JP5488755B1 - 汚損監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、湿度の影響を軽減して監視対象物の汚損度を監視する。
【解決手段】汚損度を監視する汚損監視装置は、所定の環境内に設置された監視対象物の汚損の程度を監視する汚損監視装置であって、2つの電極と該2つの電極間に跨る感湿材とを備える第1の電極部と、2つの他の電極と該2つの他の電極間に跨る他の感湿材とを備える第2の電極部と、2つの電極間に流れる第1の電流、及び2つの他の電極間に流れる第2の電流のそれぞれを計測する電流計測部と、第1の電流の計測結果と第2の電流の計測結果とを比較する比較部と、比較の結果に基づき、汚損の程度を判定し、監視する判定部とを備え、第1の電極部は、所定の環境と同じ湿度条件を備える第1の場所に設置され、第2の電極部は、第1の場所と同じ湿度条件の、汚損がないと見なすことのできる環境を備える第2の場所に設置されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の環境に設置され、該所定の環境での監視対象物の汚損の程度を監視する汚損監視装置に関する。
受配電設備等に設置されている各種電気機器では、その設置環境に応じて経年劣化が起こる。特に、電気機器を構成する各種絶縁物の表面は、塩分や塵埃の堆積による汚損により絶縁劣化が進行する。絶縁劣化が進行すると、電気機器の特性が変化したり、電気機器が正常に動作しなくなることがある。
このような絶縁劣化が起こったときに発生する電気機器の特性変化や動作不良を未然に防止するために、各種の異常診断装置が提案されている。
特許文献1には、絶縁物表面の汚損度を検出するための、次のような構成が開示されている。絶縁物に隣接して絶縁基板を設け、この絶縁基板の上面に、櫛形の一対の電極を互いに所定の距離離して対向させて設置する。一対の電極間には電圧が印加され、電極間に流れる電流を誘電特性検出器で検出することにより絶縁抵抗値を計測する。電極間の絶縁抵抗値が所定値以下になると、誘電特性検出器から出力した信号でアラームを表示する。
特許文献2には、機器の余寿命の算出を、高精度、かつ容易に行うことのできる絶縁診断センサが開示されている。絶縁診断センサは、受配電設備を構成する主回路部分に用いる固体絶縁材料と同等材料で、一方は未劣化状態の部位上に、他方は劣化した状態の部位上に、それぞれ一対の櫛形電極を設けたものである。絶縁診断センサを用いて、このセンサの劣化部位と未劣化部位の表面電気抵抗率の変化を測定し、予め測定された表面電気抵抗率の時間依存性基準曲線に基づいて受配電設備の余寿命を算出する。
特開平8−220158号公報 特開2002−372561号公報
特許文献1及び2に開示された方法は、いずれも電極の設置された絶縁基板の電極間の沿面抵抗を測定し、その測定結果から、同じ環境に設置されている電気機器の絶縁物の絶縁劣化状態を監視する。
電極を設けた基板表面への塩分や塵埃の堆積等による汚損度が同程度であっても、沿面抵抗は周囲の湿度条件により大きな影響を受ける。従って、汚損度を精度良く評価するためには、沿面抵抗だけでなく、湿度も測定した上で、沿面抵抗の測定結果に対する湿度の影響を除外又は軽減する必要がある。
しかし、汚損度の評価に際して湿度の計測が必要になると、システムは構成要素が増え、複雑になる。更に、汚損度の評価において、湿度の測定結果に基づきその影響を除去又は軽減するための処理が必要となり、その処理も複雑になる。
本発明は、上記の事情の下になされたもので、簡単な構成及び処理により、湿度の影響を軽減した形で、所定の環境での監視対象物の汚損度を監視することができる汚損監視装置を提供することを目的とする。
本発明に係る汚損監視装置は、所定の環境内に設置された監視対象物の汚損の程度を監視する汚損監視装置であって、
2つの電極と、該2つの電極間に跨る感湿材とを備える第1の電極部と、
2つの他の電極と、該2つの他の電極間に跨る他の感湿材とを備える第2の電極部と、
前記2つの電極間に流れる第1の電流、及び前記2つの他の電極間に流れる第2の電流のそれぞれを計測する電流計測部と、
前記第1の電流の計測結果と前記第2の電流の計測結果とを比較する比較部と、
前記比較の結果に基づき、前記汚損の程度を判定し、監視する判定部と、
を備え、
前記第1の電極部は、前記所定の環境と同じ湿度条件を備える第1の場所に設置され、
前記第2の電極部は、前記第1の場所と同じ湿度条件の、前記汚損がないと見なすことのできる環境を備える第2の場所に設置される、
ことを特徴とする。
本発明に係る汚損監視装置によれば、簡単な構成及び処理により、湿度の影響を軽減した形で、所定の環境での監視対象物の汚損の程度を監視することができる。
本願の実施形態1に係る汚損監視装置の構成例を示すブロック図である。 実施形態1に係る汚損監視装置の電極部の構成例を示す図である。 実施形態1に係る汚損監視装置の2つの電極部の設置される場所の複数の設定例を示す図である。 実施形態1に係る汚損監視装置の、電極部の汚損度の違いによる、通電電流の湿度依存性を示す図である。 感湿膜のない電極部を使用したときの、電極部の汚損度の違いによる、通電電流の湿度依存性を示す図である。 実施形態1に係る汚損監視装置の制御部のハードウェア構成例を示す図である。 実施形態1に係る汚損監視装置の電極部の変形例1を示す図である。 実施形態1に係る汚損監視装置の電極部の変形例2を示す図である。 実施形態1に係る汚損監視装置の他の構成例を示すブロック図である。 本願の実施形態2に係る汚損監視装置の構成例を示すブロック図である。 実施形態2に係る汚損監視装置の電極部と電極抵抗計測部の接続関係を示す図である。 本願の実施形態3に係る汚損監視装置の構成例を示すブロック図である。 本願の実施形態4に係る汚損監視装置の構成例を示すブロック図である。
(実施形態1)
本願の実施形態1に係る汚損監視装置を、図1〜6を参照して説明する。
図1に示すように、汚損監視装置1は、第1の電極部10、第2の電極部11、電源20、電流計測部30、及び制御部40で構成される。第1の電極部10は第1の場所50に設置され、第2の電極部11は第2の場所51に設置される。
第1の電極部10と第2の電極部11は、同一の構成と形状を備えている。第1の電極部10と第2の電極部11は、共に、図2に示すように、絶縁基板12と、絶縁基板12上に互いに対向して形成された2つの櫛形の電極13と、櫛形の電極13の上から電極13と絶縁基板12の表面を覆って形成される感湿膜14とで構成される。2つの櫛形の電極13は絶縁基板12の表面に沿って、互いに距離D離れている。以下では、電極13の形成された面を第1の電極部10及び第2の電極部11の表面と呼ぶ。
絶縁基板12は、セラミック、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の1つを含んで形成されている。
感湿膜14は、イオン導電性高分子を材料として絶縁基板12上に塗布又は蒸着などの成膜形成方法により形成される。より具体的には、イオン導電性高分子は、ポリイミド系、ポリアミド系、ポリアクリル酸系、シリコン系及びポリスチレン系のポリマー並びにセルロースからなる群から選択されるポリマーを主として含有するイオン導電性高分子である。
図2に示すように、2つの電極13のそれぞれの一方の端部には、電源20が接続され、その端部間に所定の交流電圧が印加される。2つの電極13のそれぞれの他方の端部には出力信号の引き出し線が接続されている。引き出し線に流れる電流が2つの電極13間の沿面抵抗の指標となる。
距離Dは、2つの櫛形の電極13の間に印加する電圧に依存し、2つの電極13の間の沿面に沿って3〜15V/mmの電界がかかるように設定される。印加電圧が±1Vの場合は、Dは、例えば0.15mmに設定される。
第1の電極部10及び第2の電極部11として、上記のような構成を有する市販の高分子抵抗型湿度センサを利用することができる。高分子抵抗型湿度センサは、湿度の指標として、2つの電極間の沿面抵抗の変化を、上記同様に2つの電極間に流れる電流により計測するためのセンサである。
第1の電極部10は監視対象物の設置された環境における塩分や塵挨の堆積の程度を監視するための部位である。第2の電極部11は、第1の電極部10の出力から湿度に依存する分を補償するための部位である。これらの機能を達成するために、第1の電極部10は、監視対象物の設置された環境、すなわち汚損の生じる環境である第1の場所50に設置される。第2の電極部11は、第1の場所50と同じ湿度条件であって、汚損の生じにくい環境を備える第2の場所51に設置される。
第1の電極部10は、第1の場所50内で、その表面を、汚損の生じやすい方向に向けて設置される。この方向は、通常、垂直上方である。
図3に、第1の電極部10と第2の電極部11の配置を含めて、第1の場所50と第2の場所51の5つの設定例を示す。
図3の設定例aでは、第1の電極部10及び第2の電極部11はいずれも容器60内に収納されている。容器60は、その中に第1の電極部10及び第2の電極部11を設置する便宜のために、その上部が開閉可能に構成され、監視対象物の設置環境内に設置される。第1の電極部10及び第2の電極部11の表面は、いずれも垂直上方、すなわち図中矢印の方向Zに向くように設置されている。容器60は、第1の電極部10の上方に、第1の電極部10の表面の領域を含む大きさの開口部61を有している。容器60の内側の高さは、第2の電極部11を収納でき、容器60内の湿度が、容器60外の湿度と同じになるために必要な高さに設定されるとともに、第2の電極部11の表面の上部空間ができるだけ小さくなるように設定される。この場合の第1の場所50と第2の場所51は、それぞれ図3の設定例aに示す一点鎖線で囲まれた領域である。
図3の設定例aに示す第1の場所50は、開口部61を介して監視対象物が設置される環境に対して開かれている。そのため湿度及び塩分・塵埃の各条件は、監視対象物が設置される環境と同じである。従って、第1の場所50に設置された第1の電極部10の表面では、監視対象物が設置される環境と同様に塩分や塵埃が堆積する。
第2の場所51は、容器60の、開口部61から更に奥まったところに位置しており、第2の電極部11の表面の上部空間が制限されている。そのため、第1の場所10と異なり、塩分や塵挨が流入しにくく、第2の場所51内に設置された第2の電極部11の表面の上方に存在する塩分や塵埃の量は著しく少ない。そのため、第2の電極部11の表面への塩分や塵埃の堆積の程度は第1の電極部10の表面に比べて著しく小さくなる。一方、第1の場所10と第2の場所11の湿度は実質的には差がない。すなわち、第2の場所51は、第1の場所50と比べて、湿度は実質的に差がなく、塩分や塵埃の堆積の進行の程度が著しく小さい環境を備える。
なお、容器60の上面は、塩分や塵埃が第2の電極部11の表面に沈殿して堆積することを抑制する沈殿抑制板と言うことができる。容器という形態にこだわる必要はなく、第1の場所50では、第1の電極部10の上方が、監視対象物の設置されている環境に対して開放され、第2の場所51では、第2の電極部11の上方のそれほど離れていない位置に沈殿抑制板が配置されていればよい。
図3の設定例bは、第2の電極部11の設置位置と表面の向きが、設定例aの場合と逆であるが、それ以外については同じである。従って、第1の場所50と第2の場所51のそれぞれの環境は設定例aの場合と同じである。
設定例bでは第2の電極部11の表面が下方に向くように設置されている。そのため、第2の電極部11の表面に対する塩分や塵埃の堆積の進行度は設定例aの場合に比べて小さくなる。従って、第2の電極部11の表面に対する塩分や塵埃の堆積の進行度は、設定例aの場合よりも更に小さくなる。
図3の設定例cは設定例bの変形例である。第2の場所51は設定例bの場合と同じく容器60内に設定される。設定例cが、設定例bと異なる点は、第1の場所50が容器60の外にある支持部62上に設定されていること、開口部61の位置が容器60の上面ではなく側面に形成されていること、及び開口部61の開口の大きさがより小さくなったことである。容器60の内側の高さと開口部61の大きさは、容器60の内部の湿度が、監視対象物が設置される環境と同じになるように決められる。なお、開口部61は、監視対象物が設置される環境に対して開放された位置に形成され、側面でなく下面に形成されても良い。
このときの第1の場所50は、監視対象物が設置される環境内に開放された状態で設定されていることになる。そのため、第1の場所50は、湿度及び塩分や塵埃の各条件が、監視対象物が設置される環境と同じ環境を備える。一方、その内部に第2の場所51が設定される容器60は、開口部61が上面ではない位置に形成され、開口部61の開口が設置例bの場合よりも小さく形成されている。そのため、第2の場所51は、設定例bの場合と同様に、湿度は、第1の場所50と同じであるが、塩分や塵埃の堆積の進行の程度は、設定例bにおける第2の場所51よりも更に小さくなる。従って、第2の場所51は、第1の場所50と比べて、塩分や塵埃の堆積の進行の程度が小さい環境を備える。
第2の電極部11の表面は、上方、下方のいずれに向けて設置されてもよいが、図3の設置例cでは、下方に向けて設置された例を示す。設置例bで説明したように、下方に向けて設置したほうが、第2の電極部11の表面への塩分や塵埃の堆積の進行の程度はより小さくなる。
図3の設定例dは設定例cの変形例である。異なる点は、第2の電極部11の表面の向きと、容器60が第1の電極部11の表面の向きに合わせた形状を有していることである。容器60を開口部61を含めて設定例cの場合と同様に形成すれば、第2の場所51は、第1の場所50と比べて、湿度は実質的に差がなく、塩分や塵埃の堆積の進行の程度が著しく小さい環境を備える。
設定例dでは、第2の電極部11は、その表面を水平方向に向けて設置される。このような向きに設置された場合は、上方に向けて設置された場合と比べて、第2の電極部11の表面への塩分や塵埃の堆積の進行の程度は更に小さくなる。
図3の設定例eは設定例cの他の変形例である。第1の場所50は容器60の外面上部(上面)に設定されている点が設定例cと異なる。このような配置にすれば第1の場所50と第2の場所51の設定に必要な面積を合計した面積を低減することができる。容器60の開口部61は下方に設けてあるが側面に設けても良い。この場合も、第2の場所51は、第1の場所50と比べて、湿度は実質的に差がなく、塩分や塵埃の堆積の進行の程度が著しく小さい環境を備える。
図3の設定例fは設定例eの変形例である。設定例eと異なる点は、第2の場所51が容器60で囲われていない点である。第1の電極部10は支持部62の上方表面に、第2の電極部11は支持部62の裏面にそれぞれ設置される。
この場合も第2の場所51は、第1の場所50と比べて、湿度は実質的に差がなく、設定例eの場合よりも劣るものの、塩分や塵埃の堆積の進行の程度が小さい環境を備える。
なお、設定例c〜eについては、開口部61に例えばメッシュなどの塩分や塵埃に対するフィルタ手段を設置してもよい。これにより、第2の場所51内への塩分や塵挨の流入が更に低減する。
第2の場所51を、温度、湿度の計測を行う環境測定装置内に設定してもよい。環境測定装置内は図3に示す容器60の内部と同様の環境条件を備える。
第1の場所50と第2の場所51の設定はこれらの設定例に限定されない。第1の場所50は、監視対象物が設置される環境と同じ環境を備え、第2の場所51は、湿度の条件が第1の場所50と同じで、塩分や塵埃による汚損の進行の程度が、第1の場所50に比べて著しく小さくなるような、塩分や塵埃の条件を備える場所であればどのように設定されてもよい。
図2に戻る。図2に示されているように、第1の電極部10の2つの電極13の間に電源20により所定の交流電圧が印加される。第2の電極部11においても同様である。すなわち、図1に示すように、第1の電極部10と第2の電極部11のそれぞれの2つの電極13は、電源20に並列に接続されている。
電流計測部30は、図1に示すように、第1の電流計測部31と第2の電流計測部32とで構成される。第1の電流計測部31は、第1の電極部10の2つの電極13の間の感湿膜14の沿面抵抗の指標となる第1の電流を計測する。第2の電流計測部32は、第2の電極部11の2つの電極13の間の感湿膜14の沿面抵抗の指標となる第2の電流を計測する。具体的には、第1の電流計測部31及び第2の電流計測部32は、いずれも電流測定器である。図2に示すように、2つの櫛形の電極13の間に、電源20により電圧が印加されることによって、第1の電流計測部31は、その2つの電極13の間に感湿膜14を介して流れる電流を第1の電流として計測する。この電流は、感湿膜13の沿面抵抗に依存して変化するので、沿面抵抗の指標となる。第2の電流計測部32においても同様に第2の電流を計測する。なお、電流計測部30の第1の電流計測部31と第2の電流計測部32はそれぞれADC(Analogue Digital Converter)を備え、計測結果をデジタル化して出力する構成にしてもよい。
制御部40は、比較部41と判定部42とを備える。
比較部41は、第1の電流計測部31で計測された第1の電流の計測結果と第2の電流計測部32で計測された第2の電流の計測結果とを入力する。第1の電流の計測結果と第2の電流の計測結果を比較部41に入力する際には、例えばマルチプレクサを介して入力してもよい。比較部41は、入力された第1の電流と第2の電流の計測結果を比較し比較結果を取得する。具体的には、第1の電流の計測結果から第2の電流の計測結果を差し引いた差分値を算定し、差分値を比較結果として取得する。比較部41は、比較結果を判定部42に送る。差分値の意義は次の通りである。
第1の場所50に設置された第1の電極部10の感湿膜14の表面では、監視対象物に対する場合と同様に塩分や塵挨の堆積による汚損が進行する。この汚損により感湿膜14の沿面抵抗は減少する。従って、第1の電流計測部31で計測された第1の電流は、この沿面抵抗の減少、すなわち汚損度の指標となる。しかし、この第1の電流は、図4に通電電流として示すように、第1の電極部10が設置された環境の湿度に依存して大きく変動する。
図4に示す曲線は、電極部表面の汚損度が条件1から4に対応したものであるとき、汚損度毎に、電極部の通電電流の湿度依存性を調べた実験結果を示したものである。なお、通電電流とは電極部の2つの電極13の間に流れる電流であり、第1の電流や第2の電流に対応する。
図4に係る実験条件は、次の通りである。
(1)電極部
電極部は、図2に示すように、絶縁基板12と、その上に形成された、相互間の距離がDの2つの櫛形の電極13と、感湿膜14とで構成される。感湿膜14は、2つの櫛形の電極13及びその間の絶縁基板12を含むように、電極13の上から塗布して形成される。絶縁基板12は材料はセラミック、感湿膜14はポリマー樹脂で形成されている。Dは0.15mmである。
(2)電源
電源20により2つの櫛形の電極13の間に印加される電圧条件は、電圧波高値±1V、周波数1KHz、波形は矩形波である。
(3)汚損の条件
汚損の条件は次の通りである。
条件1;汚損なし。
条件2;水道水に、重量0.1%の食塩を溶解し、重量5%のとの粉を懸濁させた液を電極部表面に塗布した。等価塩分量は0.003g/cm である。
条件3;水道水に、重量0.5%の食塩を溶解し、重量5%のとの粉を懸濁させた液を電極部表面に塗布した。等価塩分量は0.015g/cm である。
条件4;水道水に、重量1%の食塩を溶解し、重量5%のとの粉を懸濁させた液を電極部表面に塗布した。等価塩分量は0.03g/cm である。
屋内盤の許容汚損度の目安は等価塩分量0.01g/cm 以下である。従って、条件2は、屋内盤の許容汚損度の目安より、汚損度が低い状態、条件3は、屋内盤の許容汚損度の目安より、やや汚損度が進行した状態、条件4は、かなり汚損度が進行した状態に対応する。
(4)湿度条件
相対湿度の範囲を50〜90%とした。
条件1は、第2の場所51に設置した第2の電極部11の汚損がないときに該当する。条件2〜4は、それぞれ、第1の場所50に設置した第1の電極部10の汚損度が異なるときに該当する。従って図4の条件1に対応した曲線は、第2の電極部11で計測される第2の電流の湿度依存性を示し、図4の条件2〜4に対応した曲線は、異なる汚損度の第1の電極部10で計測される第1の電流の湿度依存性を示す。
図4から、実験の結果を次のようにまとめることができる。
(1)条件1、すなわち汚損の無い状況下では、湿度が高くなるに従って通電電流が増加するという湿度依存性を示す曲線が得られた。この曲線は第2の電極部11で計測される第2の電流の湿度依存性を示す。これは、電極部として使用できるとした高分子抵抗型湿度センサの原理からも予測できる特性である。
(2)条件2と、条件1とに対応するそれぞれの曲線間に有意差は認められなかった。すなわち汚損度が所定値より低い状態の第1の電極部10の通電電流の湿度依存性は、汚損の無いときの第2の電極部11の通電電流の湿度依存性と有意差がない。
(3)条件3では、条件1の場合の通電電流の湿度依存特性を示す曲線を約10%低湿度側にシフトさせた特性を有する結果が得られた。すなわち、第1の電極部10の表面の汚損度が、屋内盤の許容汚損度の目安よりも、ある程度大きくなった場合は、第1の電極部10の通電電流の湿度依存特性は、汚損の無いときの第2の電極部11の通電電流の湿度依存特性を約10%低湿度側にシフトさせた特性となる。
(4)条件4では、条件1の場合の通電電流の湿度依存特性を示す曲線を約20%低湿度側にシフトさせた特性を有する結果が得られた。すなわち、第1の電極部10の表面の汚損度が更に大きくなった状態の第1の電極部10の通電電流の湿度依存特性は、汚損の無いときの第2の電極部11の通電電流の湿度依存特性を約20%低湿度側にシフトさせた特性となる。
図4の条件1〜4に対応する曲線は、横軸方向のシフトによりほぼ重なるような同様な形状の曲線となっている。従って、第1の電極部10を流れる第1の電流の計測結果から第2の電極部11を流れる第2の電流の計測結果を差し引いて得られる差分値は、第1の電流から、湿度による影響分を少なくとも一部除去したものとなる。すなわち、差分値は、湿度の影響を軽減した形の汚損度の指標となる。
比較のために、感湿膜14を備えていない第1の電極部10及び第2の電極部11を使用したときそれぞれの2つの電極13間に流れる電流の湿度依存性を図5に示す。条件は、電極部が感湿膜を備えていないと言う点を除き、図4の場合と同じである。図5から、次のことがわかる。
(1)汚損がないときは通電電流はほとんどなく湿度依存性もない。
(2)汚損度が所定のレベルよりも低いときも、高湿度のときを除き、通電電流は小さくその湿度依存性も小さい。
(3)汚損度が所定のレベルよりも高いときは、汚損度に応じて通電電流は大きくなり、その湿度依存性は顕著になる。
すなわち、感湿膜14を有していない場合には、第1の電極部10の汚損度が所定のレベル以上になると第1の電極部10の第1の電流は湿度に依存して大きく変化するが、汚損がないときに対応する第2の電極部11の第2の電流は湿度による影響をほとんど受けない。
従って、従来、汚損度の監視に使用されていた、感湿膜14を有しない第1の電極部10と第2の電極部11を使用して、第1の電流と第2の電流のそれぞれの計測結果から差分値を求めても、その差分値は、湿度の影響を軽減した形の汚損度の指標とはならない。
上述したように、感湿膜14を備えた第1の電極部10及び第2の電極部11を使用することにより、第1の電流と第2の電流のそれぞれの計測結果から求めた差分値は、湿度の影響を軽減した形の汚損度の指標となる。
図1に戻る。判定部42は、比較部41で取得された比較結果、すなわち差分値に基づき、第1の電極部10の汚損度、従って監視対象物の汚損度を判定する。また、判定の結果に応じて予め定めた出力を行う。具体的には、差分値が閾値以上かどうかを判定する。差分値が閾値以上であれば、図1では図示を省略した、例えば警報装置や表示装置等に絶縁異常信号を出力する。閾値は予め設定され、判定部42がこれを保有している。差分値が閾値以上でなければ特に出力しない。
閾値は、例えば次のようにして予め設定される。監視対象物の絶縁物が絶縁異常と判定される程の劣化を引き起こす汚損度に対応する汚損度の第1の電極部10の第1の電流を計測する。また、このときと同じ湿度条件下で、第2の場所に相当する場所に設置された第2の電極部11の第2の電流を計測する。第1の電流の計測結果から第2の電流の計測結果を差し引いた差分値を閾値とする。
差分値が、このように設定された閾値以上である場合とは、監視対象物の絶縁物に対する汚損度が、その絶縁物が絶縁異常と判定される程の劣化を引き起こす程の汚損度が生じていると考えられる場合である。すなわち、判定部42は、差分値が閾値以上であるかどうかを判定することにより、汚損度を監視し、その汚損度が異常とみなせるかどうかを判定する。
図6は、制御部40のハードウェア構成例を示す。制御部40は、入力部200、CPU(Central processing Unit)210、メモリ220、及び出力部230を備え、それらがバスライン240で相互に接続されている。
メモリ220はCPU210が実行するプログラムと閾値が格納されている。制御部40の電源がONとなった時点でCPU210はメモリ220からプログラムを読みだして実行することにより、入力部200、メモリ220、及び出力部230を制御して、比較部41と判定部42の機能を達成する。具体的には次の通りである。
入力部200は、第1の電流と第2の電流の計測結果を入力する。CPU210は、入力された第1の電流と第2の電流のそれぞれの計測結果から差分値を算定する。以上が比較部41の機能に対応する。
CPU210は、メモリ220に格納されている閾値を読みだして、算定した差分値が閾値以上であるかどうかを判定する。差分値が閾値以上であれば絶縁異常を検知した旨の信号を外部に、例えば警報装置や表示装置に出力する。以上が判定部42の機能に対応する。
次に、汚損監視装置1の動作について説明する。
第1の電極部10は、汚損による経年劣化の監視対象物を設置する環境内の第1の場所50に設置される。第2の電極部11は、汚損による経年劣化の監視対象物を設置する環境内の、汚損の要因が第1の場所50よりも著しく低減され、汚損が生じないと見なすことができる第2の場所51に設置される。第2の場所51の湿度の条件は第1の場所50と同じである。
電源20は、第1の電極部10及び第2の電極部11を構成するそれぞれ2つの電極13の一端に所定の交流電圧を印加する。
電流計測部30は、第1の電極部10及び第2の電極部11を構成するそれぞれの感湿膜14を介して2つの電極13の間に流れる電流を、第1の電極部10により第1の電流として、第2の電極部11により第2の電流としてそれぞれ計測する。
比較部41は第1の電流の計測結果と第2の電流の計測結果を入力し、両者の差分値を算定する。
判定部42は算定された差分値が閾値以上であるかどうかを判定する。判定結果に応じて予め定めた絶縁異常検知信号を外部に出力する。
実施形態1に係る汚損監視装置1は、以上のように構成され、動作するので、簡単な構成及び処理により、湿度の影響を軽減した形で、所定の環境での監視対象物の汚損度を監視することができる。
比較部41は、第1の電流の計測結果から第2の電流の計測結果を差し引いた差分値を算定し、差分値を比較結果として取得するとしたが、これに限定されない。例えば、比較部41は、第2の電流の計測結果に対する第1の電流の計測結果の比を算定し、算定した比を比較結果として取得してもよい。このような汚損監視装置1も、上記と同様の効果を奏することができる。このときの閾値は比に対応したものとする。
第1の電極部10と第2の電極部11においては、それぞれを構成する2つの電極は櫛形の電極13であるとしたが、これに限定されない。図7に電極部の変形例1として示すように、互いに距離D離れた棒状の電極13であってもよい。変形例1に示す第1の電極部10及び第2の電極部11を使用した場合であっても、その汚損監視装置は、簡単な構成及び処理により、湿度の影響を軽減した形で、所定の環境での監視対象物の汚損度を監視することができる。
第1の電極部10と第2の電極部11の、それぞれを構成する2つの電極13間に印加する電圧波形は、これまで、矩形波とした場合の実験例に説明したが、これに限定されない。例えば、正弦波であっても同様な結果が得られる。
図8に電極部の変形例2を示す。図8に示す第1の電極部10及び第2の電極部11を構成する感湿膜14は、電極13の上に形成されているのではなく、絶縁基板12の上に形成されている。2つの電極13は感湿膜14の上に形成される。
第1の電極部10及び第2の電極部11がこのような構成のものであっても、これまで説明した第1の電極部10及び第2の電極部11の場合と同様に、第1の電流及び第2の電流は、それぞれ、第1の電極部10及び第2の電極部11のそれぞれの2つの電極13間に、感湿膜14を介して流れる電流である。
また、図示しない変形例3に係る電極部は、絶縁基板12を多孔質セラミックなどの吸湿性の素材としたものである。この場合は絶縁基板12が変形例2の感湿膜14の機能を併せ持つ。
従って、第1の電極部10及び第2の電極部11として変形例2及び3のいずれを使用したものであっても、その汚損監視装置1は、簡単な構成及び処理により、湿度の影響を軽減した形で、所定の環境での監視対象物の汚損度を監視することができる。
図9に汚損監視装置1の他の構成例を示す。図1の構成と異なる点は、次の通りである。第1のスイッチ70が第1の電極部10と電流計測部30の間の電路に設けられ、その電路の開閉を行う。また、第2のスイッチ71が第2の電極部11と電流計測部30の間の電路に設けられ、その電路の開閉を行う。電流計測部30は1台のみで構成されている。また、制御部40は、更にスイッチ制御部43を備える。
スイッチ制御部43は、第1のスイッチ70と第2のスイッチ71のスイッチの開閉を制御する開閉制御信号を、出力部230を介して、第1のスイッチ70と第2のスイッチ71に出力する。更に、開閉制御信号は比較部41にも送られる。スイッチ制御部43は、ハードウェアとしては図6のCPU210と出力部230とで構成される。CPU210は所定のタイミングで開閉制御信号を発生すると共に出力部230を介して第1のスイッチ70と第2のスイッチ71に開閉制御信号を送信して第1のスイッチ70と第2のスイッチ71の開閉を制御する。更に、開閉制御信号を、CPU210で具現化された比較部41に送る。
開閉制御信号は、第1のスイッチ70と第2のスイッチ71の一方が開で他方が閉となるような制御信号である。
動作について説明する。
スイッチ制御部43が、第1のスイッチ70が閉、第2のスイッチ71が開となるような開閉制御信号を第1のスイッチ70、第2のスイッチ71、及び比較部41に送信する。電流計測部30はこのとき第1の電流を計測することになる。比較部41は、入力された開閉制御信号に基づき、電流計測部30から比較部41に入力された信号が、第1の電流の計測結果であることを認識する。次に、スイッチ制御部43が、第1のスイッチ70が開、第2のスイッチ71が閉となるような開閉制御信号を第1のスイッチ70、第2のスイッチ71、及び比較部41に送信する。電流計測部30はこのとき第2の電流を計測することになる。比較部41は、入力された開閉制御信号に基づき、電流計測部30から比較部41に入力された信号が、第2の電流の計測結果であることを認識する。このようにして比較部41は電流計測部30から入力された信号から第1の電流と第2の電流の計測結果を識別し、差分値を算定する。その後の判定部42の処理はこれまでの説明と同様である。
この他の構成例に係る汚損監視装置1によれば簡単な第1のスイッチ70と第2のスイッチ71を付加するだけで、電流計測部を1台に減らすことができる。スイッチ制御部43はすでに存在するCPU210を利用して実現することができる。したがって、この他の構成例によれば、これまで説明した効果を維持しつつ、汚損監視装置1の構成を簡略化することができる。
比較部41と判定部42は、CPU210を使って構成される制御部40の構成要素であるとして説明したが、図1に示す構成の汚損監視装置1の場合であれば、CPU210を使用せずに構成することができる。この目的のためには、比較部41は例えば差動回路で構成する。差動回路の一方の入力は第1の電流の信号、他方の入力は第2の電流の信号とする。このときの差動回路の出力は、第1の電流と第2の電流の差に相当する。また、判定部42は例えば弁別回路で構成する。このときの入力は差分値、すなわち差動回路の出力であり、弁別レベルを閾値に設定する。差分値が閾値以上であるときは所定の信号が出力され、これが絶縁異常検知信号となる。
第1の電極部10と第2の電極部11は同一構成と形状を有しているとしたが、必ずしもこれに限定されない。両電極部は、感湿膜又は感湿材を装備していればよく、それ以外については異なる構成や形状であってもよい。第1の電極部10と第2の電極部11のそれぞれの2つの電極13の間に印加する電圧条件も必ずしも同じでなくてもよい。異なる点があることによる両電極部の特性の差については、その差を予め把握しておくことで、その差を補正することができる。両電極部における条件が異なる場合であっても、両電極の特性の差を補正することにより、その汚損監視装置1はこれまで述べた効果と同様の効果を奏することができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る汚損監視装置1は、腐食ガスによる腐食に起因する金属の汚損度を監視対象に加えたものである。図10に実施形態2に係る汚損監視装置1の構成例を示す。この汚損監視装置1は図1に示す汚損監視装置1に対して、電極抵抗計測部80が追加されている。電極抵抗計測部80は第1の電極部10に接続されている。第1の電極部10と第2の電極部11はいずれも、感湿膜14が絶縁基板12の表面に形成され、2つの電極13が感湿膜14の上に形成されたもの、又は絶縁基板12が感湿材で形成されたもの、のいずれかであり、電極13は電極部表面に露出している。電極抵抗計測部80に関連する部分以外についてはその構成は実施形態1の場合と同じであるため、ここでは説明を省略する。
電極抵抗計測部80は、第1の電極部10を構成する2つの電極13の少なくとも一方の両端間の電極抵抗を計測する。電極抵抗の計測結果は判定部42に出力される。
図11に、電極抵抗計測部80と第1の電極部10、及び両者の接続関係を示す。図示の簡略化のために第1の電極部10の2つの電極13は棒状電極としている。第2の電極部11も同じ形状を有する。図11は、2つの電極13の両方について、それぞれの電極抵抗aと電極抵抗bとを計測する例を示す。そのため、電極抵抗計測部80は、第1の抵抗計測部81と、第2の抵抗計測部82とを備える。
第1の抵抗計測部81は、一方の電極13の両端間に接続され、両端間の電極抵抗aを計測する。第2の抵抗計測部82は、他方の電極13の両端間に接続され、両端間の電極抵抗bを計測する。一方の電極13についてのみ電極抵抗を計測する場合は、第1の抵抗計測部81、及び第2の抵抗計測部82のいずれか一方だけで良い。
判定部42は、入力した電極抵抗aと電極抵抗bのいずれかの計測値が所定の抵抗閾値以上であるかどうかを判定し、判定結果に応じて腐食異常検知信号を出力する。
第1の場所50が腐食ガスの存在する環境である場合、表面に露出している電極13は、腐食ガスにより腐食が進行する。腐食が進行すると電極13が細くなったり電極13で断線が生じることがある。
判定部42は、電極抵抗計測部80による電極抵抗の計測結果が所定の抵抗閾値以上であれば、電極13が腐食により異常に細くなったか又は断線したと判断する。そして、判定部42は、そのような環境に設置されている監視対象物は、腐食性異常が生じている恐れが高いとして腐食性異常検知信号を出力する。
実施形態2に係る汚損監視装置1によれば、塩分や塵埃などの堆積による絶縁物の汚損度を、湿度の影響を軽減して監視できると共に、金属の腐食による汚損度も合わせて監視することができる。
電極13を、電気化学的マイグレーションの起こりやすい金属、例えば銀等で形成してもよい。このような電極13は腐食ガスの影響を強く受ける。従って、このような電極13を使用した汚損監視装置は、腐食ガスによる汚損度を高感度に監視することができる。
電極抵抗計測部80は、電極の両端間の電気抵抗ではなく導通の有無を計測してもよい。導通無しという計測結果が得られたときは、腐食による汚損度が所定の程度進行していることが担保されるので、判定部42は、入力信号、すなわち導通無しという計測結果と、抵抗閾値との比較は行わずに、腐食異常検知信号を出力する。
(実施形態3)
図12に実施形態3に係る汚損監視装置の構成を示す。この例では、実施形態1で説明した第2の場所51に設置した第2の電極部11を、湿度センサとして兼用し、湿度を計測する。図1と異なる点は、制御部40が湿度評価部44と湿度制御部45とを備えることである。
湿度評価部44は、第2の電流計測部32で計測された第2の電極部11の第2の電流を入力する。湿度評価部44は、入力した第2の電流の計測結果と、図4に示す条件1の曲線から相対湿度を求める。図4に示す条件1の曲線に対応するデータは予めメモリ220に格納されている。湿度評価部44はこのデータをメモリ220から読み出して利用する。
湿度制御部45は、湿度評価部44で求めた相対湿度を入力し、この相対湿度に基づき予め設定された要領で監視対象物の設置されている環境の湿度を制御する。具体的には、相対湿度が予め設定された湿度閾値以上となったとき、湿度制御信号を出力する。湿度低減手段300は湿度制御信号により動作する。湿度制御部45は、湿度制御信号により、湿度低減手段300を動作させることにより、当該環境の湿度を所定の湿度以下になるように制御する。湿度低減手段300は、例えばスペースヒータ又は除湿装置などで構成される。
湿度評価部44は、ハードウェアとしては図6の入力部200と、CPU210と、メモリ220とで構成される。すなわち、入力部200は第2の電流の計測値を入力する。メモリ220は制御プログラムと図4に示す条件1の曲線に対応するデータを格納する。CPU210はメモリ220から制御プログラムを読み出して実行する。これにより実施形態3に係る機能を実現するように各部を制御する。更にCPU210は、メモリ220から図4に示す条件1の曲線に対応するデータを読み出し、このデータと入力された第2の電流の計測値とから相対湿度を求める。
湿度制御部45は、ハードウェアとしては図6のCPU210と、メモリ220と、出力部230とで構成される。メモリ220は湿度閾値を更に格納する。CPU210は湿度評価部44で求めた相対湿度と、メモリ220から読み出した湿度閾値とを比較し、相対湿度が湿度閾値以上のとき湿度制御信号を、出力部230を介して出力する。
このように湿度を所定値以下に制御するのは、監視対象物の設置環境の湿度が所定値よりも上昇すると、汚損による絶縁劣化が急激に進行するなど電気機器に対する悪影響が増大するためである。
実施形態3に係る汚損監視装置1によれば、第2の場所51に設置した第2の電極部11を湿度センサとして兼用することにより、湿度センサを別途増設することなく湿度情報を得ることができる。更に、得られた湿度情報から、監視対象物の設置環境の湿度を所定値以下に制御する必要性を判定することができる。従って、実施形態3に係る汚損監視装置1によれば、簡便な装置構成により、電気機器の設置環境の湿度制御の要否を判定できる。湿度の制御を実行すれば、監視対象物の設置環境の湿度を所定値以下に制御することができ、汚損による絶縁物の劣化を低減することができる。実施形態3の構成は実施形態1又は2の構成と併せて実現することができる。そのように組み合わせた構成を有する汚損監視装置1は、それぞれの実施形態において述べた効果も備える。
(実施形態4)
実施形態4に係る汚損監視装置1は、実施形態1〜3に記載した絶縁劣化の監視、腐食性ガスによる腐食の評価、湿度の評価に加えて、温度に関係する他の異常に関するリスクについても評価する。
図13に実施形態4に係る汚損監視装置1の構成例を示す。図13に示す汚損監視装置1は図1に示す汚損監視装置1に実施形態4に特有の構成要素を付加している。図1に示す構成例と異なる点は温度センサ90とタイマ100とを新たに備え、制御部40は、コンデンサ劣化判定部46とグリス固着リスク判定部47とを新たに備える。図1と共通の構成要素は実施形態1での説明と同様である。
温度センサ90は、監視対象物の設置環境と同じ温度環境の場所に設置され、その場所の温度を計測する。具体的には、温度センサ90は、例えば配電盤内に設置される。
タイマ100は時刻又は所定の基準時からの経過時間を計測し時間情報として取得する。
コンデンサ劣化判定部46と固着リスク判定部47とは、温度センサ90から温度計測値を所定の頻度で入力するとともに、その入力の都度、タイマ100からそのときの時間情報を入力する。
コンデンサ劣化判定部46は、所定の頻度で入力された温度計測値と時間情報から、例えばよく知られたアレニウスの式により、例えば配電盤内で使用される電解コンデンサの劣化状況を評価する。コンデンサ劣化判定部46は、評価結果がコンデンサ劣化に係る所定の閾値を超えるかどうかによりコンデンサ劣化検知信号を出力する。
固着リスク判定部47は、所定の頻度で入力された温度計測値と時間情報から、例えば配電盤内の遮断器機構部などに使用されるグリスの固着のリスクを評価する。固着リスク判定部47は、リスクの評価結果がグリスの固着のリスクに係る所定の閾値を超えるかどうかによりグリス固着リスク検知信号を出力する。
グリスの固着は、グリス中の油分の蒸発により起こる。蒸発速度は15°Kの上昇により2倍に増加する。固着リスク判定部47は、この関係を利用して、所定の頻度で入力された温度計測値と時間情報から、グリス中の油分の蒸発量を推定し、グリス固着のリスクを評価する。
コンデンサ劣化判定部46は、ハードウェアとしては図6の入力部200と、CPU210と、メモリ220とで構成される。すなわち、入力部200は温度センサ90の温度計測値を入力する。メモリ220は制御プログラムとアレニウスの式に係る情報、及びコンデンサ劣化に関する閾値を格納する。CPU210はメモリ220から制御プログラムを読み出して実行する。これにより実施形態4に係る機能を実現するように各部を制御する。更にCPU210は、メモリ220からアレニウスの式に係る情報を読み出し、読み出したアレニウスの式に係る情報と、入力された温度計測値及び時間情報とから電解コンデンサの劣化状況を評価する。更に、メモリ220からコンデンサ劣化に関する閾値を読み出し、コンデンサの劣化状況の評価値とコンデンサ劣化に関する閾値とを比較し劣化状態が閾値以上であればコンデンサ劣化検知信号を、出力部230を介して出力する。
固着リスク判定部47は、ハードウェアとしては図6のCPU210と、メモリ220と、出力部230とで構成される。メモリ220は、蒸発速度に関する情報と、グリスの固着のリスクに係る所定の閾値を更に格納する。CPU210は入力された温度計測値及び時間情報と、メモリ220から読み出した蒸発速度に関する情報とから、グリス中の油分の蒸発量を算定する。更に算定結果をメモリ220から読み出した閾値と比較して閾値以上であればグリス固着リスク検知信号を、出力部230を介して出力する。
実施形態4に係る汚損監視装置1は、図13の構成に限らない。図13は実施形態1の図1に示す構成を組み合わせているが、図1に示す構成以外の実施形態1〜3に記載したいずれの汚損監視装置1をも組み合わせてもよい。
実施形態4に係る汚損監視装置1は、実施形態1〜3で説明した効果に加えて温度に起因する異常の診断を実現できる。
コンデンサ劣化判定部46は、評価結果がコンデンサ劣化に係る所定の閾値を超えるかどうかによりコンデンサ劣化検知信号を出力する、としたが、これに限定されない。評価結果と閾値との比が所定値を超えるかどうかによりコンデンサ劣化検知信号を出力してもよい。
上記の実施形態1〜4の一部は、以下の付記のようにも記載できる。ただし、以下には限定されない。
(付記1)
所定の環境内に設置された監視対象物の汚損の程度を監視する汚損監視装置であって、
2つの電極と、該2つの電極間に跨る感湿材とを備える第1の電極部と、
2つの他の電極と、該2つの他の電極間に跨る他の感湿材とを備える第2の電極部と、
前記2つの電極間に流れる第1の電流、及び前記2つの他の電極間に流れる第2の電流のそれぞれを計測する電流計測部と、
前記第1の電流の計測結果と前記第2の電流の計測結果とを比較する比較部と、
前記比較の結果に基づき、前記汚損の程度を判定し、監視する判定部と、
を備え、
前記第1の電極部は、前記所定の環境と同じ湿度条件を備える第1の場所に設置され、
前記第2の電極部は、前記第1の場所と同じ湿度条件の、前記汚損がないと見なすことのできる環境を備える第2の場所に設置される、
ことを特徴とする汚損監視装置。
(付記2)
前記第2の電極部の前記2つの電極が形成された面が、前記第1の電極部の前記2つの他の電極が形成された面とは異なる方向に向くように前記第2の電極部が設置される、
ことを特徴とする付記1に記載の汚損監視装置。
(付記3)
前記第1の電極部が備える感湿材及び前記第2の電極部が備える他の感湿材はそれぞれ感湿膜である、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の汚損監視装置。
(付記4)
前記感湿膜はイオン導電性高分子で形成された膜である、
ことを特徴とする付記3に記載の汚損監視装置。
(付記5)
前記第1の電極部は、前記2つの電極が形成される絶縁基板を備え、
前記第2の電極部は、前記2つの他の電極が形成される他の絶縁基板を備え、
前記感湿材は、感湿性の材料で形成された、前記絶縁基板あり、
前記他の感湿材は、感湿性の材料で形成された、前記他の絶縁基板である、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の汚損監視装置。
(付記6)
前記感湿性の材料は、多孔質セラミックである、
ことを特徴とする付記5に記載の汚損監視装置。
(付記7)
前記電流計測部は、
前記第1の電流を計測する第1の電流計測部と、
前記第2の電流を計測する第2の電流計測部と、を備える、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の汚損監視装置。
(付記8)
前記電流計測部に対して前記第1の電流の入力をオン/オフする第1のスイッチと、
前記電流計測部に対して前記第2の電流の入力をオン/オフする第2のスイッチと、
前記第1及び第2のスイッチの一方がオンで他方がオフとなるように前記オン/オフを制御するとともに、該オン/オフを制御する情報を、前記比較部に送るスイッチ制御部と、を備え、
前記比較部は、前記スイッチ制御部から送られて来た前記オン/オフを制御する情報に基づき、前記電流計測部で計測された結果が、前記第1の電流であるか、前記第2の電流であるかを判定する機能を備えている、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の汚損監視装置。
(付記9)
前記2つの電極の少なくともいずれか一方の両端間の抵抗を計測する電極抵抗計測部を備え、
前記2つの電極は、外部環境に露出するように形成され、
前記判定部は、更に、前記電極抵抗計測部の計測結果に基づき、腐食による汚損の程度を判定し、監視する、
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の汚損監視装置。
(付記10)
前記電極抵抗計測部による計測対象となる前記2つの電極を銀で形成した、
ことを特徴とする付記9に記載の汚損監視装置。
(付記11)
前記第2の電流の計測結果に基づき、前記所定の環境内の湿度値を評価し取得する湿度評価部と、
取得した前記湿度値に基づき、前記所定の環境内の湿度を制御する信号を出力する湿度制御部と、
を備えることを特徴とする付記1乃至10のいずれか1項に記載の汚損監視装置。
1 汚損監視装置
10 第1の電極部
11 第2の電極部
12 絶縁基板
13 電極
14 防湿膜
20 電源
30 電流計測部
31 第1の電流計測部
32 第2の電流計測部
40 制御部
41 比較部
42 判定部
43 スイッチ制御部
44 湿度評価部
45 湿度制御部
46 コンデンサ劣化判定部
47 グリス固着リスク判定部
50 第1の場所
51 第2の場所
60 容器
61 開口部
62 支持部
70 第1のスイッチ
71 第2のスイッチ
80 電極抵抗計測部
81 第1の抵抗計測部
82 第2の抵抗計測部
90 温度センサ
100 タイマ
300 湿度低減手段

Claims (4)

  1. 所定の環境内に設置された監視対象物の汚損の程度を監視する汚損監視装置であって、
    2つの電極と、該2つの電極間に跨る感湿材とを備える第1の電極部と、
    2つの他の電極と、該2つの他の電極間に跨る他の感湿材とを備える第2の電極部と、
    前記2つの電極間に流れる第1の電流、及び前記2つの他の電極間に流れる第2の電流のそれぞれを計測する電流計測部と、
    前記第1の電流の計測結果と前記第2の電流の計測結果とを比較する比較部と、
    前記比較の結果に基づき、前記汚損の程度を判定し、監視する判定部と、
    を備え、
    前記第1の電極部は、前記所定の環境と同じ湿度条件を備える第1の場所に設置され、
    前記第2の電極部は、前記第1の場所と同じ湿度条件の、前記汚損がないと見なすことのできる環境を備える第2の場所に設置される、
    ことを特徴とする汚損監視装置。
  2. 前記第1の電極部が備える感湿材及び前記第2の電極部が備える他の感湿材はそれぞれ感湿膜である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の汚損監視装置。
  3. 前記2つの電極の少なくともいずれか一方の両端間の抵抗を計測する電極抵抗計測部を備え、
    前記2つの電極は、外部環境に露出するように形成され、
    前記判定部は、更に、前記電極抵抗計測部の計測結果に基づき、腐食による汚損の程度を判定し、監視する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の汚損監視装置。
  4. 前記第2の電流の計測結果に基づき、前記所定の環境内の湿度値を評価する湿度評価部と、
    取得した前記湿度値に基づき、前記所定の環境内の湿度を制御する信号を出力する湿度制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の汚損監視装置。
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