以下、本発明の実施の形態について、図1〜図14に基づいて詳細に説明する。ここでは、まず、本実施形態に係る電子学習装置の構成について、図1に基づいて説明する。図1は、電子学習装置(コンテンツ再生装置)1の要部構成を示すブロック図である。
電子学習装置1は、コンテンツを再生する装置であり、図示のように、入力部10、画像を表示する表示部11、制御部12、及び記憶部13を備えている。
入力部10は、ユーザの入力操作を受け付けるものであり、ユーザは入力部10を介して電子学習装置1の動作を制御する。ここでは、入力部10は、表示部11の表示面に対する入力操作を検出し、検出した入力操作を受け付ける、いわゆるタッチパネルであることを想定している。無論、入力部10は、ユーザの入力操作を受け付けることのできるものであればよく、入力キーやキーボード等で構成してもよい。また、ここでは、電子学習装置1が入力部10を備えている例を示しているが、入力部10は、電子学習装置1と別体の装置であってもよい。
表示部11は、制御部12の制御に従って画像を表示するものであり、例えば液晶表示装置やEL表示装置等を表示部11として適用することもできる。表示部11も、入力部10と同様に、電子学習装置1と別体の装置であってもよい。
制御部12は、電子学習装置1の動作を統括して制御するものであり、再生処理部(コンテンツ再生手段)20、検索処理部(検索手段、検索結果表示手段)21、履歴データ生成部(履歴データ生成手段、履歴データ削除手段)22、及びキーワード表示処理部(オブジェクト表示手段)23を含んでいる。
再生処理部20は、コンテンツを再生する処理を行う。具体的には、再生処理部20は、入力部10が受け付けた入力操作の内容に応じたコンテンツを記憶部13から読み出して表示部11に表示させる。ここでは、再生処理部20は、動画像のコンテンツを再生することを想定しているが、静止画像からなるコンテンツをスライドショー表示したり、音声からなるコンテンツを再生したりするものであってもよい。なお、再生するコンテンツが音声を含む場合には、再生処理部20は図示しないスピーカから当該コンテンツの音声を出力する。
さらに、再生処理部20は、コンテンツを再生中に、入力部10にキーワードが入力され、検索処理部21が検索を行って検索結果を表示し、ユーザが当該検索結果の閲覧を終了すると(検索処理部21が上記検索結果の表示を終了すると)、入力部10に検索を開始指示が入力された時点のコンテンツの再生時刻よりも、予め定めたコンテンツ戻し時間だけ前の再生時刻から当該コンテンツの再生を再開する。換言すると、再生処理部20は、コンテンツの再生を再開するときに、コンテンツの再生位置を、入力部10が検索を開始するための入力操作を受け付けたときのコンテンツの再生位置より、予め定めたコンテンツ戻し時間だけ前に戻す。コンテンツ戻し時間の詳細については後述する。
検索処理部21は、再生処理部20がコンテンツを再生しているときに入力されたキーワードでデータベースの検索を行って検出したデータに基づく画像を検索結果として表示する。具体的には、検索処理部21は、コンテンツの再生中に、入力部10に検索開始指示(後述の辞書選択キーK1〜K3)が入力されると、キーワードを入力させるためのキーワード入力画面を表示部11に表示する。そして、検索処理部21は、入力部10にキーワードが入力されると、キーワード入力画面の表示中に入力部10が入力を受け付けたキーワードを用いてデータベースの検索を行い、検索結果を表示部11に表示する。なお、ここで検索を行うデータベースは、記憶部13に格納されている辞書データであることを想定している。つまり、検索処理部21は、コンテンツの再生中に、入力部10への入力操作に従って、データベースを用いて検索を行い、その検索結果を表示する。
履歴データ生成部22は、キーワード検索が行われた履歴を示す履歴データを生成する。具体的には、履歴データ生成部22は、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生位置(コンテンツの先頭からの再生位置)を示す位置情報(時刻情報)と、そのキーワードによる検索結果にアクセスするためのアクセス情報と、そのキーワードとを対応付けて履歴データを生成し、記憶部13に格納する。なお、ここでは、上記位置情報として、コンテンツの再生時刻を用い、上記アクセス情報として、検索対象となったデータベースを示す情報と検索に用いられたキーワードとを用いることを想定している。
なお、詳細は後述するが、履歴データ生成部22が履歴データに含める位置情報は、ユーザが、次に同じコンテンツを再生するときに、過去に検索を行ったタイミングでその検索結果にアクセスすることができるようにするために用いられるものである。このため、上記位置情報は、検索を行ったタイミングを特定できるようなものであればよい。
ここでは、入力部10が検索を開始するための入力操作を受け付けた時点のコンテンツの再生時刻を位置情報とすることを想定している。無論、位置情報は、検索が行われたときのコンテンツの再生位置を示すものであればよく、この例に限られない。例えば、キーワードが入力された時点、検索が実行された時点、検索結果が表示された時点、あるいは検索結果の表示が終了した時点を示す位置情報を用いてもよい。また、アクセス情報は、上記検索結果にアクセスできるような情報であればよく、この例に限られない。
キーワード表示処理部23は、コンテンツの再生時に、過去にキーワード検索が行われたタイミングより所定時間早いタイミングで、検索に用いられたキーワードを表示部11に表示する。具体的には、キーワード表示処理部23は、設定データ33に含まれる表示タイミング補正時間と、履歴データ生成部22が生成した履歴データとを参照して、過去にキーワード検索が行われたタイミングより表示タイミング補正時間だけ早いタイミングと、検索に用いられたキーワードとを特定し、上記のような表示を行う。より詳細には、キーワード表示処理部23は、再生処理部20が過去に検索処理部21による検索が行われたコンテンツを再生中に、当該コンテンツの再生位置が、該検索の際に入力部10が検索を開始するための入力操作を受け付けたときのコンテンツの再生位置よりも、予め定めた表示タイミング補正時間だけ前の再生位置となったときに、上記検索結果を表示させるためのオブジェクト(キーワード)を表示する。
また、キーワード表示処理部23は、表示したキーワードが選択されたときには、履歴データのアクセス情報を用いてそのキーワードによる検索結果を取得し、これを表示する。具体的には、キーワード表示処理部23は、表示したキーワードが選択されたときには、選択されたキーワードと、そのキーワードを用いた検索を行ったデータベースとを検索処理部21に通知してキーワード検索を行わせ、その結果を表示させる。
記憶部13は、電子学習装置1が使用する各種データを格納するものであり、動画データ(コンテンツ)30、辞書データ(データベース)31、履歴データ32、及び設定データ33を含んでいる。
動画データ30は、再生処理部20が再生するコンテンツの動画データである。すなわち、再生処理部20は、動画データ30を読み出して再生する。なお、ここでは、動画データ30が記憶部13に格納されている例について説明するが、動画データ30は、再生処理部20が再生できるように格納されていればよく、例えば電子学習装置1に接続された外部記憶装置に格納されていてもよい。また、例えば、電子学習装置1と通信可能に接続されたサーバ等の装置に格納されていてもよい。この場合には、動画データ30を電子学習装置1にダウンロードして再生してもよいし、ダウンロードは行わずにストリーミング再生を行ってもよい。
辞書データ31は、検索処理部21がキーワード検索に使用するデータベースであり、ここでは、辞書データ31として国語辞書、英和辞書、及び和英辞書の3つの辞書のデータベースが格納されていることを想定している。これらのデータベースでは、見出し語(キーワード検索の対象となる語)と、その意味等を示すデータとが対応付けられており、見出し語と一致するキーワードで検索を行うことにより、その見出し語に対応付けられたその見出し語の意味等を示すデータにアクセスすることができるようになっている。
履歴データ32は、上述のように、履歴データ生成部22が生成して格納するデータであり、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生時刻と、そのキーワードによる検索結果にアクセスするためのアクセス情報と、そのキーワードとが対応付けられたデータである。
設定データ33は、現在、電子学習装置1に設定されているコンテンツ戻し時間及び表示タイミング補正時間の値を示すデータである。設定データ33に含まれるコンテンツ戻し時間及び表示タイミング補正時間の値は、デフォルトとして予め所定の値が定められていてもよいし、ユーザがコンテンツ戻し時間及び表示タイミング補正時間の値を設定してもよい。
〔履歴データ32について〕
履歴データ32は、例えば図2に示すようなデータであってもよい。図2は、履歴データ32の一例を示す図である。図示の履歴データ32は、「研修動画1−1」というコンテンツについて生成されたものであり、番号と、再生時刻と、使用辞書と、キーワードとが対応付けられたデータである。
番号は、履歴データ32に含まれる、再生時刻と使用辞書とキーワードとの組を管理するための番号である。この番号は、履歴データ生成部22が、再生時刻と使用辞書とキーワードとを記憶するときに付与する。
再生時刻は、コンテンツの再生中に、キーワード検索が行われたとき(入力部10が検索を開始するための入力操作を受け付けたとき)のコンテンツの再生時刻を示すものである。再生時刻は、履歴データ生成部22が、キーワード検索が開始されたときのコンテンツの再生時刻を取得して格納する。
使用辞書は、キーワード検索に使用した辞書を示すものである。使用辞書は、履歴データ生成部22が、キーワード検索に用いた辞書を特定して格納する。
キーワードは、キーワード検索に使用したキーワードを示すものである。キーワードは、履歴データ生成部22が、キーワード検索が行われたときに取得して格納する。
なお、履歴データ32は、過去にキーワード検索が行われたタイミング及びそのキーワード特定することができ、さらに、そのキーワードによる検索結果にアクセスするための情報を特定することができるものであればよく、図2の例に限られない。
例えば、図3のような履歴データ32を用いてもよい。図3は、履歴データ32の他の例を示す図である。図3の履歴データ32は、辞書ID及びキーワードIDのデータが追加されている点が、図2の履歴データ32と異なっている。
辞書IDは、キーワード検索に用いた辞書を特定するものであり、キーワードIDは、検索に用いた辞書において、当該キーワードが格納されている位置を特定するものである。すなわち、ここでは、各辞書に含まれる見出し語(キーワード検索の対象となる語)には、キーワードIDが予め付与されていることを想定している。そして、キーワードによる検索が行われ、検索に用いられたキーワードが上記見出し語と一致したときには、その見出し語に付与されているキーワードIDを含む履歴データ32を生成することを想定している。
この構成によれば、辞書に含まれる各見出し語と、キーワードとを照合して、キーワードに一致する見出し語を探索するという処理を行うことなく、キーワードに一致する見出し語の格納位置を特定し、その見出し語の意味等を示すデータ、つまり検索結果にアクセスすることができる。したがって、キーワードによる再検索を行う場合と比べて、キーワードによる検索結果にたどり着くまでの時間を短縮することができる。
以上のように、図2、図3では、キーワードによる検索結果にアクセスするための情報として、キーワード及び使用辞書、または、辞書ID及びキーワードIDを履歴データ32に含める例を示した。しかしながら、履歴データ32には、再生時刻と、キーワードによる検索結果にアクセスするためのアクセス情報とが含まれていればよく、上述の例に限られない。例えば、アクセス情報として検索結果の格納位置を示す情報(アドレス等)を含めてもよい。
〔設定データ33について〕
設定データ33は、例えば、図4に示すようなデータであってもよい。図4は、設定データ33の一例を示す図である。図示の設定データ33では、コンテンツ戻し時間が60秒、表示タイミング補正時間が30秒として設定されている。
図示の例では、コンテンツ戻し時間を60秒、表示タイミング補正時間を30秒としているが、コンテンツ戻し時間及び表示タイミング補正時間の値はこれに限るものではない。コンテンツ戻し時間の値は、ユーザが用語の意味を確認した上で、コンテンツの視聴を可能にするために、コンテンツの再生中に当該用語が出てきたとき(検索の契機が生じたタイミング)から、ユーザが当該用語の検索開始指示を入力するまでの時間以上に設定されていることが望ましい。
また、表示タイミング補正時間の値は、遅くとも検索の対象となった用語が使用されるときには、その用語を示すキーを表示するために、前回のコンテンツの再生中において、当該用語が出てきたとき(検索の契機が生じたタイミング)から、ユーザが当該用語の検索開始指示を入力するまでの時間以上に設定されていることが望ましい。
また、図示の例では、コンテンツ戻し時間を60秒、表示タイミング補正時間を30秒として、異なる値を設定しているが、これに限るものではなく、例えば、両者に同じ値(共通の値)を設定してもよい。
なお、キーワードの表示タイミングは、コンテンツ中でそのキーワードが用いられたタイミングに近いことが好ましい。一方、コンテンツの視聴中に検索したい用語が出てきたときには、その直前のコンテンツの内容を理解できていない可能性があるので、再生を再開する位置は、そのキーワードが用いられたタイミングよりも前であることが好ましい。このため、本例のように、コンテンツ戻し時間は、表示タイミング補正時間よりも長く設定することが好ましい。
上述の履歴データ32と、設定データ33に含まれる表示タイミング補正時間とを用いることによって、「研修動画1−1」を再生するときに、過去にキーワード検索が行われたタイミングよりも、表示タイミング補正時間だけ前のタイミングで、そのキーワード検索に用いられたキーワードを表示することができる。そして、表示したキーワードが選択されたときには、そのキーワードによる検索を再度実行させて、その検索結果を表示させることができる。
〔電子学習装置1の動作例(履歴データの生成・記録、及びコンテンツ戻し再生)〕
次に、電子学習装置1の動作例について、図5に基づいて説明する。図5は、電子学習装置1の動作例を示す図であり、同図(a)は辞書選択前、同図(b)は選択した辞書を用いたキーワード検索時、同図(c)はキーワード検索実行後における動作例を示している。
同図(a)の例では、画像表示領域A1には、コンテンツの画像が表示されており、画像表示領域A1の隣には、キーK1〜K3が表示されている。キーK1〜K3は、いわゆるソフトウェアキーであり、キーK1〜K3に対してタッチペンPや指などでタッチ操作を行うことによって、キーK1〜K3に予め割り当てられた処理を電子学習装置1に実行させることができる。具体的には、キーK1〜K3が選択されると、検索が開始される。
具体的には、キーK1は、国語辞書呼び出し用のキーであり、キーK1にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、国語辞書を用いたキーワード検索用の画面を表示する。これにより、ユーザは、学習中に意味を確認したい用語が出てきたときに、その用語を容易に検索することができる。
また、キーK2は、英和辞書呼び出し用のキーであり、キーK2にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、英和辞書を用いたキーワード検索用の画面を表示する。これにより、ユーザは、学習中に意味を確認したい英語が出てきたときに、その英語の和訳を容易に検索することができる。
そして、キーK3は、和英辞書呼び出し用のキーであり、キーK3にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、和英辞書を用いたキーワード検索用の画面を表示する。これにより、ユーザは、学習中に英訳したい用語が出てきたときに、その用語を容易に英訳することができる。
このように、キーK1〜K3は、辞書を呼び出すためのキーであり、検索を開始するときには、キーK1〜K3の何れかが選択される。つまり、キーK1〜K3は、検索を開始するための入力操作を受け付けるものである。
ここで、キーK1にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、コンテンツの再生を一時停止し、同図(b)のような画面を表示する。図示の例では、キーワード検索に使用する辞書の名称(○×国語辞典)が表示されていると共に、キーワード表示領域A2及びキーボードK4が表示されている。
つまり、ここでは、キーボードK4に含まれる文字等をタッチペンP等で選択することによって、検索に使用するキーワード(辞書で調べたい用語)を構成する文字の入力を行うことを想定している。入力した文字はキーワード表示領域A2に表示され、キーボードK4の「決定」を選択することによって、入力した文字列をキーワードとして検索が行われる。
図5(b)では、「こんぷらいあんす」と入力して決定することを想定しており、これにより、同図(c)のような表示が行われる。図示の例では、キーワード検索に使用した辞書の名称が表示されていると共に、該辞書で「こんぷらいあんす」を検索した結果が表示されている。また、辞書検索結果の表示を終了して、コンテンツの再生に戻るためのキーK5も表示されている。
ここで、キーK5にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、辞書検索結果の表示を終了して、一時停止した時点のコンテンツの再生時刻よりも、コンテンツ戻し時間だけ前にコンテンツの再生時刻を戻し、当該再生時刻から当該コンテンツの再生を再開する。これにより、電子学習装置1は、辞書検索結果を表示した後、ユーザが意味を確認した用語が出てくるシーンを再度再生することができる。よって、ユーザは、コンテンツの再生中に意味を確認したい用語が出てきた場合、用語の意味を確認した上で、コンテンツの当該シーンを再視聴することができる。
また、電子学習装置1は、このようなキーワード検索が行われたときには、キーワード検索が開始されたときのコンテンツの再生時刻と、キーワード検索の対象となった辞書と、検索に用いたキーワードとを対応付けた履歴データ32を生成して記憶する。
そして、電子学習装置1は、次に上記コンテンツを再生するときに、この履歴データ32と、設定データ33に含まれる表示タイミング補正時間とを参照して、過去にキーワード検索が行われたタイミングよりも、表示タイミング補正時間だけ前のタイミングで、その検索に用いられたキーワードを表示する。なお、キーワードを表示するときの動作例については、後に説明する。
次に、電子学習装置1の別の動作例について、図6に基づいて説明する。図6は、電子学習装置1の動作例を示す図であり、同図(a)は辞書選択前、同図(b)は選択した辞書を用いたキーワード検索時、同図(c)はキーワード検索実行後における動作例を示している。図6に示す動作例は、図5に示す動作例と異なり、キーワード検索時にコンテンツの再生を一時停止せずに、コンテンツを再生しながらキーワード検索を行う場合である。
図6(a)の例は、図5(a)の例と同じであり、画像表示領域A1には、コンテンツの画像が表示されており、画像表示領域A1の隣には、キーK1〜K3が表示されている。
ここで、キーK1にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、表示部11の画面を2つに分割して、コンテンツの画像を表示してコンテンツを再生しながら、検索用の画像を表示する。具体的には、電子学習装置1は、表示部11の画面を2つに分割して、コンテンツ表示領域B1と検索表示領域B2を生成して、図6(b)のような画面を表示する。
図示の例では、コンテンツ表示領域B1には、画像表示領域A1、及びキーK1〜K3が表示されており、検索表示領域B2には、キーワード検索に使用する辞書の名称(○×国語辞典)が表示されていると共に、キーワード表示領域A2及びキーボードK4が表示されている。
図6(b)の状態から、「こんぷらいあんす」と入力して、キーワード検索を行うと、図6(c)のような表示が行われる。図示の例では、コンテンツ表示領域B1でコンテンツを再生しながら、検索表示領域B2に、キーワード検索に使用した辞書の名称が表示されていると共に、該辞書で「こんぷらいあんす」を検索した結果が表示されている。また、検索表示領域B2に、辞書検索結果の表示を終了して、コンテンツの再生に戻る(コンテンツの再生を再開する)ためのキーK5も表示されている。
ここで、キーK5にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、辞書検索結果の表示を終了して、キーK1が入力された時点のコンテンツの再生時刻よりも、コンテンツ戻し時間だけ前に、コンテンツの再生時刻を戻し、当該再生時刻から当該コンテンツの再生を再開する。これにより、電子学習装置1は、辞書検索結果を表示した後、ユーザが意味を確認した用語が出てくるシーンを再度再生することができる。よって、ユーザは、コンテンツの再生中に意味を確認したい用語が出てきた場合、用語の意味を確認した上で、コンテンツを視聴することができる。
なお、検索表示領域B2に検索結果を表示したまま、コンテンツの再生を再開してもよい。この場合、例えば、図6(c)の状態で、検索表示領域B2に「検索結果確認済」キー(不図示)を新たに設けて、「検索結果確認済」キーが選択されたことによって、電子学習装置1が、コンテンツ表示領域B1において、キーK1が入力された時点のコンテンツの再生時刻よりも、コンテンツ戻し時間だけ前から、当該コンテンツの再生を再開してもよい。また、電子学習装置1は、検索結果を表示してから一定時間が経過した後、検索表示領域B2に検索結果を表示したまま、コンテンツ表示領域B1において、キーK1が入力された時点のコンテンツの再生時刻よりも、コンテンツ戻し時間だけ前から、当該コンテンツの再生の再開を自動的に行ってもよい。
〔電子学習装置1の動作例(キーワードの表示)〕
続いて、電子学習装置1が履歴データ32に基づいてキーワードを表示するときの動作例を図7に基づいて説明する。図7は、電子学習装置1が、コンテンツの再生中にキーワードを表示するときの動作の一例を示す図であり、同図(a)はキーワードを表示していないときの画面例を示し、同図(b)はキーワードを表示したときの画面例を示し、同図(c)は表示したキーワードが選択されたときの画面例を示している。
同図(a)に示すように、キーワードを表示していないときには、図5(a)の例と同様に、画像表示領域A1にコンテンツの画像を表示すると共に、キーK1〜K3を表示する。
ここで、電子学習装置1は、コンテンツの再生時刻と、履歴データ32に格納されている再生時刻よりも、表示タイミング補正時間だけ前の再生時刻とが一致するかを監視しており、一致することが確認されたときには、一致した再生時刻より表示タイミング補正時間後の再生時刻と対応付けられているキーワードを表示する。
例えば、図5(c)の例においてキーワード「コンプライアンス」に対応付けられている再生時刻よりも、表示タイミング補正時間だけ前である13分15秒となったときには、図7(b)に示すように、「コンプライアンス」と表示されたキーK6(オブジェクト)を表示する。
そして、表示したキーK6がタッチペンPや指等で選択されたときには、電子学習装置1は、図7(c)に示すように、キーワード「コンプライアンス」で検索を行った結果を表示する。
このように、電子学習装置1は、コンテンツの再生中に用語が出てくるタイミングで、その用語の検索に用いられたキーワードを表示する。このキーワードは、以前にユーザが辞書データ31を用いてその用語の意味を調べたものであるから、そのときにユーザがその意味等を記憶していれば、改めてそのキーワードによる検索結果を表示する必要はなく、コンテンツの再生を継続することが望ましい。その一方で、以前に検索した結果(その用語の意味等)をユーザが忘れていることもある。
そこで、電子学習装置1は、表示したキーワードが選択されないときには、そのキーワードで検索を行った結果を表示せず、表示したキーワードが選択されたときには、そのキーワードで検索を行った結果を表示する。
これにより、ユーザは、検索結果の表示が不要と判断したときには、そのままコンテンツの再生を継続することができる。また、表示されるのがキーワードのみであるから、コンテンツの視聴が妨げられることもない。そして、検索結果を確認したいと考えたときには、図5(b)のような文字入力の手間をかけることはなく確認が可能である。
なお、キーワードを表示させる代わりに、検索結果を表示させても構わないが、検索結果が長文になるような場合にはコンテンツの視聴が妨げられると考えられ、またキーワードによる検索結果をユーザが覚えていたか否かの確認がし難くなるので、キーワードを表示して、そのキーワードが選択されたときに検索結果を表示することが好ましい。
また、キーワードの表示は、ユーザがキーワードを認識できるような態様であればよく、図7(b)の例に限られない。例えば、字幕スーパーのように、コンテンツの画像と重畳してキーワードを表示してもよい。
また、履歴データ32の中に、同じ再生時刻または近い再生時刻に複数のキーワードが記録されているときには、図8の例のように、複数のキーワードを同時に表示してもよい。図8は、複数のキーワードを同時に表示する例を示す図である。
図8の例では、「コンプライアンス」と表示されたキーK6に加えて、「CSR」と表示されたキーK7(オブジェクト)が表示されている。ユーザは、これらのキー(キーワード)の何れでも選択することができ、キーワードを選択することによって、そのキーワードによる検索結果を確認することができる。
また、表示されたキーワードを選択して、そのキーワードによる検索結果を確認したユーザは、次に同じコンテンツを再生するときには、そのキーワードを表示させる必要がないと判断することも考えられる。つまり、コンテンツを繰り返し再生することにより、ユーザの知識が定着してゆくので、知識の定着度合いに応じて表示させるキーワードを変更できるようにすることが好ましい。
例えば、図9のようにして、履歴データ32から記録を削除するか否かをユーザに選択させてもよい。図9は、履歴データ32から記録を削除するか否かをユーザに選択させるための表示画面の一例を示している。
図9の例では、図7(b)の例と同様に「閉じる」と表示されたキーK5が表示されていると共に、「削除」と表示されたキー(削除用オブジェクト)K8が表示されている。すなわち、ユーザは、このキーK8を選択することによって、履歴データ32から「コンプライアンス」のデータを削除することができる。これにより、次に同じコンテンツを再生するときには、「コンプライアンス」のキーワードが表示されなくなる。
なお、履歴データを削除するキーK8を表示するタイミングは、上述の例に限られず、例えばキーワードが表示されたときにキーK8を表示してもよい。これにより、検索結果を確認するまでもなく、キーワードの履歴データを削除することができる。
また、表示したキーワードが選択されなかった場合には、ユーザがそのキーワードの検索結果の表示を不要と判断していると考えられるので、選択されなかったキーワードの履歴データ32を削除するようにしてもよい。
〔設定データ33の設定画面例〕
次に、電子学習装置1がコンテンツ戻し時間をユーザに入力させる際の設定画面例について、図10に基づいて説明する。図10は、電子学習装置1が、コンテンツ戻し時間をユーザに入力させる際の設定画面の一例を示す図である。なお、電子学習装置1は、ユーザからコンテンツ戻し時間の設定処理を開始する指示を受けると、図10に示すコンテンツ戻し時間の設定画面を表示するものとする。
図10に示す例では、表示部11に、文字列「コンテンツ戻し時間」が表示されていると共に、コンテンツ戻し時間表示領域A3及びキーK9、K10が表示されている。コンテンツ戻し時間表示領域A3には、ユーザが入力したコンテンツ戻し時間の数値が表示されている。
コンテンツ戻し時間表示領域A3にコンテンツ戻し時間の数値が表示されている状態で、キーK9の「OK」が選択されると、電子学習装置1は、記憶部13の設定データ33に含まれるコンテンツ戻し時間を、コンテンツ戻し時間表示領域A3に表示されている数値(図示の例では60秒)に設定して、コンテンツ戻し時間の設定処理を終了する。一方、図示の状態で、キーK10の「キャンセル」が選択されると、電子学習装置1は、設定データ33を更新せずに、コンテンツ戻し時間の設定処理を終了する。
続いて、電子学習装置1が表示タイミング補正時間をユーザに入力させる際の設定画面例について、図11に基づいて説明する。図11は、電子学習装置1が、表示タイミング補正時間をユーザに入力させる際の設定画面の一例を示す図である。なお、電子学習装置1は、ユーザから表示タイミング補正時間の設定処理を開始する指示を受けると、図11に示す表示タイミング補正時間の設定画面を表示するものとする。
図11に示す例では、表示部11に、文字列「表示タイミング補正時間」が表示されていると共に、表示タイミング補正時間表示領域A4及びキーK11、K12が表示されている。表示タイミング補正時間表示領域A4には、ユーザが入力した表示タイミング補正時間の数値が表示されている。
表示タイミング補正時間表示領域A4に表示タイミング補正時間の数値が表示されている状態で、キーK11の「OK」が選択されると、電子学習装置1は、記憶部13の設定データ33に含まれる表示タイミング補正時間を、表示タイミング補正時間表示領域A4に表示されている数値(図示の例では30秒)に設定して、表示タイミング補正時間の設定処理を終了する。一方、図示の状態で、キーK12の「キャンセル」が選択されると、電子学習装置1は、設定データ33を更新せずに、表示タイミング補正時間の設定処理を終了する。
〔履歴データ生成処理〕
次に、電子学習装置1が履歴データ32を生成する履歴データ生成処理について、図12に基づいて説明する。図12は、履歴データ生成処理の一例を示すフローチャートである。履歴データ生成処理は、コンテンツの再生中に行われる処理である。なお、図12に示す履歴データ生成処理では、図5に示すように、コンテンツの再生中にキーワード検索を行う場合、コンテンツの再生を一時停止するものとする。
入力部10に対する入力操作からコンテンツの再生指示があったことを確認した再生処理部20は、再生を指示されたコンテンツを記憶部13の動画データ30から読み出して再生を開始する(S1)。つまり、ここで再生するコンテンツは動画のコンテンツであることを想定している。
ここで、検索処理部21は、辞書の選択を待ち受けており(S2)、辞書が選択されたことを確認した場合(S2でYES)には、再生処理部20にコンテンツの再生を一時停止させ(S3)、S4の処理に進む。一方、辞書が選択されたことが確認されなかった場合(S2でNO)には、S10の処理に進む。
S4では、検索処理部21は、キーワード入力画面を表示部11に表示させて(S4)、検索が実行されるのを待ち受ける(S5)。なお、例えば、英和辞書と和英辞書のように、検索に使用する辞書に応じて入力する文字が変わるので、キーワード入力画面は辞書に応じたものを表示することが好ましい。
そして、キーワードが入力され、検索の実行指示が入力されたときには、検索処理部21は、S2で選択された辞書で当該キーワードの検索を行い、検索結果を表示部11に表示する(S6)。また、検索処理部21は、検索に使用したキーワード及び辞書を履歴データ生成部22に通知する。
キーワード及び辞書の通知を受けた履歴データ生成部22は、再生処理部20からコンテンツの現在の再生時刻、つまりS3で一時停止したときの再生時刻を取得し、取得した再生時刻と、検索処理部21から通知されたキーワード及び辞書とを対応付けて履歴データ32を生成し、記憶部13に格納する(S7)。
一方、S6で検索結果を表示した検索処理部21は、検索結果の表示を終了するか否かを確認する(S8)。ここで、検索結果の表示を終了することを確認した場合(S8でYES)には、検索処理部21は、再生処理部20にコンテンツの再生を再開するように指示する。指示を受けた再生処理部20は、再生中のコンテンツの一時停止した再生時刻よりも、コンテンツ戻し時間だけ前の再生時刻から、当該コンテンツの再生を開始する。これにより、検索結果の表示が終了し、代わりにコンテンツの画像が表示部11に表示されるようになる(S9)。
再生を再開した再生処理部20は、動画再生を終了するか否かを確認し(S10)、終了しないことを確認した場合(S10でNO)には処理はS2に戻る。一方、動画再生を終了することを確認した場合(S10でYES)には処理はS11に進み、再生処理部20は、動画の再生を終了し、これにより履歴データ生成処理は終了する。
なお、再生処理部20は、再生中のコンテンツの終了時刻まで再生したとき、または入力部10が再生を終了する旨の入力操作を受け付けたときに、動画再生を終了すると判断する。
〔キーワード表示処理〕
続いて、電子学習装置1がキーワードを表示するキーワード表示処理について図13に基づいて説明する。図13は、キーワード表示処理の一例を示すフローチャートである。キーワード表示処理も、履歴データ生成処理と同様に、コンテンツの再生中に行われる処理である。
入力部10に対する入力操作からコンテンツの再生指示があったことを確認した再生処理部20は、再生を指示されたコンテンツを記憶部13の動画データ30から読み出して再生を開始する(S20)。
コンテンツの再生が開始されると、キーワード表示処理部23は、履歴データ32を参照して、コンテンツの現在の再生時刻と、履歴データ32に格納されている再生時刻よりも、表示タイミング補正時間だけ前の再生時刻とで一致するものがあるか確認する(S21)。
ここで、一致するものが確認されなかった場合(S21でNO)には、処理はS32に進む。一方、一致するものが確認された場合(S21でYES)には、キーワード表示処理部23は、履歴データ32において、現在の動画データ再生時刻よりも、表示タイミング補正時間だけ後の再生時刻と一致する再生時刻に対応付けられているキーワードを特定する。そして、キーワード表示処理部23は、特定したキーワードを表示部11に表示する(S22)。そして、キーワード表示処理部23は、表示したキーワードが選択されたか否かを確認する(S23)。
ここで、キーワードの選択が確認されなかった場合(S23でNO)には、キーワード表示処理部23は、キーワードの表示後、予め定めた一定時間が経過したか否かを確認する(S24)。
そして、一定時間が経過したことが確認された場合(S24でYES)には、キーワード表示処理部23は、キーワードの表示を終了し(S25)、S32の処理に進む。一方、一定時間が経過したことが確認されなかった場合(S24でNO)には、S23の処理に戻る。
ここで、S23において、キーワードが選択されたことを確認したとき(S23でYES)には、キーワード表示処理部23は、再生処理部20に再生を一時停止するよう指示する(S26)。また、キーワード表示処理部23は、選択されたキーワードとそのキーワードで検索した辞書を示す情報とを検索処理部21に通知する。この通知を受けた検索処理部21は、通知されたキーワードで通知された辞書の検索を行い、その結果を表示部11に表示する(S27)。
検索結果を表示させた検索処理部21は、検索結果の表示を終了するか否かを確認する(S28)。ここで、検索結果の表示を終了することを確認した場合(S28でYES)には、検索処理部21は、検索結果を表示していたキーワードに対応する履歴データ32の記録を消去するか否かを確認する(S29)。
例えば、S27において、図9に示すような画面で検索結果を表示していた場合には、キーK8が選択されたときに、検索結果の表示を終了すると判断する(S28でYES)と共に、記録を消去すると判断する(S29でYES)。一方、図9の画面例でキーK5が選択されたときには、検索結果の表示を終了すると判断し(S28でYES)、記録を消去しないと判断する(S29でNO)。
S29において、記録を消去することを確認した場合(S29でYES)には、検索処理部21は、その旨を履歴データ生成部22に通知する。そして、この通知を受けた履歴データ生成部22は、履歴データ32から該当する記録を削除する。例えば、図9の画面例でキーK5が選択されたときには、キーワード「コンプライアンス」に対応する履歴データを削除する。
S31では、検索処理部21は、再生処理部20にコンテンツの再生を再開するように指示する。これにより、検索結果の表示が終了し、代わりにコンテンツの画像が表示されるようになる。
コンテンツの再生を再開した再生処理部20は、動画再生を終了するか否かを確認し(S32)、終了しないことを確認した場合(S32でNO)には、処理はS21に戻る。一方、コンテンツの再生を終了することを確認した場合(S32でYES)には処理はS33に進み、再生処理部20は、コンテンツの再生を終了し、これによりキーワード表示処理は終了する。
〔辞書データ格納先の変形例〕
上述では、電子学習装置1が備える記憶部13に辞書データ31が格納されている例を説明したが、電子学習装置1が辞書データ31による検索結果をユーザに提示することができるようになっていれば、辞書データ31は他の装置に格納されていてもよい。また、辞書データ31を用いた検索についても電子学習装置1以外の装置が行い、電子学習装置1はその検索結果を取得する構成であっても構わない。
ここでは、キーワード検索を他の装置に実行させる電子学習システムの例を図14に基づいて説明する。図14は、電子学習システム60に含まれる、電子学習装置(コンテンツ再生装置)40とサーバ50の要部構成を示すブロック図である。なお、図1の電子学習装置1と同様の構成については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
電子学習装置40は、図1の電子学習装置1と比べて、通信部14を備えている点、検索処理部21が検索処理部(検索手段、検索結果表示手段)24に代わっている点、そして記憶部13に辞書データ31が格納されていない点が異なっている。
通信部14は、電子学習装置40が他の装置と通信するためのものである。ここでは、電子学習装置40は、通信部14から通信ネットワークに接続し、通信ネットワークを介してサーバ50と通信することを想定している。
検索処理部24は、キーワードを用いた検索を外部の装置(ここではサーバ50)に実行させ、その結果を表示する。具体的には、検索処理部24は、キーワードを入力させるためのキーワード入力画面を表示部11に表示する。そして、キーワード入力画面の表示中に入力部10が入力を受け付けたキーワードと、そのキーワードで検索するデータベースを特定する情報と、該キーワードによる検索の実行指示とを、通信部14を介して外部の装置に送信する。そして、外部の装置からその検索の結果を受信して、表示部11に表示する。
サーバ50は、電子学習装置40の指示に応じてキーワード検索を行い、その結果を電子学習装置40に送信する装置である。図示のように、サーバ50は、サーバ通信部51、サーバ制御部52、及びサーバ記憶部53を備えている。
サーバ通信部51は、サーバ50が他の装置と通信するためのものである。ここでは、サーバ通信部51は、通信ネットワークを介して電子学習装置40と通信することを想定している。
サーバ制御部52は、サーバ50の動作を統括して制御するものであり、サーバ制御部52にはサーバ検索処理部54が含まれている。サーバ検索処理部54は、電子学習装置40の指示に従ってキーワード検索を行うものである。
サーバ記憶部53は、サーバ50で使用する各種データを格納するものであり、サーバ記憶部53には辞書データ31が含まれている。
上記の電子学習システム60によれば、コンテンツの再生中に、電子学習装置40のユーザがキーワード検索を行う旨の入力操作を行ったときには、検索処理部24は、キーワードを入力させるためのキーワード入力画面を表示部11に表示する。
そして、ユーザがキーワードを入力して、検索を実行する旨の入力操作を行ったときには、検索処理部24は、入力されたキーワードと、そのキーワードで検索する辞書を特定する情報と、該キーワードによる検索の実行指示とを、通信部14を介してサーバ50に送信する。
これらの情報及び指示を受信したサーバ50では、サーバ検索処理部54が、受信した情報で特定される辞書を辞書データ31から特定して、特定した辞書で電子学習装置40から受信したキーワードの検索を行う。そして、その検索の結果をサーバ通信部51を介して電子学習装置40に送信する。
検索結果を受信した電子学習装置40では、検索処理部24が受信した検索結果を表示部11に表示させ、これによりユーザが検索結果を認識できることになる。
〔検索結果を表示するための構成の変形例〕
上述では、コンテンツ再生時に表示したキーワードが選択されたときに、選択されたキーワードを用いた検索を再度行うことによって検索結果を表示する例を説明した。しかしながら、電子学習装置1または40は、コンテンツ再生時に表示したキーワードが選択されたときに、選択されたキーワードを用いた検索の結果を表示できるようになっていればよく、上記の例に限られない。
例えば、履歴データ32に検索結果を含めてもよい。この場合には、キーワードが選択されたときに、履歴データ32から検索結果を取得することができるので、再度検索を行うことなく検索結果を表示することができる。また、例えば、履歴データ32とは別に検索結果を記憶しておき、この検索結果にアクセスするための情報(例えば、検索結果の格納先アドレス等)を履歴データ32に含めておいてもよい。
特に、図14の例のように、外部のデータベースで検索を行う場合には、再検索に時間がかかることが予想されるので、検索結果を電子学習装置40の内部に格納しておくことが好ましい。
〔検索対象のデータベースについて〕
上述では、国語辞書、英和辞書、和英辞書の3つのデータベースの何れかでキーワードを検索する例を説明したが、検索に用いるデータベースはこれらの例に限られない。例えば、百科事典等の事典や字典等のデータベースを用いてもよいし、英語以外の外国語の辞書のデータベースを用いてもよい。また、例えば、インターネット等のネットワーク上に設けられたデータベースを用いて検索を行ってもよい。
また、ネットワーク上のデータベースで検索を行う場合には、所望の検索結果を得るために、キーワードを追加して検索を行ったり、検索条件を付けて検索を行ったりすることも考えられる。
このような検索を行った場合には、最終的な検索結果にアクセスするための情報(例えばアドレス等)を履歴データ32に格納しておけばよい。また、検索条件を履歴データ32に格納しておいてもよく、この場合には格納された検索条件を用いて再検索を行うことになる。
さらに、データベースを用いた検索は、キーワード検索に限られず、任意の検索手法が適用可能である。この場合にも、検索手法に応じて、その検索結果にアクセスするための情報を履歴データ32に格納しておけばよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔キーワードを表示するための構成の変形例〕
上述では、キーワード表示処理部23が履歴データ32に含まれるキーワード検索時の再生時刻と、設定データ33に含まれる表示タイミング補正時間とに基づいて、キーワードを表示するタイミングを特定しているが、キーワードの表示タイミングの特定方法は、これに限るものではない。
例えば、履歴データ32の再生時刻の代わりに、「キーワード表示時刻」を記憶しておいてもよい。つまり、履歴データ生成部22は、履歴データ32の生成時に、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生時刻より表示タイミング補正時間前の再生時刻を算出し、この再生時刻を「キーワード表示時刻」として、履歴データ32に含めてもよい。
履歴データ生成部22がキーワード表示時刻を含む履歴データ32を生成した場合、キーワード表示処理部23は、当該履歴データ32を参照して、コンテンツの再生時に、コンテンツの再生時刻と、履歴データ32に格納されているキーワード表示時刻とで一致するものがあるか確認する。そして、キーワード表示処理部23は、履歴データ32において、現在のコンテンツの再生時刻に一致するキーワード表示時刻に対応付けられているキーワードを特定し、特定したキーワードを表示部11に表示する。
なお、履歴データ生成部22は、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生時刻と、キーワード表示時刻と、両方を含む履歴データ32を生成してもよい。
〔ソフトウェアによる構成例〕
最後に、電子学習装置1及び40の各ブロック、特に制御部12は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、電子学習装置1及び40は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである電子学習装置1及び40の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記電子学習装置1及び40に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、電子学習装置1及び40を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。