JP5480556B2 - 装飾具の止具 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、装飾品の留め具に磁石を利用し、ワンタッチで装飾具の長さ方向の両端を連結できるようにしたものが記載されている。この文献に記載の留め具では、装飾品本体に形成した凹部に磁石を接着剤で固定するようにしている。しかし、利用者の身に密着するこれら装飾体においては、利用者の汗や紫外線により、接着剤が早期に劣化したり、磁石表面に錆が発生したりして、磁石が凹部から脱落しやすくなるという問題がある。
この構成によれば、磁石や鉱石その他の宝石等の装飾具は、止具の収納部に収容された状態で、装飾体本体の凹部に嵌め込まれる。そのため、取り付けの際に装飾具に傷を付けるおそれがない。また、外側に張り出し形成された係合爪は、弾性脚を縮径方向に弾性変形させつつ前記凹部に進入して凹部に形成された係合溝と係合するので、止具は強固に装飾体本体に取り付けられ、長年装飾体を使用しても装飾具が脱落するおそれがない。また、止具とともに装飾具を装飾体本体に固定すると同時に、装飾具を止具の収納部の底部に押し付けて、装飾具を止具内で固定することも可能になる。
請求項2の構成によれば、例えば磁石のように装飾性のないものを装飾体本体の表面に露出させないで隠すことができ、かつ、止具を装飾具の一部として利用することができる。また、請求項3に記載の構成とすれば、収容部に収容した宝石等の装飾具を装飾体の一部として活用することができる。
さらに、凹部に嵌め込んだ止具は容易には脱落しないので、長期に亘って装飾体を使用しても、磁石や鉱石その他の宝石等の装飾具が装飾体本体から脱落することがなく、長期に亘って装飾体の品質を維持することができる。
図1は、本発明の止具の第一の実施形態にかかり、装飾体,装飾具(磁石)及び止具の全体構成を説明する斜視図、図2(a)は図1の止具を使って装飾具を装飾体本体に取り付ける際の側面一部断面図、図2(b)は図1の止具を使って装飾具を装飾体本体に取り付けた後の状態を説明する側面一部断面図である。
止具1は、有底の円筒状に形成され、装飾体本体3の凹部31の内径とほぼ同一の外径を有する本体11と、この本体11の一端から切れ目(スリット12)を入れることで形成される複数(この実施形態では六つ)の弾性脚13と、この弾性脚13の先端に形成された係合爪14とを有している。
係合爪14は、凹部31の底部に形成された係合溝32と係合するように、弾性脚13の先端を外側に折り曲げて形成される。係合爪14の高さ方向の寸法は、係合溝32に係合させたときに、止具1が上下に移動しないように、係合溝32の高さ寸法とほぼ同じか僅かに小さくするとよい。
なお、本体11の高さ寸法は、図示の例のように凹部31の深さ寸法とほぼ同じとしてもよいし、これより小さくしてもよい。また、本体11の高さ寸法を凹部31の深さ寸法よりも大きくして、天底部11aが装飾体本体3の表面から突出するようにしてもよい。
上記構成の止具1を使って磁石2を凹部31に取り付ける際には、磁石2を収納部15に収納し、この状態で止具1及び磁石2を装飾体本体3の凹部31に嵌め込む。このとき、本体11の外側に張り出し形成された係合爪14は、弾性脚13を縮径方向に弾性変形させつつ凹部31に進入し、やがて凹部31に形成された係合溝32と係合する。係合爪14が係合溝32に係合することで、止具1は強固に装飾体本体3に取り付けられる。
図3において先の実施形態と同一部位、同一部材には同一の符号を付して、詳しい説明は先の実施形態のものを援用する。
先の実施形態では、磁石2が止具1によって隠されてしまって外部から視認できないようになっていた。この実施形態では、止具1′の天底部11aの一部に開口11bを形成して、装飾体本体3に止具1′を取り付けた後に装飾具2′の一部が外部から視認できるようにしている。この開口1bの大きさ(径)は、装飾具2′が脱出できないように、装飾具2′の外径より小さくする。
この実施形態では、装飾具2′を外部から視認することができるので、装飾具2′として宝石等を用いることができる。
なお、図4及び図5において先の実施形態と同一部位、同一部材には同一の符号を付して、詳しい説明は先の実施形態のものを援用する。
この実施形態の止具4は、六つある弾性脚13のうち、均等間隔の三つの弾性脚13に外側に折れ曲がる係合爪14を形成し、残りの三つの弾性脚13の先端を内側に折れ曲がる折曲部16を形成している。
この折曲部16は、弾性脚13を拡径方向に弾性変形させながら磁石2を収納部15内に迎え入れ、止具4を凹部31に嵌め込んだときには、図5に示すように、その先端が凹部31の底部に当接して内側に折れ曲がりつつ磁石2を持ち上げる。これにより、磁石2が止具4の収納部15の底部に押し付けられ、磁石2が収納部15内で固定される。なお、図示するように、折曲部16の屈曲部分に薄肉部16aを形成することで、折曲部16を折り曲げやすくすることができる。
この実施形態では、装飾体本体3′に表面から裏面まで貫通する貫通孔状の凹部31′を形成し、この凹部31′の途中部位に係合溝32′を形成している。
そして、凹部31′の一方と他方(図6の上方と下方)から、止具を嵌め込む。嵌め込む止具は、第一の実施形態の止具1であってもよいし、第二の実施形態の止具1′であってもよく、第三の実施形態の止具4であってもよい。また、これらを適宜に組み合わせたものであってもよい。
図6に示す例では、凹部31′の一方(上方)に図3の実施形態の止具1′を嵌め込み、他方(下方)に図1の実施形態の止具1を嵌め込んでいる。このようにすることで、装飾体の表面に宝石等の装飾具2′を露出させて装飾性を高めるとともに、磁石2のような機能性主体の装飾具を装飾体の表面から見えないようにすることができる。
また、特に図示はしないが、前記したように、一方又は他方に嵌め込む止具として、第三の実施形態の止具4を用いることも可能である。この場合、止具4の折曲部16は、他方又は一方から嵌め込まれた他の止具1,1′,4の磁石2又は装飾具2′に当接することで、折り曲げられる。
例えば、係合爪14は、凹部31に形成した係合溝32に係合できるのであれば、弾性脚13の先端を折り曲げ形成したものに限らず、弾性脚13の先端に突起状の係合爪を融着やハンダ付等により取り付けたものであってもよいし、弾性脚13の先端から切削等によって削り出したものであってもよい。
また、上記の説明では弾性脚13を六個形成するものとして説明したが、本発明の目的を達成できるのであれば、六個以上であってもよく、六個以下であってもよい。
さらに、凹部31及び止具1,1′,4の形状は円形に限らず、楕円形状や不定形状,三角形状,四角形状でもよく、また、五角形や六角形のように多角形状であってもよい。
また、止具1,1′,4が凹部31,31′で移動(回転含む)したり、磁石2や装飾具2′が収納部15内で移動(回転含む)したりしないように、収納部15や凹部31,31′の内部に接着剤やシリコン等の充填剤を充填してもよい。
11 本体
11a 天底部(底部)
11b 開口
12 スリット(切れ込み)
13 弾性脚
14 係合爪
15 収納部
16 折曲部
16a 薄肉部
2 磁石(装飾具)
2′ 装飾具
3 装飾体本体
31.31′ 凹部
32,32′ 係合溝
Claims (3)
- 装飾体の本体に形成された凹部に、磁石や鉱石その他宝石等の装飾具を挿入して取り付ける装飾具の止具であって、
前記凹部の内径と実質的に同一の外径を有するともに前記装飾具を収容する収納部を備え、前記凹部に嵌挿される筒状の本体と、
この本体の一端側に形成された複数の弾性脚と、
複数の前記弾性脚のうちの一部の弾性脚の一端を内側に折り曲げて折り曲げ部を形成し、前記凹部に前記本体を嵌挿したときに、前記折り曲げ部を前記凹部に形成された当接部に当接させて内側に折り曲げつつ前記装飾具を前記収納部の底部に押し付けるようにし、
複数の前記弾性脚のうちの残りの弾性脚の一端を外側に折り曲げて係合爪を形成し、前記凹部に前記本体を嵌挿したときに、前記凹部に形成された係合溝と前記係合爪とが係合するようにしたこと、
を特徴とする装飾具の止具。 - 前記本体の底部を前記凹部から露出させ、前記底部を前記装飾体の一部として構成したことを特徴とする請求項1に記載の装飾具の止具。
- 前記本体の底部に開口を形成し、前記収容部に収容した前記装飾具の表面が前記装飾体の一部を構成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の装飾具の止具。
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