JP2006126455A - マイクロレンズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】CCD固体撮像装置や液晶ディスプレイ等に用いられるマイクロレンズを製造するにあたり、特殊な材料や複雑なプロセスを用いることなく、所望のレンズ形状を安定して製造することのできるマイクロレンズの製造方法を提供すること。
【解決手段】マイクロレンズの製造方法を、ポリマーからなるレンズ基板12の表面に官能基を生成させ、レンズ基板の表面のぬれ性を変化させる表面改質工程と、表面改質されたレンズ基板12の表面にレンズ材11Aを配置して流動させ、表面張力によってレンズ形状を形成させるレンズ形成工程とで構成し、表面改質工程によってレンズ基板12を所望の表面特性とすることができ、レンズ材11Aを流動させた時にレンズ形状を任意の形状に形成させることができるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】マイクロレンズの製造方法を、ポリマーからなるレンズ基板12の表面に官能基を生成させ、レンズ基板の表面のぬれ性を変化させる表面改質工程と、表面改質されたレンズ基板12の表面にレンズ材11Aを配置して流動させ、表面張力によってレンズ形状を形成させるレンズ形成工程とで構成し、表面改質工程によってレンズ基板12を所望の表面特性とすることができ、レンズ材11Aを流動させた時にレンズ形状を任意の形状に形成させることができるようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、マイクロレンズの製造方法に係り、特にCCDに適用される、レンズ基板上に微細なレンズを形成するマイクロレンズ製造方法に関するものである。
固体撮像素子(CCD)アレイや液晶ディスプレイ(LCD)においては、画素の微細化が益々進み、これに伴い固体撮像素子(CCD)では受光部の感度向上を図るための開口率を上げる必要が生じ、また液晶ディスプレイ(LCD)では照明光源からの光を効率良くカラーフィルタの画素部に集光し、目視者方向への輝度を高める必要が生じてきた。
このため、カラーフィルタ上に微細なレンズを配置し、固体撮像素子(CCD)の感度向上又は液晶ディスプレイ(LCD)の輝度向上を図る方法が用いられてきた。この方法によれば、固体撮像素子(CCD)においては入射光はレンズを経て受光部に入るので、撮像素子の感度を高めることができる。また、液晶ディスプレイ(LCD)においては、各画素からの光がレンズを通して外部に発光されるので、目視者への輝度が高められる。
これらの微細なレンズの製造方法としては、レンズ基板上に熱可塑性樹脂を平面形状にパターン化した後、加熱流動させて表面張力によってレンズ形状を形成する、いわゆる熱リフロープロセスが用いられ、レンズ基板上に多数の微細レンズを配置したマイクロレンズアレイとして製造される。
ところで、近年では、固体撮像装置や液晶ディスプレイの層構成やサイズが多様化し、撮像素子受光部への集光や液晶画素からの輝度を各品種毎に最適化するべく、レンズ形状を自由にコントロールする技術が望まれているが、前述したような単にレンズ基板上に熱可塑性樹脂をパターン化し、熱リフロープロセスで流動させる方法では所望形状のレンズを作成するのは困難であった。
このような問題に対し、レンズ基板表面に光触媒とバインダからなるぬれ性可変層を設け、パターン露光することによりぬれ性可変層のマイクロレンズ形成領域を親液性領域とし、他の部分を撥液性領域として、この親液性領域の面積とレンズ材塗布量でレンズ形状を制御する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、マイクロレンズを形成する平坦化層に段差を設け、各マイクロレンズ間に凹部或いは凸部からなる境界領域を設ける方法、又は各マイクロレンズ間にぬれ性の異なる膜を付加して境界領域を設ける方法により、マイクロレンズの熱リフローにおいて、マイクロレンズの膜厚や熱フロー形成時の温度時間バラツキに対して製造マージンを増加させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、マイクロレンズを形成する平坦化層の各マイクロレンズ間にフッ素系シラン化合物層又はフッ化物重合体層を形成し、隣接するマイクロレンズが融着しないようにした技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2001−141906号公報
特開平5−326900号公報
特開2001−308300号公報
しかし、前述の特許文献1に記載された方法では、特殊な材料からなるぬれ性可変層をレンズ基板表面に形成させたり、親液性領域と撥液性領域とにパターニングしなければならず、余分な工程を必要とするとともに、親液性領域の液体との接触角が一定なので露光面積やレンズ材塗布量を変化させることによってレンズ曲率を所望の曲率に制御しなければならないので、露光面積やレンズ材塗布量のバラツキ及び変動によるレンズ曲率への影響が問題となる。
また、前述の特許文献2や特許文献3に記載された方法でも、各マイクロレンズ間に段差による境界領域又はぬれ性の異なる膜を付加した境界領域を形成する複雑な工程を必要とするとともに、マイクロレンズ形成面の液体との接触角が一定なのでマイクロレンズ形成面の面積やレンズ材塗布量を変化させることによってレンズ曲率を所望の曲率に制御しなければならず、マイクロレンズ形成面の面積やレンズ材塗布量のバラツキ及び変動によってレンズ曲率が変動してしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、CCD固体撮像装置や液晶ディスプレイ等に用いられるマイクロレンズを製造するにあたり、特殊な材料や複雑なプロセスを用いることなく、所望のレンズ形状を安定して製造することのできるマイクロレンズの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、ポリマーからなるレンズ基板上にマイクロレンズを形成するマイクロレンズの製造方法において、前記レンズ基板の表面に官能基を生成させ、該レンズ基板の表面のぬれ性を変化させる表面改質工程と、前記表面改質されたレンズ基板の表面にレンズ材を配置して流動させ、表面張力によってレンズ形状を形成させるレンズ形成工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、表面改質工程によってレンズ基板の表面に官能基を生成させて表面特性を変化させることができるので、所望の表面特性を得ることができ、レンズ材を流動させた時に表面張力によって形成されるレンズ形状を任意の形状に形成させることができる。
また、本発明の前記表面改質工程は、前記レンズ基板にプラズマ処理又はコロナ放電処理を施すことにより前記レンズ基板の表面に官能基を生成させ、前記レンズ基板の表面のぬれ性を液体との接触角が低下する方向に変化させる。
この発明によれば、レンズ基板の表面全面にプラズマ処理又はコロナ放電処理を施すので、パターニング等の複雑な工程を必要とせず、単純な工程でレンズ基板表面のぬれ性を変化させることができる。
また、、本発明は、前記プラズマ処理又はコロナ放電処理の処理条件を制御することにより前記レンズ基板の表面の液体との接触角を変化させ、所望のレンズ形状を形成させる。
これによれば、プラズマ処理又はコロナ放電処理の処理条件を制御してレンズ基板表面の液体との接触角を任意の値に変化させるので、簡単な制御で所望のレンズ形状を安定して形成させることができる。
更に、本発明は、ポリマーからなるレンズ基板上にマイクロレンズを形成するマイクロレンズの製造方法において、前記レンズ基板の表面に微細な凹凸を形成する粗面形成工程と、前記粗面形成されたレンズ基板の表面にレンズ材を配置して流動させ、表面張力によってレンズ形状を形成させるレンズ形成工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、レンズ基板の表面に微細な凹凸を形成するので、レンズ基板表面の液体との接触角を変化させることができ、レンズ材を流動させた時に表面張力によって形成されるレンズ形状を任意の形状に形成させることができる。
また、本発明の前記粗面形成工程は、前記レンズ基板にエッチング処理を施すことにより前記レンズ基板の表面に微細な凹凸を形成し、前記レンズ基板の表面のぬれ性を液体との接触角が低下する方向に変化させる。
これによれば、レンズ基板の表面全面にエッチング処理を施すので、パターニング等の複雑な工程を必要とせず、単純な工程でレンズ基板表面のぬれ性を変化させることができる。
また、本発明は、前記エッチング処理の処理条件を制御して前記レンズ基板の表面粗さを変化させることにより、前記レンズ基板の表面の液体との接触角を変化させ、所望のレンズ形状を形成させる。
これによれば、エッチング処理の処理条件を制御してレンズ基板表面の液体との接触角を任意の値に制御するので、簡単な制御で所望のレンズ形状を安定して形成させることができる。
以上説明したように本発明のマイクロレンズの製造方法によれば、表面改質工程によってレンズ基板の表面に官能基を生成させて表面特性を変化させることができるので、所望の表面特性を得ることができ、レンズ材を流動させた時に表面張力によって形成されるレンズ形状を任意の形状に形成させることができる。
また、レンズ基板の表面に微細な凹凸を形成する場合は、この凹凸によってレンズ基板表面の液体との接触角を変化させることができ、レンズ材を流動させた時に表面張力によって形成されるレンズ形状を任意の形状に形成させることができる。
以下添付図面に従って本発明に係るマイクロレンズの製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。尚、本実施の形態では、CCDアレイからなる固体撮像装置に用いられるマイクロレンズアレイの製造方法として説明する。また、各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。
先ず最初に、固体撮像装置の構造について説明する。図1は固体撮像装置の部分断面図である。固体撮像装置1は、固体撮像素子アレイ20と固体撮像素子アレイ20の上部に形成されたマイクロレンズアレイ10とで構成されている。
固体撮像素子アレイ20は、Si基板21、Si基板21に形成された受光素子であるフォトダイオード22、励起電圧を外部に転送する転送電極23、遮光膜24、層間絶縁膜25、層間絶縁膜25、の上部に形成されたインナーレンズ26、インナーレンズ26の上部に中間層27を介して設けられたカラーフィルタ28とで構成されている。
また、マイクロレンズアレイ10は、レンズ基板12とレンズ基板12上でアレイ状に形成された複数のマイクロレンズ11、11、…とで構成されている。
固体撮像装置1はこのように構成されているため、外部から入射する光が個々のマイクロレンズ11及びインナーレンズ26によって集光されてフォトダイオード22に照射され、有効開口率が上がるようになっている。
次に、図2のフローチャート及び図3を用いて本発明の実施の形態に係るマイクロレンズの製造方法について説明する。図3(a)に示すように、固体撮像素子アレイ20の上面にはレンズ基板12が成膜されている。レンズ基板12は、フォトレジスト等に用いられる透明樹脂硬化膜でアクリル樹脂、フェノール樹脂、等のポリマーを用いた。
このレンズ基板12が成膜された固体撮像素子アレイ20をプラズマ処理装置内にセットし、レンズ基板12の表面にプラズマ処理を施す。プラズマ処理装置は、図4に示すように、チャンバ51内には電極52とこれと対向する対向電極53が設けられている。電極52及び対向電極53には高周波電源54によって高電圧が付与されるようになっている。また、チャンバ51には排気口と吸気口が設けられ、排気口は真空源に、吸気口はガス供給源に接続されている。
プラズマ処理装置50では、チャンバ51内の空気を真空ポンプで排出し、チャンバ51内の圧を0.1〜0.01torrの低圧に保持する。この状態でチャンバ51内にプラズマガスをマスフローコントローラ等のガス流量器を経由して一定量導入し、電極52及び対向電極53に高電圧の電界をかけて放電させる。
気体の放電状態では、中性な気体分子のほかに負電荷を有する電子、正電荷を有するイオン、及び電気的に中性なラジカル(原子)のような活性種が混合状態にある。これらの活性種がチャンバ51内の資料Wの表面に物理的あるいは化学的な反応を引き起こす。
本発明におけるプラズマ処理では、化学的活性の高いラジカルでポリマー表面に化学反応を起こし、官能基をポリマー表面に生成させる現象を用いる。即ち、チャンバ51内にCO、CO2 、NO、NO2 、O2 等の酸素化合物ガスを供給することにより、水酸基等の酸素官能基をレンズ基板12の表面に生成させる。
レンズ基板12の表面に酸素官能基が生成されるとレンズ基板12の表面は親水性が付与され、液体との接触角が減少し、ぬれ性が高まる。
固体の液体との接触角は、図5に示すように、固体表面に液体を滴下したときに、固体の表面張力と液体の表面張力とのバランスの結果液体の表面が曲面状となるが、このときの固体と液体周縁部の接線方向とのなす角度(図5におけるθ)で定義される。
図6に、各種プラズマによるポリエチレン表面のプラズマ処理を行った時の水との接触角θの変化例を示す。図6の表に示すように、ポリエチレンのプラズマ処理を行わない時の水との接触角θ(99°)に対し、フッ素官能基を生成させた場合は接触角θは増大し、酸素官能基を生成させた場合は接触角θは減少する。
また、図7に各種樹脂に酸素プラズマ処理を施した場合の水との接触角θの変化例を示す。図7の表に示すように、酸素官能基を生成させた場合は、各樹脂材料に対し水との接触角θは半分以下に低下する。
以上説明したように、レンズ基板12の表面にプラズマ処理を施し、レンズ基板12の表面に酸素官能基を生成させて液体との接触角θを減少させる(ステップS11)。図3(b)はこの状態を表わしたものである。
接触角θの減少度合は、プラズマ処理装置の電界電圧、導入ガスの種類、導入ガスの導入量、処理時間等を夫々コントロールすることにより決定される。
レンズ基板の表面に官能基を生成させる表面改質を行った後、レンズ基板の表面にレンズ材を塗布し、低温でベーキングする。レンズ材としては、感光性を有する熱可塑性アクリル樹脂からなるポジ型レジストが用いられる。塗布方法は、厚さの均一性に優れたスピンコーティングが好適であるが、ディップコーティング、スプレーコーティング等を用いることもできる(ステップS13)。図3(c)はこの状態を表わしたもので、レンズ材を11Aで表わしている。
次に、マイクロレンズ11形成部をアレイ状に遮光したマスクを用いて露光し、次いで現像する。レンズ材11Aはポジ型レジストであるため、光により分解して現像液に可溶性となり、現像時にレンズ基板12から除去され、光を遮光したレンズ形成部分のみがレンズ基板12上にレンズ材チップとして残り、アレイ状にパターニングされた状態となる(ステップS15)。図3(d)はこの状態を表わしたもので、レンズ材チップを11Bで表わしている。
次に、このレンズ基板12上にレンズ材チップ11Bがアレイ状にパターニングされた固体撮像素子アレイ20をリフロー装置内で加熱し、アレイ状に配置された各レンズ材チップ11Bを流動させる。熱リフローされた各レンズ材チップ11Bは、表面張力によって曲面形状となり、冷却固化されてレンズ基板12上にマイクロレンズ11が形成される。この後、更に高温で熱処理することにより、レンズ材を硬化させて形状固定する。
レンズ材チップ11Bの流動による曲面形状は、レンズ基板12が表面改質により液体との接触角θが所定の値になるように改質されているので、その接触角θに応じた曲面になっており、所望の曲率を有するマイクロレンズ11が形成される(ステップS17)。図3(e)はこの状態を表わしたもので、レンズ基板12上にマイクロレンズ11がアレイ状に形成されている。
なお、本実施の形態においては、レンズ基板12の液体との接触角θをプラズマ処理による表面改質によって減少させたが、接触角θの小さい親水性のレンズ基板12を用い、表面改質によって接触角θを増大させ、所望の接触角θに改質させてもよい。
また、レンズ基板12の表面改質をプラズマ処理によって行ったが、本発明はプラズマ処理に限らず、電極間に数十kVの電圧をかけてコロナ放電させ、レンズ基板12の表面に空気中の酸素分子と結合した酸素含有官能基を生成させるコロナ放電処理を用いてもよい。
コロナ放電処理は大気中で行うことができ、レンズ基板12の表面に生成された酸素含有官能基がレンズ基板12の液体との接触角θを減少させる。酸素含有官能基の生成度合は、コロナ放電エネルギーに依存し、印加電圧、電極間距離、電極形状、資料の厚さ等によって変化する。実施にあたっては、印加電圧を種々変化させた時のレンズ基板12の液体との接触角θを測定し、所定の値が得られない場合は更に電極間距離を変化させた実験を行い、これらの実験データからコロナ放電処理のパラメータを設定するのがよい。
以上説明した本発明のマイクロレンズの製造方法で製造される固体撮像装置1に用いられるマイクロレンズアレイ10は、レンズ形状が円形又は多角形(四角形、八角形等)の底面を有し、その表面は球面又は非球面、あるいは複合曲率面(底面が多角形の場合)であり、レンズ径が2μm〜10μm、厚みが5μm以下(レンズ径の1/2以下)のものである。この場合のレンズ基板12の液体との接触角θは、30°〜90°の範囲の中で、夫々のマイクロレンズ11のサイズに応じて選択される。
次に、本発明の第2発明におけるマイクロレンズの製造方法の実施の形態について説明する。第2発明においては、レンズ基板12の表面にエッチング処理を施し、レンズ基板12の表面の面粗さを粗くした粗面形成を行う。このエッチング処理による粗面化工程では、レンズ基板12の表面に数nm〜数10nmサイズの凹凸を形成する。図8に示すように、粗面化していない図8(a)の状態に対して図8(b)のように面粗度を増すほどレンズ基板12の液体との接触角θが減少する。
この粗面化されたレンズ基板12にレンズ材11Aを配置して流動させ、接触角θに応じた曲面を有するマイクロレンズ11を形成させる。このレンズ形成工程は、前述のステップS13〜ステップS17で説明した内容と同等であるので、説明は省略する。
エッチング処理装置は、液相中で化学エッチングをするウエットエッチング装置を用いることもできるが、より微細なエッチングに対応できる電子サイクロトロン共鳴(ECR)を利用したECRエッチング装置等のドライエッチング装置が好適である。
ECRエッチング装置では、マグネトロンから発生されたマイクロ波によるエネルギーとソレノイドコイルにより発生した磁場との相乗効果で電子サイクロトロン共鳴(ECR)を生じ、プロセスガスをプラズマ化し高密度プラズマを生成する。この高密度プラズマによるエッチング現象によって異方性エッチングを施し、レンズ基板12に所望の粗面を形成する。
その他、プラズマエッチング装置、リアクテブイオン(RIE)エッチング装置等も好適に利用できる。
エッチング条件は、高周波(RF)電源のRF電力、チャンバー内圧力、プロセスガス等があり、レンズ基板12の表面に所望の面粗度が得られるように各エッチング条件がコントロールされる。また、面粗度は、表面粗さ計又は原子間力顕微鏡(AFM)等で評価することができる。
このように本発明のマイクロレンズの製造方法によれば、レンズ基板12の表面にプラズマ処理又はコロナ放電処理を施し、レンズ基板12の表面に官能基を生成させて液体との接触角θを変化させたり、あるいはレンズ基板12の表面にエッチング処理を施し、レンズ基板12の表面を粗面化することによって接触角θを変化させるので、熱リフローでレンズ基板12の表面に所望形状のマイクロレンズを形成させることができる。
なお、前述の実施形態では、CCDアレイからなる固体撮像装置1に用いられるマイクロレンズアレイ10の製造方法として説明したが、固体撮像装置1に限らず、液晶ディスプレイ(LCD)等に用いられるマイクロレンズアレイ10の製造方法にも適用することができる。更に、マイクロレンズアレイ10に限らず、単一のレンズの製造方法においても本発明を適用することができる。
1…固体撮像装置、10…マイクロレンズアレイ、11…マイクロレンズ、11A…レンズ材、11B…レンズ材チップ、12…レンズ基板、20…固体撮像素子アレイ、θ…接触角
Claims (6)
- ポリマーからなるレンズ基板上にマイクロレンズを形成するマイクロレンズの製造方法において、
前記レンズ基板の表面に官能基を生成させ、該レンズ基板の表面のぬれ性を変化させる表面改質工程と、
前記表面改質されたレンズ基板の表面にレンズ材を配置して流動させ、表面張力によってレンズ形状を形成させるレンズ形成工程とを含むことを特徴とするマイクロレンズの製造方法。 - 前記表面改質工程は、前記レンズ基板にプラズマ処理又はコロナ放電処理を施すことにより前記レンズ基板の表面に官能基を生成させ、前記レンズ基板の表面のぬれ性を液体との接触角が低下する方向に変化させることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記プラズマ処理又はコロナ放電処理の処理条件を制御することにより前記レンズ基板の表面の液体との接触角を変化させ、所望のレンズ形状を形成させることを特徴とする、請求項2に記載のマイクロレンズの製造方法。
- ポリマーからなるレンズ基板上にマイクロレンズを形成するマイクロレンズの製造方法において、
前記レンズ基板の表面に微細な凹凸を形成する粗面形成工程と、
前記粗面形成されたレンズ基板の表面にレンズ材を配置して流動させ、表面張力によってレンズ形状を形成させるレンズ形成工程とを含むことを特徴とするマイクロレンズの製造方法。 - 前記粗面形成工程は、前記レンズ基板にエッチング処理を施すことにより前記レンズ基板の表面に微細な凹凸を形成し、前記レンズ基板の表面のぬれ性を液体との接触角が低下する方向に変化させることを特徴とする、請求項4に記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記エッチング処理の処理条件を制御して前記レンズ基板の表面粗さを変化させることにより、前記レンズ基板の表面の液体との接触角を変化させ、所望のレンズ形状を形成させることを特徴とする、請求項5に記載のマイクロレンズの製造方法。
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2004
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