JP2007047632A - 反射防止構造を有する光学素子の製造方法および光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い波長域を有する光に対して反射防止効果を持ち、且つ入射角度依存性の小さい反射防止構造を有する光学素子を、少ない工程で製造することが可能となる反射防止構造を有する光学素子の製造方法および光学素子を提供する。
【解決手段】反射防止構造を有する光学素子の製造方法であって、つぎの(1)〜(2)の各工程によって所定パターンを基板上に形成する。
(1)前記基板上に、光学素子のエッチングに用いる反応ガスではエッチングされない材料で形成された略球状で所定粒径を有する粒子を配列し、該粒子を第1の反応ガスにより選択的にエッチングすることによって、該粒子の間から基板の一部を露出させる。それと共に該基板上にドットアレイ状に並んだマスキング用の粒子5を形成するマスキング用粒子形成工程。
(2)前記基板の露出した部分を、第2の反応ガス6によって選択的にエッチングする基板エッチング工程。
【選択図】 図4

Description

本発明は、反射防止構造を有する光学素子の製造方法および光学素子に関する。
従来より、ガラス等からなる光学素子において、表面反射による戻り光を減少させ且つ透過光を増加させるために、表面処理が行われている。
この表面処理の具体的な方法として、光学素子表面に微細且つ緻密な凹凸形状を形成する方法が知られている。
このように、光学素子表面に周期的な凹凸形状を設けた場合、光は、光学素子表面を透過するときに回折し、透過光の直進成分が大幅に減少する。しかし、光学素子表面に形成された凹凸形状のピッチが透過する光の波長よりも短い凹凸形状の矩形としたときには光は回折しないため、そのピッチや深さ等に対応する単一波長の光に対して有効な反射防止効果を得ることができる。
さらに、凹凸形状を矩形とするのではなく、山と谷、即ち光学素子材料側と空気側の体積比が連続的に変化するようないわゆる錘形状(錘形状のパターン)とすることにより、広い波長域を有する光に対しても反射防止効果を得ることができることが知られている。
このような錘形状のパターンを形成するものとして、例えば、特許文献1には、図6に示すように、光学素子上に錘形状のパターンを形成する方法が開示されている。この方法では、光学素子上にドットアレイ状に金属のマスクを形成した後、反応性イオンエッチングを施し、その際金属マスク径が徐々に減少して消失するまでの間、光学素子をエッチングすることにより、光学素子上に錘形状のパターンが形成される。
具体的には、上記図6において、まず、光学基板11上に電子線レジスト12をスピンコートした後、電子線13で直径125nm、ピッチ250nmの円形を描画する(図6(a))。次に、電子線レジスト12の電子線描画した部分を現像により除去して直径D、ピッチPの円形を得る(図6(b))。次に、金属14を電子線レジスト12上と電子線レジスト12が除去された部分の光学基板11上とに蒸着する(図6(c))。次に、電子線レジスト12を全て除去することにより光学基板11上に蒸着された金属14(金属マスク)を得る(図6(d))。
次に、金属14が形成された光学基板11を反応性イオンエッチング装置内にセットし、反応ガスを流してエッチングを行うことにより、光学基板11上に錘形状のパターンが形成される(図6(e)〜(g))。
また、特許文献2では、基板上に微粒子を配置し、この微粒子をマスクとして粒子間の隙間をエッチング処理し、微細柱状構造を形成する方法を開示している。ここでは、薄い自然酸化膜を有するSi基板の表面上にアミノシラン吸着層を形成した後、カルボキシレート処理を施した平均粒径50nmのポリスチレンコロイド微粒子をアミノシラン吸着層の表面に付着させる。このポリスチレンコロイド微粒子をエッチングマスクとして、炭化フッ素系エッチングガスを用いたリアクティブイオンエッチングを行なって微細柱状構造を作製する。残ったポリスチレン微粒子およびアミノシラン吸着層を引き続く酸素プラズマアッシングにより、完全に除去する、等の過程を経て微細柱状構造を形成する方法が採られている。
特開2001−272505号公報 特開平11−66654号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、前述したように図6の(a)〜(d)に示す、(1)光学基板にレジストをコートする工程、(2)マスク露光する工程、(3)マスクを現像する工程、(4)電子線レジストを全て除去する工程、を必要としている。したがって、工程が長く、複雑になる、等の問題を有している。
また、特許文献2の方法では、基板をアミノシラン処理しなければならず、また微粒子もカルボキシレート処理を施さなければならない等、特殊な処理が必要となる。
本発明は、上記課題に鑑み、広い波長域を有する光に対して反射防止効果を持ち、且つ入射角度依存性の小さい反射防止構造を有する光学素子を、少ない工程で製造することが可能となる反射防止構造を有する光学素子の製造方法および光学素子を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を達成するために、以下のように構成した反射防止構造を有する光学素子の製造方法および光学素子を提供するものである。
すなわち、本発明の反射防止構造を有する光学素子の製造方法は、基板に所定パターンによる反射防止構造を有する光学素子の製造方法であって、つぎの(1)〜(2)の各工程によって前記所定パターンを基板上に形成することを特徴としている。
(1)前記基板上に、光学素子のエッチングに用いる反応ガスではエッチングされない材料で形成された略球状で所定粒径を有する粒子を配列し、該粒子を第1の反応ガスにより選択的にエッチングすることによって、該粒子の間から基板の一部を露出させる。それと共に該基板上にドットアレイ状に並んだマスキング用の粒子を形成するマスキング用粒子形成工程。
(2)前記基板の露出した部分を、第2の反応ガスによって選択的にエッチングする基板エッチング工程。
その際、本発明においては、前記マスキング用粒子形成工程は、前記粒子を第1の反応ガスにより選択的にエッチングして粒子の間から基板の一部を露出させる。その後、前記粒子及び前記基板とを加熱処理し、前記粒子を扁平化する粒子扁平化プロセスを含んだ構成とすることができる。また、本発明の基板に所定パターンによる反射防止構造を有する光学素子は、上記した反射防止構造を有する光学素子の製造方法によって製造されたことを特徴としている。
本発明によれば、広い波長域を有する光に対して反射防止効果を持ち、且つ入射角度依存性の小さい反射防止構造を有する光学素子を、少ない工程で製造することができる反射防止構造を有する光学素子の製造方法および光学素子を実現することができる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
本発明を適用した本実施形態における反射防止構造を有する光学素子の製造方法では、つぎのようにして形成したマスクを用いることにより、優れた光学特性を有する反射防止構造の光学素子を、少ない工程で製造する製造方法を実現した。すなわち、本実施形態では、素子基板上に均一に配列された、光学素子のエッチングに用いる反応性ガスでエッチングされない球状粒子を、反応ガスで選択的にエッチングし、エッチングされた球状粒子の間から基板表面を等間隔で露出させる。そして、基板上に等間隔に並んだエッチング粒子によって構成されたマスクを形成する。これによると簡単にマスクを形成することができ、このマスクを用いることで容易に反射防止構造を有する光学素子を製造することが可能となる。また、この反射防止構造によれば、広い波長域を有する光に対して反射防止効果を有し、且つ入射角度依存性の小さい反射防止構造を実現することができる。
つぎに、本実施形態による具体的な製造方法について、図1〜図5を用いて更に詳細に説明する。
図1〜図5において、1は光学素子のエッチングに用いる反応ガス(例えば、CHF3ガス)でエッチングされない材料で形成された球状粒子、2は光学素子の基板である。
3は酸素プラズマ、4はエッチング粒子、5は扁平粒子である。
6はCHF3イオン、7は円柱形状による反射防止構造、8はO2+CHF3イオン、9は略錐形状による反射防止構造である。
その製造に際しては、まず、上記球状粒子1(例えば直径200nm程度)をスピンコーティング方法などを用いて基板2上にドットアレイ状に配列させる。ここで、ドットアレイ状とは、図1(a)および図1(b)の模式図に、その一例が示されているように、球状粒子が基板上に等間隔で配列された状態を指す。つぎに、この基板2を球状粒子のみを選択的にエッチングする第1の反応ガス(例えば、酸素ガスなど)と接触させ、等間隔に並んだ球状粒子を所定量(例えば、直径120nm)に等方的にエッチングする。これにより、図2に示すように、エッチングされた球状粒子の間から基板表面を等間隔で露出させ、基板2上に等間隔に並んだエッチング粒子4が形成される。
このような形状の下においては、粒子4下部と基板との間は隙間が空いたままであることから、基板2をエッチングする際において、反応性ガスが下部の隙間に廻り込み、粒子の投影図どうりにエッチングされ難い形状を得ることができる。
引き続いて、粒子の軟化点の50℃以上、200℃以下に粒子と基板を加熱して粒子を流動化させ、粒子を球状から半球状に扁平化させ、図3に示すように、マスキング用の扁平粒子5を形成する(例えば、直径150nm、高さ70nm)。ここで、上記加熱温度が軟化点の50℃以下とした場合には流動、扁平化し難く、また200℃以上とした場合には流動化が速いため形状の制御が困難となる。
また、加熱処理はチッソガスなどの不活性ガス雰囲気で行うのが好ましく、空気中の場合には粒子の表面が炭化(熱酸化)し、流動化し難くなる場合が生じる。
上記した扁平化に続いて、扁平粒子5をマスクとして、基板2をエッチングスガスである第2の反応ガス(例えば、CHF3など)と接触させ、露出した基板の部分を選択的に異方性エッチングする。これにより、図4(a)に示すように、マスキング用の球状粒子の間から露出した基板の部分のみが選択的にエッチングされる。
次いで、図4(b)に示すように、表面の粒子を除去することにより、光学素子上に所定間隔で配列された円柱形状の反射防止構造を、容易に形成することができる。
また、本実施の形態においては、このような円柱形状の反射防止構造だけではなく、つぎのようにして略錐形状の反射防止構造を形成するようにしてもよい。図5(a)に示すように、酸素ガスとCHF3ガスの混合ガスを用いたイオンエッチング処理を行う。そうすることにより、上記の酸素プラズマ処理による球状粒子1のエッチングと、上記の球状粒子1のエッチングで露出した基板2の部分のCHF3プラズマによるエッチング処理とを並行して行うことができる。そのため、例えば、図5(b)に示されるように、光学素子上に所定間隔で配列された略錘形状の反射防止構造を容易に形成することができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
なお、以下の実施例においては、球状粒子1として直径204nmφのポリスチレン球状樹脂微粒子を、基板2として光学素子である石英ガラスを、第1の反応ガスとして酸素ガスを、第2の反応ガスとしてCHF3ガスを用いている。
[実施例1]
実施例1では、本発明を適用した反射防止構造を有する光学素子の製造方法によって、反射防止構造を有する光学素子を作製した。
以下に、その作製手順について説明する。
作製に際しては、まず、光学素子の基板上へ樹脂微粒子を塗布した。
図1に、光学素子の基板上へ樹脂微粒子を塗布したときの基板表面付近の状態を表す模式図を示す。図1(a)はその平面図、図1(b)は縦断面図である。
この工程では、具体的には、基板(光学素子)2上に、ポリスチレン標準粒子(直径204nmφ)を固形分として10%含む懸濁水(Seradyn co.lmd.製)を、スピンコート法によって塗布した。この塗布によって、図1に示すように、球状粒子1が厚さ204nmの単層として、基板2上に均一に配列され、基板2を被覆(マスク)した状態で、ドットアレイ状(球状粒子が基板上に等間隔で配列された状態)に配列する。
ここで、基板はφ76mm×厚さ1mmの合成石英基板(信越化学工業 (株)製、VIOSIL−SX,3W1000WR/S)のものが用いられている。
つぎに、上記基板上の樹脂微粒子をエッチングし、基板上にエッチングされた球状粒子が等間隔に並んだエッチング粒子を形成した。
図2に、基板上の樹脂微粒子をエッチングし、エッチングされた球状粒子の間から基板表面を等間隔で露出させ、基板上にエッチングされた球状粒子が等間隔に並んだエッチング粒子による構成を示す。
この工程では、図1に示す基板2をプラズマエッチング処理装置内に配置し、図2に示すように、酸素プラズマ3により球状粒子1のみを選択的に84nm等方的にエッチングし、球状粒子1の間から基板2の表面を露出させる。これにより、粒子は径120nm、のほぼ球形状のエッチング粒子4となる。
ここでの酸素プラズマ3による等方的エッチング条件は、例えば、ガス(空気)圧力:6×10-1、Pa、放電パワー(Forward Power120W、Reflected Power30W)、エッチング時間:60secのものを用いることができる。
つぎに、エッチング粒子を扁平化させ、マスキング用の扁平粒子を形成した。図3に、エッチング粒子を球状から半球状に扁平化させ、マスキング用の扁平粒子を形成した模式図を示す。
この工程では、粒子の軟化点の50℃以上、200℃以下に、エッチング粒子4と基板2を加熱し、エッチング粒子4を流動化させ、エッチング粒子4を球状から半球状に扁平化させ、図3に示すように、マスキング用の扁平粒子を形成した。
ここでの加熱、扁平化条件は、例えば、チッソガス雰囲気、240℃、30分で(ポリスチレン粒子の軟化温度;100℃)の条件のものを用いることができる。この加熱扁平化処理により、ポリスチレン粒子は径154nm、高さ100nmの半球形状の扁平粒子5となる。
つぎに、扁平粒子をマスクとして、基板2を選択的に異方性エッチングした。図4に、扁平粒子をマスクとして基板を選択的に異方性エッチングする状態の模式図を示す。図4(a)は、プラズマ処理により、露出された基板が選択的にエッチングされる状態を示す図、図4(b)は異方性エッチングにより円柱形状のパターンが形成された状態を示す図である。
この工程では、CHF3ガスを導入してCHF3イオン6により、マスキング用の扁平粒子5の間から露出される基板2の部分のみを選択的に異方性エッチングした。
ここでのCHF3イオン6による選択的エッチング処理では、扁平粒子5の間から露出される基板2の部分のみが選択的にエッチングされるが、扁平粒子5はCHF3イオン6によってエッチングされない。このため、図4(a)に示すように、扁平粒子5の間から露出される基板2の部分のみが選択的にエッチングされ直径154nm、高さ300nmの円柱状のパターンが形成される。なお、この円柱状のパターンとは、エッチングされた溝の横にエッチングされずに円柱状で残ったものを指している。
CHF3イオンによるエッチング条件は、例えば、ガス圧力:2.7Pa、バイアスパワー:100w、CHF3ガス:40sccm、エッチング時間:60secである。
ついで、図4(b)に示すように、O2ガスを用いて表面の粒子をエッチング除去する。
ここでのO2ガスイオンによるエッチング条件は、例えば、ガス圧力:2.7Pa、バイアスパワー:100w、O2ガス:20sccm、エッチング時間:30secの条件のものを用いることができる。
本実施例によれば、以上のようにして形成したマスクを使用して、基板2表面に、ピッチ204nm、径154nm、高さ300nmの円柱形状のパターンによる反射防止構造を形成することができた。
このような本実施例の製造方法によれば、上記したように簡単にマスクを形成することができ、このマスクを用いることで容易に反射防止構造を有する光学素子を製造することが可能となる。
つぎに、本実施例の製造方法による反射防止構造を有する基板の反射率について説明する。
上記した本実施例の反射防止構造(ピッチ204nm、径154nm、高さ300nmの円柱形状のパターン)を有する石英ガラスの基板の反射率と、反射防止構造が形成されていない通常の石英ガラスの反射率とを比較した。
この比較によると、400〜800nmの広い可視波長域の光に対して、反射防止構造を有する石英ガラスでは、反射率が1.0%以下であるのに対して、反射防止構造が形成されていない石英ガラスでは、反射率は3.0%以上となった。このことから、本実施例による反射防止構造は、400〜800nmの広い可視波長域の光に対して、反射率を低減する効果を有することが明らかとなった。
[実施例2]
実施例2では、本発明を適用した反射防止構造を有する光学素子の製造方法によって、実施例1の円柱形状のパターンの代わりに略錘形状のパターンによる反射防止構造を有する光学素子を作製した。なお、実施例2は実施例1の製造方法と重複する点についての説明は省略し、異なる点のみを説明する。
本実施例では、実施例1の条件で加熱扁平化処理した図3のものを用いて、以下のようにして、エッチング処理を行った。
図5に、本実施例におけるエッチング処理の状態を説明する模式図を示す。
図5(a)は本実施例におけるエッチング処理により露出された基板が選択的にエッチングされる状態を示す図、(b)は略錘形状の底辺の径100nm、上底の径50nm、高さ300nmのパターンが形成された状態を示す図である。
本実施例では、、O2ガスとCHF3ガスを導入してO2ガス+CHF3イオン8の混合ガスにより、マスキング用の扁平粒子5の間から露出される基板2の部分のみを選択的に異方性エッチングした。
2ガス+CHF3イオン8の混合ガスによる選択的エッチング処理では、扁平粒子5の間から露出される基板2の部分のみが選択的にエッチングされ、また、同時に扁平粒子5はO2ガスによってエッチングされる。このため、図5に示すように、扁平粒子5の間から露出される基板2の部分のみが選択的にエッチングされ、略錘形状のパターンが形成される。なお、この略錘形状のパターンとは、エッチングされた溝の横にエッチングされずに略錘形状で残ったものを指している。
ここでのO2ガス+CHF3イオン8の混合ガスによるエッチング条件は、略錘形状のパターンの高さによって変化するが、その一例としてつぎのようなものを用いることができる。例えば、ガス圧力:2.7Pa、バイアスパワー:100w、混合ガス(酸素ガス10sccm+CHF3ガス40sccm)、エッチング時間:90secの時、略錘形状の底辺の径100nm、上底の径50nm、高さ300nmのものを用いることができる。
つぎに、本実施例の製造方法による反射防止構造を有する基板の反射率について説明する。
上記した本実施例の反射防止構造(ピッチ204nm、底辺の径100nm、上底の径50nm、高さ300nmの略錘形状のパターン)を有する石英ガラスの基板の反射率と、反射防止構造が形成されていない通常の石英ガラスの反射率とを比較した。
この比較によると、400〜800nmの広い可視波長域の光に対して、反射防止構造を有する石英ガラスでは、反射率が0.5%以下であるのに対して、反射防止構造が形成されていない石英ガラスでは、反射率は3.0%以上となった。このことから、本実施例による反射防止構造は、400〜800nmの広い可視波長域の光に対して、反射率を低減する効果を有することが明らかとなった。
本発明は、上記各実施例で説明した材料や方法に限定されるものではない。例えば、粒子1としては、ポリスチレン樹脂粒子、ポリアクリル樹脂粒子およびポリメチルメタクリレート樹脂粒子などを用いることができる。なお、直径204nmφポリスチレン樹脂微粒子は、固形分として10%含む懸濁水(Seradyn co.lmd.製)として入手することができる。ポリスチレン樹脂微粒子の粒径は、直径204nmφに限ることはなく、例えば、10〜1000nmφ範囲で自由に選択して入手することができる。この球状粒子1の大きさは、使用光の波長(使用波長と呼ぶ)を基板2の屈折率で割った値以下であれば良い。この使用光とは、本実施形態で得られる錘形状を成す反射防止構造部分に入射させる光のことである。
また、基板2としては、石英やガラスなどの各種ガラスを用いることができる。第1の反応ガスとしては、酸素などの樹脂粒子を選択的にエッチングできる酸化性のガスであればどのようなガスでも混合ガスでもよい。また、酸素プラズマにより基板上のマスキング用粒子のエッチング量は84nmに限ることはなく、84nmより多くしても84nmより少なくしても良い。
第2の反応ガスとしては、CHF3以外に、CH22、またはCHF3およびCH22の混合ガス等を用いることができる。例えば、CHF3の代わりに、CHF3とCH22の混合ガスを用いる場合、CHF3の混合割合は10〜50%とするのが好ましい。これは、混合ガス中のCHF3の濃度が低すぎると、基板のエッチング形状のテーパ角度が大きくなりすぎ、アスペクト比が1以下になってしまうからである。また、逆にCHF3の濃度が高すぎると、テーパ部分がV字ではなくU字形状となってしまうからである。
また、以下の説明では、基板2上へ球状粒子の単層膜を形成する方法として、スピンコーティング方法を用いる例を説明するが、基板2上に球状粒子の単層膜が形成される方法であるならばどのような方法を用いても良い。
基板2としてはガラス以外に第2の反応ガスでエッチングされる、Si,SiN,Ni等の各種金属を用いることができる。この場合、通常のニッケル電鋳処理を行うことによって、射出成形型を容易に製造することができる。射出成形型を用いることにより、光学素子を容易に量産することができる。
以上に説明したように、本発明によれば、上記したドットアレイ状のマスクを形成し、このマスクを用いて光学素子上に所定のパターン形状による反射防止構造を容易に形成することができる。また、この反射防止構造によれば、広い波長域を有する光に対して反射防止効果を有し、且つ入射角度依存性の小さい反射防止構造を実現することができる。
また、この反射防止構造を有する表面形状が転写された任意のサイズの光透過性プラスチック反射防止膜を、安価に大量に生産することもできる。
また、その用途としては、複写機等のトーリックレンズ、カメラのファインダレンズ等の光学レンズ、液晶、プラズマ、EL等の表示画面などに使用することができる。
本発明の実施形態及び実施例1を説明するための模式図であり、(a)は光学素子の基板上へ樹脂微粒子を塗布したときの基板表面付近の状態を表す平面図、(b)はその縦断面図である。 本発明の実施形態及び実施例1を説明するための模式図であり、基板上にエッチングされた球状粒子が等間隔に並んだエッチング粒子による構成を示す図である。 本発明の実施形態及び実施例1を説明するための模式図であり、エッチング粒子を球状から半球状に扁平化させ、マスキング用の扁平粒子を形成した状態を示す図である。 本発明の実施形態及び実施例1を説明するための模式図であり、(a)はプラズマ処理により露出された基板が選択的にエッチングされる状態を示す図、(b)は異方性エッチングにより円柱形状のパターンが形成された状態を示す図である。 (a)は、図3に続くO2およびCHF3プラズマ処理で露出された基板が選択的にエッチングされる状態を示す図、(b)は略錘形状の底辺の径100nm、上底の径50nm、高さ300nmのパターンが形成された状態を示す模式図である。 従来例である特許文献1において、光学素子上に錘形状のパターンを形成する方法を説明する図である。
符号の説明
1:球状粒子
2:基板
3:酸素プラズマ
4:エッチング粒子
5:扁平粒子
6:CHF3イオン
7:円柱形状による反射防止構造
8:O2+CHF3イオン
9:略錐形状による反射防止構造

Claims (10)

  1. 基板に所定パターンによる反射防止構造を有する光学素子の製造方法であって、
    前記基板上に、光学素子のエッチングに用いる反応ガスではエッチングされない材料で形成された略球状で所定粒径を有する粒子を配列し、該粒子を第1の反応ガスにより選択的にエッチングすることによって、該粒子の間から基板の一部を露出させると共に、該基板上にドットアレイ状に並んだマスキング用の粒子を形成するマスキング用粒子形成工程と、
    前記基板の露出した部分を、第2の反応ガスによって選択的にエッチングする基板エッチング工程と、
    を有し、前記所定パターンを基板上に形成することを特徴とする反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  2. 前記マスキング用粒子形成工程は、前記粒子を第1の反応ガスにより選択的にエッチングして粒子の間から基板の一部を露出させた後、前記粒子及び前記基板とを加熱処理し、前記粒子を扁平化する粒子扁平化プロセスを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  3. 前記粒子扁平化プロセスにおいて、粒子の軟化点の50℃以上、200℃以下で加熱処理することを特徴とする請求項2に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  4. 前記マスキング用粒子形成工程において、第1の反応ガスによるエッチングが等方性エッチング工程であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  5. 前記基板エッチング工程において、第2の反応ガスによるエッチングが異方性エッチング工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  6. 前記基板エッチング工程において、円柱形状のパターンを形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  7. 前記第1の反応ガスは空気もしくはOであり、前記第2の反応ガスはCHFまたはCHまたはSFであることを特徴とする請求項6に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  8. 前記第1の反応ガスと前記第2の反応ガスとの混合ガスを用い、前記マスキング用粒子形成工程と前記基板エッチング工程とを並行して行って、略円錐形状のパターンを形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  9. 前記第1の反応ガスは空気もしくはOであり、前記第2の反応ガスはCHF、CH、SFいずれかとの混合ガス、またはこれらのフッソガスとOとの混合ガスであることを特徴とする請求項8に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法。
  10. 基板に所定パターンによる反射防止構造を有する光学素子であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載の反射防止構造を有する光学素子の製造方法によって製造されたことを特徴とする光学素子。
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