以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1として胴内排紙型のプリンターを例示しているが、画像形成装置は、コピー機、ファクシミリ機、又はこれらの機能を備える複合機であってもよい。
画像形成装置1は筐体2、トップカバー3及びリアカバー4を備える。トップカバー3(第1のカバーの一例)は、筐体2に取り付けられたヒンジ5によって、筐体2の上部に回動自在に配置されている。トップカバー3を時計回りの方向D1に回動させることにより、トップカバー3が開かれる。
リアカバー4(第2のカバーの一例)は、筐体2に取り付けられたヒンジ6によって、筐体2の一方の側部に回動自在に配置されている。リアカバー4を時計回りの方向D2に回動させることにより、リアカバー4が開かれる。
筐体2の内部には、上方から順に、トナーコンテナー99Y、99M、99C、99K、中間転写ユニット92、画像形成部93、露光ユニット94、及び給紙カセット211が収容されている。
画像形成部93は、フルカラーのトナー像を形成するために、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナー像を形成する4つの画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kを備える。各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体ドラム11と、この感光体ドラム11の周囲に配置された、帯電器12、現像装置13、一次転写ローラー14及びクリーニング装置15とを含む。
感光体ドラム11は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム11としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。帯電器12は、感光体ドラム11の表面を均一に帯電する。帯電後の感光体ドラム11の周面は、露光ユニット94によって露光され、静電潜像が形成される。
現像装置13は、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム11の周面にトナーを供給する。現像装置13は、2成分現像剤用のものであり、攪拌ローラー16、17、磁気ローラー18、及び現像ローラー19を含む。攪拌ローラー16、17は、2成分現像剤を攪拌しながら循環搬送することで、トナーを帯電させる。磁気ローラー18の周面には2成分現像剤層が担持され、現像ローラー19の周面には、磁気ローラー18と現像ローラー19との間の電位差によってトナーが受け渡されることにより形成されたトナー層が担持される。現像ローラー19上のトナーは、感光体ドラム11の周面に供給され、前記静電潜像が現像される。
一次転写ローラー14は、中間転写ユニット92に備えられている中間転写ベルト921を挟んで感光体ドラム11とニップ部を形成し、感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト921上に一次転写する。クリーニング装置15は、トナー像転写後の感光体ドラム11の周面を清掃する。
イエロー用トナーコンテナー99Y、マゼンタ用トナーコンテナー99M、シアン用トナーコンテナー99C、及びブラック用トナーコンテナー99Kは、それぞれ各色のトナーを貯留するものであり、YMCK各色に対応する画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置13に、図略の供給経路を通して各色のトナーを供給する。
露光ユニット94は、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有し、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの各々に設けられた感光体ドラム11の周面に、原稿画像の画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
中間転写ユニット92は、中間転写ベルト921、駆動ローラー922及び従動ローラー923を備える。中間転写ベルト921上には、複数の感光体ドラム11からトナー像が重ね塗りされる(一次転写)。重ね塗りされたトナー像は、給紙カセット211から供給される用紙に、二次転写部98において二次転写される。中間転写ベルト921を周回駆動させる駆動ローラー922及び従動ローラー923は、筐体2によって回転自在に支持される。
給紙カセット211は、複数の用紙が積層されてなる用紙束を収納する。給紙カセット211の右端側の上部には、ピックアップローラー212が配置されている。ピックアップローラー212の駆動により、給紙カセット211内の用紙束の最上層の用紙が1枚ずつ繰り出され、搬入搬送路26へ搬入される。
搬入搬送路26の下流側には、二次転写部98、後述する定着ユニット97及び排紙ユニット96を経由して排出口961まで延びる用紙搬送路28が設けられている。用紙搬送路28の上流部分は、筐体2に形成された内壁と、反転搬送ユニット29の内側面を形成する内壁との間に形成されている。なお、反転搬送ユニット29の外側面は、両面印刷の際に用紙を反転搬送する反転搬送路291の片面を構成している。用紙搬送路28の、二次転写部98よりも上流側にはレジストローラー対27が配置されている。用紙は、レジストローラー対27にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、二次転写部98に送り出される。
筐体2の内部には、定着ユニット97と排紙ユニット96とが収納されている。定着ユニット97は、定着ローラーと加圧ローラーとを含み、二次転写部98においてトナー像が二次転写された用紙を加熱及び加圧することで、定着処理を施す。定着処理されたカラー画像付の用紙は、定着ユニット97の下流に配置されている排紙ユニット96により、排出口961から胴内排紙部24に向けて排出される。
胴内排紙部24は画像形成装置1の前面及び左側面において外部に開放されている。ユーザーは、これらの開放部分から手を差し入れ、胴内排紙部24から画像形成後の用紙を取り出すことが可能である。
トップカバー3は画像形成装置1の内部を覆う開閉可能なカバーである。トップカバー3を時計回りの方向D1に回動させると、トップカバー3が開き、画像形成装置1の内部のトナーコンテナー99Y、99M、99C、99K、中間転写ユニット92等が露出する。
リアカバー4にはユーザーに手差し給紙を行わせるためのマルチトレイユニットMが装着されている。リアカバー4はトップカバー3が画像形成装置1の内部を覆う箇所とは別の箇所を覆う開閉可能なカバーである。リアカバー4を時計回りの方向D2に回動させると、リアカバー4が開き、反転搬送ユニット29等が露出する。
図2は図1に示す画像形成装置1において、電気的に接続されたブロックの構成を示す図である。画像形成装置1は用紙搬送部91、中間転写ユニット92、画像形成部93、露光ユニット94、定着ユニット97、二次転写部98、操作表示部8、ネットワークI/F部7、第1の光センサー41、第2の光センサー42、制御部30、電源部80及びインターロック装置70等のブロックにより構成される。中間転写ユニット92、画像形成部93、露光ユニット94、定着ユニット97及び二次転写部98に関しては、図1で説明しているので、説明を省略する。
電源部80はAC電源の交流を所定の電圧の交流や直流に変換して、画像形成装置1を構成する上記各ブロックに必要となる交流電力や直流電力を上記各ブロックに供給する。用紙搬送部91は搬入搬送路26、用紙搬送路28及び排紙ユニット96等に設けられた用紙搬送に用いる複数のローラー及びそれらを駆動させるモーター等により構成される。
第1の光センサー41及び第2の光センサー42は反射型であり、トナー濃度の補正及びトップカバー3・リアカバー4の開閉の判定に用いられる。第1の光センサー41及び第2の光センサー42については、後でさらに詳細に説明する。
ネットワークI/F部7はLAN等のネットワークを介して接続されたパソコン等の情報処理装置との間における種々のデータの送受信を制御するものである。操作表示部8は、画像形成装置1のフロント部等に設けられ、ユーザーからの各種指示命令が入力される入力キーとして機能し、又は所定の情報を表示するものである。
制御部30はCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる。CPUは画像形成装置1を動作させるために必要な制御を、画像形成部93等の画像形成装置1の上記構成要素に対して実行する。ROMは画像形成装置1の動作の制御に必要なソフトウェアを記憶している。RAMはソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶及び作業領域等に利用される。
制御部30は判定部31、補正部32及び表示制御部33を備える。判定部31は第1の光センサー41及び第2の光センサー42からの出力に基づいて、トップカバー3が完全に閉じられている場合、トップカバー3が完全に閉じられていない場合、トップカバー3が開かれている場合のいずれであるかを判定する。
補正部32はトナー画像のトナー濃度を補正したり、トナー画像の傾きを補正したりする。すなわち、第1の光センサー41及び第2の光センサー42が、中間転写ベルト921に転写されたトナー濃度の判定用パターンに光を照射して反射された光を受光することにより、トナー濃度の測定に用いられる信号を出力する。補正部32は、第1の光センサー41及び第2の光センサー42からの出力を基にして、トナー画像のトナー濃度を補正したり、トナー画像の傾きを補正したりするのである。
表示制御部33は操作表示部8の表示を制御する。トップカバー3が完全に閉じられていないと判定部31が判定すれば、表示制御部33は操作表示部8にトップカバー3が完全に閉じられていないことを表示させる。トップカバー3が開かれていると判定部31が判定すれば、表示制御部33は操作表示部8にトップカバー3が開かれていることを表示させる。このように、表示制御部33及び操作表示部8により報知部34が構成される。
インターロック装置70はカバー用スイッチ71、電源スイッチ72及び回路部73により構成される。回路部73は、カバー用スイッチ71のオンオフに応じて電源スイッチ72のオンオフを切り換える。電源スイッチ72は画像形成装置1の画像形成動作を実行する印刷部90(用紙搬送部91、中間転写ユニット92、画像形成部93、露光ユニット94、定着ユニット97及び二次転写部98)と電源部80とを電気的接続したり、切り離したりするスイッチである。
電源スイッチ72がオンの場合、印刷部90と電源部80とは電気的に接続されるので、印刷部90は動作することができる。電源スイッチ72がオフの場合、印刷部90が電源部80から電気的に切り離されるので、印刷部90は動作することができない。しかし、制御部30、操作表示部8、ネットワークI/F部7、第1の光センサー41、第2の光センサー42及びインターロック装置70には、電源部80から電力が供給されているので、これらについては動作を継続することができる。
カバー用スイッチ71はトップカバー3及びリアカバー4の開閉により、オンオフされるスイッチである。図3はトップカバー3が完全に閉じられており、リアカバー4が完全に閉じられていない場合でのカバー用スイッチ71の状態を示す模式図である。
トップカバー3が完全に閉じられている場合とは、トップカバー3を閉じる方向D3(反時計回りの方向)にトップカバー3を動かすことができない状態をいう。トップカバー3が完全に閉じられていない場合とは、トップカバー3が僅かに開いており、トップカバー3を閉じる方向D3にトップカバー3を動かすことができる状態をいう。トップカバー3が開かれている場合とは、トップカバー3が完全に閉じられていない場合よりも、トップカバー3を開ける方向D1(時計回りの方向)に動かされており、画像形成装置1の内部が見える状態をいう。
リアカバー4も同様である。すなわち、リアカバー4が完全に閉じられている場合とは、リアカバー4を閉じる方向D4(反時計回りの方向)にリアカバー4を動かすことができない状態をいう。リアカバー4が完全に閉じられていない場合とは、リアカバー4が僅かに開いており、リアカバー4を閉じる方向D4にリアカバー4を動かすことができる状態をいう。リアカバー4が開かれている場合とは、リアカバー4が完全に閉じられていない場合よりも、リアカバー4を開ける方向D2(時計回りの方向)に動かされており、画像形成装置1の内部が見える状態をいう。
カバー用スイッチ71は例えば、マイクロスイッチであり、接点74 レバー75及び回動支点76を備える。カバー用スイッチ71は回動支点76を中心に回動可能に筐体2に取り付けられている。レバー75はその一端が、カバー用スイッチ71の一方の側面に、片持ちで固定されている。接点74はカバー用スイッチ71の一方の側面に配置されている。レバー75を押していなければ、レバー75は接点74と離れている。
トップカバー3が完全に閉じられている場合、トップカバー3の突起片3aはカバー用スイッチ71の他方の側面の上部に接触し、回動支点76を中心としたカバー用スイッチ71の時計回りの方向の回動を阻止する。リアカバー4が完全に閉じられていない場合又は開かれている場合、リアカバー4の突起片4aはレバー75から離れた位置にある。このため、トップカバー3が完全に閉じられており、リアカバー4が完全に閉じられていない又は開かれている場合は、カバー用スイッチ71がオフする。
図4はトップカバー3とリアカバー4が完全に閉じられた場合でのカバー用スイッチ71の状態を示す模式図である。リアカバー4が完全に閉じられている場合、リアカバー4の突起片4aはレバー75を押す位置にある。このため、トップカバー3とリアカバー4が完全に閉じられている場合、カバー用スイッチ71は突起片3aにより時計回りの方向の回動を阻止された状態で、レバー75が突起片4aにより押されることにより、レバー75が接点74に接触する。すなわち、カバー用スイッチ71がオンする。
図5はトップカバー3が完全に閉じられておらず、リアカバー4が完全に閉じられた場合でのカバー用スイッチ71の状態を示す模式図である。リアカバー4が完全に閉じられているので、突起片4aがレバー75を押している。トップカバー3が完全に閉じられていない場合や開かれた場合、突起片3aがカバー用スイッチ71の他方の側面から離れる。これにより、カバー用スイッチ71は回動支点76を中心に時計回りの方向に回転可能となるので、接点74がレバー75から離れる。この結果、カバー用スイッチ71はオフする。
上述したように、トップカバー3が完全に閉じられていない場合とは、トップカバー3が僅かに開いた状態である。このため、トップカバー3が僅かに開くと、突起片3aがカバー用スイッチ71の他方の側面から離れるように、突起片3aの位置や寸法を調整する。リアカバー4の突起片4aについても同様である。
図2に示すインターロック装置70はカバー用スイッチ71がオンの場合(すなわち、トップカバー3とリアカバー4の両方が完全に閉じられている場合)、電源スイッチ72をオンにする。これにより、印刷部90(画像形成動作を実行する部分)と電源部80とが電気的に接続されるので、画像形成動作を実行することが可能となる。
これに対して、インターロック装置70はカバー用スイッチ71がオフの場合(すなわち、トップカバー3とリアカバー4の両方が完全に閉じられていない場合)、電源スイッチ72をオフにする。これにより、印刷部90と電源部80とが電気的に切り離されるので、画像形成動作を実行することができなくなる。
カバー用スイッチ71として一つのスイッチの替わりに、二つのスイッチを用いることもできる。図6は二つのスイッチSW1,SW2を用いた場合の回路図である。スイッチSW1、スイッチSW2及び抵抗Rの直列回路であり、スイッチSW1側に電源が接続され、抵抗R側がアースされている。
スイッチSW1はトップカバー3が完全に閉じられている場合にオンし、トップカバー3が完全に閉じられていない場合や開かれている場合にオフする。スイッチSW2はリアカバー4が完全に閉じられている場合にオンし、リアカバー4が完全に閉じられていない場合や開かれている場合にオフする。
トップカバー3及びリアカバー4の両方が完全に閉じられている場合、Hレベル(電源電圧)の信号SGがインターロック装置70の回路部73に送られて、回路部73は電源スイッチ72をオンする。これにより、印刷部90が電源部80と電気的に接続されるので、画像形成動作を実行することができる。
トップカバー3及びリアカバー4の両方が完全に閉じられていない場合、Lレベル(0V)の信号SGがインターロック装置70の回路部73に送られて、回路部73は電源スイッチ72をオフする。これにより、印刷部90が電源部80と電気的に接続されないので、画像形成動作を実行することができなくなる。
以上の通り、インターロック装置70は、トップカバー3及びリアカバー4の開閉により作動するカバー用スイッチ71を含み、カバー用スイッチ71のオンオフの状態を基にして、トップカバー3が完全に閉じられていない場合、トップカバー3が開かれている場合又はリアカバー4が開かれている場合のいずれかであるカバー開放状態を判定し、カバー開放状態と判定すれば、画像形成装置1に画像形成動作を実行させない装置である。
次に、第1の光センサー41、第2の光センサー42、遮蔽部材50及び移動機構60について説明する。図7は第1の光センサー41、第2の光センサー42、遮蔽部材50及び移動機構60の配置関係の一例の平面図であり、図8はその側面図である。
無端の中間転写ベルト921には、駆動ローラー922と従動ローラー923とが巻き掛けられている。従動ローラー923の下方において、中間転写ベルト921の幅方向D5の一方側に第1の光センサー41、他方側に第2の光センサー42が配置されている。
第1の光センサー41及び第2の光センサー42は、画像形成装置1のメンテナンス時において、中間転写ベルト921に転写されたトナー濃度の判定用パターン(いわゆるパッチパターン)のトナー濃度の測定に利用される。
詳細に説明すると、第1の光センサー41及び第2の光センサー42は反射型である。第1の光センサー41は発光面41aを有する発光部(不図示)と受光面41bを有する受光部(不図示)を備える。第2の光センサー42は発光面42aを有する発光部(不図示)と受光面42bを有する受光部(不図示)を備える。第1の光センサー41の発光部で生成された光は、発光面41aから出射して、中間転写ベルト921又は中間転写ベルト921に転写された判定用パターンで反射され、反射された光が受光面41bに入射して、受光部で受光される。第2の光センサー42も同様である。
中間転写ベルト921に転写された判定用パターンで反射された光の量と中間転写ベルト921で反射された光の量とを基にして、補正部32(図2)は、トナーの濃度を測定する。その測定値を基にして、補正部32は最適なトナー濃度にトナー画像のトナー濃度を補正する。
第1の光センサー41及び第2の光センサー42を設けているのは、トナー画像の傾きを補正するためである。すなわち、補正部32(図2)は、中間転写ベルト921の幅方向D5の一方側に転写された判定用パターンの位置と他方側に転写された判定用パターンの位置とを基にして、中間転写ベルト921の移動方向において、それらの判定用パターンの位置のずれの大きさを計算する。位置ずれの大きさに応じて、補正部32は、トナー画像の向きを補正して、トナー画像が斜めに中間転写ベルト921に転写されないようにする。
画像形成装置1での印刷枚数が増えると、中間転写ベルト921は汚れたり白化したりする。これらにより中間転写ベルト921での光の反射量が低下する。このため、画像形成装置1での印刷枚数が増加するに従って、第1の光センサー41及び第2の光センサー42から発せられる光の量を多くすることにより、トナー濃度やトナー画像の傾きが正しく補正されるようにしている。
第1の光センサー41及び第2の光センサー42から発せられる光の量を多くする替わりに、S波成分を用いることもできる。詳細に説明すると、第1の光センサー41及び第2の光センサー42により受光される光には、P波成分とS波成分が含まれる。P波成分は中間転写ベルト921で正反射された光成分である。S波成分は中間転写ベルト921上のトナーや汚れ等により乱反射された光成分である。中間転写ベルト921は汚れや白化の程度が大きくなると、S波成分が顕著に表れる。そこで、画像形成装置1での印刷枚数が増えれば、トナー濃度の補正やトナー画像の傾きの補正に用いる光をP波成分からS波成分に切り換えるのである。
次に、遮蔽部材50及び移動機構60について説明する。遮蔽部材50は第1の光センサー41・第2の光センサー42と、中間転写ベルト921の従動ローラー923に位置する部分との間に配置されている。遮蔽部材50は断面がL字型の細長い板状の形状を有しており、その長手方向が中間転写ベルト921の幅方向D5に沿って配置されている。遮蔽部材50は光を遮蔽する金属性又はプラスチック製の部材である。
遮蔽部材50は中間転写ベルト921の幅方向D5に往復移動可能に、筐体2に支持されている。詳細に説明すると、筐体2には幅方向D5に延びるガイド穴を有するガイド板(不図示)が固定されている。遮蔽部材50が幅方向D5に往復移動可能に、遮蔽部材50にはピン(不図示)が固定されており、そのピンがそのガイド穴に嵌められている。
遮蔽部材50は二箇所の切欠部51,52を有する。遮蔽部材50が移動して切欠部51が第1の光センサー41の上に位置すれば、第1の光センサー41から発した光は切欠部51を通過して、中間転写ベルト921で反射され、再び、切欠部51を通過して、第1の光センサー41により受光される。すなわち、第1の光センサー41から発した光が第1の光センサー41により受光されることが、遮蔽部材50により阻止されない。
遮蔽部材50が移動して切欠部51が第1の光センサー41の上に位置しなければ、第1の光センサー41から発した光は遮蔽部材50により遮られるので、中間転写ベルト921まで到達できない。すなわち、第1の光センサー41から発した光が第1の光センサー41により受光されることが、遮蔽部材50により阻止される。
遮蔽部材50が移動して切欠部52が第2の光センサー42の上に位置すれば、第2の光センサー42から発した光は切欠部52を通過して、中間転写ベルト921で反射され、再び、切欠部52を通過して、第2の光センサー42により受光される。すなわち、第2の光センサー42から発した光が第2の光センサー42により受光されることが、遮蔽部材50により阻止されない。
遮蔽部材50が移動して切欠部52が第2の光センサー42の上に位置しなければ、第2の光センサー42から発した光は遮蔽部材50により遮られるので、中間転写ベルト921まで到達できない。すなわち、第2の光センサー42から発した光が第2の光センサー42により受光されることが、遮蔽部材50により阻止される。
移動機構60(移動手段の一例)は、トップカバー3の開閉に連動させて、中間転写ベルト921の幅方向D5に遮蔽部材50を往復移動させる。移動機構60は、ベルト61、プーリー62、ベルト63、プーリー64及びカム65を備える。
トップカバー3のヒンジ5は、固定軸5a及び固定軸5aを中心に回動可能な回動部5bを備える。トップカバー3は回動部5bに固定されている。これにより、トップカバー3と回動部5bとは、固定軸5aを中心に回動することができ、トップカバー3の開閉が可能となる。回動部5bとプーリー62とに無端のベルト61が巻き掛けられている。プーリー62とプーリー64とに無端のベルト63が巻き掛けられている。プーリー64はカム65の回転軸と同軸にカム65の一方の端面に固定されている。
カム65は遮蔽部材50に固定されたピン53が嵌るカム溝66を有する。カム溝66はカム65の回転軸に対して傾きが小さい溝66aと大きい溝66bとを備える。以上により、トップカバー3の開閉により、回動部5b、ベルト61、プーリー62、ベルト63及びプーリー64を介してカム65が回転し、遮蔽部材50を幅方向D5に沿って往復移動させることができる。傾きが小さい溝66a及び傾きが大きい溝66bの機能については、後で説明する。
図9はトップカバー3が完全に閉じられている場合において、第1の光センサー41・第2の光センサー42と遮蔽部材50との位置関係を示す平面図である。図10はその位置関係を示す斜視図である。トップカバー3が完全に閉じられている場合、遮蔽部材50は第1の位置にある。第1の位置とは、第1の光センサー41から発した光が第1の光センサー41により受光されるのを阻止しないと共に第2の光センサー42から発した光が第2の光センサー42により受光されるのを阻止しない遮蔽部材50の位置をいう。
遮蔽部材50の第1の光センサー41及び第2の光センサー42と対向する面には、クリーニング部材54,55が取り付けられている。クリーニング部材54,55については後で説明する。
図11はトップカバー3が完全に閉じられていない場合において、第1の光センサー41・第2の光センサー42と遮蔽部材50との位置関係を示す平面図である。図12はその位置関係を示す斜視図である。この場合、遮蔽部材50は第3の位置にある。第3の位置とは、第1の光センサー41から発した光が第1の光センサー41により受光されるのを阻止すると共に第2の光センサー42から発した光が第2の光センサー42により受光されるのを阻止しない遮蔽部材50の位置をいう。
トップカバー3が完全に閉じられていない状態からトップカバー3が完全に閉じられている状態にトップカバー3を動かす場合及びその逆の場合、回動部5b(図7)の回動量は僅かである。回動部5bの僅かな回動量で、切欠部51が第1の光センサー41の上に位置したり、位置しないようにしたりすることができる遮蔽部材50の移動量を確保する必要がある。そのために、遮蔽部材50のピン53は、カム溝66の傾きが小さい溝66aを移動するようにされている。
図13はトップカバー3が開かれている場合において、第1の光センサー41・第2の光センサー42と遮蔽部材50との位置関係を示す平面図である。図14はその位置関係を示す斜視図である。遮蔽部材50は第4の位置にある。第4の位置とは、第1の光センサー41から発した光が第1の光センサー41により受光されるのを阻止すると共に第2の光センサー42から発した光が第2の光センサー42により受光されるのを阻止する遮蔽部材50の位置をいう。
トップカバー3が完全に閉じられていない状態からトップカバー3が開かれた状態にトップカバー3を動かす場合及びその逆の場合、回動部5b(図7)の回動量は比較的大きい。回動部5bの比較的大きい回動量で、切欠部52が第2の光センサー42の上に位置したり、位置しないようにしたりすることができるように、遮蔽部材50のピン53は、カム溝66の傾きが大きい溝66bを移動するようにされている。
なお、トップカバー3が開かれている場合又はトップカバー3が完全に閉じられていない場合に、遮蔽部材50が第2の位置にあってもよい。第2の位置とは、図11に示す第3の位置と逆であり、すなわち、第1の光センサー41から発した光が第1の光センサー41により受光されるのを阻止しないと共に第2の光センサー42から発した光が第2の光センサー42により受光されるのを阻止する遮蔽部材50の位置をいう。言い換えれば、第1の光センサー41の上に切欠部51が位置しており、第2の光センサー42の上に切欠部52が位置しない状態をいう。
本実施形態では、トップカバー3が完全に閉じられている場合に遮蔽部材50の位置を第1の位置とし(図9)、トップカバー3が完全に閉じられていない場合に遮蔽部材50の位置を第3の位置とし(図11)、トップカバー3が開けられている場合に遮蔽部材50の位置を第4の位置としている(図13)。これらの場合と第1〜第4の位置との組み合わせは、切欠部51,53の位置や大きさを変えることにより、他の組み合わせも可能である。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1において、トップカバー3及びリアカバー4の開閉状態を判定して報知する動作を説明する。図15及び図16はその動作を説明するフローチャートである。
画像形成装置1が待機状態において(ステップS1)、判定部31は第1の光センサー41及び第2の光センサー42を制御して、第1の光センサー41及び第2の光センサー42に光を照射させる(ステップS2)。
判定部31はインターロック装置70が作動したか監視する。インターロック装置70はカバー開放状態と判定すれば、図2に示す電源スイッチ72をオンからオフに切り換える。これにより、印刷部90(画像形成装置1の画像形成動作を実行する部分)と電源部80との電気的接続が遮断される。カバー開放状態とは、トップカバー3が完全に閉じられていない場合、トップカバー3が開かれている場合又はリアカバー4が開かれている場合のいずれかの状態である。
判定部31が、インターロック装置70が作動したと判定しなければ(ステップS3でNo)、ステップS2に戻る。
判定部31が、インターロック装置70が作動したと判定すれば(ステップS3でYes)、判定部31は第1の光センサー41から出力されるアナログ電圧のレベル及び第2の光センサー42から出力されるアナログ電圧のレベルが、所定の閾値を越えているか判断する(ステップS4)。所定の閾値とは、第1の光センサー41(第2の光センサー42)から発した光が第1の光センサー41(第2の光センサー42)により受光されるのを、遮蔽部材50によって阻止されている場合に、第1の光センサー41(第2の光センサー42)から出力されるアナログ電圧のレベルである。言い換えれば、第1の光センサー41(第2の光センサー42)の上に切欠部51(切欠部52)が位置しない状態で、第1の光センサー41(第2の光センサー42)から出力されるアナログ電圧のレベルである。
第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値を超えるのは、図9に示す場合、すなわち、トップカバー3が完全に閉じられている場合である。従って、開かれているのはリアカバー4となる。よって、判定部31が、第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えていると判断すれば(ステップS4でYes)、表示制御部33は操作表示部8に「リアカバーが開かれています」を表示させる(ステップS5)。
判定部31が、第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えていると判断しなければ(ステップS4でNo)、第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下であるか判断する(ステップS6)。
第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値以下であるのは、図13に示す場合、すなわち、トップカバー3が開かれている場合である。よって、判定部31が、第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下と判断すれば(ステップS6でYes)、表示制御部33は操作表示部8に「トップカバーが開かれています」を表示させる(ステップS7)。
判定部31が、第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下と判断しなければ(ステップS6でNo)、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下であり、かつ第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えているか判断する(ステップS8)。第1の光センサー41から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下であり、かつ第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えているのは、図11に示す場合、すなわち、トップカバー3が完全に閉じられていない場合である。よって、判定部31が、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下であり、かつ第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えていると判断すれば(ステップS8でYes)、表示制御部33は操作表示部8に「トップカバーが完全に閉じられていません」を表示させる(ステップS9)。
判定部31が、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下であり、かつ第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えていると判断しなければ(ステップS8でNo)、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えており、かつ第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下の状態である。これは、トップカバー3が開かれている場合、完全に閉じられていない場合、完全に閉じられている場合のいずれにも該当しない開閉判定不可能な状態なので、表示制御部33は操作表示部8に「再度、トップカバーを開閉して下さい」を表示させる(ステップS10)。
そして、判定部31が再度、開閉判定不可能な状態と判断すれば、言い換えれば、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えており、かつ第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下と判断すれば(ステップS11でYes)、表示制御部33は操作表示部8に「トップカバーの開閉の判定機構が故障しています」を表示させる(ステップS12)。
判定部31が、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えており、かつ第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが所定の閾値以下である、と判断しなければ(ステップS11でNo)、ステップS4へ戻る。
判定部31はステップS7,S9後、インターロック装置70の作動が停止したか監視する(ステップS13)。トップカバー3が完全に閉じられると、カバー用スイッチ71がオフからオンに切り換わり、インターロック装置70の作動が停止する(言い換えればインターロックが解除される)。これにより、電源スイッチ72がオフからオンに切り換わり、印刷部90と電源部80とが電気的に接続されるので、画像形成動作を実行することが可能となる。
判定部31がインターロック装置70の作動が停止したと判断しなければ(ステップS13でNo)、ステップS13を繰り返す。判定部31がインターロック装置70の作動が停止したと判断すれば(ステップS13でYes)、ステップS4と同じ処理、すなわち第1の光センサー41から出力される電圧のレベルと第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値を超えているか判断する(ステップS14)。第1の光センサー41及び第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値を超えるのは、図9に示す場合、すなわち、トップカバー3が完全に閉じられている場合である。従って、判定部31が、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルと第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値を超えていると判断すれば(ステップS14でYes)、ステップS1に戻る。
インターロック装置70の作動が停止しているので(ステップS13でYes)、トップカバー3は完全に閉じられている。それにかかわらず、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルと第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値を超えていると判断されない場合(ステップS14でNo)、表示制御部33は操作表示部8に「再度、トップカバーを開閉して下さい」を表示させる(ステップS15)。
そして、判定部31が、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルと第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値を超えている判断すれば(ステップS16でYes)、ステップS1へ戻る。これに対して、判定部31がステップS14のNoと同じ判定をした場合、すなわち、第1の光センサー41から出力される電圧のレベルと第2の光センサー42から出力される電圧のレベルが、所定の閾値を超えていると判断しなければ(ステップS16でNo)、表示制御部33は操作表示部8に「トップカバーの開閉の判定機構が故障しています」を表示させる(ステップS17)。
本実施形態の主な効果を説明する。本実施形態に係る画像形成装置1では、トップカバー3が完全に閉じられていれば、図9に示す位置、トップカバー3が完全に閉じられていなければ、図11に示す位置、トップカバー3が開かれていれば、図13に示す位置となるように、トップカバー3の開閉に連動させて遮蔽部材50を移動させている。そして、第1の光センサー41及び第2の光センサー42からの出力に基づいて、トップカバー3が完全に閉じられている場合(ステップS4でYes)、トップカバー3が完全に閉じられていない場合(ステップS8でYes)、トップカバー3が開かれている場合(ステップS6でYes)を判定する。トップカバー3が完全に閉じられていないと判定されると、トップカバー3が完全に閉じられていないことを表示する(ステップS9)。トップカバー3が開かれていると判定されると、トップカバー3が開かれていることを表示する(ステップS7)。以上より、本実施形態によれば、トップカバー3が開かれている場合とトップカバー3が完全に閉じられていない場合とを区別して表示(報知)することができる。
また、本実施形態において、インターロック装置70により判定されるカバー開放状態とは、トップカバー3が完全に閉じられていない場合、トップカバー3が開かれている場合又はリアカバー4が開かれている場合のいずれかである。従って、カバー開放状態と判定され(ステップS3でYes)、かつ第1の光センサー41及び第2の光センサー42からの出力に基づいてトップカバー3が完全に閉じられていると判定されると、リアカバー4が開かれていると判定することができる(ステップS4でYes)。リアカバー4が開かれていると、リアカバー4が開かれていることを表示する(ステップS5)。以上のように、本実施形態によれば、インターロック装置70と第1の光センサー41・第2の光センサー42を用いることにより、リアカバー4の開閉検知用のセンサーを新たに設けることなく、リアカバー4が開かれていれば、リアカバー4が開かれていることを表示(報知)することができる。
さらに、本実施形態によれば、図7に示すように、トナー濃度の測定用のセンサーである第1の光センサー41及び第2の光センサー42を用いて、トップカバー3が完全に閉じられている場合、トップカバー3が完全に閉じられていない場合、トップカバー3が開かれている場合を判定している。従って、これらの場合を判定するために、新たな光センサーを設ける必要をなくすことができる。
また、本実施形態では、図10、図12及び図14に示すように、遮蔽部材50の第1の光センサー41及び第2の光センサー42と対向する面には、クリーニング部材54,55が取り付けられている。クリーニング部材54,55は、例えばブラシである。クリーニング部材54,55は、トップカバー3の開閉に連動させて遮蔽部材50を移動させる際に、第1の光センサー41の発光面41a及び受光面41b並びに第2の光センサー42の発光面42aと受光面42bに接触して通過するように、遮蔽部材50に取り付けられている。よって、本実施形態によれば、トップバー3を開閉する際に、第1の光センサー41の発光面41a及び受光面41b並びに第2の光センサー42の発光面42aと受光面42bのゴミや汚れ等を自動的にクリーニングすることができる。
本実施形態では、ステップS16において、以下の処理を加えることもできる。判定部31は、第1の光センサー41及び第2の光センサー42のうち、一方の光センサーから出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えており、他方の光センサーから出力される電圧のレベルが所定の閾値を超えていないと判定した場合、一方の光センサーが正常に作動していると判定する。以後、トップカバー3及びリアカバー4の開閉の判定には、一方の光センサーを用いる。この場合、第1の光センサー41及び第2の光センサー42のうち、一方の光センサーのみを用いるので、判定部31は、トップカバー3が完全に閉じられている場合と開けられている場合を判定する。トップカバー3が開けられていると判定されると、表示制御部33は操作表示部8に「トップカバー3が開かれています」を表示させる。
また、第1の光センサー41及び第2の光センサー42を用いて、トップカバー3が完全に閉じられている場合、完全に閉じられていない場合、開かれている場合を判定するときに、第1の光センサー41及び第2の光センサー42から発せられる光のS波成分を用いてもよい。詳細に説明すると、画像形成装置1の印刷枚数が増えると、中間転写ベルト921は劣化して、汚れや白化が現れる。中間転写ベルト921で反射される光は、中間転写ベルト921の汚れや白化の程度が大きくなると、P波成分が弱くなり、S波成分が顕著に現れる。このため、トナー濃度を測定するとき、画像形成装置1の印刷枚数が少ない段階ではP波成分を用いており、印刷枚数が所定の枚数を超えた段階ではS波成分を用いることがある。トップカバー3が完全に閉じられている場合、完全に閉じられていない場合、開かれている場合を判定するときにも、画像形成装置1の印刷枚数が少ない段階ではP波成分を用い、印刷枚数が所定の枚数を超えた段階ではS波成分を用いるのである。これにより、第1の光センサー41及び第2の光センサー42の誤検知のリスクを小さくすることができる。