JP5484111B2 - 半導体素子搭載部材とその製造方法ならびに半導体装置 - Google Patents

半導体素子搭載部材とその製造方法ならびに半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、多数のダイヤモンド粒子を含むダイヤモンド−金属複合体からなり、半導体素子を搭載するための素子搭載面を備えた半導体素子搭載部材とその製造方法、ならびに前記半導体素子搭載部材を用いた半導体装置に関するものである。
素子搭載面を備え、前記素子搭載面に、例えば発光ダイオードや半導体レーザ等の半導体素子を搭載して用いる半導体素子搭載部材(サブマウント、ヒートスプレッダ、ヒートシンクあるいはハウジング等)には、前記半導体素子が熱によって誤動作したり動作効率や寿命が低下したり、あるいは破損したりするのを防止するため、その動作時に発生する熱を速やかに除去できる高い熱伝導率を有することが求められる。
そのため従来は、前記半導体素子搭載部材を例えばAlN、SiC等のセラミックによって形成するのが一般的であった。
しかし近年の半導体素子の高出力化に伴って、前記半導体素子搭載部材にはより一層の高い熱伝導率が求められるようになってきており、かかる要求に対応するために近年、多数の微小なダイヤモンド粒子を含むダイヤモンド−金属複合体からなる半導体素子搭載部材が開発された。ダイヤモンドは物質中で最高の熱伝導率を有することから、前記ダイヤモンド−金属複合体を用いて形成することで、半導体素子搭載部材の熱伝導率を従来のセラミック等からなるものに比べて飛躍的に向上できることが期待されている。
例えば特許文献1には、粒径が5μm以上、100μm以下のダイヤモンド粒子と、Cuの粉末と、IVa族(Ti、Zr、Hf)またはVa族(V、Nb、Ta)の金属の粉末との混合物を真空中や不活性雰囲気中で金属カプセル内に封入し、前記金属カプセルを圧力1GPa以上、6GPa以下、温度1100℃以上、1500℃以下といった高温超高圧条件下で加熱、加圧処理することで、前記ダイヤモンド−金属複合体からなる半導体素子搭載部材を製造することが記載されている。
すなわち前記混合物を前記高温超高圧条件下で加熱、加圧処理することで、多数のダイヤモンド粒子間に強制的に浸透させたCuによって、前記多数のダイヤモンド粒子を、少なくとも複数個のダイヤモンド粒子同士が直接に接触した状態を維持しつつ互いに結合させたのち、研削等によって金属カプセルを除去して前記ダイヤモンド−金属複合体からなる半導体素子搭載部材の前駆体を得、前記前駆体をさらに必要に応じて放電加工等することで、所定の立体形状を有する半導体素子搭載部材が製造される。
しかしその製造には、前記高温超高圧条件を発生させることができる特殊な製造設備を必要とするため、前記製造設備の制約により、前記工程を経て製造できる半導体素子搭載部材の大きさには自ずと限界が生じる。放電加工等をする前の前駆体の状態で、およそ直径70φ×厚み5mm程度が限界である。
また前記加熱、加圧処理はいわゆるバッチ処理である上、一度の処理に長時間を要し、かつ多大なエネルギーを消費するため半導体素子搭載部材の生産性が著しく低い上、形成できる前記前駆体の大きさに比べて大掛かりな製造設備が必要であり、これらの結果として半導体素子搭載部材の製造コストが高くつくといった問題もある。
特許文献2には、粒径が60μm以上、700μm以下の多数のダイヤモンド粒子を容器内に充填した状態でTi、Zr、Hf等の4A〜7A族の金属を溶浸させて、前記ダイヤモンド粒子の表面に前記いずれかの金属の炭化物からなる層を形成したのち、その隙間にさらに溶浸させたCu、Ag、Au、Al等を結合材として機能させることで前記多数のダイヤモンド粒子を結合させて、ダイヤモンド−金属複合体を製造することが記載されている。
また特許文献3には、炭素および/または黒鉛からなる分散剤の表面に、例えばPVD、CVD、めっき等によってCr、Fe、Mo等の1種または2種以上からなる被覆層をコーティングしたのち、前記分散剤とCuまたはCu合金からなるマトリクス金属(結合材)とを複合化させて複合材料を製造することが記載されている。前記分散剤としてダイヤモンド粒子を使用すればダイヤモンド−金属複合体を形成できる。
前記炭化物の層や被覆層は、結合材としてのCu等の金属の融液の、ダイヤモンド粒子に対する濡れ性を向上して溶浸および複合化を補助する溶浸補助層として機能する。
そのため前記溶浸工程を真空中、あるいは常圧程度の不活性雰囲気中で実施することが可能となり、先に説明した高温超高圧条件を発生させる大掛かりな製造設備等を使用する必要がなくなる。
したがって製造できる複合材料の大きさの制限を実質的に無くすることができる上、前記溶浸だけでなくコーティング等の処理も、高温超高圧条件での加熱、加圧処理に比べれば短時間で、かつ大幅に少ない消費エネルギーでもって実施することができ、中でも溶浸の処理はベルト炉等を用いて連続的に実施できるため、半導体素子搭載部材を極めて生産性良く、大幅にコスト安価に製造できるという利点がある。
しかし特許文献2、3に記載された溶浸工程を経て製造される半導体素子搭載部材は、いずれも、前記のようにダイヤモンド粒子を用いて形成しているにも拘らず、それに見合う高い熱伝導率が得られないという問題がある。
この原因は、前記いずれの場合もダイヤモンド粒子の表面の略全面に形成している溶浸補助層が、ダイヤモンド粒子同士の直接的な接触を妨げて、前記ダイヤモンド粒子間での熱伝導率の低下を招くことにある。
またダイヤモンド粒子の表面に溶浸補助層を形成する工程が必要な分工程数が増加して半導体素子搭載部材の生産性が低下するという問題もある。
WO03/040420号公報 特開平10−223812号公報 特開平11−80858号公報
本発明の目的は、ダイヤモンド粒子を用いて形成したことに見合う高い熱伝導率を有し、しかもその大きさを、製造設備等の制約を受けることなく任意に大きくできる半導体素子搭載部材を提供することにある。
また本発明の目的は、前記半導体素子搭載部材を、大掛かりな製造設備等を使用することなく、効率よくコスト安価に製造できる半導体素子搭載部材の製造方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、前記半導体素子搭載部材を用いることにより、半導体素子の動作時に発生する熱を速やかに除去して前記半導体素子が熱によって誤動作したり動作効率や寿命が低下したり、あるいは破損したりするのを確実に防止できる半導体装置を提供することにある。
本発明は、多数のダイヤモンド粒子からなる多孔質体中にCu、Ag、およびAlからなる群より選ばれた少なくとも1種のマトリクス金属が溶浸されたダイヤモンド−金属複合体からなり、半導体素子を搭載するための素子搭載面を備えた半導体素子搭載部材であって、前記ダイヤモンド−金属複合体は、前記多数のダイヤモンド粒子同士を直接に接触させた状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された、Cr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素からなり前記マトリクス金属の溶浸を補助する溶浸補助層と、前記溶浸補助層を介して前記多孔質体中に溶浸された前記マトリクス金属とからなることを特徴とするものである。
先に説明したように半導体素子搭載部材に、ダイヤモンド粒子を用いて形成したことに見合う高い熱伝導率を付与するためには、ダイヤモンド−金属複合体中でダイヤモンド粒子同士を直接に接触させた状態とする必要がある。
しかしダイヤモンド粒子同士を直接に接触させるためその表面に溶浸補助層を形成しない場合には、前記ダイヤモンド粒子に対する、結合材として機能するマトリクス金属の融液の濡れ性が不足するため、溶浸工程を実施しても、前記融液をダイヤモンド粒子の集合体中に隙間なく均一に溶浸させることはできない。
そのため十分な強度を有する半導体素子搭載部材が得られない上、内部に残留した気泡によって熱伝導が妨げられて、前記半導体素子搭載部材の熱伝導率が却って低下してしまうといった問題も生じる。
これに対し本発明の半導体素子搭載部材は、前記のように多数のダイヤモンド粒子同士を直接に接触させた状態で焼結させた多孔質体からなるため、前記直接的な接触によってダイヤモンド粒子間での高い熱伝導を確保することができる。
また、前記多孔質体を構成するダイヤモンド粒子の露出した表面にのみ選択的に形成した溶浸補助層がマトリクス金属の融液の濡れ性を向上するべく機能するため、溶浸工程を実施した際に、前記融液を、前記多孔質体中に隙間なく均一に溶浸させることができる。
したがって気泡の残留を抑制して、先に説明したようにダイヤモンド粒子同士を直接的に接触できることと相まって、前記半導体素子搭載部材の熱伝導率を大幅に向上できる。また半導体素子搭載部材の強度を向上できる。
しかも本発明の半導体素子搭載部材は、以上で説明したように通常の溶浸工程を経て製造でき、先に説明した高温超高圧条件を発生させる特殊な製造設備を必要としないため、その大きさを、前記製造設備等の制約を受けることなく任意に大きくすることができる。
具体的には、例えば縦150mm以上×横150mm以上×厚み6mm以上といった大型の半導体素子搭載部材と、その前駆体としてのダイヤモンド−金属複合体とを製造することが可能である。
前記本発明の半導体素子搭載部材は、素子搭載面に搭載する半導体素子が今後より一層高出力化されても、その動作時に発生する熱を速やかに除去して、前記半導体素子が熱によって誤動作したり動作効率や寿命が低下したり、あるいは破損したりするのを確実に防止することを考慮すると、そのもとになるダイヤモンド−金属複合体の熱伝導率が150W/m・K以上であるのが好ましく、280W/m・K以上であるのがさらに好ましい。
また本発明の半導体素子搭載部材は、前記ダイヤモンド−金属複合体を形成するダイヤモンド粒子の平均粒径が1μm以上であるのが好ましい。
平均粒径が1μm未満の微小なダイヤモンド粒子を用いた場合、前記ダイヤモンド粒子同士が接触する界面の数が大幅に増加することになる。前記界面ではダイヤモンド粒子同士が直接に接触しているため、溶浸補助層が介在される場合に比べれば高い熱伝導率を有するものの、ダイヤモンド粒子それ自体に比べればやはり熱伝導の点で十分ではない。そのため前記界面の数が増加するほどダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下する傾向がある。
これに対し、平均粒径が1μm以上であるダイヤモンド粒子を用いれば前記界面の数をできるだけ少なくして、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
本発明の半導体素子搭載部材は、前記溶浸補助層の厚みが5μm以下であるのが好ましい。
溶浸補助層を形成する、先に説明したCr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素は、ダイヤモンド粒子や、あるいはCu、Ag、およびAlからなる群より選ばれた少なくとも1種のマトリクス金属に比べて熱伝導率が低い。そのため、前記溶浸補助層の厚みが5μmを超える場合には、半導体素子搭載部材の全体に占める、前記熱伝導率の低い溶浸補助層の割合が大きくなることと、前記多孔質体の孔内に溶浸されたマトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積が、前記溶浸補助層の厚みの分だけ小さくなることとが相まってダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下する傾向がある。
これに対し溶浸補助層の厚みを5μm以下とすれば、前記溶浸補助層の占める割合を小さくするとともに、マトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積を大きくして、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
さらに本発明の半導体素子搭載部材は、前記溶浸補助層を形成する元素の、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中に占める割合が20体積%以下であるのが好ましい。この理由は前記と同じである。
すなわち前記元素の占める割合が20体積%を超える場合には、半導体素子搭載部材の全体に占める、熱伝導率の低い溶浸補助層の割合が大きくなることと、前記多孔質体の孔内に溶浸されたマトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積が、前記溶浸補助層の厚みの分だけ小さくなることとが相まってダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下する傾向がある。
これに対し、溶浸補助層を形成する元素の占める割合を、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中の20体積%以下とすれば、半導体素子搭載部材の全体に占める前記溶浸補助層の割合を小さくするとともに、マトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積を大きくして、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
本発明は、前記半導体素子搭載部材を製造するための製造方法であって、
(1) 多孔質体のもとになる多数のダイヤモンド粒子に、
(1-1) 溶浸補助層のもとになるCr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素の粉末と塩化アンモニウムの粉末、および
(1-2) 前記元素の塩化物の粉末、
からなる群より選ばれた少なくとも一方を配合して混合物を調製する工程と、
(2) 前記混合物を圧縮成形して圧縮成形体を作製する工程と、
(3) 前記圧縮成形体を非酸化性雰囲気中で900℃以上に加熱して、前記多数のダイヤモンド粒子を直接に接触させた状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された溶浸補助層とを形成する工程と、
(4) 前記多孔質体中にマトリクス金属を溶浸させる工程と、
を含むことを特徴とするものである。
前記本発明の製造方法において、前記(1)の工程で調製される混合物が例えばダイヤモンド粒子と、溶浸補助層のもとになるCr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素Mの粉末と、そして塩化アンモニウムの粉末との混合物からなる場合、前記(2)の工程を経て作製される圧縮成形体を、前記(3)の工程において非酸化性雰囲気中で900℃以上に加熱することで、式(a):
nNHCl+M→MCl↑+0.5nN+2nH (a)
〔式中のnは元素Mの価数である。〕
で表される反応が進行して、前記元素の塩化物MClが生成されるとともに前記塩化物MClが気化する。また混合物がダイヤモンド粒子と塩化物MClの粉末との混合物からなる場合は、加熱によって塩化物MClが気化する。
また前記混合物は、ダイヤモンド粒子、元素Mの粉末、および塩化アンモニウムの粉末に、さらに塩化物MClの粉末を加えた混合物でもよく、かかる混合物の場合は前記塩化物MClが気化するとともに、前記元素Mの粉末と塩化アンモニウムの粉末とが前記式(a)の反応をして塩化物MClが生成されるとともに前記塩化物MClが気化する。
そして塩化物MClのガスが充満した雰囲気中でダイヤモンド粒子同士が直接に接触した状態で焼結されて多孔質体が形成される。
次いで冷却すると、その過程で式(b):
MCl+0.5nH→M↓+nHCl (b)
〔式中のnは元素Mの価数である。〕
で表される還元反応が進行して塩化物MClが分解され、焼結後の前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に元素Mが析出して溶浸補助層が形成される。
なお混合物の材料として塩化物MClを使用しうるのは、前記塩化物が、混合物を調製する作業環境下、特に常温で固体として安定に存在しうる場合に限られる。すなわち塩化物MClがCrCl、WCl、MoCl、MoCl、TiCl、およびNiClからなる群より選ばれた少なくとも1種である場合に、前記塩化物の粉末をダイヤモンド粒子と所定の割合で配合したり、あるいは前記元素の粉末、および塩化アンモニウムの粉末と共にダイヤモンド粒子と所定の割合で配合したりして混合物を調製できる。
このあと(4)の溶浸工程を実施すると、前記溶浸補助層の機能によって内部に気泡等を生じることなしに、マトリクス金属の融液を、前記多孔質体中に隙間なく均一に溶浸させることができる。
前記各工程は、いずれも常圧付近で、汎用の設備を用いて通常の条件で実施することができ、先に説明した高温超高圧条件を発生させる特殊な製造設備を必要としないため、その大きさを、前記製造設備等の制約を受けることなく任意に大きくすることができる。
また各工程は、高温超高圧条件での加熱、加圧処理に比べれば短時間で、かつ大幅に少ない消費エネルギーでもって実施することができ、中でも溶浸の処理はベルト炉等を用いて連続的に実施できる上、本発明によれば、前記反応機構から明らかなように溶浸補助層を形成する工程を別に設ける必要もないため、半導体素子搭載部材を極めて生産性良く、大幅にコスト安価に製造することもできる。
前記本発明の製造方法において、前記(1)の工程で調製したいずれかの混合物中に含まれる、前記元素Mと塩素Clとの原子数比M/Clは1/2以下に設定するのが好ましい。
前記範囲より塩素が少ない場合には、前記(3)の工程のうち加熱時に塩化物MClとして気化され、次いで冷却によって多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の表面に析出される元素Mの量が不足して、前記表面に形成される、前記元素Mからなる溶浸補助層にムラを生じやすくなる。そのためマトリクス金属の融液を多孔質体中に溶浸させた際に気泡を生じやすくなって、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
これに対し、前記原子数比M/Clを1/2以下に設定すれば、多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の表面にムラのない溶浸補助層を形成して、マトリクス金属の融液を、前記多孔質体中に、気泡等を生じることなく均一に溶浸させることができ、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
本発明は、前記半導体素子搭載部材の素子搭載面にIn、Sn、Ag、Au、Ge、Si、およびAlからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含むハンダからなる接合層を介して半導体素子が搭載されていることを特徴とする半導体装置である。
前記本発明の半導体装置によれば、前記半導体素子搭載部材と半導体素子とを、前記接合層を介して隙間なく密着させた状態で接合できるため、半導体素子の動作時に発生する熱を速やかに除去して前記半導体素子が熱によって誤動作したり動作効率や寿命が低下したり、あるいは破損したりするのを確実に防止することができる。
前記本発明の半導体装置は、前記素子搭載面と接合層との間にNi、Au、Ti、およびCrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、またはこれら金属の化合物からなる密着層が介在されているのが好ましい。前記密着層を設けることで、半導体素子搭載部材と接合層との密着性を高めて、半導体素子の接合の強度を高めることができる。
また本発明の半導体素子は、前記密着層と接合層との間にPt、Mo、およびPdからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、またはこれら金属の化合物からなる拡散防止層が介在されているのが好ましい。前記拡散防止層を設けることで、素子搭載面に半導体素子を搭載する際の熱によって接合層を溶融させた際に、密着層から金属が拡散して接合層の組成が変質するのを防止することができる。
本発明によれば、ダイヤモンド粒子を用いて形成したことに見合う高い熱伝導率を有し、しかもその大きさを、製造設備等の制約を受けることなく任意に大きくできる半導体素子搭載部材を提供することができる。また本発明によれば、前記半導体素子搭載部材を、大掛かりな製造設備等を使用することなく、効率よくコスト安価に製造できる半導体素子搭載部材の製造方法を提供することができる。さらに本発明によれば、前記半導体素子搭載部材を用いることで、半導体素子の動作時に発生する熱を速やかに除去して前記半導体素子が熱によって誤動作したり動作効率や寿命が低下したり、あるいは破損したりするのを確実に防止できる半導体装置を提供することができる。
〈半導体素子搭載部材〉
本発明の半導体素子搭載部材はダイヤモンド−金属複合体からなり、半導体素子を搭載するための素子搭載面を備えたものであって、前記ダイヤモンド−金属複合体が、前記多数のダイヤモンド粒子同士を直接に接触させた状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された、Cr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素からなり前記マトリクス金属の溶浸を補助する溶浸補助層と、前記溶浸補助層を介して前記多孔質体中に溶浸された前記マトリクス金属とからなることを特徴とするものである。
前記本発明の半導体素子搭載部材の具体例としては、例えば全体が平板状に形成され、その片面が前記素子搭載面、反対面がヒートシンク等の他部材との接続面とされたサブマウント、ヒートスプレッダ、ヒートシンクあるいはハウジング等が挙げられる。
本発明の半導体素子搭載部材のもとになるダイヤモンド粒子としては、天然あるいは人造のダイヤモンドの粒子が使用される。前記ダイヤモンド粒子は、平均粒径が1μm以上であるのが好ましい。
平均粒径が1μm未満の微小なダイヤモンド粒子を用いた場合、前記ダイヤモンド粒子同士が接触する界面の数が大幅に増加することになる。前記界面ではダイヤモンド粒子同士が直接に接触しているため、溶浸補助層が介在される場合に比べれば高い熱伝導率を有するものの、ダイヤモンド粒子それ自体に比べればやはり熱伝導の点で十分ではない。そのため前記界面の数が増加するほどダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下する傾向がある。
これに対し、平均粒径が1μm以上であるダイヤモンド粒子を用いれば前記界面の数をできるだけ少なくして、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
なおダイヤモンド粒子の平均粒径は200μm以下であるのが好ましい。
平均粒径が200μmを超える大きなダイヤモンド粒子を用いた場合、マトリクス金属を溶浸後のダイヤモンド−金属複合体を所定の半導体素子搭載部材の立体形状に加工したり、前記素子搭載面や接続面を所定の平面状態に仕上げたりするための機械加工が容易でなくなる上、前記機械加工時に粒径の大きいダイヤモンド粒子が脱粒することで、前記素子搭載面等に、半導体素子等との接合時に熱伝導の妨げとなる大きな欠陥を生じるおそれもある。
なおダイヤモンド粒子の平均粒径は、前記機械加工を容易にし、かつ素子搭載面等に大きな欠陥が生じるのを防止しながら、ダイヤモンド粒子間の界面の数を極力少なくして半導体素子搭載部材の熱伝導率を向上することを考慮すると、前記範囲内でも10μm以上であるのが好ましく、50μm以下であるのが好ましい。
溶浸補助層は、先に説明したようにCr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素によって形成される。
前記溶浸補助層の厚みは5μm以下であるのが好ましい。厚みが5μmを超える場合には、半導体素子搭載部材の全体に占める、前記熱伝導率の低い溶浸補助層の割合が大きくなることと、前記多孔質体の孔内に溶浸されたマトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積が、前記溶浸補助層の厚みの分だけ小さくなることとが相まってダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下する傾向がある。
これに対し、溶浸補助層の厚みを5μm以下とすれば、前記溶浸補助層の占める割合を小さくするとともに、マトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積を大きくして、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
なお溶浸補助層の厚みは0.01μm以上であるのが好ましい。厚みが0.01μm未満では、前記溶浸補助層による、マトリクス金属の溶浸を補助する機能が十分に得られず、前記マトリクス金属の融液を多孔質体中に溶浸させた際に気泡を生じやすくなって、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
なお溶浸補助層の厚みは、前記溶浸補助層によるマトリクス金属の溶浸を補助する機能を十分に確保しながら、前記溶浸補助層の占める割合をできるだけ小さくし、かつマトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積をできるだけ大きくして半導体素子搭載部材の熱伝導率を向上することを考慮すると、前記範囲内でも2.5μm以下であるのが好ましい。
前記溶浸補助層の厚みを調整するには、例えば後述する本発明の製造方法においてダイヤモンド粒子に対する前記元素の粉末、または前記元素の塩化物の粉末の配合割合や、前記元素Mと塩素Clとの原子数比M/Cl、ダイヤモンド粒子の平均粒径、(2)の工程における圧縮成形条件(成形圧力等)、あるいは(3)の工程における加熱の条件等を適宜変更すればよい。
前記溶浸補助層を形成する元素の、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は20体積%以下であるのが好ましい。
前記割合が20体積%を超える場合には、半導体素子搭載部材の全体に占める、熱伝導率の低い溶浸補助層の占める割合が大きくなることと、前記多孔質体の孔内に溶浸されたマトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積が、前記溶浸補助層の厚みの分だけ小さくなることとが相まってダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下する傾向がある。
これに対し、溶浸補助層を形成する元素の占める割合を、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中の20体積%以下とすれば、半導体素子搭載部材の全体に占める前記溶浸補助層の割合を小さくするとともに、マトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積を大きくして、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
なお前記元素の割合は0.1体積%以上であるのが好ましい。前記元素の割合が0.1体積%未満では、多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の表面に形成される、前記元素からなる溶浸補助層の厚みが不足して、前記溶浸補助層として十分に機能せず、マトリクス金属の融液を多孔質体中に溶浸させた際に気泡を生じやすくなって、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
なお前記元素の割合は、前記溶浸補助層によるマトリクス金属の溶浸を補助する機能を十分に確保しながら、前記溶浸補助層の割合をできるだけ小さくするとともに、マトリクス金属によって構成される熱伝導経路の断面積をできるだけ大きくして半導体素子搭載部材の熱伝導率を向上することを考慮すると、前記範囲内でも7体積%以下であるのが好ましい。
前記元素の割合を調整するためには、後述する本発明の製造方法においてダイヤモンド粒子に対する前記元素の粉末、または前記元素の塩化物の粉末の配合割合を適宜変更すればよい。
マトリクス金属としては、Cu、Ag、およびAlからなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
前記マトリクス金属の、ダイヤモンド−金属複合体の総量中に占める割合は、20体積%以上、特に30体積%以上であるのが好ましく、80体積%以下、特に60体積%以下であるのが好ましい。
マトリクス金属の割合が前記範囲未満では、ダイヤモンド粒子の多孔質体中の空隙を、前記マトリクス金属によって隙間なく均一に溶浸させることができず、前記多孔質体中に気泡が残留して、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
一方、前記範囲を超える場合には、過剰のマトリクス金属がダイヤモンド粒子間に介在して、ダイヤモンド粒子同士の直接的な接触を妨げる結果、却ってダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
マトリクス金属の割合を調整するには、ダイヤモンド粒子の平均粒径、前記ダイヤモンド粒子からなる多孔質体の空隙率、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に形成する溶浸補助層の厚み等を適宜変更すればよい。また多孔質体の空隙率を調整するには、後述する圧縮成形条件等を適宜変更すればよい。
本発明の半導体素子搭載部材は、素子搭載面に搭載する半導体素子が今後より一層高出力化されても、その動作時に発生する熱を速やかに除去して、前記半導体素子が熱によって誤動作したり動作効率や寿命が低下したり、あるいは破損したりするのを確実に防止することを考慮すると、そのもとになるダイヤモンド−金属複合体の熱伝導率が150W/m・K以上であるのが好ましく、280W/m・K以上であるのがさらに好ましい。
なおダイヤモンド−金属複合体の熱伝導率は650W/m・K以下であるのが好ましい。前記熱伝導率は、ダイヤモンド粒子、マトリクス金属、および溶浸補助層を形成する元素の種類とそれぞれの割合、ダイヤモンド粒子の平均粒径、溶浸補助層の厚み等を適宜変更することで調整可能であるが、前記マトリクス金属を含む本発明の構造で650W/m・Kを超える高い熱伝導率を有するダイヤモンド−金属複合体を形成するのは実質的に困難である。
本発明の半導体素子搭載部材は、前記素子搭載面や接続面の表面粗さが、日本工業規格JIS B0601:2001「製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ」において規定された粗さ曲線の算術平均粗さRaで表して0.2μm以上であるのが好ましく、1.6μm以下、特に0.9μm以下であるのが好ましい。
素子搭載面や接続面を研磨して平滑な表面に仕上げるには多大な時間と手間とを要し、しかも前記研磨中にダイヤモンド粒子が脱落する等して却って表面粗さRaが大きくなりやすいため、前記素子搭載面等を表面粗さが前記範囲未満である平滑な表面に仕上げるのは実質的に困難である。
一方、表面粗さが前記範囲を超える場合には、例えば素子搭載面に、後述する接合層等を介して半導体素子を隙間なく密着させた状態で接合できず、半導体素子の動作時に発生する熱を速やかに除去して前記半導体素子が熱によって誤動作したり動作効率や寿命が低下したり、あるいは破損したりするのを確実に防止できないおそれがある。
本発明の半導体素子搭載部材を形成するダイヤモンド−金属複合体は、熱膨張係数が2×10−6/K以上、特に4×10−6/K以上であるのが好ましく、10×10−6/K以下、特に8×10−6/K以下であるのが好ましい。
ダイヤモンド−金属複合体の熱膨張係数を前記範囲内に設定することにより、前記素子搭載面に搭載する半導体素子(特にGaAs系、GaN系の半導体素子)との熱膨張係数の差を小さくし、整合性を高めて、前記素子搭載面に半導体素子を搭載する際や、前記半導体素子を動作させる際に、熱膨張係数の差に基づいて半導体素子に過大な応力が加わるのを防止して、前記半導体素子が破損したり、動作効率や寿命が低下したり、あるいは接合が外れたりするのを防止できる。
熱膨張係数を調整するには、ダイヤモンド粒子、マトリクス金属、および溶浸補助層を形成する元素の種類とそれぞれの割合、ダイヤモンド粒子の平均粒径等を適宜変更すればよい。
〈半導体素子搭載部材の製造方法〉
前記本発明の半導体素子搭載部材を製造するための、本発明の製造方法は、
(1) 多孔質体のもとになる多数のダイヤモンド粒子に、
(1-1) 溶浸補助層のもとになるCr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素の粉末と塩化アンモニウムの粉末、および
(1-2) 前記元素の塩化物の粉末、
からなる群より選ばれた少なくとも一方を配合して混合物を調製する工程と、
(2) 前記混合物を圧縮成形して圧縮成形体を作製する工程と、
(3) 前記圧縮成形体を非酸化性雰囲気中で900℃以上に加熱して、前記多数のダイヤモンド粒子を直接に接触させた状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された溶浸補助層とを形成する工程と、
(4) 前記多孔質体中にマトリクス金属を溶浸させる工程と、
を含むことを特徴とするものである。
前記(1)の工程で使用するダイヤモンド粒子は、先に説明したように平均粒径が1μm以上、特に10μm以上であるのが好ましく、200μm以下、特に50μm以下であるのが好ましい。この理由は先に説明したとおりである。
前記ダイヤモンド粒子と混合する、溶浸補助層のもとになる元素の粉末は、平均粒径が1μm以上であるのが好ましく、100μm以下であるのが好ましい。
前記元素を平均粒径1μm未満の微小な粉末にするのは容易ではなく、製造コストが高くつく上、前記微小な粉末を、所定の平均粒径を有するダイヤモンド粒子、および塩化アンモニウムの粉末と均一に混合するのも容易でない。一方、平均粒径が100μmを超える前記粉末を、前記所定の平均粒径を有するダイヤモンド粒子、および塩化アンモニウムの粉末と均一に混合するのも容易でない。
塩化アンモニウムの粉末は、平均粒径が1μm以上であるのが好ましく、400μm以下であるのが好ましい。
前記塩化アンモニウムを平均粒径が1μm未満の微小な粉末にするのは容易ではなく、製造コストが高くつく上、前記微小な粉末を、所定の平均粒径を有するダイヤモンド粒子、および溶浸補助層のもとになる元素の粉末と均一に混合するのも容易でない。
一方、平均粒径が400μmを超える塩化アンモニウムの粉末は、(3)の工程において前記元素と均一に反応させるのが難しく、そのため前記(3)の工程を経て形成される溶浸補助層の厚みが場所によって不均一になるおそれがある。
また前記元素の粉末と塩化アンモニウムの粉末に代えて、前記元素の塩化物の粉末を用いる場合、前記粉末の平均粒径は1μm以上であるのが好ましく、100μm以下であるのが好ましい。
前記塩化物を平均粒径1μm未満の微小な粉末にするのは容易ではなく、製造コストが高くつく上、前記微小な粉末を、所定の平均粒径を有するダイヤモンド粒子と均一に混合するのも容易でない。一方、平均粒径が100μmを超える前記粉末を、前記所定の平均粒径を有するダイヤモンド粒子と均一に混合するのも容易でない。
前記溶浸補助層のもとになる元素の、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は、先に説明したように0.1体積%以上であるのが好ましく、20体積%以下、特に7体積%以下であるのが好ましい。この理由も先に説明したとおりである。
前記元素の割合を調整するには、前記混合物中における、ダイヤモンド粒子に対する前記元素の粉末、および/または前記元素の塩化物の粉末の配合割合を適宜変更すればよい。
また前記混合物中に含まれる、前記元素Mと塩素Clとの原子数比M/Clは1/2以下であるのが好ましい。
前記範囲より塩素が少ない場合には、前記(3)の工程のうち加熱時に塩化物MClとして気化され、次いで冷却によって多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の表面に析出される元素Mの量が不足して、前記表面に形成される、前記元素Mからなる溶浸補助層にムラを生じやすくなる。そのためマトリクス金属の融液を多孔質体中に溶浸させた際に気泡を生じやすくなって、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
これに対し、前記原子数比M/Clを1/2以下に設定すれば、多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の表面にムラのない溶浸補助層を形成して、マトリクス金属の融液を、前記多孔質体中に、気泡等を生じることなく均一に溶浸させることができ、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をさらに上昇させることができる。
なお前記原子数比M/Clは1/7以上であるのが好ましい。
前記範囲より塩素が多くても、(3)の工程で元素Mを塩化物化して気化させたのちダイヤモンド粒子の表面に元素Mを溶浸補助層として析出させる効果に影響は生じない。しかしダイヤモンド−金属複合体のもとになる混合物の総量中に占める塩化アンモニウムの割合が多くなる分、相対的にダイヤモンド粒子の割合が少なくなるため、前記ダイヤモンド粒子からなる多孔質体中にマトリクス金属を溶浸させて形成されるダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
またダイヤモンド粒子の割合が少なく、かつマトリクス金属の割合が多くなる分、ダイヤモンド−金属複合体の熱膨張係数が高くなって、前記ダイヤモンド−金属複合体からなる本発明の半導体素子搭載部材の素子搭載面に搭載される半導体素子との熱膨張係数の差が大きくなり、整合性が低下するおそれがある。
なお熱膨張係数を先に説明した好適な範囲内に維持して半導体素子との良好な整合性を確保しながら、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率をより一層上昇させることを考慮すると、元素Mと塩素Clとの原子数比M/Clは、前記範囲内でも1/5.5以上であるのが好ましい。
原子数比M/Clを調整するには、前記混合物中における前記元素の粉末や、塩化アンモニウムの粉末、塩化物の粉末の配合割合を適宜変更すればよい。
例えば混合物がダイヤモンド粒子、前記元素の粉末、および塩化アンモニウムの粉末を含む場合、前記原子数比M/Clを調整するには、前記元素の粉末と塩化アンモニウムの粉末の配合割合を適宜変更すればよい。混合物が、前記3成分にさらに前記元素の塩化物を含む場合も同様である。
一方、混合物がダイヤモンド粒子と前記塩化物とを含む場合、前記原子数比M/Clを調整するには、例えば前記塩化物として2塩化物、3塩化物等を適宜選択したり、2種以上の塩化物を併用したり、補助的に塩化アンモニウムの粉末を加えたりすればよい。
前記各成分を含む混合物を、(2)の工程において圧縮成形する際の圧縮成形条件は、先に説明した溶浸補助層の厚みや多孔質体の空隙率等に応じて適宜変更できるが、圧縮成形圧力が200MPa未満では、形成される圧縮成形体中で、そして次工程で形成される多孔質体中で、多数のダイヤモンド粒子同士が直接に接触する割合が低下してダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
前記圧縮成形体中や多孔質体中で多数のダイヤモンド粒子同士が直接に接触する割合を高めてダイヤモンド−金属複合体の、そして半導体素子搭載部材の熱伝導率を向上することを考慮すると、圧縮成形圧力は200MPa以上であるのが好ましい。
しかし圧縮成形圧力が600MPaを超えてもそれ以上の効果が得られないだけでなく、圧縮成形時の消費エネルギーが増大するという問題を生じるため、前記圧縮成形圧力は600MPa以下であるのが好ましい。
前記(3)の工程は非酸化性雰囲気中、例えば水素等の還元性雰囲気中、あるいはアルゴン、窒素等の不活性雰囲気中で実施する。これによりダイヤモンド粒子の酸化を防止するとともに、溶浸補助層を形成する元素の酸化による溶浸補助層の機能低下を防止してダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率を向上できる。
加熱温度は、先に説明したように900℃以上であるのが好ましい。
加熱温度が900℃未満では、先に説明した式(a)で表される元素Mの塩化物化の反応が良好に進行せず、多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に、連続した良好な溶浸補助層を形成できないおそれがある。そのためマトリクス金属の融液を多孔質体中に溶浸させた際に気泡を生じやすくなって、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。また、同様の理由で加熱時間は0.5時間以上であるのが好ましい。
また加熱温度は1300℃以下、加熱時間は2時間以下であるのが好ましい。
加熱温度が1300℃を超えるか、もしくは加熱時間が2時間を超える場合にはダイヤモンド粒子のグラファイト化が進行して、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
加熱後の冷却条件は任意に設定できる。
(4)の溶浸工程は、従来同様に実施できる。すなわち先の(3)の工程で形成した多孔質体上に溶浸させるマトリクス金属の板材等を載せ、その融点以上に加熱して前記マトリクス金属を溶融させるとともに生成した融液を自重によって下の多孔質体の孔中に浸透させて前記孔内に充填させたのち、冷却することでダイヤモンド−金属複合体が形成される。
前記工程は非酸化性雰囲気中、例えば水素等の還元性雰囲気中、あるいはアルゴン、窒素等の不活性雰囲気中で実施するのが好ましい。これによりダイヤモンド粒子やマトリクス金属の酸化を防止するとともに、溶浸補助層を形成する元素の酸化による溶浸補助層の機能低下を防止してダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率を向上できる。
加熱温度は、前記のようにマトリクス金属の融点以上であればよいが、例えばマトリクス金属がCuである場合は1100℃以上であるのが好ましく、1300℃以下であるのが好ましい。またマトリクス金属がAgである場合は980℃以上であるのが好ましく、1180℃以下であるのが好ましい。さらにマトリクス金属がAlである場合は650℃以上、880℃以下であるのが好ましい。
またいずれの金属の場合も、加熱時間は0.5時間以上であるのが好ましく、2時間以下であるのが好ましい。
加熱温度または加熱時間が前記範囲未満では、マトリクス金属の融液を多孔質体中にスムースかつ十分に溶浸させることができず、気泡を生じやすくなって、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
一方、加熱温度または加熱時間が前記範囲を超えても、マトリクス金属の融液をスムースかつ十分に溶浸させる効果をそれ以上向上させることができないだけでなく、溶浸工程の消費エネルギーが増大するという問題を生じる。のみならず、ダイヤモンド粒子のグラファイト化が進行して、ダイヤモンド−金属複合体の、ひいては半導体素子搭載部材の熱伝導率が低下するおそれがある。
マトリクス金属のうちCuとしては無酸素銅、タフピッチ銅、リン脱酸銅等が使用できる。
例えばマトリクス金属がCuである場合には、(3)の多孔質体の形成と(4)の溶浸とを同一の雰囲気中で連続して実施することもできる。すなわち(2)の工程で得た圧縮成形体上にCu板等を載せた状態で非酸化性雰囲気中に入れ、まず900℃以上で、かつCuの融点以下の温度に加熱して多数のダイヤモンド粒子を直接に接触させた状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された溶浸補助層とを形成する。
次いで加熱温度をCuの融点以上、好ましくは1100℃以上に加熱してCuを溶融させるとともに生成した融液を自重によって下の多孔質体の孔中に浸透させて前記孔内に充填させたのち、冷却することでダイヤモンド−金属複合体が形成される。
各処理時間はそれぞれ0.5時間以上であるのが好ましく、2時間以下であるのが好ましい。この理由は先に説明したとおりである。
形成したダイヤモンド−金属複合体の表面に残った余剰のCuを機械研磨によって除去し、さらに必要に応じて放電加工、機械研磨等することで、所定の立体形状を有するとともに、素子搭載面や他部材との接続面が先に説明した表面粗さに仕上げられた半導体素子搭載部材を製造することができる。
〈半導体装置〉
本発明の半導体装置は、前記本発明の半導体素子搭載部材の素子搭載面にIn、Sn、Ag、Au、Ge、Si、およびAlからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含むハンダからなる接合層を介して半導体素子が搭載されていることを特徴とするものである。
前記接合層を形成するハンダとしては、前記いずれかの金属を含み、かつ鉛を含まない鉛フリーのハンダであって、しかも半導体素子の高出力化に対応するべく融点が270℃以上であるものが好ましく、特にAuとSnの合金やAuとGeの合金からなるハンダが好ましい。
接合層の厚みは1μm以上、特に3μm以上であるのが好ましく、15μm以下、特に7μm以下であるのが好ましい。
厚みが前記範囲未満では、素子搭載面と半導体素子との間に介在するハンダの量が不足して前記素子搭載面上に、半導体素子を、空隙等を生じることなく密着させた状態で固定して、前記半導体素子の動作時に発生する熱を、半導体素子搭載部材によって速やかに除去できないおそれがある。
また厚みが前記範囲を超える場合には、前記素子搭載面と半導体素子との間に多量のハンダが熱抵抗として存在することになるため、却って半導体素子の動作時に発生する熱を、半導体素子搭載部材によって速やかに除去できないおそれがある。
前記接合層の形成方法としては、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、めっき法、あるいはプリフォーム(箔)の溶着による方法等のいずれか1種を選択したり、2種以上を組み合わせたりすればよい。
特に厚みの均一性と組成の均一性に優れた接合層を形成することを考慮すると真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法が好ましい。
接合層としては、組成の異なるハンダからなる2層以上の接合層を積層してもよい。
前記素子搭載面と接合層との間にはNi、Au、Ti、およびCrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、またはこれら金属の化合物からなる密着層が介在されているのが好ましい。前記密着層を介在させることによって、半導体素子搭載部材に対する接合層の密着性を高めることができる。
密着層の厚みは0.01μm以上であるのが好ましく、5μm以下であるのが好ましい。
厚みが前記範囲未満では、前記密着層を設けることによる、半導体素子搭載部材に対する接合層の密着性を高める効果が十分に得られないおそれがある。
一方、厚みが前記範囲を超える場合には、却って半導体素子搭載部材に対する接合層の密着性を高める効果が低下するおそれがある上、前記密着層が熱抵抗になって、半導体素子の動作時に発生する熱を、半導体素子搭載部材によって速やかに除去できないおそれもある。
前記密着層を形成するには、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、めっき法等を採用すればよい。
前記密着層と接合層との間にはPt、Mo、およびPdからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、またはこれら金属の化合物からなる単層または2層以上の拡散防止層が介在されているのが好ましい。前記拡散防止層を介在させることによって、半導体素子の搭載時に密着層を形成する成分が接合層中に拡散して前記接合層を形成するハンダの組成が変化するのを防止できる。
拡散防止層の厚みは0.01μm以上であるのが好ましく、1μm以下であるのが好ましい。
厚みが前記範囲未満では、前記拡散防止層を設けることによる、拡散防止の効果が十分に得られないおそれがある。
また前記範囲を超えてもそれ以上の効果が得られないだけでなく、半導体素子のコストアップに繋がるおそれもある。
前記拡散防止層を形成するには、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、めっき法等を採用すればよい。
なお本発明の半導体素子搭載部材の素子搭載面に半導体素子を搭載する構造としては、前記で説明した接合層を介する構造の他、前記素子搭載面にNi、Au、Ti、およびCrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、またはこれら金属の化合物からなる密着層を形成した上に直接に、あるいはAu層を形成した上に、Auバンプを介して半導体素子を搭載する構造等、従来公知の種々の素子搭載のための構造を採用することもできる。
また本発明の製造方法、および以下に説明する実施例では、本発明の半導体素子搭載部材を製造するために、先に説明したようにダイヤモンド粒子に、溶浸補助層のもとになる元素の粉末と塩化アンモニウムの粉末、または前記元素の塩化物の粉末を混合し、圧縮成形して加熱したのちマトリクス金属を溶浸させる工程を経ているが、前記塩化アンモニウムに代えて、同様の機能を有する任意のハロゲン化物を用いても、同様に本発明の半導体素子搭載部材を製造することは可能である。
〈実施例1〉
平均粒径20μmのダイヤモンド粒子と、平均粒径45μmのCr粉末と、平均粒径100μmの塩化アンモニウム粉末とを配合してかく拌混合機を用いて混合した。
前記ダイヤモンド粒子とCr粉末とは体積比95:5となるように配合した。Crの、前記Crとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は5体積%であった。
また塩化アンモニウム粉末は、Cr粉末に対して原子数比M/Clが1/2.7となるように配合した。
次いで前記混合物を、金型プレスを用いて400MPaの圧力で圧縮成形して15mm×15mm×3mmの立方体状の圧縮成形体を作製した。
次いで、前記圧縮成形体を水素雰囲気中で1000℃×2時間加熱したのち冷却することで、先に説明したメカニズムによって、多数のダイヤモンド粒子が直接に接触された状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された溶浸補助層とを形成した。
形成した多孔質体の外形寸法を計測して体積Vを求めるとともに、前記多孔質体の質量Mを計測して、前記質量Mと体積Vとから、式(c):
ρ=M/V (c)
によって多孔質体の見かけ密度ρを求めたところ2.33g/cmであった。
次いで多孔質体上に、前記多孔質体内の空隙を充填するのに十分な大きさの無酸素Cu板を載せ、水素雰囲気中で1250℃×1時間加熱して溶融したCuを多孔質体中に溶浸させたのち冷却し、表面に残った余剰のCuを機械研磨によって除去して、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
〈実施例2〜7〉
ダイヤモンド粒子とCr粉末の配合割合を調整して、Crの、前記Crとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合を0.11体積%(実施例2)、1.25体積%(実施例3)、5.5体積%(実施例4)、7体積%(実施例5)、16体積%(実施例6)、21体積%(実施例7)としたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。なお塩化アンモニウム粉末は、Cr粉末に対して原子数比M/Clが1/2.7を維持するように配合割合を調整した。
〈実施例8、9〉
塩化アンモニウム粉末の配合割合を調整して、原子数比M/Clを1/1.7(実施例8)、1/2.1(実施例9)としたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
ダイヤモンド粒子とCr粉末とは体積比95:5となるように配合した。Crの、前記Crとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は5体積%であった。
なお実施例8では、溶浸補助層にムラが生じたため、Cuの溶浸後に気泡が多数観察された。
〈実施例10〜14〉
ダイヤモンド粒子として、それぞれ平均粒径が0.6μm(実施例10)、3μm(実施例11)、11μm(実施例12)、48μm(実施例13)、193μm(実施例14)であるものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
前記ダイヤモンド粒子とCr粉末とは体積比95:5となるように配合した。Crの、前記Crとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は5体積%であった。
また塩化アンモニウム粉末は、Cr粉末に対して原子数比M/Clが1/2.7となるように配合した。
なお実施例14では研磨時にダイヤの脱粒による大きな欠陥が観察された。
〈実施例15〉
平均粒径45μmのダイヤモンド粒子と、平均粒径45μmのCr粉末と、平均粒径100μmの塩化アンモニウム粉末とを配合してかく拌混合機を用いて混合した。
前記ダイヤモンド粒子とCr粉末とは体積比98.75:1.25となるように配合した。Crの、前記Crとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は1.25体積%であった。
また塩化アンモニウム粉末は、Cr粉末に対して原子数比M/Clが1/2.3となるように配合した。
次いで前記混合物を、金型プレスを用いて210MPaの圧力で圧縮成形して15mm×15mm×3mmの立方体状の圧縮成形体を作製した。
次いで、前記圧縮成形体を水素雰囲気中で1000℃×2時間加熱したのち冷却することで、先に説明したメカニズムによって、多数のダイヤモンド粒子が直接に接触された状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された溶浸補助層とを形成した。
次いで多孔質体上に、前記多孔質体内の空隙を充填するのに十分な大きさの無酸素Cu板を載せ、水素雰囲気中で1250℃×1時間加熱して溶融したCuを多孔質体中に溶浸させたのち冷却し、表面に残った余剰のCuを機械研磨によって除去して、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
前記ダイヤモンド−Cu複合体はCu量が少なく多数の気泡が観察された。
〈実施例16〜19〉
塩化アンモニウム粉末の配合割合を調整して、原子数比M/Clを1/2.8(実施例16)、1/4.3(実施例17)、1/5.5(実施例18)、1/6.9(実施例19)としたこと以外は実施例15と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
前記ダイヤモンド粒子とCr粉末とは体積比98.75:1.25となるように配合した。Crの、前記Crとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は1.25体積%であった。
〈実施例20〜24〉
溶浸補助層のもとになる元素の粉末として、いずれも平均粒径45μmのW粉末(実施例20)、Mo粉末(実施例21)、Si粉末(実施例22)、Ni粉末(実施例23)、Ti粉末(実施例24)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
前記ダイヤモンド粒子と各元素の粉末とは体積比95:5となるように配合した。前記各元素の、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は5体積%であった。
また塩化アンモニウム粉末は、前記元素の粉末に対して原子数比M/Clが1/2.7となるように配合した。
〈実施例25〉
溶浸補助層のもとになる元素の粉末として、平均粒径45μmのSi粉末を用いるとともに、マトリクス金属としてAlを用い、溶浸温度を800℃として前記Alを多孔質体中に溶浸させたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Al複合体を得た。
前記ダイヤモンド粒子とSi粉末とは体積比95:5となるように配合した。Siの、前記Siとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は5体積%であった。
また塩化アンモニウム粉末は、Siの粉末に対して原子数比M/Clが1/2.7となるように配合した。
〈実施例26〉
溶浸補助層のもとになる元素の粉末として、平均粒径45μmのNi粉末を用いるとともに、マトリクス金属としてAgを用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Ag複合体を得た。
前記ダイヤモンド粒子とNi粉末とは体積比95:5となるように配合した。Niの、前記Niとダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は5体積%であった。
また塩化アンモニウム粉末は、Niの粉末に対して原子数比M/Clが1/2.7となるように配合した。
〈従来例1〉
底面の平面形状が15mm×15mmの矩形状である凹部を有するカーボンケースの前記凹部内にダイヤモンド粒子を充てんし、前記ダイヤモンド粒子を金型プレスを用いて400MPaの圧力で15mm×15mm×3mmの立方体状に圧縮成形し、水素雰囲気中で1250℃×1時間加熱して溶融したCuを溶浸させたのち冷却し、カーボンケースから取り出して表面に残った余剰のCuを機械研磨によって除去して、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
〈従来例2〉
平均粒径20μmのダイヤモンド粒子の表面の全面に、あらかじめスパッタリング法によって溶浸補助層としてのCrを被覆したのち、前記ダイヤモンド粒子を、金型プレスを用いて400MPaの圧力で圧縮成形して15mm×15mm×3mmの立方体状の圧縮成形体を作製し、前記圧縮成形体を水素雰囲気中で1000℃×2時間加熱して、多数のダイヤモンド粒子が前記溶浸補助層を介して接触された状態で焼結された多孔質体を得た。
そして前記多孔質体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
〈従来例3〉
平均粒径20μmのダイヤモンド粒子の表面の全面に、あらかじめスパッタリング法によって溶浸補助層としてのTiを被覆したのち、前記ダイヤモンド粒子を、金型プレスを用いて400MPaの圧力で圧縮成形して15mm×15mm×3mmの立方体状の圧縮成形体を作製し、前記圧縮成形体を水素雰囲気中で1000℃×2時間加熱して、多数のダイヤモンド粒子が前記溶浸補助層を介して接触された状態で焼結された多孔質体を得た。
そして前記多孔質体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体素子搭載部材の前駆体としてのダイヤモンド−Cu複合体を得た。
〈溶浸補助層の厚み測定〉
前記実施例、従来例においてマトリクス金属を溶浸させる前の多孔質体を破断させ、破断面の写真を走査型電子顕微鏡を用いて撮影し、前記写真を画像処理して溶浸補助層の厚みを求めた。
〈マトリクス金属の割合測定〉
マトリクス金属を溶浸させる前の多孔質体の外形寸法を計測して体積Vを求めるとともに、前記多孔質体の質量Mを計測して、前記質量Mと体積Vとから、前記式(c)によって、溶浸前の多孔質体の見かけ密度ρを求めた。
また前記多孔質体にマトリクス金属を溶浸させ、表面に残った余剰のマトリクス金属を機械研磨によって除去して得たダイヤモンド−金属複合体の外形寸法を計測して体積Vを求めるとともに、前記ダイヤモンド−金属複合体の質量Mを計測した。
そして前記体積Vおよび質量Mと、先に求めた見かけ密度ρとから、式(d):
=M−(V×ρ) (d)
によって、ダイヤモンド−金属複合体中に含まれるマトリクス金属の質量Mを求めるとともに、前記質量Mとマトリクス金属の比重ρとから、式(e):
=M/ρ (e)
によってダイヤモンド−金属複合台中に含まれるマトリクス金属の体積Vを求めた。
そして前記マトリクス金属の体積Vとダイヤモンド−金属複合体の体積Vとから、式(f):
=(V/V)×100 (f)
によりマトリクス金属の、ダイヤモンド−金属複合体の総量中に占める割合R(体積%)を求めた。
〈熱伝導率測定〉
実施例、従来例で得たダイヤモンド−金属複合体の熱伝導率を、レーザーフラッシュ法によって求めた。
すなわち前記ダイヤモンド−金属複合体から直径10φ×厚み2mmの円板状試料を作製し、前記円板状試料をその裏面を下にして試料台に載せ、室温(23±1℃)下、大気中で表面にレーザー光を照射することで熱エネルギーを与えるのと同時に、前記裏面の温度変化を赤外線検出器で測定して熱拡散率αを求めた。
また先に測定したダイヤモンド−金属複合体の体積Vおよび質量Mから、式(g):
ρ=M/V (g)
によってダイヤモンド−金属複合体の密度ρを求めた。
そして前記熱拡散率α、密度ρと比熱Cpとから、式(h):
λ=Cp×α×ρ (h)
によって熱伝導率λを求めた。
〈熱膨張係数測定〉
実施例、従来例で得たダイヤモンド−金属複合体の熱膨張係数を、示差膨張測定法によって求めた。
すなわち前記ダイヤモンド−金属複合体から縦2mm×横2mm×高さ10mmの角柱状試料を作製し、前記角柱状試料と、同寸法の基準物質(石英製)とを変位センサが付いた検出棒の下端においた状態で両者を同時に加熱して熱膨張の差(示差膨張)を求め、その結果から熱膨張係数を求めた。
以上の結果を表1〜表3に示す。
Figure 0005484111
Figure 0005484111
Figure 0005484111
表3の従来例1の結果より、多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に溶浸補助層を設けない場合には、マトリクス金属の融液を多孔質体中に隙間なく均一に溶浸させることができず、内部に多くの気泡が残留するため、ダイヤモンド粒子を用いて形成しているにも拘らず、それに見合う熱伝導率が得られないことが判った。
また従来例2、3の結果より、多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に溶浸補助層を設ければ、マトリクス金属の融液を多孔質体中に隙間なく均一に溶浸させて熱伝導率を向上できるものの、ダイヤモンド粒子同士の間にも前記溶浸補助層が介在している場合には前記効果に限界があることが判った。
これに対し表1〜表3の各実施例の結果より、ダイヤモンド粒子同士を直接に接触させた状態で多孔質体を形成すると共に、前記多孔質体を形成する前記ダイヤモンド粒子の露出した表面にのみ選択的に溶浸補助層を設けた構造を採用することで、ダイヤモンド粒子を用いて形成したことに見合う高い熱伝導率を達成できることが判った。
また表1の実施例1〜7の結果より、溶浸補助層を形成する元素の、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は0.1体積%以上であるのが好ましく、20体積%以下、特に7体積%以下であるのが好ましいこと、前記溶浸補助層の厚みは0.01μm以上であるのが好ましく、5μm以下、特に2.5μm以下であるのが好ましいことが判った。
実施例1、8、9の結果より、元素Mと塩素Clとの原子数比M/Clは1/2以下であるのが好ましいことが判った。また表2の実施例15〜19の結果より、前記原子数比M/Clは前記範囲内でも1/7以上、特に1/5.5以上であるのが好ましいことが判った。
さらに前記実施例15〜19の結果より、マトリクス金属の、ダイヤモンド−金属複合体の総量中に占める割合は、20体積%以上、特に30体積%以上であるのが好ましく、80体積%以下、特に60体積%以下であるのが好ましいことが判った。
表1の実施例1、および表2の実施例10〜14の結果より、ダイヤモンド粒子の平均粒径は1μm以上、特に10μm以上であるのが好ましく、200μm以下、特に50μm以下であるのが好ましいことが判った。
表3の実施例20〜26の結果より、溶浸補助層を形成する元素、およびマトリクス金属として種々の組み合わせが可能であることが判った。

Claims (11)

  1. 多数のダイヤモンド粒子からなる多孔質体中にCu、Ag、およびAlからなる群より選ばれた少なくとも1種のマトリクス金属が溶浸されたダイヤモンド−金属複合体からなり、半導体素子を搭載するための素子搭載面を備えた半導体素子搭載部材であって、前記ダイヤモンド−金属複合体は、前記多数のダイヤモンド粒子同士を直接に接触させた状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された、Cr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素からなり前記マトリクス金属の溶浸を補助する溶浸補助層と、前記溶浸補助層を介して前記多孔質体中に溶浸された前記マトリクス金属とからなることを特徴とする半導体素子搭載部材。
  2. 前記ダイヤモンド−金属複合体の熱伝導率は150W/m・K以上である請求項1に記載の半導体素子搭載部材。
  3. 前記ダイヤモンド−金属複合体の熱伝導率は280W/m・K以上である請求項2に記載の半導体素子搭載部材。
  4. 前記ダイヤモンド粒子の平均粒径は1μm以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体素子搭載部材。
  5. 前記溶浸補助層の厚みは5μm以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の半導体素子搭載部材。
  6. 前記溶浸補助層を形成する元素の、前記元素とダイヤモンド粒子との総量中に占める割合は20体積%以下である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の半導体素子搭載部材。
  7. 前記請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体素子搭載部材を製造するための製造方法であって、
    (1) 多孔質体のもとになる多数のダイヤモンド粒子に、
    (1-1) 溶浸補助層のもとになるCr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素の粉末と塩化アンモニウムの粉末、および
    (1-2) 前記元素の塩化物の粉末、
    からなる群より選ばれた少なくとも一方を配合して混合物を調製する工程と、
    (2) 前記混合物を圧縮成形して圧縮成形体を作製する工程と、
    (3) 前記圧縮成形体を非酸化性雰囲気中で900℃以上に加熱して、前記多数のダイヤモンド粒子を直接に接触させた状態で焼結された多孔質体と、前記多孔質体を形成するダイヤモンド粒子の露出した表面に選択的に形成された溶浸補助層とを形成する工程と、
    (4) 前記多孔質体中にマトリクス金属を溶浸させる工程と、
    を含むことを特徴とする半導体素子搭載部材の製造方法。
  8. 前記混合物中に含まれる、前記溶浸補助層のもとになるCr、W、Mo、Si、Ti、およびNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素Mと塩素Clとの原子数比M/Clは1/2以下である請求項7に記載の半導体素子搭載部材の製造方法。
  9. 前記請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体素子搭載部材の前記素子搭載面にIn、Sn、Ag、Au、Ge、Si、およびAlからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含むハンダからなる接合層を介して半導体素子が搭載されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 前記素子搭載面と接合層との間にNi、Au、Ti、およびCrからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、またはこれら金属の化合物からなる密着層が介在されている請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記密着層と接合層との間にPt、Mo、およびPdからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属、またはこれら金属の化合物からなる拡散防止層が介在されている請求項10に記載の半導体装置。
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