JP2013205211A - 腐食センサ、劣化検知センサおよび劣化モニタ - Google Patents

腐食センサ、劣化検知センサおよび劣化モニタ Download PDF

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康 上原
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Abstract

【課題】 配線基板上の金属配線の腐食を、早期に、且つ高感度で検知する金属配線の腐食センサを得る。
【解決手段】 配線基板1上に形成された金属配線2と、金属配線2に交流電圧を印加する交流電源3と、金属配線2を流れる電流から金属配線2の電気的状態を金属配線2の腐食度合いとして検知する検知器4と、を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属配線の腐食を検知する腐食センサ、これを用いた劣化検知センサおよびこの劣化検知センサを用いた電子回路基板の劣化をモニタリングする劣化モニタに関するものであり、詳しくは金属配線の腐食を早期に検知する腐食センサ、これを用いた金属配線の劣化を検知する劣化検知センサおよび設置環境に起因した電子回路基板の劣化をモニタリングする劣化モニタに関するものである。
発電・変電設備,エレベータ等の社会インフラ設備や工場における工業生産設備等は一度設置されると20年以上使用される場合が多い。これらの設備は、長期間の高い安定稼動性が求められ、特に社会インフラ設備の故障は広範な社会活動への影響や人的、経済的被害を引き起こすこともあり、設置後長期経過した設備においても異常や故障を未然に防止することが強く要求される。
一方、これらの設備に用いられる電子基板や搭載される電子部品には一般に期待寿命が長いものが用いられるが、使用環境によってこれらの劣化の進行は大きく異なり、20年以上も初期の性能を維持するものも存在する。従って、設備を長期にわたって安定して使用するためには、回路基板や搭載される電子部品の機能や性能の劣化をより早く、且つ正確に把握し、修理、部品交換等を行うことが極めて重要である。
そこで、回路基板や電子部品に用いられる複数の金属材料を用いて、基板上に直列に接続した金属製の評価用配線を形成し、通常の回路基板上には撥水性を有するシリコーン樹脂を塗布して耐湿性を向上させているのに対し、この評価用配線を形成した基板上には湿気を通しやすい調湿剤を添加したシリコーン樹脂を塗布して、金属製の評価用配線の腐食による劣化を加速して評価するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2005−214766号公報
調湿剤を含むシリコーン樹脂を塗布した基板では、湿気により、通常の基板上の金属配線等と比較して早期に腐食が始まり、直列に接続した最も腐食しやすい金属から腐食による劣化が始まるため、金属の種類による劣化の差も把握することができる。しかし、金属製の評価用配線の表面のみに腐食が生じた段階では検出感度が不十分で、金属配線の腐食の発生を早期に見出すことができない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、金属配線の腐食の発生を早期に高感度で検知するものである。
本発明の金属配線の腐食センサは、配線基板上に形成された金属配線と、金属配線に交流電圧を印加する交流電源と、金属配線を流れる電流から金属配線の電気的状態を金属配線の腐食度合いとして検知する検知器と、を備えたものである。
本発明の金属配線の腐食センサは、金属配線の腐食を、交流における表皮効果を用いて、金属配線の電気的状態を高感度に検知することにより、金属配線の腐食を早期に確実に検知することができる。
本発明の実施の形態1による腐食センサの構成図である。 本発明の実施の形態2による劣化検知センサの構成図である。 本発明の実施の形態3による劣化検知センサの構成図であり、(a)は上面図、(b)は断面図である。 本発明の実施の形態4による劣化検知センサの構成図であり、(a)は上面図、(b)は断面図である。 本発明の実施の形態5による劣化検知センサの構成図であり、(a)は上面図、(b)は断面図である。 本発明の実施の形態6による劣化モニタを取り付けた装置の構成概略図である。
実施の形態の説明及び各図において、同一の符号を付した部分は、同一又は相当する部分を示すものである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による腐食センサ7を示す構成図である。腐食センサ7は、配線基板1上に金属配線2が形成され、その一端に、高周波信号を発生するための高周波発振器3が設けられ、他端には、高周波信号による電圧変化に応じて流れる電流を検知するための電流検知器4が設けられている。電流検知器4は、金属配線2に流れる電流の値に基づく電気特性の変化を金属配線2の腐食度合いとして捉え外部に出力する。
高周波発振器3および電流検知器4の駆動用の電力は、腐食センサ7の外部に設けられた基板用電源6から供給される。なお、腐食センサ7自体が基板用電源6に相当する電力供給部を備えるようにしても良いのは言うまでもない。本実施の形態1において、金属配線2は、銅からなり、その長さは20mm、幅100μmとし、配線の厚みは50μmとした。また金属配線2に印加される高周波電圧の周波数は100MHzとした。
ここで、高周波電圧を印加した場合にみられる電流密度の偏りである表皮効果について説明する。導体に直流電流を流すと、その断面の全面にわたって均一に電流が流れる。しかし、印加される電圧が交流の場合、導体の中央部分には、電流が流れにくく、導体の表面部分に流れる電流の割合が増加することが知られている。この傾向は交流電圧の周波数が高いほど顕著となる。この現象は交流における表皮効果と呼ばれ、導体の表面に流れる電流の1/e(≒0.37)になる表皮深さdは、導体の導電率σ、導体の透磁率μおよび電流の角速度ωを用いて、式(1)で表わされる。
Figure 2013205211
この式を用いて求めた、一般に電極や配線として用いられる金属の表皮深さdを表1に示す。なお、以下の4種の材料はいずれも非磁性体であることから、透磁率は空気とほぼ等しいとして、μ≒4π×10−7(H/m)を用いた。
Figure 2013205211
本実施の形態1においては、上述のように銅を金属配線2に用い、配線の断面の大きさは、幅100μm、厚み(高さ)50μmである。また測定周波数は100MHzであるので、表皮深さ6.6μmである。
金属配線2の腐食は、必ず表面から生じ、腐食が始まった当初は、最表面部分の電気抵抗値が変化するのみで、配線の中央部分には変化は生じない。仮に、この金属配線2の腐食による電気抵抗値の変化を直流電圧を印加して評価した場合、配線の断面全面に電流が流れるため、金属配線2の表面の極薄い部分に生じた腐食による表面部分のわずかな抵抗値の変化は、金属配線2の断面全面の抵抗変化としては小さすぎて正確に把握することができない。
一方、交流電圧、本実施の形態においては100MHzの高周波電圧を印加した場合、表面部分の6.6μmの領域の抵抗変化に特に敏感なため、金属配線2の腐食に起因する金属配線2全体の抵抗変化が小さな値であっても、金属配線2の表面の変化を顕在化させて測定できるため、腐食の発生を敏感にとらえることができる。
本実施の形態1においては、金属配線2の長さを20mm、幅を100μm、厚みを50μmの銅配線とし、測定周波数を100MHzとしたが、これに限定するものではない。表皮効果を用いたことによる測定の高感度化が図れる配線の断面の大きさ、測定周波数であれば用いることができる。
具体的には、例えば表皮効果により電流が表面電流の1/eとなる表皮深さが配線の厚み以下であれば、表皮効果を用いたことによる特長は十分に得ることができる。さらに表皮深さが配線の厚みの半分以下となるような周波数の交流電圧を印加すれば、表皮効果を用いたことにより非常に高感度に腐食を検知することができる。配線厚みが50μmの場合、配線材料が銅、アルミニウムおよび銀とすると表皮深さが約50μmとなる約2MHz以上であることが望ましく、表皮深さが約25μmとなる10MHzであることが好ましい。スズであれば約10MHz以上の周波数であることが望ましく、100MHz以上であることが好ましい。
逆に100MHzの高周波電圧を印加して測定するならば、銅、アルミニウム、銀の配線であれば配線の厚みは約7μm以上であることが望ましく、15μm以上であることが好ましい。スズの配線であれば約15μm以上の配線の厚みであることが望ましく、さらに約30μm以上であれば、表皮深さの約2倍となり、表皮効果を用いた特長を十二分に得ることができる。
本実施の形態1においては、金属配線2を1本のみ基板上に形成し、その腐食を検知したが、同一基板上に複数の金属配線2を形成し、同時に複数の配線に高周波電圧を印加して抵抗値を測定し、腐食に起因した抵抗変化を測定しても同様に腐食センサ7として用いることができる。
また、本実施の形態1においては、1本の金属配線2は、単一の金属材料で形成されたが、複数の金属材料を直列または並列に接続し、高周波電圧を印加して腐食に起因した抵抗変化を測定することもできる。
表1に示した4種の金属を配線材料として検討をおこなったが、これに限定するものではなく、その他の金属材料であっても同様の検討を行うことで、表皮効果を利用した腐食センサ7を形成することができることは言うまでもない。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2による劣化検知センサ9aを示す構成図である。劣化検知センサ9aは、配線基板1上に金属配線である評価用配線8aが形成され、その一端に、評価用配線8aの電気的状態を表す電気抵抗値または電流値を測定するために、高周波電圧を評価用配線8aに印加する高周波発振器3が形成されている。また、他端には、評価用配線8aの電気抵抗値を測定するための、電流検知器4が形成されている。
本実施の形態2の劣化検知センサ9aは、実施の形態1の腐食センサ7と比較して、電流検知器4には、現在の電流値と、比較対象とする評価用配線8aが腐食による劣化を生じる前の電流値との差分を求める差分測定器5が接続されている点で異なっている。言い換えれば、本実施の形態2の劣化検知センサ9aは、実施の形態1の腐食センサ7が組み込まれた構成となっている。また、高周波発振器3、電流検知器4および差分検知器5の駆動用の電力は、劣化検知センサ9aの外部に設けられた基板用電源6から供給される。なお、劣化検知センサ9a自体が基板用電源6に相当する電力供給部を備えるようにしても良いことは言うまでもない。
本実施の形態2において、評価用配線8aは、銅からなり、その長さは20mm、幅100μmとし、配線の厚みは50μmとした。また評価用配線8aに印加される高周波電圧の周波数は100MHz、表皮深さ6.6μmとした。
交流電圧、本実施の形態2においては100MHzの高周波電圧を印加した場合、表面部分の6.6μmの領域の抵抗変化に特に敏感なため、評価用配線8aの腐食に起因する評価用配線8a全体の抵抗変化が小さな値であっても、実施の形態1と同様に、腐食の発生を敏感にとらえることができる。
本実施の形態2においては、評価用配線8aの電気抵抗値の時間に伴う変化を測定して、一定時間経過した時の評価用配線8aの電気抵抗値の変化を差分測定器5で求め、その値が所定の範囲を超えていた場合、評価用配線8aが腐食による劣化を生じていると検知するようにしている。
本実施の形態2においては、評価用配線8aを1本のみ基板上に形成し、その腐食による劣化を、時間経過に従って測定したが、同一基板上に複数の評価用配線8aを形成し、同時に複数の配線に高周波電圧を印加して抵抗値を測定し、腐食に起因した抵抗変化を測定しても同様に劣化検知センサ9aとして用いることができる。
また、本実施の形態2においては、1本の評価用配線8aは、単一の金属材料で形成されたが、複数の金属材料を直列または並列に接続し、高周波電圧を印加して腐食に起因した抵抗変化を測定することもできる。
表1に示した4種の金属を配線材料として検討をおこなったが、これに限定するものではなく、その他の金属材料であっても同様の検討を行うことで、表皮効果を利用した劣化検知センサ9aを形成することができることは言うまでもない。なお、この劣化検知センサ9aを電子回路基板を設置する雰囲気の評価に用いる場合は、この劣化検知センサ9aの金属配線の金属種を電子回路基板に用いられている配線材料の金属種と同じにすれば良い。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3による劣化検知センサ9bを示す構成図であり、図3(a)は劣化検知センサ9bの上面図、図3(b)は劣化検知センサ9bのA−Aでの断面図を示している。実施の形態2においては、評価用配線8aが1本のみ形成されていたが、本実施の形態3においては、評価用配線8aの横に、比較用配線10aが形成されている点で異なっている。
劣化検知センサ9bは、配線基板1上に評価用配線8aと比較用配線10aを形成し、比較用配線10aのみシリコーン樹脂からなる保護膜11aで全体を覆った。近年の昇降機等の制御用基板等は、配線保護を目的として、シリコーン樹脂等の撥水性を有する保護膜11aを配線上に形成するのが一般的である。本実施の形態3においては、シリコーン樹脂からなる保護膜11aをその表面に形成した比較用配線10aは、通常の昇降機等の制御基板等の上に形成された金属配線を模擬するものであり、一般的な制御基板等に用いられる保護膜11aと同程度に厚み0.2mmとした。
評価用配線8aと比較用配線10aとの、それぞれの一端に高周波発振器3を形成し、他端には、評価用配線8aと比較用配線10aの抵抗値を測定するための、電流検知器4が形成されている。さらに電流検知器4には、評価用配線8aと比較用配線10aとの抵抗値の差分を求める差分測定器5が接続されている。また、高周波発振器3、電流検知器4および差分測定器5の駆動用の電力は、劣化検知センサ9bの外部に設けられた基板用電源6から供給される。なお、劣化検知センサ9b自体が基板用電源6に相当する電力供給部を備えるようにしても良いことは言うまでもない。
本実施の形態2において、評価用配線8aと比較用配線10aとは、いずれも銅からなり、その大きさは同一で、長さ30mm、幅10mm、配線厚み100μmとし、保護膜11aは上述のように厚み0.2mmとした。また評価用配線8aと比較用配線10aに印加される高周波電流の周波数は100MHzとした。
保護膜11aの厚みは、0.2mmに限定するものではなく、一般的な制御基板等の表面において、配線を保護する目的で用いられている保護膜を模擬することができる範囲であれば用いることができる。つまり、周辺雰囲気の湿度等から配線を保護し腐食による劣化がほとんど進行しない効果を有する膜厚であることが必要で、シリコーン樹脂を保護膜11aとして用いた場合、0.1mm以上であれば目的とする機能を発揮することができる。さらに、保護膜11aの材料は、シリコーン樹脂に限定されるものではなく、一般的な防湿コート剤、SiN等の無機絶縁膜等を用いることができる。
本測定は、前述のように100MHzの高周波電圧を印加して行っており、前述の表皮効果を利用して、周辺雰囲気の湿度等の影響で生じた腐食を場合、早期に、高感度に検知することができる。
本実施の形態2では、評価用配線8aは保護膜11aで覆われておらず、比較用配線10aは、昇降機等の制御用基板上の配線を模擬して配線を保護膜で覆い、腐食の発生を評価用配線8aよりも生じ難くしているため、周辺雰囲気の湿度等による腐食による劣化は、必ず比較用配線10aよりも評価用配線8aで先に発生し、しかも、評価用配線8aの表面のみに腐食が生じた段階で、抵抗値の変化を検知することができるため、評価用配線8aと比較用配線10aの電流値の差を求めることで、本実施の形態3の劣化検知センサ9bは、周辺雰囲気腐食に起因する劣化を検知することができる。
そのため、将来にわたる腐食に起因した抵抗値変化も正確に予測するために使用することができ、部品交換時期の正確な把握、メンテナンスの頻度の最適化等を行うことができ、メンテナンスに係る費用も低廉化することができる。
本実施の形態3においては、評価用配線8aと同じ金属材料で形成した比較用配線10aとの各1本ずつを一組として基板上に形成し、その腐食による抵抗値の差を測定したが、同一基板上に、例えば金属材料の種類の異なった複数組の評価用配線8aと比較用配線10aを形成し、同時に複数の配線の高周波電流による電流値を測定することで、複数の金属材料の腐食による劣化に起因した抵抗変化を測定して、劣化検知センサ9bとして用いることもできる。
また、本実施の形態2においては、一組の評価用配線8aと比較用配線10aは単一の金属材料で形成されたが、それぞれを複数の金属材料を直列または並列に接続し、高周波電流を印加して腐食に起因した抵抗変化を測定することもできる。
また、劣化検知センサ9bを設置する装置に用いられた配線材料と、劣化検知センサ9bの評価用配線8aと比較用配線10aとを同種金属とすることで劣化検知センサ9bの検知結果に基づき、装置の劣化状態を推定することもできる。
実施の形態4.
図4は、本発明の実施の形態4による劣化検知センサ9cを示す構造図であり、図4(a)は劣化検知センサ9cの上面図、図4(b)は劣化検知センサ9cのA−Aの断面図を示している。実施の形態3においては、評価用配線8aと保護膜11aで覆った比較用配線10aが平行に形成されていたが、本実施の形態4においては、評価用配線8bと保護膜11bで覆った比較用配線10bが、それぞれが逆向きの『くの字』型に、中央部分の間隙が広くなるように形成している点で異なっている。
評価用配線8bと保護膜11bで覆った比較用配線10bは、お互いに同じ材質であり、厚み、幅、長さが同じであることが好ましく、また、評価用配線8bと比較用配線10bの間隔は広く、かつ平行とならない方が各配線の電流値、抵抗値等の測定感度を向上させる点で好ましい。
本実施の形態4の劣化検知センサ9cは、実施の形態3の劣化検知センサ9bに比べ、評価用配線8bと比較用配線10bの間隔が一定でなく、広いので、それぞれの電流値の測定において、配線間の容量等、隣接した配線の影響を受けることが無く、高感度の測定を行うことができる。なお、劣化検知センサ9cの評価用配線8b、比較用配線10bの大きさ、材質、測定周波波数は実施の形態2と同じにした。
本劣化検知センサ9cを、昇降機等に用い、評価用配線8bと比較用配線10bの電流値を測定し、比較したところ、比較用配線10bが先に腐食に起因する抵抗値の変化を生じ、また非常に高感度に測定することができるため、早期に腐食による劣化を検知することができた。
実施の形態5.
図5は、本発明の実施の形態5による劣化検知センサ9dを示す構造図であり、図5(a)は劣化検知センサ9dの上面図、図5(b)は劣化検知センサ9dのA−Aの断面図を示している。実施の形態3においては、評価用配線8aと保護膜11aで覆った比較用配線10aが平行に形成されていたが、本実施の形態5においては、評価用配線8cと保護膜11cで覆った比較用配線10cが、それぞれが逆向きに折れ曲がっており、平均的な間隙が広くなるように形成している点でおり異なっている。
本実施の形態5の劣化検知センサ9dは、実施の形態3の劣化検知センサ9bに比べ、評価用配線8cと比較用配線10cの間隔が一定でなく、広いので、それぞれの電流値の測定において、配線間の容量等、隣接した配線の影響を受けることが無く、高感度の測定を行うことができる。劣化検知センサ9dの評価用配線8c、比較用配線10cの大きさ、材質、測定周波波数は実施の形態2と同じにした。
本劣化検知センサ9dを、昇降機等に用い、評価用配線8cと比較用配線10cの電流値を測定し、抵抗値を比較したところ、比較用配線10cが先に腐食に起因する抵抗値の変化を生じ、また非常に高感度に測定することができるため、早期に腐食による劣化を検知することができた。
実施の形態6.
図6は本発明の実施の形態6による劣化モニタ12を取り付けた装置の一部の構成概略図である。図は、昇降機等の装置の一部に取り付けられた制御基板ボックス13を示しており、内部が分かるよう、制御基板ボックス13は透明に描いている。制御基板ボックス13には装置の制御基板14と劣化モニタ12が設置されており、それぞれを接続する配線は図6では省略している。
劣化モニタ12には、実施の形態2〜5に示した劣化検知センサ9a〜9dを用いることができる。ただし、劣化検知センサ9a〜9dに形成された評価用配線8a〜8cは、装置の制御基板14の配線材料として用いられた金属材料と同種であることが必要である。また、劣化モニタ12には、劣化検知センサ9a〜9dのいずれかで検知した劣化度合いをモニタリングするモニタリング部(図示せず)が備えられており、制御基板ボックス13の内部に設置された電子回路基板である制御基板14の配線材料の劣化度合いを得ることができるように構成されている。モニタリング部は、劣化度合いを表示できるようになっていても良いし、劣化度合いを出力して、制御ボックス13の外部に設けられた表示器で見られるようになっていても良い。
実施の形態2に示した劣化検知センサ9a(図2)を用いた場合、高周波電圧を印加した評価用配線8aの電気抵抗値を装置メンテナンス時に測定し、装置メンテナンス毎の評価用配線8aの電気抵抗値を比較することで劣化モニタ12の腐食による劣化を検知することができる。
また実施の形態3〜5に示した劣化検知センサ9b〜9d(図3〜5)を用いた場合、装置のメンテナンス時において、評価用配線8a〜8cとシリコーン樹脂等で覆った比較用配線10a〜10cに高周波電圧を印加し、電気抵抗値の差を差分測定器5を用いて計算し、評価用配線8a〜8cの腐食による劣化を検知することができる。
以上のように実施の形態2〜5に示した劣化検知センサ9a〜9dを昇降機等の制御基板ボックス13中に設置し、評価用配線8a〜8cの腐食による劣化を検知することにより、早期に、且つ高感度に腐食による劣化を検知することができるため、メンテナンス時点での腐食による劣化の状況が正確に把握することができるだけではなく、将来にわたる腐食に起因した電気抵抗値の変化も正確に予想することができ、部品交換時期の正確な把握、メンテナンス頻度の差異的な等を行うことができ、メンテナンスに係る費用も低廉化することができる。
実施の形態2〜5においては、評価用配線8aの時間経過に伴う電気抵抗値の変化、評価用配線8a〜8cと比較用配線10a〜10cの電気抵抗値の差等の演算結果を出力するモニタリング部については、劣化検知センサ9a〜9dに評価用配線8a〜8cの劣化を表示するランプ、表示器等を設置してもよいし、また直接演算結果をコンピュータ等に取り込み記憶させてもよい。
1 配線基板、2 金属配線、3 高周波発振器、4 電流検知器、5 差分測定器、6 基板用電源、7 腐食センサ、8a 評価用配線、8b 評価用配線、8c 評価用配線、9a 劣化検知センサ、9b 劣化検知センサ、9c 劣化検知センサ、9d 劣化検知センサ、10a 比較用配線、10b 比較用配線、10c 比較用配線、11a 保護膜、11b 保護膜、11c 保護膜、12 劣化モニタ、13 制御基板ボックス、14、制御基板。

Claims (9)

  1. 配線基板上に形成された金属配線と、
    前記金属配線に交流電圧を印加する交流電源と、
    前記金属配線を流れる電流から前記金属配線の電気的状態を前記金属配線の腐食度合いとして検知する検知器と、
    を備えた腐食センサ。
  2. 前記交流電圧の周波数が、交流における表皮効果に基づく電流が表面電流の1/eになる深さである表皮深さが前記評価用配線の厚み以下となる周波数であることを特徴とする請求項1に記載の評価用配線の腐食センサ。
  3. 前記検知器によって検知する電気的状態が、電気抵抗値であることを特徴とする請求項1または2に記載の腐食センサ。
  4. 前記検知器によって検知する電気的状態が、電流値であることを特徴とする請求項1または2に記載の腐食センサ。
  5. 請求項1または2に記載の腐食センサと、
    前記腐食センサで検知した一定時間経過前後の電気的状態の差分を劣化として検知する差分検知器とを備える劣化検知センサ。
  6. 請求項1または2に記載の腐食センサを備え、
    前記腐食センサの金属配線は、評価用配線と前記評価用配線と同種の金属からなる比較用配線とからなり、
    前記金属配線の内の前記比較用配線のみの表面が保護膜で被覆されていると共に、
    前記検知器で検知した前記評価用配線の電気的状態と前記検知器で検知した前記比較用配線の電気状態の差分を劣化として検知する差分検知器をさらに備える劣化検知センサ。
  7. 前記評価用配線が、異種金属からなる複数の評価用配線であることを特徴とする
    請求項5に記載の劣化検知センサ。
  8. 同種金属からなる前記評価用配線と前記比較用配線とを一組として、
    異種金属からなる複数組の前記評価用配線と前記比較用配線とを、備えた
    請求項6に記載の劣化検知センサ。
  9. 請求項5または6に記載の劣化検知センサを備え、
    前記劣化検知センサの前記評価用配線および前記比較用配線に用いた配線材料が前記劣化検知センサを取り付ける装置に搭載された電子回路基板の配線材料と同種金属であり、
    前記電子回路基板の配線材料の劣化をモニタリングして劣化度合いを出力するモニタリング部をさらに備えることを特徴とする劣化モニタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017003376A (ja) * 2015-06-09 2017-01-05 Jfeスチール株式会社 腐食センサおよび腐食量の測定方法
JP2017183367A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 東日本電信電話株式会社 通信装置保護ケースおよび通信装置保護ケースの効用測定方法
US10054578B2 (en) 2014-10-07 2018-08-21 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel property sensor

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