JP5487855B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機に関する。
従来より、例えば特許文献1(特開2007−24453)に示すような、風向変更部材を揺動動作させることで、空調室内の空気を撹拌し、温度ムラを抑制するような空気調和機が提案されている。
風向変更部材を揺動動作させて、空調室内の空気を撹拌すれば、温度ムラはある程度抑制される。しかし、さらなる温度ムラの抑制が要望されている。
本発明の課題は、空調室内の空気を撹拌することで、従来の空気調和機よりも温度ムラを抑制することができるような、空気調和機を提供することにある。
第1発明に係る空気調和機は、空調対象空間の天井に据え付けされる空気調和機であって、ケーシングと、化粧パネルと、1対の第1辺第1風向変更部材及び第1辺第2風向変更部材と、第1駆動部と、1対の第2辺第1風向変更部材及び第2辺第2風向変更部材と、第2駆動部と、1対の第3辺第1風向変更部材及び第3辺第2風向変更部材と、第3駆動部と、1対の第4辺第1風向変更部材及び第4辺第2風向変更部材と、第4駆動部と、時系列姿勢パターン群記憶領域と、を備える。化粧パネルは、ケーシングの底部全体を覆うようにケーシングに対して取り付けられる。化粧パネルは、吹出口を有する。吹出口は、外形を構成する複数の辺に含まれる第1辺、第2辺、第3辺、及び第4辺の近傍に、各辺に沿うような形で配置される。1対の第1辺第1風向変更部材及び第1辺第2風向変更部材は、第1辺の近傍に配置された吹出口に対し、第1辺の延びる方向に沿って配置される。第1駆動部は、第1辺の近傍に配置され、第1辺第1風向変更部材及び第1辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される。1対の第2辺第1風向変更部材及び第2辺第2風向変更部材は、第1辺に対して直交する方向に延びる第2辺の近傍に配置された吹出口に対し、第2辺の延びる方向に沿って配置される。第2駆動部は、第2辺の近傍に配置され、第2辺第1風向変更部材及び第2辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される。1対の第3辺第1風向変更部材及び第3辺第2風向変更部材は、第2辺に対して直交する方向に延びる第3辺の近傍に配置された吹出口に対し、第3辺の延びる方向に沿って配置される。第3駆動部は、第3辺の近傍に配置され、第3辺第1風向変更部材及び第3辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される。1対の第4辺第1風向変更部材及び第4辺第2風向変更部材は、第3辺および第1辺に対して直交する方向に延びる第4辺の近傍に配置された吹出口に対し、第4辺の延びる方向に沿って配置される。第4駆動部は、第4辺の近傍に配置され、第4辺第1風向変更部材及び第4辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される。時系列姿勢パターン群記憶領域は、各風向変更部材の姿勢の時間的変化パターンである時系列姿勢パターン群を記憶する。また、各駆動部は、それぞれの両端に連結された1対の風向変更部材のうち、いずれか一方のみを駆動可能な構成である。第1辺第2風向変更部材は、第2辺第1風向変更部材と隣接している。時系列姿勢パターン群には、第1辺第2風向変更部材及び第2辺第1風向変更部材が、それぞれ、第1駆動部及び第2駆動部からの駆動力によって同期して姿勢を変化させ、第1辺第2風向変更部材及び第2辺第1風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向を同期して変化させる第1時系列姿勢パターンが含まれる。
この空気調和機は、8つの風向変更部材を備えている。時系列姿勢パターン群記憶領域には、各風向変更部材の姿勢の時間的変化パターンである時系列姿勢パターン群が記憶されている。これらの風向変更部材を駆動する駆動部は、その両端に対をなして連結されている風向変更部材のうち、一方のみ選択駆動でき、同時に両端の風向変更部材は駆動できないものの、8つの風向変更部材を異なるように姿勢変化させることができる。また、第1辺第2風向変更部材と第2辺第1風向変更部材とは、隣接しており、時系列姿勢パターン群には、第1辺第2風向変更部材及び第2辺第1風向変更部材が、それぞれ、第1駆動部及び第2駆動部からの駆動力によって同期して姿勢を変化させ、第1辺第2風向変更部材及び第2辺第1風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向を同期して変化させる時系列姿勢パターンが含まれる
このため、8つの方向において、例えば、水平方向に近い横方向と垂直方向に近い下方向等、それぞれの風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向を異なるようにでき、空調対象空間の空気の撹拌効果の向上が期待できる。また、時系列姿勢パターンに基づいて、各風向変更部材が姿勢変化する。その結果、空調対象空間において、例えば、大きく旋回するような空気流を生成する可能性があり、より高い撹拌効果、さらには迅速な空気調和が期待できる。なお、第1発明に係る空気調和機には、8つの風向変更部材をもつもののみでなく、例えば6角形で、2×6=12の風向変更部材を備えるような形態のものも含まれる。
第2発明に係る空気調和機は、第1発明に係る空気調和機であって、空調情報取得部と、制御部とをさらに備える。空調情報取得部は、空調対象空間の各種温度を含む空調情報を取得する。制御部は、各駆動部を制御する。制御部は、設定温度、運転モード、及び空調情報取得部が取得した空調情報に基づいて、各風向変更部材に応じた時系列姿勢パターンを決定する。そして、決定された時系列姿勢パターンに基づいて、各駆動部を制御する。時系列姿勢パターンとは、各風向変更部材の姿勢の時間的変化パターンに関する情報である。時系列姿勢パターンは、複数の時系列姿勢パターンから構成される時系列姿勢パターン郡の中から決定される。
この空気調和機では、各風向変更部材の姿勢を時間的に変化させる。そして、各風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向を時間的に変化させる。
このため、各駆動部の両サイドに位置する1対の風向変更部材のうち、一方のみ選択駆動するという構造的制約下においても、高い撹拌効果が期待できる。
発明に係る空気調和機は、第2発明に係る空気調和機であって、時系列姿勢パターン群は、第2時系列姿勢パターンを少なくとも含む。第2時系列姿勢パターンにおいては、各風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向が、水平方向に近い横方向から垂直方向に近い下方向に移行する。その後、再度横方向に戻る。このようなパターンを既定回数以上繰り返す。
この空気調和機では、第2時系列姿勢パターンに基づいて、各風向変更部材が姿勢変化する。各風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向が頻繁に変化するため、例えば、ユーザに直接、調和空気が吹き付けることによる不快感を緩和しつつ、空気を撹拌できる可能性がある。このため、ユーザが感じる不快感を緩和しつつ、高い撹拌効果、さらには迅速な空気調和が期待できる。
発明に係る空気調和機は、第2発明または第3発明に係る空気調和機であって、温度ムラ検知部をさらに備える。温度ムラ検知部は、空調情報取得部が取得した空調情報に基づいて、空調対象空間の温度ムラを検知する。制御部は、温度ムラ検知部が検知した温度ムラに基づいて、時系列姿勢パターンを決定する。さらに、決定された時系列姿勢パターンに基づいて、各駆動部を制御する。
この空気調和機では、制御部が、空調対象空間に存在する温度ムラに基づいて、時系列姿勢パターンを決定する。このため、温度ムラを効率的に抑制できる可能性があり、快適度のさらなる向上が期待できる。
発明に係る空気調和機は、第2発明から第発明のいずれかに係る空気調和機であって、時系列姿勢パターン群は、第3時系列姿勢パターンを少なくとも含む。第3時系列姿勢パターンにおいては、各風向変更部材の姿勢変化において、時間的繰り返しの周期が不規則である。
この空気調和機では、第3時系列姿勢パターンに基づく、各風向変更部材の姿勢変化により、不規則な時間間隔で風向とタイミングが変化する。このため、自然風に近い空気の流れが生成され、より快適度を向上させ得る。
第1発明に係る空気調和機では、空調対象空間の空気の撹拌効果の向上が期待できる。また、より高い撹拌効果、さらには迅速な空気調和が期待できる。
第2発明に係る空気調和機では、各駆動部の両端に位置する1対の風向変更部材のうち、一方のみ選択駆動するという構造的制約下においても、高い撹拌効果が期待できる。
発明に係る空気調和機では、ユーザが感じる不快感を緩和しつつ、高い撹拌効果、さらには迅速な空気調和が期待できる。
発明に係る空気調和機では、温度ムラを効率的に抑制できる可能性があり、快適度のさらなる向上が期待できる。
発明に係る空気調和機では、自然風に近い空気の流れが生成され、より快適度を向上させ得る。
本実施形態に係る空気調和機の内部構造を示す模式図。 本実施形態に係る空気調和機の断面図。 本実施形態に係る空気調和機の駆動装置の内部構造を示す模式図。 (A)本実施形態に係る空気調和機のフラップ傾斜角度が水平に近い横向きのときの吹き出し方向を示す模式図。 (B)本実施形態に係る空気調和機のフラップ傾斜角度が垂直に近い横向きのときの吹き出し方向を示す模式図。 本実施形態に係る空気調和機のコントローラの物理的構成を示すブロック図。 本実施形態に係る空気調和機のコントローラの機能的構成を示すブロック図。 本実施形態に係る空気調和機のスイングパターンの例1(パターン1)。 本実施形態に係る空気調和機のスイングパターンの例2(パターン2)。 本実施形態に係る空気調和機のスイングパターンの例3(パターン3)。 本実施形態に係る空気調和機のスイングパターンの例4(パターン4)。 本実施形態に係る空気調和機のスイングパターンの例5(パターン5)。 本実施形態に係る空気調和機の運用時の処理の流れを示すフローチャート 本実施形態に係る空気調和機の始動期安定期判定部の処理の流れを示すフローチャート。 本実施形態に係る空気調和機の温度ムラ判定部の処理の流れを示すフローチャート。 本実施形態の変形例Eに係る空気調和機の断面図。 本実施形態の変形例Fに係る空気調和機のスイングパターンの例(パタ−ン6)。
〔全体の構成〕
本実施形態に係る空気調和機は、いわゆる天井埋込型の空気調和機であり、主に室内機10と室外機、及び室内機と室外機とを接続する冷媒配管から構成される。図1は、空気調和機の内部構造を示す模式図である。本発明においては、室外機、及び冷媒配管は本質的ではない。このため、室外機、及び冷媒配管の詳細な図、及び説明は省略する。以降、室内機10について、図面も参照しながら説明する。
〔室内機の物理的構成〕
室内機10は、主に、ケーシング11、化粧パネル111、吹出口13、吸込口14、駆動装置15、ベルマウス16、吸入グリル17、フラップ18、室内送風機19、室内熱交換器20、コントローラ30から構成される。室内送風機19、室内熱交換器20等の、室内機10の様々な構成要素は、ケーシング11の内部に収納されている。ケーシング11の底部全体を覆うように、化粧パネル111が取り付けられている。
図2は、本実施形態に係る空気調和機の断面図である。化粧パネル111は、平面視でケーシング11よりも一回り大きい、角部にRを有する略正方形を呈する。ケーシング11は、ケーシング11の外形に応じた形状の、天井に設けられた開口(図示せず)に嵌め込まれ、化粧パネル111の表側が天井と一体になるように設置されている。空調室内から見ると、天井に略正方形の化粧パネルが確認できる。以降の説明においては、便宜上、図2に示されるように、ケーシング11、または化粧パネル111の周囲の辺をそれぞれ、第1辺12a、第2辺12b、第3辺12c、及び第4辺12dと称する。
図1に示すように、吹出口13は、ケーシング11に設けられた吹出口13A(ケーシング側吹出口13A)と、化粧パネル111に設けられた吹出口13B(化粧パネル側吹出口13B)とが組合わされて形成される。吹出口13は、実際にはさらに細かく8つの部分に分かれる。図2に示すように、第1辺12aに沿って2つの吹出口113a、113bが配置され、第2辺12bに沿って2つの吹出口213a、213bが配置され、第3辺12cに沿って2つの吹出口313a、313bが配置され、第4辺12dに沿って吹出口413a、413bが配置されている。なお、表現を簡略化するため、特に必要がない場合は、総称として、吹出口13のような表現も使用する。
同様に、吸込口14は、ケーシング11に設けられた吸込口14A(ケーシング側吸込口14A)と、化粧パネル111に設けられた吸込口14B(化粧パネル側吸込口14B)とが組み合わされて形成される(図1参照)。
8つの吹出口113a、113b、213a、213b、313a、313b、413a、413bは、吸込口14の周囲において吸込口14を囲んで位置し、ケーシング11の底部の外縁部に沿うように延びる。
ケーシング11側吸込口14Aは、ケーシング11の底部の略中央に位置する。化粧パネル111側吸込口14Bは、化粧パネル111の中央に位置する。吸込口14の外縁部は、化粧パネル111の外縁部と略平行とされている。吸込口14には、吸入グリル17が設けられている。室内送風機19によって吸込口14から吸い込まれた室内空気に含まれる塵埃を除去するために、吸入グリル17上にフィルタ171が設けられている。
ケーシング11は、その内部に、室内送風機19、及び室内熱交換器20を備える。室内送風機19は、ターボファンであり、ケーシング11の中央上寄りに配置され、室内空気を吸込口14から吸い込み、室内熱交換器20を通過した調和空気を吹出口13から吹き出す。室内送風機19の吸込側には、ベルマウス16が配置されている。室内熱交換器20は、室内送風機19の外周を囲むように曲げられて形成された、クロスフィンチューブ型の熱交換器であり、屋外等に設置された室外機(図示せず)に冷媒配管を介して接続されている。室内熱交換器20は、冷房運転時には内部を流れる冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には内部を流れる冷媒の凝縮器として機能する。
ここで、室内送風機19により吸込口14から吸い込まれる室内空気、及び室内送風機19により吹出口13から吹き出される調和空気の、ケーシング11内部での挙動について簡単に説明する(図1参照)。矢印A1に示すように、室内送風機19によって吸込口14を通じてケーシング11内に吸い込まれた室内空気は、ベルマウス16に案内され、室内送風機19の回転軸と平行に鉛直上方に室内送風機19へと導かれる。矢印B1に示すように、室内送風機19に導かれた室内空気は、室内送風機19によって室内送風機19の回転軸と直交して水平方向に室内熱交換器20へと吹き出され、室内熱交換器20で室内熱交換器20の内部を流れる冷媒と熱交換を行い、冷房運転時には冷却された調和空気となって、暖房運転時には加熱された調和空気となって室内熱交換器20を通過する。矢印C1に示すように、室内熱交換器20を通過した調和空気は、ケーシング11の内側面と室内熱交換器20との間に形成され終端を吹出口13とする吹出流路131を下降して、吹出口13へと向かう。矢印D1に示すように、吹出口13A(ケーシング側吹出口13A)に到達した調和空気は、吹出口13A(ケーシング側吹出口13A)に対向して化粧パネル111に開口されている吹出口13B(化粧パネル側吹出口13B)が備えるフラップ18によって風向を変更される。
フラップ18は板状の部材であって、実際にはさらに細かく8つに分かれ、それぞれが8つの吹出口13B(化粧パネル側吹出口13B)に配置されており、その傾斜角度を変化させることで、吹出口13から吹き出される空気の吹き出し方向を変更させることができる。図2に示すように、フラップ18は、化粧パネル111の周囲に沿うような形で、第1辺12aの略中央から左右に向かって対をなして第1辺第1フラップ118a、第1辺第2フラップ118bが配置され、第2辺12bの略中央から左右に向かって対をなして第2辺第1フラップ218a、第2辺第2フラップ218bが配置され、第3辺12cの略中央から左右に向かって対をなして第3辺第1フラップ318a、第3辺第2フラップ318bが配置され、第4辺12dの略中央から左右に向かって対をなして第4辺第1フラップ418a、第4辺第2フラップ418bが配置されている。なお、説明を簡略化するために、特に必要ない場合は、総称として、フラップ18と表現することもある。
各フラップ18の傾斜角度は、図4に示すように変化する。水平方向に対する傾斜角度が最小のとき、吹出口13の開口度が最小となる。そして、このとき、当該フラップ18を通過して空調室内に吹き出される空気(調和後の空気)D1は、図4に示すように水平方向に近い横方向に向けて吹き出される。このような状態を便宜上、水平吹きという。一方、水平方向に対するフラップの傾斜角度が垂直に近いとき、吹出口13の開口度は最大、つまり全開となる。このとき、当該フラップを通過して空調室内に吹き出される空気は、垂直に近い真下方向に吹き出される。このような状態を便宜上、下吹きという。また、水平吹きと下吹きとの中間の状態を便宜上、半開きという。
駆動装置15は、後述のコントローラ30のスイングパターン実行部41から送信される、フラップ18の傾斜角度やその時間変化のパターンに関する制御情報(駆動装置制御情報という)に基づいて、各フラップ18を駆動し、指定された時間変化のパターンで、各フラップ18の傾斜角度を変化させるための装置である。図2に示すように、駆動装置15は、実際にはさらに細かく分かれている。第1辺12aに沿って駆動装置115が配置され、第2辺12bに沿って駆動装置215が配置され、第3辺12cに沿って駆動装置315が配置され、第4辺12dに沿って駆動装置415が配置されている。なお、表現を簡略化するため、特に必要がない場合は、総称として、駆動装置15のような表現も使用する。駆動装置15は、主に、ステッピングモータ151、電磁クラッチ152、揺動軸153、ギア154等から構成される。図3は駆動装置15の内部構造を示す模式図である。図3も参照しながら駆動装置15について説明する。
ステッピングモータ151は、ケーシング11の第1辺12a、第2辺12b、第3辺12c、及び第4辺12dのそれぞれの略中央に配置されている。各ステッピングモータ151の両端には、電磁クラッチ152を介して1対のフラップ18が接続されている。
電磁クラッチ152は、ギア154を介した、ステッピングモータ151からの駆動力を、フラップ18が接続された揺動軸153に伝達したり(この状態を、電磁クラッチ152が繋がっている、と表現する)、遮断(この状態を、電磁クラッチ152が切れている、と表現する)したりする。
ステッピングモータ151には、ギア154が接続されていて、このギア154を介して、ステッピングモータ151の駆動力が外部に伝達される。ギア154には、各辺12a〜12dの長さ方向の両端に、揺動軸153が取り付けられている。この1対の揺動軸153は、それぞれ、電磁クラッチ152を介して、1対のフラップ18に連結されている。
ステッピングモータ151の駆動力は、ギア154と電磁クラッチ152を介して、ステッピングモータ151の両端に配置されている各フラップ18に伝達される。
ケーシング11の4つの各辺12a〜12dのそれぞれには、1対のフラップ18が配置されているが、各フラップ18を駆動するステッピングモータ151は、各辺につき、1つのみである。このような構造のため、各辺12a〜12dに位置するステッピングモータ151の両端に配置された1対のフラップ18のうち、駆動できるのは、どちらか一方のみであり、1対のフラップ18を同時に駆動することはできないが、切り替えが可能である。つまり、同時刻においては、ステッピングモータ151の両端に位置する1対のフラップ18のうちのいずれか一方にのみ、駆動力を伝達することができる。このことを選択駆動と表現する。駆動装置15は、後述のコントローラ30、具体的にはコントローラ30のスイングパターン実行部41から送信される駆動装置制御情報に基づいて、各フラップ18を選択駆動し、スイング動作させる。
本実施形態に係る空気調和機には、各種センサが備えられている。各種センサには、吸込温度センサ21、吹出温度センサ22、床温度センサ23等がある。
吸込温度センサ21は、空気調和を行うために、室内空気をケーシング内に吸い込むための吸込口14付近の空気の温度(吸込温度)を検出するためのセンサである。吸込温度は、空調室内上部における空気の温度を反映すると考えられる。
吹出温度センサ22は、吹出口13付近に配置されており、吹出口13から吹き出される空気の温度を検出する。
床温度センサ23は、空調室内から化粧パネル111を見た場合、図2に示すように、化粧パネル111の角部に配置されており、床等の物体が輻射する赤外線を検知することで、その物体の温度を検出する。床温度センサ23は、空気調和機の略直下の床付近の温度を検出する。
空気調和機の動作を制御するコントローラ30は、図5に示すように、物理的には主に、中央処理部31、RAM32、ROM33、EEPROM34等から構成される。中央処理部31は、各種演算や情報の流れを制御したりする。RAM32は、例えば、演算の途中のデータを一時的に記憶したりする。また、ROM33に記憶されているプログラムを読み出してRAM32上に展開することで実行可能な形式となる。ROM33には、コントローラ30の制御プログラムをはじめとする各種プログラムや様々なデータが記憶されている。また、EEPROM34は、書き換え可能なメモリであって、例えば、設定温度、後述のスイングパターン群や決定スイングパターンの情報のような、変更されることが予想されるデータ等が記憶されている。中央処理部31、RAM32、ROM33、EEPROM34は、互いに通信接続され、相互にデータの送受信が行われる。
〔室内機の機能的構成〕
ここでは、室内機10、特にコントローラ30の機能面での構成について説明する。さらには、本発明において本質的な、スイング制御に重点を置いて説明する。本実施形態に係る空気調和機では、駆動装置15の説明で述べたような構造上の制約を、以下に述べるような機能面での工夫によって、改善を試みる。
本発明において重要なのは、各種センサ(吸込温度センサ21、吹出温度センサ22、床温度センサ23)からのデータ送受信やデータ処理、当該データに基づいた、後述のスイングパターンの決定、駆動装置15を介してのフラップ18の制御等である。
コントローラ30は、図6に示すように、制御プログラムを実行することで、各種の機能的構成要素が現れる。コントローラ30の機能的構成要素は、主に、始動期安定期判定部45、温度ムラ判定部47、スイングパターン決定部40、スイングパターン実行部41、スイングパターン群記憶領域35、決定スイングパターン記憶領域36等から構成される。以下、コントローラ30の機能的な構成要素について説明する。
(1)始動期安定期判定部
始動期安定期判定部45は、空気調和機が、始動期であるか安定期であるかを判定する。始動期とは、空気調和機が始動した直後の状態で、空調室内の空気調和がまだ十分に行われていない状態である。安定期とは、空気調和機が始動して、ある程度の時間が経過し、空調室内の空気調和が実行され、室温が安定している状態である。具体的には、始動期安定期判定部45は、次のような手順で、始動期であるか安定期であるかを判定する。
まず、始動期安定期判定部45は、吸込温度センサ21から吸込温度を取得する。また、中央制御部42より空気調和機の運転モード及び設定温度を取得する。運転モードが冷房運転モードである場合は、吸込温度センサ21から取得した吸込温度から、設定温度を減算した値が、2℃以上のとき、始動期であると判定する。吸込温度から、設定温度を減算した値が、2℃未満のとき、安定期であると判定する。
空気調和機の運転モードが暖房運転モードであった場合は、設定温度から、吸込温度を減算した値が、2℃以上のとき、始動期であると判定する。設定温度から、吸込温度を減算した値が、2℃未満のとき、安定期であると判定する。
(2)温度ムラ判定部
温度ムラ判定部47は、吸込温度センサが検出した吸込温度と、床温度センサが検出した床温度との差が4℃以上のとき、温度ムラが存在すると判定する。吸込温度と、床温度との差が4℃未満のとき、温度ムラは存在しないと判定する。
(3)スイングパターン群記憶領域
スイングパターン群記憶領域35には、空調室内の空気の撹拌に効果があると考えられる、複数のスイングパターンが記憶されている。スイングパターンについては、後に説明する。スイングパターン群記憶領域35は、複数回数の書き込みが可能なEEPROM34に設けされている。このため、ユーザは、スイングパターン群を変更することも可能である。
(4)決定スイングパターン記憶領域
スイングパターン決定部40によって決定されたスイングパターンは、決定スイングパターン記憶領域36に記憶される。決定スイングパターン記憶領域36は、スイングパターン群記憶領域35と同じように、EEPROM34に設けられている。
(5)スイングパターン決定部
スイングパターン決定部40は、空気調和機が始動期か安定期が、また温度ムラが存在するかどうかに基づいて、スイングパターン群より、それぞれの空調状況に最適なスイングパターンを決定する。具体的には、始動期安定期判定部45が、始動期であると判定した場合は、始動期用のスイングパターンに決定し、安定期であると判定した場合は、安定期用のスイングパターンに決定する。また温度ムラ判定部47が、温度ムラありと判定した場合は、温度ムラを抑制するようなスイングパターンを決定する。そして、決定したスイングパターンを、決定スイングパターン記憶領域36に記憶する。
(6)スイングパターン実行部
スイングパターン実行部41は、スイングパターン決定部40によって、スイングパターン群から決定された、撹拌に最も効果的と考えられるスイングパターンに基づいて、駆動装置15の制御情報を生成する。その後、当該制御情報を駆動装置15に送信する。駆動装置15は、受信した当該制御情報に基づいてフラップ18を駆動する。このようにして、空調室内の状態に応じて決定された最適のスイングパターンに基づいて、空調室内の空気が撹拌される。
〔空気調和機の制御方法〕
ここでは、本実施形態に係る空気調和機の制御方法の詳細を述べる。
(1)フラップのスイングパターン
調和後の空気は、8つのフラップ18を通じて、空調室内に吹き出される。各フラップ18の傾斜角度を個別に制御することが可能であるため、8つの異なる方向に向けて調和空気を吹き出すことが可能となる。しかし、これらのフラップ18のうち、ケーシング11の1つの辺に沿って位置する2つのフラップ18、例えば、第1辺第1フラップ118aと第1辺第2フラップ118bとは、空気調和機の構造上、同時に駆動されることができない。フラップ118a、またはフラップ118bのうち、どちらか一方が駆動装置115と繋がって駆動されているとき、もう一方は、駆動装置115からは切り離されているからである。
このような構造上の制約のもとでも、空調室内の空気を十分に撹拌させる可能性を持たせるための方法が、以降で述べる、様々なスイングパターンに基づく、フラップ18のスイング動作制御である。
(2)フラップの制御
ここでは、フラップ18の制御について説明する。空気調和機では、コントローラ30のスイングパターン実行部41が、フラップ18の傾斜角度の時間的変化に関する情報である、スイングパターンに基づいてフラップ18をスイング動作させるような制御情報を駆動装置15に対して送信する。当該制御情報を受信した駆動装置15は、その情報に基づいて、フラップ18を駆動、スイング動作させる。各フラップ18を通じて吹き出される調和空気の吹き出し方向は、各フラップ18の傾斜角度によって決定される。つまり、スイングパターンとは、各フラップ18の傾斜角度の時間的変化のパターンである。スイングパターンの例を図7から図11に示す。これらの図7〜11に基づいて、スイングパターンについて説明する。
まず、図の見方であるが、図7中の第1辺第1フラップ18を例として説明する。図7の横軸は時間の流れる方向である。1つの間隔は6秒に相当する。従って、最初の6秒間は、第1辺第1フラップ18を通過して吹き出される調和空気の吹き出し方向は水平方向、つまり水平吹きであることを意味する。その後、6秒かけて、水平吹きから下吹きに、風向が変化している。以下、同様である。このような、各フラップ18のスイングパターンを表現したもの例が図7から図11である。
図7に示されるように、第1辺第1フラップ118aと第1辺第2フラップ118bとは、両者とも第1辺12aに沿って配置されたフラップ18である。第2辺第1フラップ218aと第2辺第2フラップ218b等も同様である。このような、互いに同一の辺に沿って配置されたフラップ18は、同時に動作することができない。このことを図7のスイングパターンで確認してみる。図7において、第1辺第1フラップ118aは、最初の6秒間、水平吹きとなっており、その状態が変化していない。つまり、第1辺第1フラップ118aは動作していない。一方、第1辺第2フラップ118bは、6秒かけて、水平吹きから下吹きに、調和空気の吹き出し方向が変化している。この理由は、この時点で電磁クラッチ152が、第1辺第2フラップ118bに繋がっていて、ステッピングモータ151からの駆動力が、第1辺第2フラップ118bに伝達されているからである。この状態では、その構造上の理由から、第1辺第1フラップ118aは、電磁クラッチ152から切り離されていて、ステッピングモータ151らの駆動力が伝達されないため、以前の状態である、水平吹きの状態を保ったまま変化しないのである。
ところが、第1辺第2フラップ118bと第2辺第1フラップ218aとは、ともに水平吹きとなっていて、それらは同期して動作している。第1辺第2フラップ118bと第2辺第1フラップ218aとは、異なる辺(この場合は第1辺12aと第2辺12b)に沿って配置されており、しかも互いに隣接している。このように、本実施形態に係る空気調和機では、異なる辺に沿って配置されていて、かつ隣接するフラップ18を同期してスイング動作させることができる。言い換えれば、ケーシング11の角部を隔てて互いに隣接するフラップ18を同期してスイング動作させることができる。このような状況では、2つの当該フラップ18を通じて吹き出される調和空気の吹き出し方向が、同期して変化するということになる。
(3)撹拌効果、快適度を高め得る方法
上述のように、スイングパターンとは、各フラップ18の傾斜角度の時間的変化である。この各フラップ18の傾斜角度の時間的変化のさせ方を工夫することで、8つのフラップ18を同時かつ独立に制御することができないという構造上の制約下においても、快適度を保ったまま空調室内の空気の撹拌効果を高められ得る。ここでは、そのような効果を生じさせる方法について説明する。
(3−1)斜め同期
図2において、例えば、第1辺第1フラップ118a、第1辺第2フラップ118bの対と第3辺第1フラップ318a、第3辺第2フラップ318bの対とに代表されるような位置関係にあるフラップ18の対を同期してスイング動作させる場合(これを対面同期スイングパターンという)、互いに対面するフラップ18の対から下に向かって吹き出された調和空気は、床付近で衝突しやすい。この結果、空気の流れが減衰し、撹拌効果も減衰することが考えられる。
一方、第1辺第1フラップ118a、第4辺第2フラップ418bに代表されるような位置関係にあるフラップ18同士が同期して下吹き状態にあるとき、その他のフラップ18は、空気の流出を遮蔽するような位置(水平吹きまたは半開き)でスイング動作させ、これを順番に行うような場合(これを斜め同期スイングパターン351という)を考える。この場合、下吹きの各フラップ18を通じて勢いよく吹き出された調和空気は、床付近における、他の各フラップ18から吹き出された空気との衝突が起こり難い。このため、空気の流れも減衰し難く、大きな空気の旋回流(ロング気流)が生成しやすいと考えられる。結果として、撹拌効果も高いと考えられる。
このように、ケーシング11の同一辺上に位置する各フラップ18を同時に制御することはできないが、上述したような組み合わせで各フラップ18をスイング動作させる方法を採用することで、空調室内の空気の撹拌効果をより高められ得る。
(3−2)風向の変化
一般に、空調室内の空気を撹拌して、温度ムラを抑制するためには、一つの方向に吹き出される強い空気流を生成させて撹拌することが、効果の点では有効である。しかし、このような方法を採用すると、空調室内のユーザに直接調和空気が当たってしまう。特に空気調和機が、夏季に冷房運転モードで運転されている場合は、冷却された空気がユーザに対して直接当たるため、ユーザの快適度が低下することも考えられる。空気流がユーザに直接当たることで、ユーザが感じる不快感をドラフト感という。本発明では、このようなドラフト感を最小限に抑えつつ、なおかつ空調室内における空気の撹拌効果を最大限に高めることを試みる。フラップ18を通じて吹き出される調和空気の吹き出し方向を、所定の時間内において既定回数以上の頻度で変化させる。特に、水平吹きから下吹きに変化させ、再度水平吹きに戻すようなパターンを高頻度に繰り返すようなスイングパターン(当該スイングパターンを、ここでは高頻度繰り返しスイングパターン352という)によって、撹拌効果を向上させる。
(3−3)温度ムラ判定
ユーザの居住空間の近傍である、床付近の温度(床温度という)は、床温度センサ23が監視している。そして、床温度と、吸込温度センサ21が検出した吸込温度との差が4℃以上のとき、温度ムラ判定部47は、空調室内に温度ムラが存在すると判定する。そして、温度ムラ判定部47は、温度ムラが存在するという情報を、スイングパターン決定部40に送信する。温度ムラが存在する場合、当該温度ムラを抑制するために空気撹拌を強めに行う。
(3−4)不規則なスイングパターン
一見不規則に変動する空気流を生成させて、快適度の向上を図る。このことを実現するために、各フラップ18のスイングパターンが、単純なパターンの繰り返しにならないような、一見不規則性を有するスイングパターンが採用されている(このようなスイングパターンを、ここでは不規則スイングパターン353という)。
一般に、規則的な繰り返しの風をユーザが受けると、しばらく時間が経過するうちに、ユーザの快適度は低下してしまうことがしばしば起こる。一方、自然の状態で生成される風のような、不規則に吹く風の場合、ユーザは、そのような風を長時間受け続けても、規則的なパターンの風と比較すると、快適度がそれほど低下しないような傾向が見受けられる。本発明では、このことを利用して、一見不規則なスイングパターンでフラップ18をスイング動作させる。真の不規則パターンを生成するには、例えば乱数発生器等を使用する必要がある。しかし、そのような真の不規則さでなくても、ある程度の不規則さがあれば、快適度の低下を十分に抑えられ得る。
(4)各空調状況において適用されるスイングパターンの例
空調室内における空調状況(始動期、安定期、温度ムラ存在時)に応じて、最適なスイングパターンが決定される。そして、決定されたスイングパターンに基づいて、各フラップ18の制御が実行される。ここでは、始動期、安定期、温度ムラ存在時のそれぞれの場合に決定されるスイングパターンの例、及び効果について説明する。
(4−1)冷房運転モード時に適用されるスイングパターンの例
図7は、空気調和機が冷房運転モードで稼動しているときの、始動期用のスイングパターンの例である(パターン1)。冷房運転モードにおける始動期では、風量は、中風から強風で不規則な風向、時間間隔でフラップ18をスイング動作させる。空気調和機の始動期には、室内が十分冷却されていないので、吹き出し空気がユーザへ直接あたることが多少あったとしても、不快感(ドラフト感)はそれほど強くない。このため、中風から強風であっても、ユーザに対して常にあたっていなければそれほど問題はない。なお、図中の数値は、風量の相対的な目安を表す数値である。数値が小さいほど風量は小さいが、風速は速くなる。
一方、図8は、空気調和機が始動してからしばらく時間が経過し、空調室内が十分冷却されて安定してきた安定期に適用されるスイングパターンの例である(パターン2)。風量は、中風から弱風で、不規則な風速、時間間隔で自然な不規則風を再現している。安定期では、吹出口13から吹き出される空気が十分に冷却されているため、ユーザに直接、空気が当たらないように、基本的に水平吹きである。始動期における水平吹きよりも長い時間間隔で、第1辺第2フラップ118b,第2辺第1フラップ218aと第3辺第2フラップ318b,第4辺第1フラップ418aとに代表されるような、互いに対角線上に位置する各フラップ18の組を同期させて制御する。このようにすることで、空調室内の隅々まで撹拌できるような、大きく旋回する気流を生成させる。このような気流を不規則に吹き出す。
(4−2)暖房運転モード時に適用されるスイングパターンの例
暖房運転モードの場合は、ユーザが感じるドラフト感を回避しつつ、空調室内をより高速に暖房するための工夫をする。始動期から次第に調和空気の温度が上昇して温風になるに従って、下吹きの頻度を上げていく。これは、温風で、しかも弱風がユーザに直接当たっても、それほどドラフト感は感じないため、下吹きの頻度を高めることで、迅速に空調室内を暖房するためである。図10は、暖房運転モードで稼動しているときに採用される、始動期用のスイングパターンの例である(パターン4)。風量は、中風から強風で不規則な風向、間隔でフラップ18のスイング動作を制御する。空気調和機の始動期には、空調室内が十分加温されておらず、吹き出される調和空気も十分加温されていない。このため、十分加温されていない低温の空気がユーザに直接当たることによる不快感(ドラフト感)をなるべく避けるため、図10のように下吹きから水平吹き、そして再度下吹きというようなパターンの繰り返しにおいて、下吹きから次の下吹きまでの時間間隔を長めにとる。
次に、図11は、空気調和機が始動してからしばらく時間が経過し、空調室内が十分加温されて安定してきた安定期に採用されるスイングパターンの例である(パターン5)。このような安定期における風量は、中風から弱風で、不規則な風速、時間間隔で調和空気を吹き出す。このようにして自然な不規則風を再現している。安定期では、水平吹きである時間が短いようなスイングパターンでスイング制御を実行する。
(4−3)温度ムラ存在時のスイングパターンの例
局所的温度上昇や温度ムラ発生など、温度変動を検知した場合は、到達距離が長い気流を含めた下吹き気流を不規則に発生させ、空気撹拌効果を高めている。この場合も、ユーザが感じるドラフト感を回避するため、水平吹きと下吹きとを、5対3程度の比で制御を実行する。図9は、空調室内に温度ムラが存在している場合に採用されるスイングパターンである(パターン3)。
〔空気調和機の動作〕
(1)空気調和機の運用時の処理
ここでは、本実施形態に係る空気調和機の、運用時における処理の流れを、フローチャートも参照しながら説明する。図12は、運用時における処理の流れを示すフローチャートである。中央制御部42は吹出温度、吸込温度、床温度、設定温度を1分間隔で監視している。また、運転モードや、始動期、安定期の判定も1分間隔で監視している。そして、スイングパターン決定部40が、これらの温度情報に基づいて、スイングパターン群より、1つのスイングパターンを決定する。スイングパターン実行部41は、決定されたスイングパターンに基づいて、駆動装置制御情報を生成する。この生成された駆動装置制御情報が駆動装置15に送信される。当該駆動装置制御情報を受信した駆動装置15は、当該情報に基づいてフラップ18を駆動、制御する。このようにして、フラップ18がスイング動作をする。
本実施形態に係る空気調和機では、フラップ18のスイング制御を実行するか、または解除するかをユーザが選択できる。また、スイング制御を自動で実行するか、または手動で実行するかも、ユーザが選択できる。通常、空気調和機は、始動するとまず、スイング実行モードでかつ自動スイングモードで立ち上がるように設定されている。ユーザがスイング実行モード解除を入力すると、スイング実行解除信号が生成され、コントローラ30に送信される。
ステップS1では、コントローラ30が、スイング実行モード解除信号の受信の有無を判定する。スイング実行モード解除信号を受信した場合は、ステップS2に、そうでない場合は、ステップ3に移動する。
ステップS2では、スイング実行モードを解除する。
ステップS3では、コントローラ30が、自動スイングモードかどうかを判定する。自動スイングモードである場合は、ステップS4に、自動スイングモードでない場合は、ステップS13に移動する。
ステップS4では、コントローラ30が、運転モードが冷房運転モードか暖房運転モードかを判定する。冷房運転モードの場合は、ステップS5に移動し、暖房運転モードの場合にはステップS10に移動する。
ステップS5では、始動期安定期判定部45が、始動期か、安定期かを判定する(始動期安定期判定サブルーチンSR1)。始動期の場合は、ステップS9に、安定期である場合は、ステップS6に移動する。
ステップS6では、温度ムラ判定部47が、温度ムラの有無を判定する(温度ムラ判定サブルーチンSR2)。温度ムラ判定部47が、温度ムラを判定した場合は、ステップS7に、判定しない場合は、ステップS8に移動する。
ステップS7では、スイングパターン決定部40が、スイングパターンをパターン3に決定し、決定されたスイングパターンを決定スイングパターン記憶領域36に記憶する。その後、スイングパターン実行部41が、決定スイングパターン記憶領域36に記憶されたスイングパターン基づいて駆動装置制御情報を生成し、駆動装置15に送信する。駆動装置制御情報を受信した駆動装置15は、当該情報に基づいて各フラップ18を制御する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS8では、スイングパターン決定部40が、スイングパターンをパターン2に決定し、決定されたスイングパターンを決定スイングパターン記憶領域36に記憶する。その後、スイングパターン実行部41が、決定スイングパターン記憶領域36に記憶されたスイングパターン基づいて駆動装置制御情報を生成し、駆動装置15に送信する。駆動装置制御情報を受信した駆動装置15は、当該情報に基づいて各フラップ18を制御する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS9では、スイングパターン決定部40が、スイングパターンをパターン1に決定し、決定されたスイングパターンを決定スイングパターン記憶領域36に記憶する。その後、スイングパターン実行部41が、決定スイングパターン記憶領域36に記憶されたスイングパターン基づいて駆動装置制御情報を生成し、駆動装置15に送信する。駆動装置制御情報を受信した駆動装置15は、当該情報に基づいて各フラップ18を制御する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS10では、始動期安定期判定部45が、始動期か、安定期かを判定する(始動期安定期判定サブルーチンSR1)。始動期の場合は、ステップS11に、安定期である場合は、ステップS12に移動する。
ステップS11では、スイングパターン決定部40が、スイングパターンをパターン4に決定し、決定されたスイングパターンを決定スイングパターン記憶領域36に記憶する。その後、スイングパターン実行部41が、決定スイングパターン記憶領域36に記憶されたスイングパターン基づいて駆動装置制御情報を生成し、駆動装置15に送信する。駆動装置制御情報を受信した駆動装置15は、当該情報に基づいて各フラップ18を制御する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS12では、スイングパターン決定部40が、スイングパターンをパターン5に決定し、決定されたスイングパターンを決定スイングパターン記憶領域36に記憶する。その後、スイングパターン実行部41が、決定スイングパターン記憶領域36に記憶されたスイングパターン基づいて駆動装置制御情報を生成し、駆動装置15に送信する。駆動装置制御情報を受信した駆動装置15は、当該情報に基づいて各フラップ18を制御する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS13では、手動スイング制御モードでスイング制御を実行する。
(2)各種サブルーチン
ここでは、各種サブルーチンにおける処理の流れについて説明する。吸込温度センサ21、吹出温度センサ22、床温度センサ23からは、それぞれ、吸込温度、吹出温度、床温度の情報がコントローラ30に送信されている。また、空気調和機の設定温度はコントローラ30の中央制御部42で管理されている。これらの情報を取得したコントローラ30の始動期安定期判定部45、及び温度ムラ判定部47は、これらの情報に基づいて、1分毎に始動期安定期判定ルーチンSR1、及び温度ムラ判定ルーチンSR2を実行し、始動期、安定期、及び温度ムラ有無の判定を実行している。以下では、始動期安定期判定ルーチンSR1、及び温度ムラ判定ルーチンSR2について説明する。
(2−1)始動期安定期判定サブルーチン
始動期安定期判定サブルーチンSR1は、始動期安定期判定部45によって実行される。始動期安定期判定サブルーチンSR1は1分毎に実行される。また、吸込温度センサ21からの吸込温度の取得、中央制御部42からの設定温度及び運転モード取得も1分毎に実行される。
始動期安定期判定サブルーチンSR1では、吸込温度、設定温度に基づいて、空気調和機が始動期であるかどうかを判定する。ここでは、始動期安定期判定サブルーチンSR1の処理の流れについて説明する。図13は、始動期安定期判定サブルーチンSR1の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS21では、始動期安定期判定部45が、吸込温度センサ21から、吸込温度を取得する。その後、ステップS22に移動する。
ステップS22では、始動期安定期判定部45が、中央制御部42から、空気調和機の設定温度を取得する。その後、ステップS23に移動する。
ステップS23では、始動期安定期判定部45が、中央制御部42から、空気調和機の運転モードを取得する。その後、ステップS24に移動する。
ステップS24では、ステップS23で取得した空気調和機の運転モードが冷房運転モードであるか、暖房運転モードであるかを判定する。冷房運転モードであった場合は、ステップS25に、暖房運転モードであった場合は、ステップS26に移動する。
ステップS25では、ステップ21で取得した吸込温度からステップS22で取得した空気調和機の設定温度を減算した値が2℃以上であるかを判定する。2℃以上であった場合には、ステップS27に、2℃未満の場合は、ステップS28に移動する。
ステップS26では、ステップS22で取得した空気調和機の設定温度からステップ21で取得した吸込温度を減算した値が2℃以上であるかを判定する。2℃以上であった場合には、ステップS29に、2℃未満の場合は、ステップS30に移動する。
ステップS27では、始動期であると判定する。
ステップS28では、安定期であると判定する。
ステップS29では、始動期であると判定する。
ステップS30では、安定期であると判定する。
(2−2)温度ムラ判定サブルーチン
温度ムラ判定サブルーチンSR2は、温度ムラ判定部47によって実行される。温度ムラ判定サブルーチンSR2は1分毎に実行される。
温度ムラ判定サブルーチンSR2では、吸込温度と床温度とに基づいて、空調室内に温度ムラが存在するかどうかを判定する。ここでは、温度ムラ判定サブルーチンSR2の処理の流れについて説明する。図14は、温度ムラ判定サブルーチンSR2の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS31では、温度ムラ判定部47が、吸込温度センサ21から、吸込温度を取得する。その後、ステップS32に移動する。
ステップS32では、温度ムラ判定部47が、床温度センサ23から、床温度を取得する。その後、ステップS33に移動する。
ステップS33では、ステップS31で取得した吸込温度と、ステップS32で取得した床温度との差が4℃以上あるかどうかを判定する。4℃以上である場合はステップS34に、4℃未満である場合は、ステップS35に移動する。
ステップS34では、温度ムラ判定部47が、空調室内に温度ムラが存在すると判定する。
ステップS35では、温度ムラ判定部47が、空調室内に温度ムラが存在しないと判定する。
〔空気調和機の特徴〕
(1)
コントローラ30が、フラップ18のスイングパターンを変化させることによって、調和空気の吹き出し方向や時間間隔に変化を与えることができる。このため、風向や風向変化タイミングが固定した気流ではなく、より自然風に近いような、不規則に風向や風向変化タイミングが変化するような空気の流れを実現することができる。このことにより、ドラフト感抑制等の快適度の向上が期待できる。また、より効果的に空気の撹拌を行うようなスイングパターンを適用することで、温度ムラの均一化や迅速な空気調和にも役立つ。なお、一般に風向や風速等が固定された風に長時間さらされると快適度は低下すると考えられている。
(2)
例えば、図2において、第1辺第1フラップ118a、第1辺第2フラップ118bと、第3辺第1フラップ318a、第3辺第2フラップ318bとに代表されるような位置関係にあるフラップ18同士を同期してスイング動作させるのではなく(これを対面同期スイングパターンという)、第1辺第2フラップ118b、第2辺第1フラップ218aと、第3辺第2フラップ318b、第4辺第1フラップ418aとに代表されるような位置関係にあるフラップ18同士を同期してスイング動作させる(斜め同期スイングパターン351という)。このような位置関係にある各フラップ18を同期してスイング動作させると、当該フラップ18を通じて吹き出された調和空気は、床付近で衝突し難く、空気の流れも減衰し難いことが考えられる。さらに、大きく旋回する空気流が生成し得る。この結果、高い撹拌効果が得られ、迅速な空気調和が期待できる。
(3)
温度ムラ判定部47が、吸込温度と床温度とに基づいて、空調室内に存在する温度ムラを判定する。そして、温度ムラの存在が判定された場合は、スイングパターン決定部40が、当該温度ムラに基づいて、フラップ18のスイングパターンを決定する。そして、スイングパターン実行部41が、この決定されたスイングパターンに基づいて、駆動装置15を制御する。このため、迅速かつ確実に温度ムラを抑制し得る。
(4)
例えば、夏季に冷房運転モードで稼動している場合、始動期には、調和空気がまだ十分に冷却されていないため、ユーザに直接あたっても、不快感は比較的少ない。このため、中程度風から強風で不規則な時間間隔で撹拌効果を高めている。このため、迅速な空調とドラフト感抑制等の快適度向上との両立が期待できる。
〔変形例〕
以上、本発明の実施形態に係る空気調和機について説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
(変形例A)
温度ムラ判定部47が、吸込温度と床温度との差が、既定の閾値(4℃)以上であった場合に、温度ムラが存在するとしたが、吸込温度と床温度との差が、既定の閾値以上の状態が、既定の時間以上にわたって継続した場合に、温度ムラが存在するとしてもよい。
また、温度ムラの存在の有無を判断する既定の閾値はこの値に限るものでななく、機種の能力、設備環境等に応じて適宜変更してもよい。また、ユーザが手動で設定できるようにしてもよい。上記のような判定条件を適用した場合も、本実施形態に係る空気調和機と同様に温度ムラ判定が可能である。
(変形例B)
始動期安定期判定部45が、始動期や安定期の判定のために、設定温度と吸込温度との温度差に基づいて判定した。しかし、始動期や安定期の判定の仕方は、これに限らず、例えば、運転開始から30分以内で、かつ吸込温度から設定温度を減算した値が2℃以上のとき、始動期と判定してもよい。また、既定の閾値(2℃、30分等)は、この値に限るものでななく、機種の能力、設備環境等に応じて適宜変更してもよい。
(変形例C)
本実施形態に係る空気調和機では、床温度センサ23を有し、この床温度センサ23が検出した床温度の情報に基づいて、温度ムラ判定部47が、温度ムラの有無を判定した。しかし、床温度センサ23を有しない空気調和機の場合でも、安定期に、定期的(例えば1時間間隔等ユーザが任意に設定可能)に温度ムラ解消スイングパターンを10分程度実行するだけで、温度ムラ抑制が可能である。この場合、床温度センサ23を有しない分、装置の簡略化が可能である。
(変形例D)
始動期安定期判定部45が、吸込温度と設定温度とに基づいて、始動期と安定期とを判定し、その判定結果に基づいて、スイングパターン決定部40がスイングパターンを決定した。しかし、この安定期に至る空調過程を中間期としてより細かく分類し、始動期、中間期、及び安定期に応じてスイングパターンを決定するようにしてもよい。
例えば、中間期を第1中間期と第2中間期とに分け、以下に示すような判定条件によって判定するようにしてもよい(暖房運転モードで稼動している場合を仮定している。)。
吹出温度が設定温度よりも低いとき、始動期とする。空調室内の空気が加温され、吹出温度が設定温度以上になったときから、第1中間期とする。そしてさらに室温が上昇し、吹出温度が設定温度よりも5℃高い状態が3分経過したときから、第2中間期とする。そして、吹出温度が設定温度よりも10℃高い状態が10分経過した状態から安定期とする。また、上記の時間条件に応じて、始動期から第1中間期、第2中間期を経て安定期に至るにつれて、水平吹きの時間を徐々に短くするようなスイングパターンを決定する。
上記のような方法を採用することで、より細かな空調制御、撹拌効果、さらには快適度の向上が期待できる。
(変形例E)
本実施形態に係る空気調和機は、8つの吹出口113a、113b、213a、213b、313a、313b、413a、413bを備えていた。しかし、このような形態でなく、4つの吹出口のみを備えていてもよい。
図15は、本実施形態の変形例Eに係る空気調和機の断面図である。図15に示すように、変形例Eに係る空気調和機は、4つの吹出口513、613、713、813を備えている。その他の構成要素は、本実施形態に係る空気調和機と全く同様である。また、4つの吹出口513、613、713、813の総称として、本実施形態と同様に、吹出口13という表現も使用する。駆動装置115、215、315、415はそれぞれ、吹出口513、613、713、813の略中央に配置されている。吹出口513に配置されている駆動装置115の両端には、本実施形態と同様に第1辺第1フラップ118aと第1辺第2フラップ118bとが接続されている。同様に吹出口613に配置されている駆動装置215には、第2辺第1フラップ218aと第2辺第2フラップ218bとが、吹出口713に配置されている駆動装置315には、第3辺第1フラップ318aと第3辺第2フラップ318bとが、吹出口813に配置されている駆動装置415には、第4辺第1フラップ418aと第4辺第2フラップ418bとが接続されている。
本実施形態の変形例Eに係る空気調和機は、吹出口513、613、713、813の構造以外は、その機能、動作、及び効果も、本実施形態に係る空気調和機と全く同様である。このため、詳しい説明は省略する。
また、このような4つの吹出口513、613、713、813を備え、ステッピングモータ151を各吹出口13の中間に置くという構造の場合、少なくとも4つの電磁クラッチ152とギア154を無くすこともでき、構造的に簡単になる。このようにした場合、大幅な製造コストダウンが可能になる。
(変形例F)
本実施形態では、冷房運転モードの場合も暖房運転モードの場合も、共にドラフト抑制の観点で有効なスイングパターンを提案した。しかし、暖房運転モードにおける安定期では、吹き出される空気も十分加温されており、ユーザの要望に応じて、ドラフト感抑制よりも、より足元を暖めるようなスイングパターンを選択できるようにしてもよい。このような、足元を暖めるような効果がより高いと考えられるスイングパターンの例を図16に示す(パターン6)。
本発明に係る空気調和機は、始動期や安定期に応じて、最適なスイングパターンを決定し、この決定されたスイングパターンに基づいてフラップをスイングさせ、空調室内における空気の撹拌効果を向上させる。このため、快適度や省エネルギー効果の向上に有益である。
11:ケーシング
12a、12b、12c、12d:第1辺、第2辺、第3辺、第4辺
13、113a、113b、213a、213b、313a、313b、413a、413b、513、613、713、813:吹出口
15、115、215、315、415:駆動装置(第1駆動部、第2駆動部、第3駆動部、第4駆動部)
18、118a、118b、218a、218b、318a、318b、418a、418b:フラップ、第1辺第1フラップ、第1辺第2フラップ、第2辺第1フラップ、第2辺第2フラップ、第3辺第1フラップ、第3辺第2フラップ、第4辺第1フラップ、第4辺第2フラップ(風向変更部材、第1辺第1風向変更部材、第1辺第2風向変更部材、第2辺第1風向変更部材、第2辺第2風向変更部材、第3辺第1風向変更部材、第3辺第2風向変更部材、第4辺第1風向変更部材、第4辺第2風向変更部材)
21:吸込温度センサ(空調情報取得部)
22:吹出温度センサ(空調情報取得部)
23:床温度センサ(空調情報取得部)
30:コントローラ(制御部)
35:スイングパターン群記憶領域(時系列姿勢パターン群記憶領域)
351:斜め同期スイングパターン(第1時系列姿勢パターン)
352:高頻度繰り返しスイングパターン(第2時系列姿勢パターン)
353:不規則スイングパターン(第3時系列姿勢パターン)
47:温度ムラ判定部(温度ムラ検知部)
特開2007−24453号公報

Claims (5)

  1. 空調対象空間の天井に据え付けされる空気調和機であって
    ケーシング(11)と、
    前記ケーシングの底部全体を覆うように前記ケーシングに対して取り付けられ、外形を構成する複数の辺に含まれる第1辺(12a)、第2辺(12b)、第3辺(12c)、及び第4辺(12d)の近傍に、前記各辺に沿うような形で配置された吹出口(113a、113b、213a、213b、313a、313b、413a、413b)を有する、化粧パネル(111)と、
    前記第1辺の近傍に配置された前記吹出口に対し、前記第1辺の延びる方向に沿って配置された1対の第1辺第1風向変更部材(118a)及び第1辺第2風向変更部材(118b)と、
    前記第1辺近傍に配置され、前記第1辺第1風向変更部材及び前記第1辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される第1駆動部(115)と、
    前記第1辺に対して直交する方向に延びる前記第2辺の近傍に配置された前記吹出口に対し、前記第2辺の延びる方向に沿って配置された1対の第2辺第1風向変更部材(218a)及び第2辺第2風向変更部材(218b)と、
    前記第2辺近傍に配置され、前記第2辺第1風向変更部材及び前記第2辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される第2駆動部(215)と、
    前記第2辺に対して直交する方向に延びる前記第3辺の近傍に配置された前記吹出口に対し、前記第3辺の延びる方向に沿って配置された1対の第3辺第1風向変更部材(318a)及び第3辺第2風向変更部材(318b)と、
    前記第3辺近傍に配置され、前記第3辺第1風向変更部材及び前記第3辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される第3駆動部(315)と、
    前記第3辺および第1辺に対して直交する方向に延びる前記第4辺の近傍に配置された前記吹出口に対し前記第4辺の延びる方向に沿って配置された1対の第4辺第1風向変更部材(418a)及び第4辺第2風向変更部材(418b)と、
    前記第4辺近傍に配置され、前記第4辺第1風向変更部材及び前記第4辺第2風向変更部材がそれぞれ両端に連結される第4駆動部(415)と、
    前記各風向変更部材の姿勢の時間的変化パターンである時系列姿勢パターン群を記憶する時系列姿勢パターン群記憶領域(35)と、
    を備え、
    前記各駆動部は、それぞれの両端に連結された1対の前記風向変更部材のうち、いずれか一方のみを駆動可能な構成であり、
    前記第1辺第2風向変更部材は、前記第2辺第1風向変更部材と隣接しており、
    前記時系列姿勢パターン群には、前記第1辺第2風向変更部材及び前記第2辺第1風向変更部材が、それぞれ、第1駆動部及び前記第2駆動部からの駆動力によって同期して姿勢を変化させ、前記第1辺第2風向変更部材及び前記第2辺第1風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向を同期して変化させる第1時系列姿勢パターンが含まれる
    空気調和機。
  2. 前記空調対象空間の各種温度を含む空調情報を取得する、空調情報取得部(21)と、
    前記各駆動部を制御する制御部(30)と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    設定温度、運転モード、及び前記空調情報取得部が取得した前記空調情報に基づいて、前記時系列姿勢パターン群記憶領域に記憶された時系列姿勢パターン群の中から、前記各風向変更部材に応じた時系列姿勢パターンを決定し、
    決定された前記時系列姿勢パターンに基づいて、前記各駆動部を制御する、
    請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記時系列姿勢パターン群は、前記各風向変更部材を通じて吹き出される空気の吹き出し方向が、水平方向に近い横方向から垂直方向に近い下方向に移行し、再度前記横方向に戻るようなパターンを、所定の時間内に既定回数以上繰り返すような、第2時系列姿勢パターンを少なくとも含む、
    請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記空調情報取得部が取得した前記空調情報に基づいて、前記空調対象空間の温度ムラを検知する、温度ムラ検知部(47)をさらに備え、
    前記制御部は、前記温度ムラ検知部が検知した温度ムラに基づいて、前記時系列姿勢パターンを決定し、決定された前記時系列姿勢パターンに基づいて、前記各駆動部を制御する、
    請求項2または3に記載の空気調和機。
  5. 前記時系列姿勢パターン群は、前記各風向変更部材の姿勢変化において、時間的繰り返しの周期が不規則であるような、第3時系列姿勢パターンを少なくとも含む、
    請求項2からのいずれかに記載の空気調和機。
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