JP4848970B2 - 高分子ウェブの製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子物質から成るナノファイバーを堆積した高多孔性の高分子ウェブの製造方法及び装置に関するものである。
従来、高分子物質から成るサブミクロンスケールの直径を有するナノファイバーを製造する方法として、エレクトロスピニング(電荷誘導紡糸)法が知られている。従来のエレクトロスピニング法では、高電圧を印加した針状のノズルに高分子溶液を供給することで、この針状のノズルから線状に流出する高分子溶液に電荷が帯電され、高分子溶液の溶媒蒸発に伴って帯電電荷間の距離が小さくなって作用するクーロン力が大きくなり、そのクーロン力が線状の高分子溶液の表面張力より勝った時点で線状の高分子溶液が爆発的に延伸される現象が生じ、この静電爆発と称する現象が、一次、二次、場合によっては三次と繰り返されることで、サブミクロンの直径の高分子から成るナノファイバーが製造されるものである。
こうして製造されたナノファイバーを電気的に接地された基板上に堆積させることで、立体的な網目を持つ3次元構造の薄膜を得ることができ、さらに厚く形成することでサブミクロンの網目を持つ高多孔性ウェブを製造することができる。こうして製造された高多孔性ウェブはフィルタや電池のセパレータや燃料電池の高分子電解質膜や電極等に好適に適用することができるとともに、このナノファイバーから成る高多孔性ウェブを適用することによってそれぞの性能を飛躍的に向上させることが期待できる。
高分子ウェブの製造方法としては、高電圧に帯電された高分子溶液を並列配置された複数のノズルから流出させてエレクトロスピニング法にてナノファイバーを製造し、このナノファイバーを電気的に接地された収集体上を移動するシート上に堆積させることで製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の高分子ウェブの製造装置の構成を、図7を参照して説明すると、マトリックス状に並列配置された複数のノズルに高分子溶液を供給するとともに第1の高電圧発生手段32にて高電圧を印加するように構成された紡糸ヘッド部31が設けられ、この紡糸ヘッド部31の各ノズルから高電圧に帯電した高分子溶液を流出させ、静電爆発にて伸展させてナノファイバー33を生成し、こうして生成されたナノファイバー33を移動する担持シート34上に堆積させることで高分子ウェブを製造するように構成されている。担持シート34は、第2の高電圧発生手段37にてノズルとは逆極性の高電圧を印加された収集体36上を移動するように構成され、高電圧に帯電された紡糸ヘッド部31と、それとは逆極性の高電圧に帯電された収集体36との間に形成された強い電界によって帯電したナノファイバー33が収集体36に向けて付勢されることで、その上の担持シート34上に確実かつ効率的に堆積される。なお、収集体36は接地するだけでも良い。
米国特許第6713011号明細書
ところで、図7に示された構成では、紡糸ヘッド部31と担持シート34(収集体36もほぼ同じ位置)との間の距離をL1、第1の高電圧発生手段32の電圧をV1、第2の高電圧発生手段37の電圧をV2として、紡糸ヘッド部31と担持シート34との間に、E1=(V1−V2)/L1で与えられる電界E1が作用し、紡糸ヘッド部31と担持シート34の間にナノファイバー生成に必要な距離L1を確保しつつ、ナノファイバー33を担持シート34上に確実かつ効率的に堆積させることができるが、その一方で、担持シート34が収集体36に強く接触した状態で移動するため、移動中に過大な摺動抵抗が発生することがあって担持シート34の移動が不安定になったり、収集体36上にナノファイバー33が付着堆積し、その結果収集体36に生じた高分子ウェブによって担持シート34の移動が妨げられるなどの問題が発生する。
そこで、図8に示すように、収集体36を担持シート34の移動位置の下方に間隔をあけて配置し、担持シート34が収集体36に接触しないようにした構成が考えられる。しかし、その場合には紡糸ヘッド部31と担持シート34の間に設定される距離L1に対して、紡糸ヘッド部31と収集体36の間の距離がL2(L2>L1)となり、紡糸ヘッド部31と担持シート34との間には、E2=(V1−V2)/L2で与えられる電界E2(E2<E1)が作用し、ナノファイバー33に作用する電界E2が小さくなって堆積作用が不十分になる恐れがあるという問題がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ナノファイバーを堆積する担持部材の安定した移動を確保しつつ、ナノファイバーを担持部材に向けて付勢する電界を高く確保できる高分子ウェブの製造方法と装置を提供することを目的とする。
本発明の高分子ウェブの製造方法は、高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液を小穴から流出させ、流出する高分子溶液に高電圧を印加して静電爆発にて延伸させることで高分子物質から成るナノファイバーを生成する生成工程と、生成されたナノファイバーを、高分子溶液に印加した高電圧とは逆極性の高電圧を印加し又は接地した収集体上を浮上状態で移動する担持部材上に堆積させる堆積工程とを有し、収集体の上面の略全面にわたって配置した多数の吹き出し穴から気体を吹き出して収集体の上面と担持部材との間に形成した気体層にて担持部材を浮上させるものである。
上記構成によれば、高分子溶液を流出させる小穴に印加される高電圧とは逆極性の高電圧を印加され又は接地された収集体上を、ナノファイバーを堆積する担持部材が浮上して移動するので、収集体と強く接触して大きな摺動抵抗が発生したり、収集体上に堆積生成されたウェブにて移動を阻害されたりすることなく、安定して移動させることができ、また担持部材と収集体との間には浮上隙間が存在するだけであるため、担持部材と小穴との間を所要最小限の距離に設定したときに、小穴と収集体との間の距離もほぼ同じ距離となって高い電界が形成され、ナノファイバーが担持部材に向けて強く付勢され、ナノファイバーを確実かつ効率的に担持部材上に堆積させることができ、均質な高分子ウェブを安定的にかつ効率的に製造することができる。
また、収集体の上面と担持部材との間の距離を2mm以下とすると、また収集体の上面と担持部材との間の距離と、収集体と高分子溶液が流出する小穴との間の距離の比を、50倍以上とすると、小穴と担持部材の間の距離と小穴と収集体の間の距離が、電界形成の観点からはほぼ同一とみなすことができ、上記作用効果をより確実に奏することができて好適である。
また、担持部材が収集体上を走行する帯状シートであると、連続して高分子ウェブを製造でき、高い生産性が得られて好適である。
また、本発明の高分子ウェブの製造装置は、高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液を小穴から流出させ、流出する高分子溶液に高電圧を印加し、静電爆発にて延伸させて高分子物質から成るナノファイバーを生成するナノファイバー生成手段と、ナノファイバー生成手段と間隔をあけて対向して配設され、高分子溶液に印加する高電圧とは逆極性の高電圧を印加され又は接地された導電性の収集体と、生成されたナノファイバーを堆積させてウェブを生成する担持部材を収集体上に沿って移動させる移動手段と、担持部材を収集体上に浮上させた状態で支持する浮上手段とを備え、浮上手段は、収集体の上面の略全面にわたって配置された多数の吹き出し穴と、吹き出し穴に向けて気体を供給する気体送給手段とを備え、収集体の上面と担持部材との間に気体層を形成するものであり、上記高分子ウェブの製造方法を実施してその効果を奏することができる。
また、気体送給手段は、高圧気体源と、高圧気体源と吹き出し穴との間を接続する気体流路の途中に配設され、収集体の上面と担持部材との間の距離が2mm以下となるように気体圧力を調整する圧力調整手段とを備えていると、上記作用効果をさらに確実に奏することができる。
また、担持部材は帯状シートから成り、移動手段は収集体の両側に配設された帯状シートの送り出しローラと巻き取りローラから成ると、連続して高分子ウェブを製造でき、高い生産性が得られて好適である。
本発明の高分子ウェブの製造方法及び装置によれば、ナノファイバーを堆積する担持部材が収集体上を浮上して移動するので、収集体と強く接触して大きな摺動抵抗が発生したり、収集体上に堆積生成されたウェブにて移動を阻害されたりすることなく、安定して移動させることができ、かつ担持部材と収集体との間には浮上隙間が存在するだけであるため、小穴と担持部材との間の距離と小穴と収集体との間の距離がほぼ同じ距離となって高い電界が形成されるのでナノファイバーが担持部材に向けて強く付勢され、ナノファイバーを確実かつ効率的に担持部材上に堆積させることができ、均質な高分子ウェブを安定的にかつ効率的に製造することができる。
以下、本発明の高分子ウェブの製造方法と装置の一実施形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。
図1、図2において、1は紡糸部で、ナノファイバーの材料である高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液が内部に供給されるとともに、その高分子溶液を流出させる複数の小穴が並列配置された紡糸ヘッド部2と、1kV〜100kV、好適には5kV〜100kVの高電圧を発生させて紡糸ヘッド部2の小穴に印加する第1の高電圧発生手段3とを備えている。紡糸部1には、図1、図2での図示は省略しているが、図5に示すように、高分子溶液を収容した収容容器4と、収容容器4から紡糸ヘッド部2に高分子溶液を供給するポンプ5が配設され、また第1の高電圧発生手段3から紡糸ヘッド部2への高電圧の印加をオンオフ制御する第1の接続手段6が設けられている。
高分子溶液を構成する高分子物質としては、ポリフッ化ビニリデン(FVDF)、ポリフッ化ビニリデン−コ−ヘキサフルオロプロピレン、ポリアクリルニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の石油系ポリマーや、バイオポリマーなどの様々な高分子、それらの共重合体や混合物などが適用可能であり、溶媒はこれら高分子物質を溶解する任意の溶媒を適用できる。
このような構成の紡糸部1において、紡糸ヘッド部2から高分子溶液が電荷を帯電された状態で各小穴から線状に流出されて細い高分子線状体が生成され、その後高分子溶液の溶媒が蒸発することで高分子線状体の径が細くなり、それに伴って帯電されていた電荷が集中し、そのクーロン力が高分子溶液の表面張力を超えた時点で一次静電爆発が生じて爆発的に延伸され、その後さらに溶媒が蒸発して同様に二次静電爆発が生じて爆発的に延伸され、場合によってはさらに三次静電爆発が生じて延伸されることで、サブミクロンの直径を有する高分子物質から成るナノファイバー7が効率的に製造される。
紡糸ヘッド部2の小穴を配置した面に対して適当距離あけて対向するように導電性を有する収集体8が配設されている。収集体8には、第2の高電圧発生手段9にて発生させた、紡糸ヘッド部2に対する印加電圧とは逆極性の高電圧が印加されている。なお、第2の高電圧発生手段9から収集体8への高電圧の印加は、第2の接続手段10(図5参照)にてオンオフ制御される。また、収集体8と紡糸ヘッド部2との間に大きな電位差を付与すればよいので、単に収集体8を接地するだけでもよい。この紡糸ヘッド部2と収集体8との間の大きな電位差によって生じた電界によって、帯電したナノファイバー7が収集体8に向けて移動付勢される。
収集体8上には、帯状の担持シート11が配置され、その上にナノファイバー7を堆積させて高分子ウェブWを製造するように構成されている。担持シート11は収集体8の上面に沿って移動するように、収集体8の一側に配設された送り出しローラ12と、収集体8の他側に配設された巻き取りローラ13と、送り出しローラ12と収集体8との間及び収集体8と巻き取りローラ13との間に配置されたガイドローラ14a、14bからなる移動手段15にて移動駆動される。ガイドローラ14a、14bは、担持シート11の移動経路をほぼ収集体8の上面位置に規制するものである。
収集体8には、図2、図3に示すように、その上面の略全面にわたって配置された多数の吹き出し穴17と、吹き出し穴17に向けて空気などの気体を供給する気体送給手段18から成る浮上手段16が設けられ、収集体8の上面と担持シート11との間に気体層22を形成するように構成されている。収集体8の上面の吹き出し穴17は、図4(a)に示すように、極小径の穴にて構成して気体を高速で吹き出し、その動圧によって担持シート11を浮上させるようにしても、図4(b)に示すように、比較的大径の穴に形成して低流速で気体を吹き出し、主として気体の圧力にて静圧的に担持シート11を浮上させて支持するようにしても良い。気体送給手段18は、気体流路19を介して吹き出し穴17に接続された高圧気体源20と、気体流路19の途中に配設され、収集体8の上面と担持シート11との間の気体層22の厚さ寸法tが2mm以下、例えば0.5mm程度となるように気体圧力を調整する圧力調整弁などの圧力調整手段21を備えている。
次に、制御構成を図5を参照して説明する。図5において、制御部23にて、紡糸部1における高分子溶液を供給するポンプ5と高電圧を供給する第1の接続手段6、担持シート11を移動する移動手段15、及び収集体8の吹き出し穴17に供給する気体の圧力を調整する圧力調整手段21と、紡糸部1とは逆極性の高電圧を供給する第2の接続手段10を動作制御するように構成されている。
以上の構成において、紡糸部1で収容容器4からポンプ5にて所定量の高分子溶液を紡糸ヘッド部2内に供給し、第1の高電圧発生手段3から所定の高電圧を印加して紡糸ヘッド部2内に収容された高分子溶液に電荷を帯電させることで、上記のように電荷を帯電された高分子溶液が複数の小穴から線状に流出して高分子線状体が形成され、その高分子線状体中の溶媒が蒸発することで一次静電爆発が生じて爆発的に延伸され、その後さらに溶媒が蒸発して同様に二次静電爆発が生じて爆発的にさらに延伸され、場合によってはさらに三次静電爆発が生じて延伸されることで、複数の小穴から流出した高分子溶液線状体からサブミクロンの直径を有する高分子物質から成るナノファイバー7が製造される。
製造されたナノファイバー7は紡糸ヘッド部2にて帯電された状態となっているので、第1の高電圧発生手段3にて高電圧が印加された紡糸ヘッド部2と、第2の高電圧発生手段9にて逆極性の高電圧が印加された収集体8との間に作用する電界によって収集体8に向けて強く付勢されて流動し、その上を移動する担持シート11上に堆積され、担持シート11上に高分子ウェブWが製造される。
この高分子ウェブWの製造工程において、高分子ウェブWをその上に堆積する担持部材が、送り出しローラ12と巻き取りローラ13を備えた担持シート移動手段15にて連続的に移動される帯状の担持シート11からなっているので、高分子ウェブWを連続して均一に製造でき、高い生産性が得られる。
また、ナノファイバー7を堆積させる担持シート11が、浮上手段16にて担持シート11と収集体8上面との間に、厚さtが2mm以下、好適には0.5mm程度の気体層22を形成した状態で支持されて移動するので、担持シート11が収集体8と強く接触して大きな摺動抵抗が発生したり、収集体8上に堆積生成されたウェブにて移動を阻害されたりすることなく、安定して移動させることができる。また、担持シート11と収集体8との間には、薄い気体層22が存在するだけであるため、紡糸ヘッド部2と担持シート11との間の距離を、ほぼナノファイバー7を生成するのに必要な最小限の距離に設定(少なくとも、気体層22の厚さtの50倍以上に設定される)したときに、紡糸ヘッド部2と収集体8との間の距離も電界形成の観点からはほぼ同一距離となるため、その間に高い電界が形成されてナノファイバー7が担持シート11に向けて強く付勢され、ナノファイバー7を確実かつ効率的に担持シート11上に堆積させることができ、均質な高分子ウェブWを安定的にかつ効率的に製造することができる。
また、浮上手段16を、収集体8の上面の略全面にわたって配置された多数の吹き出し穴17から気体送給手段18にて供給された空気などの気体を吹き出して形成した気体層22にて支持するように構成したので、上記のように担持シート11と収集体8との間に、接触する恐れのない状態でかつ微小で均一な間隔を確実かつ安定して形成することができ、上記作用効果をより確実に奏することができる。
また、気体送給手段18が、高圧気体源20から吹き出し穴17に送給する気体の圧力を圧力調整手段21にて調整するようにしているので、収集体8の上面と担持シート11の間の気体層22の厚さtを2mm以下の適切な距離に全面にわたって均一にかつ容易に調整設定することができ、上記作用効果をさらに確実に奏することができる。
以上の説明においては、ナノファイバー生成手段として、図6(a)に示すように、高分子溶液を高電圧を印加して流出させる小穴を構成するノズル部材24を一平面上にマトリックス状に配置した紡糸ヘッド部2を適用した例を示したが、ノズル部材24は1列又は複数列に配置したり、多重環状に配置してもよい。また、図6(b)に示すように、ナノファイバーの生成方向と直交する軸芯回りに回転駆動され、周面に複数の小穴25が設けられた円筒容器26に第1の高電圧発生手段3から高電圧を印加するとともに、内部に高分子溶液を供給して遠心力と静電爆発でナノファイバーを生成し、生成されたナノファイバーを円筒容器26の外周に配設された放物反射電極(図示せず)等にて一方向に流動させるようにしても良く、また図6(c)に示すように、ナノファイバーの生成方向に沿う軸芯回りに回転駆動され、周面に複数の小穴25が設けられた円筒容器27と、円筒容器27の軸芯方向のナノファイバーの生成方向とは反対側の一側に配置した反射電極28とを組み合わせ、円筒容器27から遠心力と静電爆発にて放射状に生成されたナノファイバーを反射電極28によって一方向に流動させるようにしても良い。
本発明の高分子ウェブの製造方法及び装置によれば、ナノファイバーを堆積する担持部材が収集体上を浮上されて移動するので、収集体と強く接触して大きな摺動抵抗が発生したり、収集体上に堆積生成されたウェブにて移動を阻害されたりすることなく、安定して移動させることができ、かつ担持部材と収集体との間には浮上隙間が存在するだけであるため、小穴と担持部材との間の距離と小穴と収集体との間の距離がほぼ同じ距離となって高い電界が形成されるのでナノファイバーが担持部材に向けて強く付勢され、ナノファイバーを確実かつ効率的に担持部材上に堆積させることができ、均質な高分子ウェブを安定的にかつ効率的に製造することができ、フィルタや電池のセパレータや燃料電池の高分子電解質膜や電極等に好適に適用される高多孔性ウェブを高い生産性をもって製造するのに好適に利用することができる。
本発明の一実施形態の高分子ウェブの製造装置の斜視図。 同実施形態における高分子ウェブの製造装置の縦断正面図。 同実施形態における収集体の要部構成を示す縦断正面図。 (a)、(b)は同実施形態における収集体上面の吹き出し穴の配設状態の2つの例を示す斜視図。 同実施形態の制御構成を示すブロック図。 (a)〜(c)は同実施形態の高分子ウェブの製造装置における紡糸ヘッド部の各種構成例を示す斜視図。 従来例の高分子ウェブの製造装置の概略構成図。 同従来例における問題点の説明図。
符号の説明
2 紡糸ヘッド部(ナノファイバー生成手段)
3 第1の高電圧発生手段
7 ナノファイバー
8 収集体
9 第2の高電圧発生手段
11 担持シート(担持部材)
12 送り出しローラ
13 巻き取りローラ
15 移動手段
16 浮上手段
17 吹き出し穴
18 気体送給手段
19 気体流路
20 高圧気体源
21 圧力調整手段
22 気体層
W 高分子ウェブ

Claims (7)

  1. 高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液を小穴から流出させ、流出する高分子溶液に高電圧を印加して静電爆発にて延伸させることで高分子物質から成るナノファイバーを生成する生成工程と、生成されたナノファイバーを、高分子溶液に印加した高電圧とは逆極性の高電圧を印加し又は接地した収集体上を浮上状態で移動する担持部材上に堆積させる堆積工程とを有し、収集体の上面の略全面にわたって配置した多数の吹き出し穴から気体を吹き出して収集体の上面と担持部材との間に形成した気体層にて担持部材を浮上させることを特徴とする高分子ウェブの製造方法。
  2. 収集体の上面と担持部材との間の距離が、2mm以下であることを特徴とする請求項1記載の高分子ウェブの製造方法。
  3. 収集体の上面と担持部材との間の距離と、収集体と高分子溶液が流出する小穴との間の距離の比が、50倍以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の高分子ウェブの製造方法。
  4. 担持部材は収集体上を走行する帯状シートであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の高分子ウェブの製造方法。
  5. 高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液を小穴から流出させ、流出する高分子溶液に高電圧を印加し、静電爆発にて延伸させて高分子物質から成るナノファイバーを生成するナノファイバー生成手段と、ナノファイバー生成手段と間隔をあけて対向して配設され、高分子溶液に印加する高電圧とは逆極性の高電圧を印加され又は接地された導電性の収集体と、生成されたナノファイバーを堆積させてウェブを生成する担持部材を収集体上に沿って移動させる移動手段と、担持部材を収集体上に浮上させた状態で支持する浮上手段とを備え、浮上手段は、収集体の上面の略全面にわたって配置された多数の吹き出し穴と、吹き出し穴に向けて気体を供給する気体送給手段とを備え、収集体の上面と担持部材との間に気体層を形成することを特徴とする高分子ウェブの製造装置。
  6. 気体送給手段は、高圧気体源と、高圧気体源と吹き出し穴との間を接続する気体流路の途中に配設され、収集体の上面と担持部材との間の距離が2mm以下となるように気体圧力を調整する圧力調整手段とを備えていることを特徴とする請求項記載の高分子ウェブの製造装置。
  7. 担持部材は帯状シートから成り、移動手段は収集体の両側に配設された帯状シートの送り出しローラと巻き取りローラから成ることを特徴とする請求項記載の高分子ウェブの製造装置。
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