の一実施形態に係るイメージセンサの配列を説明する概略平面図、図3は本発明の一実施形態に係るイメージセンサの製造工程を説明する概略図である。
図2に示すように、複数のイメージセンサ10は、各々の集光部4のレンズ液4bにR、G、Bのいずれか1つの色が着色されて色設定されており、基板1の入射光L側を向く同一面上に、略アレイ状に規則的に並べられている。
まず、半導体製造プロセスにおいて、図3(a)に示すように、半導体材料からなる基材1aを用意し、図3(b)に示すように、基材1aの入射光L側(図3における上方側)の面にフォトダイオード2の受光面2aを面一になるようにして配設する。また、基材1aに、不図示の各種配線やCCDを配設する。
また、集光部4は、レンズ液4bの液量若しくは粘性、又は境界部分5の内側の範囲を適宜調整することによって、表面張力による凸レンズ状の外形を設定自在とされており、この設定によって、入射光Lの屈折率を自由に変化させ集光効率を向上させることができる。従って、種々様々な検出の要望に対応可能である。
例えば、複数のイメージセンサ10は、各々の集光部4が、互いに異なる少なくとも2種類以上の大きさに設定されていてもよい。これによれば、例えば色設定ごとに集光部4の大きさを設定し、集光効率を各々設定することができるので、種々様々な要望に対応することができる。
また、本実施形態では、境界部分5の形状を、平面視略円形枠状に形成されるとして説明したが、これに限らず、例えば平面視略六角形枠状や平面視略四角形枠状等、それ以外の形状に形成されていても構わない。
2 フォトダイオード(受光部)
4 集光部
4a 外装体
4b レンズ液(液体部)
5 境界部分
6 親水性領域(第1の領域)
7 撥水性領域(第2の領域)
10 イメージセンサ
L 入射光
R、G、B 色設定(赤色、緑色、青色)
Claims (8)
- 入射光を集光する集光部と、集光した前記入射光を受光する受光部と、前記集光部及び前記受光部を配設する基板と、を備えるイメージセンサであって、
前記基板の前記入射光側には、境界部分により区画される、内側の親水性又は親油性からなる第1の領域と、外側の撥水性又は撥油性からなる第2の領域と、を備え、
前記集光部は、液体状の液体部を備え、
前記液体部は、前記境界部分の内側に配置され、入射した前記入射光を波長領域により選択的に前記受光部側へと透過させるよう色設定されており、
複数の前記集光部が、夫々の前記液体部を、赤色、緑色又は青色のうちいずれか1つの色の波長領域を透過させる色設定としており、
隣り合う前記液体部が、互いに異なる前記色設定とされているとともに、前記緑色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部が、前記赤色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部、及び、前記青色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部の2倍の数量になるように設定され、
前記第1の領域は、前記境界部分と、前記受光部の開口との間に挟まれる、前記基板表面に形成された平面視リング状の領域からなることを特徴とするイメージセンサ。 - 請求項1に記載のイメージセンサであって、
前記集光部は、前記液体部を封止する膜状の外装体を備えることを特徴とするイメージセンサ。 - 請求項2に記載のイメージセンサであって、
前記外装体は、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなることを特徴とするイメージセンサ。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
前記集光部の前記液体部は、露光されて液体状から固体状に変化する光硬化性樹脂であることを特徴とするイメージセンサ。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
複数の前記集光部が、パターン状に配列されていることを特徴とするイメージセンサ。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
前記集光部は、前記液体部の液量若しくは粘性、又は前記境界部分の内側の範囲のいずれかを設定することにより屈折率が設定されていることを特徴とするイメージセンサ。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
複数の前記集光部が、互いに異なる少なくとも2種類以上の大きさに設定されていることを特徴とするイメージセンサ。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のイメージセンサを製造する方法であって、
前記液体部を、前記境界部分の内側に向けインクジェット技術を用いて滴下することを特徴とするイメージセンサの製造方法。
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