JP5486844B2 - 遊技機および遊技枠 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機および遊技枠に関する。
従来より、遊技盤に発射される遊技球の発射力を操作ハンドルの操作量に応じて調整する遊技機が提案されている。
例えば、特許文献1に記載されている遊技機は、以下のように構成されている。すなわち、遊技機の枠基体の下部右側に操作ハンドルが設けられている。操作ハンドルは回動操作部を有しており、この回動操作部が回動操作されると、その回動操作量に応じて発射強度調整部により遊技球の弾発力が調整され、遊技球が遊技盤に設けられた遊技領域に発射される。
特開2001−231931号公報
遊技中には、発射された遊技球が遊技盤上の特定の位置に落下するように操作ハンドルを操作することがある。そして、遊技者が食事やトイレなどの用で席を離れる場合などには操作ハンドルから手を離す。かかる場合、再度席に戻って遊技を始める際には、上記した遊技盤上の特定の位置に遊技球が落下するように操作ハンドルを操作し直す必要がある。そのとき、以前の操作量が分からないと迅速に遊技球を特定の位置に落下させることが困難となる。
そこで、本発明は、操作ハンドルの操作量を記憶することが可能であるとともに記憶した操作量を解除することが可能な装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、遊技者によって回転操作され、予め定められた初期位置から第1の方向に回転することで遊技球の発射速度を大きくし、当該初期位置に向かう第2の方向に回転することで当該発射速度を小さくする操作ハンドル501と、前記操作ハンドル501が前記第1の方向に回転する場合に当該操作ハンドル501の回転に連動した回転力が付与されて当該第1の方向に回転し、回転半径方向に突出する凸部または凹んだ凹部を有する回転部材550と、前記回転部材550に対して前記第2の方向の回転力を付与する回転力付与手段560と、前記回転部材550の前記凸部または前記凹部と嵌合する凹部または凸部を有し、前記操作ハンドル501が前記第2の方向に回転する場合に前記回転力付与手段560による当該第2の方向への回転力に抗して当該回転部材550の当該第2の方向の回転を抑制する抑制部526と、当該回転部材550を回転軸方向に移動させて当該回転部材550と当該抑制部526との嵌合を解除させる解除部530とを有する抑制手段520と、を備え、前記操作ハンドル501は、内面から内側に突出する突出部501aを有し、前記回転部材550は、前記操作ハンドル501が前記第1の方向に回転する場合に、当該操作ハンドル501の前記突出部501aが突き当たるように回転半径方向に延出する延出部552を有し、前記抑制手段520の前記解除部530は、前記回転部材550の前記延出部552を回転軸方向に移動させる斜面532を有し、前記操作ハンドル501が予め定められた角度以上に回転した場合に当該回転部材550を回転軸方向に移動させて前記嵌合を解除させることを特徴とする遊技機100である。
他の観点から捉えると、本発明は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、当該遊技盤110が着脱される遊技枠150とを備えた遊技機100であって、前記遊技枠150は、遊技者によって回転操作され、予め定められた初期位置から第1の方向に回転することで遊技球の発射速度を大きくし、当該初期位置に向かう第2の方向に回転することで当該発射速度を小さくする操作ハンドル501と、前記操作ハンドル501が前記第1の方向に回転する場合に当該操作ハンドル501の回転に連動した回転力が付与されて当該第1の方向に回転し、回転半径方向に突出する凸部または凹んだ凹部を有する回転部材550と、前記回転部材550に対して前記第2の方向の回転力を付与する回転力付与手段560と、前記回転部材550の前記凸部または前記凹部と嵌合する凹部または凸部を有し、前記操作ハンドル501が前記第2の方向に回転する場合に前記回転力付与手段560による当該第2の方向への回転力に抗して当該回転部材550の当該第2の方向の回転を抑制する抑制部526と、当該回転部材550を回転軸方向に移動させて当該回転部材550と当該抑制部526との嵌合を解除させる解除部530とを有する抑制手段520と、を有し、前記操作ハンドル501は、内面から内側に突出する突出部501aを有し、前記回転部材550は、前記操作ハンドル501が前記第1の方向に回転する場合に、当該操作ハンドル501の前記突出部501aが突き当たるように回転半径方向に延出する延出部552を有し、前記抑制手段520の前記解除部530は、前記回転部材550の前記延出部552を回転軸方向に移動させる斜面532を有し、前記操作ハンドル501が予め定められた角度以上に回転した場合に当該回転部材550を回転軸方向に移動させて前記嵌合を解除させることを特徴とする遊技機100である。
また、他の観点から捉えると、本発明は、遊技者によって回転操作され、予め定められた初期位置から第1の方向に回転することで遊技球の発射速度を大きくし、当該初期位置に向かう第2の方向に回転することで当該発射速度を小さくする操作ハンドル501と、前記操作ハンドル501が前記第1の方向に回転する場合に当該操作ハンドル501の回転に連動した回転力が付与されて当該第1の方向に回転し、回転半径方向に突出する凸部または凹んだ凹部を有する回転部材550と、前記回転部材550に対して前記第2の方向の回転力を付与する回転力付与手段560と、前記回転部材550の前記凸部または前記凹部と嵌合する凹部または凸部を有し、前記操作ハンドル501が前記第2の方向に回転する場合に前記回転力付与手段560による当該第2の方向への回転力に抗して当該回転部材550の当該第2の方向の回転を抑制する抑制部526と、当該回転部材550を回転軸方向に移動させて当該回転部材550と当該抑制部526との嵌合を解除させる解除部530とを有する抑制手段520と、を備え、前記操作ハンドル501は、内面から内側に突出する突出部501aを有し、前記回転部材550は、前記操作ハンドル501が前記第1の方向に回転する場合に、当該操作ハンドル501の前記突出部501aが突き当たるように回転半径方向に延出する延出部552を有し、前記抑制手段520の前記解除部530は、前記回転部材550の前記延出部552を回転軸方向に移動させる斜面532を有し、前記操作ハンドル501が予め定められた角度以上に回転した場合に当該回転部材550を回転軸方向に移動させて前記嵌合を解除させることを特徴とする遊技枠150である。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、操作ハンドルの操作量を記憶することができるとともに記憶した操作量を解除することができる。これにより、遊技者は、席を離れる際に操作ハンドルから手を離したとしても、再度遊技する場合にはより迅速に以前の操作量で遊技を行うことができる。また、以前記憶しておいた操作量とは異なる操作量を記憶したい場合などには、記憶しておいた操作量を解除することもできる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む遊技枠の一例としての枠部材150と、を備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113と、を備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に図柄により報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したりする。なお、画像表示部114については、後で詳述する。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121と、第1始動口121の下方に位置し、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選が始動する第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配設されている。第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の回動部材が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する電動チューリップ123を備えている。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、第2始動口122の下方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例や他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、内部抽選および当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者が回転操作を行うハンドルレバー501と、このハンドルレバー501の時計回転方向の回転操作の操作角度(操作量)に応じた発射速度にて遊技球を予め定めた時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射機構(不図示)とを有する発射装置151を備えている。また、枠部材150は、遊技者のハンドルレバー501による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
また、枠部材150は、発射装置151のハンドルレバー501に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
次に、発射装置151の構成について説明する。
図2は、発射装置151の概略構成図である。
発射装置151は、遊技者によって回転操作され、予め定められた初期位置から第1の方向(例えば、正面から見た場合の時計回転方向)に回転することで遊技球の発射速度を大きくし、初期位置に向かう第2の方向(例えば、正面から見た場合の反時計回転方向)に回転することで発射速度を小さくするハンドルレバー501を有している。ハンドルレバー501は、第1の方向に、初期位置から予め定められた限界角度まで回転可能に構成されている。
また、発射装置151は、ハンドルレバー501を回転可能に支持するハンドルベース510と、ハンドルベース510に取り付けられるとともに後述するハンドルキャップ540を保持するホルダ520と、ハンドルレバー501に対して第2の方向の回転力を付与するねじりバネ505とを有している。
ハンドルベース510は、複数(本実施の形態においては3つ)のネジ511にてホルダ520に締結されている。また、ハンドルベース510は、枠部材150に、例えばネジ止めにより固定される。そして、ハンドルレバー501の下部に形成された外周面502とハンドルベース510の上部に形成された内周面510aとがすきまばめで嵌合することにより、ハンドルレバー501がハンドルベース510に対して、ひいては遊技盤110に対して回転操作可能に取り付けられている。
また、ねじりバネ505の一端はハンドルレバー501に取り付けられ、他端はハンドルベース510に取り付けられている。このねじりバネ505のバネ力により、遊技者がハンドルレバー501から手を離した場合にはハンドルレバー501が第2の方向に回転し、初期位置まで戻る。
また、発射装置151は、ハンドルレバー501の前面側に配置され、遊技者がハンドルレバー501を操作する際に、遊技者の操作を補助する補助部材の一例としてのハンドルキャップ540を有している。ハンドルキャップ540は、その奥側の部位に円周方向に複数(本実施の形態においては3つ)形成された孔を介してホルダ520にネジ止めされる。
また、発射装置151は、ハンドルレバー501とホルダ520との間に配置され、ハンドルレバー501が第1の方向に回転する場合にハンドルレバー501の回転に連動した回転力が付与されて第1の方向に回転するリング550と、リング550を回転軸方向に付勢するとともに回転方向に付勢するコイルバネ560とを有している。また、発射装置151は、コイルバネ560の回転軸方向の移動を規制するバネ受け570を有している。
図3は、ホルダ520とリング550とを奥側(遊技盤110側)から見た斜視図である。図4は、リング550が初期位置に位置する場合のリング550とホルダ520とを示す奥側から見た平面図である。図5は、図4のV−Vにおける、リング550、ホルダ520、コイルバネ560およびバネ受け570の断面図である。図6は、リング550が回転した状態のリング550とホルダ520とを示す奥側から見た平面図である。なお、図4、図6において、後述するラチェット555とホルダ520との位置関係を分かり易く示すために一部断面形状を示している。
リング550は、円板状の部位である円環部551と、円周方向の予め定められた角度範囲に亘って円環部551から回転半径方向に延出する延出部552と、中心部に奥側に延びるように形成された軸受け部553とを有している。延出部552は、円環部551よりも奥側(遊技盤110側)に形成されており、円環部551と延出部552とは連結部554(図2参照)にて連結されている。軸受け部553は、ホルダ520の奥側の部位に形成されている円筒状の軸521にすきまばめで嵌合されている。
ハンドルレバー501の、延出部552と同じ半径方向の位置には、内周側に突出する突出部501a(図4参照)が形成されており、ハンドルレバー501が回転操作される際に、この突出部501aが延出部552に回転力を伝達する。これにより、遊技者によるハンドルレバー501の第1の方向の回転操作に応じてリング550が第1の方向に回転する。
バネ受け570は、ホルダ520の軸521の外周面にしまりばめで嵌合(圧入)されており、バネ受け570とリング550とでコイルバネ560を挟持している。また、コイルバネ560の一端がバネ受け570に形成された孔570aに挿入され、他端がリング550に形成された孔551aに挿入されている。そして、リング550が第1の方向に回転することでコイルバネ560が捩られ、リング550に対して第2の方向の回転力を付与する。
図3に示すように、リング550には、回転軸方向に奥側に突出する回転軸551bに嵌合されこの回転軸551b周りに回転可能なラチェット555と、ラチェット555を、リング550の回転半径方向の外側に付勢する板バネ556とが取り付けられている。ラチェット555には、リング550に取り付けられた際の外周方向の先端側に先端部555a(図6参照)が形成されており、内周側には凸部555bが形成されている。リング550が初期位置に存在するときの先端部555aの回転軸方向の位置は、リング550の円環部551よりも奥側(遊技盤110側)であって、延出部552よりも手前側であり、連結部554に形成された孔554aから外側に突出している。そして、凸部555bが板バネ556にて押圧されることにより、ラチェット555は、リング550の回転半径方向の外側に向かうように付勢されている。
なお、本実施の形態に係る先端部555aの形状は以下のように形成されている。すなわち、図6(b)に示すように、奥側から見た場合に、鋭角を形成する2本の線の交点とリング550の回転中心とを結ぶ線を基準線として、この基準線と、鋭角を形成する2本の線の内の一方の線とは略平行であり、他方の線は基準線から時計回転方向に回転した位置に存在する。
ホルダ520は、ハンドルベース510締結用のネジ511が締結されるネジ穴が形成された複数(本実施の形態においては3つ)のボス522(図3参照)と、ハンドルキャップ540締結用のネジ(不図示)が締結されるネジ穴523(図3参照)が複数(本実施の形態においては3つ)形成された外壁524とを有している。
また、図3に示すように、ホルダ520は、回転軸方向には軸521と略平行に奥側に延び、奥側から見るとリング550の回転中心を中心とする円弧状に形成された円弧状部525を有している。円弧状部525の、リング550の回転軸方向の端面525aは回転軸方向に略直交するように形成されている。そして、ホルダ520は、円弧状部525の内周側には、鋸の歯状に凹凸が形成された凹凸部526を有している。凹凸部526の凹部の形状は、ラチェット555の先端部555aが嵌り込む形状であり、凹部は鋭角に形成されている。そして、奥側から見た場合に、鋭角を形成する2本の線の交点とリング550の回転中心とを結ぶ線を基準線として、この基準線と、鋭角を形成する2本の線の内の一方の線とは略平行であり、他方の線は基準線から時計回転方向に回転した位置に存在する。
また、ホルダ520は、奥側から見た場合に、円弧状部525より時計回転方向に最初に存在するボス522と円弧状部525とを連結する連結部527と、円弧状部525より反時計回転方向に最初に存在するボス522と円弧状部525とを連結し、後述する解除機能を有する解除部530とを有する。連結部527と解除部530とは、ともに回転軸方向には軸521の軸心と略平行に奥側に延びている。
連結部527は、図4に示すように、リング550が初期位置に存在する場合に、ラチェット555と干渉しないように形成されている。すなわち、連結部527は、円弧状部525よりも軸521の軸心から遠い位置に存在する遠方部位527aと、遠方部位527aと円弧状部525とを連結するとともに、リング550が初期位置に存在する場合にラチェット555の先端部555aの対向する面と略平行な面を有するように傾斜した傾斜部527bとを有する。
解除部530は、連結部527の遠方部位527aと同じく、円弧状部525よりも軸521の軸心から遠い位置に存在する。それゆえ、リング550が初期位置から第1の方向に回転したとしてもラチェット555と解除部530とが干渉しないように形成されている。そして、解除部530は、リング550の回転軸方向の高さが円弧状部525の高さよりも高い高部531を有している。すなわち、高部531の、リング550の回転軸方向の端面531aはリング550の回転軸方向に略直交するように形成されており、この端面531aは円弧状部525の端面525aよりも奥側(ハンドルベース510側)に位置する。また、解除部530には、円弧状部525の端面525aの高さから端面531aの高さまで傾斜している斜面532が形成されている。
以上のように構成された発射装置151においては、ハンドルレバー501およびリング550が初期位置に存在する状態から、遊技者によりハンドルレバー501が第1の方向へ回転操作されると、以下のように作用する。すなわち、図6に示すように、ハンドルレバー501の突出部501aによりリング550の延出部552が押されて、リング550が第1の方向に回転する。その際、ラチェット555は、板バネ556から受けるバネ力に抗して回転し、その先端部555aはホルダ520の凹凸部526の凸部を乗り越えていく。
その後、遊技者がハンドルレバー501の回転操作を停止し、停止した位置でハンドルレバー501を固定させると、リング550はハンドルレバー501から第1の方向への回転力が付与されなくなる。リング550は、延出部552がハンドルレバー501の突出部501aに突き当った状態、あるいはラチェット555の先端部555aがホルダ520の凹凸部526の凹部に嵌り込んだ状態で停止する。すなわち、リング550にはコイルバネ560から第2の方向への回転力が付与されるが、その回転力同等に、延出部552がハンドルレバー501から力を受けて、あるいはラチェット555の先端部555aがホルダ520の凹凸部526から力を受けて停止する。
そして、遊技者がハンドルレバー501から手を離すことにより、ハンドルレバー501がねじりバネ505によりバネ力を受けて第2の方向に回転したとしても、リング550は、ラチェット555の先端部555aがホルダ520の凹凸部526の凹部に嵌り込んだ状態で停止する。すなわち、リング550にはコイルバネ560から第2の方向への回転力が付与されるが、その回転力同等に、ラチェット555の先端部555aがホルダ520の凹凸部526から力を受けて停止する。同様に、遊技者がハンドルレバー501を第2の方向に回転操作したとしても、リング550は、停止したままとなる。このように、ホルダ520は、ハンドルレバー501が第2の方向に回転する場合に、コイルバネ560による第2の方向への回転力に抗してリング550の第2の方向への回転を抑制する抑制手段の一例として機能する。
そして、遊技者が、ハンドルレバー501を再度第1の方向へ回転操作すると、ラチェット555の先端部555aがホルダ520の凹凸部526の凹部に嵌り込んだ状態で停止したままとなっているリング550の延出部552に、ハンドルレバー501の突出部501aが突き当たる。そして、遊技者は、ハンドルレバー501がリング550に突き当たったときに、回転操作に対する抵抗力を感じる。これにより、遊技者は、以前にハンドルレバー501が回転操作されていた位置、言い換えれば以前の回転操作量を知ることができる。
このように、本実施の形態に係る発射装置151においては、遊技者が食事やトイレなどの用で席を離れる場合などにハンドルレバー501から手を離したとしても、リング550は第2の方向への回転が抑制されるので、遊技者による以前のハンドルレバー501の操作位置(操作量)を記憶することができる。それゆえ、再度席に戻って遊技を始める際にハンドルレバー501を回転操作することで以前の操作位置(操作量)を容易に把握することができる。
また、遊技者はハンドルレバー501を上記した限界角度まで回転させることで、回転操作位置を記憶した状態を解除することができる。図7は、ハンドルレバー501が限界角度まで回転したときのリング550の状態を示す図である。図7(a)は、奥側から見た図であり、図7(b)は、図7(a)におけるVIIB−VIIB断面図である。
ハンドルレバー501が第1の方向へ限界角度まで回転する過程で、リング550の延出部552が斜面532を登り、解除部530の端面531aまで達する。言い換えれば、リング550の延出部552が、端面532により力を受けて、コイルバネ560による回転軸方向のバネ力に抗して、回転軸方向には、円弧状部525の端面525aの高さから解除部530の端面531aの高さまで移動する。
そして、リング550の延出部552が、円弧状部525の端面525aの高さから解除部530の端面531aの高さまで移動する過程で、ラチェット555とホルダ520の凹凸部526との嵌合が外れる。そして、リング550の延出部552が解除部530の端面531aに接触している状態では、ラチェット555の、リング550の回転軸方向の位置が凹凸部526の回転軸方向の位置と重ならなくなる。このとき、ラチェット555にはホルダ520からの力が作用しないことから、板バネ556のバネ力を受けてラチェット555がリング550の回転半径方向に外側に移動する。
そして、ハンドルレバー501が限界角度まで回転した後に、遊技者がハンドルレバー501から手を離すと、リング550がコイルバネ560により第2の方向への回転力を受けて第2の方向へ回転する。また、リング550はコイルバネ560により回転軸方向にもバネ力を受けているので、リング550が第2の方向へ回転すると延出部552が端面532に沿って、円弧状部525の端面525a側へ移動する。その後、リング550の回転軸方向への移動は、ラチェット555の先端部555aが円弧状部525の端面525aに接することで停止する。
図8は、ラチェット555の先端部555aが円弧状部525の端面525aに接した状態を示す図である。図8(a)は、ラチェット555およびホルダ520を奥側から見た図であり、図8(b)は、図8(a)におけるVIIIB−VIIIB断面図である。
ラチェット555の先端部555aが円弧状部525の端面525aに接した後、リング550がコイルバネ560により第2の方向への回転力を受けて第2の方向へ回転する際には、コイルバネ560による回転軸方向のバネ力を受けた状態でラチェット555の先端部555aが円弧状部525の端面525a上を滑って回転する。そして、最終的にはリング550は初期位置へと戻る。
このように、本実施の形態に係る発射装置151においては、解除部530が、リング550を回転軸方向に移動させてリング550の先端部555aとホルダ520の凹凸部526との嵌合を解除させる。また、円弧状部525の端面525aは、回転軸方向にホルダ520との嵌合が解除されたリング550がコイルバネ560に付勢されて第2の方向に回転する際に、リング550を案内する。
なお、ラチェット555の先端部555aおよびホルダ520の凹凸部526の形状は上述した形状に限定されない。
図9は、ラチェット555の先端部555aおよびホルダ520の凹凸部526の他の形状を示す図である。
図9に示すように、ラチェット555の先端部555aおよびホルダ520の凹凸部526の形状は円弧でもよい。かかる形状においても、先端部555aを凹凸部526の方へ付勢するバネ力を調整することにより、ハンドルレバー501が第2の方向に回転したとしてもコイルバネ560による第2の方向への回転力に抗してリング550の第2の方向への回転を抑制することが可能となる。
また、ホルダ520に凹凸部526を必ずしも設ける必要はない。図10は、ラチェット555の先端部555aおよびホルダ520の円弧状部525の他の形状を示す図である。
図10に示すように、ホルダ520の円弧状部525の、ラチェット555の先端部555aと対向する部位を平面とし、ラチェット555の先端部555aの、円弧状部525と対向する部位を平面としてもよい。かかる形状においても、先端部555aをホルダ520の円弧状部525の方へ付勢するバネ力を調整することで、ハンドルレバー501が第2の方向に回転したとしてもコイルバネ560による第2の方向への回転力に抗してリング550の第2の方向への回転を抑制することが可能となる。
また、上述した実施の形態においては、ラチェット555を、ホルダ520の円弧状部525側へ付勢するために板バネ556を設けているが、板バネ556を省くことも可能である。すなわち、ラチェット555を、リング550の円環部551(図6参照)に対して回転可能に取り付けずに、円環部551(例えば、回転軸551b)に固定し、円弧状部525と接して圧力を受けることにより弾性変形し易い材質および/または形状とすることが好適である。このように構成することで、ハンドルレバー501が第2の方向に回転したとしても、リング550の第2の方向への回転を抑制することが可能となる。
また、図10に示すように、ホルダ520の円弧状部525の、ラチェット555の先端部555aと対向する部位と、ラチェット555の先端部555aの、円弧状部525と対向する部位とをともに平面にする場合には、ラチェット555の先端部555aと円弧状部525との間の摩擦係数を大きくすることで板バネ556を省いたとしても、リング550の第2の方向への回転を抑制することが可能となる。
また、上述した実施の形態においては、リング550に、回転半径方向に突出する凸部である先端部555aを設け、ホルダ520に、先端部555aと嵌合する凹部を有する凹凸部526(図6参照)を設けているが、かかる態様に限定されない。例えば、ホルダ520に回転半径方向の内側に突出する凸部を設け、回転するリング550に、ホルダ520の凸部と嵌合する凹部を有する凹凸部を設けてもよい。
また、上述した実施の形態においては、コイルバネ560を用いて、リング550に対して、第2の方向への回転力を付与するとともに回転軸方向への力を付与しているが、特にかかる態様に限定されない。コイルバネ560とは別に、リング550の回転軸方向の変位に応じてこの変位の方向とは反対方向の力をリング550に対して付与する軸方向力付与手段の一例としての圧縮バネ590を装着してもよい。図11は、コイルバネ560とは別に圧縮バネ590を装着した形態の一例を示す断面図である。図11に示すように、コイルバネ560の回転半径方向の内側に、圧縮バネ590を配置し、圧縮バネ590とコイルバネ560とを隔離する円筒状のセパレータ591を配置することが好適である。
そして、このように圧縮バネ590にてリング550に対して回転軸方向の力を付与し、コイルバネ560にて主に第2の方向への回転力を付与することで、コイルバネ560および圧縮バネ590の仕様決定の際の自由度を増すことができるとともにリング550、ホルダ520などその他の構成部品の設計の自由度を増すことができる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 発射装置の概略構成図である。 ホルダとリングとを奥側(遊技盤側)から見た斜視図である。 リングが初期位置に位置する場合のリングとホルダとを示す奥側から見た平面図である。 図4のV−Vにおける、リング、ホルダ、コイルバネおよびバネ受けの断面図である。 リングが回転した状態のリングとホルダとを示す奥側から見た平面図である。 ハンドルレバーが限界角度まで回転したときのリングの状態を示す図である。 ラチェットの先端部が円弧状部の端面に接した状態を示す図である。 ラチェットの先端部およびホルダの凹凸部の他の形状を示す図である。 ラチェットの先端部およびホルダの円弧状部の他の形状を示す図である。 コイルバネとは別に圧縮バネを装着した形態の一例を示す断面図である。
100…パチンコ遊技機、151…発射装置、501…ハンドルレバー、501a…突出部、505…ねじりバネ、510…ハンドルベース、520…ホルダ、526…凹凸部、540…ハンドルキャップ、550…リング、552…延出部、555…ラチェット、556…板バネ、560…コイルバネ、570…バネ受け

Claims (3)

  1. 遊技者によって回転操作され、予め定められた初期位置から第1の方向に回転することで遊技球の発射速度を大きくし、当該初期位置に向かう第2の方向に回転することで当該発射速度を小さくする操作ハンドルと、
    前記操作ハンドルが前記第1の方向に回転する場合に当該操作ハンドルの回転に連動した回転力が付与されて当該第1の方向に回転し、回転半径方向に突出する凸部または凹んだ凹部を有する回転部材と、
    前記回転部材に対して前記第2の方向の回転力を付与する回転力付与手段と、
    前記回転部材の前記凸部または前記凹部と嵌合する凹部または凸部を有し、前記操作ハンドルが前記第2の方向に回転する場合に前記回転力付与手段による当該第2の方向への回転力に抗して当該回転部材の当該第2の方向の回転を抑制する抑制部と、当該回転部材を回転軸方向に移動させて当該回転部材と当該抑制部との嵌合を解除させる解除部とを有する抑制手段と、
    を備え
    前記操作ハンドルは、内面から内側に突出する突出部を有し、
    前記回転部材は、前記操作ハンドルが前記第1の方向に回転する場合に、当該操作ハンドルの前記突出部が突き当たるように回転半径方向に延出する延出部を有し、
    前記抑制手段の前記解除部は、前記回転部材の前記延出部を回転軸方向に移動させる斜面を有し、前記操作ハンドルが予め定められた角度以上に回転した場合に当該回転部材を回転軸方向に移動させて前記嵌合を解除させることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技球が打ち出される遊技盤と、当該遊技盤が着脱される遊技枠とを備えた遊技機であって、
    前記遊技枠は、
    遊技者によって回転操作され、予め定められた初期位置から第1の方向に回転することで遊技球の発射速度を大きくし、当該初期位置に向かう第2の方向に回転することで当該発射速度を小さくする操作ハンドルと、
    前記操作ハンドルが前記第1の方向に回転する場合に当該操作ハンドルの回転に連動した回転力が付与されて当該第1の方向に回転し、回転半径方向に突出する凸部または凹んだ凹部を有する回転部材と、
    前記回転部材に対して前記第2の方向の回転力を付与する回転力付与手段と、
    前記回転部材の前記凸部または前記凹部と嵌合する凹部または凸部を有し、前記操作ハンドルが前記第2の方向に回転する場合に前記回転力付与手段による当該第2の方向への回転力に抗して当該回転部材の当該第2の方向の回転を抑制する抑制部と、当該回転部材を回転軸方向に移動させて当該回転部材と当該抑制部との嵌合を解除させる解除部とを有する抑制手段と、
    を有し、
    前記操作ハンドルは、内面から内側に突出する突出部を有し、
    前記回転部材は、前記操作ハンドルが前記第1の方向に回転する場合に、当該操作ハンドルの前記突出部が突き当たるように回転半径方向に延出する延出部を有し、
    前記抑制手段の前記解除部は、前記回転部材の前記延出部を回転軸方向に移動させる斜面を有し、前記操作ハンドルが予め定められた角度以上に回転した場合に当該回転部材を回転軸方向に移動させて前記嵌合を解除させることを特徴とする遊技機。
  3. 遊技者によって回転操作され、予め定められた初期位置から第1の方向に回転することで遊技球の発射速度を大きくし、当該初期位置に向かう第2の方向に回転することで当該発射速度を小さくする操作ハンドルと、
    前記操作ハンドルが前記第1の方向に回転する場合に当該操作ハンドルの回転に連動した回転力が付与されて当該第1の方向に回転し、回転半径方向に突出する凸部または凹んだ凹部を有する回転部材と、
    前記回転部材に対して前記第2の方向の回転力を付与する回転力付与手段と、
    前記回転部材の前記凸部または前記凹部と嵌合する凹部または凸部を有し、前記操作ハンドルが前記第2の方向に回転する場合に前記回転力付与手段による当該第2の方向への回転力に抗して当該回転部材の当該第2の方向の回転を抑制する抑制部と、当該回転部材を回転軸方向に移動させて当該回転部材と当該抑制部との嵌合を解除させる解除部とを有する抑制手段と、
    を備え
    前記操作ハンドルは、内面から内側に突出する突出部を有し、
    前記回転部材は、前記操作ハンドルが前記第1の方向に回転する場合に、当該操作ハンドルの前記突出部が突き当たるように回転半径方向に延出する延出部を有し、
    前記抑制手段の前記解除部は、前記回転部材の前記延出部を回転軸方向に移動させる斜面を有し、前記操作ハンドルが予め定められた角度以上に回転した場合に当該回転部材を回転軸方向に移動させて前記嵌合を解除させることを特徴とする遊技枠。
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