JP5480857B2 - 不織布製造装置および不織布製造方法 - Google Patents

不織布製造装置および不織布製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電界紡糸によって作製されたファイバーを基材シート上に堆積させて不織布を製造する装置、および不織布製造方法に関する。
従来より、電界紡糸によってナノオーダーまたはマイクロオーダーのファイバーを作製し、作製したファイバーを基材シートの表面に堆積させることが行われている。ファイバーは、帯電した状態のファイバーの原料液が静電爆発することによって作製される。
帯電した状態のファイバーを静電誘引して基材シートの表面に堆積させるために、基材シートの裏面には、ファイバーと逆極性の電圧が印加された電極部材が接触している。このような電極部材には、様々な形状が存在する。
例えば、特許文献1に記載の不織布製造装置の場合、電極部材は、基材シートの裏面と面接触する板状である。また、例えば、特許文献2に記載の不織布製造装置の場合、電極部材は、基材シートの裏面と面接触するベルト状である。
特開2011−80186号公報 特開2008−196061号公報
ところで、基材シートは、電極部材によって誘電分極し、その誘電分極によって電極部材に静電吸着する。このとき、基材シートと電極部材との間に気泡が発生することがある。気泡が発生すると基材シートが電極部材に密着できず、電極部材に密着する基材シートの部分と密着できない部分との間でファイバーの堆積量が異なり、最終的に、ファイバーの密度が部分によって異なる不織布が作製される。
そこで、本発明は、基材シートと電極部材とを一様に密着させた状態で、ファイバーを基材シートに堆積させることを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明の第1の態様によれば、
電界紡糸によって生成されたファイバーを基材シートの表面に堆積させる不織布製造装置であって、
基材シートの裏面と接触する電極部材と、
ファイバーが基材シートに堆積する前に、電極部材に印加された電圧と逆極性に基材シートの表面を帯電させる帯電装置とを有する、不織布製造装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
基材シートの裏面と電極部材の接触を維持しつつ、基材シートにファイバーが堆積されるファイバー堆積領域を通過するように、基材シートを搬送するシート搬送装置を有し、
ファイバー堆積領域の基材シート搬送方向上流側に、帯電装置が基材シートの表面を帯電する帯電領域が設けられている、第1の態様に記載の不織布製造装置が提供される。
本発明の第3の態様によれば、
電極部材が、基材シート裏面と接触した状態で基材シート搬送方向に移動するベルト状である、第2の態様に記載の不織布製造装置が提供される。
本発明の第4の態様によれば、
電極部材が、ファイバー堆積領域に配置された第1の電極部材と、帯電領域に配置された第2の電極部材とからなる、第2または第3の態様に記載の不織布製造装置が提供される。
本発明の第5の態様によれば、
帯電領域が、基材シート上方視で、基材シートの搬送方向上流側を頂点とするV字状または搬送方向上流側に凸の曲線状である、第2から第4の態様のいずれか一に記載の不織布製造装置が提供される。
本発明の第6の態様によれば、
電界紡糸によって生成されたファイバーを基材シートの表面に堆積させる不織布製造方法であって、
基材シートの裏面と接触する電極部材に印加された電圧と逆極性に基材シートの表面を帯電させ、
ファイバーを基材シートに堆積させる、不織布製造方法が提供される。
本発明によれば、電極部材に印加された電圧と逆極性に基材シートの表面が帯電されることにより、電極部材と基材シートとの間の静電吸着力が上がり、電極部材と基材シートとが一様に密着する。その結果、電極部材と基材シートとが一様に密着した状態で、ファイバーを基材シートに堆積させることができる。
本発明の実施の形態1に係る不織布製造装置の概略的構成図 帯電領域を示す、表面上方から基材シートを見た図 別の形態の帯電領域を示す、表面上方から基材シートを見た図 本発明の実施の形態2に係る不織布製造装置の概略的構成図 本発明の実施の形態3に係る不織布製造装置の概略的構成図 本発明の実施の形態4に係る不織布製造装置の概略的構成図 本発明の実施の形態5に係る不織布製造装置の概略的構成図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る不織布製造装置の構成を概略的に示している。図1に示す不織布製造装置10は、電界紡糸されたファイバーを基材シートの表面に堆積させて不織布を作製するように構成されている。
なお、本明細書で言う「ファイバー」は、高分子物質から成り、ナノオーダーまたはミクロンオーダーの直径を有する糸状物質を言う。また、高分子物質としては、ポリフッ化ビニリデン(FVDF)、ポリフッ化ビニリデン−コ−ヘキサフルオロプロピレン、ポリアクリルニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の石油系ポリマーやバイオポリマーなどの様々な高分子、それらの共重合体や混合物などが適用可能である。ナノファイバーの原料液は、これらの高分子物質を溶解した溶液(高分子溶液)である。
図1に示すように、不織布製造装置10は、基材シートSを搬送するシート搬送装置12と、基材シートSに向かって帯電されたファイバー原料液を噴射する複数のノズル14と、基材シートSにファイバーを静電誘引するコレクタ装置16と、イオン風発生装置18とを有する。
基材シートSは長尺状であって、シート搬送装置12は基材シートSをその長尺方向である搬送方向Lに搬送するように構成されている。シート搬送装置12は、例えば、基材シートSを巻き取るローラ20によって構成されている。
複数のノズル14は、ファイバーを電界紡糸によって作製する電界紡糸装置の一部であって、基材シートSの表面Sa側に、且つ基材シートSの表面Saから所定の距離をあけて、基材シートSの上方に配置されている。複数のノズル14はまた、基材シートSの幅方向(図面奥行き方向)に間隔をあけて並んでいる。複数のノズル14それぞれは、電圧印加装置22によって正極性の高電圧(例えば、+5〜100kVの電圧)が印加される。これにより、ノズル14から基材シートSの表面Saに向かって、正極性に帯電されたファイバー原料液が噴射される。
なお、ファイバー原料液を噴射するための噴射孔を1つ備える複数のノズル14に代って、複数の噴射孔を備える1つのノズルであってもよい。
複数のノズル14それぞれから噴射された、正極性に帯電した状態のファイバー原料液は、基材シートSの表面Saに到達するまでの間に、溶液が徐々に蒸発することによって電荷間距離が短くなることにより、静電爆発を繰り返す。静電爆発により、ファイバーが形成され、そのファイバーが基材シートSの表面Sa上に堆積する。
コレクタ装置16は、基材シートSの下方に配置されており、電極部材24と、電極部材24に電圧を印加する電圧印加装置26とを有する。
このコレクタ装置16は、帯電した状態のファイバー(またはファイバー原料液)を基材シートSに誘引(静電誘引)する誘引手段として、また、ノズル14に電荷を集中させてファイバー原料液を帯電させる帯電手段として、さらに、基材シートSおよび基材シートSに堆積したファイバーを除電する除電手段として機能する。
電極部材24により、コレクタ装置16は、誘引手段として、また帯電手段として、さらに除電手段として機能する。具体的には、電極部材24は、金属材料などの導電性材料から作製されたベルト状の部材であって、駆動ローラ28に駆動されることにより、基材シートSの搬送方向Lに、基材シートSと同一の速度で移動する。また、電極部材24は、金属ローラ30によって支持され、金属ローラ30を介して電圧印加装置26によって負極性の高電圧(例えば、−5〜−35kVの電圧)が印加されている。
負極性の電圧が印加された電極部材24により、正極性の帯電した状態のファイバーが基材シートSに向かって静電的に誘引される。また、ノズル14の正極性の電荷が、ファイバー原料液を噴射する噴射孔が形成されたノズル14の先端部に集中し、ファイバー原料液が正極性に帯電される。さらに、基材シートSおよび基材シートSの表面Saに堆積したファイバーが除電される。
なお、電極部材24に印加される電圧は、帯電した状態のファイバーを基材シートSに誘引でき、且つノズル14に電荷を集中させてファイバー原料液を帯電させることができる電位差を、ノズル14と電極24との間に付与できる電位であればよい。その結果、コレクタ装置16は、誘引手段として、また帯電手段として機能することができる。したがって、例えば、本実施の形態のように、ノズル14に正極性の高電圧が印加されている場合、電極部材24はアースに接続されていてもよい。また例えば、ノズル14がアースに接続され、電極部材24に電圧が印加されてもよい。以後は、電圧印加装置26によって電極部材24に負極性の電圧が印加されているものとして説明する。
また、このような電極部材24により、基材シートSは誘電分極し、電極部材24に静電吸着する。具体的には、負極性の電圧が印加された電極部材24と接触する基材シートSの裏面Sbに正極性の電荷が集まり、基材シートSの表面Saに負極性の電荷が集まる。
基材シートSが電極部材24に静電吸着するときに、その間に気泡が発生することがある。発生した気泡を、基材シートSと電極部材24との間から排除するために、イオン風発生装置18が、不織布製造装置10に設けられている。
イオン風発生装置18は、電極部材24に印加された電圧と逆極性に、すなわち正極性に基材シートSの表面Saを帯電させるための装置である。イオン風発生装置18は、例えばコロナ放電式であって、放電針32と、放電針32に正極性の高電圧を印加する電圧印加装置34と、放電針32によって発生した正極性のイオンPを基材シートSに向かって送風する送風ファン(図示せず)とを有する。
補足すると、送風ファンがなくても、放電針32によって発生した正極性のイオンPは、負極性の電荷が集まる基材シートSの表面Saに静電誘引されることにより、基材シートSの表面Saに向かって移動する。ここでの送風ファンは、送風によって正極性のイオンPの移動方向を規制することにより、基材シートSの表面Saの所定の場所(後述の「帯電領域」)に向かって正極性のイオンPを移動させるためのものである。したがって、送風ファンがなくても正極性のイオンPが基材シートSの表面Saの所定の場所に向かって安定して移動するのであれば、送風ファンを省略することができる。
なお、ノズル14と放電針32にはともに正極性の電圧が印加されるため、電圧印加装置22,34に代って、ノズル14と放電針32の両方に正極性の電圧を印加する共用の電圧印加装置を設けてもよい。
イオン風発生装置18はまた、ファイバーが堆積される前の基材シートSの表面Saに、正極性のイオン風を送風する。具体的には、図1に示すように、基材シートSの表面Saにファイバーが堆積されるファイバー堆積領域A1に対して基材シート搬送方向Lの上流側で、イオン発生装置18は正極性のイオン風を基材シートSに送風する。
イオン風発生装置18から送風されたイオン風に含まれる正極性のイオンは、誘電分極した状態の基材シートSの表面Saに付着する。具体的には、正極性のイオンは、誘電分極によって負極性の電荷が集まる基材シートSの表面Saに静電吸着する。
正極性のイオンが付着した基材シートSの部分は、誘電分極が強まり、それにより電極部材24との静電吸着力が大きくなる。すなわち、正極性のイオンが付着した部分では、電極部材24よる誘電分極と、正極性のイオンによる誘電分極とが起こっている。これにより、基材シートSと電極部材24との間に発生した気泡が排除される。
具体的に、表面Saの上方から見た基材シートSを示す図2を参照しながら説明する。図2に示すように、ファイバー堆積領域A1の基材シート搬送方向L上流側で、イオン風発生装置18からのイオン風は基材シートSの表面Saに当たる。図2に示す領域A2は、イオン風が当たることによって正極性のイオンが付着し、それにより基材シートSの表面Saが帯電される領域(以下、「帯電領域」と称する)を示している。この帯電領域A2より基材シート搬送方向Lの下流側では、基材シートSの表面Saに正極性のイオンが付着した状態である。
したがって、帯電領域A2より基材シート搬送方向Lの上流側に比べて、下流側の方が、基材シートSと電極部材24との間の静電吸着力が強い。そのため、帯電領域A2より上流側では存在する、基材シートSと電極部材24との間の気泡B(その内部の空気)は、基材シートSと電極部材24との移動にともない、帯電領域A2に沿って幅方向に基材シートSの側縁Sc,Sdに向かって移動し、最終的に、その側縁Sc,Sdから排除される。その結果、帯電領域A2より下流側では、気泡Bは存在せず、基材シートSと電極部材24は一様に密着する。
基材シートSと電極部材24との間の気泡B(その内部の空気)を基材シートSの側縁Sc,Sdから排除しやすくするために、帯電領域A2が、図2に示すように、基材シート搬送方向Lの上流側を頂点とするV字状になるように、イオン風発生装置18を構成するのが好ましい。例えば、イオン風発生装置18のイオン風を噴射する複数の噴射孔(図示せず)が、基材シートSの表面Saと平行に、基材シート搬送方向Lの上流側を頂点とするV字状に並べられる。
また、帯電領域A2は、例えば、基材シート搬送方向Lの上流側に凸の曲線状であってもよく、さらに、図3に示すように、基材シート搬送方向Lに対して雁行状であってもよい。広義には、帯電領域A2の下流側に気泡Bが移動しないように、帯電領域A2は、基材シートSの一方の側縁Scから他方の側縁Sdにわたって形成されていればよい。
なお、基材シートSが高い通気性を備える場合は、基材シートSと電極部材24の間の気泡Bの空気は、基材シートSを介しても排除される。
本実施の形態によれば、電極部材24に印加された電圧と逆極性に基材シートSの表面Saが帯電されることにより、電極部材24と基材シートSとの間の静電吸着力が上がり、電極部材24と基材シートSとが一様に密着する。その結果、電極部材24と基材シートSとが一様に密着した状態で、ファイバーを基材シートSに堆積させることができる。
(実施の形態2)
図4は、本実施の形態に係る不織布製造装置の構成を概略的に示している。図1に示す実施の形態1の不織布製造装置10では、ファイバー堆積領域A1と帯電領域A2の両方を通過するように1つの電極部材24が設けられているが、本実施の形態では、ファイバー堆積領域A1と帯電領域A2それぞれに電極部材が設けられている。この点を中心にして、本実施の形態を説明する。
図4に示すように、ファイバー堆積領域A1においては、コレクタ装置116が配置され、基材シートSの裏面Sbに、電圧印加装置126によって負極性の高電圧が印加されたベルト状電極部材124が接触している。一方、帯電領域A2においては、コレクタ装置116’が配置され、基材シートSの裏面Sbに、電圧印加装置126’によって負極性の高電圧が印加されたベルト状電極部材124’が接触している。
この場合、実施の形態1に比べて電極部材が1つ増えるものの、1つの電極部材の大きさは小さくなる。したがって、電極部材の取り扱い(メンテナンス)や電極部材の作製コストが小さくなる。
また、図4に示すように、ファイバー堆積領域A1の電極部材124に電圧を印加する電圧印加装置126とは別の電圧印加装置126’によって帯電領域A2の電極部材124’に電圧が印加される構成であるため、基材シートSの表面Saの帯電量を調節することができる。
説明すると、実施の形態1の不織布製造装置10の場合、帯電した状態のファイバーを基材シートSに誘引でき、且つノズル14に電荷を集中させてファイバー原料液を帯電させることができる電圧を、電圧印加装置26は電極部材24に印加する必要がある。したがって、基材シートSの表面Sa上の帯電量を調節するために電極部材24に印加する電圧を変更することはできない。
これに対して、本実施の形態の不織布製造装置110の場合、ファイバーの基材シートSへの誘引やファイバー原料液の帯電に影響を与えることなく、電圧印加装置126’による電極部材124’への印加電圧を調節することにより、帯電量(すなわち正極性のイオンを基材シートに誘引する静電誘引力)を調節することが可能である。
なお、基材シートSは、イオン風発生装置18によって基材シートSと電極部材124’との間の気泡が排除されることによって電極部材124’に一様に密着して平坦状態になり、その平坦状態を維持したまま、電極部材124に受け渡される。その結果、電極部材124と基材シートSとが一様に密着した状態で、ファイバー堆積領域A1において、ファイバーを基材シートSに堆積させることができる。
(実施の形態3)
図5に示すように、本実施の形態の不織布製造装置210は、実施の形態2の変形型であって、帯電領域A2にコレクタ装置116’が配置されていない点、すなわち、帯電領域A2において、基材シートSの裏面Sbと接触する電極部材が配置されていない点で実施の形態2と異なる。
本実施の形態の場合、基材シートSの表面Saがイオン風発生装置18によって帯電された後、基材シートSは、ファイバー堆積領域A1に配置された電極部材124上に搬送される。このような形態においては基材シートSの表面Saがイオン風発生装置18によって帯電される帯電量が実施の形態2よりも少なくなるが、少ない帯電量で十分な吸着力を発揮する基材シートSを用いる場合は、電極部材124’と電圧印加装置126’を省略することができるので装置を簡略化できる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、コレクタ装置の電極部材の形態が異なる点で、上述の実施の形態と異なる。図6に示すように、本実施の形態の不織布製造装置310のコレクタ装置326は、ベルト状ではなく、基材シートSの裏面Sbと接触する、板状の電極部材324を有する。また、上述の実施の形態のベルト状電極部材と異なり、電極部材324は、固定された状態である。
上述の実施の形態のコレクタ装置はベルト状電極部材を駆動する駆動ローラ、ベルト状電極部材に電圧を印加するための金属ローラ、および電圧印加装置を有するが、本実施の形態のコレクタ装置326は、板状の電極部材324に電圧を印加する電圧印加装置326だけである。したがって、コレクタ装置の構造が簡素化される。
なお、本実施の形態の場合、固定された電極部材324に接触した状態で基材シートSが搬送されるため、電極部材324と基材シートSとの間に摩擦が生じる。その対策として、基材シートSと接触する電極部材324の表面に、摩擦を低減する樹脂層を形成してもよい。この場合、電圧が印加された電極部材324によって樹脂層が誘電分極し、誘電分極した樹脂層によって基材シートSが誘電分極される。
また、図4に示す第2の実施の形態においてファイバー堆積領域A1と帯電領域A2それぞれに別々のべルト状電極部材124,124’とが配置されるように、別々の板状の電極部材をファイバー堆積領域A1と帯電領域A2それぞれに配置してもよい。さらに、図5に示す第3の実施の形態においてファイバー堆積領域A1のみにベルト状電極部材124が配置されるように、板状の電極部材324をファイバー堆積領域A1のみに配置してもよい。
(実施の形態5)
上述の実施の形態の場合、不織布製造装置が基材シートSを搬送する構成であるため、基材シートSの搬送方向上流側で基材シートSの表面Saが帯電され、下流側でファイバーが基材シートSの表面Saに堆積される。これにより、ファイバーが基材シートSに堆積する前に、基材シートSが帯電され、電極部材と基材シートSとが一様に密着される。
本実施の形態の不織布製造装置は、上述の実施の形態と異なり、基材シートSを搬送せずに該基材シートSにファイバーを堆積させる構成である。
図7に示すように、不織布製造装置410のイオン風発生装置418は、ノズル14の下方の基材シートSの表面Saの部分にイオン風を送風するように構成されている。また、不織布製造装置410は、イオン風発生装置418によってイオン風を基材シートSに一定時間送風し、その一定時間経過後(送風停止後)に、ノズル14によるファイバー原料液の噴射を開始するように構成されている。これにより、基材シートSが移動することなく電極部材424上に載置された状態であっても、電極部材424と基材シートSとが密着した状態で、基材シートSにファイバーを堆積させることができる。
以上の複数の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されない。
例えば、基材シートSの表面Sに、電極部材に印加された電圧と逆極性に基材シートSの表面Saを帯電させる帯電装置は、コロナ放電式のイオン風発生装置に限らない。例えば、基材シートSの表面Saの上方の空気に向かって軟X線を照射し、その空気をイオン化することにより、基材シートSの表面Saにイオンを付着させる、軟X線照射式のイオン発生装置であってもよい。または、基材シートSの表面Saを摩擦帯電させてもよい。
また、例えば、上述の実施の形態の場合、ファイバー(原料液)は正極性に帯電されるが、負極性に帯電されてもよい。その場合、イオン発生装置は負極性のイオンを発生し、コレクタ装置の電極部材に正極性の電圧が印加されるまたはアースが接続される。
さらに、例えば、上述の実施の形態の場合、電圧が印加されたノズルからファイバー原料液を噴射することにより、ファイバー原料液を帯電させる構成であるが、本発明はこれに限らない。例えば、ノズルから噴射されたファイバー原料液を、高電圧が印加された一対の電極間を通過させることにより帯電させてもよい。
本発明は、上述の実施の形態のように、基材シートの裏面に接触する電極部材は、ベルト状や板状に限らない。電極部材が、基材シートとの間に気泡が発生しうる形状であれば、本発明は適用可能である。
10 不織布製造装置
18 帯電装置(イオン風発生装置)
24 電極部材
S 基材シート
Sa 表面
Sb 裏面

Claims (6)

  1. 電界紡糸によって生成されたファイバーを基材シートの表面に堆積させる不織布製造装置であって、
    基材シートの裏面と接触する電極部材と、
    ファイバーが基材シートに堆積する前に、電極部材に印加された電圧と逆極性に基材シートの表面を帯電させる帯電装置とを有する不織布製造装置。
  2. 基材シートの裏面と電極部材の接触を維持しつつ、基材シートにファイバーが堆積されるファイバー堆積領域を通過するように、基材シートを搬送するシート搬送装置を有し、
    ファイバー堆積領域の基材シート搬送方向上流側に、帯電装置が基材シートの表面を帯電する帯電領域が設けられている、請求項1に記載の不織布製造装置。
  3. 電極部材が、基材シート裏面と接触した状態で基材シート搬送方向に移動するベルト状である、請求項2に記載の不織布製造装置。
  4. 電極部材が、ファイバー堆積領域に配置された第1の電極部材と、帯電領域に配置された第2の電極部材とからなる、請求項2または3に記載の不織布製造装置。
  5. 帯電領域が、基材シート上方視で、基材シートの搬送方向上流側を頂点とするV字状または搬送方向上流側に凸の曲線状である、請求項2から4のいずれか一項に記載の不織布製造装置。
  6. 電界紡糸によって生成されたファイバーを基材シートの表面に堆積させる不織布製造方法であって、
    基材シートの裏面と接触する電極部材に印加された電圧と逆極性に基材シートの表面を帯電させ、
    ファイバーを基材シートに堆積させる、不織布製造方法。
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