JP6045444B2 - 受配電機器の余寿命診断方法および余寿命診断装置 - Google Patents

受配電機器の余寿命診断方法および余寿命診断装置 Download PDF

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Description

この発明は、受配電機器の余寿命を診断するための方法および装置に関する。より詳しくは、この発明は、稼動中の受配電機器に使用される固体絶縁物の絶縁抵抗の低下による余寿命を精度よく診断するための技術に関する。
受配電機器は、電気エネルギーを工場や建物へ供給する役割を担う機器である。受配電機器には、信頼性および安定性を確保して稼動することが要求される。長期間にわたる受配電機器の使用によって、受配電機器に用いられる絶縁物が劣化し、それにより電気的トラブルが発生した場合には、生産での損失あるいは機器の補修といったような、生産機器あるいは建物に与える影響が大きくなる。このため受配電機器に用いられる絶縁物の劣化を精度よく診断するための技術が望まれている。
受配電機器中の絶縁物の劣化プロセスは、一般的に、次のように考えられている。(1)絶縁物表面の抵抗が低下する。(2)漏れ電流によるジュール熱のために、局部的な乾燥帯が絶縁物に形成される。(3)その乾燥帯への電圧集中によってシンチレーション放電が発生する。(4)放電による有機物の炭化(炭化導電路の形成)による絶縁破壊の発生。
これに対し、絶縁体の診断法として、これまで、絶縁抵抗測定や部分放電測定等の方法が主に実施されてきた。しかしながら従来の方法では、診断精度は十分とは言えない。精度が不十分である理由は、絶縁体の劣化メカニズムを考慮した評価を実施していないことが一因であると考えられる。
一方、電気的トラブルを未然に防止するとともに、メンテナンス周期を適正化して保守コストを削減するためには、電気的な異常が発生する以前から、絶縁体の劣化度を定量的に精度よく把握して、受配電機器の余寿命診断をすることが重要である。電気的な異常が発生する以前から絶縁体の劣化度を評価する方法が、たとえば特許文献1(特開平8−220158号公報)および特許文献2(特開2002−372561号公報)に開示されている。それらの文献に開示された方法によれば、絶縁体および、その絶縁体の表面に取り付けられた電極を有する検出装置を準備する。この検出装置に電圧を印加して検出装置の漏れ電流を測定する。この測定結果を用いて絶縁体の表面抵抗率がモニタされる。絶縁体の表面抵抗率に基づいて、受配電機器が備える絶縁体の劣化が診断される。
特許文献1に開示された絶縁劣化検出方法によれば、受配電機器の外面に、耐候性の絶縁板が設けられる。この絶縁板の上面に、櫛形の一対の電極を0.2〜0.4mmの沿面距離で対向させて載置する。そして、各電極を交流電源に接続し、電極間に流れる電流を誘電特性検出器で検出する。電極間の絶縁抵抗値が108Ω以下になると、誘電特性検出器から出力した信号でアラームを表示する。
特許文献2に開示された絶縁劣化検出方法によれば、受配電設備の主回路絶縁物の近傍に、絶縁診断センサが取り付けられる。このセンサは、上記の受配電設備を構成する主回路部分に用いる固体絶縁材料と同等材料からなる。センサは、故意に劣化させた劣化部位と、劣化させていない未劣化部位とを有する。劣化部位および未劣化部位には、表面電気抵抗率を測定するためのくし型電極が設けられる。両方の部位の表面電気抵抗率の変化が測定され、表面電気抵抗率の時間依存性を表わす基準曲線と、その表面電気抵抗率の変化とに基づいて受配電設備の余寿命が算出される。
特開平8−220158号公報(第1図) 特開2002−372561号公報(第1図)
実際に受配電機器が設置されている現場での絶縁体の劣化は、大気中のNOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)、塵埃あるいは汚染物等の影響を受ける。これらの物質は受配電機器に流入する空気によって運ばれて、絶縁物に付着する。このため、受配電機器の絶縁物の劣化は、受配電機器内の空気の流れに影響を受ける。具体的には、受配電機器内の空気の流路に設置された絶縁物の劣化度の進展が相対的に早くなる。一方で、その流路から外れた位置にある絶縁物の劣化の進展は、相対的に遅くなる。
電気室には複数の受配電機器が設置される。さらに、1つの受配電機器の内部には複数の絶縁物が使用されている。同じ電気室に同じ時期に設置された受配電機器の絶縁物であっても、長期間の使用による絶縁物の表面抵抗率の低下は、電気室内での受配電機器の設置場所、受配電機器内での設置位置等に依存して、(たとえば5桁程度の)ばらつきが生じうる。
さらに、主回路には高電圧が印加される。センサを設置する際の安全を確保するという目的では、主回路からできるだけ離してセンサを設置することが望ましい。このため、センサは、設置の際の安全を確保できる距離を主回路から離して設置される。一方で、主回路に含まれる絶縁物の劣化の度合いを精度よく評価するためには、センサ(検出装置)の設置場所が主回路に近いほど望ましい。
特許文献1および特許文献2で開示された方法では、絶縁物の劣化の度合いが受配電機器内の位置に依存すること、および、診断対象の絶縁物とセンサとの間の位置関係について考慮されていない。そのため、診断の対象とする絶縁物の劣化が正確にモニタできない可能性がある。診断対象とする絶縁物の劣化を正確にモニタできなければ、たとえば受配電機器の電気的トラブルを未然に防ぐことができないという問題が生じる可能性がある。あるいは、電気的トラブルを防ぐためにメンテナンス周期を短くすることによって、保守コストが上昇するという可能性も考えられる。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、受配電機器の固体絶縁物の余寿命をオンラインで精度良く診断できる余寿命診断方法および装置を提供することを目的とする。
本発明のある局面に係る受配電機器の余寿命診断方法は、絶縁体を含む受配電機器の余寿命診断方法である。余寿命診断方法は、湿度に依存しない表面抵抗率の評価技術を用いることにより、受配電機器に含まれる診断対象の絶縁体の湿度に依存しない表面抵抗率を取得するステップと、診断対象の絶縁体と同じまたは同等の材質からなるセンサ絶縁体を、受配電機器に設置するステップと、診断対象の絶縁体の表面抵抗率の低下速度を求めるステップと、センサ絶縁体の表面抵抗率の低下速度を予め取得して、センサ絶縁体の表面抵抗率から診断対象の絶縁体の表面抵抗率への換算のための第1および第2の換算係数を求めるステップとを備える。第1の換算係数は、センサ絶縁体の受配電機器への設置時における、診断対象の絶縁体とセンサ絶縁体との間の表面抵抗率の差に相当する。第2の換算係数は、診断対象の絶縁体の表面抵抗率の低下速度と、センサ絶縁体の表面抵抗率の低下速度との差に相当する。余寿命診断方法は、センサ絶縁体の表面抵抗率を逐次測定するステップと、センサ絶縁体の測定された表面抵抗率を、第1および第2の換算係数を用いて診断対象の絶縁体の表面抵抗率に逐次換算するステップと、換算するステップによって得られた診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、診断対象の絶縁体の使用年数との間の相関関係を逐次求めるステップと、相関関係から求められる、センサ絶縁体の設置時における診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、湿度に依存しない表面抵抗率と、湿度および表面抵抗率の間の予め求められた関係とから、相関関係が得られる湿度を決定するステップと、決定された湿度と、湿度および表面抵抗率の閾値の間の予め求められた関係とから、相関関係に対応する閾値を決定するステップと、相関関係と対応する閾値とから決定される使用年数と、現在の使用年数との差分により受配電機器の余寿命を決定するステップとをさらに備える。
本発明の他の局面に係る受配電機器の余寿命診断装置は、絶縁体を含む受配電機器の余寿命診断装置である。余寿命診断装置は、受配電機器に設置され、診断対象の絶縁体と同じまたは同等の材質からなるセンサ絶縁体の表面抵抗率を逐次取得する表面抵抗率取得部と、センサ絶縁体の表面抵抗率を、予め取得された第1および第2の換算係数を用いて診断対象の絶縁体の表面抵抗率に逐次換算する表面抵抗率換算部と、診断対象の絶縁体の表面抵抗率と診断対象の絶縁体の使用年数との間の相関関係を逐次求める相関関係計算部と、相関関係に対応する閾値を決定する閾値計算部と、相関関係と閾値とから決定される寿命年数と、現在の使用年数との差分により受配電機器の余寿命を決定する余寿命計算部とを備える。第1および第2の換算係数は、センサ絶縁体の設置時におけるセンサ絶縁体の表面抵抗率を、湿度に影響しない表面抵抗率の評価技術を用いることによって取得された、センサ絶縁体の設置時における診断対象の絶縁体の湿度に依存しない表面抵抗率に換算するための係数である。第1の換算係数は、センサ絶縁体の受配電機器への設置時における、診断対象の絶縁体とセンサ絶縁体との間の表面抵抗率の差に相当する。第2の換算係数は、診断対象の絶縁体の表面抵抗率の低下速度と、センサ絶縁体の表面抵抗率の低下速度との差に相当する。閾値計算部は、相関関係から求められる、センサ絶縁体の設置時における診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、湿度に依存しない表面抵抗率と、湿度と表面抵抗率との間の予め求められた関係から、相関関係が得られる湿度を決定し、決定された湿度および、湿度と表面抵抗率の閾値との間の予め求められた関係から、相関関係に対応する閾値を決定する。
この発明によれば、受配電機器の固体絶縁物の余寿命をオンラインで精度良く診断することができる。
受配電機器に用いられる遮断器の構成を概略的に示した断面図である。 図1に示した遮断器の一部分の構成を概略的に示した図である。 実施の形態1に係る受配電機器の余寿命診断方法を説明するためのフローチャートである。 市場で使用された1500個の絶縁体を用いて使用年数と表面抵抗率との間の関係を評価した結果を示した図である。 センサを示した平面図である。 センサ絶縁体の表面抵抗率から診断対象の絶縁体の表面抵抗率への第1の換算を説明するための概念図である。 センサ絶縁体の表面抵抗率から診断対象の絶縁体の表面抵抗率への第2の換算を説明するための概念図である。 受配電機器の余寿命を求める方法を説明した図である。 設置環境の湿度に依存した、受配電機器の余寿命を求める方法を説明するための図である。 相関直線から湿度を算出するための方法を説明するための図である。 データベースに記憶された湿度−表面抵抗率特性を例示した図である。 湿度90%RHでの表面抵抗率の閾値を決定するための方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る余寿命診断方法を実行するシステムの概略構成図である。 図13に示した制御部の機能ブロック図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1に係る受配電機器の余寿命診断方法は、絶縁体を備える受配電機器の余寿命を求める余寿命診断方法である。受配電機器は、たとえば、遮断器、断路器、母線・導体などの主回路構成品と計測機器とから構成される。以下に受配電機器の構成の一例を説明するが、この構成によって本発明が限定されるものではない。
図1は、受配電機器に用いられる遮断器の構成を概略的に示した断面図である。図2は、図1に示した遮断器の一部分の構成を概略的に示した図である。
図1および図2を参照して、遮断器50は、操作機構51a,51bと、モールドフレーム55a,55bと、導体53a,54a,53b,54bと、母線支持板56と、真空バルブ62aとを有する。
操作機構51aおよびモールドフレーム55aは台車61aに載せられている。操作機構51bおよびモールドフレーム55bは台車61bに載せられている。導体53aは、ケーブル57aに電気的に接続される。導体54aは、母線支持板56を介して導体53bに電気的に接続される。導体54bは、ケーブル57bに電気的に接続される。
三相交流の各相に対応して、遮断部はモールドフレームで支持されている。モールドフレーム55a,55bは、ポリエステル絶縁物あるいはフェノール絶縁物によって形成される絶縁物である。
センサ10は、モールドフレーム55bの近くに設置される。この実施の形態では、余寿命の診断対象となる絶縁体は、モールドフレーム55aおよびモールドフレーム55bのいずれでもよい。
次に、実施の形態1に係る受配電機器の余寿命診断方法について説明する。図3は、実施の形態1に係る受配電機器の余寿命診断方法を説明するためのフローチャートである。
図3を参照して、まず、受配電機器が備える診断対象の絶縁体の表面抵抗率を、湿度に影響しない手法により把握する(ステップS1)。ステップS1において把握された、絶縁物の表面抵抗率は、絶縁物の今後の劣化を予想するために用いられる表面抵抗率の基準に相当する。
診断対象の絶縁体とは、受配電機器が備える絶縁体のうち、絶縁劣化を診断したい絶縁体であり、たとえば絶縁劣化が大きいために受配電機器の寿命への影響が大きい絶縁体である。そのような絶縁体の一例としては、上述のモールドフレームが挙げられる。
湿度に影響しない絶縁体の表面抵抗率の把握方法として、例えば、特許第3923257号公報に記載された方法、あるいは特許第4121430号公報に記載された方法などを適用することができる。この方法は、受配電機器のオフライン状態、すなわち、受配電機器の通電を停止した状態において実行される。
上記の方法の概略を説明すると、まず、純水に浸されたイオン試験紙を診断対象の絶縁体に接触させる。そのイオン試験紙の色の変化からイオン量あるいは色彩を測定する。測定データをマハラノビス・タグチシステム法などの方法で解析することにより、当該データを1つの指標で表す。この指標と表面抵抗率の関係は予め取得されている。その関係と、上記データを表す指標とに基づいて診断対象の絶縁体の表面抵抗率を求める。イオン量や色彩は湿度により変化しないため、湿度に影響されない表面抵抗率を得ることができる。なお、湿度に影響されない表面抵抗率を得ることが可能であれば、そのための方法は特に限定されず、任意の方法が適用可能である。
診断対象の絶縁体は予め特定されていてもよい。あるいは、受配電機器が備える複数の絶縁体の各々の表面抵抗率を求めた上で、表面抵抗率が最も低い絶縁体を診断対象の絶縁体に決定してもよい。さらに診断対象の絶縁体の数は1つに限定されず、複数であってもよい。
ステップS2において、ステップS1で取得した診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値と、診断対象の絶縁体の使用年数の実数値とに基づいて、その絶縁体の1年当たりの表面抵抗率の低下度を求める(ステップS2)。
図4は、市場で使用された1500個の絶縁体を用いて使用年数と表面抵抗率との間の関係を評価した結果を示した図である。図4を参照して、グラフの縦軸は、湿度50%RH(RH:相対湿度)における絶縁体の表面抵抗率を表すための対数軸である。グラフの横軸は絶縁体の使用年数を表すための線形軸である。グラフは、使用年数に対する表面抵抗率の平均値をプロットしたものである。
表面抵抗率のデータはNOx等の環境要因による誤差を含みうる。しかしサンプル数が約1500であり、このサンプル数は、表面抵抗率の経年劣化(時間の経過にともなう表面抵抗率の低下)の傾向を把握するのに充分であると考えられる。
受配電機器の絶縁物の主たる劣化要因は、上記のようなNOxあるいは海塩などといった環境要因である。したがって、受配電機器とセンサ10との間で使用電圧等の動作条件が異なっていても、周囲環境が同じであれば、センサ絶縁体の劣化が受配電機器の絶縁体の劣化と同じように進展する。図4は、使用年数のリニア値と表面抵抗率の対数値とが直線関係となることを示している。直線の傾きは一定であり、この直線の傾きは1年当たりの表面抵抗率低下度を示している。本明細書では、この直線の傾きを「表面抵抗率低下速度」と呼ぶ。
図3に戻り、受配電機器にセンサを設置する(ステップS3)。センサ10(図1参照)は、絶縁体を含む。その絶縁体は、診断対象の絶縁体と同じあるいは同等の材質からなる。一般に、絶縁体は、樹脂、充填材、フィラー、添加剤等から構成される。「同等」とは、たとえば、2つの絶縁体の構成要素が互いに同じであり、かつ、2つの絶縁体の間で構成比率を比較した場合に、同一要素に対する構成比率の差が±10%以内であることを意味する。
受配電機器の余寿命を正確に診断するためには、受配電機器の機能に影響しない範囲内でできるだけ診断対象の絶縁体に近い位置に、センサ10を設置することが望ましい。しかしながら、この実施の形態によれば、センサ10の設置位置に応じて表面抵抗率低下度を補正する。これにより、診断対象の絶縁体から離れてセンサ10が設置されている場合においても、診断対象の絶縁体の劣化度を正確に診断することができる。
図5は、センサを示した平面図である。図5を参照して、センサ10は、絶縁体1および一対の櫛形電極2を備える。絶縁体の材質は、受配電機器が備える絶縁体の材質と同じか同等であり、たとえば不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂などが該当する。本実施の形態では、絶縁体の材質は、炭酸カルシウムなどの添加剤とガラス繊維とを含む不飽和ポリエステル絶縁体であるものとする。
櫛形電極2a,2bは絶縁体の表面に配置される。櫛形電極2a,2bの材質は、導電性を示すものであればよく、長期使用による腐食等に耐えうるものがより望ましい。本実施の形態では、櫛形電極2a,2bは、スクリーン印刷により形成したカーボン系のものである。
図5に示した寸法の単位はいずれもmmである。櫛形電極同士の間隔は、たとえば1.0〜5.0mmとされる。本実施の形態では、櫛形電極の各々の幅(紙面横方向の長さ)および櫛形電極の間隔(沿面距離)が、いずれも2.0mmとされる。図5の紙面横方向に延在する電極部分の長さは1970mmとされる。ただし図5では、電極全体(1970mm)のうちの長さ100mmの部分が示されている。また、電極の厚みは、たとえば約0.2mmである。
この電極に例えば200Vの電圧を印加して、櫛形電極間の漏れ電流を漏れ電流計により測定する。測定された漏れ電流に基づいて、センサ10の絶縁体の表面抵抗率が求められる。漏れ電流の測定および表面抵抗率の算出は、受配電機器をオンライン状態にした状態、すなわち、受配電機器が通電した状態において、適切な周期(これに限定されないが、たとえば1時間ごと)に行なう。なお、以後は受配電機器の絶縁体と区別するため、センサ10の絶縁体を「センサ絶縁体」とも呼ぶ。
再び図3に戻り、ステップS4において、第1および第2の換算係数を用いて、センサ絶縁体の表面抵抗率を、診断対象の絶縁体の表面抵抗率に換算する。センサ絶縁体は新品、あるいは一定の度合いに劣化した劣化品である。一方、センサ絶縁体を設置するときには、診断対象の絶縁体が使用開始済みであることが多い。また、診断対象絶縁体の設置位置とセンサ絶縁体の設置位置とは必ずしも一致しない。このため、センサ絶縁体の材質が診断対象の絶縁体の材質と同じあるいは同等であっても、センサ絶縁体の設置時における表面抵抗率が、センサ絶縁体と診断対象の絶縁体との間で異なりうる。したがってこの実施の形態では、表面抵抗率の換算を行なう。
図6は、センサ絶縁体の表面抵抗率から診断対象の絶縁体の表面抵抗率への第1の換算を説明するための概念図である。図6を参照して、初期状態(たとえばセンサ10の設置時)において、診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値(対数の底は10である。以後も同様)が、12(log(Ω/□))であり、センサ絶縁体の表面抵抗率が15(log(Ω/□))である。
センサ絶縁体の表面抵抗率の対数値と、診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値との差分は、15−12=3(log(Ω/□))である。第1の換算では、センサ絶縁体の表面抵抗率の対数値から、この差分が減じられる。これにより、センサ設置時におけるセンサ絶縁体の表面抵抗率の対数値を、診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値、すなわち12(log(Ω/□))へと置換えることができる。差分すなわち3(log(Ω/□))は、第1の換算において用いられる第1の換算係数である。
図7は、センサ絶縁体の表面抵抗率から診断対象の絶縁体の表面抵抗率への第2の換算を説明するための概念図である。
図7を参照して、センサ絶縁体の設置から2年後において、センサ絶縁体の表面抵抗率の対数値が13(log(Ω/□))であるとする。センサ絶縁体の表面抵抗率の対数値の変化は、直線L1によって表わされる。センサ絶縁体の場合、表面抵抗率の対数値の低下速度は直線L1の傾きに相当する。したがってセンサ絶縁体の場合における、表面抵抗率の対数値の低下速度は、(15−13)/2=2/2(log(Ω/□)/年)と求められる。
一方、センサ設置時から2年後において、診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値は9(log(Ω/□))である。診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値の変化は、直線L2によって表わされる。診断対象の絶縁体の場合、表面抵抗率の対数値の低下速度は、直線L2の傾きに相当する。したがって診断対象の絶縁体の場合における、表面抵抗率の対数値の低下速度は、(12−9)/2=3/2(log(Ω/□)/年)と求められる。
診断対象の絶縁体とセンサ絶縁体との間における、表面抵抗率の対数値の低下速度の差は、直線L2の傾きと直線L1の傾きとの間の差分であり、3/2−2/2=1/2(log(Ω/□)/年)である。なお、直線L1,L2の間での傾きの差分、すなわち1/2(log(Ω/□))は、第2の換算において用いられる第2の換算係数である。
直線L3は、第1の換算によって、直線L1を、3(log(Ω/□))だけ下方に平行移動した直線に対応する。したがって、直線L3と直線L1とでは傾きが等しい。一方、直線L1と直線L2とでは傾きが異なるので、直線L3と直線L2との間にも同じように傾きの差が生じる。この傾きの差、すなわち表面抵抗率低下速度の差を補正するために第2の換算がさらに実行される。
直線L3と直線L2との間での傾きの差は、1/2(log(Ω/□)/年)である。センサ10の設置から2年が経過した時点では、直線L3と直線L2との間での表面抵抗率の差は、2×1/2=1(log(Ω/□))となる。第2の換算では、第1の換算を行なった後のセンサ絶縁体の表面抵抗率の対数値から1(log(Ω/□))が減算される。
第1および第2の換算によって、センサ10の設置からt年後における、診断対象の絶縁体の表面抵抗率を、センサ絶縁体の表面抵抗率の対数値から求めることができる。センサ絶縁体の表面抵抗率の対数値をαとする。上記の例と同じく、第1の換算係数を3(log(Ω/□))とし、第2の換算係数を1/2(log(Ω/□))とする。t年後における診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値は、次の式に従って表わすことができる。
{(α−3)−t×1/2} 単位:log(Ω/□)
なお、図4は、使用年数のリニア値と表面抵抗率の対数値との間の関係が1本の直線で表わされることを示している。すなわち、表面抵抗率の対数値は使用年数に応じて同一の直線上で変化する。使用年数が長くなっても直線の傾きは変化しない。このような特徴は、センサ絶縁体および診断対象の絶縁体について共通である。
このような特徴を利用して、本実施の形態では、第1の換算係数および第2の換算係数を用いて、センサ絶縁体の表面抵抗率から、診断対象の絶縁体の表面抵抗率を求める。初期状態(すなわちセンサ設置時)におけるセンサ絶縁体と診断対象の絶縁体との間の表面抵抗率の対数値の差を、第1の換算によって補正する。次に、第2の換算によって、センサ設置時からt年経過するうちに生じる、センサ絶縁体の表面抵抗率の対数値と診断対象の絶縁体の表面抵抗率の対数値との間の差分を補正する。
なお、センサ絶縁体を設置する場所での表面抵抗率の対数値の低下速度は、設置する周囲の絶縁体の低下速度から取得してもよい。あるいは、センサ絶縁体を設置後、たとえば2年間のセンサ絶縁体の表面抵抗率の対数値の低下速度を用いてもよい。センサ絶縁体の表面抵抗率の低下速度(表面抵抗率の対数値の低下速度)を予め取得するための方法は特に限定されるものではない。
再び図3に戻り、ステップS5において、センサ絶縁体の表面抵抗率を逐次測定する。さらに、第1および第2の換算により、その測定値から、診断対象の絶縁体の表面抵抗率への換算を逐次実施する。この測定および換算は所定の周期、たとえばセンサ絶縁体の使用開始から1時間ごとに行なう。これにより、センサ絶縁体の表面抵抗率が診断対象の絶縁体の表面抵抗率へと逐次換算される。
次に、ステップS6において、ステップS5で算出された診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、診断対象の絶縁物の使用年数との間の相関関係を逐次求める。相関関係は例えば最小二乗法を用いて求められる。
同一湿度での絶縁体の表面抵抗率を使用年数に対してプロットした場合には、直線の傾きは一定となる(変化しない)。しかしながら絶縁体の設置される環境において湿度が変化する。湿度に応じて絶縁体の表面抵抗率が変化するため、ステップS6において相関関係が逐次求められる。
続いて、ステップS6で求めた使用年数と表面抵抗率との間の相関関係に基づいて、受配電機器の余寿命を求める(ステップS7、S8)。
図8は、受配電機器の余寿命を求める方法を説明した図である。図8を参照して、グラフ中の点は、ステップS5で算出された診断対象の絶縁物の表面抵抗率を診断対象の絶縁物の使用年数に対してプロットした点である。グラフ中の相関直線は、ステップS6の処理によって求められた相関関数を表わす直線である。
ステップS7では、相関直線に基づいて、表面抵抗率の所定の閾値Dに対応する寿命年数を算出する。その寿命年数と現在までの使用年数Bとの差分により、受配電機器の余寿命を求める。なお、Aは、現在の使用年数に対応する、相関直線上の表面抵抗率である。
寿命年数Cは、相関直線と、表面抵抗率の所定の閾値Dを示す直線との交点に対応する使用年数である。表面抵抗率の所定の閾値Dは、たとえば所定の湿度において放電が発生する表面抵抗率のうちの最高値に予め設定される。図8の例では、表面抵抗率の所定の閾値Dは、109Ω/□に設定されているものとする。図8の例では、寿命年数Cは33年となる。その寿命年数C(33年)から、余寿命診断時の使用年数B(図8の例では30年)を減算して求められる年数(3年)が、受配電機器の余寿命とされる。
ここでステップS6の処理によって求められた相関直線は、設置環境での平均湿度での表面抵抗率と、使用年数との間の関係と考えられる。ステップS6の処理によって、設置環境での平均湿度における受配電機器の余寿命を求めることができる。
以上の工程からなる受配電機器の余寿命診断方法によれば、ステップS5、S6の処理によって、使用年数と表面抵抗率との間の相関関係(相関直線)が逐次更新される。この方法によれば設置現場での環境の違い、あるいは環境の変化が相関直線に反映されるため、絶縁体の劣化を精度良く検出できる。これにより、診断対象の絶縁体(受配電機器が備える絶縁体)の余寿命を精度よく診断することができる。その結果、受配電機器が備える絶縁体の劣化によって起こりうる電気的トラブルを未然に防ぐことができる。
以上説明した方法は、設置環境での湿度が平均湿度である場合における余寿命の診断方法である。次に、設置環境での湿度が平均湿度以外の任意の湿度(例えば、湿度90%RH)である場合の余寿命診断方法について説明する。
図9は、設置環境の湿度に依存した、受配電機器の余寿命を求める方法を説明するための図である。図8と同様に、図9には、使用年数と診断対象の絶縁体の表面抵抗率との間の相関関係を表わす相関直線が示される。ただし表面抵抗率の所定の閾値Dは、余寿命に想定される湿度に応じて変更される。図9に示したX,Yの各々は、余寿命に想定される表面抵抗率の所定の閾値に対応する。X(log(Ω/□))は、設置環境での平均湿度(たとえば50%RH)での閾値であり、Y(log(Ω/□))は、湿度90%RHでの閾値である。
湿度90%RHにおける余寿命を求めるには、まず、寿命年数Gを求める。寿命年数Gは、相関直線と、表面抵抗率の所定の閾値Y(Ω/□)を表す直線との交点に対応する使用年数である。次に、その寿命年数Gから余寿命診断時の使用年数Eを減算する。これにより、受配電機器の余寿命が求められる。
表面抵抗率の所定の閾値を、余寿命に想定される湿度に応じて変更する方法を説明する。まず、ステップS1で求められた診断対象の絶縁体の表面抵抗率(湿度に依存しない表面抵抗率)を平均湿度(湿度50RH%)での表面抵抗率であるとする。
図10に示されるように、たとえば使用年数10年(センサの設置時期に等しい)において、湿度に依存しない絶縁体の表面抵抗率が1012(Ω/□)と求められる。相関直線は、ステップS6で求められた使用年数と表面抵抗率との間の相関関係を示す。相関直線から、センサの設置時期(使用年数10年)の表面抵抗率が5×1010(Ω/□)と求められる。センサ設置時期における表面抵抗率の差は湿度の影響によるものと考えられる。ステップS1で測定された、診断対象の絶縁物に付着したイオンの種類と付着量とを用いて、データベースに記憶された湿度−表面抵抗率特性が参照される。
図11は、データベースに記憶された湿度−表面抵抗率特性を例示した図である。図11を参照して、グラフの横軸は相対湿度を示し、グラフの縦軸は表面抵抗率を示す。相対湿度が50%RH(平均湿度)であるときの表面抵抗率(言い換えると湿度に依存しない表面抵抗率)は1012(Ω/□)である。この曲線に従うと、センサ設置時期における表面抵抗率が5×1010(Ω/□)である場合の相対湿度が60%RHと求められる。
図12は、湿度90%RHでの表面抵抗率の閾値を決定するための方法を説明するための図である。図12を参照して、ステップS1で測定した診断対象の絶縁物の付着イオンの種類と量とを用いて、閾値を決定するための湿度−表面抵抗特率特性が参照される。
まず湿度90%での表面抵抗率の所定の閾値は予め決定される。この実施形態では、湿度90%での表面抵抗率の所定の閾値は109(Ω/□)とする。一方、図10に示した相関直線14は、湿度60%での表面抵抗率と使用年数との間の相関関係を表している。図12に示された特性から、湿度が90%RHでの表面抵抗率が109(Ω/□)である場合には、湿度が60%RHでの表面抵抗率は1010(Ω/□)と求められる。したがって、相関直線と比較される閾値は、湿度60%での閾値すなわち1010(Ω/□)に設定される。
以上のように、ステップS7では、相関直線に対応する湿度と、その湿度に対応する閾値とが決定される。ステップS8において、閾値を表わす直線と相関直線との交点に対応する使用年数が寿命年数として決定される。そして、その寿命年数と現在までの使用年数との差分が余寿命として算出される。
このように、本実施の形態では、表面抵抗率の所定の閾値を、余寿命に想定される湿度に応じて変更する。これにより、湿度が高くなり表面抵抗率が低下した場合に対応した表面抵抗率の閾値を求めることができる。このように閾値を変化させることで受配電機器の余寿命の精度を高めることができるので、リスクを考慮した設備運用計画、あるいは設備更新計画を立てることが可能になる。
図13は、本発明の実施の形態1に係る余寿命診断方法を実行するシステムの概略構成図である。図13を参照して、余寿命診断装置は、たとえば磁気ディスク等の記録媒体に記録されたプログラムによってその動作が制御される制御ボードの形態で実現される。ただし制御ボードは余寿命診断装置の一実現例であって、余寿命診断装置のハードウェア構成は特に限定されるものではない。
余寿命診断装置100は、入力部101と、記憶部102と、制御部103と、出力部104とを備える。
入力部101は、たとえばキーボードおよびマウス、あるいはタブレット等の入力デバイスを含む。入力部101は、診断対象の絶縁体55(たとえばモールドフレーム55a)の余寿命の診断に必要な各種データの入力を受け付けるとともに、その入力されたデータを記憶部102へ送る。たとえば湿度−表面抵抗率特性のデータが、余寿命の診断に先立って入力される。また、センサ10には所定の電圧(たとえば200V)が測定器20によって印加され、センサ10に流れる漏れ電流が測定器20によって計測される。測定器20から送られた漏れ電流の値が入力部101に入力される。さらに、診断対象の絶縁体55に付着しているイオンの種類と量との測定データも入力部101に入力される。
記憶部102は、たとえばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどを含むメモリデバイスであり、余寿命診断方法を実施するためのプログラム、湿度−表面抵抗率特性、漏れ電流値から表面抵抗率を計算するためのセンサ10に関するデータ(たとえば櫛形電極の長さ、幅、ピッチなど)などの各種データを記憶する。また、記憶部102は、入力部101に入力された各種のデータ、たとえば診断対象の絶縁体55に付着しているイオンの種類と量との測定データ、センサ10の漏れ電流の値のデータを記憶する。
制御部103は、たとえばマイクロプロセッサ(MPU)によって実現され、記憶部102に記憶されたプログラムを読み込むことにより、そのプログラムに記述された手順に従って余寿命診断に関する処理を実行する。出力部104は、制御部103による余寿命の診断結果を外部の出力装置に出力する。たとえば出力装置は、無線装置、プリンタ、ディスプレイまたはこれらの両方を含みうる。
図14は、図13に示した制御部の機能ブロック図である。図14を参照して、制御部103は、表面抵抗率計算部111と、表面抵抗率換算部112と、相関直線計算部113と、閾値計算部114と、余寿命計算部115とを含む。
表面抵抗率計算部111は、センサ10の漏れ電流の値、センサ10に関するデータ(たとえば櫛形電極の長さ、幅、ピッチなど)を用いて湿度に依存しない表面抵抗率を取得する。すなわち表面抵抗率計算部111は、ステップS1の処理を実行する。ステップS1では、診断対象の絶縁体に付着しているイオンの種類と付着量とが測定される。これらの測定結果は入力部101(図13を参照)に入力されて、記憶部102に記憶される。
表面抵抗率換算部112は、第1および第2の換算係数を用いて、表面抵抗率換算部112が算出したセンサ絶縁体の表面抵抗率を、診断対象の絶縁体の表面抵抗率へと換算する。すなわち表面抵抗率換算部112は、ステップS4の処理を実行する。
なお、表面抵抗率計算部111は、たとえばセンサ10の漏れ電流値の測定結果を逐次受信するとともに、その漏れ電流値からセンサ絶縁体の表面抵抗率を算出する。表面抵抗率換算部112は、第1および第2の換算係数を用いて、センサ絶縁体の表面抵抗率を診断対象の絶縁体の表面抵抗率に逐次換算する。すなわち表面抵抗率計算部111および表面抵抗率換算部112はステップS5の処理も実行する。
相関直線計算部113は、表面抵抗率換算部112から表面抵抗率の値を受けるとともに記憶部102(図13を参照)から使用年数を読み出す。相関直線計算部113は、表面抵抗率と使用年数との間の相関関係を示す相関直線を逐次計算する。すなわち相関直線計算部は、ステップS6の処理を実行する。
閾値計算部114はステップS7の処理を実行する。具体的に説明すると、閾値計算部114は、まず、ステップS1で入力したイオンの種類と量とに基づいて、記憶部102(データベース)に保存されている複数の湿度−表面抵抗率特性の中から最適の特性を選定する。図10に示されるように、閾値計算部114は、相関直線計算部113によって求められた相関直線に基づいて、現在の使用年数に対応する表面抵抗率を決定する。そして選定された湿度−表面抵抗率特性に基づいて、その表面抵抗率に対応する湿度を決定する。
記憶部102は、相関直線上の表面抵抗率から湿度を決定するための複数の湿度−表面抵抗率特性を記憶する。これらの複数の特性は、イオンの種類および量に応じて異なっている。閾値計算部114は、ステップS1で入力したイオンの種類と量とに基づいて、複数の特性の中から、湿度を決定するための最適の特性を選定する。
なお、この実施の形態では、センサ絶縁体の設置時における診断対象の絶縁体の使用年数はたとえば10年である。しかしセンサ設置時期に対応する診断対象の絶縁体の使用年数は変化しうる。この場合、付着イオンの種類および付着量に基づいて選定された湿度−表面抵抗率特性を、診断対象の湿度に依存しない表面抵抗率に基づいて補正すればよい。たとえば、平均湿度(50%RH)における表面抵抗率が診断対象の湿度に依存しない表面抵抗率と一致するように、湿度−表面抵抗率特性が補正される。
また、診断対象の絶縁物に付着するイオンの種類の数はある程度制限されているが、そのイオンの付着量は様々であると考えられる。したがって、記憶部102には(イオンの種類の数)×(付着量の代表値の個数)に対応した数の湿度−表面抵抗率特性が記憶される。閾値計算部114は、ステップS1で入力されるイオンの種類、付着量に基づいて、複数の湿度−表面抵抗率特性のうち、最も近い条件の特性を選び出し、その特性をイオン付着量に基づいて補正する。
次に、閾値計算部114は、上記の処理によって決定された湿度から表面抵抗率の閾値を決定する。記憶部102は、閾値を決定するための複数の湿度−表面抵抗率特性を記憶する。これらの湿度−表面抵抗率特性も、上記と同様に、イオンの種類および量に応じて異なっている。閾値計算部114は、ステップS1で入力されるイオンの種類、付着量に基づいて、複数の湿度−表面抵抗率特性のうち、最も近い条件の特性を選び出す。そして、閾値計算部114は、選定された湿度−表面抵抗率特性と、上記の処理によって決定された湿度とに基づいて、閾値を決定する。
余寿命計算部115は、相関直線計算部113によって求められた相関直線と、閾値計算部114によって求められた閾値とに基づいて、診断対象の絶縁体の寿命年数を算出する。次に、余寿命計算部115は、現在までの使用年数をその寿命年数から減算することにより余寿命を算出する。すなわち、余寿命計算部115は、ステップS8の処理を実行する。余寿命計算部115によって算出された余寿命は、出力部へと出力される。
なお、図13に示された測定器20は、漏れ電流の値を計測する機能に加えて、その計測された漏れ電流の値からセンサ絶縁体の表面抵抗率を算出する機能を有していてもよい。この場合、測定器20から入力部101に、センサ絶縁体の表面抵抗率に関するデータが入力される。したがって、制御部103は、図14に示された構成から、表面抵抗率計算部111を省略することができる。
以上のように実施の形態1によれば、センサ絶縁体の表面抵抗率から、第1および第2の換算によって換算した診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、その絶縁体の使用年数との間の相関関係が逐次求められる。実施の形態1によれば、第1および第2の換算係数を用いてセンサ絶縁体の表面率を診断対象の絶縁体の表面抵抗率に逐次換算し、その換算結果を用いて相関関係が逐次更新されるため、受配電機器が備える絶縁体の余寿命をオンラインで診断することができる。
さらに、センサ絶縁体が診断対象の絶縁体から離れた位置に設置されていても、第1の換算係数と第2の換算係数を用いてセンサ絶縁体の表面抵抗率を診断対象の絶縁体の表面抵抗率に換算できる。これにより、その換算後の表面抵抗率の値の信頼性を高くすることができる。したがって、たとえば、センサを設置する際の作業性(たとえば作業スペースの確保)という観点から、センサを検出対象の絶縁物から比較的離した位置に設置しなければならない場合であっても、そのセンサ絶縁体の表面抵抗率から、診断対象の絶縁体の表面抵抗率を正確に求めることができる。
さらに、余寿命を決定するための表面抵抗率の閾値は、湿度に依存して変化する。湿度に依存して変化する閾値と、表面抵抗率と使用年数との間の相関関係とから余寿命を求めることにより、診断対象の絶縁物の余寿命をオンラインで、かつ高精度に診断できる。余寿命の診断精度が高くなる(算出された余寿命の精度が高くなる)ことによって、効率的な設備運用のための計画あるいは効率的な設備更新のための計画を立てることができる。したがって受配電設備の絶縁体の劣化による電気的トラブルを未然に防ぐことができる。
さらに実施の形態1によれば、絶縁物に付着しているイオン性物質の種類あるいは相対量によって絶縁特性の湿度依存性が変わる可能性を考慮して余寿命を診断できる。これにより余寿命の診断精度をより一層高めることができる。
さらに、実施の形態1によれば、余寿命を高精度で評価できることにより、たとえば、これまでの設備更新の周期(サイクル)が必要以上に短かったと判断できる場合には、設備更新サイクルを長くすることができる。このような場合には受配電機器の長寿命化を図ることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、取得された表面抵抗率のデータの全てを用いて使用年数と表面抵抗率の相関直線が求められる。実施の形態2では、取得された表面抵抗率のデータの中から選択されたデータを用いて相関直線が決定される。
なお、実施の形態2に係る余寿命診断方法は、上記の点を除いては実施の形態1に係る余寿命診断方法と同様である。したがって実施の形態2に係る余寿命診断装置の構成も、実施の形態1に係る余寿命診断装置の構成と同様である。
実施の形態2では、図14に示す表面抵抗率換算部112(ステップS5の処理)によって取得された表面抵抗率のうち、表面抵抗率が低い方から50%以内のデータ、好ましくは30%以内、より好ましくは10%以内のデータを用いて表面抵抗率と使用年数との相関関係が逐次求められる。あるいは信頼区間70%、好ましくは90%、より好ましくは95%のデータを用いて表面抵抗率と使用年数との相関関係が逐次求められる。この処理は、ステップS6の処理に相当するものであり、図14に示す構成において、相関直線計算部113によって実行される。
実施の形態1では、相関直線、すなわち使用年数と表面抵抗率との間の関係を近似する近似直線を用いて寿命が推定される。近似直線は平均を表すため、求められた余寿命は平均余寿命である。したがって、相関直線によって求められた寿命年数の時点では、実際の寿命年数を超えている絶縁物が半分の確率で存在することとなる。上記のように、表面抵抗率が低い方から50%以内のデータ、好ましくは30%以内、より好ましくは10%以内のデータ、あるいは信頼区間70%、好ましくは90%、より好ましくは95%のデータを用いて相関直線を作成することによって、推定された寿命年数が実際の寿命年数を超える可能性を小さくすることができる。したがって、たとえば焼損等が発生する前に設備更新を行なうといった対策を立てることができる。
また、実施の形態2によれば、過去の実績のある比較的高湿度条件での余寿命が求められるので、過去実績のない湿度条件になるリスクを許容する必要はあるが、実績に応じた設備運用、更新計画を立てることが可能になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 絶縁体(センサ絶縁体)、2,2a,2b 櫛形電極、10 センサ、14 相関直線、20 測定器、50 遮断器、51a,51b 操作機構、53a,54a,53b,54b 導体、55 絶縁体(診断対象の絶縁体)、55a,55b モールドフレーム、56 母線支持板、57a,57b ケーブル、61a,61b 台車、62a 真空バルブ、100 寿命診断装置、101 入力部、102 記憶部、103 制御部、104 出力部、111 表面抵抗率計算部、112 表面抵抗率換算部、113 相関直線計算部、114 閾値計算部、115 余寿命計算部、B,E 使用年数、C,G 寿命年数、D,Y 閾値、L1〜L3 直線、S1〜S8 ステップ。

Claims (16)

  1. 絶縁体を含む受配電機器の余寿命診断方法であって、
    湿度に依存しない表面抵抗率の評価技術を用いることにより、受配電機器に含まれる診断対象の絶縁体の湿度に依存しない表面抵抗率を取得するステップと、
    前記診断対象の絶縁体と同じまたは同等の材質からなるセンサ絶縁体を、前記受配電機器に設置するステップと、
    前記診断対象の絶縁体の前記表面抵抗率の低下速度を求めるステップと、
    前記センサ絶縁体の表面抵抗率の低下速度を予め取得して、前記センサ絶縁体の表面抵抗率から前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率への換算のための第1および第2の換算係数を求めるステップとを備え、
    前記第1の換算係数は、前記センサ絶縁体の前記受配電機器への設置時における、前記診断対象の絶縁体と前記センサ絶縁体との間の前記表面抵抗率の差に相当し、
    前記第2の換算係数は、前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率の低下速度と、前記センサ絶縁体の表面抵抗率の低下速度との差に相当し、
    前記センサ絶縁体の表面抵抗率を逐次測定するステップと、
    前記センサ絶縁体の測定された表面抵抗率を、前記第1および第2の換算係数を用いて前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率に逐次換算するステップと、
    前記換算するステップによって得られた前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、前記診断対象の絶縁体の使用年数との間の相関関係を逐次求めるステップと、
    前記相関関係から求められる、前記センサ絶縁体の設置時における前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、前記湿度に依存しない表面抵抗率と、湿度および表面抵抗率の間の予め求められた関係とから、前記相関関係が得られる湿度を決定するステップと、
    決定された湿度と、湿度および表面抵抗率の閾値の間の予め求められた関係とから、前記相関関係に対応する閾値を決定するステップと、
    前記相関関係と前記対応する閾値とから決定される使用年数と、現在の使用年数との差分により前記受配電機器の余寿命を決定するステップとをさらに備える、受配電機器の余寿命診断方法。
  2. 前記診断対象の絶縁体に付着しうるイオンの種類および付着量に応じた、湿度および表面抵抗率の間の複数の関係と、湿度および表面抵抗率の閾値の間の複数の関係とを準備するステップと、
    前記診断対象の絶縁体に付着したイオンの種類と付着量とを測定するステップとをさらに備え、
    前記湿度を決定するステップは、
    湿度および表面抵抗率の間の複数の関係の中から、測定されたイオンの種類および付着量に応じた関係を選択するステップを含み、
    前記対応する閾値を決定するステップは、
    湿度および表面抵抗率の閾値の間の複数の関係の中から、前記測定されたイオンの種類および付着量に応じた関係を選択するステップを含む、請求項1に記載の受配電機器の余寿命診断方法。
  3. 前記相関関係を逐次求めるステップにおいて、前記換算するステップによって逐次取得された表面抵抗率のうち、表面抵抗率が低いほうから50%以内のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項2に記載の受配電機器の余寿命診断方法。
  4. 前記相関関係を逐次求めるステップにおいて、前記換算するステップによって逐次取得された表面抵抗率のうち、表面抵抗率が低いほうから30%以内のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項3に記載の受配電機器の余寿命診断方法。
  5. 前記相関関係を逐次求めるステップにおいて、前記換算するステップによって逐次取得された表面抵抗率のうち、表面抵抗率が低いほうから10%以内のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項4に記載の受配電機器の余寿命診断方法。
  6. 前記相関関係を逐次求めるステップにおいて、前記換算するステップによって逐次取得された表面抵抗率のうち、信頼区間70%のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項2に記載の受配電機器の余寿命診断方法。
  7. 前記相関関係を逐次求めるステップにおいて、前記換算するステップによって逐次取得された表面抵抗率のうち、信頼区間90%のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項6に記載の受配電機器の余寿命診断方法。
  8. 前記相関関係を逐次求めるステップにおいて、前記換算するステップによって逐次取得された表面抵抗率のうち、信頼区間95%のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項7に記載の受配電機器の余寿命診断方法。
  9. 絶縁体を含む受配電機器の余寿命診断装置であって、
    前記受配電機器に設置され、診断対象の絶縁体と同じまたは同等の材質からなるセンサ絶縁体の表面抵抗率を逐次取得する表面抵抗率取得部と、
    前記センサ絶縁体の表面抵抗率を、予め取得された第1および第2の換算係数を用いて前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率に逐次換算する表面抵抗率換算部と、
    前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率と前記診断対象の絶縁体の使用年数との間の相関関係を逐次求める相関関係計算部と、
    前記相関関係に対応する閾値を決定する閾値計算部と、
    前記相関関係と前記閾値とから決定される寿命年数と、現在の使用年数との差分により前記受配電機器の余寿命を決定する余寿命計算部とを備え、
    前記第1および第2の換算係数は、前記センサ絶縁体の設置時における前記センサ絶縁体の表面抵抗率を、湿度に影響しない表面抵抗率の評価技術を用いることによって取得された、前記センサ絶縁体の設置時における前記診断対象の絶縁体の湿度に依存しない表面抵抗率に換算するための係数であり、
    前記第1の換算係数は、前記センサ絶縁体の前記受配電機器への設置時における、前記診断対象の絶縁体と前記センサ絶縁体との間の前記表面抵抗率の差に相当し、
    前記第2の換算係数は、前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率の低下速度と、前記センサ絶縁体の表面抵抗率の低下速度との差に相当し、
    前記閾値計算部は、前記相関関係から求められる、前記センサ絶縁体の設置時における前記診断対象の絶縁体の表面抵抗率と、前記湿度に依存しない表面抵抗率と、湿度と表面抵抗率との間の予め求められた関係から、前記相関関係が得られる湿度を決定し、決定された湿度および、湿度と表面抵抗率の閾値との間の予め求められた関係から、前記相関関係に対応する閾値を決定する、受配電機器の余寿命診断装置。
  10. 前記診断対象の絶縁体に付着しうるイオンの種類および付着量に応じた、湿度および表面抵抗率の間の複数の関係と、湿度および表面抵抗率の閾値の間の複数の関係とを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記閾値計算部は、
    湿度および表面抵抗率の間の複数の関係の中から、前記診断対象の絶縁体に付着したイオンの種類および付着量に応じた関係を選択することにより前記相関関係が得られる湿度を決定し、湿度および表面抵抗率の閾値の間の複数の関係の中から、前記診断対象の絶縁体に付着したイオンの種類および付着量に応じた関係を選択することにより、前記対応する閾値を決定する、請求項9に記載の受配電機器の余寿命診断装置。
  11. 前記相関関係計算部は、前記表面抵抗率換算部によって逐次取得された表面抵抗率のうち、表面抵抗率が低いほうから50%以内のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項10に記載の受配電機器の余寿命診断装置。
  12. 前記相関関係計算部は、前記表面抵抗率換算部によって逐次取得された表面抵抗率のうち、表面抵抗率が低いほうから30%以内のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項11に記載の受配電機器の余寿命診断装置。
  13. 前記相関関係計算部は、前記表面抵抗率換算部によって逐次取得された表面抵抗率のうち、表面抵抗率が低いほうから10%以内のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項12に記載の受配電機器の余寿命診断装置。
  14. 前記相関関係計算部は、前記表面抵抗率換算部によって逐次取得された表面抵抗率のうち、信頼区間70%のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項13に記載の受配電機器の余寿命診断装置。
  15. 前記相関関係計算部は、前記表面抵抗率換算部によって逐次取得された表面抵抗率のうち、信頼区間90%のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項14に記載の受配電機器の余寿命診断装置。
  16. 前記相関関係計算部は、前記表面抵抗率換算部によって逐次取得された表面抵抗率のうち、信頼区間95%のデータに基づいて、前記相関関係を逐次求める、請求項15に記載の受配電機器の余寿命診断装置。
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