JP5476667B2 - レゾルバ制御装置、回転角度位置検出装置及びアクチュエータ制御システム - Google Patents

レゾルバ制御装置、回転角度位置検出装置及びアクチュエータ制御システム Download PDF

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Description

本発明は、モータなどのアクチュエータの回転駆動力によって回転する回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力するレゾルバを制御するレゾルバ制御装置に関する。
従来、回転子の回転角度位置を検出する位置検出センサとして、例えば、レゾルバ、ロータリエンコーダなどが用いられている。特に、レゾルバは、センサ本体に精密部品、電子部品を使用しないことから、ロータリエンコーダなどと比較して耐環境性に優れており、長期間使用されることが多い。
例えば、VR(可変リラクタンス)型のレゾルバは、モータ等のアクチュエータの回転軸に回転自在に取り付けられ、ロータとステータの間のリラクタンスがロータの位置により変化し、その変化に応じた電圧のレゾルバ信号を出力する。モータ部にレゾルバを設け、そのレゾルバからの多相出力(例えば、3相)をモータを駆動制御するドライブユニット内に取り込む。ドライブユニットでは、取り込んだ多相出力信号を相変換回路により2相出力(SlN、COS)信号に変換し、このアナログの信号をR/Dコンバータ(RDC)でデジタルの信号に変換し、更に、該変換して得られた角度データを補正データにより補正して、最終的なデジタル位置信号を得て、これに基づきアクチュエータを制御していた。
ところで、位置検出の高精度化には補正データが必要であるが、この補正データは回転角度位置を検出する対象のアクチュエータ個々によって異なる。また、相変換回路の低抗値にはバラツキがあり、角度位置を検出する装置側に固有の誤差も無視できない。このため、故障、メンテナンス等でアクチュエータの制御装置(ドライブユニット)を交換する場合、アクチュエータとの互換精度が悪かった。
この問題を解決する技術として、例えば、特許文献1に記載の回転位置検出装置がある。
この回転位置検出装置は、大別してモータ本体と、ドライブユニット(モータの制御装置に対応)とから構成されている。モータ部はモータ、レゾルバを備えている。レゾルバ制御回路は、RDコンバータ、第1CPU、第1CAN回路を備えている。第1CPUはEEPROMから読み出した補正データ及び各レゾルバの回転角データを第1CAN回路に出力する。第1CAN回路は、ドライブユニット側に配設された第2CAN回路と2本の信号線にて接続されており、該信号線を介して互いに種々の信号を授受可能である。更に、ハウジングによってモータ部と、レゾルバと、レゾルバ制御回路とが一体形成されている。
つまり、レゾルバからの信号に基づき、レゾルバ制御回路において補正の施された最終的なデジタル位置信号を生成し、これを、モータを制御する外部のドライブユニットに出力している。
特開2005−98738号公報
しかしながら、上記特許文献1の従来技術においては、互換性は向上するものの、同じハウジング内にレゾルバとレゾルバ制御回路とが配置されるため、両者を共通の環境下で用いることになる。
一方、堅牢性や耐環境性について、レゾルバ制御回路は、精密部品が搭載されることから一般にレゾルバよりも劣る。従って、上記特許文献1の構成では、レゾルバの堅牢性、耐環境性がいくら高くても、レゾルバ制御回路の耐えられる環境下で使用せざるをえないといった問題があった。
具体的な例として、レゾルバは主として珪素鋼板と電線で構成されるため、最高許容温度をF種(155[℃])相当に設計することが可能である。しかし、レゾルバ制御回路を構成する電子部品の許容温度は80[℃]〜120[℃]が一般的であり、温度を高く設計する程、高価な部品となる。結果、レゾルバ制御装置は、レゾルバのもつ耐環境温度性能を発揮することが困難であった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、堅牢性、耐環境性などのレゾルバの持つ本来の性能を発揮させるのに好適なレゾルバ制御装置、該レゾルバ制御装置を有する回転角度位置制御装置、アクチュエータ制御システムを提供することを目的としている。
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1のレゾルバ制御装置は、回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力する外部のレゾルバからの前記レゾルバ信号に基づき前記回転子の回転角度位置を検出するレゾルバ制御装置であって、前記レゾルバに励磁信号を出力する励磁信号出力手段と、前記レゾルバから出力される前記レゾルバ信号を受信するレゾルバ信号受信手段と、前記レゾルバ信号受信手段によって受信した前記レゾルバ信号に基づき前記回転子の回転角度位置を示す角度位置信号を生成する角度位置信号生成手段と、前記角度位置信号生成手段で生成された角度位置信号を、前記回転子に回転駆動力を付与するアクチュエータを制御する外部の制御装置に送信する信号送信手段と、を備え、前記角度位置信号生成手段は、アナログの信号をデジタルの信号に変換する際に分解能を切り替える分解能切替手段と、前記レゾルバと相変換回路との間の各相のラインの断線を検出する断線検出手段とを備え、自レゾルバ制御装置のハウジングの一部が前記制御装置の嵌合孔に嵌合可能とされ、前記レゾルバ信号受信手段は、前記レゾルバと自レゾルバ制御装置とを、電気ケーブルを介して互いに電気信号を送受信可能に接続する第1接続部を備え、前記信号送信手段は、前記制御装置と自レゾルバ制御装置とを、電気コネクタを介して互いに電気信号を送受信可能に且つ自レゾルバ制御装置を前記制御装置に固定接続する第2接続部を備える。
このような構成であれば、励磁信号出力手段によって外部のレゾルバに励磁信号を出力してレゾルバを駆動すると、レゾルバは回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力する。レゾルバからレゾルバ信号が出力されると、レゾルバ信号受信手段によってレゾルバからのレゾルバ信号が受信され、角度位置信号生成手段によって受信されたレゾルバ信号に基づき回転子の回転角度位置を示す角度位置信号が生成される。
そして、角度位置信号が生成されると、該生成された角度位置信号が信号送信手段によって、外部の制御装置に送信される。
従って、レゾルバ信号に基づき回転子の回転角度位置を検出できる自レゾルバ制御装置を、レゾルバ及びアクチュエータの制御装置と独立して構成することができるので、自レゾルバ制御装置がレゾルバの使用環境を制限することのない位置検出システムを構成することができる。つまり、レゾルバ制御装置の堅牢性及び耐環境性に縛られることなく、レゾルバをその堅牢性及び耐環境性の許す環境下で使用することができる。
ここで、回転子は、アクチュエータの回転に伴って回転するものであれば何でも良く、アクチュエータの出力軸と直接接続されるもの、減速機やプーリなどの伝達機構を介して接続されるものなどが該当する。前者は、例えば、アクチュエータの出力軸とカップリングを介して接続されるもの、また、回転子が中空軸構造であればアクチュエータの出力軸を内嵌して接続されるものなどがある。後者は、例えば、前輪駆動又は後輪駆動の車などの後輪又は前輪の駆動輪ではない方の車軸が回転子となるものなどがある。
また、このような構成であれば、レゾルバと自レゾルバ制御装置との間を電気ケーブルを介して接続することができるので両者の距離を離すことができる。これにより、例えば、レゾルバの使用環境の影響(発熱など)が及ぶ範囲外にレゾルバ制御装置を設置して使用することができる。従って、自レゾルバ制御装置がレゾルバの使用環境を制限することのない位置検出システムを構成することができる。
更に、自レゾルバ制御装置とアクチュエータの制御装置とは、電気コネクタを介して固定的に接続されるので、レゾルバとアクチュエータの制御装置とのレイアウト性を向上することができる。
例えば、レゾルバとアクチュエータの制御装置とをできる限り近づけて配置するときなどにおいて、レゾルバとアクチュエータの制御装置との間にレゾルバ制御装置がケーブルを介してぶら下がるなどといった事態が発生するのを防ぐことができる。
〔発明2〕 更に、発明2のレゾルバ制御装置は、発明1に記載のレゾルバ制御装置において、前記角度位置信号生成手段は、前記回転角度位置に含まれる誤差を補正するための補正データを記憶する補正データ記憶部と、前記補正データ記憶部に記憶された補正データに基づき前記回転角度位置を補正する補正部とを含んで構成される。
このような構成であれば、自レゾルバ制御装置において、レゾルバ信号に基づき検出された回転角度位置に含まれる、レゾルバを機械に組み込んだ際の組み込み誤差、レゾルバ自身が要因の誤差、レゾルバとレゾルバ制御装置とをつなぐ接続ケーブルが要因の誤差、レゾルバ制御装置自身が要因の誤差などを補正することができる。
従って、故障などによってアクチュエータの制御装置を交換したときに、アクチュエータなどの機械固有の誤差を補正する補正データが自レゾルバ制御装置側に保持され且つそこで補正が行われるようになっているので、自レゾルバ制御装置とアクチュエータの制御装置との互換性を向上することができる。
〔発明3〕 更に、発明3のレゾルバ制御装置は、発明1又は2に記載のレゾルバ制御装置において、前記レゾルバは、単極のレゾルバと多極のレゾルバとを含み、前記単極のレゾルバと前記多極のレゾルバとのうち前記励磁信号の出力先のレゾルバを択一的に切り替える励磁切替手段を備え、前記角度位置信号生成手段は、前記単極のレゾルバからのレゾルバ信号と、前記多極のレゾルバからのレゾルバ信号とに基づき、前記回転子の絶対回転角度位置を示す角度位置信号を生成する絶対回転角度位置を検出する。
このような構成であれば、単極のレゾルバと多極のレゾルバとの双方のレゾルバ信号に基づき回転子の絶対回転角度位置を検出し、該検出した絶対回転角度位置を示す角度位置信号を生成することができる。これによって、より精度の高い絶対回転角度位置の検出を行うことができる。
〔発明〕 一方、上記目的を達成するために、発明5の回転角度位置検出装置は、回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力するレゾルバと、前記回転子に回転駆動力を付与するアクチュエータと、電気ケーブルを介して前記レゾルバと互いに電気信号を送受信可能に接続された、発明1乃至3のいずれか1に記載のレゾルバ制御装置とを備える。
このような構成であれば、上記発明1〜3のいずれか1に記載のレゾルバ制御装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔発明〕 また、上記目的を達成するために、発明6のアクチュエータ制御システムは、回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力するレゾルバと、
前記回転子に回転駆動力を付与するアクチュエータと、前記レゾルバと互いに電気信号を送受信可能に接続された、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレゾルバ制御装置と、前記レゾルバ制御装置と互いに電気信号を送受信可能に接続され且つ前記アクチュエータと互いに電気信号を送受信可能に接続された、前記アクチュエータを制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記レゾルバ制御装置から送信される角度位置信号に基づき前記アクチュエータを制御する。
このような構成であれば、上記発明1〜3のいずれか1に記載のレゾルバ制御装置と同等の作用及び効果が得られる。
以上説明したように、発明1のレゾルバ制御装置によれば、レゾルバ信号に基づき回転子の回転角度位置を検出できるレゾルバ制御装置を、レゾルバ及びアクチュエータの制御装置と独立して構成することができるので、自レゾルバ制御装置がレゾルバの使用環境を制限することのない位置検出システムを構成することができるという効果が得られる。
また、電気ケーブルを介してレゾルバとレゾルバ制御装置とを接続することができるので、例えば、レゾルバの使用環境外にレゾルバ制御装置を設置して使用することで、レゾルバ制御装置の堅牢性及び耐環境性に縛られることなく、レゾルバをその堅牢性及び耐環境性の許す環境下で使用することができるようにシステムを構築できるという効果が得られる。
更に、発明2のレゾルバ制御装置によれば、発明1の前記効果に加え、アクチュエータなどの機械固有の誤差を補正する補正データが自レゾルバ制御装置側に保持され且つそこで補正が行われるようになっているので、自レゾルバ制御装置とアクチュエータの制御装置との互換性を向上することができるという効果が得られる。
更に、発明3のレゾルバ制御装置によれば、単極のレゾルバと多極のレゾルバとの双方のレゾルバ信号に基づき回転子の回転角度位置を検出することができるので、より精度の高い回転角度位置の検出を行うことができるという効果が得られる
また、発明の回転角度位置検出装置及び発明のアクチュエータ制御装置によれば、発明1乃至3のいずれか1の前記効果と同等の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図4は、本発明に係るレゾルバ制御装置、回転角度位置検出装置及びアクチュエータ制御システムの実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係るモータ制御システム1の構成を図1に基づき説明する。図1は、本発明に係るモータ制御システム1の構成を示すブロック図である。
モータ制御システム1は、図1に示すように、回転角度位置検出装置100と、モータ200と、モータ200の動作を制御するモータ制御装置300とを含んで構成される。
回転角度位置検出装置100は、レゾルバ装置30と、電気ケーブル70を介してレゾルバ装置30と互いに電気信号を送受信可能に接続されたレゾルバ制御装置40とを含んで構成される。
レゾルバ装置30は、単極の3相のVR(可変リラクタンス)型レゾルバであって、回転子の回転角度位置に応じた3相の単極レゾルバ(ABS(Absolute))信号を出力する単極レゾルバ30aを含んで構成される。更に、レゾルバ装置30は、多極の3相のVR型レゾルバであって、回転子の回転角度位置に応じた3相の多極レゾルバ(INC(Increment))信号を出力する多極レゾルバ30iを含んで構成される。
レゾルバ制御装置40は、レゾルバ装置30からの3相のレゾルバ信号(ABS信号及びINC信号)を受信し、該受信したレゾルバ信号に基づき回転子(モータの出力軸)の回転角度位置を検出し、該検出した回転角度位置を示す角度位置信号を生成する。
レゾルバ制御装置40は、コネクト部80を介してモータ制御装置300と互いに電気信号を送受信可能に接続されており、コネクト部80を介して、前記生成した角度位置信号を外部のモータ制御装置300に送信する。
モータ200は、図示しないモータロータとモータステータとを備え、モータステータは複数の歯列が形成されて熊手状に内側に突出した磁極を円周方向に等間隔に複数個有する電磁石を備えて構成され、隣接する磁極相互ではその歯列は所定ピッチずらした位相をもって配設されている。そして、モータステータの内側に、鉄心の歯を有するモータロータが同軸に配設されている。その鉄心の歯は前記モータステータの電磁石の磁極の歯列とは異なるピッチでロータ外側に均一に突出して形成され、両歯列が僅かのギャップを隔てて対向する構造のVR型のステッピングモータを構成している。
モータステータはモータ回転軸に固定されており、モータステータのコイルにモータ制御装置300を介して電流を流すことでモータステータの各歯が所定の順序に励磁されてモータロータが回転し、この回転に伴ってモータ回転軸が回転する。
本実施の形態において、モータ200の回転子(モータ出力軸)と、レゾルバ装置30の中空構造の回転子とはビルトイン結合によって直結される。従って、モータ回転軸の回転と共にレゾルバ装置30の回転子が回転し、単極レゾルバ30a及び多極レゾルバ30iの各レゾルバロータが回転する。これにより、レゾルバ装置30からは、モータ出力軸の回転角度に応じた3相のレゾルバ信号が出力される。
モータ制御装置300は、コネクト部80を介してレゾルバ制御装置40から入力された角度位置信号に基づき、モータ200を制御する制御信号(速度指令信号、位置指令信号など)を生成する。更に、モータ制御装置300は、電気ケーブル90を介して互いに電気信号の送受信を可能にモータ200と接続されている。そして、前記生成した制御信号を電気ケーブル90を介してモータ200に出力して、該モータ200の動作を制御する。
次に、図2に基づき、レゾルバ装置30の構造を説明する。
ここで、図2は、レゾルバ装置30の軸方向断面図である。
レゾルバ装置30は、図2に示すように、固定子であるステータ22と、回転子であるロータ12と、ロータ12とステータ22の間に介在してロータ12を回転可能に支持するクロスローラ軸受14と、ロータ12の回転角度位置を検出する単極レゾルバ30aおよび多極レゾルバ30iとを有して構成されている。ここで、レゾルバ30a、30iおよびクロスローラ軸受14は、径方向内側からその順序で径方向の同一平面上に配置されている。
ステータ22には、軸方向上方(図1の上方向)に突出した円環状の内壁体22aが形成され、内壁体22aよりも径方向外側には、軸方向上方に突出した円環状の外壁体22bが形成されている。一方、ロータ12には、軸方向下方(図2の下方向)に突出した円環状の内壁体12aが形成され、内壁体12aよりも径方向外側には、軸方向下方に突出した円環状の外壁体12bが形成されている。そして、ステータ22およびロータ12は、ステータ22の内壁体22aがロータ12の内壁体12aと外壁体12bの間に、ロータ12の外壁体12bがステータ22の内壁体22aと外壁体22bの間に位置するように互いに跨って配置されている。
クロスローラ軸受14は、内輪14aと、外輪14bと、内輪14aおよび外輪14bの間で転動可能に設けられた複数のクロスローラ(ころ)14cとを有して構成されている。クロスローラ14cは、直径が長さよりわずかに大きな略円筒状で、軌道上偶数番目の回転軸と、軌道上奇数番目の回転軸が互いに90°傾斜している。
内輪14aは、ステータ22の内壁体22aに軸方向に押圧された状態で固定されている。具体的には、ステータ22の内壁体22aの上端を内輪14aの下面に当接させ、内輪押え26の押圧部26bを内輪14aの上面に接触させ、内輪押え26をボルト26aでステータ22の内壁体22aに締結することにより固定される。
外輪14bは、ロータ12の外壁体12bに軸方向に押圧された状態で固定されている。具体的には、ロータ12の外壁体12bの下端を外輪14bの上面に当接させ、外輪押え28の押圧部28bを外輪14bの下面に接触させ、外輪押え28をボルト28aでロータ12の外壁体12bに締結することにより固定される。
なお、ステータ22には、ボルト24aにより固定板24が固定され、ロータ12は、モータ(後述)の回転軸に嵌合している。
単極レゾルバ30aは、インナーロータ式レゾルバであって、中空環状の成層鉄心からなるレゾルバロータ18aと、レゾルバロータ18aと所定間隔をもって対向して配置された環状の成層鉄心からなるレゾルバステータ20aとを有して構成されている。レゾルバロータ18aは、クロスローラ軸受14の軸心に対して偏心させた内周を有し、レゾルバステータ20aには、複数のステータポールが円周方向に等間隔に形成されている。そのため、レゾルバロータ18aの1回転につきリラクタンス変化の基本波成分が1周期となる単極レゾルバ信号を出力する。
多極レゾルバ30iは、インナーロータ式レゾルバであって、中空環状の成層鉄心からなるレゾルバロータ18iと、レゾルバロータ18iと所定間隔をもって対向して配置された環状の成層鉄心からなるレゾルバステータ20iとを有して構成されている。レゾルバロータ18iには、突極状の複数の歯が円周方向に等間隔に形成され、レゾルバステータ20iには、複数のステータポールが円周方向に等間隔に形成されている。そのため、レゾルバロータ18iの1回転につきリラクタンス変化の基本波成分が多周期となる多極レゾルバ信号を出力する。
レゾルバロータ18a、18iは、ロータ間座62を介して微小な間隔をもって配置され、ボルト18bによりロータ12の内壁体12aの外周面に取り付けられている。一方、レゾルバステータ20a、20iは、ステータ間座64を介して微小な間隔をもって配置され、ボルト20bにより内輪押え26の内周面に取り付けられ、内輪押え26と一体にステータ22の内壁体22aの内周面側に固定されている。
次に、図3に基づき、レゾルバ装置30、レゾルバ制御装置40及びモータ制御装置300の接続形態について説明する。
ここで、図3(a)及び(b)は、レゾルバ装置30、レゾルバ制御装置40及びモータ制御装置300の接続形態の一例を示す図である。
本実施の形態では、図3(a)に示すように、レゾルバ装置30とレゾルバ制御装置40とは、電気ケーブル70を介して電気的に接続される。ここで、電気ケーブル70の長さは、レゾルバ制御装置40が、レゾルバ装置30の使用環境による熱、ノイズ、振動等の影響を受けない距離(あるいは影響を無視できる距離)を空けられる長さを有している。なお、電気ケーブル70を介して両者の距離を空けられるだけでも熱、ノイズ、振動等の影響を低減する効果などが期待できるので、必ずしも影響を受けない(あるいは無視できる)程の長さを必要とはしない。
また、電気ケーブル70は、レゾルバ装置30とレゾルバ制御装置40との一方又は双方に対して着脱自在に構成される。一方に対して着脱自在とすることで、レゾルバ装置30又はレゾルバ制御装置40の交換作業が容易となる。また、双方に対して着脱自在とすることで、レゾルバ装置30又はレゾルバ制御装置40の交換作業の容易化に加え、電気ケーブル70自体に故障が発生したときに、電気ケーブル70を交換すれば済むので修復作業が容易となる。
また、電気ケーブル70は、より対線(ストレート線でもよい)にされた複数の電気信号線を絶縁材料で被覆した構成を有しており、本実施の形態では、それぞれ専用の電気信号線を介して、レゾルバ装置30とレゾルバ制御装置40との間で各種電気信号の送受信を行う。
更に、図3(a)に示すように、レゾルバ制御装置40とモータ制御装置300とは、コネクト部80を介して電気的に接続される。レゾルバ制御装置40には、導電性のコネクタ端子を有するコネクタ雄部80aが突設されており、モータ制御装置300には、レゾルバ制御装置40のハウジングの一部が嵌合可能な形状の嵌合孔を有する固定接続部80bが設けられている。固定接続部80bの嵌合孔の端部(底部)には、コネクタ雄部80aが嵌合可能な嵌合孔を有するコネクタ雌部80cが設けられている。コネクタ雌部80cの嵌合孔内にはコネクタ雄部80aのコネクタ端子と対応する導電性のコネクタ端子が設けられている。
上記構成によって、レゾルバ制御装置40とモータ制御装置300とは、図3(b)に示すように、コネクタ雄部80aとコネクタ雌部80cとを嵌合することで電気的に接続されると共に、レゾルバ制御装置40のハウジングの一部が固定接続部80bの嵌合孔に嵌合されることによって、レゾルバ制御装置40がモータ制御装置300に比較的安定した状態で固定支持される。
なお、公知のLANケーブルのプラグ先端部にあるように、レゾルバ制御装置40側に、嵌合時の押圧力を受けて引っ込み、固定接続部80bの嵌合孔内で元の状態に復帰して嵌合孔の入口部に引っかかる爪部のようなものを設けてもよい。これにより、嵌合後にレゾルバ制御装置40を引っ張っても、爪部が引っかかってレゾルバ制御装置40がモータ制御装置300から容易に外れないようにすることができる。
次に、図4に基づき、レゾルバ制御装置40の詳細な構成を説明する。
ここで、図4は、レゾルバ制御装置40の構成を示すブロック図である。
レゾルバ制御装置40は、図4に示すように、外部のレゾルバ装置30に電気ケーブル70を介して励磁信号を供給する励磁回路41と、励磁信号を供給するレゾルバを択一的に切り替える切替スイッチ41aと、単極レゾルバ30aから電気ケーブル70を介して入力される3相のABS電流信号を検出して、これを電圧信号に変換するI/V変換回路42aと、多極レゾルバ30iから電気ケーブル70を介して入力される3相のINC電流信号を検出して、これを電圧信号に変換するI/V変換回路42bと、電圧信号に変換された3相のABS信号を2相のABS信号に変換する相変換回路43aと、電圧信号に変換された3相のINC信号を2相のINC信号に変換する相変換回路43bとを含んで構成される。
励磁回路41は、発振器を備え、絶対回転角を検出するための正弦波信号からなる交流信号(励磁信号)を出力する出力先のレゾルバを切替スイッチ41aを介して択一的に切り替え、切り替え先のレゾルバ30a又は30iに電気ケーブル70を介して励磁信号を出力する。
切替スイッチ41aは、励磁回路41から単極レゾルバ30a及び多極レゾルバ30iに励磁信号を出力するための経路上に配されており、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)47からのINC/ABS切替信号によって、これらのレゾルバ30a、30iへの励磁信号の出力経路を択一的に切り換える。具体的に、励磁回路41の励磁信号の出力経路を単極レゾルバ30aの信号出力端子に電気ケーブル70を介して電気的に接続されるケーブル端子COM1か、多極レゾルバ30iの信号出力端子に電気ケーブル70を介して電気的に接続されるケーブル端子COM2かのいずれか一方に切り替える。
I/V変換回路42aは、単極レゾルバ30aのA相、B相、C相の各コイルに、電気ケーブル70を介して電気的に接続された抵抗R1、R2、R3から構成されており、これらの抵抗によって、各コイルを介して流れ込む電流信号を検出し、検出した電流信号を電圧信号に変換する。
I/V変換回路42bは、多極レゾルバ30iのA相、B相、C相の各コイルに、電気ケーブル70を介して電気的に接続された抵抗Ra、Rb、Rcから構成されており、これらの抵抗によって、各コイルを介して流れ込む電流信号を検出し、検出した電流信号を電圧信号に変換する。
相変換回路43aは、I/V変換回路42aにおいて信号電圧に変換された3相のABS信号を、2相のABS信号(sin信号,cos信号)に変換して、INC/ABS切替回路44に出力する。励磁回路41の発信角周波数をωとし、高次成分を無視すると、I/V変換回路42aで得られる各相のレゾルバ信号は下式(1)〜(3)に示す通りとなる。ここでは、説明の便宜上、A相を基準としてB相及びC相の位相がそれぞれ120[°]遅れる場合を例示する。また、相変換回路43aで得られる2相信号を下式(4)〜(5)に示す。下式(5)において、sqr(x)は引数xの平方根を返す関数とする。

φA=A1+A2sinθ)・sinωt …(1)
φB={B1+B2sin(θ−2π/3)}・sinωt …(2)
φC={C1+C2sin(θ−4π/3)}・sinωt …(3)
sin信号=φA−(φB+φC)/2 …(4)
cos信号=sqr(3/4)・(φB−φC) …(5)

相変換回路43bは、I/V変換回路42bにおいて信号電圧に変換された3相のINC信号を、2相のINC信号(sin信号,cos信号)に変換して、INC/ABS切替回路44に出力する。
レゾルバ制御装置40には、更に、RDC45に出力する信号(ABS信号、INC信号)を切り替えるINC/ABS切替回路44と、アナログのABS信号及びINC信号をデジタルの信号に変換するRDC45と、該RDC45の分解能を切り替える分解能切替回路46と、ABS信号及びINC信号に基づき回転子(モータ回転軸)の回転角度位置を検出すると共に、各回路の動作を制御するASIC47と、補正データに基づきASIC47で検出された回転角度位置の誤差を補正するDSP(Digital Signal Processor)48と、補正データを記憶するメモリ49と、位置出力信号をモータ制御装置300に出力するためのラインドライバ50と、異常出力信号をモータ制御装置300に出力するラインに設けられ、出力端子とモータ制御装置300の入力端子とを絶縁するフォトカプラ51と、断線を検出する断線検出回路52とが形成されている。
INC/ABS切替回路44は、トランジスタなどのアナログスイッチを含んで構成されており、ASIC47からのINC/ABS切替信号に応じて、例えば、該切替信号がローレベルであれば相変換回路43aからのABS信号をRDC45に出力するようにスイッチを切り替える。一方、ASIC47からのINC/ABS切替信号がハイレベルであれば相変換回路43bからのINC信号をRDC45に出力するようにスイッチを切り替える。
RDC45は、12ビットのA/D変換器を有しており、分解能切替回路46によって切り替えられた分解能で、INC/ABS切替回路44を介して入力される、アナログの2相のABS信号又はアナログの2相のINC信号を、デジタルの角度信号φに変換する。
切替可能な分解能には、例えば、12ビットの分解能と、10ビットの分解能とがある。RDC45は、12ビットの分解能に設定されているときは、モータ200の回転速度が最大速度1[rps]を超えない範囲において、レゾルバ装置30からのアナログのABS信号、INC信号を12ビット(0〜4095)の精度で分解してデジタルの角度信号φを生成し、10ビットの分解能に設定されているときは、モータ200の回転速度が最大速度3[rps]を超えない範囲において、レゾルバ装置30からのアナログのABS信号、INC信号を10ビット(0〜1023)の精度で分解してデジタルの角度信号φを生成する。
具体的に、分解能が12ビットに設定されると、2相のABS信号は、レゾルバロータ1回転あたり4096(=212)パルスのデジタル角度信号φに変換される。つまり、ABS信号は単極レゾルバ30aが一回転する間に、0から4095までカウントアップされたデジタル値となる。一方、2相のINC信号は、レゾルバロータ1回転あたり4096×24(極歯35の総数)=98304パルスのデジタル角度信号φに変換される。つまり、INC信号は、多極レゾルバ30iが一回転する間に、0から4095までのカウントアップが24回繰り返されたデジタル値となる。
分解能切替回路46は、ASIC47からの分解能切替信号に基づき、RDC45のA/D変換器の分解能を12ビットと10ビットの2段階の分解能のうちの一方に切り替える。
ASIC47は、カスタムのICチップであって、レゾルバ制御装置40に形成された各回路の動作を制御する各種制御信号を生成して、これらを各回路に出力すると共に、RDC45からのABS信号及びINC信号のデジタルの角度信号φに基づき、回転子(モータ回転軸)の回転角度位置を検出し、該検出した回転角度位置をDSP48に出力する。
具体的に、INC/ABS切替信号を生成し、これをINC/ABS切替スイッチ41a又はINC/ABS切替回路44に出力して各スイッチを切り替えさせる。スイッチの切替のタイミングとしては、先に単極レゾルバ30aに励磁信号を供給するようにINC/ABS切替スイッチ41aのスイッチを切り替えると共に、相変換回路43aからのABSレゾルバ信号をRDC45に出力するようにINC/ABS切替回路44のスイッチを切り替える。そして、ASIC47がRDC45を介してABS信号のデジタル角度信号φの値( 後述するabs)を取得した後には、励磁信号を多極レゾルバ30iに供給するようにINC/ABS切替スイッチ41aのスイッチを切り替えると共に、相変換回路43bからのINC信号をRDC45に出力するようにINC/ABS切替回路44のスイッチを切り替える。
更に、ASIC47は、モータ制御装置300からの指令信号に基づき、指令された分解能に切り替えさせる分解能切替信号を生成し、これを分解能切替回路46に出力する。本実施の形態においては、分解能はモータの回転速度に依存して切り替えられる。具体的に、回転速度が基準の回転速度を上まわったときに分解能が10ビットに設定され、基準の回転速度以下のときは分解能が12ビットに設定されるように切り替える。
更に、ASIC47は、RDC45からのABS信号及びINC信号のデジタル角度信号φに基づき、モータ回転軸の回転角度位置を検出する。
ここで、ABS信号の基本成分波の始点に相当する回転角0度を基準とし、INC信号の24周期の基本波成分のうち一つの基本波成分とのずれの値をoffset値とする。 そして、2相のABS信号がRDC45でデジタル信号に変換されたデジタル角度信号φの値をabsとし、2相のINC信号がRDC45でデジタル信号に変換されたデジタル角度信号φの値をincとすれば、回転角度位置は、abs×24+(2048−inc)+offset値の演算により求めることができる。
更に、ASIC47は、断線検出回路52からの断線検出信号に基づき、断線が確認された場合に異常出力信号を生成し、これをDSP48及びフォトカプラ51を介してモータ制御装置300に出力する。
次に、DSP48は、メモリ49に記憶された補正データに基づき、ASIC47から入力されるA相、B相、Z相の回転角度位置を示す角度信号に含まれる誤差を補正する。更に、補正後の回転角度位置から位置出力信号を生成し、該生成した位置出力信号をラインドライバ50を介してモータ制御装置300に出力する。
ここで、補正データは、回転角度位置に含まれる誤差を補正するためのデータであって、レゾルバを機械に組み込んだ際の組み込み誤差、レゾルバ自身が要因の誤差、レゾルバとレゾルバ制御装置とをつなぐ接続ケーブルが要因の誤差、レゾルバ制御装置自身(内部回路など)が要因の誤差などを補正するデータである。補正データは予め用意して、メモリ49に記憶しておく。
メモリ49は、補正データを記憶するフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性で且つデータの書き換えが可能なメモリから構成されている。
断線検出回路52は、単極レゾルバ30aと相変換回路43aとの間の各相のラインの断線、及び多極レゾルバ30iと相変換回路43bとの間の各相のラインの断線を検出し、該検出結果を示す断線検出信号をASIC47に出力する。
次に、本実施の形態のモータ制御システム1の実際の動作を説明する。
以下、レゾルバ制御装置40の動作を中心に説明する。
レゾルバ制御装置40のASIC47は、システム停止時において、電源投入を検知すると、INC/ABS切替スイッチ41aを、共通端子COM1に接続するようにINC/ABS切替信号を出力する。共通端子COM1は、電気ケーブル70を介して単極レゾルバ30aに電気的に接続されているため、励磁回路41から出力される励磁信号はCOM1から電気ケーブル70を介して単極レゾルバ30aに出力される。
一方、励磁信号が供給されたことによって、レゾルバ装置30の単極レゾルバ30aからは、回転角度位置に対応したリラクタンス変化が電流信号として出力され、この電流信号が電気ケーブル70を介してI/V変換回路42aに入力される。
I/V変換回路42aは、この電流信号を電圧信号に変換した後、相変換回路43aに出力する。そして、この3相の電圧信号を、相変換回路43aによって2相信号に変換し、INC/ABS切替回路44に出力する。ASIC47はINC/ABS切替回路44を通過すべき信号として2相のABS信号を選択するようにINC/ABS切替信号を出力する。
2相のABS信号はINC/ABS切替回路44を通過してRDC45でデジタル信号に変換され、デジタル角度信号φとしてASIC47に出力される。ASIC47はこのデジタル角度信号φの値をabsとして取得する。
次いで、ASIC47は、INC/ABS切替スイッチ41aを多極レゾルバ30iに接続される共通端子COM2に接続するようにINC/ABS切替信号を出力する。共通端子COM2は、電気ケーブル70を介して多極レゾルバ30iに電気的に接続されているため、励磁回路41から出力される励磁信号はCOM2から電気ケーブル70を介して多極レゾルバ30iに出力される。
一方、励磁信号が供給されたことによって、レゾルバ装置30の多極レゾルバ30iからは、回転角度位置に対応したリラクタンス変化が電流信号として電気ケーブル70を介してI/V変換回路42bに出力される。
I/V変換回路42bは、この電流信号を電圧信号に変換した後、相変換回路43bに出力する。そして、この3相の電圧信号を、相変換回路43bによって2相信号に変換し、INC/ABS切替回路44に出力する。ASIC47はINC/ABS切替回路44を通過すべき信号として2相のINC信号を選択するようにINC/ABS切替信号を出力する。
2相のINC信号はINC/ABS切替回路44を通過してRDC45でデジタル信号に変換され、デジタル角度信号φとしてASIC47に出力される。ASIC47はこのデジタル角度信号φの値をincとして取得する。
ASIC47は、incを取得すると、該incと先に取得したabsとに基づき、回転子の回転角度位置を上記した演算方法で算出し、該算出した回転角度位置を、DSP48に出力する。
DSP48は、ASIC47からの回転角度位置を、メモリ49のメモリ部に記憶された補正データに基づき補正し、該補正後の回転角度位置に基づき、A相、B相、Z相の位置出力信号を生成する。そして、該生成した位置出力信号をラインドライバ50及びコネクト部80を介してモータ制御装置300に出力する。つまり、ラインドライバ50の3本の出力線は、これに対応するコネクタ雄部80aの端子A1、B1、Z1に電気的に接続されている。このコネクタ雄部80aがモータ制御装置300のコネクタ雌部80cに嵌合されることによって、端子A1、B1、Z1は、これに対応するコネクタ雌部80cの端子A2、B2、Z2に電気的に接続される。つまり、これらの端子を介して、位置出力信号がモータ制御装置300に入力される。
一方、ASIC47は、断線検出回路52からの断線検出信号に基づき断線が検出されると、異常検出信号を、DSP47、フォトカプラ51及びコネクト部80を介してモータ制御装置300に出力する。
位置出力信号と同様に、コネクタ雄部80a及びコネクタ雌部80cには、異常検出信号の専用の端子E1及びE2が設けられており、これらの端子を介して、異常検出信号がモータ制御装置300に出力される。
モータ制御装置300は、レゾルバ制御装置40からの位置出力信号を取得すると、該位置出力信号に基づき、モータ200の動作を制御する制御信号を生成し、これを内部のパワーアンプで増幅後に電気ケーブル90を介してモータ200に出力する。
レゾルバ制御装置40では、電源がOFFになるまでは、ASIC47がINC/ABS切替スイッチ41aが共通端子COM2に接続したままの状態になるよう制御する一方で、INC/ABS切替回路44を通過する信号が2相のINC信号に維持されるように制御する。ASIC47は電源OFFを検知すると上記一連の処理を終了する。
以上、本実施の形態のモータ制御システム1は、機械(モータ200など)に組み込まれたレゾルバ装置30と、レゾルバ制御装置40とを電気ケーブル70を介して距離を空けて接続したことで、熱、ノイズ、振動などのレゾルバ装置30の使用環境からの影響を受け難い構成とすることができる。
これによって、レゾルバ制御装置40が、レゾルバ装置30の使用環境を完全に又は略制限することがなくなるので、レゾルバ装置30をその堅牢性及び耐環境性の許す環境下において使用することができる。
更に、レゾルバ制御装置40とモータ制御装置300とをコネクタ雄部80a、固定接続部80b及びコネクタ雌部80cを介して接続することで、レゾルバ制御装置40を、モータ制御装置300に固定接続することができる。
これによって、レゾルバ制御装置40のコネクタ雄部80aをモータ制御装置300のコネクタ雌部80cに差し込むことで、レゾルバ制御装置40をモータ制御装置300に簡易且つ安全にシステム内に配置することができる。
更に、レゾルバ制御装置40は、レゾルバ装置30からのレゾルバ信号に基づき、回転角度位置を検出すると共に、該回転角度位置に含まれる誤差をメモリ部に記憶された補正データを用いて補正し、該補正後の最終的な位置データの位置出力信号を生成して、これをモータ制御装置300に出力することができる。
これによって、レゾルバを組み込む機械や、レゾルバ装置30とレゾルバ制御装置40とを接続する電気ケーブル、レゾルバ制御装置40などが要因の固有の誤差を補正する補正データがレゾルバ制御装置40に記憶保持されるので、レゾルバ制御装置40と接続される各装置との互換性を向上することができる。
上記実施の形態において、単極レゾルバ30a及び多極レゾルバ30iは、形態1、3、4、5及び6のいずれか1に記載のレゾルバに対応し、モータ200は、形態1、5及び6のいずれか1に記載のアクチュエータに対応し、モータ制御システム1は、形態6に記載のアクチュエータ制御システムに対応する。
また、上記実施の形態において、励磁回路41は、形態1又は3に記載の励磁信号出力手段に対応し、I/V変換回路42a及び42b(これらは、レゾルバに含まれていてもよい)、相変換回路43a及び43b、INC/ABS変換回路44、RDC45、ASIC47、DSP48、メモリ49は、形態1又は2に記載の角度位置信号生成手段に対応し、DSP48、ラインドライバ50、フォトカプラ51及びコネクタ雄部80aは、形態1又は3に記載の信号出力手段に対応する。
また、上記実施の形態において、INC/ABS切替スイッチ41a及びASIC47による励磁信号の出力先の切替処理は、形態3に記載の励磁切替手段に対応し、DSP48は、形態2に記載の補正部に対応し、メモリ49は、形態2に記載の補正データ記憶部に対応する。
なお、上記実施の形態においては、レゾルバ装置30とモータ200とを別体として構成したが、これに限らず、レゾルバ装置30とモータ200とを同じ筐体内に一体形成(回転子も共通)した構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、単極レゾルバと多極レゾルバとの2つのレゾルバを含む構成としたが、これに限らず、単極レゾルバ単体や、単極レゾルバと極数の異なる複数の多極レゾルバとの組み合わせなど他の構成としてもよい。
本発明に係るモータ制御システム1の構成を示すブロック図である。 レゾルバ装置30の軸方向断面図である。 (a)及び(b)は、レゾルバ装置30、レゾルバ制御装置40及びモータ制御装置300の接続構成の一例を示す図である。 レゾルバ制御装置40の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 モータ制御システム
100 回転角度位置検出装置
200 モータ
300 モータ制御装置
30 レゾルバ装置
40 レゾルバ制御装置
70,90 電気ケーブル
80 コネクト部
80a コネクタ雄部
80b コネクタ雌部
30a 単極レゾルバ
30i 多極レゾルバ
41 励磁回路
41a INC/ABS切替スイッチ
45 RDC
47 ASIC
48 DSP
49 メモリ
50 ラインドライバ
51 フォトカプラ

Claims (5)

  1. 回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力する外部のレゾルバからの前記レゾルバ信号に基づき前記回転子の回転角度位置を検出するレゾルバ制御装置であって、
    前記レゾルバに励磁信号を出力する励磁信号出力手段と、
    前記レゾルバから出力される前記レゾルバ信号を受信するレゾルバ信号受信手段と、
    前記レゾルバ信号受信手段で受信したレゾルバ信号に基づき前記回転子の回転角度位置を示す角度位置信号を生成する角度位置信号生成手段と、
    前記角度位置信号生成手段で生成された角度位置信号を、前記回転子に回転駆動力を付与するアクチュエータを制御する外部の制御装置に送信する信号送信手段と、を備え、
    前記角度位置信号生成手段は、アナログの信号をデジタルの信号に変換する際に分解能を切り替える分解能切替手段と、
    前記レゾルバと相変換回路との間の各相のラインの断線を検出する断線検出手段とを備え
    自レゾルバ制御装置のハウジングの一部が前記制御装置の嵌合孔に嵌合可能とされ、
    前記レゾルバ信号受信手段は、前記レゾルバと自レゾルバ制御装置とを、電気ケーブルを介して互いに電気信号を送受信可能に接続する第1接続部を備え、
    前記信号送信手段は、前記制御装置と自レゾルバ制御装置とを、電気コネクタを介して互いに電気信号を送受信可能に且つ自レゾルバ制御装置を前記制御装置に固定接続する第2接続部を備えることを特徴とするレゾルバ制御装置。
  2. 前記角度位置信号生成手段は、前記回転角度位置に含まれる誤差を補正するための補正データを記憶する補正データ記憶部と、前記補正データ記憶部に記憶された補正データに基づき前記回転角度位置を補正する補正部とを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載のレゾルバ制御装置。
  3. 前記レゾルバは、単極のレゾルバと多極のレゾルバとを含み、
    前記単極のレゾルバと前記多極のレゾルバとのうち前記励磁信号の出力先のレゾルバを択一的に切り替える励磁切替手段を備え、
    前記角度位置信号生成手段は、前記単極のレゾルバからのレゾルバ信号と、前記多極のレゾルバからのレゾルバ信号とに基づき、前記回転子の絶対回転角度位置を示す角度位置信号を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレゾルバ制御装置。
  4. 回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力するレゾルバと、
    前記回転子に回転駆動力を付与するアクチュエータと、
    前記レゾルバと互いに電気信号を送受信可能に接続された、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレゾルバ制御装置とを備えることを特徴とする回転角度位置検出装置。
  5. 回転子の回転角度に応じて位相の異なる複数のレゾルバ信号を出力するレゾルバと、
    前記回転子に回転駆動力を付与するアクチュエータと、
    前記レゾルバと互いに電気信号を送受信可能に接続された、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレゾルバ制御装置と、
    前記レゾルバ制御装置と互いに電気信号を送受信可能に接続され且つ前記アクチュエータと互いに電気信号を送受信可能に接続された、前記アクチュエータを制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記レゾルバ制御装置から送信される角度位置信号に基づき前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御システム。
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